JP2713358B2 - ピルボックス型光共振器の波長選択フィルタ - Google Patents

ピルボックス型光共振器の波長選択フィルタ

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JP2713358B2
JP2713358B2 JP7003910A JP391095A JP2713358B2 JP 2713358 B2 JP2713358 B2 JP 2713358B2 JP 7003910 A JP7003910 A JP 7003910A JP 391095 A JP391095 A JP 391095A JP 2713358 B2 JP2713358 B2 JP 2713358B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光周波数多重伝送方式
において用いられる複数の波長の光波を分波または合波
する波長選択フィルタに関し、狭い波長間隔の光波の選
択特性を向上すると共に、波長選択特性を容易に制御で
きるようにした光周波数多重伝送方式光通信に用いられ
る分波器または合波器を提供するにある。
【0002】
【従来の技術】従来、ピルボックス型(または円盤型、
円板型)光共振器に関しては、学術的研究は幾つかなさ
れている。しかしこの共振器が本質的に超多重モード共
振器であるために、実用研究はほとんどなされていな
い。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】ピルボックス型光共振器を用いた光フィル
タについては、ピルボックス型光共振器単独の共振特性
についての研究報告はいくつかあり、またピルボックス
型光共振器と直線導波路とを結合した構造のものについ
ては報告が見られる。しかしこれら共振器および結合系
の場合、共振波長は固定であり、共振波長間隔が狭く、
さらに光共振器と直線導波路との結合部の構造が結合範
囲にわたって均一ではないので、結合特性の設計が容易
ではなく、所望の波長選択特性を得ることが困難であっ
た。従って、実用的な光フィルタとして実現した例はな
い。
【0004】本発明の目的は、狭い波長間隔で周波数多
重された光波を分波または合波する波長選択フィルタを
実現することであり、また、電極の採用により制御性を
向上して多くの応用に適用可能なピルボックス型波長選
択フィルタを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ピルボックス
型光共振器と入出力用の結合導波路を、ピルボックス型
光共振器の外周に沿って所定の角度だけ等間隔で配置す
るとともに、その一部に電極を設けることにより共振波
長を連続的に可変としたことを特徴とするピルボックス
型波長選択フィルタにある。
【0006】本発明の実施に当たっては前記波長選択フ
ィルタを複数個縦続接続することを特徴とする。
【0007】本発明では、入出力用の導波路をピルボッ
クス型光共振器の外周に沿って所定の角度だけ等間隔で
配置する構造を採用することにより従来の課題を解決し
たものである。この構造の採用は発明者らの知る限り本
発明に関する報告が最初であり、また、ピルボックス型
光共振器に関して電極を採用して共振特性を制御するこ
とは、全く行われていない。これらの新しい発明によ
り、実用的光フィルタとして使用することが初めて可能
となったものである。
【0008】本発明は、ピルボックス型光共振器
(I)、入出力用の結合導波路(II)および(III) 、およ
びピルボックス型光共振器の一部に設けた電極(IV)によ
り構成される。ここで、ピルボックス型光共振器は、周
囲の媒質よりも屈折率の高い円盤状の媒質で構成され、
光はその外周内部で反射を繰り返しながら外周内に沿っ
て伝搬するウィスパリング・ギャラリー・モード(whisp
ering gallery mode) として閉じ込められる。
【0009】本発明は、図1に示すような、1つのピル
