JP2717008B2 - セラミック吸着獸毛繊維の製造方法 - Google Patents

セラミック吸着獸毛繊維の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,セラミツク微粒子を獣毛繊維に吸尽吸着せ
しめてなるセラミツク吸着獣毛繊維の製造方法に関する
ものである。
(従来の技術) セラミツク微粒子を繊維に付着させる場合,従来から
アクリル樹脂をバインダーに用いてセラミツク微粒子を
主に合繊布帛に付着させる方法が行われてきた。しかし
ながら,この方法の場合,セラミツク微粒子を繊維に付
着させるために比較的多量の樹脂を用いなければなら
ず,また,使用するアクリル樹脂の一般的性質から,繊
維の風合が非常に悪化する問題が生じるとともに,風合
の耐久性も悪かった。しかも,加工する繊維の形態が
糸,スライバー,バラ毛の場合には,繊維間に付着現象
が生じて解繊が困難になり,結局適用可能な繊維の形態
も布帛に限られ,布帛以外への適用はできなかった。
そこで,本出願人は,先に特願昭63−20057号にて,
カチオン基を有し,かつフイルム形成能を有する樹脂で
セラミツク微粒子を包含,カチオン帯電させ,これを予
め酸化処理により繊維表面をアニオンに帯電させた獣毛
繊維に吸尽吸着せしめる方法を提案したが,この方法で
は,特にセラミツクの粒度が大きい場合,獣毛繊維に吸
着したセラミツク微粒子の繊維からの離脱が多くなると
いう問題が生じた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,このような現状に鑑みて行われたもので,
糸,バラ毛,スライバー,布帛等の形態の獣毛繊維に比
較的粒子径の大きいセラミツク微粒子を付着させるにも
かかわらず,その脱落が少なく,麻調のシヤリ感風合の
みならず,肌着にも適用できるようなソフトな風合を耐
久性よく有せしめることができるセラミツク吸着獣毛繊
維の製造方法を得ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は,上述の目的を達するもので,次の構成を有
するものである。
すなわち,本発明は,粒子直径0.1〜70μのセラミツ
ク微粒子を分散剤で水中に分散させた分散液に,カチオ
ン基を有し,かつフイルム形成能を有する樹脂を加え
て,該樹脂でセラミツク微粒子を包含,カチオン帯電さ
せ,これを予め酸化処理にて繊維表面をアニオンに帯電
させた獣毛繊維に吸尽吸着せしめた後,カチオン基を有
し,かつバインダー力があり,フイルム形成能を有する
樹脂を反応せしめて,獣毛繊維表面上でセラミツク微粒
子に樹脂の2重層を形成し,しかる後に該獣毛繊維を乾
燥熱処理することを特徴とするセラミツク吸着獣毛繊維
の製造方法を要旨とするものである。
以下,本発明を詳細に説明する。
本発明では,被加工繊維として獣毛繊維を用いる。こ
こでいう獣毛繊維とは,羊毛,アルパカ,モヘア,アン
ゴラ,カシミア等の動物より得られる天然ケラチン質繊
維を意味するものであり,その繊維形態は,バラ毛,ス
ライバー,糸,織物,編物,不織布等いかなる形態のも
のであってもよい。
本発明では上述の獣毛繊維に予め酸化処理を実施し,
その繊維表面をアニオン化しておくことが必要である。
この酸化処理条件は,獣毛の種類により調整すべきもの
であり,通常は酸化剤の種類およびその使用量によって
異なるが,一般にバツチ法で行う場合は,繊維重量の1
〜10%o.w.f.にて常温で10〜30分間の浸漬処理後,30〜5
0℃に昇温して10〜40分間の処理を行うとよく,また,
連続法で行う場合には,3〜10%o.w.f.にて常温で約3〜
