JP2726645B2 - 生活歯髄用根管充填剤における液状剤の製造方法 - Google Patents
生活歯髄用根管充填剤における液状剤の製造方法Info
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- JP2726645B2 JP2726645B2 JP7281413A JP28141395A JP2726645B2 JP 2726645 B2 JP2726645 B2 JP 2726645B2 JP 7281413 A JP7281413 A JP 7281413A JP 28141395 A JP28141395 A JP 28141395A JP 2726645 B2 JP2726645 B2 JP 2726645B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科薬品で、特に
生活歯髄の覆罩を兼ねた根管充填剤における液状剤の製
造方法に関するものである。
生活歯髄の覆罩を兼ねた根管充填剤における液状剤の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の根管充填剤としては、例えば
特公昭45−39834号公報、特公昭46−475
7号公報、特公昭50−5513号公報、特公昭6
0−19881号公報及び特公昭60−50763号
公報に開示されたものが従来例として周知である。これ
らの従来例においては、根管充填剤がグアヤコールを主
材として重合反応させた縮合物からなる液状剤と、水酸
化カルシウムを主材とする粉末剤とから構成されること
を明らかにし、且つ液状剤と粉末剤とは別々に保管さ
れ、使用時に両者を所定の比率で練和しペースト状にし
て使用することが開示されている。
特公昭45−39834号公報、特公昭46−475
7号公報、特公昭50−5513号公報、特公昭6
0−19881号公報及び特公昭60−50763号
公報に開示されたものが従来例として周知である。これ
らの従来例においては、根管充填剤がグアヤコールを主
材として重合反応させた縮合物からなる液状剤と、水酸
化カルシウムを主材とする粉末剤とから構成されること
を明らかにし、且つ液状剤と粉末剤とは別々に保管さ
れ、使用時に両者を所定の比率で練和しペースト状にし
て使用することが開示されている。
【0003】前記従来例における〜においては、前
記従来例〜の明細書中で述べてある通りの問題点を
有しており、従来例においては、液状剤と粉末剤とを
練和したペーストのポットライフを延長することを目的
として、粉末剤における粉末粒子の表面をステアリン酸
アルミニウムまたは流動パラフィンをコーティング処理
するというものである。
記従来例〜の明細書中で述べてある通りの問題点を
有しており、従来例においては、液状剤と粉末剤とを
練和したペーストのポットライフを延長することを目的
として、粉末剤における粉末粒子の表面をステアリン酸
アルミニウムまたは流動パラフィンをコーティング処理
するというものである。
【0004】また、前記従来例においては、使用時に
おける刺激性の解消と使用後2年程度で赤褐色に変色す
ることを改良するものであって、反応系に問題が存する
ことを指摘し、アルコール可溶の植物性油脂とのエステ
ル交換体をフェノール類に添加したものにホルムアルデ
ヒドを反応させるときの反応系に適量のエタノールを添
加し、それら反応系の反応組成物をエタノールに溶解さ
せ均一な組成の反応系として水飴状の中間縮合物を得る
というものである。
おける刺激性の解消と使用後2年程度で赤褐色に変色す
ることを改良するものであって、反応系に問題が存する
ことを指摘し、アルコール可溶の植物性油脂とのエステ
ル交換体をフェノール類に添加したものにホルムアルデ
ヒドを反応させるときの反応系に適量のエタノールを添
加し、それら反応系の反応組成物をエタノールに溶解さ
せ均一な組成の反応系として水飴状の中間縮合物を得る
というものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
例〜について種々研究した結果、従来例において
は確かにポットライフの調整が略完全に行えるものであ
るが、これは粉末粒子側の改良に関するものであり、こ
れと練和する液状剤においては、刺激性と変色の問題点
を解決したとする前記従来例の液状剤が使用されてい
る。
例〜について種々研究した結果、従来例において
は確かにポットライフの調整が略完全に行えるものであ
