JP2719556B2 - 電動歯ブラシ - Google Patents

電動歯ブラシ

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JP2719556B2
JP2719556B2 JP18825193A JP18825193A JP2719556B2 JP 2719556 B2 JP2719556 B2 JP 2719556B2 JP 18825193 A JP18825193 A JP 18825193A JP 18825193 A JP18825193 A JP 18825193A JP 2719556 B2 JP2719556 B2 JP 2719556B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動歯ブラシに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電動歯ブラシに関しては、従来より多数
のものが提案されており、今日まで多種多様の電動歯ブ
ラシが市販されている。そのなかでも代表的なものは、
上端部にブラシ体を有するアタッチメントが、ケ―スに
相対的に移動自在かつ着脱自在に設けてあり、ケ―ス内
部に設けてあるモ―タによってその長手方向に駆動され
るようにしたものや、あるいはアタッチメントの代りに
ブラシ体自身を駆動するようにしたものがある。例え
ば、特公昭61−55963号には、ブラシの毛先が細
かく振動するようにした電動歯ブラシが開示されてい
る。また、特開昭61−64204号には、駆動軸に取
付けた歯ブラシを、その軸方向または軸直角方向に沿っ
て往復動させる電動歯ブラシが開示されている。
【0003】さらにまた、特開昭61−79410号に
は、歯ブラシに与える軸方向の往復動のストロ―クを可
変とした電動歯ブラシが開示されている。上記した従来
の技術のうち、歯ブラシに細かい振動を与えるようにし
たものでは、歯ブラシ本体を強く把持した場合、この細
かな振動が吸収され、ブラシ体の振動変位がゼロに近く
なってしまい、歯磨き作用が低下する。また、ブラシ体
を有するアタッチメント部(通常の歯ブラシの柄に相当
する部分)に運動を与えるようにしたものでは、ブラシ
体自身はアタッチメントに固着されているものであっ
て、不動である。またブラシ体自身が回転するようにし
たものでは、ブラシ体を有するアタッチメントの部分は
不動となっている。このような実状に鑑みて、本願出願
人は、特願平5−35301号において、ブラシ体を有
するアタッチメントに軸方向の往復運動を与えると同時
に、このアタッチメントに設けてあるブラシ体自身にも
回転運動を与えることによって、歯磨き効果の優れた電
動歯ブラシを提案している。この先願においては、図1
に示すように、アタッチメント10の先端に回転自在に
設けてある回転ブラシ体(図示せず。)の回転軸に設け
てあるピニオン13が、固定的に設けてある延伸バー1
5の先端部に設けてあるラック15a上を転がることに
よって、回転ブラシ体がアタッチメント10上で往復回
転運動するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図1に示すように、ラ
ック15a自身の長さ(図1の上下方向の長さ)が大き
いと、ラック15aがピニオン13の位置する側と反対
側へ変位する恐れがある(図1の破線)。このようにラ
ック15aが変位してしまうと、ラック15aとピニオ
ン13との噛合が外れてしまい、その結果、アタッチメ
ント10が上下方向(軸方向)に往復運動しても、回転
ブラシ体が、アタッチメント10上で回転しないといっ
た不具合が発生するおそれがある。本発明の目的は、ラ
ック15aがピニオン13の位置する側と反対側(図1
の左方向)へ変位することを防止し、ラック15aとピ
ニオン13との噛合を確実に維持し、確実に回転ブラシ
体に回転を与えることのできる電動歯ブラシを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明の電動歯ブラシは、駆動軸がケース内部
で軸方向に移動自在に支持されており、ケース内部に設
けてある駆動モ―タの回転が第1の運動変換機構によっ
て往復運動に変換されて駆動軸に伝達されるようになっ
ており、駆動軸と連結されるアタッチメントの先端部に
回転ブラシ体が回転自在に設けてあり、アタッチメント
の内部に設けてありかつ当該アタッチメントを上記駆動
軸に連結したときに上記ケース内部に固定的に設けてあ
る固定軸と連結されるとともに当該アタッチメントに対
して相対的に移動可能である延伸バ―にラックが設けて
あり、このラックと噛合するとともに、回転ブラシ体の
回転軸に設けてあるピニオンが設けてあり、ラックの背
面側には、当該ラックがピニオンと反対側に変位するの
を防止するための規制手段が設けてあることを特徴とす
る。好ましくは、規制手段として転がり軸受が使用され
る。さらに好ましくは、転がり軸受の前端および後端に
は、延伸バーが嵌合するリブがそれぞれ設けてある。
【0006】
