JP2725023B2 - フッ素ゴム組成物 - Google Patents

フッ素ゴム組成物

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フッ素ゴム組成物に関する。更に詳しく
は、第4アンモニウム塩系化合物を加硫促進剤成分とす
るフッ素ゴム組成物に関する。
〔従来の技術〕
フッ素ゴム加硫物は、高温における耐熱性、耐薬品
性、耐油性、耐候性などの点で有用な特性を有するた
め、ガスケット、0−リング、パッキンなどのシール
材、ホース、シートなどの形で自動車工業、油圧工業、
一般機械工業、航空機工業などの分野において、急激に
需要が増加してきている。このことは、換言すれば、成
形加工工程の効率化という要求に加え、フッ素ゴム加硫
物についての各種の要求が多様化し、また厳格化されて
きているともいえる。
フッ素ゴムの加硫は、最初はヘキサメチレンジアミン
カーバメートやメチレンビス(シクロヘキシル)アミン
カーバメートのようなポリアミン系誘導体を用いて行わ
れていたが、これらの加硫系では耐スコーチ性(加工安
全性、貯蔵安定性)や加硫物の圧縮永久歪の点で劣る欠
点を有していた。その後、これらの欠点を改善し得る加
硫系として、加硫促進剤および受酸剤の存在下でポリヒ
ドロキシ芳香族化合物と架橋結合させる方法が提案さ
れ、実用化されて今日に至っている。
この加硫系における加硫促進剤としては、第4ホスホ
ニウム塩化合物(特開昭47−191号公報)、第4アンモ
ニウム塩化合物(特公昭52−38072号公報、特開昭47−3
831号公報)、8−アルキル(またはアラルキル)−1,8
−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデク−7−エンの第
4アンモニウム塩化合物(特公昭52−8863号公報、特開
昭48−55231号公報、特開昭63−51441号公報)またはこ
れと実質的にフッ素ゴムを加硫しない量の1,8−ジアザ
ビシクロ[5,4,0]−ウンデク−7−エンとの組合せ
(特公昭57−20333号公報)、5−アルキル(またはア
ラルキル)−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネ
ンの第4アンモニウム塩化合物(特開昭59−206451号公
報、同59−232137号公報、同63−51441号公報)などが
用いられている。
しかしながら、加硫促進剤として用いられるこれらの
第4アンモニウム塩化合物、特に5−アルキル(または
アラルキル)−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノ
ネンの第4アンモニウム塩化合物は、一般に次のような
欠点を有している。
(1)吸湿性・潮湿性が大であり、保存、混練などの取
扱いに難点がみられる (2)混練加工性、分散性が悪いため、フッ素ゴムとの
マスターバッチ分散物の調製が困難であり、調製できて
もそれの保存には注意を必要とする (3)伸び、引張強度などの加硫物性や圧縮永久歪など
の加硫物特性の点で十分満足できるレベルにはない 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明の目的は、加硫促進剤として5−アルキル(ま
たはアラルキル)−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5
−ノネンの第4アンモニウム塩系化合物を用いた場合に
おいて、こうした欠点を示さない加硫可能なフッ素ゴム
組成物を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
かかる本発明の目的は、(a)フッ素ゴム、(b)2
価の金属の酸化物および/または水酸化物、(c)ビス
フェノールAFおよび(d)ビスフェノールAF1モルと一
般式 (ここで、Rは炭素数1〜24のアルキル基または炭素数
7〜20のアラルキル基であり、X-はハライド基である)
で表わされる第4アンモニウム塩化合物約0.8〜1.1モル
とをこれら両者を溶解し得る溶媒に溶解させ、溶媒を留
去することにより得られた生成物を含有するフッ素ゴム
組成物によって達成される。
加硫されるべきフッ素ゴムは、高度にフッ素化された
弾性体状の共重合体であり、例えばフッ化ビニリデンと
