JP2726850B2 - 回転検出装置 - Google Patents

回転検出装置

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JP2726850B2
JP2726850B2 JP1028908A JP2890889A JP2726850B2 JP 2726850 B2 JP2726850 B2 JP 2726850B2 JP 1028908 A JP1028908 A JP 1028908A JP 2890889 A JP2890889 A JP 2890889A JP 2726850 B2 JP2726850 B2 JP 2726850B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、周面に凹部と凸部を交互に形成した磁性体
の回転部材,磁石および磁気の変化に感応して電気的特
性が変化する感磁性素子を用いた回転検出装置に関す
る。
(従来の技術) 従来より、第11a図および第11b図に示したような、磁
性体の歯付ホイール21,その歯面に近接して配置された
永久磁石23,および、互いに歯付ホイール21のピッチ角
の1/2に相当する距離だけ離隔して、永久磁石23の歯付
ホイール21の歯面と対向する面に貼着された2個の磁気
抵抗素子221,222でなる回転検出装置が知られている。
これにおいては、各磁気抵抗素子が歯付ホイール21の
ピッチ角の1/2に相当する距離だけ離隔されているた
め、第11a図に示すように磁気抵抗素子221の直上に歯付
ホイール21の凹部があるときには磁気抵抗素子222の直
上にその凸部が位置し、第11b図に示すように磁気抵抗
素子221の直上に歯付ホイール21の凸部があるときには
磁気抵抗素子222の直上にその凹部が位置する。歯付ホ
イール21の凹凸は、各磁気抵抗素子の鎖交磁束に影響し
てそれぞれの抵抗値に変化を与えるので、歯付ホイール
21の回転による各磁気抵抗素子の抵抗値の変化は互いに
相反したものとなる。つまり、磁気抵抗素子221と222を
直列に接続してその両端に定電圧を印加すると、歯付ホ
イール21の回転時にその接続点より正弦波に近い電気信
号が得られる。
この場合、歯付ホイール21の歯の形状によっては、出
力波形が歪むことがあるが、その解決手段は特開昭62-6
6115号公報に開示されている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記の従来例においては、1つの永久磁石
23の上に2つの磁気抵抗素子221および222が貼着されて
いる。この場合、永久磁石23のN極から出た磁力線は第
11a図および第11b図の破線で示されるような長い磁路を
構成してS極に入る。この磁路は、歯付ホイール21の凹
凸により擾乱されるが、各極の表面近傍におけるその影
響は小さい。つまり、永久磁石23のN極に貼着された各
磁気抵抗素子内の磁路が歯付ホイール21の凹凸から受け
る影響が小さいため、歯付ホイール21の回転による各磁
気抵抗素子の鎖交磁束の変化、すなわち、抵抗変化が小
さく、小振幅の出力信号しか得られない。
このことは、歯付ホイール21の小径化や歯数の増加に
よる微小回転角の検出を図る上での阻害事項となってい
る。
本発明は、小型で微小回転角の検出に有利な回転検出
装置を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記目的を解決するため、本発明の回転検出装置は、 周面に凹部と凸部を交互に形成した磁性体の回転部
材;回転部材の周面に近接して備えられた第1磁石;第
1磁石と、互いに逆極性で隣接する第2磁石;第1磁石
と回転部材の周面との間に保持された、磁気の変化に感
応して電気的特性が変化する第1感磁性素子;および、
第2磁石と回転部材の周面との間に保持された、磁気の
変化に感応して電気的特性が変化する第2感磁性素子;
を備える。
(作用) これによれば、第1磁石と第2磁石とが互いに逆極性
で隣接するため、各磁石の磁路が短くなり、各極の表面
近傍において磁路が回転部材の凹部あるいは凸部から受
ける影響が非常に大きくなる。
つまり、回転部材の回転により各感磁性素子の電気的
特性に大きな変化が得られるので、小径回転部材を用い
ての装置の小型化や、凹凸部の多い回転部材を用いての
微小回転角の検出が可能になる。
本発明の他の目的および特徴は以下の図面を参照した
実施例説明より明らかになろう。
(実施例) 本発明の好ましい実施態様は、第2図に示した自動車
用ナビゲーション装置に見ることができる。
このナビゲーション装置は、前輪駆動式の自動車に搭
載され、マイクロコンピュータ1,右輪回転センサ2,左輪
回転センサ3,後退検出回路4,横G検出回路5,CRTディス
プレイ6,入力ボード7,デジタルマップメモリ8,および電
源装置9等でなる。
(1)右輪回転センサ2: 右輪回転センサ2は、第1a図に示した歯付ホイール2
1,磁気抵抗素子(以下MR素子という)221,222,および永
久磁石231,232と、第1c図に示したパルス検出回路24よ
りなる。
歯付ホイール21は、48個の歯を有する磁性体ホイール
である。この歯付ホイール21は、自動車の右後輪(本実
