JP2007519184A - X線管のための複合材フレーム - Google Patents

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Abstract

X線管組立体(10)は、真空室(14)を定めるフレーム(16)を含む。陽極(12)を収容するフレームの中心部(40)は、熱伝導性ライナ(64)と、構造フレームワークとから成る。ライナは、真空室から離れて周囲冷却流体に熱を伝導する。フレームワークは窓を提供し、ライナは窓(80,80’,80”,82,82’)を通じて冷却流体及び真空室の双方と直接的に熱接触する。

Description

本発明は、X線管に関する。本発明は、高強度及び剛性を保持しながら熱除去を促進するX線管のための複合材フレームに関連して具体的な用途を提供し、それを具体的に参照して記載される。しかしながら、本発明は、熱を効率的に除去するのが望ましい様々な用途にも用途を提供する。
X線管は、陰極組立体及び陽極組立体を収容する真空外被又はフレームを含む。100〜200kVのオーダの高電位が、陰極組立体と陽極組立体との間に印加される。陰極組立体によって放射される電子は、X線を発生する十分なエネルギーで陽極の標的領域を打つ。しかしながら、必ずしも全てのエネルギーがX線に転換されない。むしろ、エネルギーの実質的な部分が熱に転換され、標的の局所的加熱を招き、引き続き、外被の局所的加熱を招く。X線の製造中に創成される熱負荷を分配するために、誘電体オイルのような冷却液の一定の流れが、X線の発生を通じてフレームの周りに維持される。
従来、X線管はガラス製である。ガラスは成形が容易且つ安価であり、熱放射を伝達する。しかしながら、それは幾つかの欠点を有する。表面欠陥の故に割れに晒される。ガラスは脆弱な材料であるので、これらの破損はしばしば急激で予測不能である。割れは、ガラスが熱勾配に晒されるときにも起こる傾向があり、もしガラスが厚過ぎるならば、それは悪化する。ガラスは、表面上に積もる蒸発金属の故に、高電圧破壊及び絶縁特性損失にも晒される。特にコンピュータ断層撮影(CT)スキャナにおいて、ガントリー速度の増大は、そのガラス外被が耐え得ない力をフレーム上に発生する。
高速CTスキャナのような高性能用途のためのフレームを形成するための選択材料として、銅、ステンレス鋼、及び、ニッケル鉄合金のような金属が、ガラスと置換し始めているが、電気絶縁をもたらすよう、陰極端部及び陽極端部のために、ガラス又はセラミックを用いている。真空環境に適した低ガス放出特性をもたらすために、これらの特殊金属は高純度である。それらはX線管内に見い出される高熱(約500℃)にも耐え得る。銅は有効な熱伝導体であるが、それは焼鈍銅の低い降伏点の故に比較的軟らかい金属である。それは高温及び高負荷の下でクリープ(プラスチック状に変形)する傾向を有する。よって、銅フレームは、X線管が患者の検査領域の周りで1秒以下で回転される場合のような高回転速度で生成される力の下で歪む傾向がある。歪みは陽極標的上の焦点位置を維持する点での不正確さを招き得る。銅がクリープする傾向は、フレームの焼出し温度を制限することによって、焼出し、管を処理し且つ清浄するために用いられる手続きにも影響を及ぼす。
約120rpmに増大するガントリー速度並びに心臓及び他の画像化の向上のための一層さらなる速度増大の要求のために、製造業者は、フレームを形成するためにステンレス鋼に移行している。機械的に強力であるが、ステンレス鋼フレームは、熱をフレームの1つの部分から他の部分に伝達する点で、銅フレームほど効率的でない。追加的に、冷却液への熱の伝達は、銅に関してよりも低速である。フレームを通じたより低速な熱の伝達の故に、フレームの局地化された加熱が起こりがちである。陽極からの熱がステンレス鋼フレームを打つとき、フレームの温度は、冷却オイルが分解するほど十分に高くなり得る。二次電子及び焦点からの加熱の故に、これはX線管窓の周りで特に問題である。冷却オイル分解の結果として形成される炭素はオイルを汚染し、アーキングを招き得る。従って、X線管の電力出力は、X線管から離れて別の方向に熱を伝達するフレームの能力によって制限される。
