JP2724505B2 - 光減衰量校正方法及び光校正装置 - Google Patents

光減衰量校正方法及び光校正装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、被校正物の光減衰量を校正するための光
減衰量校正方法及びその装置、並びに光パワーメータ校
正装置に係り、特に、光減衰器等の光回路機能素子の光
減衰量の校正及び光パワーメータの直線性の校正を中心
とする光校正装置に関する。
特にこの発明は、精密な測定が必要とされる校正にお
いて、正確な光減衰量を設定できるようにした装置と、
それを標準光減衰量として利用して校正する光減衰量校
正方法及びその装置並びに光パワーメータ校正装置を提
供する。
(従来の技術) 従来、例えば光減衰器の光減衰量の測定は一般に第10
図(a)に示される校正で行われていた。第10図(a)
で光減衰器42を通さずに直接に光源41からの光を光検出
器43で電気信号に変換後に指示計44が指示した光パワー
値をP0(W)、光減衰器42を通したとき指示計44が指示
した光パワー値をP1(W)とすれば光減衰の光減衰量A
は次式で求められる。
A=10×log(P0/P1)(単位:dB) この場合に光検出器43が異なる光パワーを検出するこ
とから光検出器43の直線性が測定誤差になるという問題
がある。その直線性は、光検出器43としてフォトダイオ
ードセンサを用いたときはそのダイオード特性の影響、
熱電変換形センサ(ペルチェ、サーモパイル)を用いた
ときは熱電変換特性及び輻射、対流の影響を受ける。
このような光検出器43の直線性を予め校正しておけば
補正が可能となるが、そのためには校正用の正確な光減
衰量の標準が必要となる。
また、正確な光減衰量を有する標準光減衰器45があれ
ば、これを光減衰器42と光検出器43の間に挿入して(第
10図(b)を参照)直列置換法で測定(あるいは校正)
することにより光検出器43はほぼ同じ光パワーを受ける
ので、その直線性の影響はほとんどなくなる。
第10図(b)により直列置換法について概略説明す
る。例えば公称10dBの光減衰器42を校正しようとすれば
正確な0dBと10dBとに可変できる減衰量を有する標準光
減衰器45を直列に挿入した構成とする。先ず光減衰器42
を外し標準光減衰器45の減衰量を10dBとし光源からの光
信号を標準光減衰器45を通して測定し、そのときの指示
計44が指示した値P1(W)を読む。次に光減衰器42を入
れ標準光減衰器45の減衰量を0dBとする。そのときの指
示計44の指示をP2(W)とすれば光減衰器42の正確な減
衰量は[10+10×log(P1/P2)]dBである。
この校正方法によれば、前提として標準光減衰器は必
須であるが、現在その標準光減衰器は入手できない状態
である。
校正の際の標準光減衰器を設定している例に、特願昭
62−193068号に示されるものがあった。その概要を第11
図で説明する。第11図において、波長の近接した第1及
び第2の光源51,52のそれぞれの光パワーが等しくなる
ように第1及び第2の光量調整器53,54を調整した後
に、第1の光スイッチ又は第2の光スイッチの何れか一
方をオンにしたときに被校正光パワーメータ58が指示す
る値をPA(W)とし、双方のスイッチがオンのときに光
合成手段57から合成された光を受けた被校正光パワーメ
ータ58が指示する値をPAB(W)とすれば、光パワーの
比(PAB/PA)は3.0103dB(PAB/PA=2)となる。この光
パワーの比を光減衰量の標準として前記特願昭62−1930
68号に記載の2N法を用いて被校正光パワーメータ58の直
線性を校正している。
第11図の例では、可干渉性の光源で互いに干渉する事
なく、被校正光パワーメータ58の波長特性の影響を受け
ない程度の波長間隔を有するものを選ばなければならな
い。また、3.0103dB以外の光減衰量を作る思想は示され
ていないので、広い範囲にわたって校正しようとすれば
2N法のような複雑な制御を必要とする。
なお、この発明に関連した先行技術として、回転セク
タを用い回転セクタに設けられた窓が透過光を横切る時
間にっよって、透過光の平均レベルを変えた実験装置に
ついての開示(Journal of Research of the National
Bureal of Standards,Vol.76A,No.5 September−Octobe
r 1972,pp437〜453)があるが、ここにはこの発明のよ
うな校正装置及び校正方法についての開示はない。
(発明が解決しようとする課題) 上記の説明のように、従来、光減衰量の校正装置を実
現するためには光減衰量が標準となるような正確な光減
衰器が必要となるにも拘らずそれが入手できないという
問題があった。したがって、光減衰器等の光回路機能素
子の光減衰量や挿入光損失あるいは光パワーメータなど
の校正をするには複雑な構成を必要とし、また、高度な
技術を要した。
この発明の目的は、標準光減衰量を設定でき、しか
も、その標準光減衰量をもとに高精度な校正を行える光
減衰量校正方法及びその装置並びに光パワーメータ校正
