JP2733228B2 - 発光部材の製造方法 - Google Patents

発光部材の製造方法

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  • Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電場,電線,X線,紫外線,あるいは可視光や
赤外線などの励起エネルギーを吸収させる事により、蛍
光や燐光などの光を放出する作用を有する発光部材の製
造方法に関する。 〔従来の技術〕 従来、蛍光や燐光を発する発光部材としては種々のも
のが知られて来た。例えば直接遷移型の半導体であるGa
AsやInPなどのIII−V族化合物の結晶やZnS,ZnSeなどの
II〜VI族化合物の結晶では、これらの材料のバンドギヤ
ツプよりも大きなエネルギーの光を照射すると、これを
吸収して照射光すなわち励起光よりも低エネルギーの光
を放出して発光する。また、いわゆる間接遷移型の材料
でも例えばSiCなどの様にバンドギヤツプ内に再結合中
心をつくってやればかなり強く発光する。また、イオン
性の強い結晶では不純物による蛍光が生じる。例えば、
KCl:Tl+ではTl+イオンが短波長の励起光により励起さ
れ、196nm及び249nmに蛍光スペクトルのピークが出る。
この様な発光は電磁波だけでなく電子線によっても引き
起こされる。例えばブラウン管に用いられる蛍光体であ
るY2O2Sではアクチベータ不純物としてEu3+が加えら
れ、赤色の発光が電子線照射により引き起こされる。こ
の様な例はZnSへのAg+による青の蛍光,ZnF2へのMn添加
によるオレンジ色の蛍光など多くの例が知られている。
また、例えばApplied Physics Letters 13 210(1968)
にみられるように発光部材に電極をつけて電場をかける
事によって発光させる方法も従来知られて来た方法であ
る。例えば、Mnを添加したZnSやCuとClを添加したZnSな
どの微結晶粒をバインダーに分散させたものを発光部材
として用い、これに交流電場を印加すると、いわゆるエ
レクトロルミネツセンス(EL)による発光が見られる。
これらはデイスプレーなどに利用される。また、III−
V族化合物などの直接遷移型半導体のp−n接合を用い
た注入発光も現在では良く知られた技術である。さら
に、このようないわゆるLEDを改良してレーザーを発振
させる事を可能にしたものが半導体レーザーである。こ
れらについては例えばS.M.Sze著のPhysics of Semicond
uctor Devices第12章(John Wiley&Sons.1981)などの
標準的な参考書に詳しく述べられているし、製品も市場
に沢山出回っている。 この様に様々な形で励起エネルギーを与える事によ
り、紫外線、可視光、あるいは紫外線などの光を放出す
る発光部材は良く知られたものである。これらの発光特
性は一般に、まずフオト・ルミネツセンスの有無,強弱
及びその発光波長分布を調べる事によりチエツク出来
る。 〔発明が解決しようとしている問題点〕 しかしながらその一方で発光強度が弱いものや実用上
発光特性を利用できる程に発光しないものも沢山あっ
た。また、発光の内部量子効率がかなり高い材料であっ
ても、その屈折率が高いために発光した光が外へ出射で
きる臨界角が小さいため、内部から外へ出られず、外へ
出る前に多重反射をくり返して、減衰してしまう場合も
多い。また、発光した光の波長は吸収もされ易い場合が
多いので内部の多重反射は発光の利用という点で不利で
あり、大きな問題となって来た。これらの問題を解決す
るためには発光部材の物性の改質という側面だけでな
く、上記の様な発光した光の効率的な外部への取り出し
を工夫して行く必要があるが、個々のケースでは現象が
かなり複雑になり、これらを総合的に解決して行くのは
困難であった。そこで、本発明の目的は、上記の様な発
光の弱い材料に関してその実質的な発光強度を増加さ
せ、又は新たに発光特性を付加させた新規な発光部材の