るが、これは粉末粒子側の改良に関するものであり、こ
れと練和する液状剤においては、刺激性と変色の問題点
を解決したとする前記従来例の液状剤が使用されてい
る。
【0006】そこで、従来例の液状剤について検討す
ると、グアヤコールを主材とする反応系に適量のエタノ
ールを添加することが不可欠な要件となっており、しか
も、実施に当たっては、70%エタノール15〜20c
cを少量づつ2〜3回に渡って反応の途中で添加するこ
ととしている。
ると、グアヤコールを主材とする反応系に適量のエタノ
ールを添加することが不可欠な要件となっており、しか
も、実施に当たっては、70%エタノール15〜20c
cを少量づつ2〜3回に渡って反応の途中で添加するこ
ととしている。
【0007】そして、反応系にエタノールを添加するこ
とにより、原料の反応組成物がエタノールを媒体として
相互に溶解し合う均一な反応系を作り出し、重合反応を
促進させて、刺激性及び変色の原因となる未反応の遊離
フェノールが存在しないようにするというものである。
とにより、原料の反応組成物がエタノールを媒体として
相互に溶解し合う均一な反応系を作り出し、重合反応を
促進させて、刺激性及び変色の原因となる未反応の遊離
フェノールが存在しないようにするというものである。
【0008】しかしながら、エタノールを反応の途中で
添加することは、製造作業における経過の監視と添加作
業とが付加され、製造作業工程が多くなると共に、余分
な材料を必要としている。水飴状の中間縮合物中に未反
応の遊離フェノールが残るということは、反応生成にお
ける原料、即ち組成材料の配合比率のアンバランスによ
るものと推測される。
添加することは、製造作業における経過の監視と添加作
業とが付加され、製造作業工程が多くなると共に、余分
な材料を必要としている。水飴状の中間縮合物中に未反
応の遊離フェノールが残るということは、反応生成にお
ける原料、即ち組成材料の配合比率のアンバランスによ
るものと推測される。
【0009】また、使用時におけるポットライフの調整
においても、粉末剤の改良だけでなく、液状剤の成分に
よっても大きく左右されることが解った。従って、ペー
ストにおけるポットライフの調整も、刺激性及び変色の
解消も、中間縮合物を生成する際の組成の配合比率と、
その精製の仕方に問題点がある。
においても、粉末剤の改良だけでなく、液状剤の成分に
よっても大きく左右されることが解った。従って、ペー
ストにおけるポットライフの調整も、刺激性及び変色の
解消も、中間縮合物を生成する際の組成の配合比率と、
その精製の仕方に問題点がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記従来例の課題を解決
する具体的手段として本発明は、重量比で、主材となる
グアヤコール100に対して、パラホルムアルデヒド
6、修酸2、ヒマシ油15〜16及びホルマリン19〜
20の割合で混合し、所定の容器内に入れて加熱し攪拌
しながら沸騰させた後に、95〜97℃近傍の温度に維
持して80〜100分間加熱し重合反応させて水飴状の
中間縮合物形成し、該中間縮合物を中性になるまで攪拌
しながら湯洗して精製し、その後水分を充分除去すると
共に静置状態で常温まで冷まし、容積比で中間縮合物1
00に対して、ヒマシ油50、プロピレングリコール1
00、エタノール55〜56の比率で混合し、均一にな
るまで攪拌することを特徴とする生活歯髄用根管充填剤
における液状剤の製造方法を提供するものであり、更に
ホルマリンは、35%希釈液として混合させること;前
記湯洗での精製は、80℃以上の熱湯で行い、且つその
攪拌はエマルジョンにならない程度の攪拌速度で行うこ
と;及び中間縮合物の水分除去に、所定量のシリカゲル
を投入すること;その投入されたシリカゲルは、所定の
フィルターにより除去するようにしたことも含むもので
ある。
する具体的手段として本発明は、重量比で、主材となる
グアヤコール100に対して、パラホルムアルデヒド
6、修酸2、ヒマシ油15〜16及びホルマリン19〜
20の割合で混合し、所定の容器内に入れて加熱し攪拌
しながら沸騰させた後に、95〜97℃近傍の温度に維
持して80〜100分間加熱し重合反応させて水飴状の
中間縮合物形成し、該中間縮合物を中性になるまで攪拌
しながら湯洗して精製し、その後水分を充分除去すると
共に静置状態で常温まで冷まし、容積比で中間縮合物1
00に対して、ヒマシ油50、プロピレングリコール1
