JP2726786B2 - 薄膜トランジスタと液晶表示装置および薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタと液晶表示装置および薄膜トランジスタの製造方法

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JP2726786B2 JP25863792A JP25863792A JP2726786B2 JP 2726786 B2 JP2726786 B2 JP 2726786B2 JP 25863792 A JP25863792 A JP 25863792A JP 25863792 A JP25863792 A JP 25863792A JP 2726786 B2 JP2726786 B2 JP 2726786B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバックライトなどの光に
よる特性劣化を抑えた構造の薄膜トランジスタおよびそ
れを備えた液晶表示装置用基板と薄膜トランジスタの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、薄膜トランジスタをスイッチ
素子に用いたアクティブマトリックス液晶表示装置の等
価回路の一構成例を示すものである。図11において、
多数の走査電極線G1,G2,…,Gnと、多数の信号電
極線S1,S2,…,Smとがマトリックス状に配線さ
れ、各走査電極線Gはそれぞれ走査回路1に、各信号電
極線Sはそれぞれ信号供給回路2に接続され、各線の交
差部分の近傍に薄膜トランジスタ(スイッチ素子)3が
設けられ、この薄膜トランジスタ3のドレインにコンデ
ンサとなる容量部4と液晶素子5とが接続されて回路が
構成されている。
【0003】図11に示す回路においては、走査電極線
G1,G2,…,Gnを順次走査して1つの走査電極線G
上のすべての薄膜トランジスタ3を一斉にオン状態と
し、この走査に同期させて信号供給回路2から信号電極
線S1,S2,…,Smを介し、このオン状態の薄膜トラ
ンジスタ3に接続されている容量部4のうち、表示する
べき液晶素子5に対応した容量部4に信号電荷を蓄積す
る。この蓄積された信号電荷は、薄膜トランジスタ3が
オフ状態になっても次の走査に至るまで、対応する液晶
素子5を励起し続けるので、液晶素子5が制御信号によ
り制御され、表示されたことになる。即ち、このような
駆動を行なうことで外部の駆動用の回路1、2からは時
分割駆動していても、各液晶素子5はスタティック駆動
されていることになる。
【0004】図12と図13は、図11に等価回路で示
した従来のアクティブマトリックス液晶表示装置におい
て、走査電極線Gと信号電極線Sなどの部分を基板上に
備えたものの一構造例を示すものである。図12と図1
3に示すアクティブマトリックス表示装置において、ガ
ラスなどの透明の基板6上に、走査電極線Gと信号電極
線Sとが互いの交差部分に絶縁層9を介してマトリック
ス状に配線されている。また、走査電極線Gと信号電極
線Sとの交差部分の近傍に薄膜トランジスタ3が設けら
れている。
【0005】図12と図13に示す薄膜トランジスタ3
は最も一般的な構成のものであり、走査電極線Gから引
き出して設けたゲート電極8上に、絶縁層9を設け、こ
の絶縁層9上にアモルファスシリコン(a-Si)から
なる半導体層10を設け、更にこの半導体層10上にア
ルミニウムなどの導体からなるドレイン電極11とソー
ス電極12とを相互に対向させて設けて構成されてい
る。なお、半導体層10の最上層はイオンをドープした
アモルファスシリコンなどの半導体層10aにされてい
て、図13に示す薄膜トランジスタ3は一般にチャネル
エッチ型と称されている構造である。
【0006】また、前記ドレイン電極11は、絶縁層9
にあけられたコンタクトホール13を介して基板6上に
形成された画素電極15に接続されるとともに、前記ソ
ース電極12は信号電極線Sに接続されている。また、
相互に対向したドレイン電極11とソース電極12との
間の下方側の半導体層10によりチャネル部14が形成
されている。そして、前記絶縁層9とドレイン電極11
とソース電極12などを覆ってこれらの上にパシベーシ
ョン層16が設けられ、このパシベーション層16上に
配向膜17が形成され、この配向膜17の上方に配向膜
18を備えた透明の基板19が設けられ、更に配向膜1
7、18の間に液晶20が封入されてアクティブマトリ
ックス液晶表示装置が構成されていて、前記画素電極1
5が前記液晶20の分子に電界を印加すると液晶分子の
配向制御ができるようになっている。なお、図13にお
いて符号22で示すものは、基板19の底面側に貼着さ
れたブラックマスクである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図14は、図13に示
す薄膜トランジスタ3と同じ構造のチャネルエッチ型の
薄膜トランジスタ3’の要部を拡大して示したものであ
る。図14に示す薄膜トランジスタ3’において、図1
3に示す薄膜トランジスタ3と同一の構成要素には同一
の符号を付している。図14に示すように、基板6の上
面とゲート電極8とを覆うように形成した絶縁層9は、
基板6の上面では一定の厚さを有して平面状に形成され
るが、ゲート電極8の上に積層された絶縁層9はその他
の部分よりも一段盛り上がって凸部9aが形成され、凸
部9の周縁部には、傾斜面9bが形成されることにな
る。このため、液晶表示装置の基板6の裏面側にバック
ライトが設けられた場合、バックライトから発せられた
光が基板6を通過すると、その光の一部が図14の矢印
aに示す如く傾斜面9bで反射されることがあり、この
反射光がゲート電極8に入射され、それがまたゲート電
極8の上面で反射されて結果的にチャネル部14の半導
体層10に到達することがある。すると、光を受けた半
導体層10の導電率が高くなり、光電流が流れるので、
薄膜トランジスタ3を駆動している場合にゲート電極8
で回路をオフ(OFF)にしているはずのところに、リ
ーク電流が流れたことになる問題があった。このリーク
電流が生じると液晶駆動時のオフ電流が増大することに
なり、液晶の光透過特性に悪影響を与えるおそれがあっ
た。
【0008】次に、液晶を交流駆動する場合に生じる問
題点について説明する。前記液晶20に同極性の電荷を
印加し続けると、直流成分によって液晶に接している配
向膜17、18のイオン成分が片方にかたまり、吸着し
た電荷により電場が生じて表示が焼き付いてしまう問題