製造方法を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段及び作用〕 上記の目的は、以下の本発明によって達成される。 即ち本発明は、励起エネルギーを付与することにより
光を放出する発光部材の製造方法であって、原料ガスを
分解、反応させて固体からなる微粒子を形成する工程、
該微粒子をガスとともにノズルから噴出させ、基体上に
堆積させて微粒子膜を形成する工程と該微粒子膜を酸化
する工程とを含むことを特徴とする発光部材の製造方法
である。 また、本発明は、励起エネルギーを付与することによ
り光を放出する発光部材の製造方法であって、原料ガス
を分解、反応させて酸化された固体からなる微粒子を形
成する工程、該微粒子をガスとともにノズルから噴出さ
せ、基体上に堆積させて微粒子膜を形成する工程と該微
粒子膜を酸化する工程とを含むことを特徴とする発光部
材の製造方法である。 本発明の発光部材は、微粒子が基体上に層状に堆積し
た微粒子膜の構造をとり、かつ、微粒子の少なくとも一
部分が酸化されているものであって、このような発光部
材を用いることにより発光強度をより増大させたり、発
光が実用上認められなかった材料を発光させたりするこ
とを可能にしたのである。 特に実用上は、微粒子の集合体が基体上に層状に堆積
した微粒子膜となっている発光部材が取り扱い易さの点
から望ましいが、しかし本発明の有効性はこの様な微粒
子膜のみに限定されるものではない。 本発明における微粒子はその大きさが発光波長と同程
度又はそれ以下のものであれば良い。可視光の発光の場
合には大体1μm以下、望ましくは0.1μm以下、さら
に望ましくは500Å以下である。 上記の微粒子の形状は特に制限されるものではない
が、比較的球に近く、大きすぎる粒子が混合しない場合
の方が効果的である。大きさの下限は不明であるが、透
過電子顕微鏡(TEM)及び電解放射型走査電子顕微鏡に
よる観察結果によれば、数10Åの平均粒子を持つ超微粒
子であっても効果が認められる。即ち本発明でいう微粒
子は、超微粒子をも包含するものであって、大きさは、
大体数10オングストローム以上1ミクロン以下のものを
指す。尚、通常のCVD法を用いて作成した均一膜では、
酸化させても上記の発光強度増大への効果はほとんど認
められなかった。 実用上は上記の様な本発明の微粒子を取扱うためには
それを何らかの基体上にのせて固定すれば良い。その際
個々の微粒子は必ずしも相互に接触している必要はなく
基体上で孤立していても良いが、一般的には全体として
の発光強度をかせぐため微粒子の集合体、例えば凝集体
や堆積膜などの方が望ましい。 本発明における材料の微粒子化及び微粒子の酸化が発
光強度の増大を引き起こす原因については必ずしも明ら
かではない。しかし材料の微粒子化によって表面積が増
大した事による何らかの物性変化が内部量子効率の増加
に効いている可能性がある。また、これとは別に発光部
材中心から光が外へ放出される時の微粒子化による反射
率の減少のために、光の取出し効率が増加した事も考え
られる。さらに、発光部材が基体上に積層した微粒子膜
の場合に、膜の表面から深い部分で放出された光が、微
粒子の大きさが光の波長よりもずっと小さいために散乱
を余り受けずに膜表面へ達するために、見かけ上発光強
度が増加して見えるとも考えられる。 また、微粒子の少なくとも一部を酸化することによ
り、発光に寄与できる不純物準位を多数導入することが
できるために発光強度が増大すると考えられる。本発明
において、酸化とは微粒子を少なくとも一部酸化するこ
とを包含する。 本発明の発光部材に用いられる材料としては、従来用
いられて来た数多くの蛍光体があげられる。例えばAgや
Cuのイオンを不純物として含むZnSや蛍光灯に使われる
紫外線励起型の蛍光体等の材料が挙げられる。また、Ga
Asその他のIII−V族化合や物やZnSなどのII−VI族化合
物もハンドギヤツプより大きな光に対して強い蛍光を発
する材料であり、本発明の発光部材に使用可能である。
