JP2729881B2 - 同軸円筒形熱電子発電器 - Google Patents

同軸円筒形熱電子発電器

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JP2729881B2
JP2729881B2 JP25473592A JP25473592A JP2729881B2 JP 2729881 B2 JP2729881 B2 JP 2729881B2 JP 25473592 A JP25473592 A JP 25473592A JP 25473592 A JP25473592 A JP 25473592A JP 2729881 B2 JP2729881 B2 JP 2729881B2
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heat
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thermoelectric generator
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寿仁 加藤
和博 礒貝
清水 森本
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Mitsui Zosen KK
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Mitsui Zosen KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同軸円筒形熱電子発電
器に関する。
【0002】
【従来の技術】熱電子発電器は高温の金属の表面から放
出される熱電子を利用して熱エネルギを直接電気エネル
ギに変換する発電器である。熱電子発電は、MHD発電
や熱電気発電に比べ作動温度が適切であり、しかも熱効
率の改善余地が大きいなどの特徴を有している。
【0003】以下、従来の同軸円筒形熱電子発電器につ
いて図を参照して説明する。図2は従来の同軸円筒形熱
電子発電器の一例の構造を説明する図である。同図にお
いて1は、従来の同軸円筒形熱電子発電器の断面図であ
り、該同軸円筒形熱電子発電器1は、レニウム、モリブ
デン、タングステンなどで形成されたエミッタ2、ヒー
トチョーク5からなる内筒部9を備え、フランジ部6に
支持されている。該フランジ部6と、コレクタ3を備え
た外筒部10とは、該フランジ部6と外筒部10とを絶
縁するセラミック絶縁体7を挟んで接合されている。内
筒部9と外筒部10との間は1〜数torr程度のセシウム
蒸気圧雰囲気でセシウム蒸気が封入された高気密性の気
密室4をなし、内筒部9内にはエミッタ2を加熱して熱
電子を放出させる熱源8が設けられている。なお、ヒー
トチョーク5はエミッタ2を支持しつつエミッタ2の熱
が内筒9外に漏れるのを抑制する機能を有する。熱源8
でエミッタ2を高温に加熱すれば熱電子がエミッタ2か
ら放出され、コレクタ3でかかる熱電子を捕集できるか
ら、コレクタ3、フランジ6間に外部回路を接続すれ
ば、負荷に電力を取り出すことができる。
【0004】以上のような同軸円筒形熱電子発電器にお
いて、エミッタに用いるのに望ましい材料としては、以
下の条件が必要である。
【0005】(1)気密室内は1〜数torr程度のセシウ
ム蒸気圧雰囲気に維持する必要がある。かかる気密室の
気密性を維持するためには、エミッタが接合に適した材
質でなければならない。エミッタと他の部材の接合部分
にわずかな隙間が生じても気密室の気密性が維持できな
いからである。
【0006】(2)熱源により高温にさらされることか
ら、エミッタは高温(1600℃程度)にさらされても充分
な強度を維持しなければならない。
【0007】(3)熱効率を高く維持するため、エミッ
タは熱電子放出能力に優れていなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱電子放出能
力に優れた特性をもつ材料(レニウム、タングステン、
モリブデンなど)は一般に溶接性に劣る。これらの材料
でエミッタ、ヒートチョーク等を形成して溶着しても溶
着部分に微細な孔が生じ、かかる孔により気密室の気密
性が維持できない。そのため、従来は技術的に困難な高
温ろう付けを強いられていた。すなわち、熱源の発する
高熱に耐えうるためには該高熱に耐えうるろう材によっ
てエミッタ、ヒートチョーク間などをろう付けしなけれ
ばならない。また、ヒートチョークとフランジ間の接合
には融点の低いろう材による比較的低温のろう付けも可
能であるが、熱源の熱の影響を食い止めるためヒートチ
