JP2730083B2 - 電機子コイルの巻線方法 - Google Patents

電機子コイルの巻線方法

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JP2730083B2
JP2730083B2 JP24203188A JP24203188A JP2730083B2 JP 2730083 B2 JP2730083 B2 JP 2730083B2 JP 24203188 A JP24203188 A JP 24203188A JP 24203188 A JP24203188 A JP 24203188A JP 2730083 B2 JP2730083 B2 JP 2730083B2
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恭祐 宮本
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、サーボモータの電機子コイルに係り、特に
ロボットや各種省力機器の駆動に従来から多用されてき
たDCサーボモータに代って、最近、その適用が増えてい
るブラシレスモータにおいて、その電機子に好適な円筒
状の電機子コイルの巻線方法の改良に関する。
〔従来の技術〕
現在まで、永久磁石同期電動機の一方策として、本出
願人が先に開発し提案した特願昭61−299299号「永久磁
石形同期電動機」に見られるように、重ね巻きでかつ、
下コイル辺は電機子コア内周面に開設したスロットに、
上コイル辺は電機子コア内周面に装着しロータ外周面に
対抗するように配置することを特徴とする巻線構成を有
するモータが多く用いられてきた。以下、このモータを
重ね巻きセミギャップワインディングモータと称する。
第12図に、この従来例のモータの正断面図を示す。
このモータは、3相6極,毎極毎相のスロット数q=
1であり、従って電機子コア1に施すスロット数は18個
である。また、セミギャップワインディングであるの
で、巻線としては、下コイル辺2がスロット内に埋設さ
れ、上コイル辺3はギャップ部に配置される。スロット
断面積は下コイル2を埋設するだけのスペースで済み、
従ってスロット深さは通常のスロット付モータに比べ浅
くなっている。
巻線手順は次のように行う。
スロット番号1にはU相コイル1の下コイル辺2
を埋設し、コイル飛び数t=3とし、スロット番号
の中心線下のギャップ部に上コイル辺3を配置する。ま
た、スロット番号1の中心線下のギャップ部にはU相
コイル6の上コイル辺が備えられ、電流方向がU相コ
イル1の下コイル辺と同方向となる様に配置し、これ
と対をなすU相コイル6の下コイル辺は、コイル飛び
数t=3となるスロット番号16のスロットに埋設され
る。
上記の規則に従ってU相の6個のコイル両辺を配置
し、V相、W相についても同様に施し、各々電気的に2/
3π〔rad〕の位相差を保って配置している。なお、相
と相は電流方向が逆である。
以上の様な手段によって、全18個のコイル辺は電機子
コアのスロット、またはギャップ部に配置して電機子コ
ア1に装着され、各相コイルの巻端で人結線もしくは△
結線にすることにより、3相平衡巻線を構成している。
さらに、これらコイルの重ね巻きされた概要図を第13
図に表わし、各相帯のコイル配置と電流方向(矢視)を
示す図が第14図である。
そして第15図に、この巻線を施した電磁部をモータと
してまとめた従来例の側断面図を示す。
すなわち、この従来例はその特許請求の範囲に、 『特許請求の範囲 1. 固定子は電機子コアにコイルを施し回転子は磁性体
のロータヨーク外周面に2の倍数個の界磁永久磁石を隣
接する磁極が互いに異極着極となるよう固着した電磁構
成をもつ同期電動機において、 1つのコイルの下コイル辺を電機子コアのスロット内
に埋設させ、 上コイル辺は電機子コアの内周面と界磁永久磁石外周
面間のギャップに界磁永久磁石と接触しないように所定
のコイル飛びを持たせて配置させることを特徴とする永
