JP2730231B2 - X線回折による試料分析法 - Google Patents

X線回折による試料分析法

Info

Publication number
JP2730231B2
JP2730231B2 JP1326694A JP32669489A JP2730231B2 JP 2730231 B2 JP2730231 B2 JP 2730231B2 JP 1326694 A JP1326694 A JP 1326694A JP 32669489 A JP32669489 A JP 32669489A JP 2730231 B2 JP2730231 B2 JP 2730231B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffraction
sample
unknown sample
line
lines
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1326694A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03186744A (ja
Inventor
卓也 信藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimazu Seisakusho KK
Original Assignee
Shimazu Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimazu Seisakusho KK filed Critical Shimazu Seisakusho KK
Priority to JP1326694A priority Critical patent/JP2730231B2/ja
Publication of JPH03186744A publication Critical patent/JPH03186744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2730231B2 publication Critical patent/JP2730231B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はX線回折を用いて試料の成分分析を行う場合
に適した分析方法に関する。
(従来の技術) X線回折を用いる試料分析は次のようにして行われ
る。色々な物質のX線回折パターンについての標準デー
タがあるので、未知試料のX線回折パターンをその標準
データと照合してある物質の標準データの回折パターン
と一致する回折線の一群が見だされたとき、その物質は
未知試料の成分であるとする。このようにして多種の物
質の標準データと照合しながら成分を決めて行く。この
照合作業において測定により直接得られるのは未知試料
の回折パターンにおける各回折ピークの回折角と強度で
あり、回折角の値は測定上の誤差とか試料の内部歪によ
る格子面間隔の変化により、正規の値より多少のずれが
ある。従って照合に当っては適当な許容誤差幅を設定し
て、その誤差の範囲で標準データの回折線との一致を判
定しているので、何本の回折線について一致が得られる
かと云う回折線の一致度合の大小によって試料成分を判
定する。しかし近接した位置に回折線を現わす物質が幾
つもある上、上述したように実測回折角に誤差があるの
で、成分を確定することは仲々困難であるが別に、照合
操作で実測データと標準データとの一致を見るのに回折
線の強度の一致度合を見る方法があり、上記した回折線
の位置の一致度合と合せて判断することにより試料成分
を決めて行くことができる。しかし試料成分の結晶が或
る程度方向が揃っているような場合、或る回折線が通常
より弱くなったり、現れなくなることがあるので、照合
作業が困難になる。照合作業を自動的に行う理論的手法
として、Jonson−Vandの手法が知られている。この手法
では回折パターンの一致度合は回折線の強度の一致度合
とスケーリングファクターによって見ている。しかし強
度の一致度合を出すのは演算に時間がかゝり、スケーリ
ングファクターは未知試料の回折線が標準データの対応
回折線より弱いときに適用困難である。
(発明が解決しようとする課題) 簡単で迅速に回折パターンの照合が行えるX線回折に
よる試料分析法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 未知試料の回折パターンの各回折線に強い方から順に
重みを与え、照合する物質の標準データについても、回
折線の強いものから順に重みを与え、両方の回折パター
ンを照合して一致するピーク毎にそのピークに与えられ
ている未知試料側と標準データ側の重みの積を求め、一
致する各ピークの上記積の和の大小により一致度合を判
断するようにした。
(作用) 未知試料の回折パターンで強い回折線から順に例えば
10,8,6…と云うように重みを与える。成分として想定し
た照合物質の標準データについても強い回折線から順に
10,8,6…と云うように重みを与える。若し両方のパター
ンが位置と強度の両方について完全に一致していると、
一致した回折線毎の両方の重みの積の和は 102+82+62+… (1) である。回折線の位置は合っているが強さの順が合って
いないと、重みの積の和は例えば 10×8+8×6+6×10+… と云うようになり、(1)の場合より小さくなる。未知
の回折線で標準データの方に一致する回折線がない場合
の回折線に対応する項は出てこない。
この方法は回折線の位置についての照合の際、強さに
ついての照合も合せ行っていることになり、従来各別に
行って総合判定していたのに比し、照合操作が大幅に簡
単になる。また本発明では強い回折線同士の一致を重く
見ることになっているが、強い回折線程他物質の近接回
折線と混同する可能性が少いので、同定判断の上でその
一致の価値は大きく、従って本発明による照合方法によ
る同定判断は従来方より簡単でしかも確度が高くなる。
なお実際上標準データの方に関しては全回折線に重みを
つける必要はなく、最強の線から3乃至5本までの回折
線だけに重みを与え、残りの線は重み0として充分であ
