JP2718525B2 - 子供用いす - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は子供用いすに係わり、特に、底部、ひじか
け、背もたれ、足かけ、及びいすを自転車に取付けるた
めの手段を有する子供用いすに関する。

〔従来の技術〕

従来の子供用いすは、いすを自転車に取付けるための
手段として、いすの下に取付けられたブラケットを有し
ており、このブラケットは、ボルトとナットの連結装置
によって、別体の締付け部材を用いて自転車の荷台に固
定される。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、このように取付けを行うことは取付
け、取外しにある程度の時間がかかり、同時にスパナー
も必要とすることを意味している。その結果、一旦その
ように子供用いすが取付けられれば、大部分の場合再び
取外されることはなく、自転車に取付けられたままとな
るという問題がある。

また、他の問題点として、自転車に丈夫な荷台を必要
とする。

さらに、子供用いすとしての安全性も必要とする。

本発明の目的はこれらの問題点を解決した子供用いす
を提供することである。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

上記目的は、アタッチメントは、取付手段の一部を形
成するとともに自転車の後部フォークに取り付けられた
取付ブラケットの結合端部に係合されるフック継手を備
え、取付手段は、さらに、底部の前部に回転可能に取り
付けられたほぼＵ字形のブラケットと、後部フォークに
取外し可能に取り付けられる締付け部材を備え、Ｕ字形
のブラケットは、締付け部材と係合するように構成され
たフォーク状部材を備えることによって達成される。

また、前記前方延長部を自転車の後部フォークに取付
けるための締付け部材は、ボルトとナットの連結手段に
よって相互連結される取付けブラケットと締付けブラケ
ットとから構成されており、従って非常に簡単な取付
け、取外しが可能となる。

更に、前記自転車の後部フォークの脚部に取付けられ
る締付け部材は、各々、後部フォークの脚部に取外し可
能に取付けられかつカウンター板を備えた締付け部分を
有し、この締付け部分には該締付け部分と反対側端部に
ねじが切られたボルトが設けら、このボールとのねじは
ナットと係合するようになっている。これにより、子供
用いすの第２の取付け手段もまた非常に簡単に固定する
ことができる。

なお、この場合、締付け部分とナットとの対向側部を
丸くし、該ナットを蝶ナットにすることによって更に改
良される。

一方、前記足かけはＵ字形のブラケットの脚部上に調
節自在に取付けられており、これにより足かけは対象者
である子供に対して正しい高さに位置させることができ
る。

前記足かけは足かけ用のひもあるいはゴムバンドを有
していてもよく、これにより子供はいすにしっかりと座
ることができる。

更に、前記子供用いすは安全ベルトを有し、組立てを
容易にするために、この安全ベルトの端部の取付けは、
安全ベルトの目形端部を前記ひじかけ又は背もたれの筒
状の入れ子式収納スペースの中に、該目形端部にピンを
差し込んだ状態で、摩擦で嵌め込むことにより行うよう
になっており、前記収納スペースの側壁には細長い溝が
設けられている。また、前記ピンはそれに平行に延在す
る隔置された補助ピンを有し、この補助ピンはブリッヂ
片によって前記ピンに固定的に連結されている。

〔実施例〕

本発明による子供用いすの一実施例を、添付図面を参
照して説明する。

第１図〜第３図において、本実施例の子供用いすは、
底部１、背もたれ２、及びひじかけ３を有し、底部１上
にはクッション４がベルクロファスナによって取外し可
能に配置されている。底部１の下側には、Ｕ字形のブラ
ケット５が図示ない手段により回転自在に取付けられて
おり、Ｕ字形のの端部６はフォーク状になっている。こ
れらフォーク状の端部６は締付け部材７と係合するよう
になっている。このことは後で第５図を参照して詳述す
る。Ｕ字形ブラケット５の脚部には足かけ８が調節自在
に取り付けられており、足かけ８は対象者である子供に
対して正しい高さに位置決めされる。足かけ８には足か
け用のひもあるいはゴムバンドを設けることができ、こ
れにより子供はいすにしっかりと座ることができる。

