JP2717549B2 - 御影石調人工ソリッド材 - Google Patents

御影石調人工ソリッド材

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は御影石調人工ソリッド材に関し、更に詳しく
は加工性、施工性、物理特性(強度)が優れると共に、
質感(重く、硬く、深みのある無機質感、及び御影石感
の総合感)、美感、高級感を具備した御影石調人工ソリ
ッド材に関するものである。
(従来の技術) 従来、御影石調人工ソリッド材としては、人造大理石
と言われる分野のもので、合成樹脂に水酸化アルミニウ
ムの如き無機質充填材と黒色微粒状粉末を混合し、押し
出し成形した素材で板状その他異型のものがあり、使用
される樹脂としてはアクリル系、ポリエステル系のもの
が主流を占めている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの人造大理石分野における御影
石調人工ソリッド材は、物理特性が劣る為に薄板に成形
する事が難しく、成形できた場合でも極めて割れ易い板
となり実用的ではない。従って、通常はある程度の厚味
を持たせて成形されている為に曲げ加工等は不可能であ
る。更に耐摩耗性、耐熱性等も劣る為、施工対象にも制
約があるなどの欠点を有している。
(課題を解決する為の手段) 本発明者らはかかる従来技術の欠点を解消する為に鋭
意検討を重ねた結果、天然御影石に匹敵する質感、美
観、高級感と優れた物理特性を兼備した御影石調人工ソ
リッド材を見いだし本発明に到達したものである。
即ち、本発明は特定の構成成分からなる御影石調の斑
点状模様紙に熱硬化性樹脂を含浸、乾燥して含浸量25〜
60重量%とした後、複数枚を積層し熱圧成形することに
より得られる御影石調人工ソリッド材に関するものであ
る。
本発明における御影石調の斑点状模様紙とは、セルロ
ースパルプ20〜80重量%、人造繊維2〜40重量%及び平
均粒径10μ未満の無機質充填剤10〜70重量%と、更に御
影石調の斑点状模様にするために、無機質充填剤とは色
相が異なる平均粒径10〜500μの微粒子状添加物1〜30
重量%を主要成分とした御影石調の斑点状模様紙、或は
セルロース20〜80重量%、人造繊維2〜40重量%及び平
均粒径10μ未満の無機質充填剤10〜70重量%を主要成分
とする基紙の片面又は両面に、無機質充填剤とは色相が
異なる平均粒径500μ以下の微粒子状粉末を含む平均直
径10〜500μの斑点層を設けて御影石調にした斑点状模
様紙である。
上記の微粒子状添加物を内添した御影石調の斑点状模
様紙、及び基紙は、湿式抄紙法またはそれに準じた方法
により製造される。
湿式抄紙法またはそれに準じた方法とは、例えば帯
状、円筒状、角型状等の濾過網、濾過布、または濾過板
のような濾過媒体の上に、前記の水分散液を流した後、
或はこれらの濾過媒体で挾むなどした後、例えば自然濾
過、或は減圧濾過などの操作により濾過してシート状と
する方法の総称である。
本発明に於て、セルロースパルプは強度付与効果と無
機質充填材を担持する効果があり、1種または2種以上
が20〜80重量%の範囲で用いられる。セルロースパルプ
が20重量%未満においては強度が弱くなりすぎ、樹脂含
浸時及び熱圧成形時に破断が起こるため好ましくない。
一方、80重量%を超えると無機質感等の質感が劣るため
好ましくない。
本発明に用いられるセルロースパルプとしては、例え
ばコットンリンターパルプ、晒サルファイトパルプ(NB
SP,LBSP)、晒クラフトパルプ(NBKP,LBKP)、溶解パル
プ(DP)等が挙げられる。
次に、人造繊維は寸法安定性、耐摩耗性、耐衝撃性、
耐熱性等の成形板としての物理特性の点より、1種また
は2種以上を2〜40重量%の範囲で用いられる。人造繊
維が2重量%未満では物理特性が不十分であり、40重量
%を超えると紙の層間強度が弱くなり樹脂含浸時及び熱
圧成形時に破断が起こり易くなり好ましくない。
本発明に用いられる人造繊維としては、ガラス長繊維
(チョップドストランド)、ガラス短繊維(マイクロガ
ラス)、アルミナシリカ繊維(セラミックファイバ
ー)、アルミナ繊維、ムライト繊維、石英繊維、珪酸ガ