久磁石形同期電動機。
2. 電機子コアに形成したスロットの開口部をオープン
スロットとし、このスロットおよびギャップ部に予めス
ロット外部で成形したコイルを配置する。
特許請求の範囲第1項記載の永久磁石形同期電動機。
3. 1つのコイルの成形された形状は、スロットに埋設
される側の電機子コアからはみ出す長さが、ギャップ部
に配置される側の電機子コアからはみ出す長さより、短
くした台形となる 特許請求の範囲第1項記載の永久磁石形同期電動機。』 と記載された提案である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに、この従来例の技術においてみられる改善す
べき隘路、つまり本発明が解決しようとする課題を以下
に述べる。
電機子コイルの重ね巻きを行う場合、所定のコイル
飛び数tにより、巻線を配置するのでコイルエンド沿長
が長くなり、また他相コイルとコイルエンド部が物理的
な干渉をおこし、コイルエンド・オーバーハングが嵩張
るから、その結果、外形寸法が不必要に大きくなり銅損
が増えて効率を低下させる(第10図参照)。
電機子コイルが重ね巻きの場合、製作するコイル数
Nは二層巻きのとき電機子スロット数と同数のN=m・
P・q個(mは相数,Pは極数つまり界磁永久磁石の数で
ある)となり、つまりモータの極数が多極になる程、コ
イル製作数は増え製作コストが増加する(第9図参
照)。
電機子コイルの重ね巻きの場合巻線法の特徴上、1
コイルごとに巻線配置作業を行わなければならず、巻線
作業工程が多くと同様、製作コストの増加になる。
さらに、モータトルクTは、 T∝Φ・ac 〔ただし、Φは磁気装荷、acは電気装荷〕で表わされ
たとすると、通常のモータ〔巻線は全てスロットへ収
納〕は電気装荷acに対し、磁気装荷Φが小さい、所謂、
銅機械で巻線を巻き込んでいる。
これに対し、第12図に示す従来例は、通常のモータと
は逆の磁気装荷Φが大きい鉄機械と言われ、電気装荷ac
は小さく銅量つまり巻線数を減らし、銅損を小さくして
いる。
従って、巻線の巻回数は少なく、またスロットも浅
く、開口部もオープンであるので、巻線インダクタンス
は小さい。さらにギャップ部に巻線があり、通常のモー
タに比べて磁気的ギャップが広くなり、つまり巻線から
見た磁気抵抗が大きくなっており、これもインダクタン
スが小さくなる要因となっている。
よって、この第12図のモータをPWMインバータ駆動制
御した場合〔第16図(a)〕、通常パワー素子にキャリ
ア周波数が数kHzで最高限度のパワートランジスタを使
用しているコントローラであると、通常のモータでは問
題なかったが、インダクタンスが小さい第12図のセミギ
ャップワインディングモータでは、電流波形に大きなリ
ップルを含んでしまう。これは、コントローラのスイッ
チングロスの増加等、制御特性上に悪影響を及ぼす。
従って、インダクタンスを増加させるためには第16図
(a)に示すような駆動回路中に、第16図(b)のよう
に各相に直列に外部インダクタンスを入れる必要があ
る。しかし反面コントローラ側の重量が重くなり、この
スロットレスモータの適用度が高い、モータ、コントロ
ーラ搭載形の自立形態ロボットには適用が困難になる。
その場合においても、コントローラ盤への収納性等を
考えた場合、コントローラが大型化することは好ましく
ない。
また、この電流リップルを減す手段として、キャリア
周波数の最高限界が数10kHzと高いMOS−FETを用いるこ
とも考えられるが、その特性上不可能であり汎用的な方
策と言えない。
セミギャップワインディング方式〔第12図〕におい
て、スロット埋設側のコイル辺は、このスロットにより
位置決め固定が可能であるが、ギャップ部配設側はこの
位置決めを行うものがなにもないため、コイルの線がバ
ラバラになり、導体配置位置がズレ、モータトルク特性
にリップルが生じる。
〔課題を解決するための手段〕
ここにおいて本発明は、前記課題を解決するための以
下に述べる手段をそなえる。