ボックス型光共振器1とそれに沿って配置された入出力
用の結合導波路2,3を基本構成要素とする。この基本
構成要素を電気光学効果を持つ媒質で構成し、図2
(A),(B)に示すように、ピルボックス型光共振器
の周辺に沿って一部に電極4を設ける。
【0010】図2(A)は電極4を共振器1の非結合部
に設けた場合、図2(B)は電極4を共振器1の結合部
に設けた場合を示す。電極に印加された電圧により媒質
の屈折率を変化させることにより共振波長が連続的に可
変となる。さらに図3に示すように、上記の波長選択フ
ィルタを複数個縦続接続することにより、多チャンネル
の光波長を個別に選択する波長選択フィルタが実現され
る。
【0011】ピルボックス型光共振器に沿って配置され
る結合導波路の断面寸法および複数個縦続接続されるピ
ルボックス型光共振器との間隔は、導波路の導波モード
と共振器のウィスパリング・ギャラリー・モードが位相
整合条件を満たして結合するように選ばれる。
【0012】電極4の配置は、図2(A)に示すように
ピルボックス型光共振器の非結合部に配置するか、ある
いは図2(B)に示すように結合部に配置するかの、2
種類がある。非結合部に配置する場合は共振特性のみを
制御することができ、また結合部に配置する場合は結合
特性と共振特性の両方を変化させることができる。
【0013】図1に示す本発明の波長選択フィルタの動
作原理は、以下の通りである。図1のピルボックス型光
共振器は、その固有モードである前述のウィスパリング
・ギャラリー・モードによりほぼ等間隔の波長で共振す
る。従って、たとえば領域AのポートP−1から入射さ
れた光は、その波長が上記の共振波長に近い場合にはピ
ルボックス型光共振器と結合し、そのエネルギーはポー
トP−2から出力される。一方、その波長が共振波長か
ら離れている場合には、共振器1との結合は弱く、直接
ポートP−3から出力される。従ってこの構造は、共振
波長の光のみを選択的にポートP−2に取り出す分波回
路である。このフィルタの通過帯域幅および阻止帯域幅
は、導波路2または3と共振器1との距離により決定さ
れる結合度と、等間隔で結合している部分の角度(結合
角φ)とにより設定できる。
【0014】ピルボックス型光共振器1の共振波長は、
共振器1を構成する媒質の屈折率と、共振器の寸法(直
径および厚み)で決定される。ピルボックス型光共振器
の一部には電極4が設けられているので、屈折率を電極
4に印加する電圧により変化させることにより共振波長
は連続的に可変となる。
【0015】
【実施例】波長0.9 μm帯を想定して理論計算した光波
長選択フィルタの特性の一例を以下に示す。ここでは、
共振器を構成する媒質としてプロトン交換LiNbO3
を使用し、ピルボックス半径を200 μm、ピルボックス
共振器と導波路の間隔を0.6 μm、導波路幅0.8 μm、
結合角を0.1491πと仮定して計算した。
【0016】図4(A)および(B)は、それぞれ、図
1のポートP−1から光を入射した際のポートP−2お
よびポートP−3における出力光強度の計算結果であ
る。共振波長間隔Δλは0.2824nmであり、共振時にの
みポートP−2に光出力がある波長選択特性を示してい
る。
【0017】この光波長選択フィルタを図3の構成で3
個接続したときの波長選択特性の計算結果を図5の
(A)ないし(D)に示す。この例では、波長選択フィ
ルタ11から波長選択フィルタ13までは全く同一の設計の
ものであるが、波長選択フィルタ11には電圧を印加せ
ず、波長選択フィルタ12および波長選択フィルタ13には
それぞれ、共振波長がΔλ/4およびΔλ/2シフトす
るだけの制御電圧を印加するものとしている。入射ポー
トから波長間隔が(5/4)Δλの4つの波長の光(λ
1 からλ4 )を入射したとき、各ポートにそれぞれの波
長の光が分離して出力されることがわかる。
【0018】電圧印加により共振波長を制御するので、
光共振器の波長選択フィルタの特性の制御が容易とな
り、実用に適した波長選択フィルタを実現することがで
