JP2714779B2 - 磁場変動型鳥害防止具 - Google Patents

磁場変動型鳥害防止具

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JP2714779B2
JP2714779B2 JP26240995A JP26240995A JP2714779B2 JP 2714779 B2 JP2714779 B2 JP 2714779B2 JP 26240995 A JP26240995 A JP 26240995A JP 26240995 A JP26240995 A JP 26240995A JP 2714779 B2 JP2714779 B2 JP 2714779B2
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清 棚橋
昌克 井手
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名伸電機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電柱上部に鳥が飛
来して送電線或いはトランス等の柱上機器に接触し、送
電線事故を惹起するのを未然に防止する鳥害防止具に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような目的に使用する鳥害防
止具は、例えば、実公平2−26306号公報に記載の
ように、小動物の駆除装置として知られているが、この
考案のものは、小動物が恐れる動物の模擬頭部とこれを
動かすモータ,小動物の接近を検知するセンサ,センサ
の検出に応答して音を発生する音響発生手段やストロボ
等の光発生手段、さらにはこれらの動力源となる電力を
検知する太陽電池等を備える複雑な構造をなしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように前記公報に
見られる鳥害防止具は、多くの機能を備えることで構造
が複雑となるために製作費が嵩んで高価になり、さらに
電柱上に設置して過酷な状態で長期にわたり使用するも
のであるために機能が低下して使用できない個所が発生
することがあり、頻繁に保守点検をする必要がある。そ
こで、本発明は、このような複雑な構造を必要としない
構成よりなり、しかも長期間にわたり機能が低下しない
で、鳥が忌避する磁場が常時変動して形成される鳥害防
止具を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明に係わる磁場変動型鳥害防止具は、側面形状
がU形をなす支持枠体の左右両側壁上部に支軸の両端を
枢軸させて、該支軸に互いに直径の異なるリング状をな
す複数の回転体を同心円状にかつ回転自在に軸支させる
と共に、該各回転体の軸支位置に直交する位置に互いに
対向させてかつ互いに対向する磁極が同極をなして反発
し付け合うように磁石体を取着して構成し、支持枠体の
取付基板を電柱上部に固設された腕金に固定させ、風の
ないときは各磁石体の同極どうしが互いに反発して各回
転体を回動させ、また風があるときは、風の強弱で各回
転体が速度を違えて回転する動作で、各回転体に取着し
た磁石体で形成する磁場が複雑に変動し、これを鳥が学
習しきれないために鳥は電柱上に接近することができな
い。
【0005】また、支持枠体の左右側壁により延出させ
た支軸に羽根板を取り付けて構成することで、風を羽根
板で受け止めて各回転体を強制的に回転させ、各回転体
に取着した各磁石体で形成する磁場を拡大させる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係わる磁場変動型
鳥害防止具の実施の形態を図面と共に説明する。図1は
第1の実施の形態を示す斜視図であり、図2はその正面
図である。図において1は所要の横巾を有するステンレ
ス鋼板をU形に屈折して形成される支持枠体であり、水
平板部を取付基板1aとし、取付基板1aの左右両端に
左右側壁1b,1bをそれぞれ直立させている。そし
て、この左右側壁1b,1bの上部で支軸2を回転自在
に枢軸させる。この支軸2の両端はそれぞれEリング
3,3を嵌着して抜け止めしている。
【0007】4a,4b,4cは互いに直径を異にし、
しかも、所要の巾を持つたリング状をなす回転体であ
り、中心線でそれぞれベアリング5,5を介して支軸2
に同心円状にかつ回転自在に軸支させるが、各回転体4
a〜4cの両端位置で支軸2に止めピン6,6を打ち込
んで位置ずれを起こさせないようにしている。このよう
にして支軸2に回転自在に軸支させた各回転体4a〜4
cには、支軸2に直交する2個所に互いに対向させて3
500ガウスのネオジュームよりなる磁石体7,7を取
着している。これらの各磁石体7は図2に示すようにS
