JP2734236B2 - サーボモータの制御装置 - Google Patents

サーボモータの制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、サーボモータの制御
装置に関し、さらに詳しく言えば、極低速でサーボモー
タの回転方向が反転する際にも、その回転の追従遅れを
適正に補償することができるサーボモータの制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の送り軸をサーボモータで制御
する場合、サーボモータの回転方向が反転する際に、そ
の工作機械の機械系の慣性やロストモーションなどによ
り回転に追従遅れが生じる。そこで、サーボモータの回
転方向が反転した時に、制御装置から送出される指令を
補正してこの追従遅れを補償する必要がある。このため
には、回転方向が反転した直後に必要な駆動トルク値を
できるだけ正確に把握して補正データを作成し、しか
も、その補正データを適切なタイミングで且つ適切な方
法で入力することが必要である。
【0003】工作機械によって加工する場合に、途中で
サーボモータの回転方向の反転が生じる加工として代表
的なのは、円弧状切削である。円弧状切削の途中で象限
が切り換わると、象限切換点で反転する旨の指令が入力
されてもサーボモータの回転は直ちに反転せず、少し遅
れる。このため、その象限切換点付近に円弧状の突起が
生じてしまい、加工精度が充分と言えない問題がある。
そこで、このような円弧状切削の加工精度を向上させる
ため、従来より種々の提案がなされている。
【0004】図は、特開昭63−308613号公報
に開示された従来のサーボモータの制御装置のブロック
図である。この従来のサーボモータの制御装置は、バッ
クラッシュ補正データとバックラッシュ加速データをデ
ータ保持部で保持しておき、バックラッシュ補正を行う
べき位置に機械系が到達したと判定すると、バックラッ
シュ補正データを位置指令に加算し、またバックラッシ
ュ加速データを速度指令に加算する。バックラッシュ補
正を行うべき位置に機械系が到達したか否かの判定は、
エラーカウンタで位置指令と位置フィードバック量との
偏差を監視し、その偏差が0になったか否かにより行な
う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、NC工作機械の
高速化、高精度化が進んでいるため、円弧状切削などの
加工精度を向上させるには、補正データの精度だけでな
く、補正データを与えるタイミングの精度をも向上させ
る必要がある。
【0006】上述した従来のサーボモータの制御装置で
は、バックラッシュ補正データを加算するタイミング
を、サーボモータの位置の実測データを用いてサーボモ
ータの位置偏差がゼロになる時点を判別して決定してい
る。位置偏差の単位LSB(Least Signal Bits)は通
常、サブミクロンの単位であるので、位置偏差は工作機
械の摺動面の状態の僅かな変化によっても変動し、ゼロ
になる時点が容易にずれてしまう。これは、サーボモー
タが極低速で反転する場合に特に著しい。このため、バ
ックラッシュ補正データを加算するタイミングがずれや
すく、バックラッシュ補正データの加算タイミングを高
精度にするのは難しい問題がある。
【0007】そこで、この発明の目的は、広い速度範囲
にわたって補正データを与えるタイミングを高精度に設
定することができるサーボモータの制御装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、サー
ボモータの回転方向が反転する際にそのサーボモータを
制御する指令を補正してそのサーボモータの回転の追従
遅れを補償するようにしたサーボモータの制御装置にお
いて、サーボモータの位置制御ループの時定数とほぼ同
じ時定数を持つ一次遅れ要素と、調整信号を発生する調
整信号発生部とを備え、前記一次遅れ要素にサーボモー
タ制御用の位置指令を入力して得られた出力信号に前記
調整信号を加えた反転信号に基づいて補正指令を与える
タイミングを設定していることを特徴とするサーボモー
タの制御装置である。 請求項2の発明は、前記調整信号
発生部は、サーボモータの回転速度の極性の変化に応じ
て独立に前記調整信号を設定できることを特徴とする請
求項1に記載のサーボモータの制御装置である。
【0009】請求項3の発明は、前記一次遅れ要素の出
力信号に基づいて、反転直前のトルク指令を読み取るタ
イミングを設定している前記請求項1または請求項2に
