JP2728932B2 - 二層膜 - Google Patents

二層膜

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JP2728932B2
JP2728932B2 JP1110936A JP11093689A JP2728932B2 JP 2728932 B2 JP2728932 B2 JP 2728932B2 JP 1110936 A JP1110936 A JP 1110936A JP 11093689 A JP11093689 A JP 11093689A JP 2728932 B2 JP2728932 B2 JP 2728932B2
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membrane
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reaction
enzyme
layer
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淑男 西田
宣生 服部
弘之 堀北
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NIPPON GAISHI KK
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NIPPON GAISHI KK
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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は反応と分離とを一ステップで行わせることが
できる二層膜に関するものである。
(従来の技術) セラミック膜等の表面に反応用酵素を付着させてお
き、この膜体に原液を通過させて反応用酵素の作用によ
り生体反応を行わせ、目的とする生成物を得るための反
応膜は従来から知られている。しかしこのような反応膜
はすぐに目詰まりを生じて濾過流量が低下するため、必
要な濾過量を得るためには必要膜面積が大きくなり、イ
ニシャルコスト、ランニングコストが増大するという欠
点があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記したような従来の問題点を解決して、反
応と分離とを一ステップで行わせることができ、また目
詰まりを防止して安定した反応を継続させることができ
る二層膜を提供するために完成されたものである。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するためになされた本発明は、原液
の濾過と生体反応とを同時に行うための膜体の表面に位
置し、所定の平均孔径を備えた活性層と、その活性層に
接して膜体の内部に位置し、平均孔径が前記活性層より
大である支持層のいずれか一方又は双方に反応用酸素を
吸着し、かつ、少なくとも前記活性層に溶菌酵素を吸着
するとともに、原液の通過方向を前記活性層から前記支
持層への方向としたことを特徴とするものである。
以下に本発明を図面を参照しつつ更に詳細に説明す
る。
第1図は本発明の二層膜を模式的に示した断面図であ
り、(1)は膜体であって表面に位置する所定の平均孔
径を備えた活性層と、その活性層に接して膜体の内部に
位置し、平均孔径が前記活性層より大である支持層から
なり、(2)はその表面の活性層と内部の支持層のうち
少なくとも活性層に積層吸着された溶菌酵素、(3)は
膜体(1)の内部の支持層に吸着された反応用酵素であ
る。膜体(1)の種類は特に限定されるものではない
が、セラミック膜を使用することが好ましい。溶菌酵素
としては、目詰まりの原因となる菌体の細胞壁や細胞膜
を溶かすことができるものが用いられるが、その溶菌作
用は相手の菌体によって特異的に決まるものである。即
ち、細菌に対してはペプチターゼ、プロアテーゼ、N−
アセチルムラミダーゼ、リゾチーム、リパーゼ、アミラ
ーゼ、キチナーゼ等の溶菌酵素が使用される。また真菌
類に対しては、グルカナーゼ、マンナナーゼ、プロアテ
ーゼ、β−グルコシダーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、ア
ミラーゼ、キチナーゼ、ペクチナーゼ、ヘミセラーゼ、
キシラナーゼ等の溶菌酵素を使用すればよい。また反応
用酵素としては目的とする反応により種々の酵素が選択
されるが、例えばエタノールから酢酸を製造する場合に
は、アルコールデヒドロナーゼとアルデヒドロゲナーゼ
を使用すればよい。このような溶菌酵素や反応用酵素を
膜体(1)に吸着させるには、膜体(1)を化学物質で
処理後、酵素を共有結合によりその化学物質に結合させ
る化学的吸着法や、膜体(1)を酵素の水溶液に浸漬す
るか、膜体(1)に酵素の水溶液を圧入する物理的吸着
法を取ることができる。なお、物理的吸着法を取る場合
には、酵素の水溶液の濃度は高いほど好ましく、また酵
素の安定化を図るために他の蛋白質等を酵素の水溶液に
溶かしてもよい。
(作用) このように構成された本発明の二層膜は、膜体(1)
の活性層から支持層の方向に原液を通過させて反応用酵
