JP2725875B2 - エッチング剤 - Google Patents
エッチング剤Info
- Publication number
- JP2725875B2 JP2725875B2 JP10955890A JP10955890A JP2725875B2 JP 2725875 B2 JP2725875 B2 JP 2725875B2 JP 10955890 A JP10955890 A JP 10955890A JP 10955890 A JP10955890 A JP 10955890A JP 2725875 B2 JP2725875 B2 JP 2725875B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- etching
- silicon nitride
- nitride film
- film
- hydrofluoric acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は各種表示素子や薄膜半導体素子形成時に堆積
した窒化珪素膜、特にプラズマCVD法により堆積した窒
化珪素膜のパターンエッチングに適したエッチング剤に
関する。
した窒化珪素膜、特にプラズマCVD法により堆積した窒
化珪素膜のパターンエッチングに適したエッチング剤に
関する。
〔従来技術とその問題点〕 従来この種の膜をフッ化水素酸およびフッ化アンモニ
ウムよりなる緩衝溶液によりエッチングすることは広く
知られているが、当該緩衝溶液は窒化珪素膜を選択的に
エッチングするには最適とはいえず、またエッチングに
際して気泡の発生、付着があり、該付着部のエッチング
を阻害して均一エッチング性に欠けるという問題があ
る。
ウムよりなる緩衝溶液によりエッチングすることは広く
知られているが、当該緩衝溶液は窒化珪素膜を選択的に
エッチングするには最適とはいえず、またエッチングに
際して気泡の発生、付着があり、該付着部のエッチング
を阻害して均一エッチング性に欠けるという問題があ
る。
特開昭56−29332号にはフッ化水素酸と酢酸からなる
エッチング剤によりプラズマCVD法により形成した窒化
珪素膜(以下PCVD窒化珪素膜という)を選択的にエッチ
ングすることが開示されているか、エッチング速度、選
択エッチング性においてなお不充分である。
エッチング剤によりプラズマCVD法により形成した窒化
珪素膜(以下PCVD窒化珪素膜という)を選択的にエッチ
ングすることが開示されているか、エッチング速度、選
択エッチング性においてなお不充分である。
本発明は窒化珪素膜、特にPCVD窒化珪素膜のエッチン
グにきわめて優れた作用を呈し、かつ選択エッチング
性、特に酸化物導電膜との選択エッチング性に優れたエ
ッチング剤を提供するものである。
グにきわめて優れた作用を呈し、かつ選択エッチング
性、特に酸化物導電膜との選択エッチング性に優れたエ
ッチング剤を提供するものである。
本発明は、窒化珪素膜をエッチングするための薬液に
おいて、その成分組成がフッ化水素酸5〜20wt%、リン
酸50〜75wt%を含む水溶液であること、好適には前記窒
化珪素膜がプラズマCVD法により形成した膜(PCVD窒化
珪素膜)であることからなる。
おいて、その成分組成がフッ化水素酸5〜20wt%、リン
酸50〜75wt%を含む水溶液であること、好適には前記窒
化珪素膜がプラズマCVD法により形成した膜(PCVD窒化
珪素膜)であることからなる。
窒化珪素膜はSi3N4の組成(Si/N比0.75)よりなり、
広く熱CVDやPVD等の手段で形成されるもので、その優れ
た耐熱性、化学的安定性、電気絶縁性、高硬度等の特性
により耐熱膜、絶縁膜その他多岐に亘り利用される。
広く熱CVDやPVD等の手段で形成されるもので、その優れ
た耐熱性、化学的安定性、電気絶縁性、高硬度等の特性
により耐熱膜、絶縁膜その他多岐に亘り利用される。
他方PCVD窒化珪素膜はSiNxの組成(Si/N比0.8〜1程
度、若干のH分を含む)であらわされ、高周波放電によ
り発生した窒素プラズマと4水素化珪素の反応により堆
積膜を形成するもので、300℃程度の低温で膜形成で
き、前記特性は勿論、下地に段差がある場合の膜形成に
おけるステップカバレッジもよく、しかも水分やナトリ
ウムイオン等の不純物の侵入を抑制する作用を有するの
で、前記以上に保護膜、絶縁膜等利用分野は極めて広
い。
度、若干のH分を含む)であらわされ、高周波放電によ
り発生した窒素プラズマと4水素化珪素の反応により堆
積膜を形成するもので、300℃程度の低温で膜形成で
き、前記特性は勿論、下地に段差がある場合の膜形成に
おけるステップカバレッジもよく、しかも水分やナトリ
ウムイオン等の不純物の侵入を抑制する作用を有するの
で、前記以上に保護膜、絶縁膜等利用分野は極めて広
い。
本発明はこれら窒化珪素膜、就中PCVD窒化珪素膜のパ
ターンエッチング、選択エッチングに好適に採用できる
ものであり、エッチング液調製がきわめて容易であり、
特に薄膜半導体素子、表示形成に際してガラス基板にIT
O等の酸化物導電膜を膜付け後、これに窒化珪素膜を積
層し、さらに該窒化珪素膜を所望パターンに整えるべく
エッチングするうえできわめて優れた作用を呈するもの
である。
ターンエッチング、選択エッチングに好適に採用できる
ものであり、エッチング液調製がきわめて容易であり、
特に薄膜半導体素子、表示形成に際してガラス基板にIT
O等の酸化物導電膜を膜付け後、これに窒化珪素膜を積
層し、さらに該窒化珪素膜を所望パターンに整えるべく
エッチングするうえできわめて優れた作用を呈するもの
である。
本発明は、フッ化水素酸の濃度範囲を5wt%〜20wt%
