JP2715258B2 - 弁駆動用アクチュエータ - Google Patents

弁駆動用アクチュエータ

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JP2715258B2
JP2715258B2 JP6120805A JP12080594A JP2715258B2 JP 2715258 B2 JP2715258 B2 JP 2715258B2 JP 6120805 A JP6120805 A JP 6120805A JP 12080594 A JP12080594 A JP 12080594A JP 2715258 B2 JP2715258 B2 JP 2715258B2
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敏和 佐々木
猛 斎藤
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日本ベーレー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプロセス制御用高温高圧
調節弁等を駆動するための空気式アクチュエータ等に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、事業用火力発電プラント等にお
ける高温高圧調節弁等の空気式アクチュエータは、弁本
体内の制御流体圧力が広範囲に変動するため、(1) ポジ
ション制御の安定性、(2) リニアリティ精度の確保、
(3) エネルギー効率の向上が望まれる。
【0003】尚、ポジション制御の安定は、(a) 負荷側
の圧力変動に対しアクチュエータのスラストが十分であ
ること、(b) ポジションの変位に対しアクチュエータの
スラストが一定であって、各ポジションでの出力速度が
一定であること、(c) アクチュエータ出力軸の単位スト
ロークに対し必要とされるパワーシリンダのストローク
が比較的大きいこと等によって確保される。
【0004】また、リニアリティ精度の確保とは、弁開
度指令の変化に対しアクチュエータ出力軸の変化がリニ
アであることを意味する。このリニアリティ精度が確保
されると、弁流量特性がアクチュエータ出力軸の変位に
対して定められている弁において、弁キャリブレーショ
ン時に流量変化に対する指令変化率を直ちに、補正する
ことなく定めることができる。
【0005】然るに従来、弁駆動用アクチュエータとし
て、特開平4-312274号公報、或いは、実開昭63-37879号
公報に記載の如くのものがある。
【0006】特開平4-312274号公報に記載のものは、パ
ワーシリンダのスラストにより出力軸を直線駆動する弁
駆動用アクチュエータにおいて、弁を空気圧で開き、圧
縮ばねで閉じるとともに、弁全閉時にテコにより駆動力
を増大する機構を備えたものである。
【0007】実開昭63-37879号公報に記載のものは、流
体圧力を受けるダイヤフラムの変位により弁棒を直接駆
動する弁駆動用アクチュエータにおいて、弁棒の途中
に、ダイヤフラムの変位より弁体の移動を大きくする行
程増加機構を設けたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、特開平4-
312274号公報に記載の従来技術には、下記、の問題
点がある。
【0009】圧縮ばねを用いるスプリングバランス式
であるため、アクチュエータは負荷側のスラストに各ポ
ジションにおけるスプリング圧力が加わり、結果とし
て、負荷側へ出力する実質的な有効スラストがポジショ
ン位置により大きく変化し、一定の出力が得られず、ポ
ジション制御の安定に欠ける。また、ポジションによっ
ては、アクチュエータの駆動力がほとんどスプリングを
圧縮するために費やされ、エネルギー効率が非常に悪
い。
【0010】テコが回転運動するため、ポジション位
置により出力スラストが一定でなく、またポジション制
御上のリニアリティ精度の確保が難しい。
【0011】また、実開昭63-37879号公報に記載の従来
技術は、弁体のストロークを増加させるものであるか
ら、当然スラストが減少し、またアクチュエータ出力軸
の単位ストロークに対し必要とされるパワーシリンダの
ストロークは小さくなり、ポジション制御の安定性が悪
い。
【0012】本発明は、弁駆動用アクチュエータにおい
て、ポジション制御の安定性を確保し、リニアリティ精
度を確保し、エネルギー効率を向上することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、パワーシリンダのスラストにより出力軸を直線駆動
する弁駆動用アクチュエータにおいて、パワーシリンダ
の作動軸と出力軸との間に歯車減速装置を配設したもの