素(3)の作用により反応を行わせるとともに、膜体
(1)の表面の活性層を濾過体として反応液の分離を行
うものであり、従来の反応用酵素のみを吸着固定させた
膜では分離の際には菌体の細胞壁や細胞膜の破片等が付
着して目詰まりが発生し易いのであるが、本発明におい
ては膜体(1)の少なくとも表面の活性層に積層吸着さ
れている溶菌酵素(2)が、分離の際にその表面に付着
する細胞壁や細胞膜を溶かすので目詰まりを生じにく
く、また、濾過圧力が負荷される活性層がその裏面から
平均孔径が比較的大の支持層によって補強されているか
ら耐久性に優れていることと相まって、次の実施例に示
される通り膜の寿命を従来の膜に比較して大幅に延ばす
ことができる。
(実施例) 次にグルコースをサッカロマイセス−セレビシエ(Sa
ccharomyces−cerevisiae)協会7号菌を用いてエタノ
ールに変換し、アルコールデヒドロゲナーゼとアルデヒ
ドデヒドロゲナーゼを使用して酢酸を製造する二段反応
についての実施例を示す。
「二層膜の製造方法」 まずセラミック膜(平均孔径0.2μ、膜面積50cm2)を
600mlのトルエンに浸漬させ、沸騰石を添加後マントル
ヒーターを用いて還流しながら加熱した。トルエンが沸
騰後、60mlのシラン剤(信越化学社製、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン)を添加し、4時間還流を行い
ながら加熱した。反応後この溶媒を捨て、トルエン臭が
なくなるまでセラミック膜をアセトンで洗浄した。
このように処理したセラミック膜をエタノール中に浸
漬後、真空ポンプを用いて脱気を行ない、純水で洗浄
し、1%グルタルアルデヒド150mlを添加し、室温で2
時間静置した。その後、セラミック膜を無臭になるまで
純水で洗浄し、次の二つの方法で処理した。
10%アルコールデヒドロゲナーゼと10%アルデヒドデ
ヒドロゲナーゼの混合液に24時間浸漬後、純水で洗浄す
る。
支持層を下にして10%アルコールデヒドロゲナーゼと
10%アルデヒドデヒドロゲナーゼの混合液に24時間半分
浸すように浸漬後、純水で洗浄し、その後活性層を下に
して10%ザイモリエース溶液に24時間半分浸すように浸
漬後、純水で洗浄した。
このように、の二通りの方法で処理した膜を使用
し、次の試験を行った。
「反応及び分離試験」 実容量3の醗酵槽にグルコース18%、酵母エキス2
%となるように調整された培地を入れ、サッカロマイセ
ス−セレビシエ(Saccharomyces−cerevisiae)協会7
号菌を接種し、1VVMの空気量で4〜6日間培養を行っ
た。エタノール濃度が9%(W/V)以上(収率95%以
上)に達した時点よりNADを最終濃度1%以上になるよ
うに添加した。その後醗酵槽から4/minで培養液を引
き抜き、クロスフロー式で前記した二通りの方法で処理
した膜に通して反応酵素であるアルコールデヒドロゲナ
ーゼとアルデヒドデヒドロゲナーゼによりエタノールを
酢酸に変換させると同時に濾過させ、原液(濃縮液)は
醗酵槽に戻す連続濾過培養を滞留時間96時間で行った。
その結果、いずれの膜を用いても濾過中の生成酢酸量
は培養液中のエタノールの95%以上が変換された量とな
り、未反応のエタノール濃度は培養液中のエタノール濃
度の5%以下になった。またその際の透過流量を経時的
に測定したところ、第2図に示されるとおりとなった。
第2図から明らかなように、溶菌酵素を固定化した
の膜は溶菌酵素のないの膜に比較して約1.4倍の透過
流量を示した。またエタノールから酢酸への反応性はい
ずれの膜を用いても差は認められなかった。
(発明の効果) 本発明は以上に説明したように、目詰まりの原因とな
る菌体の細胞壁や細胞膜を溶かすことができる溶菌酵素
を吸着させたことにより濾過の際の目詰まりを防止する
ことができ、長時間にわたり高い透過流量を維持するこ
とができる。よって本発明は安定した反応と濾過を継続
させることができる二層膜として、産業の発展に寄与す
るところは極めて大きいものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の酵素固定膜を模式的に示す断面図、第
2図は実施例における透過流量の経時的変化を示すグラ
フである。 (1):膜体、(2):溶菌酵素、(3):反応用酵
素。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原液の濾過と生体反応とを同時に行うため
    の膜体の表面に位置し、所定の平均孔径を備えた活性層
    と、その活性層に接して膜体の内部に位置し、平均孔径
    が前記活性層より大である支持層のいずれか一方又は双
    方に反応用酸素を吸着し、かつ、少なくとも前記活性層
    に溶菌酵素を吸着するとともに、原液の通過方向を前記
    活性層から前記支持層への方向としたことを特徴とする
    二層膜。
JP1110936A 1989-04-28 1989-04-28 二層膜 Expired - Lifetime JP2728932B2 (ja)

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