また、本発明の効果をきわ立たせる印象的な他の例はア
モルフアス水素化シリコンなどのIV族系のアモルフアス
材料である。これらの材料は通常全く光らないか、又は
非常に特殊な製法でつくった膜において光る稀な例が知
られているのみであるが、本発明における材料の微粒子
化及び局部的な酸化により発光強度が増大する。本発明
は上記の材料に限定されるものではない。 本発明の発光部材における微粒子が基体上に堆積した
微粒子膜は、その表面に保護層が設けてあっても良い。
この保護層は微粒子膜の機械的強度を高め、また変質に
よる発光層の劣化その他の変化を防止するために有効で
ある。ポリスチレン,ポリカーボネートその他の有機ポ
リマーや石英や低融点ガラスなどの無機ガラス、あるい
は、SiN,a−Cその他のプラズマ重合膜などが使える。
有機ポリマーなどでは溶剤塗布などの方法も使えて便利
である。 本発明の発光部材に用いる微粒子の形成方法としては
一般に超微粒子作成に用いられる種々の方法が使用可能
である。例えばJapanese Journal of Applied Physics,
[2],702,(1963)に見られる様なガス中蒸発法やChe
mistry Letters,267,(1986)に見られる様な熱泳動CVD
法、あるいは液体中で合成する方法などが挙げられる。
この様な超微粒子の製法は超微粒子の分野で今やよく知
られているものであり、上記の個々の製法に限定される
ものではない。これらの種々の方法について例えば日本
化学会編,化学総説No..48「超微粒子」(1985)などに
詳しく紹介されている。 IV族系のアモルフアス材料を微粒子化する方法につい
て、以下詳しく説明する。 本発明の発光部材を製造する装置としては、例えば第
1図に示す装置を使用する事が出来る。第1図の中で1
は縮小拡大ノズル、2はノズルののど部、3は上流室、
4は下流室、5は空洞共振器、6は基体、7はマイクロ
波投入窓、8は排気ポンプ、9は磁気コイル、10はマイ
クロ波の導波管、12,13はガス導入口である。ノズル2
は空胴共振器5に直結していても良い。反応ガスを12か
ら空胴共振器内5へ導入した時は反応は5の中で起き、
5は反応室として動く。 例えば、アモルフアス水素化シリコン(a−Si:H2
の微粒子膜をつくる場合にはガス導入口12よりSiH4ガス
と必要ならばH2ガスを送り込み、反応室内でプラズマを
発生させてガスを分解して反応させ、微粒子を形成させ
る。そしてこれを一部未反応の気体状の活性種とともに
ノズル2から噴出させ、基体6の上に吹き付けて固定す
る。プラズマにエネルギーを与える手段としてはマイク
ロ波や紫外線あるいはRFなどの高周波などの電磁波や低
周波や直流などの電場印加などが使える。実用上最も使
い易いのは紫外線又はマイクロ波であり、この時は反応
室の形状を工夫する必要はあるが、反応室内に電極など
の構造物を置く必要はなく、エネルギー投入用の窓があ
れば良い。マイクロ波用プラズマを用いる場合にも色々
なやり方があり、同軸管を用いるJapanese Journal of
Applied Physics 21[8]L470(1982)に見られる方法
などがあるが、効率的な微粒子形成を行う立場からみれ
ば、反応室をマイクイロ波の空胴共振器とする方法が非
常に有利である。 またノズル1は上流室内でできた微粒子を、残りのガ
スとともに高速で吹き出し、基体6上に吹きつけて固定
化するために設けてある。ノズルの形状は特に制限され
るものではないが、微粒子の基体6への付着力を高め、
また微粒子をビーム化して基体6上に高速でしかも効率
的に集めるためには、上流側から下流側へ、いわゆる縮
小拡大型の口径変化をもつ超高速ノズルを使用する事が
望ましい。その断面形状は円形だけでなく特開昭61−22
1377号公報に示されている様な様々な変形が目的に応じ
て使用可能である。 ノズルより下流側の基体室付近は通常10-3Torr以下程
度に圧力を下げて使用する。ノズル上流と下流との圧力
比は数10位から100位程度ある事が望ましい。 以下本発明における、発光部材を形成する微粒子の酸
