JP2722077B2 - カーボン被覆珪酸繊維およびその製造方法 - Google Patents
カーボン被覆珪酸繊維およびその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明による生成物は、プラスチックの充填材および
着色材、複合材料の強化材、濾過材、紙などに利用す
る。
着色材、複合材料の強化材、濾過材、紙などに利用す
る。
本発明は、表面にカーボンウィスカが被覆されたカー
ボン被覆珪酸繊維およびその製造方法に関する。
ボン被覆珪酸繊維およびその製造方法に関する。
本発明は繊維状珪酸の表面をカーボンウィスカで強固
に被覆することにより、 耐酸性、耐アルカリ性の両方の性質を有し、かつ分散
性および結合強度を高めることができるようにしたもの
である。
に被覆することにより、 耐酸性、耐アルカリ性の両方の性質を有し、かつ分散
性および結合強度を高めることができるようにしたもの
である。
従来、プラスチック、ゴムなどの充填材あるいは複合
材料の強化材として用いる珪酸は、特に前処理をされず
にそのまま使用されていた。
材料の強化材として用いる珪酸は、特に前処理をされず
にそのまま使用されていた。
珪酸は酸性物質であるために、充填材として使用する
ときには組み合わせ上あるいは作業性の上で不都合がお
こり、また複合材の強化をはかるために繊維状あるいは
針状の珪酸を用いる場合にも耐アルカリ性の面で問題が
あった。
ときには組み合わせ上あるいは作業性の上で不都合がお
こり、また複合材の強化をはかるために繊維状あるいは
針状の珪酸を用いる場合にも耐アルカリ性の面で問題が
あった。
このような問題を解決するには、珪酸の表面にカーボ
ンを強固に被覆することができれば、酸性である珪酸の
表面は中性となって化学的性質を変えることができ、そ
の結果、耐酸性、耐アルカリ性の両方の性質を備えるこ
とになり、また、プラスチック、ゴムなどへの充填材と
しての使用においては分散性の向上がはかれ、複合材の
強化材として用いるときも同様の効果が期待でき、さら
に、被覆されたカーボンがひげ状の結晶となって成長す
ればより強度を増すことができることがわかった。
ンを強固に被覆することができれば、酸性である珪酸の
表面は中性となって化学的性質を変えることができ、そ
の結果、耐酸性、耐アルカリ性の両方の性質を備えるこ
とになり、また、プラスチック、ゴムなどへの充填材と
しての使用においては分散性の向上がはかれ、複合材の
強化材として用いるときも同様の効果が期待でき、さら
に、被覆されたカーボンがひげ状の結晶となって成長す
ればより強度を増すことができることがわかった。
本発明は安価に入手できる珪酸繊維の表面にカーボン
を強固に被覆させ、その被覆したカーボンをひげ状の結
晶に成長させて耐酸性、耐アルカリ性を有し、かつ分散
性および結合強度を高めることができるカーボン被覆珪
酸繊維およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
を強固に被覆させ、その被覆したカーボンをひげ状の結
晶に成長させて耐酸性、耐アルカリ性を有し、かつ分散
性および結合強度を高めることができるカーボン被覆珪
酸繊維およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
本第一発明は、珪酸繊維の表面にカーボンウィスカが
被覆されたことを特徴とする。
被覆されたことを特徴とする。
被覆されたカーボンウィスカの重量は珪酸繊維を含む
総重量の3%ないし20%、珪酸繊維のアスペクト比が1
対100以上、残留する吸着金属の重量が総重量の0.05%
ないし0.3%であることが望ましい。
総重量の3%ないし20%、珪酸繊維のアスペクト比が1
対100以上、残留する吸着金属の重量が総重量の0.05%
ないし0.3%であることが望ましい。
本第二発明は、表面が活性に処理された繊維状珪酸に
金属イオンを含む溶液で処理してその珪酸の表面に金属
イオンを吸着させ、ベンゼンまたはベンゼン化合物を含
む気体と加熱雰囲気中で接触させ、繊維状珪酸の表面に
カーボンを被覆させることを特徴とする。
金属イオンを含む溶液で処理してその珪酸の表面に金属