ラス繊維、ロックウール、チタン酸カリ繊維、ジルコニ
アファイバー、硫酸カルシウム繊維等の人造無機繊維、
及びポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリビニルア
ルコール(PVA)、レーヨン、ポリクラール、ポリプロ
ピレン(PP)、アラミド、カイノール繊維等の人造有機
繊維等が例示される。
人造繊維の中でも水分散性が良く、無色透明であり、
寸法安定性、耐摩耗性、耐熱性及び耐衝撃性等の物理特
性全てに有効である合成無機繊維がより好ましく、更に
平均繊維径が10μ以下であり平均繊維長が0.1〜8mmのも
のがより好ましい。
次に、無機質充填剤の役割は、成形板にした時のプラ
スチック感(軽く、柔かく、深みがない感じ)を打ち消
し、重く、硬く、深みのある無機質感を均一に付与する
と共に、地色を決定する事にあり、平均粒径10μ未満の
ものが10〜70重量%の範囲で用いられる。これらの無機
質感は非常に重要な要素であり、これが備わっていなけ
れば単なるプラスチックの板となってしまい商品価値が
著しく低下する。無機質充填剤は平均粒径10μ以上のも
のでは御影石調人工ソリッド材の地色の部分がまだらに
なってしまい、地色の部分の均一な無機質感が不足する
ので好ましくない。添加量は、10重量%未満では無機質
感が不足し、70重量%を超えると紙の強度が弱くなり樹
脂含浸時、熱圧成形時等の破断し易くなるので好ましく
ない。
また、無機質充填剤の色は御影石調人工ソリッド材の
地色になり、目的とする御影石調ソリッド材の色調に合
わせて1種または2種以上を適宜選択して用いる。
無機質充填剤としては、例えばケイ石、ケイ砂、ケイ
藻土、カオリン、ハロイサイト、モンモリロナイト、ベ
ントナイト、ゼオライト、リン鉱石、ダイアスポア、ギ
プサイト、ボーキサイト、酸性白土、陶石、ろう石、長
石、石灰石、ケイ灰石、石膏、ドロマイト、マグネサイ
ト、滑石などの天然無機物、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水不溶性金属水
酸化物、トベルモナイト、ゾノトライト等のケイ酸カル
シウム系水和物、カルシウムアルミネート水和物、カル
シウムスルホアルミネート水和物等の各種酸化物の水和
物、アルミナ、シリカ、含水ケイ酸、球状シリカ、マグ
ネシア、酸化亜鉛、スピネル、合成コージライト、合成
ムライト、合成ゼオライト、合成炭酸カルシウム、リン
酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、酸化
チタン、チタン酸カリウム等の合成無機質などの粉末あ
るいは長さ概ね10μ未満の微細な繊維状物が挙げられ
る。なおウイスカー状物、鱗片状物、フレーク状物等も
含まれる。
また、必要に応じて水溶性尿素樹脂、メラミン樹脂、
カチオン化澱粉、CMC、ポリアミド、ポリアミン、エピ
クロルヒドリン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等の紙力
増強剤、あるいは高分子凝集剤、硫酸バンド、アルミン
酸ソーダの如き補助薬剤、更には極微量の着色剤として
モリブデンレッド、ベンガラ、群青等の無機系顔料、あ
るいは不溶性アゾ系、アゾレーキ系、フタロシアニン
系、トリフェニルメタン系、キナクリドン系、チオイン
ジゴ系、ジオキサジン系、ペリノンペリレン系、イソイ
ンドリノン系、フルオルビン系、アントラキノン系、カ
ップリング型アゾ系、縮合型アゾ系、金属錯塩系等の有
機顔料も無機質感を損ねない範囲内で内添して使用して
もよい。これらの顔料は、概ね直径1μ未満の極微粒子
である為斑点模様にはならず、全体に均一な地色の着色
を行うものであり、斑点模様を付与する微粒子状添加物
とは区別されるものである。更に又、斑点模様を付与す
る微粒子状添加物あるいは合成繊維類、無機質充填材類
は予めシランカップリング剤等で処理しておいても良
い。
次に、御影石調の斑点模様を付与する方法としては先
づ微粒子状添加物を内添する内添法があるが、目的とす
る御影石調ソリッド材にあわせて、無機質充填剤とは色
相が異なる平均粒径10〜500μ微粒子状添加物の1種ま
