JP2729054B2 - 光学的情報記録再生方法 - Google Patents

光学的情報記録再生方法

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JP2729054B2 JP5617388A JP5617388A JP2729054B2 JP 2729054 B2 JP2729054 B2 JP 2729054B2 JP 5617388 A JP5617388 A JP 5617388A JP 5617388 A JP5617388 A JP 5617388A JP 2729054 B2 JP2729054 B2 JP 2729054B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、光学的情報記録再生方法に関するもので
あり、特に、光磁気ディスクまたは相変化光ディスクを
使用することができて、書替え可能にされており、例え
ば、デジタル・オーディオ・ディスク装置として有利に
使用することができる光学的情報記録再生方法に関する
ものである。
[従来の技術] 再生専用のデジタル・オーディオ・ディスクは、いわ
ゆる“コンパクト・ディスク”として商品化されてお
り、情報の書替えの可能なものの開発が進められてい
る。また、書替え可能な光ディスクとしては、光磁気効
果を利用したもの、および、結晶−非結晶の相変化を利
用したものが知られている。
ところで、音楽スタジオ等における録音あるいは編集
の場合、演奏者全員が一堂に会して一挙に収録すること
は極めて稀であって、一般には、まずドラムス等のリズ
ムセクションのパートの収録、次いで、メロディー楽器
のパートの収録を行い、最後に歌唱のパートの収録を行
うことにより、ある所望の一曲が完成するものである。
そして、このような場合には、先に収録された他のパー
トの演奏を聴きながか、これに重ねて、自己のパートの
演奏を行うことになる、従って、音楽スタジオ等におけ
る録音・編集のための装置にあっては、予め記録された
情報を再生しながら、これに新たな情報を追加して再記
録する機能を備えることが必要となる。
従来、前記の機能を備えた光学的情報記録再生装置と
しては、例えば、特願昭62−142242号に開示されている
ものを挙げることができる。第2図は、情報記録媒体に
おける所定のトラック光ビーム列で照射する状態の説明
図であり、また、第3図は、その記録・再生動作を説明
するための機能的な構成図である。これらの図におい
て、(14)は第1の光ビームとしてのレーザ・ビームで
あって、情報記録媒体であるディスクに予め記録されて
いる情報を再生する機能を果たすものである。(15)は
第2の光ビームとしてのレーザ・ビームであって、情報
記録媒体上で新たな情報を記録する機能を果たすもので
ある。そして、(16)は第3の光ビームとしてのレーザ
・ビームであって、前記第1の光ビーム(14)で再生さ
れた情報を消去する機能を果たすものである。そして、
これらの3種類の光ビームは、ある所定のトラック(2
1)上で、ディスクの進行方向に沿って、第1、第3、
第2光ビーム(14)、(16)、(15)の順で配置されて
いる。また、前記ディスクのある所定の位置についてみ
ると、第1の光ビーム(14)が照射されてから、第2の
光ビーム(15)が照射されるまでの時間差はtHである。
なお、第2図および第3図において、情報記録媒体と
してのディスクの駆動装置、光学装置、再生信号や制御
信号の検出装置、サーボ装置等は、公知のものを適宜使
用できることから、それらの図示および説明は省略して
ある。
第1光ビーム(14)によって再生された再生信号(4
1)は、復号回路(42)によってデインタリーブ処理お
よび誤り訂正復号処理がなされる。このような処理が施
された再生信号は、ミキシング回路(40)において、外
部から新たに加えられる外部信号(44)との混合処理が
なされる。しかる後、この混合処理がなされた信号は、
符号化回路(48)において、符号化処理およびインタリ
ーブ処理が施されてから、新たな記録信号(49)とし
て、第2の光ビーム(15)によってディスク上で再記録
される。いま、復号回路(42)での処理のための所要時
間がt1であり、また、符号化回路(48)での処理のため
の所要時間がt2であるものとすると、第1の光ビーム