があるために、画素電極15に印加する電圧の極性が逆
になっても液晶は同じ光透過特性を有することを利用
し、液晶の交流駆動を行ない、前記焼き付きの問題の解
消を図っている。
【0009】ところが、液晶を交流駆動した場合、寄生
容量が発生し、ゲート電圧が画素電極に飛び込み、画素
電極15の電位の動的電圧シフトが発生する。前記電圧
シフトを発生させる寄生容量とは、アクティブマトリッ
クス液晶表示装置の一部に形成した絶縁層9が容量化し
てしまうためである。これは、図12〜図14に示す実
際の薄膜トランジスタ3、3’の構造において、基板6
上に走査電極線Gや画素電極15を形成した後にこれら
を覆う絶縁層9を形成し、この絶縁層9上に種々の成膜
を行なって薄膜状のトランジスタ3、3’を形成する関
係から、これらの部分と走査電極線Gとの間の絶縁層部
分が容量を形成し、これが寄生容量となってしまうこと
に起因しており、現在のアクティブマトリックス液晶表
示装置では構造的に避けられないものである。
【0010】ここで図14に示す構造における寄生容量
について考察すると、ゲート電極8とドレイン電極11
との間に設けられている絶縁層9が寄生容量化するので
あるが、図14に示す構造では、ゲート電極8の端部と
ドレイン電極11の基部11aとの間隔が短いために、
ゲートードレイン間容量(CGD)が比較的大きくなって
しまい、寄生容量が大きくなる問題があった。更に、前
記のようなゲート・ドレイン間容量が生じた場合、液晶
駆動時にスイッチングノイズを生じる問題があった。
【0011】一方、以上のような寄生容量の発生による
スイッチングノイズの問題や液晶駆動時のオフ電流の発
生は、液晶表示装置にあっては重大な問題であるため
に、以下に説明する蓄積容量を液晶表示装置に組み込む
ことにより前記の寄生容量やスイッチングノイズの問題
の解消を図っていた。従来の液晶表示装置においては、
前記の要因によってその容量値などが多少変動しても図
11に示す等価回路において、容量部4の容量が十分に
大きければ、前記の影響が少なくなることを利用し、例
えば図15に示すように、容量部4を走査電極線Gに接
続して構成するか、図16に示すように、走査電極線G
と平行にAlなどからなる単独の独立電極線25を設
け、この独立電極線25に容量部4を接続して構成し、
これを蓄積容量とすることで前記の悪影響を打ち消す構
造が採用されている。
【0012】前記構成のアクティブマトリックス液晶表
示装置において、独立電極線25をゲート電極線Gと同
じAlなどの金属材料で形成すると、基板6上にゲート
電極線Gを形成する際に同時に成膜して独立電極線25
を形成することができ、不用に工程を増加させることは
ないが、独立電極線25の部分が不透明部分となり、画
素電極15aに入射する光を遮るので、液晶表示装置の
開口率が低下する問題がある。また、開口率の低下を避
けるために、独立電極線25をITO(インジウムスズ
酸化物)などの透明導電材料で形成すると、独立電極線
25を設けるために、画素電極15の形成工程と合わせ
てITOの成膜工程が2回必要になり、工程が増加して
歩留まりが低下する問題がある。以上のことから、蓄積
容量は、開口率と歩留まりの観点からは無い方が好まし
い。よって、前記液晶駆動時のオフ電流の減少とゲート
・ドレイン間容量(CGD)の減少が望まれている。
【0013】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、半導体層にバックライトなどからの光が入射しな
い構造として半導体層のリーク電流を抑え、薄膜トラン
ジスタのオフ電流を低くできるとともに、スイッチング
ノイズの原因となる寄生容量を小さくすることができる
薄膜トランジスタとその薄膜トランジスタを備えた液晶
表示装置用基板および薄膜トランジスタの製造方法を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜トランジス
タでは、透明基板上にゲート電極が形成され、透明基板
上面とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、絶縁層
上に半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態でソー
ス電極及びドレイン電極が形成されてなり、前記ゲート
電極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成されていな
い部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてゲート電極
の上方の絶縁層の上面側に凹部が形成され、この凹部の
内側面が傾斜されて光の反射面にされてなり、前記ドレ
イン電極とソース電極の相対向する端部のうち、ドレイ
ン電極の端部とソース電極の端部が、ゲート電極の上方
領域外に位置されてなることを課題解決の手段とした。
【0015】本発明の液晶表示装置では、透明の基板上
に走査電極線と信号電極線とがマトリックス状に配線さ
れ、走査電極線と信号電極線とにより区画された部分に
画素電極および薄膜トランジスタが設けられてなる液晶
表示装置用基板を備えた液晶表示装置において、基板上
に前記走査電極線に接続されたゲート電極が形成されこ
のゲート電極上に絶縁層を介して半導体層が形成され、
前記ゲート電極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成
されていない部分の絶縁層の上面よりも低く形成されて
ゲート電極の上方の絶縁層の上面側に凹部が形成され、
この凹部の内側面が傾斜されてバックライトの光の反射
面にされてなり、前記ドレイン電極とソース電極の相対
向する端部のうち、ドレイン電極の端部とソース電極の
端部が、ゲート電極の上方領域外に位置されてなること
を課題解決の手段とした。
【0016】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法
は、透明基板上にゲート電極が形成され、透明基板上面
とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、絶縁層上に
半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態でソース電
極およびドレイン電極が形成されてなり、前記ゲート電
極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成されていない