る。
(実施例) 分析作業は次のように行われる。未知試料についてX
線回折パターンの測定を行う。試料については予め成分
として予想される幾つかの物質があるから、それらの物
質(照合物質と云うことにする)について回折パターン
の各ピーク位置および強度を求めておく。これは、多種
の物質について、その結晶の色々な格子面の間隔および
回折線の強度を記載した標準データが公刊されているの
で、それを用いて計算する。次いで、未知試料の回折パ
ターンを上記照合物質の標準データから求められた回折
パターンと照合し、両者が一致すれば、その物質が試料
の一つの成分と判定される。
第1図でAは未知試料のX線回折パターンで、一番強
い回折線から順に3本目まで、10,8,6の重みを与え、残
の回折線には全て重み1を与えておく。()内の数字は
重みを示す。図は照合物質してa,b,c,d…のうち三つa,
b,cについて照合した結果を示し、第1図Bは未知試料
と物質aとを照合した所を示す。図で下方に延びている
回折線が照合物質aの回折線で、これにも一番強い回折
線から三番目の回折線まで順に10,8,6の重みを与え、他
の回折線は照合作業に入れない。照合は未知試料の各回
折線の回折角に適当な許容誤差幅を設定し、その幅内で
未知,照合両物質の回折線が一致したものを一致とす
る。第1図Bの場合、未知試料の回折線イと照合物質の
回折線イ′とが一致、未知試料のロと照合物質のロ′が
一致しているが、未知試料のハには対応する回折線がな
い。従って重みの積の和は イ×イ′+ロ×ロ′+ハ×0+ニ×ニ′ =10×10+8×8+6×0+1×8=165 となる。第1図Cは未知試料と照合物質bとの照合を示
し、重みの積の和は 1×10+1×8+1×6=24 となる。上式で各掛算の左側の数字が未知試料の各回折
線の重みで右側の数字が照合物質の重みであることは云
うまでもない。第1図Dは未知試料と照合物質cとの照
合を示し、重みの積の和は上と同様にして 10×10+8×8+6×6=200 である。他のd,e,…についても上記第1図Cと同じよう
で、重みの積の和はもっと小さいと云う結果が得られた
とする。
上の結果から照合物質cは未知試料の主成分と判断さ
れる。照合物質bは微量成分か不純物と判断される。照
合物質aは未知試料の一番目と二番目とが照合試料の一
番目,三番目と一致して重みの積の和の値が大きいの
で、試料の副成分で結晶が配向しているものと予想され
る。このようにして、未知試料に対して予想された成分
は大幅にふるい落されて、その後の成分確認の作業が著
るしく楽になる。
第2図は本発明方法を自動的に行う場合の作業手順を
示すフローチャートである。まず未知試料についてX線
回折測定を行い(イ)、得られたデータから、一番強い
回折線から順にn番(例えば3番或は5番等)までに順
次小さくなる重みを設定し、他の回折線の重みを1とす
る(ロ)、オペレータが予想される成分物質名およびそ
のデータを入力する(ハ)。コンピュータ内では(ハ)
で入力されたデータにより、各照合物質a,b,c,…の回折
線の位置および強度を算定し、一番強いものからn番目
までの回折線を索出し、それらに強い方から順に重みを
つける(ニ)、オペレータは照合に当って回折線の位置
について許容誤差幅を入力する(ホ)。この入力操作は
このステップでなくもっと始め方の例えば(ハ)のステ
ップで一緒に行ってもよい。コンピュータ内で照合動作
が進行する。まず、照合物質aが照合され、前述した重
みの積の和が算出される(ヘ)。以下同じことが他の照
合物質b,c,…について行われる(ト)。照合動作が終っ
たら、照合物質とその重みの積の和の値の表を表示
(チ)して、照合動作を終る。(チ)のステップで表示
された表からオペレータは試料の主成分候補,副成分候
補,微量成分候補を選択し、他の確認作業を行う。
(発明の効果) 本発明によれば一回の照合操作で回折線の位置と強さ
の両方を合わせた照合が行われるので、回折線の一致率
による候補成分のふるい分けが迅速かつ高い確度で行わ
れ、X線回折による分析におけるプリサーチを甚だ迅速
簡単,強力に行うことができて分析能率が向上する。第
1図のB,C,Dの各場合とも従来の回折線の位置の一致率
からみると何れも同じ程度の一致率を示していて、どれ
が主成分か微量成分か判断できないのであって、本発明
の効果は甚だ大であることが分る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を説明するグラフ、第2図は本発明
方法の一実施例のフローチャートである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未知試料のX線回折パターンの回折線に一
    番強いものから順に単調に減少する重みを設定し、未知
    試料と照合する物質の標準データについて一番強い回折
    線から順に複数個の回折線に上記同様の重みを設定し、
    両方の回折線を照合して、相互一致する回折線毎に双方
    の回折線の重みを掛合せ、この重みの積の和を求めて、
    この積の和の大きさにより未知試料と照合物質の両回折
    パターンの一致度合いを表わすようにしたことを特徴と
    するX線回折による試料分析法。
JP1326694A 1989-12-16 1989-12-16 X線回折による試料分析法 Expired - Lifetime JP2730231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1326694A JP2730231B2 (ja) 1989-12-16 1989-12-16 X線回折による試料分析法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1326694A JP2730231B2 (ja) 1989-12-16 1989-12-16 X線回折による試料分析法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03186744A JPH03186744A (ja) 1991-08-14
JP2730231B2 true JP2730231B2 (ja) 1998-03-25