装置を提供することである。
(課題を解決するための手段) この発明では前記課題を解決するため、第1に、光を
断続させて光パルス列にしてから受光し積分すればその
平均光パワーは光パルスのデュティに応じて変わること
を利用する。すなわち、校正の標準となる光減衰量を光
パルスのデュティを変えることにより設定できるパルス
生成手段とその光パルスの特性を検出する熱電変換形の
光センサを含む平均光パワー測定器とを1組として光減
衰量の校正に寄与できる構成とした。光減衰量の設定
は、パルス生成手段からの光パルスを検出し、その光パ
ルスのデュティ比を検出し、デュティ比から光の減衰量
を算出することができる光検出手段を用いるか、あるい
はその光パルスの平均パワーを出力する平均光パワー測
定器と前記光検出手段を用いて1組として光減衰量の校
正に寄与できる構成とした。
第2に、標準光減衰量はパルス生成手段が有する機械
的な構造で実現できるようにした。つまり、適当な角度
の開口を持つ円板を回転させることにより平均的な光減
衰量を幾何学的な寸法に置換できるようにした。
第3に、直列置換法を採用する校正方法及び装置を採
用した。
(作用) 前記直列置換法による校正を例として各手段について
説明する。光源とパルス生成手段と平均光パワー測定器
とは一本の光路で接続されており、パルス生成手段は、
被校正物の校正目標値が10(dB)とすればデュティTw/T
fが1/10の値の第1の光パルス列と、デュティの値が1
の第2の光パルス列(この場合はTw=Tf=1で直流)と
を切り換えて出力できるようにされている。平均光パワ
ー測定部は、第1の光パルス列の値のときの平均光パワ
ーPmと、第2の光パルス列の平均光パワーPnの値を出力
する。
ここで、10×log(Pn/Pm)=10dBである。
次に、被校正物をパルス生成手段の前又は後の光路に
配置し、パルス生成手段が第2の光パルス列(デュティ
Tw/Tf=1)を出力する状態で、平均光パワー測定器の
出力する平均光パワーの値がPmになるように被校正物を
可変し、Pmになった位置を光減衰量10dBとする。
この発明は標準光減衰器として使用できるほか、さら
に置換法を用いれば検出器の直線性の良否にに関係なく
被校正物の減衰量を高精度に校正できる。
(実施例) [第1実施例] 第1図は本願の第1および第3の発明の一実施例の構
成を示す図である。
第1図は、光源1、パルス生成手段4及び平均光パワ
ー測定器5で可変光減衰器2を校正し、次に校正された
可変光減衰器2,スプリッタ3及び光パワーメータ8で最
終校正目標である被校正光減衰器6を校正するための構
成である。
被校正物としては、可変光減衰器2及び被校正光減衰
器6の両方を含む。
一般に、校正と言うのは、既に製作されたものがあ
り、その光減衰量の公称値が既知の被校正物であってそ
の公称値を正確に補正するために校正する場合と、公称
値も分からない被校正物の光減衰量を測定して値付けす
る場合の両方を含む。この例は後者の場合で説明する。
第1図の実施例の主な構成を説明する。
光源1はこの例では、レーザダイオードを用いてい
る。
可変光減衰器2は、光減衰素子2aとその光減衰量をモ
ータ等で回転させて可変するため駆動部2bとからなる。
光減衰素子2aは最終校正目標である被校正光減衰器6の
校正しようとする光減衰量の目盛りステップをカバーす
る光減衰量可変範囲を備えている。
スプリッタ3は、光路変更手段であって、第1の光路
15を第2の光路16と第3の光路17の2つの光路に分岐し
て出力する。または、このスプリッタ3の代わりに光ス
イッチのように第2の光路16と第3の光路17を入れ換え
る光路変更手段であってもよい。
パルス生成手段4は、窓付き円板4aとそれを周期Tfで
回転させるための回転駆動部4bとからなる。この円板4a
の詳細を第2図に示す。第2図(a)で、円板4aは角度
θ(ラヂアン)で開いている開口4cを有している。円板
4aが光路上に設置されていて回転駆動された場合に、円
板4aに入力される光Si(その光パワーをPiとする)は時
間の経過でみれば(時系列としてみれば)デュティθ/2
πなる光パルス列Soに変換されて出力される。第2図
(b)はその波形を示すものである。このデュティθ/2
πなる光パルス列は平均光パワー測定器5によって平均
化された電気信号として出力される。
したがって、平均化された光パワーをPoavとすれば円
板4aの光減衰量Lは次の関係式で表わされる。
L=−10×log(Poav/Pi) =−10×log(θ/2π)(単位;dB) なお、2πは光パルス列Soの周期Tfに相当し、θは光
パルス列Soの中で光信号の通過時間Twに相当する。
第1図において、平均光パワー測定器5は所定の時定
数を有する熱電変換形の光センサからなる光検出器5aと
ボルトメータ5bで構成される。光検出器5aとしては、例
えばペルチェ素子及びサーモパイルなどがある。前記パ
ルス生成手段4が出力するデュティθ/2πなる光パルス
列の繰り返し周期Tfは前記光検出器5aの持つ時定数より
小さくなければならない。