部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてなる薄膜トラ
ンジスタを製造する方法であって、基板上にゲート電極
を成膜し、基板上面とゲート電極上にこれらを覆わせて
絶縁層を形成するとともに、ゲート電極上方に形成され
た絶縁層の凸部を除く部分にレジストを被せ、前記絶縁
層の凸部を主体としてエッチングし、ゲート電極上方の
絶縁層の上面をゲート電極が形成されていない部分の絶
縁層の上面よりも低くなるまでエッチングしてゲート電
極上方の絶縁層に凹部を形成し、その後にレジストを除
去してから絶縁層上に半導体層とソース電極とドレイン
電極を形成することを課題解決の手段とした。
【0017】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法
は、透明基板上にゲート電極が形成され、透明基板上面
とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、絶縁層上に
半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態でソース電
極およびドレイン電極が形成されてなり、前記ゲート電
極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成されていない
部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてなる薄膜トラ
ンジスタを製造する方法であって、基板上にゲート電極
を成膜し、基板上面とゲート電極上にこれらを覆わせて
絶縁層を形成するとともに、ゲート電極に負の電圧を印
加した状態でプラズマエッチングを行なってゲート電極
上方の絶縁層の凸部にプラズマイオンを集中させてプラ
ズマエッチングし、ゲート電極上方の絶縁層の上面をゲ
ート電極が形成されていない部分の絶縁層の上面よりも
低くなるまでプラズマエッチングしてゲート電極上方の
絶縁層に凹部を形成し、その後に絶縁層上に半導体層と
ソース電極とドレイン電極を形成することを課題解決の
手段とした。
【0018】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法
は、透明基板上にゲート電極が形成され、透明基板上面
とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、絶縁層上に
半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態でソース電
極およびドレイン電極が形成されてなり、前記ゲート電
極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成されていない
部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてなる薄膜トラ
ンジスタを製造する方法であって、基板上にゲート電極
を成膜し、基板上面とゲート電極上にこれらを覆わせて
絶縁層を形成し、ゲート電極上に形成された絶縁層の凸
部とその他の部分とに感光性樹脂を塗布し、感光性樹脂
の所望の部分に光を照射し、光照射後に現像して前記凸
部の上方の感光性樹脂を除去し、ゲート電極上方の絶縁
層に凹部を形成し、その後に絶縁層上に半導体層とソー
ス電極とドレイン電極を形成することを課題解決の手段
とした。
【0019】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法
は、透明基板上にゲート電極が形成され、透明基板上面
とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、絶縁層上に
半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態でソース電
極およびドレイン電極が形成されてなり、前記ゲート電
極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成されていない
部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてなる薄膜トラ
ンジスタを製造する方法であって、基板上にゲート電極
を成膜し、基板上面とゲート電極上にこれらを覆わせて
絶縁層を形成し、ゲート電極上に形成された絶縁層の凸
部を除く部分に光を照射しつつ光化学気相成長法を実施
してゲート電極上方の凸部以外の部分に前記凸部よりも
高くなるまで絶縁層を積層し、ゲート電極上方に絶縁層
の凹部を形成し、その後に絶縁層上に半導体層とソース
電極とドレイン電極を形成することを課題解決の手段と
した。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【作用】ゲート電極の上方の絶縁層の上面が、その他の
部分の絶縁層の上面よりも低く形成され、ゲート電極上
面とその上方の絶縁層上面と距離が短くなっているの
で、透明の基板を通過してきたバックライトなどの光の
一部が万が一ゲート電極の周囲側に入射されても、ゲー
ト電極の上方の半導体層に光が入射する可能性が低くな
る。また、ゲート電極の上方の絶縁層に凹部が形成され
てその凹部の内側面が傾斜していると、この傾斜した内
側面が、基板裏面側からの入射光をゲート電極の外方側
に反射するので、ゲート電極上方の半導体層側に光が入
射されるおそれが少なくなる。よって、半導体層に光電
流が生じることがなく、薄膜トランジスタのオフ電流が
従来構造よりも低くなるので、薄膜トランジスタを駆動
する場合の、オン電流とオフ電流との比、即ち、オンオ
フ比が向上する。
【0024】また、ドレイン電極の基部とゲート電極の
周縁部との間の距離は、従来の構造の場合よりも長くな
り、その間に挟まれる絶縁層厚が増えるので、ゲート・
ドレイン間容量が減少する。よってスイッチングノイズ
が減少する。更に、従来は蓄積容量を設けて見かけ上の
スイッチングノイズを減らすような構造をとっていたも
のが、蓄積容量を不要にできる。よって蓄積容量を構成
するための特別な成膜工程は不要になり、成膜工程を簡
略化できるので、製造時の歩留まりが向上するととも
に、蓄積容量形成のために特別な遮光性の成膜が不要に
なるので、薄膜トランジスタを液晶表示装置用基板とし
て用いた場合に液晶表示装置の開口率が向上する。
【0025】更に、ドレイン電極の端部がゲート電極の
上方領域外に設けられた構造とすることにより、ドレイ
