JP2723122C - - Google Patents

Info

Publication number
JP2723122C
JP2723122C JP2723122C JP 2723122 C JP2723122 C JP 2723122C JP 2723122 C JP2723122 C JP 2723122C
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
input
vibration
ring
ultrasonic motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
Other languages
English (en)
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Publication date

Links

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、超音波モータに関するものである。 【0002】 【従来技術】 まず図1にもとずいて超音波モータを説明する。 図1aは超音波モータの一例を示すものであり、図において1はPZTなどの
リング状圧電体であり、銀等からなるリング状の共通電極2は、リング状圧電体
1の一方の面全体にコート(被覆)されている。リング状圧電体1の他方の面に
は銀等から成るセグメント電極群3がコートされている。セグメント電極群3は
16個のセグメント電極3a−3pから成る。そのうち、セグメント電極3aは
円周方向に3/4λの長さ(本明細書中λは屈曲振動波長)を有しており、セグ
メント電極3bは円周方向に1/4λの長さを有しており、セグメント電極3a
と180°ずれている。セグメント電極3c〜3iは各々円周方向にλ/2の長
さを有しており、セグメント電極3aと3bとの間の一方側にある。一方、セグ
メント電極3j〜3pは各々円周方向にλ/2の長さを有しており、電極3aと
3bとの間の他方側にある。 【0003】 長さλ/2のセグメント電極3c〜3iおよび3j〜3pの各々が対向してい
るリング状圧電体1の各領域は、隣接する領域と分極方向が異なる様に分極され
ている。例えば、リング状圧電体1はセグメント電極3cの接触している領域と
セグメント電極3dの接触している領域とが分極方向を逆にしている。図におい
て 【表1】 それぞれ分極方向が逆であることを示している。長さλ/2のセグメント電極3
c〜3iは駆動交流印加用電極であり、互に導電性ペースト4aにより接続され
、これらには入力端子Rから入力交流電圧が印加される。セグメント電極3j〜
3 pも駆動交流印加用電極であり、同様にペースト4bにより接続され、入力端子
Lから入力交流電圧が印加される。長さ3/4λのセグメント電極3aは、リン
グ状圧電体1の裏面のリング状の共通電極2とリング状圧電体1の外周端に設け
られた導電ペースト4cにより接続されている。セグメント電極3aには接地端
子Gより接地電位が印加される。すなわち、このセグメント電極3aはリング状
の共通電極2の引き出し電極としての働きをしているにすぎない。またセグメン
ト電極3bは、セグメント電極群3の作製工程で単に形成されたにすぎず、作用
を何ら果たしていない。リング状圧電体1はリング電極2の側に接着剤5により
、黄銅等から成る弾性体のリング6が固着されている。ロータ7は弾性体のリン
グ6に対して或る接触圧で当接されている。リング状圧電体1と弾性体のリング
6により振動子20を構成している。 【0004】 次に、上述の如き構成の超音波モータの作用について説明する。 入力端子R−G間と入力端子L−G間とに互に90°位相のずれた所定周波数
の交流電圧を加えると、リング状圧電体1と弾性体のリング6に波長λの屈曲振
動が生じ、ロータ7が回転される。このモータの効率を高くするには、上記交流
の周波数を最適値に保つことが必要である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながらこの最適値は、例えばロータ7と弾性体のリング6との接触圧や
モータの温度などの外部条件の変動によって変化するものである。したがって、
上記交流電圧の周波数を常に一定値に保っていると、高効率な超音波モータが得
られない。上記のような問題点を解決するために、進行性振動波の振動状態を検
出する検出手段を設けて、入力電源の周波数を常時外部条件に応じた最適値に保
持することが考えられる。しかし、弾性体に検出手段を設けると超音波モータが 大型化するという問題がある。そこで、本発明は、原理上必要で且つ入力を印加