15秒間浸漬し,ピツクアツプ100%で絞液後,常温にて
約3〜5分間滞留させるとよい。このような処理温度や
処理時間は,単なる目安であって、必ずしもこれに限定
される必要はない。
ここで用いる酸化剤としては,次亜塩素酸塩,亜塩素
酸塩,ジクロルイソシアヌール酸塩,過マンガン酸塩,
過酸化水素,モノ過硫酸およびその塩類等を挙げること
ができる。
酸化処理を施した獣毛繊維は,十分水洗した後,還元
剤を用いて繊維内部に残存する酸化剤を除くと同時に,
獣毛繊維の表面をアニオン化する。還元剤としては,重
亜硫酸ソーダ,亜硫酸ソーダ,メタ重亜硫酸ソーダ等を
用いることができ,その使用量は,3〜8%o.w.f.程度が
適当である。
このようにしてアニオンに帯電せしめた獣毛繊維に対
して,本発明ではまず,カチオン基を有し,かつフイル
ム形成能を有する樹脂で包含してカチオン帯電せしめた
セラミツク微粒子を吸尽吸着せしめる。
ここで用いるセラミツク微粒子とは,その粒子の大き
さが直径0.1〜70μ,望ましくは20〜70μの範囲で微粉
体で,使用されるセラミツクとしては,ケイ酸系,アル
ミナ系,ジルコニウム系,チタン系等のセラミツクがあ
り,さらに具体的には,ケイ酸系の酸化ケイ素SiO2,ア
ルミナ系の酸化アルミニウムAl2O3,ジルコニウム系の
酸化ジルコニウムZrO2,チタン系の酸化チタニウムTiO2
等を挙げることができ,また,これらの複合物であるア
ルミノ・シリケイトAl2O3・SiO2,ジルコンZrO2・Si
O2,チタン酸アルミニウムAl2O3・TiO2並びにコージラ
イト2MgO・2Al2O3・5SiO2に代表されるゼオライトMeO・
Al2O3・aSiO2・nH2O(Meはアルカリ金属またはアルカリ
土類金属)等を挙げることができる。
ここで,セラミツク微粒子を獣毛繊維に吸尽吸着せし
める方法を以下に説明する。
当然のことではあるが,セラミツク微粒子を水溶液中
に加えて攪拌しても白く懸濁するだけで,5〜30分間放置
すれば溶液の上澄み液は透明になり,セラミツク微粒子
は底部に沈降する。従って,セラミツク微粒子を水溶液
中に均一に分散するために分散剤が必要である。
一般には分散剤は,バツト染料,分散染料,顔料等の
ように,水中で微粒子として存在するものを均一に,し
かも安定した分散状態で保つために用いられているが,
これらのほとんどは,大別するとβ−ナフタレンスルホ
ン酸ホルムアルデヒド縮合体かポリオキシエチレンアル
キルフエノールエーテルまたはその硫酸エステル塩等で
あり,アニオン性の荷電を有している分散剤である。そ
して,これらの分散剤を使用しても,セラミツク微粒子
の水性分散性の向上効果は乏しい。
本発明に用いられる分散剤としては,下記化学式
(I)で示される化合物が,セラミツク微粒子に対する
乳化性能,分散性能の点で優れているので,推奨され
る。
(ただし,m,nは1〜15の整数,Rは脂肪族基を示す。) このような分散剤(ポリオキシエチレン基を有する第
3級アミンの脂肪族アマイド)を2〜10%o.w.f.の範囲
で用いることにより,セラミツク微粒子の水性分散性は
著しく向上した。本発明では,分散性が良好であれば,
特にこの分散剤に限定される必要はない。
次に,カチオン基を有する樹脂を使用して水性分散し
ているセラミツク微粒子を包含し,これをカチオンに帯
電させる。ここで使用する樹脂は,アニオン化された獣
毛繊維と反応しうるカチオン基を有し,かつフイルム形
成能を有することが不可欠である。
かかる樹脂としては,下記化学式(II)で示されるア
ミノアクリルコーポリマーや,下記化学式(III)で示
されるポリアミドエピクロルヒドリン樹脂,下記化学式