レンズ7は、被校正光減衰器6が光ファイバ14付きの
汎用の光減衰器であるため、スプリッタ3から分岐して
きた光を光ファイバ14へ絞り込んで入射させるためのも
のである。
光パワーメータ8及びボルトメータ5bは光パワーを読
み取るためものである。
コントローラ10はCPUを含み、校正用プログラムを実
行して各部を制御し、自動で校正を行わせるための制御
手段である。
この構成において、平均光パワーを測定するために熱
電変換形のセンサを採用した平均光パワー測定器5を用
いているが、これは一般に感度が悪く測定できる光パワ
ー範囲は−10dBm以上である。レーザダイオードを用い
た光源1の出力パワーは高くとも+10dBmである。一
方、最終校正目標である被校正光減衰器6の光減衰量は
60dB程度あり、かつレンズ7等の測定系の挿入損失もあ
って広範囲の光減衰量を校正するには前記平均光パワー
測定器5及び光源1による測定範囲では不足する。この
ため、この発明では、光パルスが通過する光路(可変光
減衰器2、パルス生成手段4及び平均光パワー測定器5
の光路)において可変光減衰器2の比較的狭い光減衰
量、例えば10dBを校正し、次に、パルス状でない連続し
た光を通過させ、フォトダイオードのような高感度なセ
ンサを備えた光パワーメータ8を利用できる光路(可変
光減衰器2、被校正光減衰器6及び光パワーメータ8)
で可変光減衰器2の校正された10dBをもとに、累積的に
60dB程度の高い光減衰量をも校正できるようにした。
以下、可変光減衰器2の光減衰量10dB及び被校正光減
衰器6の光減衰量60dBを値付けする例について、コント
ローラ10の制御順に一連の動作を説明する。
第2の光路16の準備段階 光路は第1図のように、光源1、可変光減衰器2、ス
プリッタ、パルス生成手段4及び平均光パワー測定器5
の順になるよう第1の光路15と第2の光路16を設定す
る。パルス生成手段4は、スプリッタ3の前、又はスプ
リッタ3と平均光パワー測定器5の間のいずれの光路に
配置されてもよい。
校正の基準を設定する段階 可変光減衰器2(第1の発明にあっては被校正物に相
当する)が第1図に示すようにその光減衰素子2aが常に
光路上に位置しノブ等を回転して光減衰量を連続可変す
るものであれば、光減衰量が最小になるように設定し
て、そのノブ等の回転位置に対応した光減衰量を示す表
示板の目盛り位置に光減衰量として0dBを付す。
前記のような可変光減衰器2の代わりに固定光減衰器
を光路に挿入、光路から離脱させることによって光減衰
量を可変する場合には、その固定光減衰器を光路から離
脱させた状態を基準としこれを0dBとする。
第1の光パルス列を発生する段階 円板4aを第2の光路16に配置して回転させ、デュティ
θ/2πが1/10の第1のパルス列を発生せしめる。この段
階は校正の標準となる光減衰量を設定する段階でもあ
る。
平均光パワーを記録する段階 平均光パワー測定器5において、光検出器5aによって
出力される平均光パワーに対応した電圧をボルトメータ
5bで読み取り、記録する。この値をAとする。Aは検出
範囲内の任意の値でよい。
これにより、第2の光路の光は10dB減少するが、光検
出器5a及びボルトメータ5bの指示はそれら自身の直線性
の良否によっては、必ずしも正しい10dBを表示するとは
限らない。
第2の光パルス列を出力する段階 円板4aをデュティθ/2πが1の第2のパルス列を出力
するようにせしめる。つまり、円板4aを回転させたまま
第2の光路16を妨げない位置に移動させてもよいし、第
2の光路16が円板4aの開口の角度θを通過する状態で円
板4aの回転を止めたままでもよい。(この場合、光減衰
量は零である) 可変光減衰器2を調整する段階 ボルトメータ5bで平均光パワーに対応した電圧を読み
取りながら、その値がAとなるよう可変光減衰器2を調
整する。
この動作はデュティθ/2πが1/10の第1の光パルス列
で生じた光減衰量10dBを可変光減衰器2の光減衰量で置
換したことになる。したがって、前記光検出器5a及びボ
ルトメータ5bの直線性は関係がなく、平均強度が等しい
値での再現性があればよい。
可変光減衰器2を校正する段階 可変光減衰器2を調整しボルトメータ5bの出力する値
がAとなった状態で、可変光減衰器2の光減衰量を表示
する適切な位置に10dBの目盛りを刻めば減衰量10dBを値
付けしたことになる。これで可変光減衰器2の校正完了
である。
第3の光路17の準備段階 光路が第1図のように、光源1、可変減衰器2、スプ
リッタ3、被校正光減衰器6及び光パワーメータ8の順
になるよう第1の光路15と第3の光路17を設定する。こ
の光路はスプリッタ3を用いれば上記の段階で設定で
きるが、光スイッチ等で光路を切り換える場合は、当該
段階で設定する必要がある。
被校正光減衰器6に基準目盛りを付す段階 被校正光減衰器6の光減衰量が最小になるように設定
して、その光減衰量を示す表示板の目盛り位置に相対光
減衰量として0dBを付す。
可変光減衰器2の光減衰量の設定 可変光減衰器2を前記において付した10dBの目盛り
位置に設定する。この光減衰量10dBが被校正光減衰器6
