JP2714348B2 - 消防服の断熱構造 - Google Patents

消防服の断熱構造

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JP2714348B2 JP6068578A JP6857894A JP2714348B2 JP 2714348 B2 JP2714348 B2 JP 2714348B2 JP 6068578 A JP6068578 A JP 6068578A JP 6857894 A JP6857894 A JP 6857894A JP 2714348 B2 JP2714348 B2 JP 2714348B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消防服の断熱構造に係
り、特に、着用者の動作を制約したり束縛したりするこ
となく、断熱性を格段に改良した消防服の断熱構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、消防士が消火作業時に着用す
る消防服としては、一般に耐熱性および耐炎性とを有す
る表地と、防水性を有する中間地と、比較的厚手の断熱
層からなる裏地とからなる生地構成を備えており、これ
らの生地構成を重ね合せて消防服が縫製されていた。
【0003】図5および図6は、従来の消防服の着装状
態を示すものであり、図5は航空機火災や油脂火災など
の場合に着用する消防服を身につけたところを描いた外
観図であって、消防士の姿は隠されている。この消防士
は、通常の制服(以下、消防士衣服という)の上に、ア
ルミナイズド消防ズボン1aを穿き、アルミナイズド消
防上着2aを着け、アルミナイズド消防フード3aを被
り、アルミナイズド消防手袋4aを嵌め、消防靴5を履
いている。図6(A)および(B)は、通常の建物火災
の場合に着用する消防服を身につけたところを描いた外
観図であって、消防士衣服の上に、消防ズボン1bを穿
き、消防服上衣2bを着け、消防ヘルメット3bを被
り、消防手袋(図示省略)を嵌め、消防靴5を履いてい
る。
【0004】図7は、従来例における消防服の服地構成
を示すものであり、6は表地、7は防水性を有する中間
地、8は、断熱層からなる裏地であって、本例の場合
は、フェルト地9と裏地10を重ねたものが使用されて
いる。これらの服装からなる服地構成を重ね合せて、型
紙に合せて裁断した上で、各布地を互いに接着すること
なく縫製されている。(図7(B))図示を省略した
が、航空機火災や油脂火災などの場合に着用する消防服
の表地6の表面に、アルミニウム箔またはアルミニウム
真空蒸着薄膜として、耐熱性接着剤によるローラー圧着
法や真空吸着法などの適宜の方法により熱反射層を形成
する(一般にアルミナイズドと称される)ことによっ
て、輻射熱を反射し熱防護性を高めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7に示した従来例の
断熱構造において、断熱機能は主としてフェルト地9が
受け持っている。従って、断熱性を向上させようとする
場合、該フェルト地9の厚さ寸法tを増加すると有効で
ある。しかし、上記の厚さ寸法tを増加させると、着用
者(消防士)の行動が妨げられ不自由になる上に、重量
が増大して消防士を疲労させ、しかも材料費が嵩んで不
経済である。その反対に、消防士の行動を自由ならしめ
るためにフェルト地9の厚さ寸法を減少させると断熱性
が低下し、消防服の熱防護性が低下する。
【0006】また、従来例の断熱構造においては、各布
地間の接触が密となってしまい、外部からの熱を内部に
伝導しやすい構造となっていた。
【0007】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であって、耐熱性に優れ、軽量で消防士の行動を制約す
ることが少なく、かつ、縫製作業コストの低減をはかる
ことができる新規断熱構造を有する消防服を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
、本発明は、耐熱性および耐炎性を有する表地と、上
記表地の内側に配置された防水性を有する中間地と、上
記中間地の内側に配置された断熱性を有する裏地とを重
ね合せた消防服において、前記の裏地は複数枚の布が重
ね合わされた構造であって、その複数枚の布を非閉鎖性
の縫目によって相互に縫いつけ、その縫目の間にスペー
ス部材を挿通することによって裏地を構成する複数枚の