イオンを吸着させ、ベンゼンまたはベンゼン化合物を含
む気体と加熱雰囲気中で接触させ、繊維状珪酸の表面に
カーボンを被覆させることを特徴とする。
加熱雰囲気は、非酸化雰囲気であり、温度は500℃以
上であって珪酸の溶融温度以下であり、接触時間は1分
以上であり、金属イオンは第一鉄イオンであり、珪酸の
表面に被覆されたカーボンの表面にウィスカを成長させ
ることが望ましい。
上であって珪酸の溶融温度以下であり、接触時間は1分
以上であり、金属イオンは第一鉄イオンであり、珪酸の
表面に被覆されたカーボンの表面にウィスカを成長させ
ることが望ましい。
ウィスカとは、適当な条件下でおこる溶液からの析出
や化合物の分解、たとえば金属酸化物の水素還元、その
ほか熱分解あるいは蒸気の凝縮などの際に成長する針状
結晶であり、ひげ結晶ともよばれる。太さは0.1μm程
度から10μm程度まであり、長さは10mmの桁に達するも
のもある。一般には、含まれる転位の数が極端に少な
く、皆無のものもある。このため、ウィスカの強度はそ
の結晶の理想値(剛性率1/100以上)に近い。一般に繊
維強化複合材料の構成要素として利用される。
や化合物の分解、たとえば金属酸化物の水素還元、その
ほか熱分解あるいは蒸気の凝縮などの際に成長する針状
結晶であり、ひげ結晶ともよばれる。太さは0.1μm程
度から10μm程度まであり、長さは10mmの桁に達するも
のもある。一般には、含まれる転位の数が極端に少な
く、皆無のものもある。このため、ウィスカの強度はそ
の結晶の理想値(剛性率1/100以上)に近い。一般に繊
維強化複合材料の構成要素として利用される。
表面に繊細な凹凸を設けるか、あるいは容積に対して
表面積が大きくなるように処理された表面活性の高い繊
維状の珪酸を金属イオンを含む溶液で処理して、その珪
酸繊維の表面に金属イオンを吸着させ、これを触媒とし
てベンゼンまたはベンゼン化合物を含む気体と加熱雰囲
気中で接触させると、珪酸繊維の表面にカーボンあるい
はひげ状の結晶をもったカーボンウィスカを被覆するこ
とができる。
表面積が大きくなるように処理された表面活性の高い繊
維状の珪酸を金属イオンを含む溶液で処理して、その珪
酸繊維の表面に金属イオンを吸着させ、これを触媒とし
てベンゼンまたはベンゼン化合物を含む気体と加熱雰囲
気中で接触させると、珪酸繊維の表面にカーボンあるい
はひげ状の結晶をもったカーボンウィスカを被覆するこ
とができる。
すなわち、表面が活性に処理された繊維状珪酸の表面
に、カーボンを生成させる触媒となる鉄(Fe)、ニッケ
ル(Ni)、コバルト(Co)、マンガン(Mu)、パラジウ
ム(Pd)、白金(Pt)あるいは白金系の金属など触媒と
しての作用を有する金属のイオンを単独あるいは、他の
金属を含めた組合せとして塩類、化合物、金属のかたち
で吸着あるいは付着させる。これら触媒の吸着あるいは
付着量は、珪酸の活性の度合いや処理濃度により制御す
ることができ、珪酸に対して0.3%から0.01%程度で十
分であり、あまりその濃度の影響は受けない。
に、カーボンを生成させる触媒となる鉄(Fe)、ニッケ
ル(Ni)、コバルト(Co)、マンガン(Mu)、パラジウ
ム(Pd)、白金(Pt)あるいは白金系の金属など触媒と
しての作用を有する金属のイオンを単独あるいは、他の
金属を含めた組合せとして塩類、化合物、金属のかたち
で吸着あるいは付着させる。これら触媒の吸着あるいは
付着量は、珪酸の活性の度合いや処理濃度により制御す
ることができ、珪酸に対して0.3%から0.01%程度で十
分であり、あまりその濃度の影響は受けない。
また、金属の選択により、カーボンの成長形態を制御
することができ、例えば鉄(Fe)を選べば、カーボン被
覆の上にカーボンウィスカを成長させることができる。
カーボンの原料としてはベンゼンスルホン酸、ベンゼン
など、ベンゼン誘導体を選び、窒素ガスなどの非酸化雰
囲気で熱分解させればよい。焼成温度は高温ほど生成す
るカーボンの水素含有量が少なくなり、より完全なカー
ボン被覆となる。焼成温度は500℃以上珪酸の溶融温度
以下であることが好ましい。
することができ、例えば鉄(Fe)を選べば、カーボン被