とするものであり、これより過少であると窒化珪素膜の
エッチング速度が極めて低いためエッチング剤として不
適当であり、又過多であると、相対的にリン酸濃度を低
減し、窒化珪素膜と他の成分膜、特に酸化物導電膜との
選択エッチング作用が減退するので不適当である。
とするものであり、これより過少であると窒化珪素膜の
エッチング速度が極めて低いためエッチング剤として不
適当であり、又過多であると、相対的にリン酸濃度を低
減し、窒化珪素膜と他の成分膜、特に酸化物導電膜との
選択エッチング作用が減退するので不適当である。
リン酸の濃度範囲は50wt%〜75wt%とするものであ
り、これより過少であると前記の如く選択エッチング作
用を低減し、又過多であると、相対的にフッ化水素酸の
濃度を低減し、エッチング速度を低下するため適当でな
い。殊に前記濃度範囲においてこれら両酸の相剰作用に
より、適度なエッチング速度と優れた選択エッチング性
を呈するものである。
り、これより過少であると前記の如く選択エッチング作
用を低減し、又過多であると、相対的にフッ化水素酸の
濃度を低減し、エッチング速度を低下するため適当でな
い。殊に前記濃度範囲においてこれら両酸の相剰作用に
より、適度なエッチング速度と優れた選択エッチング性
を呈するものである。
エッチング剤として第1表に示すようなフッ化水素酸
(フッ酸)+リン酸、フッ化水素酸(フッ酸)+フッ化
アンモニウム、フッ化水素酸(フッ酸)+酢酸よりなる
各薬液を調製した。
(フッ酸)+リン酸、フッ化水素酸(フッ酸)+フッ化
アンモニウム、フッ化水素酸(フッ酸)+酢酸よりなる
各薬液を調製した。
被エッチング試料として、同じく表示のごとく耐熱耐
食ガラス基板にPCVD窒化珪素(SiNx)あるいは窒化珪素
(Si3N4)を膜付けしたもの、対比被エッチング試料と
して、耐熱耐食ガラス基板に酸物導電膜として多用され
る酸化インジウム−錫(ITO)を膜付けしたものを準備
した。
食ガラス基板にPCVD窒化珪素(SiNx)あるいは窒化珪素
(Si3N4)を膜付けしたもの、対比被エッチング試料と
して、耐熱耐食ガラス基板に酸物導電膜として多用され
る酸化インジウム−錫(ITO)を膜付けしたものを準備
した。
これらの膜の一部をレジスト被覆したうえで、前記各
エッチング剤に常温下で所定時間浸漬し、その後取出し
てレジストを剥離し、エッチング部と非エッチング部の
浸食差を表面形状測定機で測定し、エッチング速度を求
めた。
エッチング剤に常温下で所定時間浸漬し、その後取出し
てレジストを剥離し、エッチング部と非エッチング部の
浸食差を表面形状測定機で測定し、エッチング速度を求
めた。
結果は第1図のグラフに示すとおりであり、図中Y軸
には被エッチング試料のエッチング速度(Å/分)を、
X軸には対比被エッチング試料のエッチング速度(Å/
分)を、いずれも対数目盛で示した。
には被エッチング試料のエッチング速度(Å/分)を、
X軸には対比被エッチング試料のエッチング速度(Å/
分)を、いずれも対数目盛で示した。
図から明らかなように本発明においては窒化珪素膜、
特にPCVD窒化珪素膜のエッチング速度が大きく、かつ各
窒化珪素膜/ITO膜エッチング比は5倍(Y=5倍)を超
えるというきわめて選択エッチング性に優れたものであ
り、他方比較例はエッチング速度、選択エッチング性い
ずれも劣ることが明白である。
特にPCVD窒化珪素膜のエッチング速度が大きく、かつ各
窒化珪素膜/ITO膜エッチング比は5倍(Y=5倍)を超
えるというきわめて選択エッチング性に優れたものであ
り、他方比較例はエッチング速度、選択エッチング性い
ずれも劣ることが明白である。
〔発明の効果〕 本発明によれば、エッチング薬液調製も容易で、窒化
珪素膜、特にPCVD窒化珪素膜の選択エッチング性に極め
て優れるという効果を奏し、薄膜半導体素子、表示素子
等の形成における前記膜のパターンエッチングに好適で
ある。
珪素膜、特にPCVD窒化珪素膜の選択エッチング性に極め
て優れるという効果を奏し、薄膜半導体素子、表示素子
等の形成における前記膜のパターンエッチングに好適で
ある。
第1図は本発明を含めた各種エッチング剤による窒化珪
素膜、PCVD窒化珪素膜(Y軸)、ITO膜(X軸)のそれ
ぞれエッチング速度を対数目盛で示したグラフである。
素膜、PCVD窒化珪素膜(Y軸)、ITO膜(X軸)のそれ
ぞれエッチング速度を対数目盛で示したグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】窒化珪素膜をエッチングするための薬液に
おいて、その成分組成がフッ化水素酸5〜20wt%、リン
酸50〜75wt%を含む水溶液であることを特徴とするエッ
チング剤。 - 【請求項2】窒化珪素膜がプラズマCVD法により形成し
た膜であることを特徴とする請求項1記載のエッチング
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10955890A JP2725875B2 (ja) | 1990-04-25 | 1990-04-25 | エッチング剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10955890A JP2725875B2 (ja) | 1990-04-25 | 1990-04-25 | エッチング剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH047832A JPH047832A (ja) | 1992-01-13 |