ン電極とゲート電極とのオーバーラップ部分が無くなる
ので、バックライトが照射される部分を実質的なドレイ
ン(画素側)電極とすることができ、これによりゲート
・ドレイン間容量が減少する。
【0026】一方、薄膜トランジスタのゲート電極上方
の絶縁層の上部に凹部を形成する場合、ゲート絶縁層を
形成した後に従来と同様に絶縁層を被せ、この絶縁層上
に形成された凸部をフォトマスクを用いたエッチングに
より選択的に除去するならば、ゲート電極上の絶縁層に
正確かつ確実に所望の大きさの凹部を形成することがで
き、この凹部の内側面によって光をゲート電極の外方側
に反射させてゲート電極上方の半導体層に光を入射させ
ることを無くすることができ、これによりリーク電流や
スイッチングノイズの少なくできる優れた構造の薄膜ト
ランジスタを製造できる。
【0027】次に、ゲート電極上に絶縁層を被覆した後
に、ゲート電極に負のバイアスを印加した状態で絶縁層
をプラズマエッチングするならば、正の電荷をゲート電
極の近傍に集中できるので、ゲート電極上方の絶縁層を
主としてエッチングすることができ、絶縁層上部に凹部
が形成される。これにより、この凹部の内側面によって
光をゲート電極の外方側に反射させてゲート電極上方の
半導体層に光を入射させることを無くすることができ、
リーク電流やスイッチングノイズを少なくできる優れた
構造の薄膜トランジスタを製造できる。また、ゲート電
極上に絶縁層を形成した後に感光性樹脂を被覆し、ゲー
ト電極上方領域以外の部分を光硬化させ、未硬化部分を
現像して除去することで、ゲート電極上方の絶縁層上部
に凹部が形成される。これにより、この凹部の内側面に
よって光をゲート電極の外方側に反射させてゲート電極
上方の半導体層に光を入射させることを無くすることが
でき、リーク電流やスイッチングノイズを少なくできる
優れた構造の薄膜トランジスタを製造できる。
【0028】更に、ゲート電極上に絶縁層を形成した後
に光CVDによりゲート電極上方以外の部分に選択的に
絶縁層を形成するならば、凹部を備えた絶縁層が生成す
る。これにより、この凹部の内側面によって光をゲート
電極の外方側に反射させてゲート電極上方の半導体層に
光を入射させることを無くすることができ、リーク電流
やスイッチングノイズを少なくできる優れた構造の薄膜
トランジスタを製造できる。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の基本構成例と
実施例について説明する。図1は本発明に係る薄膜トラ
ンジスタの基本構成例を示すもので、この例の薄膜トラ
ンジスタ30は、ガラス(例えば、屈折率が1.530
であるコーニング社製#7059ガラス)などの透明の
基板31上にゲート電極32が形成され、基板31上面
とゲート電極32を覆って絶縁層33(例えば、屈折率
が1.85程度を示す窒化シリコン膜)が形成されてい
る。そして、ゲート電極32の上方の絶縁層33の上面
部には、ゲート電極32の幅よりも若干大きな凹部35
が形成されている。この凹部35の内側面35aは傾斜
角度θの傾斜面とされ、凹部35の底面部分の絶縁層3
3の厚さは、その他の部分の絶縁層33よりも薄く形成
されている。この傾斜角度θは特に限定されるものでは
ないが、10度以上であれば、バックライトの光がチャ
ネル部に達することがなくなるので好ましい。
【0030】そして、前記絶縁層33とその凹部35を
覆ってアモルファスシリコンなどの半導体層36が形成
されるとともに、ゲート電極32の上方に、相対向して
ソース電極37とドレイン電極38とが形成され、ソー
ス電極37と半導体層36との間にイオン打ち込みされ
たアモルファスシリコンなどの半導体層39が、ドレイ
ン電極38と半導体層36との間にイオン打ち込みされ
たアモルファスシリコンなどの半導体層40がそれぞれ
形成され、ソース電極37とドレイン電極38の間の半
導体層36によってチャネル部41が形成されている。
【0031】なお、図1には省略されているが、この構
造の薄膜トランジスタ30は、図12と図13に示す液
晶表示装置の薄膜トランジスタ3の代わりに、液晶表示
装置に組み込んで設けられたものであり、従来の薄膜ト
ランジスタ3と同様に液晶の駆動用に使用されるもので
ある。即ち、液晶表示を行なうには、所用の走査電極線
Gと信号電極線Sとに信号を印加して特定の薄膜トラン
ジスタ30により特定の画素電極15に電荷をかけて液
晶20の分子に電界をかけることにより表示と非表示を
行なうことができる。
【0032】前記構造の薄膜トランジスタ30にあって
は、ゲート電極32の上方の絶縁層33に凹部35が形
成され、凹部35の部分の絶縁層33が薄く形成され、
しかも凹部35の内側面35aが傾斜角θで傾斜してい
るので、図1の矢印bに示すようにバックライトからの
光がゲート電極32の周囲に入射されても、傾斜した内
側面35aによって基板31側に反射され、ゲート電極
32の上方の半導体層36にバックライトの光が入り込
むおそれがない。よって、チャネル部41の半導体層3
6に光電流が生じることがなく、薄膜トランジスタ30
のオフ電流が図14に示す従来構造よりも低くなるの
で、薄膜トランジスタ30を駆動する場合の、オン電流
とオフ電流との比、即ち、オン/オフ比が向上する。ま
た、ドレイン電極38の基部38aとゲート電極32の
周縁部との間の距離は、従来の図14に示す構造の場合
よりも長くなるので、ゲート・ドレイン間容量(寄生容
量:CGD)が減少する。よってスイッチングノイズが減
少する。
【0033】図2は、本発明に係る薄膜トランジスタの
第2の基本構成例を示すもので、この例の薄膜トランジ
スタ50において、前記第1の基本構成例の薄膜トラン
ジスタ30の構成要素と同一の構成要素には同一の符号
を付してそれらの部分の説明は省略する。この例の薄膜
トランジスタ50において第1の基本構成例の薄膜トラ
ンジスタ30と異なっているのは、ドレイン電極38’
と半導体層40’が、ゲート電極32の上方領域ではな
く、この上方領域から更に側方に離間して設けられてい
る点である。これによりチャネル部41’は第1の基本
構成例の薄膜トランジスタ30のチャネル部41よりも
広く形成され、図2のゲート電極32の右側部上方に
は、半導体層36からなる受光部41aが形成されてい
る。
【0034】この構造とすることにより、ドレイン電極
38’とゲート電極32とのオーバーラップ部分が無く
なるので、バックライトが照射される受光部41aを実
質的なドレイン(画素側)電極とすることができ、これ