布の間にスペース部材を挟みつけ、そのスペース部材に
よりその両側の布地相互の接触面積を少なくすると共に
布地相互間に空気層を形成せしめたことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記本発明によると、構成布地の物理的接触面
積を小さくすることによって、熱伝導を低下するととも
に、空気層が断熱層として機能し、多大の断熱特性を発
揮する。特に、本発明においては、スペース材を構成生
地に直接的に縫いつけていないので縫糸で締め付けられ
て圧縮されることがなく、このため、空気層を形成する
作用を有効に発揮すると共に柔軟性は損われず、しか
も、縫製作業コストを低減することができる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例を図を参照して説明す
る。図1は、本発明に係る消防服の断熱構造の1実施例
を示し、(A)は断熱構造部分を破断して模式的に描い
た分解斜視図、(B)は同じく断熱構造部分を模式的に
描いた断面図である。図2は、上記実施例の耐熱構造を
備えた消防服の一部を破断して、表地および中間地を取
り除いて描いた背面図である。(図1(A),(B)参
照)本実施例においては、表面がアルミナイズド加工さ
れた耐熱性および耐炎性を有する布地からなる表地6
と、防水性を有する中間地7とを重ね合せ、さらに耐熱
性のフェルト等の繊維材料を細長い杆状ないしは紐状に
成形して多数の杆状スペース材12を形成し、このスペ
ース材12を中間地7と裏地10との間に位置せしめて
互いにほぼ平行となるように配列して裏地10に縫着
し、空隙13よりなる空気層を形成するようにして、消
防服の断熱構造を構成している。
【0011】表地に使用される布地としては、従来より
不燃性のアスベストス織物や、ガラス織物が使用されて
いたが、環境衛生ならびに健康上の理由により現在で
は、非アスベストス材料として、アラミド繊維織物やポ
リベンズイミダゾール(アゾール)繊維織物や、これら
の混紡織物が使用されるようになった。軽量化を図るた
めに、近時では上記の繊維によるニット製品も使用され
るようになった。また、航空機火災や油脂火災などの場
合に、強い輻射熱から消防士を保護する必要があるため
に熱反射性が要求される場合には、これらの表地の表面
に、アルミニウム箔またはアルミニウム真空蒸着薄膜と
して、耐熱性接着剤によるローラー圧着法や真空吸着法
などの適宜の方法により熱反射層を形成することが好ま
しい。
【0012】上記の様な表地の内側に重ね合せて使用さ
れる中間地としては、水が侵入することによる蒸気火傷
を防止するために、ガラス布やアラミド布等の布地に、
ネオプレンゴムを被覆したコーテッドファブリックから
なる防水性を有する布地が使用されていた。ここで防水
性とは、水の侵入を防止するだけでなく、腐食性・可燃
性の液体等の侵入を防ぐことである。なお、近年ではか
かる中間地として、ゴアテックスもしくはテトラテック
スの商標名で知られる、ポリテトラフルオロエチレン薄
膜を積層した布地が使用されるようになり、この中間地
は、着用者の汗の蒸発発散効果を促進し、熱ストレスを
減少させるので最も好ましい。
【0013】スペース材としては、耐熱性フェルトを細
長い杆状ないし紐状に成形した例の他、耐熱性フェルト
のシートをほぼ正方形に切り分けたパッドを千鳥状に配
列したり、耐熱性繊維材料をラフに紡いで縄状によって
形成したり、耐熱性繊維材料を加工した薄手のフェルト
状の布地を巻いてパイプ状に形成したり、耐熱性繊維を
網状に編成したネット状編物に形成したり、繊維材料に
よるフェルト材に代えてコイルスプリングで形成したり
することができる。すなわち、スペース材は、それ自身
が耐熱性を有し、互いに接する布地の間に配置されて、
互いの布地が接触する面積を小さくするとともに、それ
によって間隙を生成させて空気層を形成され、軽量で柔
軟で断熱性に優れたものが好適に使用される。裏地10
としては、綿、耐熱性合成繊維等の布地を単層として用
いることができるが、本発明において裏地とは、従来よ
り使用されている、フェルト地と裏地とを積層した断熱
層を有する裏地も包含されるものである。
【0014】
【0015】図3および図4は、前記と異なる実施例を
示す。本実施例は前掲の図1に示した実施例を改良した
実施例である。上記図1の実施例に係る消防服は、消防
活動で実用試験を行なった結果、充分に所期の効果(消
防士の動作を妨げず、断熱作用を改善)が確認され、作