きる。
【0019】〔試験例〕 (1)まえがき 光集積回路を構成するデバイスの1つである光フィルタ
として、薄い円盤状のコアからなるピルボックス型光共
振器に着目して、本発明者らは、その共振器自体の特性
について解析的、数値的に研究を行ってきた。この共振
器の固有モードはウィスパリング・ギャラリー・モード
であり、超マルチモードとなる。そして実際にフィルタ
を構成することを考え、光波の入出力のために結合導波
路を用いることを提案し、光パワを効率よく移行するよ
うに共振器とのギャップおよび導波路の幅を計算した。
【0020】そこで、本発明においてはピルボックス型
光共振器と結合導波路からなる受動素子の波長依存特性
について計算した。計算手法としては、解析対象を幾つ
かの領域に分割し、各領域での光の入出力状態を散乱行
列で表現する。この散乱行列は大きく分けて、モード変
換とモード伝搬の2種類あり、前者の計算にはモード界
分布、後者の計算には伝搬定数が必要であるが、これら
はFE−BPMに基づく固有値計算によって求めた。さ
らに応用として、この受動素子を複数個組み合わせた構
造について波長依存特性を計算して、波長選択フィルタ
として動作可能なことを示した。
【0021】(2)解析構造 図1(A)においては、素子は基板平面内に構成されて
おり、本来は3次元構造であるが、本発明では、素子の
厚さ方向(z方向)にはTMシングルモードの閉じ込め
を仮定して、等価屈折率法を適用することにより、2次
元での解析にしている。そのため、導波路においてはz
方向に一様なスラブ導波路のTEシングルモード、ピル
ボックス型光共振器においては、電界成分が基板に垂直
な成分しか持たないWGHモードとなる。ピルボックス
型光共振器のコアおよび導波路とクラッドの屈折率はそ
れぞれNCO,Now,NClであり、ピルボックス半径をa
とする。
【0022】そして、ピルボックス型光共振器と導波路
の位置関係により大きく4つの領域に分割する。領域
A,Cでは、ピルボックス型光共振器と直線導波路は十
分離れているので結合は無視できる。領域B,Dでは、
ピルボックス型光共振器と曲がり導波路は一定の間隔を
保ち、結合角φ1 だけ結合している。
【0023】それでは、この素子の動作について考察す
る。まず、ポートP−1から直線導波路に入力光が与え
られる。そして領域Aから領域Bに伝搬するときに光パ
ワは、結合部での固有モードである偶モードおよび奇モ
ードに変換される。ここで厳密に言えばピルボックス型
光共振器は半径方向にマルチモードであるので、この高
次モードと曲がり導波路のモードとの結合も存在するの
であるが、その影響は小さいとして、0次モードとの結
合のみを考える。そのため、領域Bでは2つの互いに直
交するモードが各々の伝搬定数に従って伝搬し位相が変
化する。領域Bと領域Cの境界で再びモード変換され
て、ピルボックス型光共振器の固有モードと直線導波の
固有モードとなって伝搬する。そして、領域Cで、直線
導波路の固有モードはポートP−3に出力され、ピルボ
ックス型光共振器内では光波は、固有モードであるウィ
スパリング・ギャラリー・モードとしてコアの外周に沿
って伝搬し、再び領域Dでは、結合部の固有モードに変
換されて伝搬する。つづいて領域Aとの境界に至ると再
びモード変換されて、直線導波路の固有モードはポート
P−2に出力され、ピルボックス型光共振器の固有モー
ドは、伝搬後再び領域Bに至る。このように、2つの導
波路をピルボックス型光共振器を挟んで結合することに
よりピルボックス型光共振器の共振特性を利用すること
ができる。
【0024】(3)解析結果 図1(A)の結合系の入出力特性を計算する。計算に用
いたパラメータとしては、ピルボックス半径a=200 μ
m、そしてプロトン効果LiNbO3 を仮定して、ピル
ボックス型光共振器のコアおよび導波路とクラッドの屈
折率がそれぞれNCO=Now=2.302 ,NCl=2.201 、コ
アと導波路間のギャップG=0.6 μm、導波路幅W=0.