00、エタノール55〜56の比率で混合し、均一にな
るまで攪拌することを特徴とする生活歯髄用根管充填剤
における液状剤の製造方法を提供するものであり、更に
ホルマリンは、35%希釈液として混合させること;前
記湯洗での精製は、80℃以上の熱湯で行い、且つその
攪拌はエマルジョンにならない程度の攪拌速度で行うこ
と;及び中間縮合物の水分除去に、所定量のシリカゲル
を投入すること;その投入されたシリカゲルは、所定の
フィルターにより除去するようにしたことも含むもので
ある。
【0011】本発明においては、主成分であるグアヤコ
ールに対して、パラホルムアルデヒドとホルマリンとを
所定の比率で混合することにより、刺激性の大きな原因
となるグアヤコールの未反応部分、即ち遊離フェノール
がほとんどなくなり、且つ中間縮合物の精製を攪拌しな
がら湯洗、即ち熱湯で行うことにより、仮に重合反応工
程において未反応部分があったとしてもそれを除去でき
ると共に、中間縮合物を中性化することで、使用時にお
ける刺激性および変色がほぼ完全に解消できるのであ
る。
ールに対して、パラホルムアルデヒドとホルマリンとを
所定の比率で混合することにより、刺激性の大きな原因
となるグアヤコールの未反応部分、即ち遊離フェノール
がほとんどなくなり、且つ中間縮合物の精製を攪拌しな
がら湯洗、即ち熱湯で行うことにより、仮に重合反応工
程において未反応部分があったとしてもそれを除去でき
ると共に、中間縮合物を中性化することで、使用時にお
ける刺激性および変色がほぼ完全に解消できるのであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明について実施例を挙
げて詳しく説明する。液状剤に使用される中間縮合物の
生成に用いられる組成(原料)は次のとおりである。 ・グアヤコール 500g ・パラホルムアルデヒド 30g ・シュウ酸 10g ・ヒマシ油 80ml ・35%ホルマリン 250ml
げて詳しく説明する。液状剤に使用される中間縮合物の
生成に用いられる組成(原料)は次のとおりである。 ・グアヤコール 500g ・パラホルムアルデヒド 30g ・シュウ酸 10g ・ヒマシ油 80ml ・35%ホルマリン 250ml
【0013】これら原料を、主材であるグアヤコールに
対し重量比(g)で換算して、その比率を見ると、グア
ヤコール100に対し、パラホルムアルデヒドが6、シ
ュウ酸が2、ヒマシ油が略15.36、ホルマリンが略
19.22となる。そして、これらの原料は、液状剤を
製造する上で不可欠であり、その配合比においても多少
の増減は可能であるが、上記範囲が最も好ましいもので
ある。
対し重量比(g)で換算して、その比率を見ると、グア
ヤコール100に対し、パラホルムアルデヒドが6、シ
ュウ酸が2、ヒマシ油が略15.36、ホルマリンが略
19.22となる。そして、これらの原料は、液状剤を
製造する上で不可欠であり、その配合比においても多少
の増減は可能であるが、上記範囲が最も好ましいもので
ある。
【0014】上記の原料を所定の容器内、例えば1リッ
トル三つ口フラスコに入れ、所定の攪拌手段、例えばス
リーワンモーターで200回転にて原料を攪拌しなが
ら、所定の加熱手段、例えばマントルヒータにより所定
温度(略150℃に設定)に加熱して沸騰させる。この
場合に、原料(内容物)が沸騰するまでの時間は、外気
温度にもよるが、約30〜40分程度を要する。
トル三つ口フラスコに入れ、所定の攪拌手段、例えばス
リーワンモーターで200回転にて原料を攪拌しなが
ら、所定の加熱手段、例えばマントルヒータにより所定
温度(略150℃に設定)に加熱して沸騰させる。この
場合に、原料(内容物)が沸騰するまでの時間は、外気
温度にもよるが、約30〜40分程度を要する。
【0015】内容物が沸騰した後に、前記加熱手段の温
度を調整し、容器内における内容物の温度が94〜98
℃の範囲内に維持されるようにして、攪拌しながら更に
90分程度加熱処理をする。
度を調整し、容器内における内容物の温度が94〜98
℃の範囲内に維持されるようにして、攪拌しながら更に
90分程度加熱処理をする。
【0016】この加熱処理によって、容器内の内容物が
重合反応して水飴状の中間縮合物となる。この加熱処理
時間においても、外気温度によって左右されるので、中
間縮合物の状態、即ち水飴状態の粘性度を目視によって
監視し、その粘性の状態によって早ければ加熱処理を8
0分程度で終了する場合もあるし、遅ければ100分程