用,効果の面では申し分が無かったが、縫製作業コスト
の低減が望まれた。すなわち、図1(B)に示されてい
る構成において、杆状のスペース材12の位置を定める
ため、該杆状スペース材を中間地7もしくは裏地10に
対して縫いつける必要が有った。ところが、手作業で縫
いつけると多大の時間と労力とを要して製造コストが割
高になる。そして、製造コストを低減するために上記ス
ペース材12をミシン縫いで縫いつけると、多孔質であ
るスペース材がミシン糸で締め付けられる形に圧縮され
るので、空気層を形成する作用が減殺されてしまう。そ
こで本実施例は図3に示すように、一般にキルティング
生地として知られている積層された裏地14を用いる。
本例の裏地は2枚の薄地の布14a,14bの間にフェ
ルト布もしくは薄わた14cを挟み、移動しないように
例えば波形のような非閉鎖性の縫目14dを形成するよ
うに、3枚の布をミシンで縫いつけてある。本例の杆状
スペース材12′は、フェルトの布地に多数の平行な切
目を入れて構成した細長い部材であって、これを薄地布
14aとフェルト布14cとの間に入れ、波状の縫目1
4dと同じく縫目14dとの間に挿通してある。このよ
うに構成すると、杆状スペース材12′を縫いつけなく
てもその位置を定めることができる。図4は上記実施例
の断面を描いてあり、(A)は分解断面図、(B)は縫
製された状態の断面図である。本図4から理解できるよ
うに、杆状スペース材12′が直接的に縫いつけられて
いなくても、積層裏地14に対する位置をほぼ固定され
ていて、大きく変位することが無い。しかも、直接的に
縫い着けられていないので縫糸で締め付けられて圧縮さ
れない。このため、空気層を形成する作用を有効に発揮
する。その上、杆状スペース材12′を縫い着ける必要
が無いので製造コストが安価である。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ス
ペース材によって形成された空気層が断熱層として機能
し、断熱機能を向上させることができる。特に、本発明
においては、スペース材を構成生地に直接的に縫いつけ
ていないので、スペース材が縫糸で締め付けられて圧縮
されることがなく、このため、断熱空気層を形成する作
用を有効に発揮すると共に、柔軟性は損われず、しか
も、縫製作業コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る消防服の1実施例を示し、(A)
は耐熱構造部分を破断して模式的に描いた分解斜視図、
(B)は同じく耐熱構造部分を模式化して描いた断面図
である。
【図2】上記実施例の消防服の一部を破断して表地およ
び中間地を取り除いて描いた背面図である。
【図3】上記と異なる実施例を示し、積層構造の裏地を
部分的に破断して描いた斜視図である。
【図4】上掲の図3に示した実施例の断面を示し、
(A)は分解断面図、(B)は縫成された状態の断面図
である。
【図5】耐熱消防服の外観図である。
【図6】一般用消防服の外観図である。
【図7】従来例における耐熱服の柔軟な断熱構造を示
し、(A)は一部分を切り取って描いた分解斜視図であ
り、(B)は同様の個所を分解せずに切断して描いた断
面図である。
【符号の説明】
6…表地、7…中間地、10…裏地、12,12′…杆
状スペース材、13…空隙、14…積層構造の裏地、1
4a…薄地の布、14b…薄地の布、14c…フェルト
布、14d…波形の縫目。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A62B 17/00 A62B 17/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性および耐炎性を有する表地と、上
    記表地の内側に配置された防水性を有する中間地と、上
    記中間地の内側に配置された断熱性を有する裏地とを重
    ね合せた消防服において、前記の裏地は複数枚の布が重
    ね合わされた構造であって、その複数枚の布を非閉鎖性
    の縫目によって相互に縫いつけ、その縫目の間にスペー
    ス部材を挿通することによって裏地を構成する複数枚の
    布の間にスペース部材を挟みつけ、そのスペース部材に
    よりその両側の布地相互の接触面積を少なくすると共に
    布地相互間に空気層を形成せしめたこと、を特徴とする
    消防服の断熱構造。
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