施例は、前輪駆動式の自動車に適用されているため、後
輪は従動輪である。)のアクスルシャフトに固着されて
いるので自動車の前進により矢印A1方向に回転し、その
後退により矢印A1の逆方向に回転する。
MR素子221および222は、鎖交磁束にほぼ比例して電気
抵抗値が変化する感磁性素子である。これらは互いに略
等しい諸元を有し、MR素子221は永久磁石231のN極側
に、MR素子222は永久磁石232のS極側に、それぞれ貼着
されている。これにおいて、各永久磁石は外乱がない状
態で各MR素子の鎖交磁束を略等しくする強度に調整され
ている。
永久磁石231および232は、それぞれのMR素子が貼着さ
れた面が歯付ホイール21の歯面に対向し、かつ、第1b図
に展開して示すように(ハッチングは歯付ホイール21の
凸部を示す。)、各MR素子を歯付ホイール21のピッチの
1/2相当の距離だけ離隔する姿勢に支持されている。
歯付ホイール21の回転は、各永久磁石の磁束に影響を
与えて各MR素子の鎖交磁束を変化させるので、この回転
に応じて各MR素子の抵抗値が変化する。例えば、第1d図
に示すように歯付ホイール21の凸部がMR素子222の直上
にあるときには、MR素子221の鎖交磁束を最小、MR素子2
22の鎖交磁束を最大として前者の抵抗値を最小に、後者
の抵抗値を最大にし、第1e図に示すように、その凸部が
MR素子221の直上にあるときには、MR素子221の鎖交磁束
を最大、MR素子222の鎖交磁束を最小として前者の抵抗
値を最大に、後者の抵抗値を最小にする。ここで、歯付
ホイール21の回転と、MR素子221および222の抵抗値との
関係をグラフに示すと、第1f図に示すように、歯付ホイ
ール21の1ピッチの移動を周期とし、互いに180°の位
相差を有する2つの正弦波が得られる。
そこで、第1c図に示すように、MR素子221と222とを直
列に接続し、両端にVcなる直流電圧を印加すると、それ
らの中点において、第1g図に示したような、Vc/2を中心
電位とし(各MR素子の諸元が略等しく、各永久磁石が外
乱のない状態で各MR素子の鎖交磁束を略等しくすること
による。)、歯付ホイール21の1ピッチの移動を周期と
する正弦波信号が得られる。
パルス検出回路24は、MR素子221と222との接続中点の
電位と、その中心電位に等しい参照電位との比較を行な
うコンパレータであり、出力OUT1として、前者が後者よ
り低いとき、すなわちMR素子221の抵抗値がMR素子222の
抵抗値より高いときにはHレベルとなり、前者が後者よ
り高いとき、すなわちMR素子221の抵抗値がMR素子222の
抵抗値より低いときにはLレベルとなるパルス信号(以
下、右輪回転パルスという。)を出力する。
この右輪回転パルスは、2つのインバータを介してマ
イクロコンピュータ1に与えられる。
(2)左輪回転センサ3: 左輪回転センサ3は、第3a図に示した歯付ホイール3
1,MR素子321〜324,および永久磁石331〜333と、第3c図
に示したパルス検出回路34よりなる。
歯付ホイール31は、右輪回転センサ2の歯付ホイール
21に同構成の48個の歯を有する磁性体ホイールである。
この歯付ホイール31は、自動車の左後輪のアクスルシャ
フトに固着されているので自動車の前進により矢印A1方
向に回転し、その後退によりその逆方向に回転する。
MR素子321〜324は、右輪回転センサ2のMR素子221お
よび222と同じく鎖交磁束にほぼ比例して電気抵抗値が
変化する感磁性素子である。これらは互いに略等しい諸
元を有し、MR素子321は永久磁石331のS極側に、MR素子
322および323は歯付ホイール31のピッチの1/4相当の距
離だけ離隔されて永久磁石332のN極側に、MR素子324は
永久磁石333のS極側に、それぞれ貼着されている。こ
れにおいて、各永久磁石は外乱がない状態で各MR素子の
鎖交磁束を略等しくする強度に調整されている。
永久磁石331,332および333は、それぞれのMR素子が貼
着された面が歯付ホイール31の歯面に対向し、かつ、第
3b図に展開して示すように(第1b図と同じくハッチング
は歯付ホイール31の凸部を示す。)、MR素子321と322、
MR素子323と324を、それぞれ歯付ホイール31のピッチの
1/2相当の距離だけ離隔する姿勢に支持されている。
歯付ホイール31の回転は、前述と同様に、各永久磁石
の磁束に影響を与えて各MR素子の鎖交磁束を変化させる
ので、この回転に応じて各MR素子の抵抗値が変化する。
例えば、第3d図に示すように歯付ホイール31の凸部がMR
素子324の直上にあるときには、MR素子321および322の
鎖交磁束を略等しく、MR素子323の鎖交磁束を最小、MR
素子324の鎖交磁束を最大にするので、MR素子321および
322の抵抗値が略等しい中間的な値に、MR素子323の抵抗
値が最小に、MR素子324の抵抗値が最大になる。また、
第3e図に示すように、歯付ホイール31の凸部がMR素子32
3の直上にあるときには、MR素子321および322の鎖交磁
束を略等しく、MR素子323の鎖交磁束を最大、MR素子324
の鎖交磁束を最小にするので、MR素子321および322の抵
抗値が略等しい中間的な値に、MR素子323の抵抗値が最