ョークを不必要に長く形成する必要がある。よって、従
来は同軸円筒形熱電子発電器の製作が煩雑であったり、
また、製品のサイズが無意味に大型化したりしていた。
【0009】本発明は、気密室の気密性を高く維持する
ことによる、製品使用中の事故防止や製品の長寿命化
と、高温熱源の使用に問題がないことによる、高い発電
出力の実現とを図りつつも、製作が容易で、サイズが無
意味に大型化したりしない同軸円筒形熱電子発電器を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題の解決は、エ
ミッタを、溶接性に優れた材料と、熱電子放出能力に優
れた材料との二層構造にすること等により図られ、その
要旨は、熱電子を放出するエミッタと該エミッタを支持
しつつ前記エミッタの熱が外部に漏れるのを抑制するヒ
ートチョークとを備えた内筒部と、前記熱電子を捕集す
るコレクタを備えた外筒部と、前記エミッタを加熱する
熱源とを備え、前記内筒部と前記外筒部との間は高気密
度でセシウム蒸気が封入された気密室を形成している同
軸円筒形熱電子発電器において、前記エミッタは、前記
熱源からの熱を受けるエミッタ構造材と、前記エミッタ
構造材の前記気密室側に前記コレクタに対峙して形成さ
れたエミッタ電極材とを備え、前記エミッタ構造材と前
記ヒートチョークとは前記エミッタ電極材より溶接性に
優れた金属により形成され、前記エミッタ電極材は前記
エミッタ構造材より熱電子放出能力に優れた金属により
形成され、前記エミッタ構造材と前記ヒートチョークと
が溶着されていることを特徴とする同軸円筒形熱電子発
電器にある。
【0011】また、前記ヒートチョークに接合されて前
記内筒部を支持しつつ前記外筒部と絶縁体を挟んで接合
された前記気密室の一部を構成するフランジ部を前記同
軸円筒形熱電子発電器が備えている場合において、前記
フランジ部は前記エミッタ電極材より溶接性に優れた金
属により形成され、該フランジ部と前記ヒートチョーク
とは溶着されていることを特徴とする前記の同軸円筒形
熱電子発電器も要旨とする。
【0012】さらに、前記熱電子放出能力に優れた金属
はタングステン、モリブデン、レニウムからなる群の少
なくとも一種であり、前記溶接性に優れた金属はタンタ
ル、ニオブ、チタンからなる群の少なくとも一種である
前記のいずれかの同軸円筒形熱電子発電器も要旨とす
る。
【0013】
【作用】熱源からの熱を受けてエミッタ構造材が加熱さ
れ充分に高温になると、エミッタ電極材も加熱されて熱
電子を放出し、エミッタ電極材はエミッタ構造材より熱
電子放出能力に優れた金属により形成されているから、
高い発電出力を維持できる。エミッタ構造材はエミッタ
電極材より溶接性に優れた金属により形成され、溶着し
て接合されているから、該接合部分から気密室の気密性
が破れにくい。また、該接合部分は耐熱性にも優れてい
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明の一実施例にかかる同軸円筒形熱
電子発電器の構造を示す断面図である。図2と同一符号
の部材は図2を参照して既述の同一符号の部材と同様の
機能を有する部材である。
【0015】同図を参照しつつ、従来の同軸円筒形熱電
子発電器との構成上の違いを中心に本実施例の同軸円筒
形熱電子発電器1の構造につき説明するに、まず、従来
のエミッタが、本実施例ではエミッタ構造材11と、エ
ミッタ電極材12との二層構造になっている。このエミ
ッタ構造材11はエミッタ電極材12より溶接性に優れ
た金属、例えばタンタルにより形成されている。ヒート
チョーク5はエミッタ構造材11に接合されて、該エミ
ッタ構造材11を支持し、熱源8は、このエミッタ構造
材11を加熱する構成としている。エミッタ構造材11
の気密室4側には、コレクタ3に対峙してエミッタ電極
材12が形成されている。気密室4は数torr程度のセシ
ウム蒸気に満たされている。エミッタ電極材12は、エ
ミッタ構造材11より熱電子放出能力に優れた金属、例
えばタングステンからなり、エミッタ構造材11への形
成は、溶射、スパッタリングまたはモリブデン−ルテニ
ウムろう付けにより行なっている。ヒートチョーク5、
フランジ部6は、それぞれ、エミッタ電極材12より溶
接性に優れた金属、例えばタンタルにより形成されてい
る。エミッタ構造材11とヒートチョーク5との間、ヒ
ートチョーク5とフランジ部6との間は、それぞれ電子
ビーム溶接により溶着されている。
【0016】なお、エミッタ電極材12の材料としては
タングステンの他、モリブデン、レニウムなどが適し、
エミッタ構造材11、ヒートチョーク5、フランジ部6
の材料としてはタンタルの他、ニオブ、チタンなどが適