覆の上にカーボンウィスカを成長させることができる。
カーボンの原料としてはベンゼンスルホン酸、ベンゼン
など、ベンゼン誘導体を選び、窒素ガスなどの非酸化雰
囲気で熱分解させればよい。焼成温度は高温ほど生成す
るカーボンの水素含有量が少なくなり、より完全なカー
ボン被覆となる。焼成温度は500℃以上珪酸の溶融温度
以下であることが好ましい。
このように本発明により生成されたカーボン被覆珪酸
繊維は、表面に微細な凹凸が設けられるなどの表面活性
化された珪酸にカーボンが吸着あるいは付着するため
に、その吸着あるいは付着強度が極めて高く、さらにそ
の被覆したカーボンにはひげ状の結晶であるウィスカが
生成されているために、充填材あるいは強化材として用
いたときに複合材との結合を極めて強くすることができ
る。
繊維は、表面に微細な凹凸が設けられるなどの表面活性
化された珪酸にカーボンが吸着あるいは付着するため
に、その吸着あるいは付着強度が極めて高く、さらにそ
の被覆したカーボンにはひげ状の結晶であるウィスカが
生成されているために、充填材あるいは強化材として用
いたときに複合材との結合を極めて強くすることができ
る。
次に、本発明実施例および参考例について説明する。
(参考例1) 3号珪酸ナトリウム溶液を噴霧乾燥することにより、
粒径80〜100μmの球状珪酸ナトリウム粉末をえた。次
いで、この粉末100gを30%硫酸水溶液500gに入れ、撹は
んしながら50℃で3時間リーチング処理した後、水洗、
乾燥して活性珪酸粉末をえる。この珪酸粉末10gを硫酸
第一鉄、硝酸コバルト、硝酸ニッケル、硝酸マンガンお
よび白金属の金属を含む水溶液300mlに浸し、撹はんし
ながら80℃で1時間処理後、水洗、100℃で乾燥した。
粒径80〜100μmの球状珪酸ナトリウム粉末をえた。次
いで、この粉末100gを30%硫酸水溶液500gに入れ、撹は
んしながら50℃で3時間リーチング処理した後、水洗、
乾燥して活性珪酸粉末をえる。この珪酸粉末10gを硫酸
第一鉄、硝酸コバルト、硝酸ニッケル、硝酸マンガンお
よび白金属の金属を含む水溶液300mlに浸し、撹はんし
ながら80℃で1時間処理後、水洗、100℃で乾燥した。
この処理粉末を石英ガラス製のパイプに緩く詰め、堅
型電気炉に入れ、下部より、窒素ガスとベンゼンスルホ
ン酸混合ガスを通気しながら、900℃で1時間加熱処理
した。珪酸粉末表面にカーボン被覆することができた。
型電気炉に入れ、下部より、窒素ガスとベンゼンスルホ
ン酸混合ガスを通気しながら、900℃で1時間加熱処理
した。珪酸粉末表面にカーボン被覆することができた。
このカーボン被覆した珪酸粉末1gを1規定水酸化ナト
リウム水溶液200mlに入れ、80℃で5時間処理して、そ
の原料より耐アルカリ性を調べた。また、ブタジエン・
スチレンゴムに30%加えて練り込み、練り込み性を調べ
た。以下にその結果を表1にまとめてしめす。比較とし
て、金属を吸着させず、カーボン被覆処理をしてもカー
ボンが被覆されなかった試料を用いた。
リウム水溶液200mlに入れ、80℃で5時間処理して、そ
の原料より耐アルカリ性を調べた。また、ブタジエン・
スチレンゴムに30%加えて練り込み、練り込み性を調べ
た。以下にその結果を表1にまとめてしめす。比較とし
て、金属を吸着させず、カーボン被覆処理をしてもカー
ボンが被覆されなかった試料を用いた。
(参考例2) 3号珪酸ナトリウムガラスを粉砕し、粒径30〜50μm
の珪酸ナトリウムガラス粉末をえた。次いで、この粉末
100gを30%硫酸水溶液500gに入れ、撹はんしながら50℃
で3時間リーチング処理した後、水洗、乾燥して活性珪
酸粉末をえる。この珪酸粉末10gを硫酸第一鉄、硝酸コ
バルト、硝酸ニッケル、硝酸マンガンの水溶液300mlに
浸し、撹はんしながら80℃で3時間処理後、水洗、100
℃で乾燥した。
の珪酸ナトリウムガラス粉末をえた。次いで、この粉末
100gを30%硫酸水溶液500gに入れ、撹はんしながら50℃
で3時間リーチング処理した後、水洗、乾燥して活性珪
酸粉末をえる。この珪酸粉末10gを硫酸第一鉄、硝酸コ
バルト、硝酸ニッケル、硝酸マンガンの水溶液300mlに
浸し、撹はんしながら80℃で3時間処理後、水洗、100
