JP2732596B2 - 炭素繊維製グランドパッキン - Google Patents

炭素繊維製グランドパッキン

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、回転軸あるいはバルブステム等の密封に使
用されるグランドパッキン、特に炭素繊維を用いて成形
されたシール性に優れたグランドパッキンに関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 一般に、バルブを作動させるバルブステムは、スタフ
ィングボックスに挿通されているが、このスタフィング
ボックス内には、バルブステムとケーシングとの間をシ
ールするために、グランドパッキンが組込まれている。
このグランドパッキンは、バルブステムが摺接すること
から、その本来の機能であるシール性のみでなく、バル
ブステムとの間の潤滑性にも優れていることが望ましい
とされている。
ところが、このようなバルブステム等の密封に使用さ
れる従来のグランドパッキンとしては、黒鉛を含むゴム
の溶剤からなるバインダを石綿糸に被覆し、これを袋編
みして管状の素材とし、この素材を所定長に切断して金
型内で環状に成形したものが知られている(特開昭41−
20,161号公報参照)。
しかしながら、このようなグランドパッキンでは、石
綿糸及び編紐体の内部まで前記バインダが入り込んでい
るので、グランドパッキンとしての弾性に乏しく、この
グランドパッキンの締付力が小さいと、流体のシールが
困難であるという不都合を有する。
また、このグランドパッキンは、石綿糸を使用してお
り、このような石綿糸を使用することは、環境衛生上好
ましくなく、最近では、その使用が著じるしく制限され
ている。
また、グランドパッキンの中には、その潤滑性を向上
させるために、炭素繊維の撚り糸を用いて格子編、袋編
等の編組方法で紐状に成形し、この紐状体の繊維間に四
フッ化エチレン樹脂微粒子を付着したものも知られてい
る。
しかし、この四フッ化エチレン樹脂微粒子は、前記紐
状体との付着力が弱く、その本来的機能である潤滑機能
が十分発揮されないという不都合を有する。
発明の目的 本発明は、上述した従来技術に伴う問題点を解決する
ためになされたもので、大きな弾性を有し、低締付圧力
でも流体のシールが可能であり、また潤滑性にも優れ、
摺動部材のシール性にも優れた炭素繊維製グランドパッ
キンを提供することを目的とする。
発明の概要 かかる目的を達成するために、本発明に係る炭素繊維
製グランドパッキンは、炭素繊維を撚り合せた炭素糸ま
たは該炭素糸を撚り合せてなる紐体に、粘結剤を含有す
る潤滑剤を被覆して、当該炭素繊維間に空隙を形成して
なるパッキン素材から成ることを特徴とするものであ
る。
このような構成にした炭素繊維製グランドパッキン
は、炭素繊維を撚り合せた炭素糸の性質として繊維間に
空隙が多く、しかも圧縮してもこの空隙が埋まることが
ないという性質を有することから、弾性に優れ、低締付
圧力でも優れたシール性を発揮することになる。
また、潤滑剤が粘結剤により炭素糸に強固に付着した
状態となるので、グランドパッキンの潤滑性能も向上
し、摺動部材との間も良好にシールすることが可能にな
る。
発明の具体的説明 以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す要部斜視図、第2図
は本発明に係るグランドパッキンの成形工程を示す断面
図である。
本発明に係る炭素繊維製グランドパッキンは、パッキ
ン素材Wから成る。パッキン素材Wは、直径がたとえば
5μ〜30μの炭素繊維sをたとえば5000〜15000本撚り
合せた炭素糸tに、粘結剤を含有する潤滑剤lを被覆し
たものである。
ここに、粘結剤としては、各種ゴム溶液及びシリコン
系、エポキシ系、ポリウレタン系、アクリル系の接着バ
インダを用いることができ、また潤滑剤lとしては、黒
鉛、マイカ、フッ素樹脂等の粉末状固形潤滑剤あるいは
流動パラフィン、シリコーンオイル、ポリフェノールエ
ーテル油などの液体潤滑剤を用いることができる。
そして、これらを溶媒中に分散させるが、その場合の
含有割合としては、固形潤滑剤が1〜70重量%、液体潤
滑剤が1〜30重量%、粘結剤が1〜10重量%であること
が好ましい。
このようにして調製された溶液中に前記炭素糸tを浸
漬するか又はこれを炭素糸tに塗布する等の方法によっ
て、炭素繊維sに潤滑剤lを付着させる。その後、溶媒
は分解又は蒸発させる。また必要に応じて加熱等によっ
て粘結剤を硬化させてもよく、この粘結剤がゴムの場合
には加硫してもよい。
これにより、粘結剤を含む潤滑剤lは、炭素繊維sの
内部に若干入りむが、ほとんどの場合、この潤滑剤は粘
結剤により炭素繊維sの表面に付着した状態になり、炭
素糸tの内部繊維間に形成された空隙oが閉塞されるこ
とはない。
この場合、潤滑剤lの含浸率としては30〜70重量%程
度とすることが望ましく、特に、前記空隙oは、外部と
独立していればより好ましい。
このように潤滑剤lは、炭素糸tの略表面に粘結剤に
より強固に接着されることになるので、長く潤滑作用が
維持されることになる。
このようなパッキン素材Wを、第2図に示すように、
炭素繊維製グランドパッキン10として使用する場合に
は、次のような簡単な方法でよい。
第2図に示すように、高圧流体等が流通する流路より
突出したスタフィングボックス等のケーシング11とバル
ブステム12との間の空間13に、前述したパッキン素材W