大に、MR素子324の抵抗値が最小になる。ここで、歯付
ホイール31の回転と、各MR素子の抵抗値との関係をグラ
フに示すと、第3f図に示すように、歯付ホイール31の1
ピッチの移動を周期とし、互いに90°の位相差を有する
4つの正弦波が得られる。
そこで、第3c図に示すように、MR素子321と322、323
と324をそれぞれ直列に接続し、各両端にVcなる直流電
圧を印加すると、各中点において、第3g図に示したよう
な、Vc/2を中心電位とし(各MR素子の諸元が略等しく、
各永久磁石が外乱のない状態で各MR素子の鎖交磁束を略
等しくすることによる。)、歯付ホイール31の1ピッチ
の移動を周期とする、90°の位相差を有する2つの正弦
波信号が得られる。
パルス検出回路34は、MR素子321と322との接続中点の
電位と、その中心電位に等しい参照電位との比較を行な
うコンパレータ341,および、MR素子323と324との接続中
点の電位と、その中心電位に等しい参照電位との比較を
行なうコンパレータ342でなり、出力OUT2としてMR素子3
21と322との接続中点の電位が参照電位より低いとき、
すなわちMR素子321の抵抗値がMR素子322の抵抗値より高
いときにはHレベルとなり、その逆のときにはLレベル
となるパルス信号(以下、第1左輪回転パルスとい
う。)を出力し、出力OUT3としてMR素子323と324との接
続中点の電位が参照電位より低いとき、すなわちMR素子
323の抵抗値がMR素子324の抵抗値より高いときにはHレ
ベルとなり、その逆のときにはLレベルとなるパルス信
号(以下、第2左輪回転パルスという。)を出力する。
つまり、左輪回転センサ3は、右輪回転センサ2と同
構成の2つのセンサを、90°の位相差で組合せたものに
等しく、そのとき互いの内方に位置する永久磁石を共通
にして構成を簡単一体化したものといえよう。
この左輪回転センサ3による各左輪回転パルスは、そ
れぞれ1つのインバータを介して後退検出回路4に与え
られるとともに、第1左輪回転パルスは、さらに1つの
インバータを介してマイクロコンピュータ1に与えられ
る。
(3)後退検出回路4: 後退検出回路4は第2図に示したように、ナンドゲー
ト41〜43およびD型フリップフロップ44により構成され
ている。ナンドゲート41および42はR−Sフリップフロ
ップを構成し、2つの入力が異なるとき、あるいはとも
にHレベルのときには、それぞれより異なるレベルの信
号を出力するが、入力が共にLレベルのときにはそれぞ
れよりHレベルを出力する。これらの出力はナンドゲー
ト43の入力となり、ナンドゲート43は、各入力がHレベ
ルのときに限りLレベルを出力する。ナンドゲート43の
出力はD型フリップフロップ44のCK入力となり、D型フ
リップフロップ44は、CK入力のポジティブエッジでD入
力をラッチしてQ端子より出力する。
以下、第2図に示した各点の信号を追うことによりこ
の後退検出回路4の動作を説明する。
第4a図は、自動車が前進しているときの各点の信号を
示す波形図である。自動車が前進しているときには、左
輪回転センサ3による第1左輪回転パルスの位相が第2
左輪回転パルスの位相より90°進むので、A点の信号が
B点の信号より90°進む。つまり、A点の信号がLレベ
ルに転じてから1/4周期後にB点の信号がLレベルに転
ずるのでナンドゲート41および42がともにHレベルの信
号を出力し、ナンドゲート43の出力、すなわち、C点の
信号がLレベルに転ずる。この後、さらに1/4周期を経
過すると、A点の信号がHレベルに転ずるのでナンドゲ
ート41の出力がLレベルに転じてナンドゲート43の出
力、すなわち、C点の信号がHレベルに転ずる。これに
より、D型フリップフロップ44がトリガされ、Hレベル
となっているA点の信号をラッチするので、Q端子出力
はHレベルとなり、それをインバータにより反転したE
点の信号はLレベルとなる。
第4b図は、自動車が経過しているときの各点の信号を
示す波形図である。自動車が後退しているときには、左
輪回転センサ3による第1左輪回転パルスの位相が第2
左輪回転パルスの位相より90°遅れるので、B点の信号
がA点の信号より90°進む。つまり、B点の信号がLレ
ベルに転じてから1/4周期後にA点の信号がLレベルに
転ずるのでナンドゲート41および42がともにHレベルの
信号を出力し、ナンドゲート43の出力、すなわち、C点
の信号がLレベルに転ずる。この後、さらに1/4周期を
経過すると、B点の信号がHレベルに転ずるのでナンド
ゲート41の出力がLレベルに転じてナンドゲート43の出
力、すなわち、C点の信号がHレベルに転ずる。これに
より、D型フリップフロップ44がトリガされ、Lレベル
となっているA点の信号をラッチするので、Q端子出力
はLレベルとなり、それをインバータにより反転したE
点の信号はHレベルとなる。
つまり、E点の信号は、自動車が前進しているときに
はLレベルとなり、それが後退しているときにはHレベ
ルとなる。この信号は、後退信号としてマイクロコンピ
ュータ1に与えられる。
(4)横G検出回路5: 横G検出回路5は、自動車の横方向の加速度に応じた
電気信号を出力する回路であり、加速度センサ51,ブリ