電機子コアに形成したスロット数と同数でスロット形
状とほぼ同形状のスロットを一方の片面に形成し、そし
て前記スロット数と同数でギャップ部に配置するコイル
辺の断面とほぼ同形状のスロットを他方の片面に形成し
た巻線用治具(巻き型)を作成し、 予め作成した相数分だけのコイルを巻き型に巻きつ
け、両面のスロットに埋設されたコイル辺の部分を樹脂
で仮固定して、一度、この巻線帯をその巻き型から外
し、 ほぼ円筒状に成形して電機子コア内周面に配設するプ
レワインデング方式とする 電機子コイルの巻線方法である。
さらには、各スロット埋設側のコイル辺をスロットに
入れた後、このスロットの開口部を薄板状の磁性板で封
閉するとともに、ギャップ部に配設したコイル辺の各相
コイル辺間に等コイルピッチで長辺がほぼ(コア積長/c
osθ)で短辺がギャップ分巻線の回転子径方向厚みと同
じで可撓性の長方形・薄板状の磁性板をステータコア内
面にほぼ垂直に挿入した後に、この電機子コアを樹脂含
浸する電機子コイルの巻線方法である。
〔作 用〕
上記手段を行うことにより、本発明は、 コイルエンド沿長さと、コイルエンド・オーバーハ
ング長さと短かくできコイル長さに対する有効鉄心長さ
の割合を大きくでき、 コイル製作数を相数m個と極めて少なくでき、 巻線作業工程数を極めて少なくできるというように
作用する。
さらに、本発明は、 スロット埋設側導体は磁性材料でとり囲むので、ギ
ャップ部配設側導体は磁性材料でギャップ面側を除いて
おおわれることとなり、スロット部、ギャップ部の漏洩
パーミアンスが増加し、モータのインダクタンスを増加
することができる。
〔実施例〕
本発明における一実施例についてその詳細を、第1図
〜第6図を用いて説明する。
第1図は、各相の要素コイルの平面図を表わす。
U,V,W相の各要素コイルは同数の巻回数で巻かれ、そ
の巻方向は第1図内のコイル断面で見ると、U相は,
、W相は,、V相コイルは,というそれぞれ
の電流方向となっている。また、これらの要素コイルの
長コイル辺の長さlは、ほぼ(電機子コイルの軸方向の
長さLt/cosθ)×Pとなっている。ただし、θはスキュ
ー角で後述する第3図での基準軸(垂直軸)となす要素
コイルの折り曲げ傾斜角である。
次に、これら3つの要素コイル20,21,22を第2図の様
にU,W,Vの順に並べ一つのコイル帯23とする。
第3図は、このコイル帯23を巻きつけて巻線帯を成形
する巻き型17を示す。
巻き型17は、電機子コア1のスロットと同形状をした
スロット1a〜18aを有する巻型17aと、ギャップ部コイル
形成用のスロット1b〜18bを有する巻型17bと、これら巻
型17a・17bの間に介在させるコイルエンド長さ調整用の
巻型17cとで構成している。
第3図において、A方向(矢視)から見て、右側は各
コイル辺のギャップ配置側の成形用溝19、左側はスロッ
ト埋設側の成形用溝18が、それぞれ実際のスロット及び
ギャップ断面形状とほぼ同一に形成されている。また、
これらのスロットはスロット総数N=m・P・q(但し
q=1とする)個あり、さらに所要のスキュー角θが基
準軸対称に施されている。
第4図は、実際のコイル帯23を巻き型17に螺旋状に巻
きつけた平面図である。
巻き方として第4図に示す様に、要素コイルU20のス
ロット埋設側溝18の1a,4aに入ったコイル辺は平ら
な螺旋を描くように巻型端部で折り曲げられ、ギャップ
配置側溝19の1b,4bに入る。この作業を繰り返すこ
とで、スロット埋設側溝18の1a,4a,7a,10a,1
3a,16aと、ギャップ配置側溝191b,4b,7b,10
b,13b,16bの各溝は、要素コイルU20のコイル辺で埋
まる。
V相21,W相22も各々電気的に2/3π〔rad〕の位相を持
たせて、同様の作業を行い配置を完了する。
それから、各スロットに配置したコイル辺を樹脂を若
干しみ込ませて仮固定を行う。
次に、巻型17cを引き抜き、巻型17aと巻型17bを合わ
せるようにして各コイルをスロット1a〜18aおよび1b〜1