によりゲート・ドレイン間容量(寄生容量:CGD)が減
少する。また、図2に示す構造では、前記第1実施例と
同様に絶縁層33の上面に凹部35を形成しているの
で、第2実施例と同様に光電流によるリーク電流を抑え
ることができ、蓄積容量を不要にすることができる。よ
って本構造においても、第1実施例の構造と同様にオン
/オフ比の優れた開口率の高い薄膜トランジスタを提供
できるとともに、製造時の歩留まりも向上する。
【0035】図3は、本発明に係る薄膜トランジスタの
実施例を示すもので、この例の薄膜トランジスタ6
0において、前記第1の基本構成例の薄膜トランジスタ
30の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し
てそれらの説明は省略する。この例の薄膜トランジスタ
60において第1の基本構成例の薄膜トランジスタ30
と異なっているのは、ドレイン電極38’と半導体層4
0’が、ゲート電極32の上方領域ではなく、この上方
領域から更に側方に離間して設けられている点と、ソー
ス電極37’と半導体層39’が、ゲート電極32の上
方領域ではなく、この上方領域から更に側方に離間して
設けられている点である。これらによりチャネル部4
1’’は、第1の基本構成例の薄膜トランジスタ30の
チャネル部41よりも広く形成され、図3のゲート電極
32の右側部上方には、受光部41aが形成され、ゲー
ト電極32の左側部上方には受光部41bが形成されて
いる。
【0036】図3に示す構造の薄膜トランジスタ60に
おいては、図2に示す構造の薄膜トランジスタ50と同
等の効果を得ることができる。
【0037】次に図2に示す構造の薄膜トランジスタ5
0の等価回路とそのオン抵抗とオフ抵抗およびオン電流
とオフ電流の関係について説明する。図2に示すように
受光部41aをドレイン電極として用いることができる
薄膜トランジスタ50の場合、この構造の等価回路は、
図4に示すように、薄膜トランジスタ50に対して受光
部41aの有する抵抗Rpが直列に接続された構造とな
る。この受光部41aの抵抗Rpが薄膜トランジスタ5
0のオン(ON)抵抗RONに比べて大きいために、実効
的なオン抵抗R’ONは、Rpによって最小値の制約を受
ける。即ち、オン電流IONはRpによって制約される。
また、オン電流IONは画素部の全容量C=CLC+Csを
決められた時間内に充電できる程度は最低限必要であ
る。更に前記CLCは、液晶を挟んだ画素部の容量を示
す。
【0038】ここで、図14に示す従来構造の薄膜トラ
ンジスタ、3、3’では、IOFFが大きいために、蓄積
容量Csは不可決であり、画素部の全容量Cが大きいた
めに、オン電流IONも大きくする必要があったため、R
pをつけ加えることはできなかった。即ち、図14の構
造では、仮に図2に示すような構造を導入したくとも、
受光部41aをドレイン電極38’として用いることは
できず、図14の構造ではドレイン電極11とゲート電
極8とのオーバーラップ部分が必ず必要であり、結局、
ゲート・ドレイン間容量(寄生容量:CGD)が大きくな
ってしまい、これにより大きな蓄積容量Csが必要とな
る悪循環となっていた。
【0039】これに対して図2に示す構造では、ゲート
・ドレイン間容量(寄生容量:CGD)とオフ電流IOFF
を両方同時に減少させることができるので、蓄積容量C
sが不要となり、結果的に前述したように歩留まりの向
上と開口率の向上をなし得る。
【0040】以上の結果を図示して分かり易く説明する
と、図5と図6を基に以下に説明するようになる。図5
は、絶縁層33に凹部35を形成していない図14に示
す従来構造の薄膜トランジスタ3’におけるドレイン電
流とゲート電圧の関係について、そのオン領域とオフ領
域でのそれぞれの値を示したものである。また、図5に
は、図14に示す従来構造の薄膜トランジスタ3’にお
いて、仮にドレイン電極11をゲート電極8の上方領域
からずらして設けた場合について、そのオン領域での関
係も示した。一般に液晶表示装置においては、オン電流
とオフ電流の比が6ケタ程度は必要であるとされている
が、図5から明らかなように、図14に示す従来構造に
対して仮にゲート電極8の上方領域からドレイン電極1
1を外して設けると、即ち、生成された受光部の抵抗R
pが薄膜トランジスタ3’に直列接続される構造になる
と、オン電流が1ケタ下がるので、実質的にオン電流と
オフ電流の比が6ケタとれなくなるので、図14の従来
構造に対して図2に示すようなドレイン電極38’をず
らした構造は実現できないことが明らかである。
【0041】次に、図6は、絶縁層33に凹部35を形
成した図1に示す薄膜トランジスタ30の構造と、受光
部41aを設けた図2に示す薄膜トランジスタ50の構
造の場合のそれぞれのドレイン電流とゲート電圧の関係
について、そのオン領域とオフ領域での値を示したもの
である。図6から明らかなように、絶縁層33に凹部3
5を形成して光電流によるリーク電流発生を抑えると、
図5の場合よりもオフ領域のドレイン電流は2〜3ケタ
低下する。すると、図1に示す構造、即ち、受光部41
aを設けていないRp無しの場合では、オン電流とオフ
電流の比が8〜9ケタ取れるようになり問題ないととも
に、図2に示す構造、即ち、受光部41aを設けること
で、オン領域のゲート電流が1ケタ程度下がってもオン
電流とオフ電流の比で7〜8ケタを確保できるので、問
題なく実現できることになる。
【0042】以上のことから、本発明構造を採用するこ
とで、ゲート・ドレイン間容量(寄生容量:CGD)が激
減するので、従来は蓄積容量を設けて見かけ上のスイッ
チングノイズを減らすような構造をとっていたものが、
蓄積容量を不要にできることが明らかになった。
【0043】次に前記構造の薄膜トランジスタを製造す
る方法について説明する。図7は本発明に係る薄膜トラ
ンジスタの製造方法の第1の例について説明するための
ものである。まず、図7(a)に示すように、基板31
上にゲート電極32と絶縁層33を従来方法と同等の成
膜法で形成する。この状態では、ゲート電極32上の絶
縁層33の上部には絶縁層からなる凸部33aが形成さ
れる。次に、前記凸部33aの部分だけをフォトリソク
゛ラフィ技術を用いてエッチングして薄くする。ここ
で、基板31として透明のものを用いている場合は、絶
縁層33の上面全部にネガタイプのフォトレジストをコ
ーティングし、基板31の裏面側から露光すると、ゲー
ト電極32は遮光性の導電材料からなるので、ゲート電
極32以外の領域のフォトレジストのみが感光する。こ