(14)の動作時点と第2の光ビーム(15)の動作時点と
の間の時間差tHは, tH≧t1+t2 であれば良い。また、消去用の第3の光ビーム(16)
は、第1の光ビーム(14)と第2の光ビーム(15)との
間に位置しているために、新たな記録信号(49)が記録
されるまでには、ディスクの所定位置の記録情報は消去
されていることになる。
次に、この従来装置の動作の態様について、より詳細
に説明する。
まず、ミキシング回路(40)を構成するものは、復号
された再生信号(41)を減衰させる第1のアッテネータ
(43)、外部から新たに加えられる外部信号(44)を減
衰させる第2のアッテネータ(45)、および、前記第
1、第2のアッテネータ(43)、(45)からの出力信号
を加算するための加算器(46)である。ここで、第1の
アッテネータ(43)の減衰量と第2のアッテネータ(4
5)の減衰量とは、連動して相補的に変化するものであ
る。
例えば、新しいディスクに情報を記録しようとすると
きには、第1のアッテネータ(43)の減衰量を最大に
し、また、第2のアッテネータ(45)の減衰量をゼロに
したものとすると、加算器(46)による加算の結果とし
ては、外部信号(44)だけが現れ、これが符合化回路
(48)で符合化処理が施されて、第2の光ビーム(15)
による記録がなされることになる。
次に、上記のように記録された情報に対して、別異の
外部信号を新しく追加することがある。このときには、
第1のアッテネータ(43)の減衰量をゼロにし、また、
第2のアッテネータ(45)の減衰量を最大にしてから再
生動作を開始する。すると、再生信号(41)は復号回路
(42)で所要の誤り訂正処理がなされ、そのまま符合化
回路(48)で符合化処理が施されてから、第2の光ビー
ム(15)によって、ディスク上の元の位置に記録され
る。そして、外部信号(44)を追加して記録すべき時点
において、前記第1、第2のアッテネータ(43)、(4
5)の減衰量を適当に変化させることにより、ディスク
からの再生信号(41)と外部信号(44)とが任意の比率
で混合されたものが、加算器(46)からの出力信号とし
て得られる。このときに、前記第1、第2アッテネータ
(43)、(45)の減衰量変化速度を適当に加減すること
で、任意所望のクロスフェード(2入力の一方をフェー
ドインしながら他方をフェードアウトすること)特性が
得られるものである。なお、前記の混合状態は、モニタ
出力(47)で確認することができる。
[発明が解決しようとする課題] 従来の光学的情報記録再生方法は以上のように、情報
の記録・再生および消去のために3本の光ビームが必要
とされるものであって、これら3本の光ビームをディス
ク上の同一のトラックにおいて正確に位置決め制御を行
わねばならず、そのために必要とされる回路が増加した
り、それにともなって装置自体の信頼性が低下するとい
う問題点があった。更に、前記光ビームを発生させるた
めの光学ヘッドは高価なものであり、前記光ビームの本
数を増加させることは装置全体の製造コストの増大につ
ながることから、実際に製品化する上での障害が多いと
いう問題点もあった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので、必要とする光ビームの本数を2本に減少し
たにも拘わらず、従来のものに劣らない機能を果たすこ
とができる光学的情報記録再生方法を得ることを目的と
する。
[課題を解決するための手段] この発明に係る光学的情報記録再生方法は、記録媒体
に対して情報を光学的に記録・再生するためのものであ
って、前記記録媒体に予め記録されていた情報の再生兼
消去用の第1の光ビームと、前記記録媒体に対する新規
な情報の記録用の第2の光ビームとが用意されており、
前記記録媒体における任意の特定点に対する照射が、前
記第1の光ビーム、前記第2の光ビームの順序で設定さ
れているものである。
[作用] この発明においては、第1の光ビームによって、記録
媒体上で先に記録されていた情報の再生および消去をほ
ぼ同時に行い、また、前記再生された情報の復号の後
に、新規情報との混合を行い、所要の符合化処理をして
から、第2の光ビームによって、当該記録媒体上での元
の位置に記録される。
[実施例] 以下、この発明の一実施例が適用される光学的情報記
録再生装置を図について説明する。第1図は、この発明
の一実施例を示す構成図である。この第1図において、