本発明は、上記及び他の問題を克服する新規で改良された方法及び装置を提供する。
本発明の1つの特徴によれば、X線管が提供される。X線管は真空室を取り囲むフレームを含む。陽極が真空室内に配置される。フレームは陽極を取り囲む容器を含む。容器は熱伝導性材料から成るライナを含み、それは真空室を少なくとも部分的に定める。フレームワークがライナを支持し、構造材料から成る。フレームワークは、その中に少なくとも1つの熱窓を定め、ライナは熱窓を通じて真空室及び周囲冷却流体の双方と熱接触する。
本発明の他の特徴によれば、X線管から周囲の冷却流体に熱を伝達する方法が提供される。本方法は、熱伝導性材料から成るX線管のライナを通じて真空室から熱を伝導するステップを含む。ライナは構造フレームワークを用いて歪みに対して抑制される。
本発明の他の特徴によれば、X線管が提供される。X線管は、X線管の真空室を周囲冷却流体から離間する熱伝導性ライナを含む。構造フレームワークはライナを強化する。ライナ及びフレームワークは、陽極を収容する容器を形成するために、次々に内側に積層される。
本発明の少なくとも1つの実施態様の利点は、高いガントリー速度で発生する力に耐え得るX線管フレームの提供である。
本発明の少なくとも1つの実施態様の他の利点は、フレームがX線管の他の構成要素と容易に接合されることである。
本発明の少なくとも1つの実施態様の他の利点は、それがX線管の効率的な冷却を可能にし、冷却オイルの局所的な分解を回避することである。
本発明の少なくとも1つの実施態様の他の利点は、それが、フレームの内部を支持するために特殊な工具を提供することなしに、鑞接後のフレーム機械加工を可能にすることである。
本発明の少なくとも1つの実施態様の他の利点は、それが走査中に生じる大きな外部力の下で焦点及び陽極対陰極間隔が安定に留まるのを可能にすることである。
本発明の少なくとも1つの実施態様の他の利点は、X線管寿命の延長に存する。
本発明の一層さらなる利点は、好適実施態様の以下の詳細な記載を読んで理解した後、当業者に明らかになるであろう。
本発明は、様々な構成素子及び構成素子の配列、多様なステップ及びステップの配列の形態を取り得る。図面は好適実施態様を例証するための目的であり、本発明を制限するものと解釈されるべきではない。
図1を参照すると、X線放射ビームを提供するために、コンピュータ断層撮影(CT)スキャナのような医療診断システムにおいて用いられる種類のX線管組立体10が示されている。X線管組立体10は、真空室14内に回転可能に取り付けられた陽極12を含むX線管11を含む。室は外被又はフレーム16によって定められ、図1中に部分的に切欠いて示されている。X線管陽極12は、概ね18で示される軸受組立体を介して軸Xについて回転するために取り付けられたシャフト17上に支持されている。被加熱素子陰極20は、電子Aを供給し且つ集束する。電子が陽極に加速されるよう、陰極は陽極12に対して付勢されている。陽極の標的領域を打つ電子の一部はX線Bに変換され、X線はフレーム内のX線透過性窓22を通じてX線管から放射される。
X線管組立体10は、誘電体オイルのような熱伝達性及び電気絶縁性の冷却剤13で充填された筐体30も含む。筐体30は、X線管11のフレーム16を取り囲んでいる。冷却液は、窓22、フレーム16、軸受組立体18、及び、X線管組立体の他の熱放散素子を流れ過ぎるよう向けられる。
フレーム16は、フレームの最も幅広い部分を定め且つ陽極12を取り囲むバケツ形状の容器40を含む。容器40は、冷却オイル13と直接的に接触している。容器40の上端部42は、環状の陰極板44によって閉塞されている。陰極板44は、中心孔46を有し、陰極20はそこを通じて延びている。陰極のための筐体又は絶縁体48が、孔46の周りで陰極板44に溶接され、或いは、他の方法で付着されている。「上方」及び「下方」並びにそれらの類似表現は、図1に例証されるX線管組立体の向きを参照して用いられている。動作中、組立体は他の向きを有し得ることが理解されよう。