できない所定の空間的位相差の位置にある圧電体を利用して、超音波モータを大
型化せずに、超音波モータの振動状態を検出できる超音波モータを提供すること
を目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】 上記目的の達成のために、本発明による超音波モータ(12)は、弾性体(6
)と、弾性体に設置されて弾性体に進行性振動波を発生させる電気機械変換素子
(リング状圧電体1のセグメント電極3c〜3pに対応する部分)と、弾性体に
設置されて進行性振動波の振動を電気信号に変換する機械電気変換素子(リング
状圧電体1のセグメント電極3bに対応する部分)とを備え、電気機械変換素子
は、第1駆動信号(交流電圧)が入力される複数の第1入力部(リング状圧電体
1のセグメント電極3c〜3iに対応する部分)と、第1駆動信号と所定の時間
的位相差を有する第2駆動信号(90°位相のずれた交流電圧)が入力される複
数の第2入力部(リング状圧電体1のセグメント電極3j〜3pに対応する部分
)とを有し、複数の第1入力部は、互いが電気的に接続(導電性ペースト4a)
されてグループ化された状態で弾性体の一つの第1領域に配置され、複数の第2
入力部は、互いが電気的に接続(導電性ペースト4b)されてグループ化された
状態で、第1領域との間にλ/4(λは進行性振動波の波長)の空間的位相差を
有する弾性体の一つの第2領域に配置され、機械電気変換素子は、弾性体上のλ
/4の空間的位相差の場所に配置されている。 【作用】 前記構成により、原理上必要で且つ入力を印加できないλ/4の空間的位相差
の位置に機械電気変換素子を配置したので、超音波モータを大型化せずに、超音
波モータの振動状態を検出することができる。 【0007】 【実施例】 図2は本発明の好適な一実施例を示すものである。図1のセグメント電極3b
に対応する部分に図2の実施例では端子Sが設けである点と、このセグメント電
極3bに対向するリング状圧電体1の領域も第二実施例では分極させてある点と
においてのみ図2のものは図1のものと異なり、図2の実施例の他の構造は図1
のものと同一である。 【0008】 図2においても、このセグメント電極3bは入力交流電圧が印加されない電極
であるので、モータが駆動し、リング状圧電体1に屈曲振動が生ずると、セグメ
ント電極3bにはこの屈曲振動に応じた交流が現われる。この現象は、圧電体は
交流を印加されると振動を生ずると共に、逆に振動を与えられると交流を生ずる
という性質によるものである。 【0009】 図3は、図2の超音波モータの回転制御回路である。回転制御回路は制御可能
な発振器8、90°位相移相器9、アンプ10a、10b、インダクタンス11
a、11b、図2に示す超音波モータ12、バンドパスフィルタ13、発振制御
器14より構成されている。発振器8からある周波数の正弦波が出力され、アン
プ10aと90°位相移相器9に入力される。90°位相移相器9の出力はアン
プ10bに入力される。アンプ10a、10bは互いに90°位相のずれた交流
電圧を整合用インダクタンス11a、11bを介して端子R、Lから超音波モー
タ12に印加する。超音波モータの回転状態はセグメント電極3bに接続した端
子Sより交流電圧の大きさで出力され、バンドパスフィルタ13に入力する。図
5を参照して後述するようにバンドパスフィルタ13で不用な信号が除去され、
回転を制御するのに有用な信号のみが発振制御器14に入力され、制御可能な発 振器8にフィードバックされる。 【0010】 なお、発振手段とは、図3中の発振器8、位相移相器9、アンプ10a、10
bを示している。 【0011】 図4は図2の超音波モータへの入力周波数fの時の超音波モータの回転数をN
とし、その時超音波モータの振動検出用セグメント電極3bの端子Sに出力され
る電圧を検出し、その検出電圧(例えば実効値)をVとした時の関係を示す特性
曲線図である。図において、ある外的条件の下での入力周波数に対するモータ回
転数N1の特性および検出電圧V1の特性は図のようになり、ともに最適入力周
波数f1で最大となる。また、外的条件が変化した時入力周波数に対するモータ
回転数特性および検出電圧特性はN2、V2となり、この時最適入力周波数f2
に対してN2、V2は最大となっている。この様に、ある外的条件において、モ
ータ回転数のピークを与える周波数と検出電圧のピークを与える周波数とはほぼ
一致することが実験的に見出された。今、外的条件の変化にも拘らず、入力周波
数が依然として、例えばf1に保持されると、モータ回転数Nも検出電圧Vも大
きく低下することになる。そこで、本発明では図3の回路図に示す如く、超音波