JP2725875B2 true JP2725875B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=14513281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10955890A Expired - Lifetime JP2725875B2 (ja) | 1990-04-25 | 1990-04-25 | エッチング剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2725875B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4950451A (en) * | 1988-03-23 | 1990-08-21 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Copper alloy for an electronic device and method of preparing the same |
JP3072876B2 (ja) * | 1993-09-17 | 2000-08-07 | 日曹エンジニアリング株式会社 | エッチング液の精製方法 |
JPH09275091A (ja) * | 1996-04-03 | 1997-10-21 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体窒化膜エッチング装置 |
JP3408090B2 (ja) | 1996-12-18 | 2003-05-19 | ステラケミファ株式会社 | エッチング剤 |
KR100252212B1 (ko) * | 1997-03-31 | 2000-04-15 | 윤종용 | 반도체장치 제조용 질화규소막의 식각조성물과이를 이용한 식각방법 및 그에 의하여 제조되는 반도체장치 |
KR100327342B1 (ko) * | 1999-10-27 | 2002-03-06 | 윤종용 | 반도체소자 제조용 식각조성물 및 이 식각조성물을 이용한 식각방법 |
JP5003057B2 (ja) * | 2006-08-21 | 2012-08-15 | 東ソー株式会社 | エッチング用組成物及びエッチング方法 |
-
1990
- 1990-04-25 JP JP10955890A patent/JP2725875B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH047832A (ja) | 1992-01-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4983422B2 (ja) | エッチング用組成物及びエッチング方法 | |
KR101518055B1 (ko) | 금속막 에칭액 조성물 | |
KR101805187B1 (ko) | 식각액 조성물 | |
JPH06103787B2 (ja) | 導電性膜付ガラスセラミック基板 | |
CN101130870A (zh) | 钛、铝金属层叠膜蚀刻液组合物 | |
JP2725875B2 (ja) | エッチング剤 | |
KR20180066764A (ko) | 다중막 식각액 조성물 및 이를 이용한 식각방법 및 이를 이용한 표시 장치용 어레이 기판의 제조방법 | |
KR101292449B1 (ko) | 구리계/몰리브덴계 다중막 또는 산화인듐막의 식각 조성물및 이를 이용한 금속막의 식각방법 | |
EP1062682B1 (en) | Selective silicon oxide etchant formulation including fluoride salt, chelating agent and glycol solvent | |
KR20150029827A (ko) | 니켈계 금속막 및 TiN 식각액 조성물 | |
KR102179756B1 (ko) | 질화 금속막 식각액 조성물 | |
JP2012188691A (ja) | Ti合金配線膜および電極、並びにTi合金スパッタリングターゲット | |
KR20160090574A (ko) | 구리계 금속막 식각액 조성물 및 이를 이용한 액정 표시 장치용 어레이 기판의 제조방법 | |
JP4655542B2 (ja) | エッチング用組成物を用いたエッチング方法 | |
WO2011009764A1 (en) | Etchant composition and etching process for titanium-aluminum complex metal layer | |
KR20170066299A (ko) | 구리와 티타늄을 포함하는 금속막용 식각액 조성물 | |
KR20160099525A (ko) | 구리와 티타늄을 포함하는 금속막용 식각액 조성물 | |
KR20170047921A (ko) | 액정표시장치용 어레이 기판의 제조방법 | |
KR20160107764A (ko) | 식각액 조성물 및 이를 이용한 액정 표시 장치용 어레이 기판의 제조방법 | |
KR101805185B1 (ko) | 금속 배선 형성을 위한 식각액 조성물 | |
KR101796784B1 (ko) | 액정표시장치용 어레이 기판의 제조방법 | |
KR101461180B1 (ko) | 비과산화수소형 구리 에칭제 | |
JP2010248036A (ja) | 薄膜導電膜の形成方法 | |
KR102487249B1 (ko) | 텅스텐막 식각액 조성물 | |
JPH06333912A (ja) | フッ酸系エッチング液 |