図2も参照すると、容器40は、その下端部50に向かって内径が減少している。例証されている実施態様において、容器は円筒形の上部53を含む側壁52を含み、側壁はその下端部で環状のベース部54に接続されている。ベース部54は中心孔56を定め、陽極シャフト17はそこを通じて延びている。孔56の周りには、環状の溶接フランジ57がある。容器40は、溶接フランジ57によって、軸受組立体を収容するフレームの下端部58に取り付けられている。陽極を陰極から電気絶縁するために、金属フランジを備えるフレームの下端部58をガラス又はセラミックスで全体的に或いは部分的に形成し得る。
図3及び4も参照すると、容器40は、熱伝導性材料及び構造材料の複合材である。熱伝導性材料は、陽極12から冷却液13への熱伝達のために、容器を通じた複数の熱伝導性経路60を提供するのに対し、構造材料は、高いガントリー回転速度によって引き起こされる変形力に耐えるよう容器に十分な剛性をもたらす共に、冷却液が熱伝達通路を介して真空室と熱接触を行うよう熱窓又は切欠きを提供する構造フレームワーク又は骨組み62を提供する。熱伝導性通路60は、フレームワーク62によって支持されたライナ64によって定められている。
熱伝導性材料は、少なくとも100ワット/メートル×ケルビン温度、好ましくは、少なくとも200W/m×K、最も好ましくは、少なくとも350W/m×Kの熱伝導率を有するのが好ましい。熱伝導性材料は、X線管の低真空状態でガス放出する傾向を有する材料を含まない或いは実質的に含まないことが好ましい。この種類の適切な熱伝導性材料は、銅、銅ベリリウム合金、他の銅合金、及び、それらの類似物を含む。例えば、銅が存在する主要成分である状態で、銅から熱伝導性材料を形成し得る。熱伝導性材料は、好ましくは、少なくとも90%の銅、より好ましくは、少なくとも99%の銅を含む。高純度で、銅は約400W/m×Kの熱伝導率を有する。銅基材料の熱伝導率は、合金材料又は不純物の比率が増大するに応じて減少する傾向にある。これに反して、ステンレス鋼は10〜25W/m×Kの熱伝導率を有する。一般的に、構造材料の熱伝導率は、熱伝導性材料の熱伝導率未満であり、一般的に、熱伝導性材料の熱伝導率の半分未満である。
構造材料は、ASTM D 882又は類似の試験方法によって測定されるときに、好ましくは、少なくとも約1400Kg/cm、より好ましくは、少なくとも2100Kg/cmの降伏強度を有するものであるのが好ましい。例示的な構造材料は、鉄材料、好ましくは、ステンレス鋼を含む。フレームワークを形成するのに適した他の高強度材料は、Inconel(TM)及び他のニッケル合金、チタン、Kovar(TM)、及び、それらの類似物を含む。ステンレス鋼は、約2800〜350Kg/cmの降伏強度を有する。比較上、純銅は、700Kg/cm未満の降伏強度を有する。一般的に、熱伝導性材料は、構造材料の降伏強度未満、一般的に、構造材料の降伏強度の半分未満の降伏強度を有する。構造材料のクリープ強度は高いのが好ましい。構造材料は、好ましくは、350Kg/cm、より好ましくは、500℃で10,000時間の使用における1%のクリープと等しい700Kg/cmの最小クリープ強度を有する。
図2及び3の実施態様において、容器40は、熱伝導性材料から成る内部ライナ64を含み、それはフレームワーク62と接触してフレームワーク内に支持される。ライナ64は側壁66を含み、側壁はその下端部で環状ベース部68に接続された概ね円筒形状部分67を含む。ベース部はその内部に中心孔70を定める。図4に示されるように、X線管11の窓22は、ライナ側壁の円筒形状部分67内の適切に成形された開口72内に設定され、例えば、ベリリウム、チタン、又は、それらの類似物から生成され得る。窓22をフレームワーク62よりもむしろライナに取り付けることは、窓から離れる熱の伝導を増大し、その場合には、陽極の標的領域からの電子の偏向に起因して、しばしば過熱が起こり易い。例えば、シェルフ(図示せず)がライナ側壁66の外面73に研削される。次に、窓22がシェルフに鑞接され、溶接され、或いは、その他の方法で付着される。