であり、歯車減速装置が、パワーシリンダの作動軸に取
付けられる可動ラックと、アクチュエータのハウジング
に固定される固定ラックと、可動ラックと固定ラックと
に挟まれてそれらの可動ラックと固定ラックとに噛合う
ギヤと、ギヤの回転中心軸を枢支するとともに出力軸が
連結される可動子とを有してなるようにしたものであ
る。
【0014】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記歯車減速装置を構成する
ギヤが、可動ラックと噛合う第1段ギヤと、該第1段ギ
ヤと同軸一体で固定ラックと噛合う第2段ギヤとからな
るようにしたものである。
【0015】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載の本発明において更に、前記可動ラックをパワ
ーシリンダの動力源喪失時に手動ハンドル操作によりパ
ワーシリンダ軸方向に可動とし、ポジション制御可能と
してなるようにしたものである。
【0016】請求項4に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載の本発明において更に、前記固定ラックをパワ
ーシリンダの動力源喪失時に手動ハンドル操作によりパ
ワーシリンダ軸方向に可動とし、ポジション制御可能
してなるようにしたものである。
【0017】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、下記〜
の作用がある。 パワーシリンダのストロークが減速装置により減速さ
れてアクチュエータの出力ストロークとなる。従って、
アクチュエータの出力スラストは負荷側の圧力変動に対
し十分に大となる。
【0018】減速装置の減速比は一定であり、ポジシ
ョンの変位に対するアクチュエータの出力スラストは一
定であり、各ポジションでの出力速度は一定となる。
【0019】パワーシリンダのストロークが減速装置
により減速されてアクチュエータの出力ストロークとな
る。従って、アクチュエータ出力軸の単位ストロークに
対し必要とされるパワーシリンダのストロークを比較的
大きくとることができるものとなる。
【0020】上記〜により、ポジション制御の安定
性を確保できる。 減速装置の減速比は一定であり、弁開度指令の変化に
対するアクチュエータ出力軸の変化をリニアとし、リニ
アリティ精度を確保できる。
【0021】パワーシリンダのスラストをTsとし、
アクチュエータの出力スラストをTaとするとき、Ta
=Ts×1/R×η(R:減速比、η:伝達効率)であ
り、ηは単純なラックとギヤとの組み合わせであるた
め、0.9 以上の高効率であり、エネルギー効率は良い。
【0022】請求項2に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 歯車減速装置の可動ラックと固定ラックとがギヤを介
して連結されているために1/2 の基準減速比を確保でき
る。更に、可動ラックと固定ラックとの間に介装される
ギヤを2段として更に減速することにより、小スペース
で大きな減速比が得られる。
【0023】尚、本発明の実施においては、可動ラッ
ク、固定ラック及び可動ラックと固定ラックとの間に介
装されるギヤからなる減速装置にて第1段減速装置、第
2段減速装置の如くを構成し、第1段減速装置の出力軸
を第2段減速装置の可動ラックに導く如く複数段とし
て、更なる減速比を確保するように構成しても良い。
【0024】請求項3に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 可動ラックを手動ハンドル操作により可動としたか
ら、パワーシリンダの動力源喪失時に直ちに復旧でき
る。
【0025】請求項4に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 固定ラックを手動ハンドル操作により可動としたか
ら、パワーシリンダの動力源喪失時に直ちに復旧でき
る。このとき、パワーシリンダ側はむしろロック状態の
ままとし、パワーシリンダの上下室を導通する均圧弁を
設けること、及びその開操作が不要となる。
【0026】
【実施例】図1は本発明に係る弁駆動用アクチュエータ
の一実施例を示す縦断面図、図2は図1のII-II 線に沿
う断面図、図3は図1のIII-III 線に沿う断面図、図4
は図1のIV-IV 線に沿う矢視図、図5は調節弁の一例を
示す模式図、図6はポジショナを示す模式図である。
【0027】図1のアクチュエータ10は、例えば調節
弁11を駆動する。調節弁11は、図5に示す如く、入
口流路12及び出口流路13並びに弁室14を備えるケ
ーシング15と、ケーシング15の弁室14に形成され
る弁座16と、ケーシング15に移動可能に支持されて