記載のサーボモータの制御装置である。
【0010】
【作用】請求項1から請求項3のサーボモータの制御装
置では、サーボモータの位置制御ループの時定数とほぼ
同じ時定数を持つ一次遅れ要素を備えており、その一次
遅れ要素にサーボモータ制御用の位置指令を入力するの
で、その一次遅れ要素はそのサーボモータの位置を理論
的に把握するモデルの役目を果たす。そこで、上記一次
遅れ回路の出力に基づいてサーボモータの回転方向の反
転位置を算出すれば、補正指令を与えるのに最適なタイ
ミングを知ることができる。したがって、例えば、極低
速で減速中に負荷の変動などによって位置偏差にバラツ
キが生じても、常に最適なタイミングで補正指令を与え
ることができる。さらに、一次遅れ要素にサーボモータ
制御用の位置指令を入力して得られた出力信号に、オフ
セットとして調整信号を加えることで、補正指令を与え
るタイミングを遅くしたり早くしたりすることが可能に
なる。これにより、前記出力信号をそのまま用いたので
は対応できない機械系にも対応できるようになる。
た、請求項2のサーボモータの制御装置では、前記調整
信号を、サーボモータの回転速度の極性の変化に応じて
独立に設定できるから、象限切換時における補正指令を
与えるタイミングをより好ましく調整できる。
【0011】また、請求項3のサーボモータの制御装置
では、ロストモーション補正データを作成料するために
反転直前のトルク指令を読み取るタイミングを、一次遅
れ要素の出力信号に基づいて設定しているから、正確な
トルク値が安定して得られ、ロストモーション補正デー
タの精度を向上できる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面に基づいてこの発明の実施例
を説明する。図1は、この発明のサーボモータの制御装
置の一実施例のサーボアンプを示す要部ブロック図であ
る。
【0013】図1において、この発明のサーボモータの
制御装置は、サーボアンプ(10)と、そのサーボアン
プ(10)から送出される指令に基づいて制御されるサ
ーボモータ(図示省略)と、そのサーボモータにより駆
動される機械系(図示省略)を備えて構成されている。
サーボアンプ(10)には、所定のサンプリング周期毎
にNC装置から移動指令が送られる。
【0014】サーボアンプ(10)は、位置偏差演算器
(11)、乗算器(12)、速度偏差演算器(13)、
加算器(14)、乗算器(15)、乗算器(16)、積
分項(遅延要素)(17)、加算器(18)、ロストモ
ーション補正部(19)、および反転信号発生部(2
0)を備えている。
【0015】位置偏差演算器(11)は、NC装置から
送られる位置指令(E0)と機械系から送られる位置フ
ィードバック量(Ep)とから位置偏差(E1)を演算
し、乗算器(12)に送出する。この位置偏差(E1)
は、ロストモーション補正部(19)にも送られる。ま
た、NC装置から送られる位置指令(E0)は、反転信
号発生部(20)の一次遅れ回路(21)にも送られ
る。
【0016】乗算器(12)は、位置偏差(E1)にゲ
インK1を乗算し、速度指令(E2)として速度偏差演算
器(13)に送出する。この速度指令(E2)は、ロス
トモーション補正部(19)にも送られる。
【0017】速度偏差演算器(13)は、速度指令(E
2)と機械系から送られる速度フィードバック量(Ev)
とから速度偏差(E3)を演算し、加算器(14)に送
出する。速度偏差(E3)は、加算器(18)にも送ら
れる。
【0018】加算器(14)は、速度偏差(E3)と乗
算器(16)から送出される補正信号(E7)とを加算
し、こうして補正された速度偏差(E4)を乗算器(1
5)に送出する。
【0019】乗算器(15)は、補正された速度偏差
(E4)にゲインK3を乗算し、トルク指令(E5)とし
てサーボモータに送出する
【0020】乗算器(16)は、加算器(18)の加算
結果(E6)に定数TK2を乗算し、その結果得られた補
正信号(E7)を加算器(14)に送出する。なお、K2
は積分効果の表われる周波数、Tはサンプリング周期で
ある。
【0021】積分項(遅延要素)(17)は、ロストモ
ーション補正部(19)から送出される補正指令(E
9)を加算器(18)の演算結果(E8)に加えて積分
し、その結果(E8)を加算器(18)に送出する。
【0022】加算器(18)は、速度偏差(E3)と積
分項(17)の演算結果(E8)を加算し、その結果
(E6)を乗算器(16)に送出する。加算結果(E6)