を直接校正するための標準減衰量となる。
光パワーを記録する段階 前記の設定がされた状態で、光パワーメータ8が出
力する値を読み取る。その値をBとする。Bは検出範囲
内の任意の値でよい。
可変光減衰器2の光減衰量の設定 可変光減衰器2の前記において付した0dBの目盛り
位置に設定する。
可変光減衰器2を調整する段階 光パワーメータ8が出力する値を読みながら、その値
がBとなるように被校正光減衰器6の光減衰量を調整す
る。
可変光減衰器2を校正する段階 前記の調整がされた状態で、被校正光減衰器6の光
減衰量を表示する適切な位置に10dBの目盛りを刻めば光
減衰量10dBを値付けしたことになる。これで被校正光減
衰器6の0dB、10dBの校正は完了である。
さらに、20dB、30dB、……60dBの各ステップについて
順に校正する場合は、それぞれにおいて順に10dB、20d
B、……50dBを基準として前記からまでの段階を実
行することによって校正できる。
このような校正の場合も、光パワーメータ8の直線性
は関係ない。校正できる光減衰量範囲は光パワーメータ
8が安定に測定した光パワーの値を出力できる範囲で決
まる。
[第2の実施例] 第3図は本願の第4の発明の実施例であって、被校正
用の光パワーメータ11の直線性を校正するための一実施
例の構成を示す図である。第3図は、第1図における被
校正光減衰器6が広範囲光減衰器9に、光パワーメータ
8が被校正用の光パワーメータ11とされているだけで他
の要部は第1図と同一である。なお、本願における被校
正用の光パワーメータ11とは、少なくとも光を受けてそ
の光パワーに対応した大きさの電気信号を出力する光検
出器を備えたものを言う。また、被校正用の光パワーメ
ータ11の直線性とは、少なくとも前記光検出器の入力さ
れる光パワーの比に対する同じ光検出器の出力する電気
信号の大きさの比を言う。被校正用の光パワーメータ11
としての出力形式が前記光検出器の出力をもとにしたア
ナログ形式の指示計あるいはデジタル表示等の表示手段
を備えているものであれば、前記入力される光パワーの
比に対する前記表示手段が表示する値の比を直線性とし
てもよい。
前記広範囲光減衰器9は被校正用の光パワーメータ11
が光パワーを検出する動作点を決めるためのもので、校
正しようとする範囲に亘って光パワーが設定できればよ
く、その際の光パワーの設定精度は必要とされない。
この実施例の校正手順は、可変光減衰器2を校正し、
その可変光減衰器2で被校正用の光パワーメータ11の直
線性を校正する手順である。したがって、可変光減衰器
2を校正するまでの詳細手順は第1実施例と同一であ
る。
以下、手順に沿って動作を説明する。
イ)前記第1実施例における前記からまでの手順に
より、可変光減衰器2を校正し0dB、10dBの目盛りを付
す。さらに、前記における光路の準備を行う。
ロ)被校正用の光パワーメータ11の出力に基準値を値付
けする段階 被校正用の光パワーメータ11は光パワーの絶対レベル
を表示するものであって、光パワーメータの測定レベル
範囲の少なくとも一点において他の絶対レベル校正手段
により校正されているものである。この例では前記一点
を0dBm点として値付けされているものとする。
可変光減衰器2を0dBに設定し、広範囲光減衰器9の
光減衰量を可変して被校正用の光パワーメータ11が出力
する値が0dBmになるように調整する。
ハ)−10dBmの値付けをする段階 可変光減衰器2を10dBに設定し、そのときの被校正用
の光パワーメータ11の出力を−10dBmに値付けする。
ニ)広範囲光減衰器9の光減衰量を調整する段階 可変光減衰器2を0dBに設定し、そのときの被校正用
の光パワーメータ11の出力が値付けされた−10dBmにな
るように、広範囲光減衰器9の光減衰量を調整する。
ホ)−20dBmの値付けをする段階 可変光減衰器2を10dBに設定し、そのときの被校正用
の光パワーメータ11の出力を−20dBmに値付けする。
ヘ)全範囲に亘り値付けする段階 前記ニ)及びホ)段階を繰返して所望の範囲に亘っ
て、被校正用の光パワーメータ11の出力を10dBステップ
で値付けする。
[第3実施例] 第4図は、第1の実施例(第1図)の構成に若干の修
正を加えた実施例である。第1の実施例ではパルス生成
手段4によって得られた光のパルスのもつ光パワーを検
出する手段としての平均光パワー測定器を使用してい
る。第4図の第3の実施例では光パワーを検出する手段
として2つのものを使用している。その一つは第1の実
施例と同じ平均光パワー測定器5であり、その他の一つ
は光パルスのデュティ比を検出する光減衰量検出手段60
である。図示の実施例では、パルス生成手段4を出た光
パルスはハーフミラー64によって別の光路が作られ、ミ
ラー65で光路が曲げられて光減衰量検出手段60に導かれ
ている。光検出手段62は、光を電気信号に変換する光検
出器62aと望ましくは変換された電気信号の処理、たと
えば増幅をする増幅器62bの機能を備えたものであり、
光パルスのデュティ比が明瞭かつ正確に測定できるよう
にされている。デュティ比、すなわちパルスのオン,オ