(14)は第1の光ビームとしてのレーザ・ビームであっ
て、情報記録媒体としてのディスクの所定のトラック上
に予め記録されていた情報の再生および消去をする機能
を果たすものである。そして、(15)は第2の光ビーム
としてのレーザ・ビームであって、情報記録媒体として
のディスクの所定のトラック上に所要の情報の記録をす
る機能を果たすものである。また、前記情報記録媒体の
ある所定の位置についてみると、第1の光ビーム(14)
が照射されてから、第2の光ビーム(15)が照射される
までの時間差はtHである。
なお、前記第1図において、情報記録媒体としてのデ
ィスクの駆動装置、光学装置、再生信号や制御信号の検
出装置、サーボ装置等は、公知のものを適宜使用できる
ことから、それらの図示および説明は省略してある。ま
た、前記された従来例と同一または相当の部分について
の説明は省略する。
次に、第1図に示したこの発明の一実施例の動作を、
情報記録媒体として光磁気記録媒体が使用された場合に
ついて説明する。
ここで、光磁気記録媒体が使用されるときの情報の再
生や消去の態様について、原理的な説明をしておく。
まず、光磁気記録媒体に記録されている情報を再生さ
せることについて、原理的な説明をすると、ある所定の
光学ヘッド(図示されない)内の偏光子によって偏光さ
れた光ビームが、当該光磁気記録媒体としての磁性膜上
に形成された信号列に照射される。そして、磁気カー効
果に基づき、その照射部分の磁化方向に従って旋光され
た光ビームとしての反射光が得られる。そして、適当な
ビームスプリッタにより、この反射光が入射光から分別
されて、所要の検光子を介して受光素子に導かれる。こ
のようにすることで、前記偏光方向に基づく磁化方向が
検出されて、前記光磁気記録媒体に記録されている情報
の再生がなされることになる。
次に、光磁気記録媒体に記録されている情報を消去さ
せることについて、原理的な説明をすると、当該光磁気
記録媒体上の記録ビット列に対して所要の光ビームが照
射されて、この照射部分の温度が一旦キューリ点まで上
昇される。そして、当該記録媒体上での記録ビット部分
以外の部分について、その磁化方向と同一方向に直流バ
イアス磁界をかけながら冷却処理が施される。このよう
にすることで、所要の情報の消去が行われる。
ところで、再生機能を備えた光学ヘッドにおいては、
キューリ点まで加熱することができるような光ビームが
記録媒体上に照射されたときには、当該記録媒体上で光
ビームが当たった箇所が即座にキューリ点まで温度が上
昇することはなく、ある所定の時間にわたり、光ビーム
が照射された部分での情報の再生をさせることができ
る。そして、光ビームが通過していくにつれてキューリ
点まで温度が上昇し、次いで冷却処理が施されることに
より、情報の消去がなされる。なお、前記直流バイアス
磁界はかけたままにされているものである。
即ち、このような処理を施すことにより、1本の光ビ
ームを用いるのみで、情報の再生を行いながら、消去も
することができる。
上記の原理的な説明から理解されるように、第1の光
ビーム(14)で情報の再生がなされた直後に、記録媒体
上の対応の情報を表わすビット列は消去されていること
から、情報の再生および消去が、1本の光ビームによっ
てほぼ同時に行われることになる。
次に、上記実施例の動作について、より詳細に説明す
る。
まず、第1の光ビーム(14)が、情報記録媒体上の予
め記録された情報ビット列上に照射されると、この情報
に対応する再生信号(41)が得られる。前記照射された
情報ビット列の記録部分は、第1光ビーム(14)の通過
とともに温度が上昇して、キューリ点まで到達する。次
いで、冷却処理の過程を経て、記録されていた情報の消
去がなされる。
ところで、第1光ビーム(14)によって再生された再
生信号(41)は、復号回路(42)によてデインタリーブ
処理および誤り訂正復号処理がなされる。このような処
理が施された再生信号は、ミキシング(40)において、
外部から新たに加えられる外部信号(44)との混合処理
がなされる。しかる後、この混合処理がなされた信号
は、符号化回路(48)において、符号化処理およびイン
タリーブ処理が施されてから、新たな記録信号(49)と
して、第2の光ビーム(15)によってディスク上で再記
録される。いま、復号回路(42)での処理のための所要