は、積分項(17)にも送られる。
【0023】ロストモーション補正部(19)は、ロス
トモーション補正データを演算し、反転信号発生部(2
0)から送出される反転信号(E14)によりサーボモー
タの反転を認識し、補正指令(E9)を積分項(17)
に送出する。この補正指令(E9)は、サーボモータの
反転直後におけるトルク指令(E5)が適正となるよう
に補正するものであり、サーボモータの回転方向の反転
直後の初期値として速度制御回路に与えられる。なお、
ロストモーション補正データの演算は、公知の方法によ
って行なう。
【0024】この実施例では、補正指令(E9)を送出
する時期は、一次遅れ回路(21)が出力する速度偏差
信号(E12)に基づく反転信号(E14)が減少して来て
最初に極性が変わった時、すなわち、反転信号(E14)
がプラス(マイナス)からマイナス(プラス)になった
時としている。こうすると、極低速で徐々に減速してい
る場合でも、機械的負荷の変動などにより反転時期の判
定にバラツキが生じることがなくなり、適正な反転時期
をいっそう安定して把握することが可能となる利点があ
る。図3および図4は、それぞれ円弧状移動および途中
停止を含む反転移動を行なう場合の位置指令等の時間変
化を示す説明図で、両図において、(a)は位置指令、
(b)は位置フィードバック量、(c)は速度指令と位
置偏差、(d)はトルク指令の時間変化を示している。
(c)では、速度指令と位置偏差とが同じ変化率で変化
するものとして描いている。図3(c)および図4
(c)から明らかなように、速度指令は反転後、少し遅
れてからマイナス側に増加し始めるので、二点鎖線で示
すように、反転後に位置偏差(E1)は急激にマイナス
側に増加している。したがって、サーボモータの速度、
位置偏差が少しでもあると、バラツキが大きくなること
が分かる。他方、負荷の影響のない理想的なサーボモー
タの動作モデルの出力を用いれば、破線で示すように、
速度指令および位置偏差は反転の前後で直線的に変化さ
せることができる。よって、補正指令(E9)を送出す
る時期を示すタイミング信号としては、実際のサーボモ
ータの位置偏差等を用いるよりも、サーボモータの動作
モデルを用いる方がよいことが明らかである。
【0025】反転信号発生部(20)は、一次遅れ回路
(21)、調整信号発生部(22)、および加算器(2
3)を備えている。反転信号発生部(20)は、位置指
令(E0)を監視し、一次遅れ回路(21)で演算され
た速度偏差信号(E12)に基づいて反転信号(E14)を
作成し、ロストモーション補正部(19)に送出する。
ロストモーション補正部(19)は、入力されている反
転信号(E14)の極性が最初に変わった時にサーボモー
タの回転方向が反転したと判定し、積分項(17)に補
正指令(E9)を送出する。
【0026】一次遅れ回路(21)は、サーボモータの
位置制御ループの時定数と同じ時定数を持ち、制御して
いるサーボモータの動作のモデルの役目を果たす。この
一次遅れ回路(21)は、加算器(21a)、加算器
(21b)、乗算器(21c)、および積分項(遅延要
素)(21d)を備え、位置制御ループに対応するルー
プのみを有している。これは、工作機械で使用されるサ
ーボモータは通常、速度制御ループの応答が位置制御ル
ープの応答に比べて充分高い精度を持つので、位置制御
ループに対応するループのみで充分と考えられるからで
ある。なお、速度制御ループに対応するループを設けて
もよい。
【0027】加算器(21a)は、NC装置から送られ
る位置偏差(E0)と、乗算器(21c)が出力するフ
ィードバック信号(E13)を加算して位置偏差信号(E
11)を演算し、加算器(21b)に送出する。
【0028】加算器(21b)は、位置偏差信号(E1
1)と、積分項(21d)の出力(E14)を加算して速
度偏差信号(E12)を演算し、乗算器(21c)に送出
する。速度偏差信号(E12)は、積分項(21d)およ
び加算器(23)にも送出される。
【0029】乗算器(21c)は、速度偏差信号(E1
2)に定数K4を乗算し、その結果(E13)を加算器(2
1a)にフィードバックする。
【0030】積分項(21d)は、速度偏差信号(E1
2)を積分し、その結果(E14)を加算器(21b)に
送出する。
【0031】調整信号発生部(22)は、速度偏差信号
(E14)に加算する調整信号(E13)を発生し、加算器
(23)に送出する。調整信号(E13)の加算により、
ロストモーション補正部(19)に送出される反転信号