ッジ回路52およびA/Dコンバータ53よりなる。
加速度センサ51は、歪抵抗素子を貼着した板バネ511
および該板バネ511の中央部に垂下したおもり512を粘性
オイル内に封入したものであり、自動車の横方向の加速
度によりおもり512が移動すると板バネ511が歪み、そこ
に貼着した歪抵抗素子の抵抗値が変化する。ブリッジ回
路52はこの歪抵抗素子の抵抗値変化を電圧信号として検
出し、A/Dコンバータ53はそれをデジタルデータに変換
してマイクロコンピュータ1に与える。
(5)CRTディスプレイ6: CRTディスプレイ6は、自動車の計器パネルに備わ
り、マイクロコンピュータ1より与えられたデータによ
り、自動車が走行している地域の地図および自動車の現
在地等をカラー表示する。
(6)入力ボード7: 入力ボード7は、自動車のコンソールボックス内に備
わり、運転者等により操作される。
(7)デジタルマップメモリ8: デジタルマップメモリ8は、デジタルマップデータを
記憶しているCD-ROM81と、そのデータを読み取り、マイ
クロコンピュータ1に与えるCD-ROMドライバ82によりな
る。
(8)電源装置9: 電源装置9は、車載バッテリ91および定電圧回路92よ
りなる。この車載バッテリ91と定電圧回路92との電源ラ
インには、アクセサリモードスイッチAccが介挿されて
おり、このスイッチが投入されているときには、定電圧
回路92により所定の定電圧が生成されて各部に供給され
る。
(9)マイクロコンピュータ1: 総説: マイクロコンピュータ1には、上述した各要素に加え
て、クロック発振器11,リセット回路12,I/O13,RAM14お
よびROM15が接続されている。
クロック発振器11はマイクロコンピュータ1の動作ク
ロックパルスを発振し、リセット回路12は、アクセサリ
モードスイッチAccが投入されて、定電圧回路92が所定
の定電圧を生成したとき、マイクロコンピュータ1をハ
ードウェアリセットし、I/O13は、マイクロコンピュー
タ1とCRTディスプレイ6および入力ボード7との入出
力整合を行なう。また、RAM14は、マイクロコンピュー
タ1の処理中のデータを記憶し、ROM15はマイクロコン
ピュータ1の制御プログラムを記憶している。なお、RA
M14にはバックアップ回路141が接続されており、定電圧
回路92よりの定電圧の供給がないときには、このバック
アップ回路141よりの保持電圧により記憶内容を保持す
る。
動作概要: マイクロコンピュータ1は、所定周期(本実施例では
100msとしている。)毎に自動車の現在地点を検出し、
その“現在地点”を、デジタルマップメモリ8より与え
られるデジタルマップデータに基づくその周辺の地図と
ともにCRTディスプレイ6に表示している。
この“現在地点”の検出には、各サンプリング期間
(各検出の間をいう。以下において同じ。)内に、右輪
回転センサ2が発生した右輪回転パルスのパルス数(以
下、右輪回転パルス数という。),および、左輪回転セ
ンサ3が発生した第1左輪回転パルス(以下、“第1"を
省略する。)のパルス数(以下、左輪回転パルス数とい
う。)を用いて行なうが、自動車の特性に基づいて種々
の補正を加えている。
検出原理: a.旋回角および移動距離の検出原理: あるサンプリング期間に、自動車が前進して半径Rで
Δθ[rad]だけ左旋回した場合を考える。第5図はこ
のときの自動車の後輪の移動を示すモデルである。この
場合、左右の後輪の間隔をWとすると、右後輪の走行距
離Lrは、 Lr=(R+W/2)・Δθ …(1) となり、左後輪の走行距離L1は、 Ll=(R−W/2)・Δθ …(2) となるので、このサンプリング期間の旋回角Δθは、 Δθ=(Lr-Ll)/W …(3) と表わされる。
また、各車輪間の中心が移動した距離を自動車の移動
距離と呼ぶものとすれば、このサンプリング期間におけ
る自動車の移動距離Δdは、 Δd=(Lr+Ll)/2 …(4) と表わされる。
さらに、これらを用いれば、このときの旋回半径R
は、 R=Δd/Δθ …(5) と表わされる。
一方、右後輪の走行距離Lrは、このサンプリング期間
の右輪回転パルス数をNrとし、右後輪のパルスレート
(ここではパルスを車輪の走行距離に換算する係数の意
味で用いている。以下において同じ。)をkrとすれば、 Lr=kr・Nr …(6) なる演算により得られ、左後輪の走行距離Llは、このサ
ンプリング期間の左輪回転パルス数をNlとし、左後輪の
パルスレートをklとすれば、 Ll=kl・Nl …(7) なる演算により得られる。
したがって、第(6)式,第(7)式および第(3)
式よりこのサンプリング期間の自動車の旋回角Δθが、
第(6)式,第(7)式および第(4)式よりこのサン
プリング期間の自動車の移動距離Δdがそれぞれ求ま
る。
b.すべりの補正: 上記の右輪回転パルス数および左輪回転パルス数に基
づく左右後輪の走行距離の算出は、各車輪がすべらずに
路面を転がることが前提となる。つまり、すべりがあ
り、車輪の周面の移動距離と実際の走行距離とが異なる
場合には、その手当が必要となる。
例えば、第6a図に、自動車の加速時に車輪と路面との
間ですべりがあった場合の回転パルス列(一般的な例を