フの時間比を知ることによって、光パワーのデュティ10
0%に対する比、換言すればパルス生成手段によって光
パワーが減衰した量が算出できる。この演算を行なう、
減衰量算出手段63が備えられている。この種の光減衰量
検出手段60を使用することにより、光のパルス生成手段
4のデュティ比を機械的寸法精度に頼ることなく求める
ことができ、任意の光減衰量の標準を作成することが容
易となる。
第3の実施例は平均光パワー測定器と、光減衰量検出
手段とを併用し、パルス生成手段のデュティ比を正確に
求めた上で校正が可能となるようにした例である。これ
まで説明してきた第1乃至第3の実施例の説明から明ら
かであるが、光のパルス生成手段4と平均光パワー測定
器5、又は光のパルス生成手段4と平均光パワー測定器
5と光減衰量出手段60とを組み合わせると光パワー又は
減衰量の校正用の標準が用意できる。
第4図の具体的な実施例を述べる。平均光パワー測定
器5は所定の時定数を有する熱電変換形の光センサから
なる光検出器5aとボルトメータ5bで構成される。光検出
器5aとしては、例えばペルチェ素子及びサーモパイルな
どがある。前記パルス生成手段4が出力するデュティθ
/2πなる光パルス列の繰り返し周期Tfは前記光検出器5a
の持つ時定数より小さくなければならない。また第1の
光路15上に配置されたスプリッタ3により分岐した光を
通過させ、フォトダイオードのような高感度なセンサを
備えた光パワーメータ8を利用できる光路(可変光減衰
器2、被校正光減衰器6及び光パワーメータ8)で可変
光減衰器2の校正された10dBをもとに、累積的に60dB程
度の高い光減衰量をも校正できるようにした。
以下、可変光減衰器2の光減衰量10dB及び被校正光減
衰器6の光減衰量60dBを値付けする例について、コント
ローラ10の制御順に一連の動作を説明する。
光路の準備段階 光路は第4図のように、光源1、可変光減衰器2、ス
プリッタ3、パルス生成手段4及び平均光パワー測定器
5の順になるよう第1の光路15と第2の光路16を設定す
る。パルス生成手段4は、スプリッタ3の前、又はスプ
リッタ3の後のいずれの光路上に配置されてもよい。
なを、第3の光路17に光ファイバを用い、光減衰器等
を任意に位置を設定し易くしている。
校正の基準を設定する段階 可変光減衰器2(この段階では被校正物に相当する)
が第4図に示すようにその光減衰素子2aが常に光路上に
位置しノブ等を回転して光減衰量を連続可変するもので
あれば、光減衰量が最小になるように設定して、そのノ
ブ等の回転位置に対応した光減衰量を示す表示板の目盛
り位置に光減衰量として0dBを付す。
前記のような可変光減衰器2の代わりに固定光減衰器
を光路に挿入、光路から離脱させることによって光減衰
量を可変する場合には、その固定光減衰器を光路から離
脱させた状態を基準としこれを0dBとする。
第1の光パルス列を発生する段階 円板4aを第2の光路に配置して回転させ、デュティθ
/2πが1/10の第1のパルス列を発生せしめる。この段階
は校正の標準となる光減衰量を設定する段階でもある。
平均光パワーを記録する段階 平均光パワー測定器5において、光検出器5aによって
出力される平均光パワーに対応した電圧をボルトメータ
5bで読み取り、記録する。この値をAとする。
これにより、第2の光路の光は10dB減少するが、光検
出器5a及びボルトメータ5bの指示はそれら自身の直線性
の良否によっては、必ずしも正しい10dBを表示するとは
限らない。
第2の光パルス列を出力する段階 円板4aをデュティθ/2πが1の第2のパルス列を出力
するようにせしめる。つまり、円板4aを回転させたまま
光路2を妨げない位置に移動させてもよいし、光路2が
円板4aの開口の角度θを通過する状態で円板4aの回転を
止めたままでもよい。(この場合、光減衰量は零であ
る) 可変光減衰器2を調整する段階 ボルトメータ5bで平均光パワーに対応した電圧を読み
取りながら、その値がAとなるよう可変光減衰器2を調
整する。
この動作はデュティθ/2πが1/10の第1の光パルス列
で生じた光減衰量10dBを可変光減衰器2の光減衰量で置
換したことになる。したがって、前記光検出器5a及びボ
ルトメータ5bの直線性は関係のないものとなる。
可変光減衰器2を校正する段階 可変光減衰器2を調整しボルトメータ5bの出力する値
がAとなった状態で、可変光減衰器2の光減衰量を表示
する適切な位置に10dBの目盛りを刻めば減衰量10dBを値
付けしたことになる。これで可変光減衰器2の校正完了
である。次に校正された可変光減衰器2を用いて被校正
光減衰器6を校正する手順を説明する。
光路を変更する段階 スプリッタ3で光路を変更して、第1の光路15から分
岐した第3の光路17の光をレンズ7によって光ファイバ
14に結合し、被校正光減衰器6を介して光パワーメータ
8に光を導くようにする。光路変更手段として光スイッ
チを用いていればこのとき光スイッチを切り換える。
可変光減衰器2の所定減衰量に設定する段階 前記の手順により校正された可変光減衰器2を10dBの