(E14)が増減される。その結果、反転信号(E14)の
極性が変わる時期がずれるため、ロストモーション補正
部(19)が補正指令(E9)を送出するタイミングを
ずらすことができる。
【0032】制御する機械系によっては、一次遅れ回路
(21)で演算された速度偏差信号(E12)をそのまま
反転信号(E14)とすると、却ってタイミングが適正で
なくなる場合がある。多くの場合、速度偏差信号(E1
2)をそのまま反転信号(E14)とするよりも少し遅ら
せる方が好ましい。そこで、このような場合には、調整
信号を(E13)を発生させてそのタイミングを遅くした
り早くしたりする。
【0033】また、象限切換時におけるサーボモータの
回転速度の極性の変化(+→−または−→+)によって
上記タイミングを変えた方が好ましいことがあることを
考慮し、この実施例では、調整信号発生部(22)をサ
ーボモータの回転速度の極性の変化(+→−または−→
+)に応じて独立に調整信号(E13)を設定できるよう
にしている。
【0034】加算器(23)は、速度偏差信号(E12)
に調整信号(E13)を加算し、反転信号(E14)として
ロストモーション補正部(19)に送出する。
【0035】次に、ロストモーション補正部(19)が
作成する補正データについて説明する。ロストモーショ
ン補正の補正データとしては、予め一定値を与えておい
て、必要に応じてそれを読み出すという方法や、サーボ
モータの回転方向の反転直前のトルク値を測定してその
値を用いる方法などがある。反転直前のトルク値を用い
る場合は、できるだけ反転時に近い時期のトルク指令
(E5)を読み取って使用することが好ましいが、その
トルク指令値によって正確な補正データが得られるもの
でなければならない。
【0036】通常、サーボモータが極低速で反転する場
合以外では、大きなトルク指令値の変動(バラツキ)は
生じないので、予め定めた読取り時期にトルク指令(E
5)を読み取るようにすればよい。しかし、サーボモー
タが極低速で反転する場合は、トルク指令値の変動(バ
ラツキ)が非常に大きいので、予め定めた読取り時期に
トルク指令(E5)を読み取っても、その値がその時の
正確な負荷トルク値を示しているとは限らない。そこ
で、トルク指令(E5)の読込みタイミングを示す信号
を設定し、その信号によってトルク指令(E5)の読み
込みを行なうようにすることが必要となる。
【0037】図2は、極低速反転時のフィードバックパ
ルス、指令パルスおよびトルク指令の関係を示す説明図
である。図2から明らかなように、極低速反転では、回
転数(速度)が非常に低いため、指令パルスはそのまま
偏差量となり、したがって、指令パルスが一つ入るとト
ルク指令値は増加し始める。次に、フィードバックパル
スが一つ入ると、偏差が0になるのでトルク指令値は減
少してゼロに向かう、という現象を繰り返す。このた
め、速度が断続するような状態になり、トルク指令値の
バラツキが非常に大きくなる。したがって、この状態で
トルク指令(E5)を読み込んでも、その値が正確な負
荷トルク値を示すとは考えられない。
【0038】そこで、この実施例では、トルク指令(E
5)の読込みタイミングを示す信号として、一次遅れ回
路(21)で演算された速度偏差信号(E12)を用い、
その速度偏差信号(E12)が減少して来て最初にゼロに
なる時期にトルク指令(E5)を読み取るようにしてい
る。このようにすれば、速度の断続が始まる前でしかも
反転時に最も近い時期のトルク指令(E5)を読み込む
ことができる。
【0039】このように、ロストモーション補正データ
を作成するために、速度偏差信号(E12)を用いて反転
直前のトルク指令(E5)を読み取るようにすると、正
確なトルク値が安定して得られるので、ロストモーショ
ン補正データの精度が向上する。そこで、その補正デー
タを与えるタイミングが適正になることと相まって、ロ
ストモーション補正の効果を著しく向上することができ
る。なお、図2において、時刻t0はトルク指令(E5)
の読込み時刻を示し、時刻t1はサーボモータの反転時
刻を示す。
【0040】制御しているサーボモータのモデルである
一次制御回路(21)が出力する速度偏差信号(E12)
は、反転信号やトルク指令読取り信号以外の用途にも使
用可能である。例えば、サーボモータの位置が理論上の
位置からずれている場合、速度偏差信号(E12)を利用
してサーボモータの動作を修正するようにすることがで