度加熱処理する場合もある。
重合反応して水飴状の中間縮合物となる。この加熱処理
時間においても、外気温度によって左右されるので、中
間縮合物の状態、即ち水飴状態の粘性度を目視によって
監視し、その粘性の状態によって早ければ加熱処理を8
0分程度で終了する場合もあるし、遅ければ100分程
度加熱処理する場合もある。
【0017】このようにして重合された水飴状の中間縮
合物は、所定容量の他の容器、例えば1リットルビーカ
ーに移され、所定量(略300ml)の熱湯を注ぎ、全
体を万遍なく攪拌(掻き混ぜ)して湯洗される。この場
合の湯洗は、例えば回分式で中性になるまで複数回(5
〜8回)繰り返して行う。
合物は、所定容量の他の容器、例えば1リットルビーカ
ーに移され、所定量(略300ml)の熱湯を注ぎ、全
体を万遍なく攪拌(掻き混ぜ)して湯洗される。この場
合の湯洗は、例えば回分式で中性になるまで複数回(5
〜8回)繰り返して行う。
【0018】湯洗用の熱湯は、その温度が80℃以上で
沸騰した熱湯でも良いが、注入及び攪拌等の作業を考慮
したときに、90℃前後の温度が好ましい。湯洗の温度
が低いと、中間縮合物の全体としての粘度が高くなり、
攪拌が万遍なく行われなくなって、充分な湯洗が出来な
いことから、中性化に至る時間が長くなり、作業性が悪
いことになる。
沸騰した熱湯でも良いが、注入及び攪拌等の作業を考慮
したときに、90℃前後の温度が好ましい。湯洗の温度
が低いと、中間縮合物の全体としての粘度が高くなり、
攪拌が万遍なく行われなくなって、充分な湯洗が出来な
いことから、中性化に至る時間が長くなり、作業性が悪
いことになる。
【0019】中間縮合物の湯洗による中性化の確認は、
例えばpH試験紙を用いて行うことができる。また、湯
洗の際の攪拌は適宜の治具を用いて行うが、激しく攪拌
するとエマルジョンになり易いので、適度な速度で且つ
全体を万遍なく攪拌し、表層部から下層部に渡って全面
的に湯洗が行き届くようにする。
例えばpH試験紙を用いて行うことができる。また、湯
洗の際の攪拌は適宜の治具を用いて行うが、激しく攪拌
するとエマルジョンになり易いので、適度な速度で且つ
全体を万遍なく攪拌し、表層部から下層部に渡って全面
的に湯洗が行き届くようにする。
【0020】中性が確認され湯洗作業が終了した後に、
湯洗に使用した水分を中間縮合物から充分除去し、所定
量のシリカゲルを投入する。この場合に、中間縮合物が
略透明になるまで、時間をおいて複数回に渡って投入す
る。一回の投入量は略15g程度である。
湯洗に使用した水分を中間縮合物から充分除去し、所定
量のシリカゲルを投入する。この場合に、中間縮合物が
略透明になるまで、時間をおいて複数回に渡って投入す
る。一回の投入量は略15g程度である。
【0021】このようにして精製した中間縮合物は、静
置した状態で常温まで冷まして使用され、液状剤を調剤
するには、次の組成が用いられる。 ・中間縮合物 800ml ・ヒマシ油 400ml ・プロピレングリコール 800ml ・エタノール 450ml
置した状態で常温まで冷まして使用され、液状剤を調剤
するには、次の組成が用いられる。 ・中間縮合物 800ml ・ヒマシ油 400ml ・プロピレングリコール 800ml ・エタノール 450ml
【0022】これら組成は、容積比で中間縮合物の10
0に対し、ヒマシ油が50、プロピレングリコールが1
00、エタノールが略56.3となるものであり、エタ
ノールについては多少の増減は可能である。
0に対し、ヒマシ油が50、プロピレングリコールが1
00、エタノールが略56.3となるものであり、エタ
ノールについては多少の増減は可能である。
【0023】上記組成を、適宜の容器、例えば3リット
ル三角フラスコに入れ、全体が均一になるまで攪拌す
る。この場合の攪拌も、激しくすると空気を巻き込んで
全体が透明な液状でなく白っぽくなるので好ましくな
い。
ル三角フラスコに入れ、全体が均一になるまで攪拌す
る。この場合の攪拌も、激しくすると空気を巻き込んで
全体が透明な液状でなく白っぽくなるので好ましくな
い。
【0024】攪拌によって全体が均一に混ざり合った後
に、所定のフィルターによって濾過し、内部に混入して
いる塵芥または水分除去のために投入したシリカゲル等
を除去し、液状剤が完成する。
に、所定のフィルターによって濾過し、内部に混入して
いる塵芥または水分除去のために投入したシリカゲル等
を除去し、液状剤が完成する。
