JP2725192B2 - 研磨剤組成物 - Google Patents

研磨剤組成物

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は研磨剤組成物に関するものである。詳しく
は、研磨能率がよく、すぐれた研磨表面を形成すること
ができる研磨剤組成物に関するものである。
〔従来技術〕
従来、水とアルミナからなる研磨剤組成物は知られて
いる(例えば、特開昭54−89389号参照)が、研磨速度
が十分でなく、研磨速度を上げる目的でアルミナの粒径
を大きくすると、研磨表面に荒れが生ずるようになり、
研磨速度と表面状態の両方を満足するものとは言えなか
った。
過去10年間に於いて、工業的規模の生産が飛躍的に増
加したシリコン及び化合物半導体基板、各種の磁気メモ
リーハードディスク、レーザー部品等の材料の精密研磨
加工においては、特に加工面の平滑度、無欠陥性(スク
ラッチ、オレンジピール、ピット、ノジュール、クラッ
ク等の欠陥がない事)に対する要求水準が、過去の研磨
加工技術水準に比して遥かに高度化すると共に、他方、
生産、検査設備等に多額の投資が必要な為、生産スピー
ドの向上、不良欠陥ロスの低減に依るコストカットも重
要な課題となっている。
従って、これらの分野で使用される研磨剤に就いても
加工精度と共に研磨速度の向上に対する要望が極めて強
いものとなっている。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明者らは、かかる要望を満足するよりすぐれた研
磨剤組成物を得るべく、鋭意研究を重ねた結果、水とα
−アルミナからなる研磨剤組成物に、ベーマイト及び無
機酸又は有機酸のアンモニウム塩を存在させるときは、
加工物加工面の平滑度、或は表面欠陥(スクラッチ、オ
レンジピール等)発生防止等の研磨仕上がり効果を低下
させることなく、しかも研磨速度を大幅に向上させるこ
とが出来ることを知得して本発明を完成した。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の要旨は、水、α−アルミナ、ベーマイト及び
無機酸又は有機酸のアンモニウム塩を含有してなる研磨
剤組成物に存する。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明で使用するα−アルミナとしては、特に限定さ
れないがバイヤライト、ジプサイト、ハイドラージライ
ト、ベーマイト、γ−アルミナ、θ−アルミナのような
α−アルミナ以外のアルミナを、常法に従い1100℃以上
の温度で焼成して得たアルミナが挙げられる。此の焼成
温度は高い程研磨沿度が大きくなる傾向があるので1200
℃以上、1200〜1500℃で焼成して得られたα−アルミナ
が好ましい。
加工精度及び研磨速度を考慮すると本発明で使用され
るα−アルミナは平均粒径で0.1〜10μ、好ましくは0.1
〜3μであり、又最大粒径で30μ以下、好ましくは20μ
以下の微粉体である。従って、焼成して得られたα−ア
ルミナは通常の微粉砕装置即ち湿式スラリ方式ではボー
ルミル、振動ミル等で粉砕し粗大粒子は重力沈降、遠心
沈降等の装置で分級するか、或は乾式方式即ちジェット
気流に依る粉砕分級処理により所望の粒度に整粒する。
α−アルミナの含有量は、組成物全量に対して1〜30
重量%、好ましくは2〜15重量%である。あまりに少な
いと研磨速度が小さくなり、逆にあまりに多いと均一分
散が保てなくなり、かつ、スラリー粘度が過大となって
取扱いが困難となる。
一方、ベーマイトは、アルミナ水和物の1種である。
アルミナ水和物には結晶形の違いによりジプサイト、バ
イアライト、ノルストランダイト、ベーマイト、ジアス
ポア等が存在するが、本発明の研磨剤組成物ではベーマ
イトを含有することを必須の要件とする。
ベーマイトとは、ジプサイト等を250℃程度で加圧水
熱処理するか、或はチーグラー法で合成されるアルミニ
ウム有機化合物〔Al(OR)〕(但し、Rはアルキル基
である)の加水分解に依って製造する方法で一般的に生
産されており、アルミナゾル、セラミックバインダー、
繊維製品、カーペットの帯電防止処理、水の浄化処理、