他の含フッ素オレフィンとの共重合体を用いることがで
きる。具体的には、例えばフッ化ビニリデンとヘキサフ
ルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、トリフルオ
ロエチレン、トリフルオロクロルエチレン、テトラフル
オロエチレン、フッ化ビニル、パーフルオロアクリル酸
エステル、アクリル酸パーフルオロアルキル、パーフル
オロメチルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニ
ルエーテルなどの1種または2種以上の共重合体が挙げ
られ、好ましくはフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプ
ロペン2元共重合体およびフッ化ビニリデン−テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペン3元共重合体
が挙げられる。
受酸剤として用いられる2価の金属の酸化物、水酸化
物としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、
鉛、亜鉛などの2価金属の酸化物、水酸化物の1種また
は2種以上が、フッ素ゴム100重量部当り一般に約1〜4
0重量部、好ましくは約3〜15重量部の割合で用いられ
る。
架橋結合剤としてのビスフェノールAF(これらは、ア
ルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩の形であって
もよい)は、フッ素ゴム100重量部当り約0.5〜10重量
部、好ましくは約0.5〜6重量部の割合で用いられる。
これにより少ない使用割合では架橋密度が不足し、一方
これより多いと架橋密度が高くなりすぎて、ゴム状弾性
を失う傾向がみられるようになる。
前記一般式で表わされる第4アンモニウム塩化合物と
しては、好ましくはRがベンジル基である化合物が用い
られる。かかる5−置換−1,5−ジアザビシクロ[4,3,
0]−5−ノネニウム ハライド(DBNと略称)は、ビス
フェノールAF1モルに対して約0.8〜1.1モル、好ましく
は等モルとなる割合で形成させた生成物として用いられ
る。かかる生成物は、これら両者を溶解し得る溶媒、例
えばメタノール、エタノール、アセトニトリル中などで
撹拌下に溶解させ、溶媒を留去することによって容易に
得ることができる。勿論、これ以外の重量比の場合でも
かかる(d)成分生成物は形成されるが、これより多く
DBNが用いられると(d)成分生成物の吸湿性が増し、
一方これより少ない割合で用いられると加硫速度の著し
い低下を招くようになる。
次の表は、ビスフェノールAFに対して用いられたDBN
量(クロライドのモル比)と形成された(d)成分生成
物の含水率(混合生成物10gを直径約10cm、高さ約3cmの
シャレーに入れ、25℃、100%の恒温恒湿槽内に2日間
放置したときの重量増加率)および融点との関係を示し
たものであり、特に好ましい等モルの(d)成分生成物
とこれに対応するこれら両者の単なる混合物(No.10)
あるいはDBN単体(No.11)との性状の違いから、ここに
形成される(d)成分生成物が単なる混合物ではないこ
とが分る。
更に、融点降下により、ロール、ニーダー、バンバリ
ーなどによる加熱混練時(100℃)に容易に融解するよ
うになるので、分散性の点でも著しい向上が図られるよ
うになる。
本発明で用いられる(d)成分生成物は、フッ素ゴム
100重量部当り0.1〜10重量部、好ましくは約0.1〜5重
量部の割合で用いられる。使用割合がこれより少ないと
架橋性が劣り、またこれより多いと加硫物の諸特性に著
しく悪影響を及ぼすようになる。
この際、(d)成分生成物は、フッ素ゴムとのマスタ
ーバッチとして用いることができる。一般に、フッ素ゴ
ムの加硫促進剤成分は、これの配合割合が少ないため分
散不良を起し易く、そのためそれを防止する手段として
マスターバッチとして用いられることが多い。マスター
バッチ中の加硫促進剤の濃度は約20〜50%が一般的であ
り、これ以下では配合量が多くなり好ましくない。本発
明で用いられる(d)成分生成物は、DBN単体あるいは
それとビスフェノールAFとの単なる混合物とは異なり、
マスターバッチ化も容易であり、具体的に各種加硫促進
剤濃度のマスターバッチ500gについて混練性を評価する