化方法について説明する。 微粒子の酸化方法としては、 酸素雰囲気中での酸化。つまり、空気中に放置しても
良いし、オゾンの存在する雰囲気中にさらにしても良
い。 酸素雰囲気中で加熱処理。空気中で加熱するとより早
く発光部材を上げることができる。また加熱することに
より酸素を放出するような基体上に超微粒子の集合体を
堆積することも有効である。 酸素プラズマの存在する雰囲気中での処理。より短時
間で発光強度を上げるために有効である。 水蒸気中での処理。この方法も加熱酸化より効率的に
発光強度を上げることができる。 水あるいはHCl水溶液のような水溶液中での処理。こ
れは〜と同様に発光強度を上げる方法として有効で
ある。 微粒子作成時にあらかじめ酸素あるいは酸素化合物を
混入させる。 上述した方法以外の微粒子の少なくとも一部分を酸化
する方法を用いても良いことはもちろんである。いずれ
にしても酸化の程度が、発光部材の発光強度を左右する
ことがわかった。 本発明に係る微粒子を酸化処理して発光強度を驚異的
に上げる材料としてはアモルフアス水素化シリコン(a
−Si:H2)などのIV族系のアモルフアス材料であるが、G
e,Cおよびその混合材料でも効果がある。さらにIII−V
族Ga・As,GaP,InP、II−VI族のZn,Cd,HgなどとS,Se,Te
化合物、その他Sn,Pb,SbなどのS,Se,Te化合物、又は、
これらの材料の混合物にも適応可能である。 〔実施例〕 以下実施例に基づき、本発明を具体的に説明する。 実施例1 第1図の装置を用いてアモルファス水素化シリコン
(a−Si:H2)微粒子をシリコンウエハの基体6上に堆
積させた。 発光部材の作成は、まずシリコンウエハ基板を6にセ
ツトした後、排気系8で下流室4を2×10-7Torrまで減
圧した。次にH2ガスで3%に希釈したSiH4ガスをガス導
入管12から空胴共振器5内へ流量100SCCMで流した。す
ると空胴共振器5内の圧力は4×10-1Torrとなり、ノズ
ル1からSiH4を含むガスが下流室4へ吹き出した。この
時下流室4内の圧力は4.5×10-3Torrとなった。次にマ
イクロ波をマイクロ波発振器(下図示)から導波管10お
よび石英製の窓7を通して空胴共振器5内へ送り込み、
空胴共振器5内で放電プラズマを発生させた。マイクロ
波のパワーは150Wであった。するとプラズマ内で微粒子
が形成されて、残りのガス成分とともにノズル1から下
流室4に吹き出し、微粒子ビームとなって下流室4内の
基体6上に衝突し、微粒子を基体6上に固定した。 基体6上に付着した微粒子の堆積した層の厚さは5分
間の放電で7.5μmであった。また微粒子の堆積物の黄
かっ色の光沢のある膜状の堆積物であり、SEMによる観
察の結果、粒径が100〜200Å程度の超微粒子が堆積した
構造がはっきりと認められた。 この微粒子膜を空気中に取り出し後、ただちにFT−IR
測定を行った結果を第2図に示す。2100cm-1付近の鋭い
ピークがあり、Si:H2が多いことを示している。またこ
の微粒子膜にArイオンレーザ(488nm)を照射した処、
室温で赤いフオトルミネツセンス(PL)が観察された。 さらに、この微粒子膜を空気中に2週間放置した後、
FT・IR測定を行った結果を第3図に示す。第2図と比較
するとかなり酸化が進んでおり、特に2250cm-1付近のピ
ークが2100cm-1のピークより大きくなっていることがわ
かる。この膜をTEMにより断面分析したところ、個々の
微粒子の表面に30Å程度の厚さの酸化によると思われる
層が形成されているのが認められた。本実施例の場合か
らもわかるように酸素の取込む形態は、Si−O−Si,Si
−OHの形が好ましいが が一部入っても良いと考えられる。この空気中で放置し
たサンプルにXeランプ光をモノクロメータを通して430n
mの青色の光をあてたところ、室温で朱色の発光を観察
し、室内灯下でも肉眼ではっきりと確認できた。この時
のけい光スペクトルを第4図Aに示す。初期の微粒子膜