目盛りに設定する。この段階は、被校正光減衰器6を校
正する際に標準とすべき減衰量を設定するものである。
被校正光減衰器6を基準とする位置に設定する段階 まず被校正光減衰器6の0dB−10dB間を校正するなら
ば0dBを基準とする。同様に10dB−20dB間では10dB、20d
B−30dB間では20dB、30dB−40dB間では30dB、40dB−50d
B間では40dB、50dB−60dB間では50dBをそれぞれ基準と
すればよい。
光パワーを記録する段階 光パワーメータ8で被校正光減衰器6から出てきた光
パワーを読み取り記録する。この値をP1(W)とする。
このとき、光パワーメータ8に−90dBm(1pW)〜−100d
Bm(0.1pW)の測定が可能な高感度形のものを用いれ
ば、被校正光減衰器の50dB−60dB間の校正の際にも十分
に読み取り可能である。
可変光減衰器2を基準とする位置に設定する段階 可変光減衰器2を基準の位置、すなわち0dBの目盛り
位置に設定する。このとき光パワーメータ8が受ける光
パワーは10dB上昇する。
被校正光減衰器6を校正する減衰量を設定する段階 被校正光減衰器6の0dB−10dB間を校正する際には10d
Bに設定する。同様に10dB−20dB間では20dB、20dB−30d
B間では30dB、30dB−40dB間では40dB、40dB−50dB間で
は50dB、50dB−60dB間では60dBにそれぞれ設定する。こ
のとき光パワーメータ8が受ける光パワーは、約10dBす
なわち被校正光減衰器6の実際の減衰量だけ低下する。
光パワーを記録する段階 光パワーメータ8の指示を読み取り記録する。このと
きの値をP2(W)とする。
被校正光減衰器6を校正する段階 被校正光減衰器6の校正値すなわち正しい減衰量をA
(dB)として、Aを次式で計算する。
この場合P1とP2はほぼ等しい値であるから、パワーメ
ータの直線性の影響はほとんど無視できる。
また、0dB−10dB間の校正値をA1、10dB−20dB間を
A2、20dB−30dB間をA3、30dB−40dB間をA4、40dB−50dB
間をA5、50dB−60dB間をA6とすると、被校正光減衰器6
の各減衰量の校正値は次のとおりである。
10dBの校正値=A1 20dBの 〃 =A1+A2 30dBの 〃 =A1+A2+A3 40dBの 〃 =A1+A2+A3+A4 50dBの 〃 =A1+A2+A3+A4+A5 60dBの 〃 =A1+A2+A3+A4+A5+A6 以上のように、置換して順次大きな減衰量を校正する
ことができる。
[第4実施例] 第5図は、第1,第2及び第3の実施例におけるパルス
発生手段4の他の実施例を示す図である。
第5(a)図は円板を多段にし、同期をとって回転さ
せることにより、細かいステップで減衰量を設定できる
ようにした例である。第5図では、例えばデュティが1/
10の光パルス列を発生する円板13aと開口角δ(ラジア
ン)を有する円板13bを用いている。そして、同期駆動
手段13cで先に光が入力される円板13aを単位時間当りの
回転数をN回、後方の円板13bの回転数を10×Nとし、
かつ、双方を同期して回転させている。したがって、入
力された光Si(その光パワーをPiとする)は円板13aに
よりデュティが1/10の光パルス列S10に変換され、さら
に円板13bによりデュティが狭められ1/(10×δ/2π)
の光パルス列S10+xに変換される。
したがって、光パルス列S10+xの入力の光Siに対する
平均光減衰量は [10−10×log(δ/2π)]dBで示される。
第6図は同じくパルス発生手段の別の実施例を示す図
であって、第1図のモータ73と第2のモータ74の回転数
が同じで同期して回しているが、その位相を変えること
によりデュティを連続的に可変できる例を示す。例えば
円板の開口角がπであれば位相を徐々に変えることによ
り、デュティ1/2から零まで可変できる。
なお、本願の光減衰量検出手段用のセンサである光検
出器62aはデュティ比を正確に電気信号にするため、円
板の断続周期に対して、十分に速い応答速度を有する必
要があり、たとえばフォトダイオードをセンサに用い、
デュティ比から減衰量を算出する構成(第4図の実施
例)をとるとよい。
第7図は音叉振動子を用いたパルス発生手段である。
同図において音叉振動子31をQ方向に移動することによ
りデュティを変えることができる。この場合、ビームは
十分細くしないと矩形波にならない。例えばレンズで集
光した場分、すなわち、その焦点位置で断続するとよ
い。この実施例の特徴はモータを使用しないので、装置
を小形化できる利点がある。
光の断続パルスの周期とデュティ比検出のためのクロ
ックパルスの周期との関係は一般に下記のようになる。
a) 光の断続パルスの周期は、 円板をモータで回転させて断続する場合、モータの回
転数を例えば1200rpm(=20回転/s)とすると、周期Tf
=50mS、デュティ比1/10(10dB)のときパルス幅Tw=5m
Sとなる。
b) クロックパルスの周期 上記Tw=5mSのパルスを正確に(例えば0.001dB(0.02