の後に現像すると、ゲート電極32の上方領域の部分で
感光されていない領域のフォトレジストのみが現像され
て図7(b)に示すように無くなるので、感光された部
分のフォトレジスト70が残る。
【0044】この後ウエットエッチングあるいはドライ
エッチングすると、ゲート電極32の上方部分の絶縁層
33だけを薄くすることができ、図7(c)に示すよう
に凹部35を形成することができる。次いで残ったフォ
トレジスト70を除去すれば、図7(d)に示すような
凹部35を有する絶縁層33を得ることができる。図7
(d)に示す絶縁層33を形成したならば、後は、従来
から行なわれている通常の成膜法を用いて半導体層3
6、39、40を形成し、ソース電極37とドレイン電
極38を図1に示すように形成することで、図1に示す
構造の薄膜トランジスタ30を得ることができる。
【0045】なお、前記の例において、チャネル部以外
の部分は、ゲート電極32の上方部分であっても絶縁層
33を厚く形成したい場合は、基板31の裏面側からの
露光の他に、チャネル部を露光しないようにしたフォト
マスクを用いて基板31の表面側から露光すれば良い。
また、チャネル部以外のゲート電極32を透明な導電材
料で形成すれば、基板31の裏面側からの露光だけでも
所望の凹部35を備えた絶縁層33を形成することがで
きる。
【0046】図8は本発明に係る薄膜トランジスタの製
造方法の第2の例について説明するためのものである。
まず、図8(a)に示すように、基板31上にゲート電
極32と絶縁層33を従来方法と同等の成膜法で形成す
る。この状態では、ゲート電極32上の絶縁層33の上
部には凸部33aが形成される。次に、ゲート電極32
に図8(a)に示すように電源72を接続してゲート電
極32に負のバイアス電流を印加した状態でプラズマエ
ッチングを行なう。プラズマエッチングによれば、雰囲
気中の正の電荷粒子を選択的にゲート電極32の近傍に
集中させることができるので、ゲート電極32の上方の
絶縁層33が選択的にエッチングされる結果、図8
(b)に示すように凹部35が形成された所望の絶縁層
33が得られる。この際に、ゲート電極32に加えるバ
イアス電流の強さを調節するならば、形成する凹部35
の深さを調節することが可能である。図8(b)に示す
絶縁層33を形成したならば、後は、従来から行なわれ
ている通常の成膜法を用いて半導体層36、39、40
を形成し、ソース電極37とドレイン電極38を図1に
示すように形成することで、図1に示す構造の薄膜トラ
ンジスタ30を得ることができる。
【0047】図9は本発明に係る薄膜トランジスタの製
造方法の第3の例について説明するためのものである。
まず、図9(a)に示すように、基板31上にゲート電
極32と絶縁層33を従来方法と同等の成膜法で形成す
る。この状態では、ゲート電極32上の絶縁層33の上
部には凸部33aが形成される。次に、絶縁層33の上
に光硬化型の感光性樹脂層74をコーティングし、基板
31の裏面側から露光する。ここでゲート電極32が遮
光性の導電材料から形成されていると感光性樹脂層74
の内、ゲート電極32の上方側の部分が未硬化層74a
となり、その他の部分が硬化層74bとなる。
【0048】この後に現像処理すれば、未硬化層74a
のみを除去できるので、図9(c)に示すようにゲート
電極32の上方領域を除く部分の絶縁層33の上に樹脂
絶縁層75を積層することができ、絶縁層33と樹脂絶
縁層75とから形成される凹部76を備えた絶縁層が得
られる。この際に、感光性樹脂として、ポリイミドなど
のような絶縁膜として信頼性の高いものを用いれば、感
光性樹脂層を絶縁層の一部として十分に活用することが
できる。図9(c)に示す樹脂絶縁層75を形成したな
らば、後は、従来から行なわれている通常の成膜法を用
いて半導体層36、39、40を形成し、ソース電極3
7とドレイン電極38を形成することで、図9(d)に
示す構造の薄膜トランジスタ70を得ることができる。
【0049】なお、前記感光の際に絶縁層33の上面側
からフォトマスクを被せ、このフォトマスクを利用して
上面側から露光し、現像処理することで凹部76を形成
することもできる。
【0050】図10は本発明に係る薄膜トランジスタの
製造方法の第3の例について説明するためのものであ
る。まず、図10(a)に示すように、基板31上にゲ
ート電極32と絶縁層33を従来方法と同等の成膜法で
形成する。この状態では、ゲート電極32上の絶縁層3
3の上部には凸部33aが形成される。次に、絶縁層3
3に光を照射しながら薄膜を成長させる光CVDを利用
し、ゲート電極32の上方領域を除く部分に光を照射し
ながら図10(b)に示す絶縁層81、81を形成す
る。この際に、光を基板31の上方側から選択的に照射
しても良いし、基板31の裏面側から照射しても良い。
光を基板31の裏面側から照射する場合は、ゲート電極
32を遮光性の導電材料から形成しておけば、選択的に
光照射を行なわなくとも、ゲート電極32が遮光するの
でその周囲部分に選択的に光を照射することができる。
図10(b)に示す樹脂の絶縁層81を形成したなら
ば、後は、従来から行なわれている通常の成膜法を用い
て半導体層36、39、40を形成し、ソース電極37
とドレイン電極38を形成することで、図10(c)に
示す構造の薄膜トランジスタ80を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ゲ
ート電極の上方の絶縁層の上面が、その他の部分の絶縁
層の上面よりも低く形成されているので、透明の基板を
通過してきたバックライトなどの光がゲート電極の周囲
に入射され、その部分の半導体層で反射されても、ゲー
ト電極の上方の半導体層に光が入射する可能性が低くな
る。よって、半導体層に不要な光電流が生じることがな
く、薄膜トランジスタのオフ電流が従来構造よりも低く
なるので、薄膜トランジスタを駆動する場合のオン電流
とオフ電流の比、即ち、オンオフ比が向上する。また、
ドレイン電極の基部とゲート電極の周縁部との間の距離
は、絶縁層上部に凸部が形成されていた従来構造の薄膜
トランジスタよりも長くなるので、ゲート・ドレイン間
容量が減少する。よってスイッチングノイズが減少す
る。更に、従来の薄膜トランジスタは蓄積容量を設けて
見かけ上のスイッチングノイズを減らすような構造をと
っていたものが、蓄積容量を不要にできる。よって製造
時の歩留まりが向上するとともに、薄膜トランジスタを
液晶表示装置用基板として用いた場合に液晶表示装置の
開口率が向上する。