たは2種以上を、前記の構成要素と共に混合し水分散体
となし抄紙する。
御影石調にするには微粒子状添加物の混合比を概ね1
〜30重量%の範囲にするのが望ましい。1重量%未満で
は御影石調の斑点状模様が疎らになりすぎるため好まし
くなく、30重量%を超えると斑点が密になりすぎて重な
りあつてしまい好ましくない。
微粒子状添加物としては無機質、有機質のどちらでも
良いが、例えば活性炭粉末(やしがら炭、ソーダスト炭
等)、黒炭粉末、コークス粉末、天然黒鉛粉、人造黒鉛
粉、酸化鉄粉末等の有色あるいは着色無機粉末、更には
ナイロン、塩化ビニル樹脂、熱硬化型エポキシ樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂などの合成樹脂の粉末を
濃色に着色したもの等が例示されるが、これらに限られ
るものではない。微粒子状添加物の形状は球状、鱗片
状、ウイスカー状、多面体状、円筒状等いずれでも良い
が、成形板はソリッド材である為断面も御影石調の斑点
状模様となるものが望ましい。微粒子状添加物の大きさ
としては平均粒径が10〜500μの範囲が望ましく、10μ
未満では斑点模様が細かくなりすぎ、500μを超えると
粗すぎて抄紙した時に紙層中に担持できずに脱落して斑
点状模様がピンホール抜けするなどの問題を生じるため
好ましくない。尚、粒子径は狭い範囲で均一にそろえな
い方が好ましく、粒子径の小さいものから大きいものま
で適度に分布している方が御影石調の質感がでやすい。
また、樹脂粉末の場合には熱圧成形温度で溶融しない程
度の融点のものであることが必要である。
一方、前記の基紙上に斑点層が設ける方法は特に限定
されるものではないが、基紙表面が粗であるためスプレ
ー塗布等の方法が好適に用いられる。この方法は、目的
とする御影石調人工ソリッド材の色にあわせて、基紙の
片面又は両面に無機充填剤と色相の異なる平均粒径500
μ以下の微粒子状粉末を1種または2種以上含む水分散
液あるいは有機用材分散液を、液滴の大きさを適宜コン
トロールして塗布し、概ね平均直径10〜500μの御影石
調の斑点模様を描き、御影石調の斑点模様紙としても本
発明の目的を達しうる。該分散液には必要に応じ、本発
明の目的を達しうる範囲内で樹脂、分散液を添加しても
良い。スプレー塗布等の塗布方法においては、概ね10〜
500μの大きさの斑点模様を作り得るものであれば微粒
子状粉末の大きさ及び形状は特に限定されるものではな
いが、平均粒径が500μを超えるものは粗すぎて抄紙し
た時に紙層中に担持できずに脱落して斑点状模様がピン
ホール抜けするなどの問題を生じるため好ましくない。
また、微粒子状粉末は無機または有機粉末のいずれで
も良いが、有機粉末の場合には熱圧成形温度で溶融しな
い程度の融点が必要である。塗布量についても樹脂を含
浸する際に支障をきたさない範囲内で適宜選択し得る。
以上のような内添法による斑点状模様紙又は基紙の各
構成要素を水中に分散して水分散体となし、湿式抄紙法
またはそれに準じた方法により抄紙し、乾燥して斑点状
模様紙または基紙を作製する。
このようにして得た御影石調の斑点状模様紙に熱硬化
性樹脂を含浸、乾燥して含浸量25〜60重量%とした後、
複数枚を積層し熱圧成形してソリッド材を得る。
本発明に用いられる熱硬化性樹脂は水溶性型、水分散
型、有機溶剤溶液型等いずれでもよく、含浸量は で表示した場合、概ね25〜60重量%が好ましい。25重量
%未満だと樹脂の流れが十分でなくカスレがでやすくな
り、60重量%を超えると樹脂が流れ過ぎるため好ましく
ない。
熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、メラミン樹
脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、
ジアリルフタレート樹脂、アルキッド樹脂、ポリイミ
ド、ポリアミド、イミド樹脂、フラン樹脂等が望ましい
が、熱圧成形により最終的にソリッド材に仕上がるもの
であれば使用できる。
この様にして熱硬化性樹脂を含浸して乾燥したシート
を複数枚積層した後、熱圧成形する。熱圧成形する際の
温度、圧力、時間等はそれぞれ樹脂の性質により適宜設