%)以内で)求めるためには、クロックパルスの周期は すなわち、1μs以下であればよい。よって、クロッ
クの周波数は1MHz以上であればよい。
c) 光減衰量検出手段用検出器の応答速度 光減衰量検出手段用の検出器としては、上記の1μs
(精度が0.02%のとき)の応答が要求されるが、シリコ
ンのPINフォトダイオード(立上り時間0.5〜50nS)や高
速Geフォトダイオード(立上り時間約1μs)などの使
用で実現できる。
第9図は減衰量算出手段63の詳細を示す図である。光
減衰量算出手段はパルス生成手段が出力した光信号をセ
ンサ62で受けて、その電気出力をパルス整形回路66で波
形整形した後、ゲート回路67の一方の端子に入力してク
ロックパルス発生回路68が出力する高周波クロックパル
ス信号をON−OFF制御している。
第8図(a)に示す波形はクロックパルス発生回路68
の出力信号波形であり、第7図(b)は前記パルス整形
回路66の出力波形を示す。ここで光パルス列SMのデュテ
ィを算出するため、クロックの数とゲート回路の出力と
をそれぞれカウンタ69b,69aとでカウントしている。そ
して、比較演算回路70がこの比(カウンタ69aのカウン
タ数に対するカウンタ69bのカウント数)を計算し、減
衰量の算出器71へ送出する。ここで、前記計算された比
の値から、光減衰量を算出する。例えばその比が0.2で
あれば、その値又は6.99dBの値の減衰量をコントローラ
10へ送出する。
コントローラ10は、上記の値を基にして被校正物が受
ける光量値又は被校正物の減衰量の値を算出している。
(効果) この発明では上記とおり、光パルスのデュティ比を変
えることにより校正の標準となる減衰量を設定できるパ
ルス生成手段4と、その光パルスの周期より大きい時定
数を有する熱電変換形の光センサからなる平均光パワー
測定器5とからなる構成、または光パルスのデュティ比
を検出し減衰量を算出する光減衰量検出手段60と、前記
パルス生成手段4と平均光パワー測定器5とからなる構
成としたことから、標準光減衰量を設定でき、しかも高
精度な校正ができる効果がある。
さらに、 (イ)標準となる光減衰量はパルス生成手段が有する機
械的な構造で実現できるようにし、平均的な光減衰量を
幾何学的な寸法に置換できるようにしたから光減衰量が
校正済みで、しかも精度の良い標準光減衰量がえられ
る。(全請求項) (ロ)その標準光減衰量は、パルス生成手段において開
口を有する円板を回す機械的な手段を用いることができ
るので高精度のものが得られる。また、その開口の寸法
を変えることや複数の円板を用いることにより光パルス
列のデュティを容易に変えられるので、任意の標準光減
衰量が得られる。さらに多段に構成すれば細かいステッ
プの減衰量も得られ、それを光減衰量検出手段にて確認
しながら得られるという効果がある。(とくに請求項
2) (ハ)また、上記光減衰量検出手段があるので、機械的
寸法精度のみに依存することなくパルス生成手段の出力
を任意に変えることができ、任意に変えた場合や不規則
に変えた場合でも、光減衰量検出することにより正確な
減衰量を知ることができる。(全請求項) (ニ)したがって、従来技術の校正のように、複雑な校
正及び制御をする必要がなく、被校正物の光減衰量及び
直線性を広範囲に亘って校正できる効果がある。(全請
求項)
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示す図、第2図
(a)および(b)はパルス生成手段の円板の詳細を説
明するための図、第3図は本発明の他の実施例の構成を
示す図、第4図は本発明の第3実施例の構成を示す図、
第5図(a)および(b)は本発明の第4実施例を示す
図でありパルス生成手段を多段に構成したときの動作を
説明するための図、第6図はパルス生成手段の他の実施
例の構成を説明する図、第7図はパルス生成手段の更に
別の実施例を示す図、第8図は光減衰量検出手段の内部
信号を示す図、第9図は光減衰量検出手段の詳細を示す
図、第10図,第11図は従来例の構成を示す図である。 図中の、1,41は光源、2は可変光減衰器、2aは光減衰素
子、2bは駆動部、3は光路変更手段(スプリッタ)、4
はパルス生成手段、4a,13a,13bは円板、4bは回転駆動
部、4cは開口、5は平均光パワー測定器、5a,43は光検
出器、5bはボルトメータ、6は被校正光減衰器、7はレ
ンズ、8,58は光パワーメータ、10は演算手段(コントロ
ーラ)、13cは同期駆動手段、14は光ファイバ、15は第
1の光路、16は第2の光路、17は第3の光路、31は音叉
振動子、32は発振器、42は光減衰器、44は指示計、45は
標準光減衰器、51,52は第1,第2の光源、53,54は第1,第
2の光量調整器、55,56は第1,第2の光スイッチ、57は
光合成手段、60は光減衰量検出手段、62は光検出手段
(光減衰量検出用センサ)、62aは光検出器、62bは増幅
器、63は減衰量算出手段、64はハーフミラー、65はミラ
ー、66はパルス整形回路、67はゲート回路、68はクロッ
クパルス発生回路、69a,69bはカウンタ、70は比較演算