底部１にはまた前方延長部９が設けられており、その
自由端は取付けブラケット10と係合するようになってお
り、取付けブラケット10は、締付けブラケット11と共
に、ボルト12とナット13とによって自転車15の後部フォ
ーク14に取付けることできるようになっている。

第２図及び第４図において、前方延長部９と係合する
取付けブラケット10は挿入孔19を有し、この挿入孔19に
は垂直方向に重なり合う凹所35,36が設けられている。
一方、底部１の前方延長部９にも凹所37が設けられてい
る。これら凹所は、特に、中央ブレーキケーブルや電気
ケーブル等を通し、これらを適性に保持し、保護するた
めのものであり、これにより、これらケーブルの損傷を
防止すると共に、いすに座る子供がケーブルに接触しな
いようになっている。

第４図に示す締付け部材の実施例においては、取付け
ブラケット10と締付けブラケット11の 間に連結ブラケット16が配置されている。また、第４図
に示すように、取付けブラケット10の開放端部は閉鎖板
17によって閉じられ、連結ブラケット16、取付けブラケ
ット10及び閉鎖板17で一体構造を形成するようになって
いる。閉鎖板17の取付けブラケット10への取付けはリベ
ット18によって行われる。

以上のように、前方延長部９の自由端は取付けブラケ
ット10に設けられた対応形状の開口19とフック継手即ち
差込みジョイントの形態で係合するように構成されてい
る。

第５図を参照して、自転車のフォーク14の脚部に取付
けられる締付け部材７は、カウンター板20によってフォ
ーク14の脚部に取付けられるようになった締付け部分21
を有している。この締付け部分21には、ねじ付きの自由
端を有するボルト22が取付けられている。このボルト23
のねじは蝶ナット23と係合するようになっている。更に
第５図に示すように、締付け部分21と蝶ナット23の対向
側部24,25は丸くなっており、このためＵ字形のブラケ
ット５のフォーク状端部６はそれらの間へ容易に位置づ
けることができ、その後、フォーク状端部６は蝶ナット
23を締付けることによって固定できるようになってい
る。

以上から明らかなように、組立てに際しては、まず前
方延長部９を締付け部材10,11に連結し、次いでＵ字形
のブラケット５のフォーク状端部６を締付け部材７に連
結する。

更に第６図を参照して、ひじかけ３は合成樹脂製であ
り、その内部には補強リブ26が設けられている。第６図
には補強リブ26の２つが示されており、そのうち後方の
補強リブ26には筒状の入れ子式収納スペース27が設けら
れ、収納スペース27の側壁には細長い溝28が設けられて
いる。一方、安全ベルト29にはピン31と係合する目の形
をした端部即ち目形端部30が設けられている。ピン31は
ブリッヂ片32を介して補強ピン33と連結されている。こ
の補助ピン33は組立てを容易にするための役割を有し、
この組立てに際して、ピン31は安全ベルト29の目形端部
30の中へ押込まれ、両者一緒に筒状の収納スペース27の
中に押し込まれ、摩擦力で保持される。ひじかけ３は符
号34で示すように膝状に曲がっているため、非常に簡単
で、しかも確実な安全ベルトの取付けを行うことができ
る。しかしながら、各種の修正も可能であり、例えば、
ひじかけにピンを固定的に設けて、このピンをベルトの
目形端部と係合するように配置してもよい。この場合に
は、そのピンを粗い状態にしておいて、組立て後それが
脱落しないようにすることもできる。当然のことなが
ら、他の手段を用いることもできる。

以上、本発明の一実施例を説明したが、本発明の概念
の範囲から逸脱することなしに種々の修正を行うことが
可能である。

〔発明の効果〕

本発明によれば、子供用いすが自転車に取付けられた
締付け部材によって非常に簡単に取付け、取外しがで
き、また、締付け部材には基本的には何の突起物もな
く、安全である。