定する。また、積層するシートの枚数も成形板の必要厚
味に応じて必要なだけ積層できる。
(発明の効果) 以上の様にして得られた御影石調人工ソリッド材は、
重く、硬く、深みある無機質感及び御影石感等の質感に
おいて、人造大理石分野における御影石調ソリッド材と
比較して全く遜色なく、更に物理特性、二次加工性等は
はるかに優れた全く新しいタイプの建築内外装材料であ
り、家具、システムキッチン、インテリヤ、外装材、そ
の他広範囲の用途に適用可能である。
(実施例) 次に実施例を挙げ本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施
例において用いた評価方法は以下の通りである。
(1) 質感 無機質感及び御影石感の総合感 ◎…非常に良,○…良,△…やや劣る,×…劣る (2) 耐衝撃性 500g重の鋼球を30cmの高さより落下させた時の表面状
態 ◎…ほとんどクラックなし ○…若干クラックがある程度 △…クラックかなり多い ×…砕けて粉々になる (3) 耐摩耗性 テーバー摩耗試験材1kg荷重1000回転後の摩耗率
(%) ◎…10%以下 ○…10〜30% △…30〜50% ×…50%以上 (4) 耐熱性 200℃のオイルバスを10分間乗せた後の表面状態 ◎…変化なし ○…若干変色 △…かなり変色 ×……著しく変色 (5) 寸法安定性 水中に24時間浸漬後の寸法変化率 ◎…全くなし ○…0.5%以下 △…0.5〜1.0% ×…1.0%以上 (6) 二次加工性 切削性、曲げ加工性、ドリル適正、接着性の総合評価 ◎…非常に良 ○…良 △…やや劣る ×…劣る (7) 最低可能厚み 30cm角の板にシタ場合、建材として使用できる最低可
能厚み(即ち、30cm角の板としてどこまで薄くできるか
という評価) 実施例1 セルロースパルプとしてコットンリンターパルプ40重
量部、人造繊維としてガラス長繊維チョップドストラン
ド(平均繊維径6μ、平均繊維長6mm)20重量部、無機
質充填剤として水酸化アルミニウム(昭和電工製、ハイ
ジライドH−32、平均粒径3.2μ)25重量部及び酸化チ
タン(石原産業製、タイペークR−820、平均粒径0.3
μ)2重量部、微粒子状添加物として人造黒鉛粉(粒径
範囲20〜200μ、平均粒径50μ)8重量部を水に分散
し、更にメラミン樹脂系紙力増強剤を1.5重量部添加
し、次いで硫酸バンドとアルミン酸ソーダによりpH5.5
に調整した後、タッピシートマシン(手抄き用丸型抄紙
装置)にて坪量120g/m2のシートを抄造した。
次いで液濃度50重量%の水溶性メラミン樹脂(日本カ
ーバイト社製、商品名ニカレジン)を含浸量52%(含浸
後坪量250g/m2)で含浸、乾燥し、同様のシートを16枚
積層して温度130℃圧力80kg/cm2で30分間プレスした。
出来上がった成形板は厚味3mmであった。
実施例2 セルロースパルプとして晒サルファイトパルプ(NBS
P)80重量部、人造繊維としてガラス長繊維チョップド
ストランド(平均繊維径6μ、平均繊維長6mm)20重量
部及びカットレーヨン繊維(2デニール×5mm長)10重
量部、無機質充填剤として水酸化アルミニウム(昭和電
工製、ハイジライドH−32、平均粒径3.2μ)50重量
部、シリカ粉末(平均粒径3μ)10重量部及び酸化チタ
ン(石原産業製、タイペークR−820、平均粒径0.3μ)
5重量部、更にごく微量の縮合アゾ系顔料とを水中に分
散し、長網型湿式抄紙機により坪量130g/m2の基紙を抄
造した。この基紙は淡いアイボリー色であった。この基
紙の表面に市販の書道用の黒色の墨液(平均粒径1μ未
満)をスプレー塗布して斑点状模様紙を作成した。この
時の斑点の直径は概ね50〜500μであり、平均直径は400
μであった。尚、平均直径は光学顕微鏡により1.5mm×
1.5mm角の部分の斑点状模様の拡大写真(50倍)を撮影
し、斑点の大きい方より20個分の直径の平均値より求め
た。
かくして得られた斑点状模様紙に実施例1と同様のメ
ラミン樹脂を含浸、乾燥して坪量250g/m2の含浸シート
とし、このシートを8枚重ねて実施例1と同様にして熱
圧成形を行った。この成形板の厚味は1.5mmであり、天