【0025】この液状剤と練和して使用される粉末剤と
して一例を挙げると、次のとおりの組成(材料)のもの
である。 ・水酸化カルシウム 550g ・硫酸バリウム 330g ・酸化亜鉛 220g
して一例を挙げると、次のとおりの組成(材料)のもの
である。 ・水酸化カルシウム 550g ・硫酸バリウム 330g ・酸化亜鉛 220g
【0026】これらの材料を、静置状態で180〜20
0℃で約120分間乾燥する。乾燥したものを所定の容
器、例えば乳鉢に入れ、20分程度混合した後に、所定
の篩(80メッシュ程度)でふるったものが使用され
る。
0℃で約120分間乾燥する。乾燥したものを所定の容
器、例えば乳鉢に入れ、20分程度混合した後に、所定
の篩(80メッシュ程度)でふるったものが使用され
る。
【0027】実際の使用に関しては、前記液状剤と上記
粉末剤とを所定のパレット上で練和してペースト状に
し、前記従来例と同様に歯科疾患の治療、特に生活歯髄
の根管充填剤として及び生活歯髄切断時の覆罩に使用す
るものである。
粉末剤とを所定のパレット上で練和してペースト状に
し、前記従来例と同様に歯科疾患の治療、特に生活歯髄
の根管充填剤として及び生活歯髄切断時の覆罩に使用す
るものである。
【0028】そして、練和したペースト状の薬品は、そ
のポットライフが略30分程度でもまだ流動性があり、
覆罩及び根管充填に際して充分治療対応ができる状態に
あると共に、刺激性がないことが確認されたのである。
のポットライフが略30分程度でもまだ流動性があり、
覆罩及び根管充填に際して充分治療対応ができる状態に
あると共に、刺激性がないことが確認されたのである。
【0029】従って、本発明における液状剤を使用する
ことによって、従来から使用されている粉末剤について
表面加工することなくそのまま使用でき、しかも、中間
縮合物において、遊離フェノールがほとんどないことか
ら、刺激性の解消と相俟って変色の可能性も極めて薄い
ものとなっている。
ことによって、従来から使用されている粉末剤について
表面加工することなくそのまま使用でき、しかも、中間
縮合物において、遊離フェノールがほとんどないことか
ら、刺激性の解消と相俟って変色の可能性も極めて薄い
ものとなっている。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る生活
歯髄用根管充填剤における液状剤の製造方法は、重量比
で、主材となるグアヤコール100に対して、パラホル
ムアルデヒド6、修酸2、ヒマシ油15〜16及びホル
マリン19〜20の割合で混合し、所定の容器内に入れ
て加熱し攪拌しながら沸騰させた後に、95〜97℃近
傍の温度に維持して80〜100分間加熱し重合反応さ
せて水飴状の中間縮合物形成し、該中間縮合物を中性に
なるまで攪拌しながら湯洗して精製し、その後水分を充
分除去すると共に静置状態で常温まで冷まし、容積比で
中間縮合物100に対して、ヒマシ油50、プロピレン
グリコール100、エタノール55〜56の比率で混合
し、均一になるまで攪拌するようにしたことにより、特
に中間縮合物の精製において、組成の比率を限定したこ
とにより、重合反応において未反応の部分がないように
適切に行われ、且つ湯洗することで仮に未反応部分があ
ったにしても、その未反応部分を洗い流すことになり、
刺激性及び変色の原因となる遊離フェノールが存在しな
い液状剤が得られるという優れた効果を奏する。
歯髄用根管充填剤における液状剤の製造方法は、重量比
で、主材となるグアヤコール100に対して、パラホル
ムアルデヒド6、修酸2、ヒマシ油15〜16及びホル
マリン19〜20の割合で混合し、所定の容器内に入れ
て加熱し攪拌しながら沸騰させた後に、95〜97℃近
傍の温度に維持して80〜100分間加熱し重合反応さ
せて水飴状の中間縮合物形成し、該中間縮合物を中性に
なるまで攪拌しながら湯洗して精製し、その後水分を充
分除去すると共に静置状態で常温まで冷まし、容積比で
中間縮合物100に対して、ヒマシ油50、プロピレン
グリコール100、エタノール55〜56の比率で混合
し、均一になるまで攪拌するようにしたことにより、特
に中間縮合物の精製において、組成の比率を限定したこ
とにより、重合反応において未反応の部分がないように
適切に行われ、且つ湯洗することで仮に未反応部分があ
ったにしても、その未反応部分を洗い流すことになり、
刺激性及び変色の原因となる遊離フェノールが存在しな
い液状剤が得られるという優れた効果を奏する。