℃で乾燥した。
この処理粉末を石英ガラス製のパイプに緩く詰め、堅
型電気炉に入れ、下部より、窒素ガスとベンゼン混合ガ
スを通気しながら、1000℃で3時間加熱処理した。珪酸
粉末表面にカーボン被覆することができた。このカーボ
ン被覆した珪酸粉末1gを1規定水酸化ナトリウム水溶液
200mlに入れ、80℃で5時間処理して、その減量より耐
アルカリ性を調べた。また、ブタジエン・スチレンゴム
に30%加えて練り込み、練り込み性を調べた。以下にそ
の結果を表2にまとめて示す。比較として、金属を吸着
させず、カーボン被覆処理をしてもカーボンが被覆され
なかった試料を用いた。
型電気炉に入れ、下部より、窒素ガスとベンゼン混合ガ
スを通気しながら、1000℃で3時間加熱処理した。珪酸
粉末表面にカーボン被覆することができた。このカーボ
ン被覆した珪酸粉末1gを1規定水酸化ナトリウム水溶液
200mlに入れ、80℃で5時間処理して、その減量より耐
アルカリ性を調べた。また、ブタジエン・スチレンゴム
に30%加えて練り込み、練り込み性を調べた。以下にそ
の結果を表2にまとめて示す。比較として、金属を吸着
させず、カーボン被覆処理をしてもカーボンが被覆され
なかった試料を用いた。
(実施例1) 3号珪酸ナトリウムガラスを白金坩堝中で950℃に加
熱溶融し、白金坩堝下面の穴より流出させ、それをドラ
ムに巻き取り、繊維径約10μmの珪酸ナトリウムのガラ
ス繊維をえた。次いで、この繊維30gを12規定塩酸水溶
液1000mlに入れ、撹はんしながら20℃で30時間リーチン
グ処理した後、水洗、乾燥して活性珪酸繊維をえる。
熱溶融し、白金坩堝下面の穴より流出させ、それをドラ
ムに巻き取り、繊維径約10μmの珪酸ナトリウムのガラ
ス繊維をえた。次いで、この繊維30gを12規定塩酸水溶
液1000mlに入れ、撹はんしながら20℃で30時間リーチン
グ処理した後、水洗、乾燥して活性珪酸繊維をえる。
この珪酸繊維10gを硫酸第一鉄、硝酸コバルト、硝酸
ニッケル、硝酸マンガンの水溶液300mlに浸し、撹はん
しながら80℃で6時間処理後、水洗、100℃で乾燥し
た。この処理繊維を石英ガラス性のパイプ内のフックに
吊し、堅型電気炉に入れ、下部より、窒素ガスとベンゼ
ンスルホン酸混合ガスを通気しながら、850℃で4時間
加熱処理した。珪酸繊維表面にカーボン被覆することが
できた。
ニッケル、硝酸マンガンの水溶液300mlに浸し、撹はん
しながら80℃で6時間処理後、水洗、100℃で乾燥し
た。この処理繊維を石英ガラス性のパイプ内のフックに
吊し、堅型電気炉に入れ、下部より、窒素ガスとベンゼ
ンスルホン酸混合ガスを通気しながら、850℃で4時間
加熱処理した。珪酸繊維表面にカーボン被覆することが
できた。
このカーボン被覆した珪酸繊維1gを1規定水酸化ナト
リウム水溶液200mlに入れ、80℃で5時間処理して、そ
の減量より耐アルカリ性を調べた。また、引っ張り強度
を測定した。繊維表面を顕微鏡により観察したところ、
硫酸第一鉄処理したものの表面には、カーボン被覆の上
に、さらにカーボンウィスカの成長が観察できた。以下
にその結果を表3にまとめてしめす。比較として、金属
を吸着させず、カーボン被覆処理をしてもカーボンが被
覆されなかった試料を用いた。
リウム水溶液200mlに入れ、80℃で5時間処理して、そ
の減量より耐アルカリ性を調べた。また、引っ張り強度
を測定した。繊維表面を顕微鏡により観察したところ、
硫酸第一鉄処理したものの表面には、カーボン被覆の上
に、さらにカーボンウィスカの成長が観察できた。以下
にその結果を表3にまとめてしめす。比較として、金属
を吸着させず、カーボン被覆処理をしてもカーボンが被
覆されなかった試料を用いた。
上記実施例1は図に示す製造装置を用いて行った。こ
の装置は堅型電気炉1に挿設されたシリコンユニット発
熱体2に挿通し固定された石英ガラス製パイプ3と、マ
ントルヒータ4によって加熱されるように設置された溶
液5と、トラップ6とを備える。
の装置は堅型電気炉1に挿設されたシリコンユニット発
熱体2に挿通し固定された石英ガラス製パイプ3と、マ
ントルヒータ4によって加熱されるように設置された溶