【実施例】本発明の第1の実施例について、図2〜5を
参照して説明する。図2,3に示すように、上端に開口
1aを有する中空円筒状のケ―ス1内部には、図示しな
い乾電池を駆動源とする直流モ―タ2が、支持部材3を
介して設けてある。支持部材3には、かさ歯車4が軸5
を介して回転自在に設けてある。このかさ歯車4の歯部
は、直流モ―タ2に設けてあるモータピニオン6と噛合
している。
【0007】かさ歯車4の側面部には偏心カム4aが一
体に形成してあり、この偏心カム4aにカムフォロワ7
が係合している。カムフォロワ7は、図1に示すよう
に、偏心カム4aの直径に等しい高さを有する開口7a
を有し、この開口7a内に偏心カム4aが嵌合してい
る。かさ歯車4の軸5を中心とする一方向回転は、偏心
カム4aの回転に追従するカムフォロワ7によって、上
下方向の往復運動に変換される。この偏心カム4aとカ
ムフォロワ7とによって、直流モ―タ2の回転を往復運
動に変換する第1の運動変換機構を構成している。支持
部材3の上部中央には、中空状をなす駆動軸8が、その
軸方向(図2の上下方向)に沿って摺動自在に支持され
ている。駆動軸8の下端部は、カムフォロワ7上部のア
―ム部7bと連結しており、カムフォロワ7の上下方向
の往復運動が、この駆動軸8に伝達されるようになって
いる。駆動軸8の中空内部には、固定軸9が同軸的に貫
通しており、この固定軸9の下端部は、L字状に屈曲し
て駆動軸8の切欠部8aから突出しており、その突出端
部9aが、支持部材3の内壁に固着されている。なお、
ケース1の上端開口1aから侵入した水は、支持部材3
によって、直流モ―タ2やかさ歯車4等が設けてあるケ
―ス1内部にまで侵入するのが防止されている。駆動軸
8の先端部には、下端に開口10aを有するアタッチメ
ント10が、後述する連結アダプター16を介して着脱
自在に装着されている。したがって、このアタッチメン
ト10は、駆動軸8と一体に、ケ―ス1に対して相対的
に上下方向に往復駆動されるようになっている。アタッ
チメント10の先端内部には、軸12が設けてある。こ
の軸12を介して、複数の刷毛を有する回転ブラシ体1
1が、アタッチメント10に対して回転自在かつ着脱自
在に設けてある。回転ブラシ体11の回転中心である軸
12には、この回転ブラシ体11と一体に回転するピニ
オン13が軸支してある。アタッチメント10の内部に
は、複数の凸部10bが形成してある。この凸部10b
によって、延伸バ―15が、アタッチメント10の内部
でその軸方向(図1の上下方向)に沿って摺動自在であ
るように支持されている。延伸バ―15の上端部はL字
状に屈曲しており、この屈曲部に、ピニオン13の歯部
と噛合するラック15aが形成されている。なお、アタ
ッチメント10の外周面には、アタッチメント10と回
転ブラシ体11との間から侵入した水を抜くための水抜
き孔10cが形成してある。アタッチメント10の下部
には、その中央に貫通孔16aを有する連結アダプター
16が固定してある。この連結アダプター16の貫通孔
16aの下端部が、図4に示すように、アタッチメント
10をケース1の上端開口1aに挿入したとき、駆動軸
8の上端部と連結するようになっている。したがって、
アタッチメント10は、駆動軸8と一体に、ケ―ス1に
対して相対的に上下方向に往復駆動されるようになって
いる。なお、このように連結アダプター16を駆動軸8
に装着したときには、駆動軸8を貫通する固定軸9の上
端部は、連結アダプター16の貫通孔16aを貫通突出
してアタッチメント10の内部へと進入する。延伸バ―
15の下端部には、その下端に開口17aを有する連結
カプラー17が固着してある。この連結カプラー17の
開口17aは、アタッチメント10の連結アダプター1
6を駆動軸8に装着したときに、固定軸9の上端部と連
結するようになっている。したがって、アタッチメント
10は駆動軸8と一体となってケース1に対して上下方
向に運動するが、固定軸9と連結している延伸バ―15
は、ケース1に対して不動のままである。このため、図
3に示すように、アタッチメント10の上下運動に伴
い、延伸バ―15上端部のラック15aに噛合するピニ
オン13が軸12まわりに往復回転運動する。このピニ
オン13の回転運動が、回転ブラシ体11へ直接伝達さ
れ、回転ブラシ体11がアタッチメント10上で往復回
転運動する。このように、ピニオン13とラック15a
とによって、アタッチメント10の上下方向(軸方向)
の往復運動を、回転運動に変換する第2の運動変換機構
を構成している。図2,4,5に示すように、アタッチ
メント10の先端内部には、ラック15aの反対側の面
15bと係合してこのラック15aの図4左方向への変
位を規制するための規制手段である転がり軸受20が、
固定軸21に回転自在に軸支してある。ここで転がり軸
受20の形状はパイプ状をなしており、その外周面が、
ラック15aの反対側の面15bと常に係合している。
つぎに動作について説明する。ケ―ス1の外周面を把持
し、図示しないスイッチをオンにすると、直流モ―タ2
が回転する。直流モ―タ2の回転は、モータピニオン