代替的に、熱除去を助けるために、窓22は銅の熱通路60に近接近した状態でフレームワーク62に取り付けられる。この場合には、フレームワークは、X線が通過するためのライナ内の穴を備えて、窓の周りでライナに密閉式に封止される。
容器のフレームワーク62はライナ64と類似の形状であり、円筒形壁部75と環状部ベース部76とを備える側壁74を含み、フランジ57はベース部に従属している。ベース部76は、ライナ内の開口70と同軸であり且つ類似サイズの中心孔78を定める。ライナ開口70及びフレームワーク孔78は、一体的に容器の中心孔56を定める。
スロット80,82が、それぞれ壁部75及びベース部76に形成され、それらはフレームワーク内に封じ込められたライナ64に対する熱窓として働く。スロット80,82(各種類の12の角度的に離間したスロットが図3に例証されている)は、容器40からの熱伝達を最適化すると共に、ライナ64がフレームなしで形成される比較可能な銅フレームよりも実質的により薄いことを許容する大きさとされている。例証されているスロット80,82は概ね卵形であるが、スロットの他の形状及びサイズも想定される。熱伝導性経路60は、スロット80,82を通じて冷却液に晒される下方に位置するライナ64の部分によって定められる。図4に例証されるように、フレーム16を出るX線がフレームワークによって干渉されずにスロットを通過するよう、少なくとも1つのスロット80Aが窓22の上に位置付けられる。
図3を引き続き参照すると、フレームワーク62は、それぞれのスロット80の中間に介在する複数のリブ84を含み、それらは陽極の回転軸Xと平行に延びている。リブ84は、上端部及び下端部で、フレームワークの環状のリングのような部分86,88に接続されている。ベース部76では、スロット82の中間に介在する放射状に延びるリブ90が、孔78の近傍で、環状フレーム部86を内部の環状フレーム92と連結している。
抑制するフレームワークの他の構造が予期されることが理解されよう。その最も単純な形態において、フレームワークは籠として働き、リブによって接続された上方環状部86と内部環状フレーム部92とを含む。好ましくは、最低3つのリブ84,90があり、それらは容器40の周りで角度的に離間している。リブ90は、単にリブ84の延長であり得る。
ライナからの熱の流れを向上するために、例えば、スロット80,82の領域内のライナの外面73は、冷却オイルに晒されるライナの表面領域を増大するフィン、突起、又は、他の表面特徴94を備える。図4は、一例として、フィン94を備える表面73を例証している。一部の熱はフレームワークの外面95との接触を介して冷却流体へ流れるが、容器40からの熱伝達のバルクは、スロット60,62に形成された熱経路60を通じて起こる。
フレームワーク62は、少なくとも選択的な地点でライナに取り付けられるのが好ましい。図2及び3の実施態様において、フレームワーク62の内面96は、ライナの外面73に取り付けられる。この取付けは、X線管の加熱及び冷却の間に患者についてのX線管の回転によって発生する力の下でライナとフレームワークとの間の相対的な動作を最小限化するのに役立つ。1つの実施態様において、フレームワークは、接触の全領域に亘って或いは選択的な場所でライナに鑞接される。例えば、フレームワーク62は、環状部86,92に隣接する封止領域97,98に気密封止を形成するために、選択的にライナに鑞接される(図2)。取付けの他の方法も予期される。フレームワークをライナに結合するために、例えば、拡散結合又は爆発結合が用いられる。拡散結合では、2つの構成素子を共に圧搾するために、好ましくは高温を伴って、高圧が用いられる。爆発結合では、ライナとフレームワークとを強制的に接触させるために爆発チャージが用いられる。