化粧品、軟こうの増粘剤、アルミナ系触媒又は触媒担体
等の原料として広く利用されている工業材料である。
ベーマイトは、AlOOH又はAl2O3・H2Oの化学式で表示
される物質で、粉体製品としては、例えば、KAISER(米
国)、VISTA Chemical(米国)、Condea Chemie(ドイ
ツ)等から市販されている。例えば200μ以下95%、45
μ以下50%の粒子からなる粉体を水中又は酸性の水中で
撹拌、分散させると、一部繊維状、大部分は粒状で、且
つそのサイズが0.01μ以下の超微細粒子の形で分散し、
コロイド状のゾルを形成する性質を有する。ベーマイト
のゾルは等電点9.4であり、粒子自身が陽性に帯電して
いる事が電気泳動法により観測される。
本発明で水に分散されるベーマイトは粉体でもベーマ
イトゾルでも使用可能であるが、いずれの場合も、水に
分散させた場合の粒子径が0.01μ以下のゾルを形成する
ものを使用する。ベーマイトの含有量は組成物全量に対
し0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%である。ベ
ーマイト含有量が余りに少ないと研磨速度向上の効果が
期待出来ず、逆に余りに多いと見掛粘度、チキソトロピ
ー性が増大し、α−アルミナの均一分散性を損なう事と
なると同時に研磨剤組成物の容器からの取出しが困難と
なる等ハンドリング上不適な物性となる。
更に本発明では水、α−アルミナ及びベーマイトから
なる系に、粒子の分散性、或は逆に凝集性を高めるため
に無機酸又は有機酸のアンモニウム塩を添加することが
必要である。
無機酸又は有機酸のアンモニウム塩としては、硫酸、
亜硫酸、塩酸、硝酸、亜硝酸、燐酸のような無機酸又は
蟻酸、酢酸、蓚酸のような有機酸のアンモニウム塩等が
挙げられる。これらの中では、アルミナ−水スラリー系
に対する分散又は凝集作用が高い点で硫酸、塩酸、硝
酸、燐酸又は酢酸のアンモニウム塩が好ましい。
無機酸又は有機酸のアンモニウム塩の含有量は、組成
物全量に対して0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量
%である。この量があまりに少ないと本発明の効果が期
待出来なくなる。逆にあまりに多くても、添加効果が向
上する事もなく、冬季低温時に塩の結晶が析出すると
か、排水浄化処理の負担を増す等の不都合を生じるよう
になる。
本発明の研磨剤組成物が優れた研磨効果を有すること
の詳細は不明であるが、ベーマイト及び無機酸又は有機
酸のアンモニウム塩の存在が研磨剤組成物中のα−アル
ミナの分散状態に何等かの影響を及ぼし、かかる分散状
態が研磨加工に有利に作用すると思われる。即ち前述の
α−アルミナ粒子を水中又は酸性の水中で撹拌し分散さ
せると、個々の粒子は陽性の電荷を保有し、水又は電解
質の陰イオンを吸着し電気的二重層を形成する。かかる
微粒子の分散系にあってはファンデルワールス引力に依
る凝集と電気的斥力に依る反発作用力とで或る種の平衡
状態を形成するのであるが、こゝにベーマイトを共存さ
せると、ベーマイトは該水中で陽性に帯電するため、全
体の分散系としては電気的斥力に依る粒子相互間の分散
効果が強まる事となる。かかるスラリー状研磨剤による
精密研磨加工に於ては遊離砥粒であるα−アルミナ粒子
が単分散又は凝集状態で研磨パッドに保持され、或る加
工圧で被加工物表面を摺動するにつれて、砥粒(α−ア
ルミナ粒子)がころがりつゝつ或は滑りつゝ研削作用を
及ぼしている事になり、砥粒が被加工物表面を研削する
作用点の数が多く且つ各作用点での研削作用力が均一で
ある程、加工時の単位摺動量、単位時間当りの研磨量が
大きく且つ加工表面精度が高くなる筈である。しかしな
がら、研磨パッドと被加工物表面の接触面では砥粒(α
−アルミナ)と被加工物が研削されて発生した微細粒子
(削りかす)が水に懸濁したスラリ状態が存在するた
め、個々の粒子の分散又は凝集状態が研磨量、研磨仕上
り性に強く影響を及ぼすであろう事が推定されるが、本
発明の如く水、α−アルミナ、ベーマイト及び無機酸又
は有機酸のアンモニウム塩を含有してなる研磨剤に於て
はベーマイト及び無機酸又は有機酸のアンモニウム塩が