液5と、トラップ6とを備える。
容器5には窒素ガスを送入し、送出するパイプ7−
1、7−2およびベンゼンスルホン酸、ベンゼンなどの
カーボン原料を送入するパイプ8が密閉状態で接続さ
れ、トラップ6には窒素ガスを送入、送出するパイプ7
−2、7−3が密閉状態で接続され、石英ガラス製パイ
プ3の一方には窒素ガスを送入するパイプ7−3が、他
方には窒素ガスを送出するパイプ7−4が密閉状態で接
続され、内部には珪酸繊維11を吊すフック9および熱電
対10を備える。
1、7−2およびベンゼンスルホン酸、ベンゼンなどの
カーボン原料を送入するパイプ8が密閉状態で接続さ
れ、トラップ6には窒素ガスを送入、送出するパイプ7
−2、7−3が密閉状態で接続され、石英ガラス製パイ
プ3の一方には窒素ガスを送入するパイプ7−3が、他
方には窒素ガスを送出するパイプ7−4が密閉状態で接
続され、内部には珪酸繊維11を吊すフック9および熱電
対10を備える。
第2図は本実施例により製造された繊維の形状を示す
光学顕微鏡写真(500倍)であり、第3図は本実施例に
より製造された繊維の形状を示す走査電子顕微鏡写真
(5,000倍)である。
光学顕微鏡写真(500倍)であり、第3図は本実施例に
より製造された繊維の形状を示す走査電子顕微鏡写真
(5,000倍)である。
(実施例2) 実施例1で作った硫酸第一鉄処理によるカーボン被覆
表面にカーボンウイスカが生成した珪酸繊維、硝酸ニッ
ケル処理による比較的平滑なカーボン被覆がなされた珪
酸繊維、および比較のために金属処理を行わず、その結
果カーボン被覆ができなかった珪酸繊維の3種類の珪酸
繊維を用い、繊維を水に分散させ、ナイロン製網で濾過
後、加圧乾燥して紙を作った。この紙の引っ張り強度と
この紙にエポキシ樹脂を含浸させ、加圧、加熱硬化させ
複合材を作った。その引っ張り強度を測定した。
表面にカーボンウイスカが生成した珪酸繊維、硝酸ニッ
ケル処理による比較的平滑なカーボン被覆がなされた珪
酸繊維、および比較のために金属処理を行わず、その結
果カーボン被覆ができなかった珪酸繊維の3種類の珪酸
繊維を用い、繊維を水に分散させ、ナイロン製網で濾過
後、加圧乾燥して紙を作った。この紙の引っ張り強度と
この紙にエポキシ樹脂を含浸させ、加圧、加熱硬化させ
複合材を作った。その引っ張り強度を測定した。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、表面が活性に処
理された繊維状の珪酸にカーボンウィスカを強固に被覆
することができ、これにより耐酸性および耐アルカリ性
の両方の性質を備えることができ、またプラスチック、
ゴムなどへの充填材としての使用においてはその分散性
を向上させることができ、複合材の強化材として用いる
ときもカーボンウィスカによってその結合力を増加させ
ることができるなどの効果がある。
理された繊維状の珪酸にカーボンウィスカを強固に被覆
することができ、これにより耐酸性および耐アルカリ性
の両方の性質を備えることができ、またプラスチック、
ゴムなどへの充填材としての使用においてはその分散性
を向上させることができ、複合材の強化材として用いる
ときもカーボンウィスカによってその結合力を増加させ
ることができるなどの効果がある。
第1図は本発明実施例においてカーボン被覆珪酸の製造
に用いた装置の構成を示す図。 第2図は本発明実施例1により製造された繊維の形状を
示す光学顕微鏡写真(500倍)。 第3図は本発明実施例1により製造された繊維の形状を
示す走査電子顕微鏡写真(5,000倍)。 1……堅型電気炉、2……シリコニット発熱体、3……
石英ガラス性パイプ、4……マントルヒータ、5……容
器、6……トラップ、7−1、7−2、7−3、7−
4、8……パイプ、9……フック、10……熱電対、11…
…珪酸繊維。
に用いた装置の構成を示す図。 第2図は本発明実施例1により製造された繊維の形状を
示す光学顕微鏡写真(500倍)。 第3図は本発明実施例1により製造された繊維の形状を
示す走査電子顕微鏡写真(5,000倍)。 1……堅型電気炉、2……シリコニット発熱体、3……
石英ガラス性パイプ、4……マントルヒータ、5……容
器、6……トラップ、7−1、7−2、7−3、7−