8bからはずす。そして、この平板状の巻線帯を円筒状に
成形して電機子コイルを構成し、第5図のように電機子
コア1に挿着する。
この時、反負荷側コイルエンド26bは、径方向に折り
曲げ軸方向に長くならないようにする。
次に、電機子内部にマンドレル(図示せず)を挿入
し、電機子をこの状態で炉に入れて加熱し、ギャップ部
側のコイルを、マンドレルの熱膨張により、内側より張
らせかつ電機子コイルに含浸用樹脂をしみ込ませて電機
子コアに固定する。その後、前記マンドレルを電機子よ
り取り出す。なお、界磁永久磁石4を配置したロータは
電機子内部に装着される。また、第5図はこの一実施例
になるモータを表わす第6図のX−X′断面図である。
すなわち、第6図に、本発明のこの一実施例の巻線方
法を施したモータ電磁部をモータとしてまとめた軸方向
断面図を表わす。
電気鋼板をモータのシャフト6の軸方向に積層した円
筒状の電機子コア1の内周面に等間隔にスロットを開設
し、先の手段により形成された電機子コイル25が、それ
らスロット部およびギャップ部に装着される。
電機子コア1は、モータフレーム7の内周面に嵌合固
着され、またこのモータフレーム7の両側端面には、こ
れらを閉鎖する負荷側ブラケット8および反負荷側ブラ
ケット9を設け、それらの中心部には、シャフト6を回
転自在に支承するベアリング13および14を備え、反負荷
側ブラケット9のさらに外部には、シャフト6の外周面
と椀形状検出器カバー10の内周面に、それぞれ径方向の
空隙を介して固定側と回転側が対向して速度・位置を検
出する検出器(たとえばレゾルバ)11・回転トランス12
を具備している。
シャフト6には、電機子コイル25の内周面に空隙を経
て対向する界磁永久磁石4をその外周面に固着したロー
タヨーク5を、嵌合固着させてある。なお、モータ用コ
ネクタ15,検出器用コネクタ16は外部との接続手段であ
る。
電機子コイル25へ与えられる回転磁界と界磁永久磁石
4の相互磁力により、シャフト6に回転力を生ずる。
また、本発明の別の実施例として以下の手段も可能で
ある。
今まで述べた巻線のコイル帯23は、1つの巻線帯で所
要の極数の励磁力が生じるように螺旋状に折り曲げてい
くが、製作するモータが大きくなると、このコイル帯23
の長さは非常に長くなり、要素コイルを製作する際作業
がしにくい面がある。
そこで、このコイル帯23を、一つのコイル帯が作る励
磁力の極数が最少2極となるようにa個に分割し、これ
らを螺旋状に折り曲げていく。
そして、電機子コアに励磁力波形が正極、負極となる
正常な巻線となるよう、連らねて巻き、作業後、巻線端
を接続し、先の本発明の一実施例と同様の巻線を製作す
ることも可能である。
次に、本発明の他の実施例を第7図〜第10図に示して
説明する。
一例として3相モータを考え、各相要素コイルを作
り、巻き型を用いた巻線成形を行う。工程については、
先に表わす一実施例と同様である。
先ず、周長がほぼ [4・Lt/cosθ+(Le1+Le2)]となる要素コイルU,V,
W(30,31,32)を製作し、これを2π/3[rad]の電気的
位相を持たせ、第8図の様に並べ合せ、コイル帯33を作
る。ただし、Le1,Le2はコイルエンド長である。
これを第7図に示す巻型27を用いてV形に成形する
(第8図参照)。巻型27aは、スロット埋設側溝28aが、
スキュー角θを持って1a〜6aまで加工開設されてい
る。巻型27bは、ギャップ配設側溝28bが、これもスキュ
ー角θを持って1b〜6bまで加工開設されている。こ
のようにして巻型14a、そして平板状の中板27と、おわ
りに巻型27bの3枚を重ね合わせた構成となっている。
両側の溝1a〜6a,1b〜6bは、それぞれ電機子コ
アスロット、およびギャップ配置の際のコイル断面形状
と同一となっている。第8図の様にV形に成形した後、
両コイル辺は仮固定され巻型27cを抜き巻型27a,27bを合
わせることで、V形コイル帯を取り去る。