時間をt1とし、また、符号化回路(48)での処理のため
の所要時間をt2とすると、第1の光ビーム(14)の動作
時点と第2の光ビーム(15)の動作時点との間の時間差
tHが, tH≧t1+t2 に設定されていることは言うまでもない。ここで、 tH=t1+t2 なる特別の場合には、情報の再生・消去がなされた元の
場所に再記録がなされることになる。
このようにすることで、予め記録された情報を再生し
ながら、新しい情報を追加して前記再生された情報との
混合を行い、この混合された情報を記録媒体の元の場所
に再記録をするという動作がなされる。
なお、上記実施例では、情報記録媒体として光磁気情
報記録媒体が使用された場合について説明されたけれど
も、これに限らず、例えば、相変化媒体のような別異の
情報記録媒体が使用されても同様な効果が奏せられるも
のである。
[発明の効果] 以上説明されたように、この発明に係る光学的情報記
録再生方法は、記録媒体に対して情報を光学的に記録・
再生するためのものであって、前記記録媒体に予め記録
されていた情報の再生兼消去用の第1の光ビームと、前
記記録媒体に対する新規な情報の記録用の第2の光ビー
ムとが用意されており、前記記録媒体における任意の特
定点に対する照射が、前記第1の光ビーム、前記第2の
光ビームの順序でなされるように設定されているもので
あるから、前記第1の光ビームによって、記録媒体上で
先に記録されていた情報の再生および消去をほぼ同時に
行い、また、前記再生された情報の復号の後に、新規情
報との混合を行い、所要の符合化処理をしてから、前記
第2の光ビームによって、当該記録媒体上での元の位置
に記録されるものであって、少ない本数の光ビームによ
って、所要の情報の再生・消去ならびに記録が的確にな
される光学的情報記録再生方法が得られるという効果が
奏せられるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例が適用される光学的情報
記録再生装置の記録・再生動作を説明するための機能的
な構成図、第2図は、一般的な情報記録媒体における所
定のトラックを光ビーム列で照射する状態の説明図、第
3図は、従来例の記録・再生動作を説明するための機能
的な構成図である。 (14)、(15)は第1、第2の光ビーム、(21)はトラ
ック、(40)はミキシング回路、(41)は再生信号、
(42)は復号回路、(43)、(45)は第1、第2アッテ
ネータ、(44)は外部信号、(46)は加算器、(48)は
符号化回路、(49)は新規な記録信号。 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体に予め記録されていた情報の再生
    兼消去用の第1の光ビームと、 前記第1の光ビームから再生された信号を復号する復号
    回路と、 前記復号回路からの情報と新規な情報とをミキシングす
    るミキシング回路と、 前記ミキシング回路からの混合情報を符号化する符号化
    回路と、 前記符号化回路からの新規な情報を前記記録媒体に記録
    する第2の光ビームとを備え、 前記記録媒体における任意の特定点に対して、前記第1
    の光ビーム、前記第2の光ビームの順序で照射されるよ
    うに配置された光学的記録再生装置を用いた光学的記録
    再生方法であって、 前記第1の光ビームは、ミキシング時において前記記録
    媒体を記録情報の消去に必要な消去温度に達するまで加
    熱すると共に、前記記録媒体上の特定点が消去温度に上
    昇し切る消去寸前に得られる既記録情報を再生し、 前記復号回路が前記既記録情報の再生信号を復号し、 前記ミキシング回路を復号された信号に新規記録情報を
    混合し、 前記符号化回路が所要の符号化を行った後、 前記第2の光ビームは、前記既記録情報の再生信号を前
    記記録媒体上の元の位置に記録し、 前記記録媒体上の特定点に前記第1の光ビームが照射さ
    れてから前記第2の光ビームが照射されるまでの時間間
    隔は、前記第1の光ビームから再生された信号を復号す
    る時間と、復号された情報及び新規な情報を混合して符
    号化する時間との和以上に設定されたことを特徴とする
    光学的情報記録再生方法。
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