Family

ID=18190622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1326694A Expired - Lifetime JP2730231B2 (ja) 1989-12-16 1989-12-16 X線回折による試料分析法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2730231B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004264260A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Kyocera Corp 電子回折パターンの解析方法及び解析装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004264260A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Kyocera Corp 電子回折パターンの解析方法及び解析装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03186744A (ja) 1991-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li A sequential method for screening experimental variables
US6393368B1 (en) Method and apparatus for analyzing multi-channel chromatogram
US5617321A (en) Methods and apparatus for the testing, monitoring and improvement of manufacturing process effectiveness
EP2477469A2 (en) Suitability determination method for determination standard value and method for specifying optimum value thereof, inspection system for substrate on which components are mounted, simulation method at production site, and simulation system
JP4760579B2 (ja) 同一性判定プログラム
JP2006267111A (ja) スペクトル、特にnmrスペクトルのセットをプロセッシングする方法
JP5598926B2 (ja) X線回折測定データの解析方法
US20030155501A1 (en) Method and apparatus for compensating waveforms, spectra, and profiles derived therefrom for effects of drift
JP2730231B2 (ja) X線回折による試料分析法
Thomas An artificial neural network for real-time hardwood lumber grading
US7706993B2 (en) Method and program for correcting peak position of spectrum waveform pattern
JP2926277B2 (ja) Ftirを用いた多成分定量分析方法
CN101901185A (zh) 一种按类组织执行轨迹的面向对象程序缺陷定位方法
JP2002323924A (ja) 不良装置検出方法、不良装置検出装置、プログラム及び製品の製造方法
Tunnicliff et al. A Stepwise Regression Program for Quantitative Interpretation of Mass Spectra..
JPH04294271A (ja) クロマトグラフ/質量分析装置
JPH0750042B2 (ja) スペクトル分析装置における状態分析方法
Škvorc et al. A comprehensive analysis of the invariance of exploratory landscape analysis features to function transformations
JP2008077665A (ja) 工程管理方法およびその方法を利用したシステム
JPH04169849A (ja) データ判別用しきい値設定方式
JP2987670B2 (ja) 画像処理による成形品形状誤差判断方法
JPH08285574A (ja) 円運動精度測定データの解析方法および解析処理装置
JP2841637B2 (ja) X線回折による混合試料の分析方法
JPH02223877A (ja) 混合物の組成分析における標準データからの成分選定方法
JPH06273319A (ja) 電気泳動像のデンシトグラムの処理方法