説明するために自動車のいずれの車輪から得たものであ
るかを問わない。以下、この項において同様とする。)
のモデルを、第6b図に自動車の減速時に車輪と路面との
間ですべりがあった場合の回転パルス列のモデルを示
す。
この場合、前者においてはIIを付したサンプリング期
間とIIIを付したサンプリング期間との間で回転パルス
数に急激な増加が、後者においてはI′を付したサンプ
リング期間とII′を付したサンプリング期間との間の回
転パルス数の急激な減少が認められる。これらは、自動
車の急加減速を意味するものであるが、自動車の加減速
能力は制限されるため、それに基づいてこの加減速の妥
当性、すなわち、サンプリングした回転パルス数の妥当
性を判定することができる。
つまり、サンプリングにより得た回転パルス数の増減
数が自動車の最大加減速時の回転パルス数の増減数(以
下加減速限界値という。)を超えるときには車輪と路面
との間ですべりがあったものと判定し、最も近い過去の
すべりがなかったものと判定しときのサンプリングによ
り得た回転パルス数(第6a図に示した例においてはIIを
付したサンプリング期間に得た回転パルス数がそれに相
当し、第6b図に示した例においてはI′を付したサンプ
リング期間に得た回転パルス数がそれに相当する。)を
用いることにより、すべりの影響を除去する。
c.旋回時の補正: また、上記の右輪回転パルス数および左輪回転パルス
数に基づく左右後輪の走行距離の算出においては、自動
車が直線走行しているときの各輪のパルスレートkr・kl
を用いている。しかしながら、自動車が旋回する場合に
は、遠心力が働くため、外輪の荷重が増加し、内輪の荷
重が減少する。各輪は剛体でないためにこの荷重の増減
により歪み、外輪(左旋回の場合には右後輪、右旋回の
場合には左後輪となる。)の実際の走行距離が演算によ
る走行距離(上記第(6)式または第(7)式で得られ
る走行距離をいう。以下において同じ。)より小さくな
り、内輪(左旋回の場合には左後輪、右旋回の場合には
右後輪となる)の実際走行距離が演算による走行距離よ
り大きくなる。
第7図は、自動車の実際の旋回半径R0と演算による旋
回半径(上記第(3)式〜第(7)式で得られる旋回半
径をいう。以下において同じ。)Rとの比と、自動車の
速度vの2乗、すなわち、遠心力に比例する値との関係
を示すグラフ(このグラフにおいて各点に付した数値
は、重力加速度gを用いて表わした横方向の加速度を示
している。)であり、これより速度が増すに従って、そ
の比が大きくなることがわかる。このことは、演算によ
る旋回角(上記第(3)式,第(6)式および第(7)
式で得られる旋回角をいう。以下において同じ。)が誤
差を含むことを意味しているが、同時に、各輪の演算に
よる走行距離を遠心力に応じて補正すれば、この誤差が
抑えられることを示している。
この補正を行なうためには、予め、自動車に働く遠心
力と、各輪の実際の走行距離と演算による走行距離との
比で与えられる補正係数との関係を明らかにしておけば
良い。自動車に働く遠心力は、横G検出回路5が検出し
た自動車の横方向の加速度(以下、その値をGで示
す。)に対応しているので、右方向を正としてこの加速
度Gと右後輪の補正係数Kr(G)との関係、およびそれ
と左後輪の補正係数Kl(G)との関係を求めると、第8
図に示したようなグラフが得られた。つまり、自動車の
“現在地点”の検出を行なう際に、そのとき横G検出回
路5が検出した自動車の横方向の加速度Gに対応する各
輪の補正係数を読み出し、各輪の演算による走行距離に
乗ずることによりこの補正が完了する。
d.後退時の補正: ここで、再び第5図を参照されたい。
これにおいて、自動車が上述したような前進による左
旋回を行なった後、後退により全く逆経路で元の場所に
戻った場合を考える。この場合の旋回角をΔθ′とし、
移動距離をΔd′とすると、前者と前進時の旋回角Δθ
との和、および、後者と前進時の移動距離Δdとの和
は、それぞれ零となる。すなわち、 Δθ+Δθ′=0 …(8) Δd+Δd′=0 …(9) が成立する。
つまり、後退検出回路4により自動車の後退が検出さ
れた場合には、演算による旋回角および演算による移動
距離(上記第(4)式,第(6)式および第(7)式で
得られる移動距離をいう。以下において同じ。)の符号
をそれぞれ逆符号にしてこの補正を行なう。
なお、この補正と、上記旋回時の補正との順序は問わ
ない。
e.“現在地点”の検出原理: ここで第9図を参照されたい。この図は、あるサンプ
リング期間に、自動車が前進して半径RでΔθ[rad]
だけ旋回し、座標(x0,y0)で示されるa地点から座標
(x,y)で示されるb地点に移動したモデルを示す。た
だし、各地点のx座標およびy座標は、それぞれ経度お
よび緯度を座標化したものと考えられたい。
これにおいて、a地点における自動車の方位角(北、
すなわちy軸正方向を基準とし、西回りを正としてラジ
アンで示した角度をいうものとする。以下において同
じ。)をθとすると、b地点における方位角θは、 θ=θ+Δθ …(10) で与えられる。また、このときの自動車のx軸方向の変
位Δxおよびy軸方向の変移Δyは、それぞれ、 Δx=R(sinθ‐sinθ) …(11) Δy=R(cosθ‐cosθ) …(12) と表わされる。つまり、自動車の“現在地点”のx座標