【0052】また、ゲート電極の上方の絶縁層に凹部が
形成されてその凹部の内側面が傾斜していると、この傾
斜した内側面が基板裏面側からの入射光をゲート電極の
外方側に反射するので、ゲート電極上方の半導体層に光
が入射することがなくなる。よって、半導体層に不要な
光電流が生じることがなく、薄膜トランジスタのオフ電
流が従来構造よりも低くなるので、薄膜トランジスタを
駆動する場合の、オンオフ比が向上する。また、ドレイ
ン電極の基部とゲート電極の周縁部との間の距離は、従
来の構造の場合よりも長くなるので、ゲート・ドレイン
間容量が減少する。よってスイッチングノイズが減少す
る。また、従来は蓄積容量を設けて見かけ上のスイッチ
ングノイズを減らすような構造をとっていたものが、蓄
積容量を不要にできる。よって歩留まりが向上するとと
もに、薄膜トランジスタを液晶表示装置用基板として用
いた場合に液晶表示装置の開口率が向上する。
【0053】更に、ドレイン電極の端部がゲート電極の
上方領域外に設けられた構造とすることにより、ドレイ
ン電極とゲート電極とのオーバーラップ部分が無くなる
ので、バックライトが照射される部分を実質的なドレイ
ン(画素側)電極とすることができ、これによりゲート
・ドレイン間容量を減少させることができる。また、こ
の構造で、前記の構造と同様に絶縁層上面に凹部を形成
したものでは、同様に光電流によるリーク電流を抑える
ことができ、蓄積容量を不要にすることができる。よっ
て本構造においても、先の例の構造と同様にオン/オフ
比の優れた開口率の高い薄膜トランジスタあるいは液晶
表示装置用基板を提供できるとともに、製造時の歩留ま
りも向上する。
【0054】一方、薄膜トランジスタのゲート電極上方
の絶縁層の上部に凹部を形成するには、ゲート絶縁層を
形成した後に従来と同様に絶縁層を形成し、この絶縁層
上に形成されている凸部をフォトマスクを用いたエッチ
ングにより選択的に除去するならば、ゲート電極上の絶
縁層に凹部を形成することができ、これにより、前述し
たような構造であって、リーク電流やスイッチングノイ
ズの少ない薄膜トランジスタを製造できる。
【0055】次に、ゲート電極上に絶縁層を被覆した後
に、ゲート電極に負のバイアスを印加した状態で絶縁層
をプラズマエッチングするならば、正の電荷をゲート電
極の近傍に集中できるので、ゲート電極上方の絶縁層を
主体としてエッチングすることができ、ゲート電極上方
の絶縁層上部に凹部を形成できる。また、ゲート電極上
に絶縁層を形成した後に感光性樹脂を被覆し、ゲート電
極上方領域以外の部分を光硬化させ、未硬化部分を現像
して除去することで、ゲート電極上方の絶縁層上部に凹
部を形成できる。更に、ゲート電極上に絶縁層を形成し
た後に光CVDによりゲート電極上方以外の部分に選択
的に絶縁層を形成するならば、凹部を備えた絶縁層を生
成できる。 以上のことから、本発明方法を実施するこ
とで、前述したような構造であって、リーク電流やスイ
ッチングノイズの少ない薄膜トランジスタを製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る薄膜トランジスタの第1の
基本構成例を示す断面図である。
【図2】図2は本発明に係る薄膜トランジスタの第2の
基本構成例を示す断面図である。
【図3】図3は本発明に係る薄膜トランジスタの第
施例を示す断面図である。
【図4】図4は本発明に係る薄膜トランジスタの第1の
基本構成例の等価回路を示す回路図である。
【図5】図5は従来の薄膜トランジスタのドレイン電流
とゲート電流の関係を示す図である。
【図6】図6は本発明に係る薄膜トランジスタの第1の
基本構造例および第2の基本構成例の実施例のドレイン
電流とゲート電流の関係を示す図である。
【図7】図7は本発明に係る薄膜トランジスタの製造方
法の第1の例を示す説明図である。
【図8】図8は本発明に係る薄膜トランジスタの製造方
法の第2の例を示す説明図である。
【図9】図9は本発明に係る薄膜トランジスタの製造方
法の第3の例を示す説明図である。
【図10】図10は本発明に係る薄膜トランジスタの製
造方法の第4の例を示す説明図である。
【図11】図11は従来のアクティブマトリックス液晶
表示装置の等価回路の一例を示す回路図である。
【図12】図12は本発明者らが先に提案しているアク
ティブマトリックス液晶表示装置の一構造例の要部を示
す平面図である。
【図13】図13は図12のAーA線に沿う断面図であ
る。
【図14】図14は図13に示すアクティブマトリック
ス液晶表示装置の薄膜トランジスタの一部を示す拡大図
である。
【図15】図15は従来知られいているアクティブマト
リックス液晶表示装置の等価回路の一例を示す回路図で
ある。
【図16】図16は本発明者らが先に提案している独立
電極線を備えたアクティブマトリックス液晶表示装置の
等価回路を示す回路図である。
【符号の説明】
G 走査電極線、 S 信号電極線、 30、50、60、 薄膜トランジスタ、 70、80、 薄膜トランジスタ、 31 基板、 32 ゲート電極、 33 絶縁層、 35 凹部、 35a 傾斜面、 36 半導体層、 37 ソース電極、 38、38’、 ドレイン電極、 39、40、40’、 半導体層、 41、41’、41’’、チャネル部、 75、81、 絶縁層、

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上にゲート電極が形成され、透
    明基板上面とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、
    絶縁層上に半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態
    でソース電極およびドレイン電極が形成されてなり、前
    記ゲート電極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成さ
    れていない部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてゲ
    ート電極の上方の絶縁層の上面側に凹部が形成され、こ
    の凹部の内側面が傾斜されて光の反射面にされてなり、
    前記ドレイン電極とソース電極の相対向する端部のう
    ち、ドレイン電極の端部とソース電極の端部が、ゲート
    電極の上方領域外に位置されてなることを特徴とする薄
    膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 透明の基板上に走査電極線と信号電極線