弁体17を備える弁棒18とを有している。
【0028】そして、アクチュエータ10は、調節弁1
1のケーシング15上に取付けられるハウジング21を
備え、このハウジング21の上部に空気式パワーシリン
ダ22を備えている。シリンダ22は、ピストン23と
作動軸24とを有し、後述するポジショナ50がピスト
ン23の上室25と下室26のそれぞれに加える制御空
気圧C1 、C2 に起因するスラストによって作動軸24
を上下動する。Sは供給空気圧である。
【0029】アクチュエータ10は、調節弁11の弁棒
18が接続される出力軸27を備え、パワーシリンダ2
2の作動軸24と出力軸27との間に歯車減速装置30
を配設し、シリンダ22のスラストにより出力軸27を
上下に直線駆動するものとしている。
【0030】歯車減速装置30は、図1〜図4に示す如
く、パワーシリンダ22の作動軸24に取付けられる可
動ラック31と、アクチュエータ10のハウジング21
に固定される固定ラック32と、可動ラック31と固定
ラック32とに挟まれてそれらの可動ラック31と固定
ラック32とに噛合うギヤ33、34と、ギヤ33、3
の回転中心軸を枢支するとともに出力軸27が連結さ
れる可動子35とを有している。ここで、ギヤ33とギ
ヤ34は同軸一体であり、ギヤ33は可動ラック31と
噛合う第1段ギヤ、ギヤ34は固定ラック32と噛合う
第2段ギヤを構成する。
【0031】尚、本実施例の歯車減速装置30では、可
動ラック31が左右両面にラック歯を有し、可動ラック
31回りで180 度間隔をなす2位置に固定ラック32、
32を設け、可動ラック31と各固定ラック32の間に
ギヤ33、34を設けた。即ち、この減速装置30は、
可動ラック31を太陽(中心ラック)、ギヤ33、34
を遊星ギヤとみれば、あたかも直線動遊星歯車減速装置
という如くのものである。
【0032】また、アクチュエータ10は、可動ラック
31と噛合うピニオン41をハウジング21に枢支し、
ハウジング21外に突出するピニオン軸41Aに手動ハ
ンドル42を固定している。パワーシリンダ22の動力
源喪失時に、手動ハンドル42に加える回転操作によ
り、可動ラック31をパワーシリンダ軸方向に可動とし
てポジション制御可能とし、調節弁11を復旧可能とす
るものである。この手動ハンドル42の回転操作に先立
ち、パワーシリンダ22の上室25と下室26とが均圧
弁43により導通される。
【0033】アクチュエータ10のポジション制御(パ
ワーシリンダ22のピストン23の位置制御)は、図6
のポジショナ50によって行なわれる。即ち、ポジショ
ナ50は2つの相反する力がバランスする原理でできて
いる。アクチュエータ10の位置は、これらの力の大き
さで決まり、その位置が維持される。ローディングベロ
ーズ51による上方へ働く力のモーメントが、ポジショ
ニングスプリング52によって下方に働く力のモーメン
トに等しくなったときにポジショナ50はバランスす
る。ローディングベローズ51の力は、システムから送
られてくる制御信号圧力Pによって決まる。ポジショニ
ングスプリング52の力はピストン23の位置(弁棒1
8、出力軸27の位置と同じ)とポジショニングカム5
3の形で決まる。ポジショナドライブアーム54はポジ
ショナドライブロッド55に接続され、ピストン23の
各位置に対応する位置をとる。ドライブアーム54はポ
ジショニングカム53と歯車56で連結されている。カ
ム53はスプリングビーム57とカムフォロア58のア
センンブリを動かし、ポジショニングスプリング52に
強弱の張力を与える。従って、スプリング52の張力は
ピストン23の位置によって決まる。カム53はピスト
ン位置とスプリング張力の関係を決め、制御信号圧力P
とピストン位置の関係が希望する特性にあるように選択
される。ローディングベローズ51とポジショニングス
プリング52の力とがバランスしているときは、バラン
スビーム59はパイロットバルブステム61をバランス
位置に保ち、それぞれのポートに負荷側と釣り合うに必
要な圧力差を発生させ、ピストン23の位置を一定に保
つ。パイロットバルブステム61が中立位置にあるとき
は、ステムの球部がパイロットポートの中央に位置して
いるから、それぞれのポートに等しい圧力を発生させ、
ピストン23の両側に等しい圧力を与える。制御システ
ムが制御信号圧力Pを変化させ、アクチュエータ10を
操作することを指示したときには、ローディングベロー
ズ51によってバランスビーム59に働く力が増減す
る。これによってバランスビーム59とパイロットバル
ブステム61が上下し、ピストン23の一方の側の制御
圧力を増加させ、他の側の圧力を減少させる。ピストン
23がこの圧力差で動くと、ポジショニングスプリング