Bに対して350倍も発光強度が増大した。 比較例1 通常のグローデイスチヤージ(GD)法により、Si2H6
とH2とを用いて基板水冷状態で作成したA−Si:H2の均
一膜を2週間空気中で放置した場合のFT・IR測定結果を
第5図に示した。ほとんど酸化は認められない。このサ
ンプルを同様にXeランプ430nm(±2.5nm)の光で室温で
励起した処、第6図Cに示したけい光スペクトルが得ら
れた。実施例1の初期状態の微粒子膜と比較しても1/15
の発光強度であった。 実施例2 第1図の装置を用い、実施例1と同様にa−Si:H2
粒子をシリコンウエハ上に堆積させた。 この微粒子膜を空気中で120℃に加熱し、3時間後にF
T・IR測定を行った結果を第7図に示す。このサンプル
に実施例1と同様に430nmに分光されたXeランプ光をあ
てたところ、初期の微粒子膜に対し、270倍も発光強度
が増大した。 実施例3 第1図の装置を用い実施例1と同様a−Si:H2微粒子
をシリコンウエハ上に堆積させた。 この微粒子膜を酸素プラズマ中で5分間処理した。こ
のサンプルをFT・IR測定した結果を第8図に示した。こ
のサンプルに実施例1と同様に430nmに分光されたXeラ
ンプ光をあてた結果、初期の微粒子膜に対し、300倍も
発光強度が増大した。 実施例4 第1図の装置を用い実施例1と同様にa−Si:H2微粒
子をシリコンウエハ上に堆積させた。 この微粒子膜を恒温恒湿槽を用いて90℃で水蒸気にさ
らして1時間処理した。このサンプルをFT・IR測定した
結果を第9図に示す。この場合も2250cm-1のピーク強度
は2100cm-1のピーク強度よりも大きくなった。このサン
プルに実施例1と同様に430nmに分光されたXeランプ光
をあてた処、第10図に示すようなけい光スペクトルが得
られた。 この時の発光強度は、初期の微粒子膜に対して実に59
0倍も増大した。 実施例5 第1図の装置を用い実施例1と同様にa−Si:H2微粒
子をシリコンウエハ上に堆積させた。 この微粒子膜を0.1Nの塩酸水溶液に1時間つけた処、
微粒子膜は白っぽく変色したが、実施例1と同様に430n
mに分光されたXeランプ光をあてた処、発光強度は初期
の微粒子膜に対して330倍に増大した。このように、発
光強度が大幅に増大したことから、微粒子膜は酸化され
たものと考えられる。 実施例6 第1図の装置を用い、実施例1に準ずる方法により酸
化したa−Si:H2系微粒子をシリコンウエハ上に堆積さ
せた。この時、N2Oガスを1SCCMの流量でガス導入管13か
ら上流室3に導入した。またH2ガスで3%に希釈したSi
H4ガスをガス導入管12から空胴共振器内へ流量100SCCM
で流した。さらにマイクロ波パワー150Wを空胴共振器内
に投入して放電プラズマを発生させた。放電プラズマを
OES(Optical Emission Spectrosconpy)測定をした結
果、磁気コイル9の中央近傍で酸素プラズマの発光が認
められた。基体6上に付着した微粒子の堆積した層の厚
さは5分間の放電で6μmであった。 この微粒子の堆積物の色は黄白色の光沢のある膜状堆
積物であった。この微粒子堆積物についてFT−IR測定を
行った結果を第11図に示した。第11図においては、ピー
ク波数1061cm-1の吸収は、酸化シリコンの吸収を示して
いる。ここでは、2000〜2500cm-1の吸収が存在すること
からa−Si:H2は部分的に酸化されたものであると考え
られる。また。このサンプルに430nmに分光されたXeラ
ンプ光を照射したところ、実施例1の初期微粒子膜に対
して、発光強度が120倍であった。このように微粒子堆
積膜を作った後に酸化するのではなくて、微粒子堆積前
に酸化を行っても発光強度増大の効果があることがわか
った。 実施例7 第1図の装置を使い、実施例1に準ずる方法によりシ
リコンウエハ上にZnS:O微粒子を堆積させた。その際、
基板6は300℃に加熱した。原料ガスとしてはH2,Zn(C2
H52,HSC2H5及びN2Oを用いた。原料ガスの組成はS/Zn