更に、子供用いすが自転車のフレームの部分に支持さ
れ、取付けられるようになっており、丈夫な荷台が存在
するとしないとに係わらず、使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による子供用いすと自転車の
一部を取付け前の状態で示す斜視図であり、第２図は組
立中の図であり、第３図は組立後の図であり、第４図は
ボルトとナットの連結装置により連結される取付けブラ
ケット及び締め付けブラケットの分解図斜視図であり、
第５図は自転車の後部フォーク間に取り付けられる締め
付け部材の斜視図であり、第６図はひじかけの一部の底
面斜視図であり、安全ベルトの取り付けを分解図で示す
ものである。 符号の説明 １……底部 ２……背もたれ ３……ひじかけ ５……Ｕ字形のブラケット ６……フォーク状端部 ７……締め付け部材 ８……足かけ ９……前方延長部 10……取付けブラケット 11……締付けブラケット 12……ボルト 13……ナット 14……後部フォーク 20……カウンター板 21……締付け部分 22……ボルト 23……蝶ナット 24,25……対向側部 27……収納スペース 28……細長い溝 29……安全ベルト 30……目形端部 31……ピン 33……補強ピン

Claims (10)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】底部（１）と、ひじかけ（３）と、背もた
   れ（２）と、足かけ（８）と、自転車にいすを取付ける
   ための取付手段（9,10,11）とを有し、この取付手段は
   後部フォークに対するアタッチメントとしての前方延長
   部（９）を前記底部（１）に有している子供用いすにお
   いて、 前記アタッチメントは、前記取付手段の一部を形成する
   とともに自転車の後部フォーク（14）に取り付けられた
   取付ブラケット（10）の結合端部に係合されるフック継
   手を備え、 前記取付手段は、さらに、前記底部（１）の前部に回転
   可能に取り付けられたほぼＵ字形のブラケット（５）
   と、前記後部フォーク（14）に取外し可能に取り付けら
   れる締め付け部材（７）を備え、 前記Ｕ字形のブラケット（５）は、前記締め付け部材
   （７）と係合するように構成されたフォーク状部材
   （６）を備えたことを特徴とする子供用いす。
2. 【請求項２】前記前方延長部（９）を自転車の後部フォ
   ークに取付けるための締付け部材（７）は、ボルトとナ
   ットの連結手段（12,13）によって相互連結される取付
   けブラケット（10）と締付けブラケット（11）とから構
   成されることを特徴とする請求項１記載の子供用いす。
3. 【請求項３】前記自転車の後部フォークの脚部に固定さ
   れる締付け部材（７）は、各々、該後部フォークの脚部
   （14）に取外し可能に取付けられかつカウンター板（2
   0）を備えた締付け部分（21）を有し、この締付け部分
   （21）には該締付け部分と反対側にねじが切られたボル
   ト（22）が設けられ、このボルトのねじがナット（23）
   と係合するようになっていることを特徴とする請求項１
   又は２記載の子供用いす。
4. 【請求項４】前記締付け部分（21）とナット（23）の対
   向側部は丸くなっていることを特徴とする請求項３記載
   の子供用いす。
5. 【請求項５】前記ナット（23）は蝶ナットとして構成さ
   れていることを特徴とする請求項３又は４記載の子供用
   いす。
6. 【請求項６】前記足かけ（８）は前記Ｕ字形ブラケット
   の脚部上に調節自在に取付けられていることを特徴とす
   る請求項１記載の子供用いす。
7. 【請求項７】前記足かけには足かけ用のひもあるいはゴ
   ムバンドが設けられていることを特徴とする請求項６記
   載の子供用いす。
8. 【請求項８】更に安全ベルト（29）を有し、この安全ベ
   ルトの端部の取付けは、安全ベルトの目形端部（30）を
   前記ひじかけ（３）又は背もたれの筒状の入れ子式収納
   スペース（27）の中に、該目形端部（30）にピン（３）
   を差し込んだ状態で、摩擦で嵌め込むことにより行い、
   前記収納スペースの側壁には細長い溝（28）が設けられ
   ていることを特徴とする請求項１から７のいずれか１項
   に記載の子供用いす。
9. 【請求項９】補助ピン（33）が前記筒状の収納スペース
   の外側と協動するようになっていることを特徴とする請
   求項８記載の子供用いす。
10. 【請求項１０】前記前方延長部（９）の前部及び締付け
    部材（10,11）には、取付け状態において、ブレーキ用
    ケーブル、電気ケーブル等を通すために整合した孔（3
    7）が設けられていることを特徴とする請求項１から９
    のいずれか１項に記載の子供用いす。