取付けの他の方法では、先ず、フレームワーク62が形成され、引き続き、ライナ64がフレームワーク上に射出される(或いは逆もまた同様)。選択的に、高熱伝導性ライナが構造的フレームワークを取り囲み得る。次に、鋳造ライナが必要に応じて機械加工され、ライナの歪みを防止するために内部支持構造を必要としない。さらに他の方法では、適切な大きさとされたライナ及びフレームワークのための材料のシートが(選択的にスロット80,82及び開口70,78が切り取られた状態で)準備される。2つ又はそれ以上の層がラムで押圧されて型となり、高圧下で容器の形状を形成する。
図2に示されるように、容器が板44に溶接され或いは他の方法で剛的に取り付けられる溶接フランジ100をもたらすために、フレームワーク62の側壁74は、ライナ64の側壁66の上に僅かに延びている。
図2乃至4の実施態様では、フレームワーク62は完全にライナ64の外側にあり、よって、一般的に真空環境に晒されていない。従って、ステンレス鋼のようなフレームワーク材料は、真空環境においてガス放出する傾向にある種類の不純物を含まないものである必要はない。しかしながら、フレームワークの部分は真空環境に晒される場合、フレームワーク材料は、ガス放出する傾向にある不純物を最小限化するよう選択されるのが好ましい。ステンレス鋼、Inconel(TM)、ニッケル合金、チタン、及び、Kovar(TM)が適切な真空適合材料である。ライナ64を真空環境に接触して位置付けることは、比較的非均一に熱を吸収する内面102をもたらす。
類似素子がプライム記号接尾辞(’)で番号付けされている図5及び6を今や参照すると、容器は、伝導性材料から成る外部ライナ64’と、構造材料から成るフレームワーク62’とを含む。フレームワークの外面95’がライナの内面102’に取り付けられた状態で、フレームワーク62’がライナ64’に対して内側に配置されている点を除き、フレームワーク及びライナは、図2及び3のライナ64及びフレームワーク62と類似している。この実施態様において、ライナの外面73全体は、冷却剤と直接的に接触している。容器40’の他の特徴は、他の点では図2及び3の実施態様と類似し得る。ステンレス鋼フレームワーク62’は真空環境に晒されているので、フレームワーク材料は、真空環境においてガス放出する傾向にある不純物を含まない或いは実質的に含まないことが好ましい。ライナ64’の部分も真空環境に直接的に晒され、これらもガス放出する不純物を含まないことが好ましい。
銅及びステンレス鋼の組み合わせは、ライナ64,64’及びフレームワーク62,62’をそれぞれ形成するのに特に適している。それらは比較的類似する熱膨張係数を有する。銅のための係数は約20×10−6cm/cm/℃であり、それはステンレス鋼のそれよりも僅かに高い(約10%高い)。銅ライナ64が鋼フレームワーク62に対して内側に配置されている場合、鋼はステンレス鋼の膨張を超過する銅ライナの如何なる膨張をも防止し或いは実質的に制限する作用するので、この熱膨張の相違は、容器の構造安定性に対して殆ど或いは全く影響を有さない。ライナ64’がフレームワーク62’に対して外側に配置されている場合でさえ、フレームワークに対するライナの溶接又は他の形態の取付けは、銅が鋼から膨張して離れる如何なる傾向をも相殺するのに役立つ。
同様に、銅は約70〜210Kg/cmの負荷で顕著な材料クリープを示すが、ステンレス鋼のための比較可能値は少なくとも約700Kg/cmである。よって、ステンレス鋼フレームワークは、クリープに対する耐性を有する容器40,40’を提供する。ステンレス鋼も銅のそれよりも30〜40%高い曲げに対する耐性を有する。その結果、容器は、大部分において鋼容器の構造的強度及び剛性を有すると共に、大部分において銅容器の熱伝導率を保持する。