(IV)で示されるアミノ変性シリコーン樹脂等を挙げる
ことができる。
(ただし,n,mはm+n=10〜20を満足する正の整数。) (ただし,Rはアルキル基またはアルコキシ基,m,nは正の
整数を示す。) これらの樹脂をセラミツク微粒子の水性分散液に添加
混合することにより,セラミツク微粒子を上記樹脂で包
含し,カチオンに帯電させる。この場合,樹脂で包含し
てカチオンに帯電させたセラミツク微粒子の分散液を処
理浴とは別の分散液として用意(これを後で処理浴に加
えることになる)してもよいが,セラミツク微粒子のみ
を分散剤で分散させた分散液を予め処理浴に添加してお
き,続いて,この処理浴にカチオン基を有する樹脂を添
加することにより,処理浴中でセラミツク微粒子を該樹
脂で包含,カチオン帯電させたセラミツク微粒子の分散
液を形成するようにしてもよく,工業的にはむしろ後者
の方が合理的である。
また,本発明で用いる上述のカチオン基を有する樹脂
の中で,アミノ変性シリコーン樹脂の場合にアミノエポ
キシ樹脂を併用すると,セラミツク微粒子の吸尽吸着が
より一層良好になるので,必要に応じて適宜併用すると
よい。
カチオン基を有する樹脂の使用量は,目的とする繊維
の風合に合わせて適宜決定すればよいが,一般にはアミ
ノアクリルコーポリマーの場合,1〜10%o.w.f.,ポリア
ミドエピクロルヒドリン樹脂の場合,10〜30%o.w.f.,ア
ミノ変性シリコーン樹脂の場合,1〜10%o.w.f.程度が適
当である。アミノアクリルコーポリマーによりば,春,
秋素材として要求される粗硬感の伴った風合のものを得
ることができ,ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂によ
れば,中衣,外衣用として要求されるハリ,腰の伴った
中庸の風合のものを得ることができ,アミノ変性シリコ
ーン樹脂によれば,肌着に要求される非常にソフトな風
合のものを得ることができる。
上述の樹脂で包含し,カチオンに帯電させたセラミツ
ク微粒子は,水性分散液の状態で予めアニオンに帯電さ
せておいた獣毛繊維に吸尽吸着せしめる。この吸尽吸着
処理においては,アミノアクリルコーポリマーおよびポ
リアミドエピクロルヒドリン樹脂の場合,pH7.0〜10.0,
アミノ変性シリコーン樹脂の場合,pH4.0〜7.0に調整
し,いずれの場合にも20〜50℃で10〜50分間の処理を行
うことにより,セラミツク微粒子を獣毛繊維にはほとん
ど完全に吸尽吸着せしめることができる。
獣毛繊維へのセラミツク微粒子の吸尽率は,使用する
樹脂のタイプ,使用量,浴のpH,処理温度,処理時間等
に依存するので,実施に際して予め実験により条件を設
定するようにしておくとよい。
このようにしてセラミツク微粒子を吸尽吸着した獣毛
繊維は,同浴にてさらに,カチオン基を有し,かつバイ
ンダー力があり,フイルム形成能を有する樹脂と反応せ
しめることにより,セラミツク吸着獣毛繊維表面上でセ
ラミツク微粒子に樹脂の2重層を形成し,セラミツク微
粒子を被覆する。かかる樹脂としては,下記化学式
(V)で示されるカチオン性ウレタン樹脂を代表例とし
て挙げることができ,pH6.0〜10.0,温度20〜50℃にて10
〜50分間の処理を行うことにより,該樹脂はセラミツク
微粒子を吸着した獣毛繊維表面上にほとんど完全に吸尽
吸着され,セラミツク微粒子を吸尽吸着時に使用した樹
脂を下層にした樹脂の2重層が形成される。
(ただし,R,R′,R″,Rはいずれもアルキル基,Xはハロ
ゲン原子を示す。) このようにして2重層の樹脂で被覆されたセラミツク
吸着獣毛繊維は,次に脱水し,乾燥熱処理を行う。この