8 μm、結合角φ1 は結合部でのパワ移行率がF=0.2
となるように0.1491πとした。また、本発明では0.9 μ
m帯の光を扱うこととし、このとき0.9 μmに最も近い
共振波長をもつピルボックスの周方向モード次数は3190
である。
【0025】数値計算の結果を図4(A),図4(B)
に示す。ともに横軸は、ポートP−1に与えられる入力
光の波長であり、縦軸はそれぞれポートP−2およびポ
ートP−3への規格化出力パワ|S212 ,|S312
であり、入力パワで出力パワを規格化したものである。
図4(A),図4(B)は入力波長が共振波長と一致し
ない場合はポートP−3に出力されているが、共振時の
みポートP−2へ出力されていることを示している。ま
た、共振波長間隔Δλ=0.2824nmを図より求めること
ができるが、これはピルボックス型光共振器の周モード
間隔Δλ≒λ/(hb −1)=0.2823nmより妥当な値
である。
【0026】次にこのような特性を持つ結合系を複数個
組み合わせて、図3のような構造として、光フィルタと
して動作させることについて考察する。
【0027】図3を散乱行列で表したものを図6に示
す。まず、用いるすべてのピルボックス半径は同一とす
る。このままでは、同じ共振特性を持つだけでフィルタ
としては動作しないので、各ピルボックス型光共振器に
電極を付け、電圧を与えることにより電気光学効果を利
用して、その部分だけ屈折率を変化させることにより光
路長を変化させて、共振特性を各々ずらすことにする。
【0028】その概略図を図7に示す。この場合、フィ
ルタリングする入力波長は4つと仮定する。まず、ピル
ボックス型光共振器11が電圧を掛けていない基準状態と
する。次に、ピルボックス型光共振器12は、共振波長間
隔Δλの1/4だけシフトした共振特性を持つように印
加電圧を調整する。ピルボックス型光共振器13はΔλ/
2だけシフトした共振特性を持つように印加電圧を調整
する。このように3つのピルボックス型光共振器の共振
状態をずらしたとき、入力波長λ1 ,λ2 ,λ3 ,λ4
を図7のようにλ1 を基準に5Δλ/4の波長間隔で選
んでやると、λ1 ,λ2 ,λ3 はそれぞれピルボックス
型光共振器11,12,13の共振波長とだけ一致しており、
λ4 はどのピルボックス型光共振器の共振波長とも一致
していない。これはつまり、各ピルボックス型光共振器
が選択的にある入射波長だけをフィルタリングしている
ことを示す。
【0029】次に図1(A)と同じパラメータを用いて
図6の散乱行列を解き数値計算する。この際まずピルボ
ックス型光共振器11,12,13の共振特性が図7のように
シフトするために必要な位置遅れを計算する。
【0030】ピルボックス型光共振器12,13について計
算するとそれぞれΔφ2 =4.932 ×10-4,Δφ3 =9.86
5 ×10-4となる。実際は、これらの値だけ位相遅れが生
じるように、電極に電圧を掛ければよい。
【0031】数値計算結果を図5(A),(B),
(C)および(D)に示す。これはそれぞれ、図6にお
けるポートP−2,ポートP−5,ポートP−10,ポー
トP−11での出力特性を表している。また、図中に入力
波長λ1 ,λ2 ,λ3 ,λ4 を示しているが、図7の条
件を満足するように、Δλ=0.2824nmよりλ1 =0.90
01240 μm,λ2 =0.9004770 μm,λ3 =0.9008300
μm,λ4 =0.9011830 と選んでいる。各図を見るとそ
れぞれ図7に示したように、ある1つの入射波長だけを
透過していて、波長選択フィルタとして動作しているこ
とが分かる。そこで、各出力ポートにおけるクロストー
クを計算すると、出力ポートP−2,出力ポートP−
5,出力ポートP−10,出力ポートP−11においてそれ
ぞれ−10.20 dB,−12.32 dB,−14.07 dB,−2
8.72 dBとなる。
【0032】ここで、計算上入射波長間隔を5Δλ/4
=0.353 nmに選んでいるが、図7から明らかなよう
に、波長間隔がLΔλ/4(L:奇数)であるならば、
同様なフィルタ特性が得られるので、実際使用する入射
波長を選ぶときには、レーザダイオードの発振スぺクト
ル線幅などを考慮して決定すればよい。
【0033】(4)まとめ 薄い円盤状のコアからなるピルボックス型光共振器に入
出力導波路を取り付けて、その光パワの入出力の波長依
存特性を、FE−BPMに基づく固有値計算およびモー
ド変換計算の結果を散乱行列に組み込むことにより数値
計算してその共振特性を明らかにした。そして、その応
用として、この結合系を複数個組み合わせて、さらにピ
ルボックス型光共振器に電極を取り付け電圧を加えるこ
とにより各共振特性をずらせるような構造の光フィルタ
を提案し、その入出力の波長依存特性を数値計算するこ
とにより、確かに波長選択フィルタとして動作すること
を確認した。
【0034】
【発明の効果】本発明の要点は3つある。その第1は、
図1(A)に示すように、ピルボックス型光共振器と入
出力用の結合導波路を、ピルボックス型光共振器の外周
に沿って所定の角度だけ等間隔で配置したことにより、