4、8……パイプ、9……フック、10……熱電対、11…
…珪酸繊維。
Claims (7)
- 【請求項1】表面にカーボンウィスカが被覆されたカー
ボン被覆珪酸繊維。 - 【請求項2】被覆されたカーボンウィスカの重量が珪酸
を含む総重量の3%ないし20%である請求項1記載のカ
ーボン被覆珪酸繊維。 - 【請求項3】アスペクト比が1対100以上である請求項
1記載のカーボン被覆珪酸繊維。 - 【請求項4】残留する吸着金属の重量が総重量の0.05%
ないし0.3%である請求項1記載のカーボン被覆珪酸繊
維。 - 【請求項5】表面が活性に処理された繊維状の珪酸に 金属イオンを含む溶液で処理してその珪酸の表面に金属
イオンを吸着させ、 ベンゼンまたはベンゼン化合物を含む気体と加熱雰囲気
中で接触させ、珪酸の表面にカーボンウィスカを被覆さ
せる カーボン被覆珪酸繊維の製造方法。 - 【請求項6】加熱雰囲気は、非酸化雰囲気であり、温度
は500℃以上であって珪酸の溶融温度以下であり、接触
時間は1分以上である請求項5記載のカーボン被覆珪酸
繊維の製造方法。 - 【請求項7】金属イオンは第一鉄イオンである請求項5
記載のカーボン被覆珪酸繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63126742A JP2722077B2 (ja) | 1988-05-23 | 1988-05-23 | カーボン被覆珪酸繊維およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63126742A JP2722077B2 (ja) | 1988-05-23 | 1988-05-23 | カーボン被覆珪酸繊維およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01294776A JPH01294776A (ja) | 1989-11-28 |
JP2722077B2 true JP2722077B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=14942783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63126742A Expired - Lifetime JP2722077B2 (ja) | 1988-05-23 | 1988-05-23 | カーボン被覆珪酸繊維およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2722077B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4868102B2 (ja) * | 2001-05-16 | 2012-02-01 | 戸田工業株式会社 | 黒色複合充填材料及び該黒色複合充填材料を用いたトレッドゴム組成物 |
JP3931644B2 (ja) * | 2001-12-07 | 2007-06-20 | 東洋インキ製造株式会社 | 顔料組成物および顔料分散体 |
JP6084448B2 (ja) * | 2012-12-07 | 2017-02-22 | 宇部エクシモ株式会社 | 黒色フィラーの製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1075102B (it) * | 1976-01-26 | 1985-04-22 | Ici Ltd | Riempitivi silicei,processo di loro preparazione e composizioni polimeriche contenenti gli stessi |
-
1988
- 1988-05-23 JP JP63126742A patent/JP2722077B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01294776A (ja) | 1989-11-28 |
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