この例の場合、6極のモータであるからV形コイル帯
を極対数分、つまりV形コイル帯36,37,38の3つを製作
する(第9図参照)。
次に、V形コイル帯36,37,38を電機子コア1に施され
1〜18のスロットおよびその径方向に直下となる
ギャップ部に配置していく(第10図参照)。先ずV形コ
イル帯36のスロット側コイル辺を1〜6のスロット
に埋設する。
そして、第10図に41aで示すように、スロット開口部
を封じるための長辺が(L/cosθ),短辺がほぼスロッ
ト開口部幅と等しい長さの磁性薄板で、スロットを逐次
封閉していく。このとき、ギャップ配置側コイル辺は、
第10図に表わす様に電機子コア1の外側に残す。コイル
帯37も同様にシロット7〜12、コイル帯38について
はスロット13〜18に埋設する。
これらの手順により、コイル帯36,37,38のスロット側
埋設コイル辺は全て電機子コア1のスロット1〜18
に埋設され、その開口部は、磁性薄板41aで封閉された
ことになる。
それから、電機子コア1内面には18個のギャップ分配
置コイルを仕切る磁性薄板41bを位置決め止めるための
極く浅い溝が掘られており、これはスキュー角θを持
ち、第7図に示す型の場合と同様に、基準軸に対しスロ
ットスキュー角θとは軸対象となっている。その前記浅
い溝に第10図41b磁性薄板(長辺は磁性薄板41aと同様で
短辺はギャップ部配設側コイル厚みとほぼ同じ)を18個
使い、各相コイル間において内周面にほぼ垂直に立てる
様に配置していく。
上記作業の後、外側にあるコイル帯36,37,38のギャッ
プ側配設コイル辺を全てコア内のギャップ部に折り込み
配置する。このとき、前記仕切り磁性薄板41bにそっ
て、コイル帯36のコイルエンド40aのU相コイルエンド
部とコイル帯37のコイルエンド40bのU相コイルエンド
部が重なる位置に折り曲げ配置する。
つまり、この他の実施例の側断面図を表わす第11図に
おいて、1,4のスロットに入っているV形コイルの
ギャップ配列側コイル辺のコイルエンドは7,10のス
ロットの径方向直下のギャップ部に配置される。他相の
コイルエンドも配置の位相がずれるだけで同様の規則に
より配設され、コイルエンド40cと40d,40eと40fについ
ても、上記と全く同様になされる。
この作業が終った後に、各ギャップ部配設コイル辺間
には、前記磁性薄板41bがはさまっていることになる。
最後に、成形用マンドレルで巻線成形を行った後、第
9図に示す用に、各V形コイル帯36,37,38の各相巻線を
同じ電流が流れるように接続し(本例は直列接続)、接
続された各相巻線の各相端子39はコントローラとの整合
が成されて結線される。この後、巻線には固定用樹脂を
流し込み、含浸固定してから、マンドレルを抜き、電機
子コイルの巻線作成の工程を完了する。この電機子をモ
ータとして組み上げた一例は先に示した第6図のとおり
である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、次に掲げる数多くの格段の効果が得
られ産業上に益するところ著しい。
巻線作業の際コイルエンド部の巻線干渉が少なくこ
の部分のはみ出し長さが短かくなり、第6図の様にモー
タ長さを規定した場合、コイル長さLtに対する有効鉄心
長さL6を大きくすることができ、つまりコイルエンドを
短かく、さらに有効鉄心長さを長くすることになるの
で、従来技術に比べ格段に銅損を小さく、高効率でかつ
小形,軽量のモータを実現できる。
製作コイル数はモータの相数分m個だけ作れば良い
ことになり、製作コイル数N=m・P・q個となる従来
技術の重ね巻きの場合に比べ、極めて製作工程が低減さ
れ、モータのコストも大幅に低減できる。
従来技術の重ね巻きの場合1コイル,1コイルごとス
ロット内に巻線を配置しなければならないから巻線作業
工程はコイル数と同数だけ必要となるが、本発明におけ
る巻線方法の場合は、一度に2mq個のスロットに巻線を
配置していくので、巻線作業工程は極めて少なくなり、