【0031】また、組成のホルマリンは、35%希釈液
として混合させることで、全体の混合が均一になるこ
と、及び前記湯洗での精製は、80℃以上の熱湯で行
い、且つその攪拌はエマルジョンにならない程度の攪拌
速度で行うことにより、品質の優れた液状剤が得られる
という優れた効果も奏する。
として混合させることで、全体の混合が均一になるこ
と、及び前記湯洗での精製は、80℃以上の熱湯で行
い、且つその攪拌はエマルジョンにならない程度の攪拌
速度で行うことにより、品質の優れた液状剤が得られる
という優れた効果も奏する。
Claims (5)
- 【請求項1】 重量比で、主材となるグアヤコール10
0に対して、パラホルムアルデヒド6、修酸2、ヒマシ
油15〜16及びホルマリン19〜20の割合で混合
し、所定の容器内に入れて加熱し攪拌しながら沸騰させ
た後に、95〜97℃近傍の温度に維持して80〜10
0分間加熱し重合反応させて水飴状の中間縮合物形成
し、該中間縮合物を中性になるまで攪拌しながら湯洗し
て精製し、その後水分を充分除去すると共に静置状態で
常温まで冷まし、容積比で中間縮合物100に対して、
ヒマシ油50、プロピレングリコール100、エタノー
ル55〜56の比率で混合し、均一になるまで攪拌する
ことを特徴とする生活歯髄用根管充填剤における液状剤
の製造方法。 - 【請求項2】 ホルマリンは、35%希釈液として混合
させることを特徴とする請求項1に記載の液状剤の製造
方法。 - 【請求項3】 湯洗での精製は、80℃以上の熱湯で行
い、且つその攪拌はエマルジョンにならない程度の攪拌
速度で行うことを特徴とする請求項1に記載の液状剤の
製造方法。 - 【請求項4】 中間縮合物の水分除去に、所定量のシリ
カゲルを投入することを特徴とする請求項1に記載の液
状剤の製造方法。 - 【請求項5】 投入されたシリカゲルは、所定のフィル
ターにより除去するようにしたことを特徴とする請求項
4に記載の液状剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7281413A JP2726645B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 生活歯髄用根管充填剤における液状剤の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7281413A JP2726645B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 生活歯髄用根管充填剤における液状剤の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09124428A JPH09124428A (ja) | 1997-05-13 |
JP2726645B2 true JP2726645B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=17638817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7281413A Expired - Lifetime JP2726645B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 生活歯髄用根管充填剤における液状剤の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2726645B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2781665B1 (fr) * | 1998-07-29 | 2000-09-29 | Jacques Bruguiere | Composition pateuse destinee a etre utilisee comme materiau d'obturation lors d'une pulpotomie |
-
1995
- 1995-10-30 JP JP7281413A patent/JP2726645B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09124428A (ja) | 1997-05-13 |
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