をスパイラル状に充填して、重積状態とする。これによ
りグランドパッキン10としてパッキン素材Wを用いるこ
とができる。
特に、このグランドパッキン10は、前述の細長い線状
のパッキン素材Wを単にスパイラル状に充填するのみで
あるので、フリーサイズのシール材として使用でき汎用
性があるのみでなく組付作業時の利便性もある。
このようにして円筒状のグランドパッキン10の形成が
完了すると、このグランドパッキン10をパッキン押えあ
るいはボルトとナットにより加圧保持し、固定する。
このグランドパッキン10は、パッキン素材Wの内部に
空間oが存在するので、前記パッキン押え等により強固
に締付けなくても、容易に弾性変形し、バルブステム12
の外周面に密着し、低締付圧力でも優れたシール性能を
発揮することになる。
また、このグランドパッキン10は、パッキン素材Wの
表面に潤滑剤が粘結剤により強固に保持されているの
で、前記バルブステム12が回転ないし軸方向に移動して
も摩擦抵抗が少なく、円滑なバルブ制御作動が可能とな
る。
上述した実施例は、比較的太い一本の炭素糸によりパ
ッキン素材Wを形成したものであるが、本発明は、これ
のみに限定されるものではなく、例えば、第3図に示す
ように適当な太さに仕上げられた炭素糸tを適数本撚り
合せ紐体Hを形成し、この紐体Hを、粘結剤を含む潤滑
剤lにより被覆してもよい。このようにすれば、前記ス
タフィングボックスが相当大きなものであっても、組み
込む場合の作業時間が短縮でき便利なものとなる。な
お、炭素糸tを撚り合せるための手段としては、格子
編、袋編、もしくはその他の編組手段が採用される。
また、前記粘結剤を含む潤滑剤lの被覆は、炭素糸t
の状態で行ってもよいし、この炭素糸tを適数本撚り合
せて紐体Hとした後に行なってもよい。
発明の効果 以上述べたように、本発明によれば、炭素繊維製グラ
ンドパッキンは、炭素繊維を撚り合せた炭素糸の性質と
して繊維間に空隙が多く、しかも圧縮してもこの空隙が
埋まることがないという性質を有するので、大きな弾性
を有し、低締付圧力でも流体のシールが可能であり、ま
た潤滑機能も有し、摺動部材との間も良好にシールする
ことが可能になる。
[実施例] 以下、本発明をさらに具体的な実施例によって説明す
るが、本発明は、この実施例に限定されるものではな
い。
実施例1 黒鉛粉末1000g、流動パラフィン250g、SBRゴム40g
を、溶媒としてのトルエン3000gに分散して潤滑剤の溶
液を調製し、これを、炭素繊維が3本撚り合わされて、
1.6g/mとした糸に含浸させた。この含浸後に前記トルエ
ンを完全に蒸発させた。この含浸乾燥後の糸の重量は3.
2g/mであり、含浸率は50%であった。
実施例2 実施例1で得た糸を用いて編紐機で八つ編にして紐状
に編組して寸法6.5mm角のパッキン素材を得た。
このようにして得られたパッキン素材を用いて締付面
圧とシール可能な流体圧力の関係を試験した。
ここに、試験方法として、スタフィングボックスの内
径20mm×外径33mm内に実施例1のものを38g充填し、実
施例2のものの場合は、これを6個充填した状態で、パ
ッキン押えによりグランドパッキンを押え、水中に没
し、N2ガスを内圧としてグランドパッキンに負荷を与
え、気泡の発生の有無により漏れの判定を行なった。
この試験では、グランドパッキン押えによりグランド
パッキンに対する締付面圧を測定し、シール可能なN2
スの圧力を負荷した。
このようにして得られたものが試験結果を表1に示
す。
ここにおいて、比較例1は、炭素繊維から編組したグ
ランドパッキンで、粘着剤の含まれていないグラファイ
トオイルの潤滑剤を塗布したものである。
この表1から明らかなように、本発明の実施例では、
締付面圧が300kg/cm2で、N2ガス100kg/cm2の内圧をシー
ルすることができるが、比較例では、350kg/cm2の締付
面圧で、N2ガス10kg/cm2のしかシールできないことが判
明した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るパッキン素材の端面を示す斜視
図、第2図は同パッキン素材を用いてグランドパッキン
を形成する状態を示す断面図、第3図は本発明に係る他
のパッキン素材を示す端面斜視図である。 10……炭素繊維製グランドパッキン、 W……パッキン素材、t……炭素糸、 s……炭素繊維、l……潤滑剤。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維を撚り合せた炭素糸に、粘結剤を
    含有する潤滑剤を被覆して、当該炭素繊維間に空隙を形
    成してなるパッキン素材から成る炭素繊維製グランドパ
    ッキン。
  2. 【請求項2】炭素繊維を撚り合せた炭素糸を複数本撚り
    合せて紐体とし、この紐体の表面に粘結剤を含有する潤
    滑剤を被覆してなることを特徴とする炭素繊維製グラン
    ドパッキン。
  3. 【請求項3】前記炭素糸は、直径が数μ〜数十μで数千
    〜数万本の炭素繊維を撚り合せてなることを特徴とする
    請求項第1項又は第2項に記載の炭素繊維製グランドパ
    ッキン。
  4. 【請求項4】前記パッキン素材は、粘結剤を含有する潤
    滑剤を前記炭素糸に30〜70重量%含浸させてなる請求項
    第1項ないし第3項に記載の炭素繊維製グランドパッキ
    ン。
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