    とがマトリックス状に配線され、走査電極線と信号電極
    線とにより区画された部分に画素電極および薄膜トラン
    ジスタが設けられてなる液晶表示装置用基板を備えた液
    晶表示装置において、 基板上に前記走査電極線に接続されたゲート電極が形成
    され、このゲート電極上に絶縁層を介して半導体層が形
    成され、前記ゲート電極上方の絶縁層の上面がゲート電
    極の形成されていない部分の絶縁層の上面よりも低く形
    成されてゲート電極の上方の絶縁層の上面側に凹部が形
    成され、この凹部の内側面が傾斜されてバックライトの
    光の反射面にされてなり、前記ドレイン電極とソース電
    極の相対向する端部のうち、ドレイン電極の端部とソー
    ス電極の端部が、ゲート電極の上方領域外に位置されて
    なることを特徴とする液晶表示装置
  3. 【請求項3】 透明基板上にゲート電極が形成され、透
    明基板上面とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、
    絶縁層上に半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態
    でソース電極およびドレイン電極が形成されてなり、前
    記ゲート電極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成さ
    れていない部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてな
    る薄膜トランジスタを製造する方法であって、 基板上にゲート電極を成膜し、基板上面とゲート電極上
    にこれらを覆わせて絶縁層を形成するとともに、ゲート
    電極上方に形成された絶縁層の凸部を除く部分にレジス
    トを被せ、前記絶縁層の凸部を主体としてエッチング
    し、ゲート電極上方の絶縁層の上面をゲート電極が形成
    されていない部分の絶縁層の上面よりも低くなるまでエ
    ッチングしてゲート電極上方の絶縁層に凹部を形成し、
    その後にレジストを除去してから絶縁層上に半導体層と
    ソース電極とドレイン電極を形成することを特徴とする
    薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 透明基板上にゲート電極が形成され、透
    明基板上面とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、
    絶縁層上に半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態
    でソース電極およびドレイン電極が形成されてなり、前
    記ゲート電極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成さ
    れていない部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてな
    る薄膜トランジスタを製造する方法であって、 基板上にゲート電極を成膜し、基板上面とゲート電極上
    にこれらを覆わせて絶縁層を形成するとともに、ゲート
    電極に負の電圧を印加した状態でプラズマエッチングを
    行なってゲート電極上方の絶縁層の凸部にプラズマイオ
    ンを集中させてプラズマエッチングし、ゲート電極上方
    の絶縁層の上面をゲート電極が形成されていない部分の
    絶縁層の上面よりも低くなるまでプラズマエッチングし
    てゲート電極上方の絶縁層に凹部を形成し、その後に絶
    縁層上に半導体層とソース電極とドレイン電極を形成す
    ることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 透明基板上にゲート電極が形成され、透
    明基板上面とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、
    絶縁層上に半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態
    でソース電極およびドレイン電極が形成されてなり、前
    記ゲート電極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成さ
    れていない部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてな
    る薄膜トランジスタを製造する方法であって、 基板上にゲート電極を成膜し、基板上面とゲート電極上
    にこれらを覆わせて絶縁層を形成し、ゲート電極上に形
    成された絶縁層の凸部とその他の部分とに感光性樹脂を
    塗布し、感光性樹脂の所望の部分に光を照射し、光照射
    後に現像して前記凸部の上方の感光性樹脂を除去し、ゲ
    ート電極上方の絶縁層に凹部を形成し、その後に絶縁層
    上に半導体層とソース電極とドレイン電極を形成するこ
    とを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 透明基板上にゲート電極が形成され、透
    明基板上面とゲート電極とを覆って絶縁層が形成され、
    絶縁層上に半導体層が形成され、半導体層上に隣接状態
    でソース電極およびドレイン電極が形成されてなり、前
    記ゲート電極上方の絶縁層の上面がゲート電極の形成さ
    れていない部分の絶縁層の上面よりも低く形成されてな
    る薄膜トランジスタを製造する方法であって、 基板上にゲート電極を成膜し、基板上面とゲート電極上
    にこれらを覆わせて絶縁層を形成し、ゲート電極上に形
    成された絶縁層の凸部を除く部分に光を照射しつつ光化
    学気相成長法を実施してゲート電極上方の凸部以外の部
    分に前記凸部よりも高くなるまで絶縁層を積層し、ゲー
    ト電極上方に絶縁層の凹部を形成し、その後に絶縁層上
    に半導体層とソース電極とドレイン電極を形成すること
    を特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
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