52の張力は、ベローズ51によるモーメントに等しく
なり、パイロットバルブステム61が再びバランス位置
に戻り、ピストン23が指示された新しい位置に止まる
ことになる。
【0034】アクチュエータ10は以下の如くに動作す
る。 ポジショナ50は上位システムからの弁開度指令と、
アクチュエータ出力軸27からの開度フィードバック信
号を受け、現状開度が指令開度となるように、シリンダ
22の上下両室25、26の圧力を調整する。
【0035】図1は、ピストン23の上限位置(弁開
度にて100 %)を示すが、上位システムからの閉方向動
作指令(例えば開度指令50%等)に基づきピストン上部
の圧力を上昇するとともに下部の圧力を下降させ、結果
として作動軸24に下方の推力が発生する。
【0036】作動軸24の下方へのスラストは、可動
ラック31と固定ラック32とが同軸一体のギヤ33、
34を介して連結されていることにより、その速度を1/
2 に減速されるとともに、ギヤ33とギヤ34の歯数比
(本実施例では1.6 とする)により更に1/1.6 に減速さ
れる。従って、ギヤ33、34のキャリアである可動子
35に連結されている出力軸27上では、合計1/3.2 の
減速比となり、アクチュエータ10の出力スラストをT
a、パワーシリンダ22のスラストをTsとすると、T
a=Ts×3.2 ×η(伝達効率)が得られる。ここで、
伝達効率はηは単純なラック31、32とギヤ33、3
4との組み合わせであるため、0.9 以上の高効率とな
る。
【0037】出力軸27の開度フィードバックが開度
指令に一致するとアクチュエータ10はバランス状態と
なり、負荷側のスラストと遊星減速装置30を介した駆
動側のスラストが釣り合うようポジショナ50によりシ
リンダ22の上下両室25、26の圧力が調節される。
【0038】上位システムからの開度指令が 0%とな
り、弁全閉指令となると、更に出力軸27が降下し、弁
11側のシート位置にて下降動作が拘束されると、ポジ
ショナ50内の信号ヒステリシスによりシリンダ22の
上室25の圧力を供給圧力とほぼ同圧まで上昇させると
ともに、下室26の圧力を大気解放とし、最大スラスト
が出力軸27に発生することになる。この最大スラスト
により弁11の締め切りが確保される。
【0039】パワーシリンダ22の駆動源の供給圧力
が喪失した場合には、均圧弁43を開き、シリンダ22
の上室25と下室26をバイパスし、手動ハンドル42
を操作することによって手動ハンドル軸(ピニオン軸4
1A)に一体のピニオン41を介し、シリンダ22の可
動軸24を駆動し出力軸27を所要の位置まで移動する
ことが可能となる。
【0040】尚、本発明の実施においては、パワーシリ
ンダ22の動力源喪失対策として、固定ラック32を手
動ハンドル操作によりパワーシリンダ軸方向に可動とし
ポジション制御を可能としても良い。固定ラック32
をアクチュエータハウジングに設けたスライド溝内に保
持するとともに、手動ハンドル軸に固定のピニオンを固
定ラック32の背面に設けたラック歯に噛合わせて該固
定ラック32を上記スライド溝内にて可動とする如くの
構造となる。
【0041】以下、本実施例の作用について説明する。 パワーシリンダ22のストロークが減速装置30によ
り減速されてアクチュエータ10の出力ストロークとな
る。従って、アクチュエータ10の出力スラストは負荷
側の圧力変動に対し十分に大となる。
【0042】減速装置30の減速比は一定であり、ポ
ジションの変位に対するアクチュエータ10の出力スラ
ストは一定であり、各ポジションでの出力速度は一定と
なる。
【0043】パワーシリンダ22のストロークが減速
装置30により減速されてアクチュエータ10の出力ス
トロークとなる。従って、アクチュエータ出力軸27の
単位ストロークに対し必要とされるパワーシリンダ22
のストロークを比較的大きくとることができるものとな
る。
【0044】上記〜により、ポジション制御の安定
性を確保できる。 減速装置30の減速比は一定であり、弁開度指令の変
化に対するアクチュエータ出力軸27の変化をリニアと
し、リニアリティ精度を確保できる。
【0045】パワーシリンダ22のスラストをTsと
し、アクチュエータ10の出力スラストをTaとすると
き、Ta=Ts×1/R×η(R:減速比、η:伝達効
率)であり、ηは単純なラック31、32とギヤ33、
34との組み合わせであるため、0.9 以上の高効率であ
り、エネルギー効率は良い。
【0046】歯車減速装置30の可動ラック31と固
定ラック32とがギヤ33、34を介して連結されてい
るために1/2 の基準減速比を確保できる。更に、可動ラ
ック31と固定ラック32との間に介装されるギヤ3
3、34を2段として更に減速することにより、小スペ
ースで大きな減速比が得られる。