極とN極の磁極の同極どうしが各回転体4a〜4cで互
いに向き合い、互いに反発し合うように配置されてい
る。
【0008】このように構成した鳥害防止具Dを図3に
示すように電柱Pの上部に水平に設置された腕木Aに固
設した碍子Gに係留される各送電線Wに近接させた位置
に、鳥害防止具Dの取付基板1aを載置し、締付バンド
B,Bを周回締止して固定させる。このように腕木A上
に装着した各鳥害防止具Dは、各回転体4a〜4cの互
いに対向する磁石体7の磁極が同極に配置されていて、
常に反発し合うことで、風のない状態でも各回転体4a
〜4cは互いに異なる方向に反発した状態で回動位置し
て、それぞれの位置で各磁石体7の周りに磁場を形成
し、全体として広い磁場を存在させる。
【0009】また、風がある状態では、各回転体4a〜
4cが、各磁石体7の同極どうしが反発しながら、さら
に風圧により、各回転体4a〜4cが回転して風のない
状態よりも磁場を拡大することができる。このようにし
て絶えず磁場を変動するために、高度な知能を持ってい
る鳥も磁場を学習することができず、忌避して電柱P上
の送電線Wや柱上機器に接近することがないため、鳥害
の発生を防止することができる。
【0010】図5は第2の実施の形態を示す斜視図であ
り、図6はその側面図である。この実施の形態のもの
は、支持枠体1に回転自在に枢軸させた支軸2の両端
を、支持枠体1の左右側壁1b,1bの外側に突出させ
て延出軸部2a,2aを形成して、この延出軸部2a,
2aに風を受ける羽根板8,8を固設している。
【0011】このように支軸2の両端に羽根板8,8を
固設することで、図3に示すように電柱P上の腕木Aに
第2実施形態の鳥害防止具D′を取り付けて使用する際
に、微風の状態でも、各回転体4a〜4cは、羽根板
8,8が風を受けて支軸2を強制的に回転させ、支軸2
の回転に連れて各回転体4a〜4cが回転するため、各
回転体4a〜4cに取着した各磁石体7の反発と相乗し
て各磁石体7の磁場を第1実施形態の鳥害防止具Dよ
り、さらに、拡大させて鳥害の発生をより一層防止させ
ることができる。
【0012】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係わる磁場
変動型鳥害防止具は、構造が簡単であり低コストに提供
することができ、しかも使用に際して機能を低下させる
ことが少ないから長期間にわたって安定に使用すること
ができて、保守点検の手数も掛からない。そして、各回
転体の反発作用と、さらには、羽根板が受ける風の強弱
に応じて各回転体の回動範囲や速度を変化させ、各回転
体に取着した各磁石体の位置を常時移動させて磁場を変
動するために鳥が磁場を学習しきれず、磁場を忌退して
鳥が電柱上に接近しないので鳥害の発生を確実に防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係わる鳥害防止具の斜視
図。
【図2】同正面図。
【図3】同使用状態の斜視図。
【図4】同要部の作用を示す縦断側面図。
【図5】第2の実施の形態に係わる鳥害防止具の斜視
図。
【図6】同正面図。
【図7】同側面図。
【符号の説明】
1 支持枠体 1a 取付基板 1b,1b 左右側壁 2 支軸 2a,2a 延出軸部 4a,4b,4c 回転体 7 磁石体 8,8 羽根板 N,S 磁極 D,D′ 鳥害防止具

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面形状がU形をなす支持枠体の左右両
    側壁上部に支軸の両端を枢軸させて、該支軸に互いに直
    径の異なるリング状をなす複数の回転体を同心円状にか
    つ回転自在に軸支させると共に、該各回転体の軸支位置
    に直交する位置に互いに対向させて、かつ、互いに対向
    する磁極が同極をなして反発し合うように磁石体を取着
    して構成される磁場変動型鳥害防止具。
  2. 【請求項2】 側面形状がU形をなす支持枠体の左右両
    側壁上部に支軸の両端を軸支させて、該支軸に互いに直
    径の異なるリング状をなす複数の回転体を同心円状にか
    つ回転自在に軸支させると共に、該各回転体の軸支位置
    に直交する位置に互いに対向させて、かつ、互いに対向
    する磁極が同極をなして反発し合うように磁石体を取着
    し、さらに前記支軸の左右両端を支持枠体の左右側壁よ
    り延出させて該各延出軸部に風を受ける羽根板を取り付
    けて構成される磁場変動型鳥害防止具。
JP26240995A 1995-09-14 1995-09-14 磁場変動型鳥害防止具 Expired - Fee Related JP2714779B2 (ja)

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