各粒子の分散又は凝集状態に影響し、研磨性能の向上を
もたらすと思われる。
本発明の研磨剤組成物の調製は、前記各成分を混合撹
拌すればよく、混合順序等も特に制限されるものではな
い。
又、この研磨剤組成物の調製に際しては、被加工物の
種類、加工条件等の研磨加工上の必要条件に応じて、下
記の如き各種の公知の添加剤を加えてもよい。
添加剤としては、例えば、エタノール、プロパノー
ル、エチレングリコールの様な水溶性アルコール類、ア
ルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、ナフタリンスルホン
酸のホルマリン縮合物の様な界面活性剤、硫酸、塩酸、
硝酸、酢酸の様な酸類、リグニンスルホン酸塩、カルボ
キシメチルセルロース塩、ポリアクリル酸塩の様な有機
ポリアニオン系物質、セルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロースの様なセルロー
ス類等があげられる。
尚、本発明の研磨剤組成物のpHとしては、3〜8、好
ましくは4〜7である。pHは、塩の種類、添加量等に依
って変動するものであるが、一般に、水−アルミナ系研
磨剤でpHをアルカリサイドにすると、高粘度となり、多
孔質網状組織からなる研磨パッドの目詰まり劣化、被加
工物表面へのスクラッチ発生トラブル等を起こし易くな
るので、研磨剤組成物のpHを酸性サイドに調整するのが
通例であって、かかる目的で酸類を少量添加する場合が
ある。
本発明の研磨剤組成物は、金属、ガラス、プラスチッ
ク等の研磨に使用されるが、欠陥のない研磨表面が得ら
れることから、メモリーハードディスク等の研磨に特に
好適である。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
実施例1〜30、及び比較例1 〔研磨剤組成物の調整〕 水酸化アルミニウムを1300℃、5時間の条件で焼成
し、乾式方法で粉砕整粒したα−アルミナ(平均粒子径
0.54μ、最大粒子径8μ)を、高速ミキサーを用いて水
に分散させてα−アルミナ濃度6重量%のスラリーを調
製した。
これにベーマイト及び無機酸又は有機酸のアンモニウ
ム塩を第1表に記載の割合で添加分散させて研磨剤組成
物を調製した。
なお、ベーマイトとしてはCodea Chemie社製Pural
(商標名)SCF(平均粒子径約20μ)を使用した。
〔研磨試験〕
被加工物としてアルミニウム基板にニッケル・リンの
無電解メッキ(ニッケル90〜92%、リン10〜8%の合金
メッキ層)を施した3.5インチメモリハードディスク
(外径約95m/m)の基板を使用した。
此のディスクを両面研磨機に装填して研磨する。研磨
機の上下定盤に、夫々、スエードタイプのポリウレタン
基質研磨パッドが装着してある両面研磨機に該ディスク
を装填し、ディスクと両研磨パッドを相対的に摺動させ
て5分間研磨を行なった。
研磨はディスクと両研磨パッドの間に上記研磨剤試料
を毎分当り300C.C.の割合で供給し、加工圧100g/cm2
行なった。
研磨の後、ディスクを両面研磨機より取出し、超音波
洗浄をくり返し、ディスク加工面を清浄にして、目視検
査に依り、表面欠陥の有無程度を評価した。
次にディスクの厚さの計測を行ない厚さの減少量から
毎分当りの平均研磨速度を算出した。
此の試験結果は第1表に示す通りである。
〔発明の効果〕 本発明に従いα−アルミナ−水分散系にベーマイト及
び無機酸又は有機酸のアンモニウム塩を添加した研磨剤
組成物は、研磨加工面に表面欠陥を発生する事なく、よ
り高い研磨速度を発現し、研磨加工能率を高めることが
できる。しかも、本発明の研磨剤組成物は研磨速度が高
いため、研磨加工時間の短縮、研磨剤消費量の低減、高
価なる研磨パッドの損耗、劣化の減少等による加工コス
トの低下をもたらし、極めて有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水、α−アルミナ、ベーマイト及び無機酸
    又は有機酸のアンモニウム塩を含有してなる研磨剤組成
    物。
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