する。
【0017】続いて、本実施例の同軸円筒形熱電子発電
器1の動作につき説明する。熱源8からの熱を受けてエ
ミッタ構造材11が加熱され充分に高温になると、エミ
ッタ電極材12も加熱されて熱電子を放出し、これをコ
レクタ3が捕集する。コレクタ3、フランジ部6間に外
部回路を接続すれば、負荷に電力を取り出すことができ
る。熱電子を放出するエミッタ電極材12は、エミッタ
構造材11より熱電子放出能力に優れた金属、例えばタ
ングステンからなるから、従来通り高い発電出力を維持
できる。エミッタ構造材11、ヒートチョーク5、フラ
ンジ部6は、それぞれ、エミッタ電極材12より溶接性
に優れた金属、例えばタンタルにより形成され、電子ビ
ーム溶接によりそれぞれ溶着して接合されているから、
該接合部分に微細な孔が生じたりしにくく、気密室4の
気密性が破れにくい。
【0018】以上説明した本実施例の同軸円筒形熱電子
発電器1によれば、高温ろう付け等によらずとも気密室
4の気密性を高く維持でき、もって、製品使用中の事故
防止や製品の長寿命化を図ることができる。また、高温
ろう付け等によらずとも熱源8の高温での使用に問題が
なく、もって、高い発電出力の実現を図ることができ
る。これらを実現しつつも、高温ろう付けが不要ゆえ製
作が容易で、ヒートチョーク5を無意味に長くする必要
もないから、サイズが無意味に大型化したりしない同軸
円筒形熱電子発電器を提供することができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明した本願発明の同軸円筒形熱電
子発電器によれば、高温ろう付け等によらずとも気密室
の気密性を高く維持でき、もって、製品使用中の事故防
止や製品の長寿命化を図ることができる。また、高温ろ
う付け等によらずとも熱源の高温での使用に問題がな
く、もって、高い発電出力の実現を図ることができる。
これらを実現しつつも、高温ろう付けが不要ゆえ製作が
容易で、ヒートチョークを無意味に長くする必要もない
から、サイズが無意味に大型化したりしない同軸円筒形
熱電子発電器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例にかかる同軸円筒形熱電子
発電器の構造を説明する断面図である。
【図2】従来の同軸円筒形熱電子発電器の構造を説明す
る断面図である。
【符号の説明】
3 コレクタ 4 気密室 5 ヒートチョーク 6 フランジ部 11 エミッタ構造材 12 エミッタ電極材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−3389(JP,A) 特開 昭61−240688(JP,A) 特開 昭62−217881(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱電子を放出するエミッタと該エミッタ
    を支持しつつ前記エミッタの熱が外部に漏れるのを抑制
    するヒートチョークとを備えた内筒部と、前記熱電子を
    捕集するコレクタを備えた外筒部と、前記エミッタを加
    熱する熱源とを備え、前記内筒部と前記外筒部との間は
    高気密度でセシウム蒸気が封入された気密室を形成して
    いる同軸円筒形熱電子発電器において、前記エミッタ
    は、前記熱源からの熱を受けるエミッタ構造材と、前記
    エミッタ構造材の前記気密室側に前記コレクタに対峙し
    て形成されたエミッタ電極材とを備え、前記エミッタ構
    造材と前記ヒートチョークとは前記エミッタ電極材より
    溶接性に優れた金属により形成され、前記エミッタ電極
    材は前記エミッタ構造材より熱電子放出能力に優れた金
    属により形成され、前記エミッタ構造材と前記ヒートチ
    ョークとが溶着されていることを特徴とする同軸円筒形
    熱電子発電器。
  2. 【請求項2】 前記ヒートチョークに接合されて前記内
    筒部を支持しつつ前記外筒部と絶縁体を挟んで接合され
    た前記気密室の一部を構成するフランジ部を前記同軸円
    筒形熱電子発電器が備えている場合において、前記フラ
    ンジ部は前記エミッタ電極材より溶接性に優れた金属に
    より形成され、該フランジ部と前記ヒートチョークとは
    溶着されていることを特徴とする請求項1項記載の同軸
    円筒形熱電子発電器。
JP25473592A 1992-09-24 1992-09-24 同軸円筒形熱電子発電器 Expired - Lifetime JP2729881B2 (ja)

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