結合特性の制御性を向上させ、設計を容易としたことで
ある。
【0035】従来、結合導波路として直線導波路を採用
したピルボックス型光共振器が報告されているが、この
場合は結合領域にわたって不均一であり、最適結合を得
るための設計が困難である。本発明の方法であれば結合
領域にわたり均一な結合が得られるため結合部の長さを
変化させることで結合特性を変化させることができ、設
計は容易となる。
【0036】本発明の要点の第2は、ピルボックス型光
共振器の一部に電極を設けることにより共振波長を連続
的に可変としたことである。これにより、分波および合
波特性を電気的に制御することができ、応用範囲が広が
ると同時に、製作上の許容誤差を大きくすることができ
る。電極が無い場合には、共振波長および共振モードの
外周に沿った位相速度は、ピルボックス光共振器の屈折
率および寸法のみで決まってしまう。電極を配置するこ
とにより、電気光学効果を利用してその部分の屈折率を
変化させることができ、共振波長および位相速度が可変
となる。
【0037】さらに、本発明の要点の第3は、図3に示
すように上記の波長選択フィルタを複数個縦続接続する
ことにより、多チャンネルの光波長を個別に選択する波
長選択フィルタを実現したことである。図3は、2本の
結合導波路を持つ波長選択フィルタ3個(11,12,13)
を縦続接続して、4波長の光の入力に対しこれを別々の
ポートに出力する分波回路の例である。各個の光波長選
択フィルタは独立して電気的に特性の制御ができる。図
3の構成では、3つのフィルタをそれぞれ入射された波
長のうち1つだけで共振するように設計すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明のピルボックス型光共振
器と結合導波路を結合した波長選択フィルタの平面図で
ある。図1(B)はピルボックス型光共振器と結合導波
路との結合系の散乱行列によるモデル図である。
【図2】図2(A)は本発明の波長選択フィルタの非結
合部上に配置した電極の配置図である。図2(B)は本
発明の波長選択フィルタの結合部上に配置した電極の配
置図である。
【図3】図3は波長選択フィルタ3個を縦続接続した多
チャンネル用波長選択フィルタの一例を示す平面図であ
る。
【図4】図4(A)および(B)は、図1に示した波長
選択フィルタのポートP−2およびポートP−3の出力
ポートの出力光強度図である。
【図5】図5(A)は図3の構成の波長選択フィルタの
導波路21の出力特性の分波特性図である。図5(B)は
図3の構成の波長選択フィルタの導波路22の出力特性の
分波特性図である。図5(C)は図3の構成の波長選択
フィルタの導波路23の出力特性の分波特性図である。図
5(D)は図3の構成の波長選択フィルタの導波路24の
出力特性の分波特性図である。
【図6】図6は本発明の図3の多チャンネル用波長選状
フィルタの散乱行列によるモデル図である。
【図7】図7は4波長の場合の入力波長と共振波長との
関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 ピルボックス型光共振器 2 入出力用結合導波路 3 入出力用結合導波路 4 電極 10 基板 11 ピルボックス型光共振器 12 ピルボックス型光共振器 13 ピルボックス型光共振器 21 導波路 22 導波路 23 導波路 24 導波路
フロントページの続き (72)発明者 古谷 竜一 岡山県倉敷市福井226番地5号 (56)参考文献 特開 平5−27273(JP,A) 特開 平4−67119(JP,A) 特開 平5−203826(JP,A) 特開 昭61−147227(JP,A) 特開 平5−323389(JP,A) 特開 平5−323390(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲の媒質よりも屈折率が高い円盤状の
    コアよりなり、光を外周内面に沿ってウィスパリング・
    ギャラリー・モードで伝搬するピルボックス型光共振器
    と、このピルボックス型光共振器の外周に沿って所望の
    フィルタ特性が得られるような所定の角度に亘って所定
    の等間隔で配置された円弧状の結合部を有する2本の光
    入出力用の光導波路と、前記ピルボックス型光共振器の
    一部分に設けられ、印加電圧を変化させることによって
    共振波長を連続的に可変とする電極とを具えることを特
    徴とするピルボックス型光共振器の波長選択フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記2本の光入出力用の光導波路の内の
    少なくも一方に前記結合部を複数形成し、これらの結合
    部にそれぞれピルボックス型光共振器を結合して複数の
    ピルボックス型光共振器を縦続接続したことを特徴とす
    る請求項1記載のピルボックス型光共振器の波長選択フ
    ィルタ。
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