【0047】また、本実施例においては、同軸一体のギ
ヤ33、34を中心ラック(可動ラック31)回りで18
0 度間隔をなす2位置に2分して配置したから、各ギヤ
33、34を小型化できる。尚、可動ラック31と固定
ラック32との間のギヤは、中心ラック(可動ラック3
1)回りで90度間隔をなす4位置に4分して配置されて
も良く、60度間隔をなす6位置に6分して配置されても
良い。
【0048】また、本実施例においては、可動ラック3
1を中心に位置し、可動ラック31回りの両側2位置
(もしくは上述した4位置、6位置等)にギヤ33、3
4、固定ラック32を左右対称の如くに設けたから、ア
クチュエータ10の中心軸回りに作用する力が静的にバ
ランスし、曲げ応力が働くことがない。
【0049】可動ラック31を手動ハンドル42操作
により可動としたから、パワーシリンダ22の動力源喪
失時に直ちに復旧できる。
【0050】固定ラック32を手動ハンドル操作によ
り可動としたから、パワーシリンダ22の動力源喪失時
に直ちに復旧できる。このとき、パワーシリンダ22側
はむしろロック状態のままとし、パワーシリンダ22の
上下室25、26を導通する均圧弁43を設けること、
及びその開操作が不要となる。
【0051】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
たが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、可動ラック
とギヤと固定ラックは中心ラック(可動ラックを中心ラ
ックとするばかりでなく、固定ラックを中心ラックとし
ても良い)の両側に線対称をなす如くに配置されて直線
動遊星歯車減速装置の如くを構成することに限らず、中
心ラックの片側にのみ配置されるものであっても良い。
【0052】また、可動ラックと固定ラックとの間に配
設されるギヤはただ1個であっても良い。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、弁駆動用
アクチュエータにおいて、ポジション制御の安定性を確
保し、リニアリティ精度を確保し、エネルギー効率を向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る弁駆動用アクチュエータの
一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図2は図1のII-II 線に沿う断面図である。
【図3】図3は図1のIII-III 線に沿う断面図である。
【図4】図4は図1のIV-IV 線に沿う矢視図である。
【図5】図5は調節弁の一例を示す模式図である。
【図6】図6はポジショナを示す模式図である。
【符号の説明】
10 アクチュエータ 11 調節弁 22 パワーシリンダ 24 作動軸 27 出力軸 30 歯車減速装置 31 可動ラック 32 固定ラック 33、34 ギヤ 35 可動子 42 手動ハンドル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワーシリンダのスラストにより出力軸
    を直線駆動する弁駆動用アクチュエータにおいて、 パワーシリンダの作動軸と出力軸との間に歯車減速装置
    を配設したものであり、 歯車減速装置が、パワーシリンダの作動軸に取付けられ
    る可動ラックと、アクチュエータのハウジングに固定さ
    れる固定ラックと、可動ラックと固定ラックとに挟まれ
    てそれらの可動ラックと固定ラックとに噛合うギヤと、
    ギヤの回転中心軸を枢支するとともに出力軸が連結され
    る可動子とを有してなることを特徴とする弁駆動用アク
    チュエータ。
  2. 【請求項2】 前記歯車減速装置を構成するギヤが、可
    動ラックと噛合う第1段ギヤと、該第1段ギヤと同軸一
    体で固定ラックと噛合う第2段ギヤとからなる請求項1
    記載の弁駆動用アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記可動ラックをパワーシリンダの動力
    源喪失時に手動ハンドル操作によりパワーシリンダ軸方
    向に可動とし、ポジション制御可能としてなる請求項1
    又は2記載の弁駆動用アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記固定ラックをパワーシリンダの動力
    源喪失時に手動ハンドル操作によりパワーシリンダ軸方
    向に可動とし、ポジション制御可能としてなる請求項1
    又は2記載の弁駆動用アクチュエータ。
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