モータのコストも一段と低減できる。
以上のように本発明における巻線方法を用いること
で、銅損が小さく高効率で小形,軽量、かつ生産性も高
く安価な同期電動機を実現できる。
本発明による磁性薄板を各相コイル間に挿入する電
機子構造をとることで、電機子コアスロット部、ギャッ
プ部の漏洩パーミアンスを増加できるので、巻線のイン
ダクタンスが増加し、PWM制御のスイッチング周波数を
大きくせずに済む。従って、駆動回路に外部インダクタ
ンスを接続しなくとも、現状のパワートランジスタを用
いたコントローラでも、出力される電流波形のリップル
を小さく軽減でき、このリップルにより生じるロス等も
低減されるので、コントローラに及ぼす悪影響も少な
い。
上記の効果により、モータの特性は劣化せずイン
ダクタンスのみ増加する。従って小型・軽量という観点
からは、従来のセミギャップワインディングモータと同
程度の小型・軽量化が可能で、かつコントローラも外部
インダクタンスが不必要となる。よってコントローラも
外部インダクタンスが不必要となる。それゆえにコント
ローラも従来の場合より、小型・軽量化され、従来のモ
ータ、コントローラで構成されるサーボシステムでは不
可能であった、コントローラ搭載形の自立形態ロボット
への適用が可能となる。
本発明を用いることにより、パワー素子にMOS−FET
を使えなかった大容量領域機器へと適用が可能となる。
ギャップ部コイル辺の配設・位置決め精度が良好と
なり、この精度不良により生じるトルクリップルがなく
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の各要素のコイルの平面図、 第2図は一部断面で表わしたコイル帯の平面図、 第3図は巻き型の外形を示す斜視図、 第4図はコイル帯を巻き型に巻いた状態を表わす平面
図、 第5図は本発明の一実施例になるモータ正断面図、 第6図はその側断面図、 第7図は本発明の他の実施例における巻き型の斜視図、 第8図はその他の実施例のV型コイル帯の成形図、 第9図はそのV型コイル帯間接続図、 第10図はその巻線作業ならびに磁性薄板挿入作業の概要
説明図、 第11図はこの他実施例になるモータの正断面図、 第12ないし第16図(a),(b)は従来例の説明図であ
る。 1……電機子コア、2……下コイル辺、3……上コイル
辺、4……界磁永久磁石、5……ロータヨーク、 6……シャフト、7……モータフレーム、8……負荷側
ブラケット、9……反負荷側ブラケット、10……検出器
カバー、11……検出器、12……回転トランス、13,14…
…ベアリング、15……モータ用コネクタ、16……検出用
コネクタ、17,27……巻き型、17a,17b,17c,27a,27b,27c
……巻型、18,28a……スロット埋設側溝、19,28b……ギ
ャップ配置側溝、 20,30……要素コイルU、21,31……要素コイルV、22,3
2……要素コイルW、24……重ね巻コイル、25……電機
子コイル(本発明)、 26a,26b,40a〜40b……コイルエンド(本発明)、33,36,
37,38……コイル帯、39……各相端子、41a,41b……磁性
薄板、 50……電機子コイル(従来例)、51……コイルエンド
(従来例)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子を形成する電機子は電機子コアに巻
    線を施して電機子コイルをつくり、回転子は磁性体ロー
    タヨークの外周面に電機子励磁力と同極数の界磁永久磁
    石を隣接する磁極が互いに異極性となるように固着して
    なる電磁構造をもつ同期電動機において、 各相の要素コイルを並べて形成したコイル帯を、両面に
    スロットを形成した巻き型に巻いて巻線帯を形成し、こ
    の巻線帯を、巻き型よりはずした後にほぼ円筒状に成形
    して電機子コイルを構成し、この電機子コイルにおける
    各相の巻線導体の一部分を、前記電機子コアに任意のス