モータのセグメント電極3bの端子Sからの出力電圧(すなわち上記検出電圧)
に応じて、発振制御器14が発振器8を制御して、常にその時の外的条件の最適
値(例えばf12)に発振周波数すなわち超音波モータへの入力周波数を制御す
る。 【0012】 上述した外的条件の最適値とは電圧信号がピークとなる点を示している。発振
制御器14は、端子Sからの電圧信号がピークとなるように発振周波数を制御す
る装置であり、その制御には、すでに特開昭56−51164号公報等で公知で ある山登り回路を利用している。発振制御器14は、図7に示すように検出部1
5と差分ホールド回路16と発振制御部17とからなる。なお、山登り回路は図
中18で示され、バンドパスフィルタ13、検出部15、差分ホールド回路16
とからなる回路である。バンドパスフィルタ13を通して不要な周波数帯域を取
り除かれた電圧信号は、検出部15によって常時連続して検出され、検出された
電圧信号は、差分ホールド回路16に出力される。差分ホールド回路16では電
圧信号を一定時間毎にサンプルホールドし、比較演算することにより、電圧信号
が時間経過に対して増加方向にあるか減少方向にあるかを判断する。得られた情
報は、発振制御部17に出力され、発振制御部17では電圧方向が常に増加する
ように発振器8を制御する。 【0013】 こうすれば超音波モータにおけるリング状圧電体と弾性体との間の共振周波数
が、外乱の影響で変化しても常に最適の周波数が発振器8より出力され、したが
って超音波モータの回転は、最適に保たれる。 【0014】 一方、超音波モータのセグメント電極3bに接続された端子Sからの検出電圧
Vは、前述した如くモータ回転数Nの最大値を与えるモータへの入力周波数にお
いて最大値をとると共に、図5に示すようにそこからかなり離れた周波数f3に
おいて小さなピークを呈する場合がある。そこで、図3の制御回路においてはバ
ンドパスフィルタ13をモータ側出力端子Sと発振制御回路14との間に設けて
、モータ回転数Nの最大値を与える周波数帯域、例えば図4の周波数f1〜f2
付近を通し、上述の周波数f3を含む如きそれ以外の周波数帯域をカットするよ
うにしてある。 【0015】 なお図2の実施例では、振動検出用のセグメント電極3bを、リング状圧電体 1の最内周から最外周まで分布させたが、本発明の振動検出用セグメント電極の
設置はこれに限るものでなく、圧電体の振動を検出できる箇所であれば任意の位
置でよい。例えば、図6の如く、電極3bをリング状圧電体の外周部のみにコー
トしてもよい。また、振動検出用の電極は、セグメント電極3bを用いる必要は
なく、例えば、図6の電極3aを半径方向に分割し、互いに絶縁した2つの内周
側及び外周側電極を形成し、この内周側電極を導電性ペーストによりリング状の
共通電極2と接続し、かつ接地端子Gと接続してリング状電極の引出し電極とし
て使用し、また外周側電極に端子Sを接続し振動検出用電極とする。同様にセグ
メント電極3c〜3pのいずれかを分割し駆動交流印加用電極と振動検出用電極
とを作成することもできる。 【0016】 振動検出用電極を図6の如くリング状圧電体の外周側に設けた場合の利点を以
下に述べる。 【0017】 弾性体がたとえば図2のようなリング状であると、そのリングの内側と外側で
は、その共振周波数は異なる。また、超音波モータ、具体的にはロータを駆動す
る表面波はリングの外側に集中する。したがって、モニタ電圧としては、圧電体
のリング外周の振動を検出したものであることが望ましい。そこで振動検出用セ
グメント電極をリング状圧電体の外周部にのみコートすることにより、リング状
圧電体の外周部での振動を検出できる。 【0018】 上述の実施例では、セグメント電極群3の一部に振動検出用セグメント電極を
設け、この振動検出用電極とこれに圧電体1をはさんで対向したリング状電極2
との間から振動検出信号を取出したが、本発明はこれに限るものでなく、例えば
、リング状電極2の小部分を残部から絶縁し、この小部分を振動検出用電極とし
、 他方この振動検出用電極に圧電体1をはさんで対向したセグメント電極群3の部
分を他から絶縁し、この部分を振動検出用電極の対向電極とし、この振動検出用
電極と対向電極とから振動検出信号を取出すこともできる。もちろんこの対向電
極が、交流電圧が印加されないセグメント電極3a叉は3bに該当する場合には
、この電極3a叉は3bをそのまま対向電極として使用できる。 【0019】 上述の例では振動を検出する一対の電極として圧電体を挟んで対向した振動検
出用電極と対向電極とを用いたが、この一対の電極を共にリング状の共通電極2
の側にもしくはセグメント電極群3側に設けることもできる。具体的には、例え