他の実施態様(図示せず)において、ライナ内の熱経路が冷却液と直接的な接触を行うスロット80,82,80,82を有するよりもむしろ、フレームワークの薄肉領域はスロットと類似の形状及びサイズを備え、それらは熱窓として働く。薄肉領域は、リブのそれの半分未満、好ましくは30%未満の壁厚を有する。薄肉領域は十分に薄いので、それらはそこを通じる熱の流れを眼に見えるほど制限しないが、ガス透過性障壁をもたらすのに十分なほど厚い。
さらに他の実施態様において(例証されていない)、フレームワーク62,62’と類似するフレームワークが、ライナ64と64’とに類似するそれぞれの内部ライナと外部ライナとの間に介装されている。
類似素子が二重プライム記号接尾辞(”)で番号付けされた図7及び8を今や参照すると、容器40”は、伝導性材料から成る内部ライナ64”と、構造材料から成るフレームワーク62”とを含む。フレームワーク及びライナは、注記の点を除き、図2及び3のライナ64及びフレームワーク62と類似している。この実施態様において、フレームワーク62”は、丸い又は環状のワイヤから成る。スポークの形態のリブ84”(例証されている実施態様では3つ)が、その両端部で環状部又は支持リング86”,92”に鑞接、溶接、或いは、他の方法で取り付けられたワイヤ片によって定められている。リブは丸い必要はなく、多くの他の形状が可能であることが理解される。次いで、支持リングが、ライナ64”に鑞接或いは溶接される。上部支持リング86”も、鑞接、溶接、或いは、他の方法で陰極板44に取り付けられる。下方支持リング92”は、軸受を収容するフレームの下方部58に取り付けられるフランジ57”を定める(図1)。スポークと支持リング86”,92”との間の空間80”が、冷却オイルが熱伝導性材料を介して室と熱接触を行う熱窓を定める。選択的に、フレームワークを補強するために、ライナよりも顕著に変形抵抗を有するが、フレームワークよりも熱伝導性を有する追加的なサブフレームワーク素子を用い得る。
類似素子が三重プライム接尾辞(”')で番号付けされ且つ新規番号が新規素子に付与された図9及び10を今や参照すると、容器は、伝導性材料から成る内部ライナ64”'と、構造材料から成るフレームワーク62”'とを含む。注記される点を除き、フレームワーク及びライナは図2及び3のライナ64及びフレームワーク62と類似している。冷却オイルがフレームワークとライナとの間を通るための環状冷却通路120をもたらすために、フレームワーク62”'は、取付領域97”',98”'を除き、ライナ64”'から離間している。オイルの冷却効率を最適化するために、オイルは、ライナとフレームワークとの間に構成された壁(図示せず)による通路を通じて向けられる。オイル間隙幅を維持するために、伝導性ライナは、取付地点に突起を有し得る。冷却流体入口部及び出口部122,124がフレームワーク62”'内に形成され、そこを通じて、X線管筐体からの冷却流体は、冷却通路を通じて向けられている。選択的に、冷却流体入口部122は、加圧冷却流体を通路120に供給するポンプ(図示せず)に接続される。
この実施態様では、ライナを介した冷却オイルと室14との間の熱接触のために、熱窓は出口部124によって定められている。ライナの全容積を熱通路60”'と見做し得る。例証されている実施態様中のスロット80,82に類似するスロットはないが、出口ポート124に加えて或いはそれらの代わりに、好ましくは入口ポート122から離間したスロット80に類似するスロットを設け得ることも予期される。
本発明は好適実施態様を参照して記載された。前述の詳細な記載を読んで理解した後、他の者に修正及び変更が生じ得る。そのような修正及び変更が添付の請求項及びそれらの均等物の範囲内にある限り、本発明はそれらの全てを含むものと解釈されることが意図されている。