6,かさ歯車4を経て、第1の運動変換機構である偏心
カム4aとカムフォロワ7とによってケ―ス1の長手方
向の往復運動に変換されて駆動軸8に伝達され、この駆
動軸8と一体のアタッチメント10がケ―ス1に対して
上下方向に往復運動する。アタッチメント10が上下方
向に運動すると、ケ―ス1に固定してある固定軸9と連
結している延伸バ―15上端部のラック15aに噛合す
るピニオン13が軸12まわりに往復回転運動し、回転
ブラシ体11が、アタッチメント10の先端部で往復回
転運動する。ここで、図4,5に示すように、ラック1
5aの反対側の面15bは、回転自在に軸支してある転
がり軸受20の外周面と常に係合しているため、図1
(従来の構成)に示したように、ラック15a自身の長
さ(図1の上下方向の長さ)が大きくても、ラック15
aがピニオン13の位置する側と反対側へ変位するのが
規制され、ラック15aとピニオン13との噛合が外れ
ることはない。つぎに、本発明の第2の実施例について
図6を参照して説明する。ここで、上記した第1の実施
例と実質的に同一のものには同一の符号を付し、その説
明は省略する。転がり軸受30の前端および後端には、
ラック15aの反対側の面15bと係合するリブ30a
および30bがそれぞれ一体に形成してある。したがっ
て、ラック15aの反対側の面15bは、転がり軸受3
0のリブ30a,30bとの間に形成された凹部内に位
置することになり、ラック15aがピニオン13の位置
する側と反対側へ変位するのが規制されるとともに、ラ
ック15aが前後方向(図6の上下方向)に振れること
も併せて防止することができる。
【0008】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電動歯ブ
ラシによれば、ラックの背面側に当該ラックがピニオン
と反対側に変位するのを防止するための規制手段が設け
てあるため、ラック自身の長さが大きくても、ラックが
ピニオンの位置する側と反対側へ変位するのが規制さ
れ、ラックとピニオンとの噛合が離脱することがなく、
確実に回転ブラシ体に回転を与えることのできる歯磨き
効果の優れた電動歯ブラシを、簡単な構成で安価に提供
することができる(請求項1の効果)。また上記した規
正手段を転がり軸受にすれば、ラックの背面側と規制手
段との摺動を円滑にすることができる(請求項2の効
果)。さらにまた、上記した転がり軸受の前端および後
端にそれぞれリブを設ければ、ラックがピニオンの位置
する側と反対側へ変位するのを規制できると同時にラッ
クが前後方向(ピニオンの回転中心軸方向)に振れるこ
とも併せて防止することができる(請求項3の効果)。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来構成を示す要部の拡大断面図である。
【図2】第1の実施例を示す断面正面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】要部の拡大断面図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】第2の実施例を示す要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ケ―ス 2 駆動モ―タ 4a,7 第1の運動変換機構 8 駆動軸 9 固定軸 10 アタッチメント 11 回転ブラシ体 13,15a 第2の運動変換機構 15 延伸バー 20,30 規制手段(転がり軸受) 30a,30b リブ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内部に設けてある駆動モ―タと、
    上記ケース内部で軸方向に移動自在に支持されている駆
    動軸と、上記駆動モ―タの回転を往復運動に変換して上
    記駆動軸に伝達する第1の運動変換機構と、上記駆動軸
    と連結されるアタッチメントと、上記アタッチメントの
    先端部に回転自在に設けてある回転ブラシ体と、上記ア
    タッチメントの内部に設けてありかつ当該アタッチメン
    トを上記駆動軸に連結したときに上記ケース内部に固定
    的に設けてある固定軸と連結されるとともに当該アタッ
    チメントに対して相対的に移動可能である延伸バ―と、
    上記延伸バ―に設けてあるラックと、上記ラックと噛合
    するとともに、上記回転ブラシ体の回転軸に設けてある
    ピニオンとを具備し、 上記ラックの背面側には、当該ラックが上記ピニオンと
    反対側に変位するのを防止するための規制手段が設けて
    あることを特徴とする電動歯ブラシ。
  2. 【請求項2】 上記規制手段は、転がり軸受であること
    を特徴とする請求項1記載の電動歯ブラシ。
  3. 【請求項3】 上記転がり軸受の前端および後端には、
    上記延伸バーが嵌合するリブがそれぞれ設けてあること
    を特徴とする請求項2記載の電動歯ブラシ。
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