xは、 x=x0+R{sin(θ+Δθ)−sinθ}…(13) なる式で与えられ、そのy座標yは、 y=y0+R{cosθ−cos(θ+Δθ)}…(14) なる式で与えられる。
これらの第(13)式および第(14)式において、a地
点の座標(x0,y0),および、そのときの自動車の方位
角θは、逐次的な“現在地点”の検出の過去のデータ
として与えられ、また、旋回半径Rおよび旋回角Δθ
は、上記した各種の演算と補正により求められる。つま
り、これまでに説明した各種の演算により、最も確から
しい自動車の“現在地点”を求めることができる。
f.デジタルマップデータによる補正: 自動車は、道路上を走行するので、以上の演算により
求めた自動車の“現在地点”は、デジタルマップデータ
により示される道路上になければならない。そこで、演
算により求めた“現在地点”が路上外となる場合には、
それをデジタルマップデータにより補正する。
この補正は、演算により求めた“現在地点”に最も近
いデジタルマップデータにより示される道路に垂線を下
し、その点の座標を自動車の“現在地点”の座標と擬制
することによりなされる。
動作詳説: 第10図は、マイクロコンピュータ1の動作の主要な部
位を示すフローチャートである。以下、このフローチャ
ートに従って、マイクロコンピュータ1の動作を説明す
る。
マイクロコンピュータ1は、アクセサリモードスイッ
チAccが投入されて定電圧回路92が所定の定電圧を供給
し、リセット回路12によりハードウエアリセットされる
と、入出力ポート,内部レジスタ等を初期化し、RAM14
に記憶している自動車の“現在地点”を示すx座標およ
びy座標ならびに方位角を読み取り、それぞれx,y,θレ
ジスタに格納する(ステップ1,2)。
この後、右輪回転センサ2よりの右輪回転パルスまた
は左輪回転センサ3よりの左輪回転パルスがあるまで、
入力ボード7よりの入力に従ってx,yおよび/またはθ
レジスタに格納しているデータを更新設定する入力処
理、および、座標(x,y)により示される自動車の“現
在地点”およびデジタルマップメモリ7より与えられる
デジタルマップデータに基づくその近傍を示す地図をCR
Tディスプレイ6上に表示する表示処理を繰り返し実行
する(ステップ3〜6)。ただし、xおよびyレジスタ
にデータの格納がないときには(フローチャートでは、
これを便宜上(0,0)と示している。)、この表示処理
を行なわない(ステップ4)。
この間に自動車が移動を開始し、右輪回転センサ2よ
りの右輪回転パルスまたは左輪回転センサ3よりの左輪
回転パルスがあると、サンプリング期間を設定するため
の内部タイマTをクリア&スタートし、NrおよびNlレジ
スタをクリアした後(ステップ7)、右輪回転パルス数
および左輪回転パルス数のカウントを開始する(ステッ
プ8〜12)。このカウントは、タイマTの時限によりt0
秒間(本実施例では前述したようにこれを100msとして
いる。)続けられ、その間にカウントした右輪回転パル
ス数をNrレジスタに、左輪回転パルス数をNlレジスタ
に、それぞれ格納する。
タイマTの値がt0秒を超えると、NrレジスタおよびNl
レジスタの格納データの吟味、すなわち、このときのサ
ンプリング期間にカウントした右輪回転パルス数および
左輪回転パルス数の妥当性の判定を行なう(ステップ13
〜18)。この場合、続く説明から明らかなように、Nr0
レジスタに最も近い過去において妥当性ありと判定した
右輪回転パルス数を格納し、Nl0レジスタに最も近い過
去において妥当性ありと判定した左輪回転パルス数を格
納しているので、Nrレジスタの格納データとNr0レジス
タの格納データとの差(以下、右輪回転パルス数偏差と
いう。)、および、Nlレジスタの格納データとNl0レジ
スタの格納データとの差(以下、左輪回転パルス数偏差
という。)を、それぞれ加減速限界値δと比較する。こ
の比較において、右輪回転パルス数偏差が加減速限界値
δを超える場合には、今回カウントした右輪回転パルス
数に妥当性がなかったものと判定してNrレジスタにNr0
レジスタの格納データを格納するが、それが加減速限界
値δ以下のときには妥当性があったものと判定して次の
判定に資するためにNr0レジスタにNrレジスタの格納デ
ータを格納する。同様に、左輪回転パルス数偏差が加減
速限界値δを超える場合には、今回カウントした左輪回
転パルス数に妥当性がなかったものと判定してNlレジス
タにNl0レジスタの格納データを格納するが、それが加
減速限界値δ以下のときには妥当性があったものと判定
して次の判定に資するためにNl0レジスタにNlレジスタ
の格納データを格納する。
続いて、横G検出回路5が検出した自動車の横方向の
加速度Gに基づく補正を行なう。
ROM15には、第8図に示した加速度Gと右後輪の補正
係数Kr(G)との関係を示すグラフおよび加速度Gと左
後輪の補正係数Kl(G)との関係を示すグラフがテーブ
ル形式で記憶されているので、横G検出回路5が検出し
た自動車の横方向の加速度Gに対応する各補正係数を読
み取り(ステップ19)、前記第(6)式,第(7)式で
示される演算に加速度Gに基づく補正を加えた演算、す