乾燥熱処理条件は,使用した樹脂を繊維上でフイルム形
成させ,完全に固着させるために,80〜120℃にて30〜60
分間の乾熱処理を行うことが好ましい。
(作用) 水に不溶のセラミツク微粒子が獣毛繊維に吸着する詳
細な機構については明らかでないが,本発明者は次のよ
うに推測している。
まず,獣毛繊維を酸化剤処理後,還元剤中和すると,
獣毛のジサルフアイト結合が酸化され,スルホン酸基を
生ずると同時に,一方ではクチクル中のペプチド結合の
開裂によりカルボキシル基と一級アミンを生じ,その結
果,獣毛繊維上はアニオン性に帯電した座席となる。一
方,セラミツク微粒子そのものは金属酸化物(MeO2)であ
るが,水にも酸にも不溶で,pH9以上のアルカリ領域で一
部金属酸塩イオン(MeO3)となるとはいえ,これが獣毛繊
維に直接結合するとは考えられない。
それ故,セラミツク微粒子(金属酸化物)の酸素のも
つ不対電子が,分散剤であるカチオン界面活性剤のアミ
ンにより化学的に吸着されて,元来不溶のセラミツク微
粒子が水溶液中で均一に分散され,安定した水性分散剤
となり,この安定分散された状態でアミノ基等のカチオ
ン性基をもつ樹脂を作用させると,セラミツク微粒子は
カチオン界面活性剤より脱着現象が起こると同時に,セ
ラミツク微粒子のもつ酸素の不対電子が樹脂のアミン基
の個所へ化学的に吸着されていく現象が起こり,その結
果,樹脂がセラミツク粒子を包含した形となって,樹脂
そのものはカチオンに帯電した状態となる。従って,獣
毛繊維のアニオン化された座席にカチオン性の官能基を
もった樹脂分子が反応することになり,樹脂に包含され
たセラミツク粒子も獣毛繊維上に吸尽吸着されることに
なる。そして,このようにしてセラミツク微粒子を吸着
せしめた獣毛繊維に,カチオン基を有し,かつバインダ
ー力があり,フイルム形成能を有する樹脂を反応吸着さ
せることにより,セラミツク吸着獣毛繊維上でセラミツ
ク微粒子に樹脂の2重層を形成せしめる。このようにす
ると,獣毛繊維上のセラミツク微粒子は樹脂により被覆
されて,摩擦等により脱落しにくくなる。樹脂は,反応
後,乾燥,キユアリングされて獣毛繊維上で2重層の皮
膜を形成し,その結果,セラミツク微粒子の繊維吸着耐
久性も一層向上する。
(実施例) 次に,本発明方法を実施例により具体的に説明する。
実施例1 綛状のニツト用ウール糸(番手2/32)を用意し,噴射
式染色機を用いて浴比が1:15になるように液を入れ,常
温で浸透剤Tergifol TMN(米国UCC社製,非イオン活性
剤)0.5%o.w.f.を加えて5〜10分間運転し,十分に原
料を湿潤した後,次亜塩素酸ソーダを有効塩素量で2.0
%o.w.f.加えて10分間循環し,続いて,濃硫酸にてpHを
2〜3に保ち,30℃で20分間の処理を行った。次に,亜
硫酸ナトリウムを5.0%添加し,温度35℃にて15分間の
脱塩素中和を行った後,水洗して新液を入れた。
ここで,3%エソミンT/15(ライオンアクゾ(株)製,分
散剤)を3%o.w.f.熱湯でよく溶解した溶液に平均粒子
直径20μのビーマイト(ビーム工業(株)製,セラミツ
ク微粒子)4.0%o.w.f.を加えて均一に分散させた後,
これを処理浴に加えて10分間運転した。
次に,松本シリコーンソフナーN−20(松本油脂
(株)製,アミノ変性ポリシロキサン乳化物)を6.0%
o.w.f.とり,これを処理浴に加えて50℃で40分間の処理
を行ったところ,開始当初,懸濁していた溶液は無色透
明となり,セラミツク微粒子が繊維に完全に吸尽された
のを確認後,常温に冷却し,続いてケミチレンGU−2