本発明に従ったX線管組立体の斜視図である。 図1のX線管容器の第一実施態様を示す側断面図である。 図2の容器を示す斜視図である。 図2の容器を示す展開斜視図である。 図1のX線管容器の第二実施態様を示す側断面図である。 図5の容器を示す斜視図である。 図1のX線管容器の第三実施態様を示す側断面図である。 図7の容器を示す斜視図である。 図1のX線管容器の第四実施態様を示す斜視図である。 図9の容器を示す側断面図である。

Claims (21)

  1. 真空室を取り囲むフレームと、
    前記真空室内に配置された陽極とを含み、
    前記フレームは、前記陽極を取り囲む容器を含み、該容器は、高い熱伝導率及びより低い変形抵抗を備える材料と、高い変形抵抗及びより低い熱伝導率を備える材料との組み合わせによって定められる、
    X線管。
  2. 前記容器は、
    少なくとも部分的に前記真空室を定める熱伝導性材料から成るライナと、
    該ライナを支持し且つ構造材料から成るフレームワークとを含み、
    該フレームワークは、その内部に少なくとも1つの熱窓を定め、前記ライナは、前記熱窓を通じて、前記真空室及び周囲の冷却流体の双方と熱接触する、
    請求項1に記載のX線管。
  3. 前記フレームワーク及び前記ライナは同軸である、請求項2に記載のX線管。
  4. 前記フレームワークは前記ライナを取り囲む、請求項2に記載のX線管。
  5. 前記熱窓は、前記ライナ内に定められる少なくとも1つのスロットを含む、請求項2に記載のX線管。
  6. 前記少なくとも1つのスロットは、複数の環状に離間したスロットを含む、請求項5に記載のX線管。
  7. 前記熱伝導性材料は、前記構造材料の熱伝導率の少なくとも2倍の熱伝導率を有する、請求項2に記載のX線管。
  8. 前記構造材料は、前記熱伝導性材料の降伏強度の少なくとも2倍の降伏強度を有する、請求項2に記載のX線管。
  9. 前記構造材料は、ステンレス鋼を含む、請求項2に記載のX線管。
  10. 前記熱伝導性材料は、銅を含む、請求項2に記載のX線管。
  11. 前記ライナは、筒型の側面と、ベースとを含み、前記フレームワークは、筒型の側面と、ベースとを含み、前記ライナの前記側面は、前記フレームワークの前記側面に接合されている、請求項2に記載のX線管。
  12. 前記ライナ及び前記フレームワークの一方は、前記ライナ及び前記フレームワークの他方内に収容される、請求項2に記載のX線管。
  13. 前記ライナは中心孔を定め、前記フレームワークは中心孔を定め、前記陽極は、前記中心孔を通じて延びるシャフトを含む、請求項2に記載のX線管。
  14. 冷却流体が前記ライナと接触するために、前記ライナ及び前記フレームワークは、それらの間に流体流路を定める、請求項2に記載のX線管。
  15. 前記容器の端部を閉塞する板をさらに含み、該板は、陰極と前記陽極との間を通る電子を放出するために、陰極組立体が延びる孔を定める、請求項2に記載のX線管。
  16. 前記容器は、伝導性材料及び構造材料の積層を含む、請求項2に記載のX線管。
  17. 請求項1に記載のX線管と、
    該X線管の少なくとも一部を取り囲む筐体とを含み、該筐体は冷却流体を含む、
    X線管組立体。
  18. X線管から周囲の冷却流体に熱を伝達する方法であって、
    熱伝導性材料から成る前記X線管のライナを通じて、真空室から熱を伝導するステップと、
    構造フレームワークを用いて、前記ライナを歪みに対して抑制するステップとを含む方法。
  19. 前記構造フレームワークは、少なくとも1つの熱窓を定め、前記熱は前記ライナと前記熱窓内の前記周囲冷却流体との間を直接的に流れる、請求項18に記載の方法。
  20. 当該X線管の真空室を周囲冷却流体から離間する熱伝導性ライナと、
    前記ライナを歪みに対して強化する籠を形成する構造フレームワークとを含む、
    X線管。
  21. 前記真空室内に取り付けられた陽極をさらに含む、請求項18に記載のX線管。
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