のモル比が10になる様に、O/Znのモル比は0.1、又H2/Zn
のモル比は30になる様にして空胴共振器内に導入した。
空胴共振器内の圧力は0.25Torrとなった。 マイクロ波パワーを60Wとして空胴共振器内にプラズ
マを発生させて微粒子を生成した。この微粒子を基体上
に堆積させた。この微粒子の堆積膜をSEMで観察すると3
00Å程度の粒径の微粒子が堆積した微粒子膜になってお
り、低圧水銀灯照射により白っぽい発光が肉眼で観察さ
れた。 尚、MO−CVD法を用いて同様にZnS:O膜を作成した処、
酸素の含有条件を変えても肉眼では全く発光が確認でき
なかった。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば微粒子又は微粒
子の集合体を少なくとも一部分以上を酸化することによ
り、通常は発光しない材料を発光させたり、又は通常発
光するものであっても発光強度を飛躍的に高めたりする
効果がある。 更に、本発明の発光部材は安定した発光を行うことが
できるものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の発光部材を作成するのに用いる装置の
例を示す図、第2図,第3図,第5図,第7図〜第9
図,第11図は微粒子堆積膜のFT・IR吸収スペクトルを示
す図、第4図,第6図,第10図はXeランプ430nmの励起
光によるけい光スペクトルを示す図である。 1は縮小拡大ノズル、1aはノズル入口、1bはノズル出
口、2はノズルのど部、3は上流室、4は下流室、5は
空胴共振器、6は基体、7は石英窓、8は排気系、9は
磁気コイル、10はマイクロ波導波管、12,13はガス導入
口である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 博嗣 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ャノン株式会社内 (72)発明者 石渡 恭彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ャノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−145696(JP,A) 特開 平1−102894(JP,A) 特開 昭63−66282(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.励起エネルギーを付与することにより光を放出する
    発光部材の製造方法であって、原料ガスを分解、反応さ
    せて固体からなる微粒子を形成する工程、該微粒子をガ
    スとともにノズルから噴出させ、基体上に堆積させて微
    粒子膜を形成する工程と該微粒子膜を酸化する工程とを
    含むことを特徴とする発光部材の製造方法。 2.微粒子がアモルファス水素化シリコンを含む特許請
    求の範囲第1項に記載の発光部材の製造方法。 3.微粒子をノズルからビーム状に噴出させる特許請求
    の範囲第1項記載の発光部材の製造方法。 4.励起エネルギーを付与することにより光を放出する
    発光部材の製造方法であって、原料ガスを分解、反応さ
    せて酸化された固体からなる微粒子を形成する工程、該
    微粒子をガスとともにノズルから噴出させ、基体上に堆
    積させて微粒子膜を形成する工程と該微粒子膜を酸化す
    る工程とを含むことを特徴とする発光部材の製造方法。 5.微粒子がアモルファス水素化シリコンを含む特許請
    求の範囲第4項に記載の発光部材の製造方法。 6.微粒子をノズルからビーム状に噴出させる特許請求
    の範囲第4項記載の発光部材の製造方法。
JP25879887A 1987-10-14 1987-10-14 発光部材の製造方法 Expired - Lifetime JP2733228B2 (ja)

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