なわち、Kr(G)・kr・Nr,Kl(G)・kl・Nlなる演算
を行なって、右後輪の走行距離Lrおよび左後輪の走行距
離Llを求める(ステップ20)。
次に、これらの演算による各輪の走行距離LrおよびLl
を用いて、前記第(3)式,第(4)式で示される演算
を行ない、今回のサンプリング期間の自動車の旋回角Δ
θおよび移動距離Δdを求める(ステップ21)。このと
き、後退検出回路4よりの後退信号がHレベルであれ
ば、これらのデータの符号を逆符号に変換する(ステッ
プ22,23)。
さらに、θレジスタに格納している今回の移動前、す
なわちt0秒前の自動車の方位角をθレジスタに退避す
るとともに、前述の第(10)式に従って、それに自動車
の旋回角Δθを加え、移動後の自動車の方位角としてθ
レジスタに格納し、前述の第(5)式に従って、このと
きの自動車の移動距離Δdと旋回角Δθの比から旋回半
径を求めてRレジスタに格納する(ステップ24,25)。
この後、前述の第(11)式,第(12)式で示される演
算により、x軸方向の変移Δxおよびy軸方向の変位Δ
yを求め、前述の第(13)式,第(14)式に従って自動
車の“現在地点”を示す座標(x,y)を更新する(ステ
ップ26,27)。
このようにして求めた自動車の“現在地点”が、デジ
タルマップデータにより示される道路上にないときに
は、その“現在地点”に最も近い道路に垂線を下し、そ
の点の座標により自動車の“現在地点”の座標(x,y)
を補正するとともに、それと移動前の自動車の座標とに
より自動車の方位角θを補正する(ステップ28,29)。
最後に、このときの自動車の“現在地点”およびその
近傍を示す地図をCRTディスプレイ6上に表示する表示
処理を行なうと(ステップ30)、前述したステップ7に
戻り、上記を繰り返す。
(10)本実施例装置の特徴: 右輪回転センサ2: 右輪回転センサ2は、各MR素子毎に永久磁石を有し、
それらは、MR素子の貼着面が逆極性となり、かつ、歯付
ホイール21のピッチの1/2相当の距離で近接している。
これにより各MR素子の鎖交磁束の磁路が短くなるため、
歯付ホイール21の歯面の近接に対する各MR素子の抵抗値
の変化を大きくすることができる。したがって、歯付ホ
イール2を小径化することによる右輪回転センサ2自体
の小型化や、そのピッチをさらに細かくする微小回転角
の検出が可能になった。
左輪回転センサ3: 左輪回転センサ3は、右輪回転センサ2と同構成の2
組の回転センサを90°の位相差で配設したものに等しい
が、その場合に内方に位置する永久磁石を共通すること
で小型化を図っている。この外には、右輪回転センサ2
と同じ特徴を有している。
マイクロコンピュータ1の動作: a.すべりの補正: 左右の車輪の走行距離より自動車の移動距離および旋
回角を検出する上で、各輪の単位時間当りの走行距離の
時間的変化を監視し、それが自動車の加減速能力を超え
る加減速を示すときには、車輪と路面との間にすべりが
あったものと判定して各輪の走行距離を補正している。
特に、自動車の旋回角を検出する場合にはこのすべりが
大きく影響するが、この補正により検出誤差が抑えられ
ている。
b.旋回時の補正: 自動車の旋回時に左右の車輪に加わる荷重が変化する
ことにより、各輪の回転数から求めた走行距離に誤差を
生じ、自動車の旋回角の検出に大きく影響する。そこ
で、自動車の横方向の加速度により各輪の回転数と走行
距離との変換レートを補正してこの種の検出誤差を抑え
ている。
c.後退時の補正: 左右の車輪の走行距離より自動車の移動距離および旋
回角を検出する場合、それが自動車の前進においてなさ
れたものであるか、後退においてなされたものであるか
を明らかにしない限り、検出の信頼性は全く得られな
い。本実施例装置においては後退検出回路4により自動
車の後退が検出されたときには、自動車の移動距離およ
び旋回角の符号を逆符号に修正しているのでこの種の誤
りの発生がない。
d.デジタルマップデータによる補正: 左右の車輪の走行距離より自動車の移動距離および旋
回角を検出した場合、累積誤差が避けられないが、デジ
タルマップデータにより自動車の“現在地点”を逐次補
正しているので、この種の累積誤差による検出誤りが防
止されている。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり、本発明の回転検出装置は、 周面に凹部と凸部を交互に形成した磁性体の回転部
材;回転部材の周面に近接して備えられた第1磁石;第
1磁石と、互いに逆極性で隣接する第2磁石;第1磁石
と回転部材の周面との間に保持された、磁気の変化に感
応して電気的特性が変化する第1感磁性素子;および、
第2磁石と回転部材の周面との間に保持された、磁気の
変化に感応して電気的特性が変化する第2感磁性素子;
を備えている。
つまり、第1磁石と第2磁石とが互いに逆磁性で隣接
するため、各磁石の磁路が短くなり、各極の表面近傍に
おいて磁路が回転部材の凹部あるいは凸部から受ける影
響が非常に大きくなる。したがって、回転部材の回転に
より各感磁性素子の電気的特性に大きな変化が得られ、
小径回転部材を用いての装置の小型化や、凹凸部の多い
回転部材を用いての微小回転角の検出が可能になる。