然の御影石と比べても外観上遜色ないものであり、物理
強度も高く曲げ加工も可能であった。
以上の様にして得られた実施例1及び2の成形板と、
比較例1として、従来より市場に出ている人工大理石系
(押出し成形)人工御影石調ソリッド材(デュポン社
製、商品名;御影石調コーリアン)を厚さ3mmに削った
ものとの性能比較を行った結果を表−1に示す。
表−1の結果より明らかな様に、実施例1及び2のソ
リッド材が総合的に優れたものであった。
実施例3 セルロースパルプとして晒サルファイトパルプ(NBS
P)85重量部、人造繊維としてガラス長繊維チョップド
ストランド(平均繊維径6μ、平均繊維長6mm)15重量
部、無機質充填剤として水酸化マグネシウム(平均粒径
0.2μ)30重量部、シリカ粉末(平均粒径3μ)10重量
部及び酸化チタン(石原産業製、タイペークR−820、
平均粒径0.3μ)3重量部を混合水分散体となし、更に
微粒子状添加物として熱硬化型エポキシ樹脂粉末(東亜
合成化学工業(株)製、商品名アロンパウダーE−10
0、平均粒径60μ)の着色(黒)粉末を全固形分の3重
量%となるように添加混合し、実施例1と同様な方法に
より120g/m2のシートを得た。
更に、実施例1と同様の方法により実施例1と同じ水
溶性メラミン樹脂を含浸、乾燥処理して含浸量40重量%
の含浸シートとし、該シートを32枚重ねて130℃、圧力8
0kg/cm2で30分間プレスして成形板とした。出来上がっ
た成形板は厚み6mmであった。
実施例4〜5及び比較例2〜3 熱硬化型エポキシ樹脂粉末(東亜合成化学工業(株)
製、商品名アロンパウダーE−100、平均粒径60μ)の
着色(黒)粉末を10重量%としたものを実施例4、25重
量%としたものを実施例5、0.5重量%としたものを比
較例2、35重量%としたものを比較例3とし、他は実施
例3と同様にして厚み6mmの成形板を作製した。実施例
3〜5及び比較例2〜3について質感を比較した結果を
表−2に示した。
表−2の結果より、熱硬化型エポキシ樹脂着色(黒)
粉末が0.5重量%の比較例2では斑点が疎らすぎて御影
石感が乏しく、熱硬化型エポキシ樹脂着色(黒)粉末が
35重量%の比較例3では斑点が密すぎて御影石感が乏し
く質感が劣り、熱硬化型エポキシ樹脂着色(黒)粉末が
1〜30重量%のとき質感が優れていることが明らかであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 隆志 愛知県海部郡甚目寺町大字上萱津字深見 24番地 アイカ工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−28646(JP,A) 特開 昭50−29633(JP,A) 特開 昭51−127861(JP,A) 特公 昭38−23090(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分 (A) セルロースパルプ20〜80重量% (B) 人造繊維2〜40重量% (C) 平均粒径10μ未満の無機質充填剤10〜70重量% (D) 無機質充填剤と色相の異なる平均粒径10〜500
    μの微粒子状添加物1〜30重量%を主要成分とする御影
    石調の斑点状模様紙に熱硬化性樹脂を乾燥後の含浸量が
    25〜60重量%となるように含浸し、乾燥した後、複数枚
    を積層して熱圧成形して成る事を特徴とする御影石調人
    工ソリッド材。
  2. 【請求項2】下記の成分 (A) セルロースパルプ20〜80重量% (B) 人造繊維2〜40重量% (C) 平均粒径10μ未満の無機質充填剤10〜70重量% を主要成分とする基紙の片面又は両面に、前記の無機質
    充填剤とは色相が異なる平均粒径500μ以下の微粒子状
    粉末を含む平均直径10〜500μの斑点層を設けて御影石
    調の斑点状模様紙とし、更に熱硬化性樹脂を乾燥後の含
    浸量が25〜60重量%となるように含浸し、乾燥した後、
    複数枚を積層して熱圧成形して成る事を特徴とする御影
    石調人工ソリッド材。
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