きる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1から請求
項3の発明のサーボモータの制御装置は、広い速度範囲
にわたって補正データを与えるタイミングを高精度に設
定することができる。って、広い速度範囲で高精度の
円弧状切削が可能となる。また、補正指令を与えるタイ
ミングを調整信号により遅くしたり早くしたりすること
ができるので、前記出力信号をそのまま用いたのでは対
応できない機械系にも対応できるようになる。また、
求項2の発明のサーボモータの制御装置は、サーボモー
タの回転速度の極性の変化に応じて独立に調整信号を設
定できるから、象限切換時における補正指令を与えるタ
イミングをより好ましく調整できる。また、請求項3の
発明のサーボモータの制御装置は、一次遅れ要素の出力
信号に基づいて反転直前のトルク指令を読み取るタイミ
ングを設定するようにするので、補正データの精度が向
、補正データを与えるタイミングの高精度化と相ま
って、補正効果を著しく向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のサーボモータの制御装置の一実施例
のサーボアンプの要部ブロック図である。
【図2】極低速反転時のフィードバックパルス、位置指
令パルスおよびトルク指令の関係を示す説明図である。
【図3】円弧状移動を行なう場合の位置指令等の時間変
化を示す説明図で、(a)は位置指令、(b)は位置フ
ィードバック量、(c)は速度指令と位置偏差、(d)
はトルク指令の時間変化を示す。
【図4】途中停止を含む反転移動を行なう場合の位置指
令等の時間変化を示す説明図で、(a)は位置指令、
(b)は位置フィードバック量、(c)は速度指令と位
置偏差、(d)はトルク指令の時間変化を示す。
【図5】従来のサーボモータの制御装置の一例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
10 サーボアンプ 11 位置偏差演算器 12 乗算器 13 速度偏差演算器 14 加算器 15 乗算器 16 乗算器 17 積分項(遅延要素) 18 加算器 19 ロストモーション補正部 20 反転信号発生部 21 一次遅れ回路 21a 加算器 21b 加算器 21c 乗算器 21d 積分項(遅延要素) 22 調整時間発生部 23 加算器
フロントページの続き (72)発明者 篠原 芳男 名古屋市東区矢田南五丁目1番14号 三 菱電機株式会社 名古屋製作所内 (56)参考文献 特開 平2−15311(JP,A) 特開 平3−169290(JP,A) 特開 平2−71311(JP,A) 特開 平1−228005(JP,A) 特開 平3−228106(JP,A) 特開 平2−93711(JP,A) 特開 平3−150610(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーボモータの回転方向が反転する際に
    そのサーボモータを制御する指令を補正してそのサーボ
    モータの回転の追従遅れを補償するようにしたサーボモ
    ータの制御装置において、 サーボモータの位置制御ループの時定数とほぼ同じ時定
    数を持つ一次遅れ要素と、調整信号を発生する調整信号
    発生部とを備え、前記一次遅れ要素にサーボモータ制御
    用の位置指令を入力して得られた出力信号に前記調整信
    号を加えた反転信号に基づいて補正指令を与えるタイミ
    ングを設定していることを特徴とするサーボモータの制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記調整信号発生部は、サーボモータの
    回転速度の極性の変化に応じて独立に前記調整信号を設
    定できることを特徴とする請求項1に記載のサーボモー
    タの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記一次遅れ要素の出力信号に基づい
    て、反転直前のトルク指令を読み取るタイミングを設定
    している請求項1または請求項2に記載のサーボモータ
    の制御装置。
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JP2709969B2 (ja) * 1989-12-12 1998-02-04 ファナック株式会社 サーボモータの制御方法

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