    キュー角θを施して複数個形成したスロット内に挿入
    し、かつ他の部分を、巻線導体のスキュー角θで軸方向
    対称にコア内周面と界磁永久磁石外周面間のギャップ部
    に配置し、前記電機子コア内に配設した電機子コイル
    を、含浸用樹脂で含浸成形するものであり、 前記要素コイルは、電機子コイルの軸方向長さをLt、極
    数をP、前記コイル帯の分割個数をaとしたときに(a
    =1を含む)、ほぼ(Lt/cosθ)×P×(1/a)の長さ
    となるような長コイル辺を有するとともに、相数をm、
    電機子コアを毎極毎相のスロット数をqとしたときに、
    m×q×a個製作され、 また、前記巻き型は、平板状で、一方の面には電機子コ
    アに形成したスロットの形状とほぼ同形状のスロットが
    等間隔に複数個形成され、また他方の面には、電機子コ
    アの内周面に配置するコイル辺の断面とほぼ同形状のス
    ロットが等間隔に複数個形成され、かつこれら両面のス
    ロットは、基準となる軸方向線に対し±θ゜の任意のス
    キュー角θを有し、 さらに、前記巻線帯は、前記要素コイルを、前記巻き型
    に、スロットに埋設するように螺旋状に巻きつけるとと
    もに、巻き型の両面スロットに埋設されたコイル辺の部
    分を樹脂で仮固定して形成されていることを特徴とする
    電機子コイルの巻線方法。
  2. 【請求項2】固定子を形成する電機子は電機子コアに巻
    線を施して電機子コイルをつくり、回転子は磁性体ロー
    タヨークの外周面に電機子励磁力と同極数の界磁永久磁
    石を隣接する磁極が互いに異極性となるように固着して
    なる電磁構造をもつ同期電動機において、 各相の要素コイルを並べて形成したコイル帯を、両面に
    スロットを形成した巻き型に巻いて巻線帯を形成し、こ
    の巻線帯を、巻き型よりはずした後にほぼ円筒状に成形
    して電機子コイルを構成し、この電機子コイルにおける
    各相の巻線導体の一部分を、前記電機子コアに任意のス
    キュー角θを施して複数個形成したスロット内に挿入す
    るとともに、これらスロットの開口部を薄板状の磁性板
    で封閉し、かつ他の部分を、巻線導体のスキュー角θで
    軸方向対称にコア内周面と界磁永久磁石外周面間のギャ
    ップ部に配置し、この部分の各相導体間に添って、等コ
    イルピッチにより長辺がほぼ(コア積長/cosθ)で、短
    辺がギャップ部巻線の回転子径方向厚みと同じ長さで可
    撓性の長方形薄板磁性板を、固定子コア内周面にほぼ垂
    直に挿入し、 前記電機子コア内に配設した電機子コイルを、含浸用樹
    脂で含浸成形するものであり、 前記要素コイルは、電機子コイルの軸方向長さをLt、極
    数をP、前記コイル帯の分割個数をP/2としたときに、
    ほぼ(Lt/cosθ)×P×2の長さとなるような長コイル
    辺を有するとともに、相数をm、電機子コアの毎極毎相
    のスロット数をqとしたときに、m×q×P/2個製作さ
    れ、 また、前記巻き型は、平板状で、一方の面には電機子コ
    アに形成したスロットの形状とほぼ同形状のスロットが
    等間隔に複数個形成され、また他方の面には、電機子コ
    アの内周面に配置するコイル辺の断面とほぼ同形状のス
    ロットが等間隔に複数個形成され、かつこれら両面のス
    ロットは、基準となる軸方向線に対し±θ゜の任意のス
    キュー角θを有し、 さらに、前記巻線帯は、前記要素コイルを、前記巻き型
    に、スロットに埋設するように螺旋状に巻きつけるとと
    もに、巻き型の両面スロットに埋設されたコイル辺の部
    分を樹脂で仮固定して形成されていることを特徴とする
    電機子コイルの巻線方法。
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