回路、71は減衰量の算出器、l1,l2は円板、Siはパルス
生成手段の入力信号,Soはパルス生成手段の出力信号,SM
は光減衰量検出手段用信号、Qは音叉振動子の移動方向
をしめす。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源(1)と被校正物(2)と熱電変換形
    の光センサからなる平均光パワー測定器(5)を順に光
    路で結び、かつ、繰り返し周期が前記平均光パワー測定
    器のもつ時定数よりも小さいパルス列を出力するパルス
    生成手段(4)を、前記被校正物の前又は後の何れかの
    光路位置に設ける段階と、 前記被校正物をその光減衰量が零を含む所定の値になる
    よう第1の位置に設定し、その所定の値を光減衰量の基
    準とする段階と、 前記パルス生成手段によって、該パルス生成手段が入力
    した光をデュティ比を1未満(Tw1/Tf1(Tw1<Tf1))
    となる第1の光パルス列にして出力せしめた状態で、前
    記平均光パワー測定器が出力する検出範囲内の任意の検
    出値Aを記憶する段階と、 前記パルス生成手段によって、該パルス生成手段が入力
    した光を前記第1の光パルス列のデュティ比より大きい
    デュティ比(Tw2/Tf2(Tw2≦Tf2,Tw1/Tf1<Tw2/Tf2))
    となる第2の光パルス列にして出力せしめる段階と、 前記被校正物を第2の位置に調整して前記平均光パワー
    測定器が前記検出値Aを出力するようにせしめる段階
    と、 前記被校正物の光減衰量を表示する第2の位置に、前記
    第1の位置の所定の値に対して前記第1の光パルス列と
    第2の光パルス列のデュティの比の値に対応する減衰量
    の値を付する段階とを備えたことを特徴とする光減衰量
    校正方法。
  2. 【請求項2】光の光路に配置され、該光路に所定の形状
    をもつ開口部と遮へい部とを交互に露出して該光に対し
    て該所定の形状で定まるデュティ比からなり所定の繰り
    返し周期の光パルス列とするパルス生成手段(4)と、 該パルス生成手段を経由した光の少なくとも一部を入力
    とし、前記光パルス列を電気的なパルス列信号に変換す
    る光検出手段(62)と、 該光検出手段が出力したパルス列信号のデュティ比を出
    力するための減衰量算出手段(63)とを有した光校正装
    置。
  3. 【請求項3】光源(1)と、 前記光源と第1の光路で結ばれて第2及び第3の光路に
    光を出力する光路変更手段(3)と、 前記第1の光路上に配置された可変光減衰器(2)と、 前記第1の光路上又は第2の光路上に配置され、受けた
    光を周期Tf及び周期Tfあたりの光通過時間Tw(Tw≦Tf)
    の値の異なる第1及び第2の光パルス列を出力するパル
    ス生成手段(4)と、 前記光パルス列の周期Tfより大きい時定数を有する熱電
    変換形の光センサからなり、前記第2の光路を通ってき
    た前記第1及び第2の光パルス列のそれぞれの平均した
    光パワーを測定する平均光パワー測定器(5)と、 前記第3の光路上に配置された被校正物(6)からの光
    のパワーの測定する光パワーメータ(8)とを備え、 前記平均光パワー測定器によって測定された前記第1及
    び第2の光パルス列の平均光パワーの差を標準減衰量と
    して、前記可変光減衰器を校正し、次に前記パルス生成
    手段に影響されない状態で前記被校正物の光減衰量を校
    正することを特徴とする光減衰量校正装置。
  4. 【請求項4】光源(1)と、 前記光源と第1の光路で結ばれて第2又は第3の光路に
    光を出力する光路変更手段(3)と、 前記第1の光路上に配置された可変光減衰器(2)と、 前記第1の光路上又は第2の光路上に配置され、受けた
    光を周期Tf及び周期Tfあたりの光通過時間Tw(Tw≦Tf)
    の値の異なる第1及び第2の光パルス列を出力するパル
    ス生成手段(4)と、 前記光パルス列の周期Tfより大きい時定数を有する熱電
    変換形の光センサからなり、前記第2の光路を通ってき
    た前記第1及び第2の光パルス列のそれぞれの平均した
    光パワーを測定する平均光パワー測定器(5)と、 前記第3の光路上に配置され、広範囲に亘って所定減衰
    量だけ減衰した光を被校正用の光パワーメータ(11)へ
    出力する広範囲光減衰器(9)とを備え、 前記平均光パワー測定器によって測定された前記第1及
    び第2の光パルス列の平均光パワーの差を標準減衰量と
    して、前記可変光減衰器を校正し、次に前記パルス生成
    手段に影響されない状態で、前記広範囲光減衰器によっ
    て決められる光パワーレベルにおいて前記被校正用の光
    パワーメータを校正することを特徴とする光パワーメー
    タ校正装置。
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