(三洋化成(株)製,カチオン系ポリウレタン樹脂)を
5.0%o.w.f.とり,十分に希釈した後,10分間かけて処理
浴に加え,40℃にて30分間の処理を行ったところ,溶液
が透明になった。この後,通常の方法で脱水後,90℃で6
0分間の乾燥熱処理を行うことにより,本発明方法によ
るセラミツク吸着羊毛糸を得た。この羊毛糸は,肌着に
も適用できるようなソフトな風合を有していた。
この羊毛を用いて腹巻を試作し,JISL−0217 104法に
て30回の実用洗濯試験を行い,この羊毛糸を構成してい
る繊維を顕微鏡で観察したところ,実用洗濯を行う前と
同じ程度のセラミツク微粒子が羊毛糸に吸着されている
ことが確認され,実用洗濯を行っても優れた耐久性を有
していることがわかった。
実施例2 直径21.5μのオーストラリア産メリノ種原料を使用し
た羊毛セーターを用意し,パドルマシンを用いて浴比1:
30にてジクロロイソシアヌール酸ナトリウムを有効塩素
量で4.0%o.w.f.加え,25℃にて25分間浸漬し,水洗後,
亜硫酸ナトリウム3.0%o.w.f.,酸性亜硫酸ソーダ3.0%
o.w.f.の浴中にて30℃で15分間処理した後,十分に水洗
した。ここで,エソミンT/15(ライオンアクゾ(株)
製,分散剤)を3.0%o.w.f.熱湯でよく溶かした溶液
に,ゼオラム(東洋曹達工業(株)製,ゼオライト)4.
0%o.w.f.を加えて十分に分散させた後,処理浴に加え
た。
次に,ハーコセツト57(デイツクハーキユレス社製,
ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂)を5.0%o.w.f.と
り,十分に希釈した後,処理浴に加え,50℃にて30分間
の処理を行い,溶液が透明になったのを確認後、処理液
を約半量排水し新たに水を加えて液温を20〜25℃に調整
した。続いて,ケミチレンGU−2を5.0%o.w.f.とり,
十分に希釈した後,10分間かけて処理浴に加え,40℃にて
30分間の処理を行った。処理後,遠心脱水機で脱水した
後,タンブルドライヤーにて80℃で15分間の乾燥熱処理
を行った。
処理後のセーターを構成する繊維を顕微鏡で観察した
ところ,セラミツク微粒子が獣毛繊維上に吸着されてい
るのが確認された。さらに,このセーターを1シーズン
着用した後,セーターを構成する繊維を顕微鏡で観察し
たところ,着用前と変わらない量のセラミツク微粒子が
確認され,洗濯による微粒子の脱落が少なく,耐久性が
優れていることがわかった。
(発明の効果) 本発明方法によれば,獣毛繊維に完全にセラミツク微
粒子を結合させて,その脱落が少なく,麻調のシヤリ感
風合のみならず,肌着にも適用できるようなソフトな風
合を耐久性よく獣毛繊維に有せしめることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子直径0.1〜70μのセラミツク微粒子を
    分散剤で水中に分散させた分散液に,カチオン基を有
    し,かつフイルム形成能を有する樹脂を加えて,該樹脂
    でセラミツク微粒子を包含,カチオン帯電させ,これを
    予め酸化処理にて繊維表面をアニオンに帯電させた獣毛
    繊維に吸尽吸着せしめた後,カチオン基を有し,かつバ
    インダー力があり,フイルム形成能を有する樹脂を反応
    せしめて,獣毛繊維表面上でセラミツク微粒子に樹脂の
    2重層を形成し,しかる後に該獣毛繊維を乾燥熱処理す
    ることを特徴とするセラミツク吸着獣毛繊維の製造方
    法。
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