と、次のような結果が得られた。
加硫系各成分は、そのまま配合し、混練してもよい
し、またカーボンブラック、シリカ、クレー、タルク、
けいそう土、硫酸バリウムなどで希釈分散したり、フッ
素ゴムとのマスターバッチ分散物として使用してもよ
い。なお、本発明の組成物中には、上記の配合に加え
て、従来公知の充填剤、補強剤、可塑剤、滑剤、加工助
剤、顔料などを組成物中に適宜配合することができる。
加硫は、一般にフッ素ゴムにこれらの加硫系各成分な
らびに前記したような各種の添加剤をロール混合、ニー
ダー混合、バンバリー混合、溶液混合など一般に用いら
れる混合法によって混合した後、加熱することによって
行われる。一般には、一時加硫は約140〜200℃の温度で
約2〜120分間程度、また二次加硫は約150〜250℃の温
度で0〜30時間程度加熱して行われる。
〔発明の効果〕
本発明に係るフッ素ゴム組成物は、従来の第4アンモ
ニウム塩化合物、特に公知の5−ベンジル−1,5−ジア
ザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウム塩にみられた欠
点である吸湿性が改善され、その結果混練時の取扱性な
らびに安定性も大幅に改良された。また、低融点化およ
びマスターバッチ化による混練操作性、分散性、加工性
の向上が図られ、更には加硫物性、特に引張強度や伸び
の点においてもすぐれた改善が達成されている。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
参考例 容量2のビーカーに、ビスフェノールAF100g(約0.
3モル)および5−ベンジル−1,5−ジアザビシクロ[4,
3,0]−5−ノネニウム クロライド75g(約0.3モル)
を仕込み、これにメタノール750mlを加えて約10分間撹
拌し、溶解させた。その後、1エバポレーターにより
メタノールを留去し、濃縮液をSUSのベットに移した。
室温に約10分間放置すると、薄褐色の針状結晶が析出し
た。これを減圧乾燥すると、(d)成分生成物が約170g
(収率97%)得られた。
この(d)成分生成物は、それの50重量%とフッ素ゴ
ムの50重量%とのマスターバッチ(後記表1の配合量は
マスターバッチ量)としてそれぞれ用いられた。
実施例、比較例1〜3 水性媒体中で、連鎖移動剤としてアセトンを使用し、
重合開始剤として過硫酸アンモニウムの存在下にフッ化
ビニリデンとヘキサフルオロプロペンを共重合して得ら
れた共重合体[共単量体成分モル比78:22、溶液粘度ηs
p/c0.98(35℃、アセトン中、c=1.0)、重合体ムーニ
ー粘度ML1+1053(121℃);フッ素ゴムA]について、
次の表1に示される配合処方の配合物を8インチミキシ
ングロールで混練し、フッ素ゴム組成物を調製した。な
お、配合量は、以下すべて重量部である。
得られた各種のフッ素ゴム組成物について、それぞれ
ムーニー粘度およびスコーチタイム(ムーニー粘度が最
低値+5の値になる迄に要する時間であり、生地の貯蔵
安定性および加工安全性の目安となる)を121℃の測定
温度で測定した。
更に、組成物を180℃で5分間プレス加硫し、次いで2
30℃のオーブン中で22時間の二次加硫を行ない、各加硫
物の諸物性値をJIS K−6301に従って測定した。圧縮永
久歪の測定は、P−24のO−リングを同じ条件で加硫し
て製作し、これを25%圧縮して測定した。これらの測定
結果は、次の表2に示される。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)フッ素ゴム100重量部、(b)2価
    の金属の酸化物および/または水酸化物約1〜40重量
    部、(c)ビスフェノールAF約0.5〜10重量部および
    (d)ビスフェノールAF1モルと一般式 (ここで、Rは炭素数1〜24のアルキル基または炭素数
    7〜20のアラルキル基であり、X-はハライド基である)
    で表わされる第4アンモニウム塩化合物約0.8〜1.1モル
    とをこれら両者を溶解し得る溶媒に溶解させ、溶媒を留
    去することにより得られた生成物約0.1〜10重量部を含
    有してなるフッ素ゴム組成物。
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