ば他から絶縁した一対の隣接電極を共に圧電体の同一分極領域内に位置するよう
に圧電体のいずれか一方の面に設ければ良い。 【0020】 【効果】 以上のように本発明によれば、原理上必要でかつ入力を印加できない、λ/4
の空間的位相差の位置を利用して、機械電気変換素子を配置したので、超音波モ
ータを大型化することなく、超音波モータの振動状態を検出することができる。
また、交流電圧印加用電極である入力相を減らすことなく、モニタ電極を設ける
ことができるので、超音波モータの効率を低下させずに、超音波モータの振動状
態を検出することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 超音波モータを示すものであり、(a)はその平面図、(b)はその正面図。 【図2】 本発明の一実施例の超音波モータの平面図。 【図3】 図2の超音波モータの回転制御回路を示す図。 【図4】 異なった外的条件における超音波モータへの入力周波数に対するモータ回転数
および図2端子からの検出電圧との関係を示す特性曲線図。 【図5】 入力周波数に対するモータ回転数および検出電圧の関係を示す特性曲線にピー
クが複数個現われる場合を示す図。 【図6】 本発明による超音波モータの別の実施例を示す平面図。 【図7】 図3の発振制御器14の構成を示す図。 【符号の説明】 1 電気機械変換素子 6 弾性体のリング 7 相対運動部材 3c〜3i 第1の電気機械変換素子 3j〜3p 第2の電気機械変換素子 3b 機械電気変換素子 S 端子 8 発振器 14 発振制御器 15 検出部 17 発振制御部 18 山登り回路 20 振動子

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.弾性体と、前記弾性体に設置されて該弾性体に進行性振動波を発生させる電
    気機械変換素子と、前記弾性体に設置されて前記進行性振動波の振動を電気信号
    に変換する機械電気変換素子とを備え、 前記電気機械変換素子は、第1駆動信号が入力される複数の第1入力部と、前
    記第1駆動信号と所定の時間的位相差を有する第2駆動信号が入力される複数の
    第2入力部とを有し、 前記複数の第1入力部は、互いが電気的に接続されてグループ化された状態で
    前記弾性体の一つの第1領域に配置され、 前記複数の第2入力部は、互いが電気的に接続されてグループ化された状態で
    、前記第1領域との間にλ/4(λは進行性振動波の波長)の空間的位相差を有
    する前記弾性体の一つの第2領域に配置され、 前記機械電気変換素子は、前記弾性体上の前記λ/4の空間的位相差の場所に
    配置されていることを特徴とする超音波モータ。 2.前記機械電気変換素子は、前記λ/4の空間的位相差の場所の一部に設けら
    れて前記進行性振動波の振動を電気信号に変換することを特徴とする請求項1に
    記載の超音波モータ。

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0527348B2 (ja)
SE456059B (sv) Piezoelektrisk motor
JPH08182357A (ja) 超音波モータの駆動回路
JPH08317671A (ja) 超音波モータ
JP2012512629A (ja) 高トルク圧電モータ
JP2723122B2 (ja) 超音波モータ
JP2723121B2 (ja) 超音波モータ
JP2723122C (ja)
JP2723120B2 (ja) 超音波モータ
JP2723120C (ja)
JP2636607B2 (ja) 進行波による振動を利用した超音波モーター
US6700305B2 (en) Actuator using a piezoelectric element
JP2691233B2 (ja) 進行波による振動を利用した超音波モーター
JP2002281770A (ja) 圧電アクチュエータ
JPH0315281A (ja) 超音波モーター
JP3113481B2 (ja) 圧電モータ
JPS63194580A (ja) 超音波モ−タ
JP3161028B2 (ja) 超音波モータ
JP4945023B2 (ja) 電気−機械変換素子、超音波モータおよび電子機器
JP2000166263A5 (ja)
JPH0636674B2 (ja) 超音波モ−タ
JPH0681523B2 (ja) 振動波モ−タ
JP3089324B2 (ja) 超音波モータ
JPH07231683A (ja) 超音波アクチュエータ駆動回路
JPH056430B2 (ja)