なお、回転部材として、上記実施例に示した歯付ホイ
ールや、内歯ホイール等が利用できる。
また、この回転検出装置において、2組以上の第1磁
石,第2磁石,第1感磁性素子および第2感磁性素子を
備えれば、回転部材の回転角とその回転方向の検出が可
能になることは上記実施例説明からも明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1a図は本発明を適用した自動車の車輪の回転センサの
構成を示す構成図,第1b図のその展開図,第1c図はその
電気的な構成を示すブロック図である。 第1d図および第1e図は第1a図に示した回転センサの動作
を説明するための説明図である。 第1f図は第1a図に示した回転センサにおける歯付ホイー
ル21の回転と磁気抵抗素子221および222の抵抗変化を示
す波形図であり、第1g図は磁気抵抗素子221と222の接続
点電位の変化を示す波形図である。 第2図は第1a図に示した回転センサが用いられる自動車
のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。 第3a図は第2図に示したナビゲーション装置に用いられ
ている他の回転センサの構成を示す構成図,第3b図はそ
の展開図,第3c図はその電気的な構成を示すブロック図
である。 第3d図および第3e図は第3a図に示した回転センサの動作
を説明するための説明図である。 第3f図は第3a図に示した回転センサにおける歯付ホイー
ル31の回転と磁気抵抗素子321〜324の抵抗変化を示す波
形図であり、第3g図は磁気抵抗素子321と322の接続点電
位の変化および磁気抵抗素子323と324の接続点電位の変
化を示す波形図である。 第4a図および第4b図は第2図に示したナビゲーション装
置に用いられている後退検出回路4の各部の信号を示す
波形図である。 第5図は第2図に示したナビゲーション装置においてな
される自動車の旋回角検出の原理を説明するための説明
図である。 第6a図および第6b図は第2図に示したナビゲーション装
置においてなされる車輪のすべりの補正を説明するため
の説明図である。 第7図は自動車の旋回時に生じる検出誤差を説明するた
めの説明図であり、第8図はその補正用のグラフであ
る。 第9図は第2図に示したナビゲーション装置においてな
される自動車の現在地点検出の原理を説明するための説
明図である。 第10図は、第2図に示したナビゲーション装置のマイク
ロコンピュータ1の動作例を示すフローチャートであ
る。 第11a図および第11b図は従来の回転検出装置の構成を示
す構成図である。 1:マイクロコンピュータ 11:クロック発振器 12:リセット回路、13:I/O 14:RAM、15:ROM 2:右輪回転センサ 21:歯付ホイール(回転部材) 221,222:磁気抵抗素子(第1,第2感磁性素子) 231,232:永久磁石(第1,第2磁石) 24:パルス検出回路 3:左輪回転センサ 31:歯付ホイール 321〜324:磁気抵抗素子 331〜233:永久磁石 34:パルス検出回路 4:後退検出回路 41〜43:ナンドゲート 44:D型フリップフロップ 5:横G検出回路 51:加速度センサ、52:ブリッジ回路 53:A/Dコンバータ 6:CRTディスプレイ 7:入力ボード 8:デジタルマップメモリ 81:CD-ROM、82:CD-ROMドライバ 9:電源回路 91:車載バッテリ、92:定電圧回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周面に凹部と凸部を交互に形成した磁性体
    の回転部材; 回転部材の周面に近接して備えられた第1磁石; 第1磁石と、互いに逆極性で隣接する第2磁石; 第1磁石と回転部材の周面との間に保持された、磁気の
    変化に感応して電気的特性が変化する第1感磁性素子;
    および、 第2磁石と回転部材の周面との間に保持された、磁気の
    変化に感応して電気的特性が変化する第2感磁性素子; を備える、回転検出装置。
  2. 【請求項2】前記第1感磁性素子および前記第2感磁性
    素子は、該第1感磁性素子の中心,前記回転部材の回転
    中心および該第2感磁性素子の中心がなす角をQとする
    とき、該回転中心から見た該回転部材の周面の凹部と凸
    部の繰り返しピッチ角P,0<m<1なるm,および、n=
    0,1,2,…,なるnを用いて、 Q=(m+n)P と表わされる位置に保持される、前記特許請求の範囲第
    (1)項記載の回転検出装置。
  3. 【請求項3】前記第1感磁性素子および前記第2感磁性
    素子は、該第1感磁性素子の中心,前記回転部材の回転
    中心および該第2感磁性素子の中心がなす角をQとする
    とき、該回転中心から見た該回転部材の周面の凹部と凸
    部の繰り返しピッチ角P,m≒1/2なるm,および、n=0,1,
    2,…,なるnを用いて、 Q=(m+n)P と表わされる位置に保持される、前記特許請求の範囲第
    (1)項記載の回転検出装置。
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