JP5240095B2 - 波長可変レーザ光源、及びその駆動方法 - Google Patents

波長可変レーザ光源、及びその駆動方法 Download PDF

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本発明は、光通信、光情報処理及び光インターコネクション等に用いられる光源であり、特に波長可変機能を有する波長可変レーザ光源、及びその駆動方法に関するものである。
近年、インターネットのトラフィックは急速に増加しており、これに対応すべく通信容量拡大の技術も進展している。波長分割多重通信(WDM:Wavelength Division Multiplexing)は、波長数を増やすことにより大容量化を行うものであるが、ROADM(Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexing)、波長ルーティングによる光クロスコネクト等の進展とあいまって、より柔軟性に優れた通信容量の拡大が活発に検討されている。これは、波長資源を単に容量拡大のみに使用するのではなく、ネットワーク機能の向上にも積極的に利用していくものである。通信容量の拡大と通信方式の高機能化は、相互に関連して、低コストで安全性の高い通信サービスの提供を可能にするものである。波長可変レーザは、このような通信システムを構築する上で重要なキーデバイスの一つである。
従来の波長分割多重システムでは、一定の波長間隔を有する複数の固定波長光源を並べて対応しており、特に保守管理用バックアップ光源(波長数分)のコストは、システムの低コスト化を阻害する大きな要因となっていた。波長可変光源の適用により、光源の種類を一つに統合することができるので、システムコストの低減が大きく進展することになる。また、切り替え速度の速い波長可変光源は、波長ルーティングにおいても新しいネットワーク機能の実現に必要不可欠な要素となっている。
C(Conventional)帯域またはL(Long)帯域をカバーできる波長可変光源には、可動MEMSミラーを用いたものが、Jill D.Berger等により、非特許文献1に発表されている。非特許文献1の波長可変光源は、比較的良好な光出力特性を示しているものの、製作コストや耐衝撃性の点でその実用性が懸念されている。また、DBRレーザのモード安定性を高めて、更に変調器と集積化したものがB.Mason等により、非特許文献2に報告されているが、低コスト化や信頼性の点で課題がある。
一方、平面光回路(PLC)を外部共振器として用いた波長可変光源では、製作が比較的容易でMEMSのように可動部を持たない。そのため、製作歩留まり、信頼性(特に耐振動性)の点で優れており、量産性に適していると考えられ、現在のところ幾つかの構成が提案されている。リング型外部共振器と半導体増幅器を用いた構成としては、H.Yamazaki等により、非特許文献3において報告されている。非特許文献3の報告によれば、可動部をもたない波長可変光源としては、波長可変範囲、光出力等の面で良好な特性が得られている。
Optical Communication,2001.ECOC'01.27th European Conference on Volume 2,30 P.198−199 IEEE Photonics Letters Volume 11 Number 6,1999 P.638−640 30th European Conference on Optical Communication 2004,th4.2.3
しかしながら、非特許文献3に提案された構成の波長可変光源では、リング型外部共振器の波長可変範囲と半導体増幅器の利得帯域で波長可変範囲が決まってしまう。そのため、高出力でより広範囲の波長可変を行うには構成上においてその限界がある。
光通信における高密度波長多重伝送方式(DWDM:Dense WDM)では、通信波長帯を主にC帯域とL帯域に分け、それぞれ、およそ40nm程度の波長範囲に多くの波長信号光を割り当てている。現在では、多くの波長可変レーザが40nmの波長範囲を基準に開発が進んでいる。しかし、C,L両帯域を一つの光源でカバーできる波長可変範囲80nm以上の波長可変レーザは殆どない。また、およそ20nm間隔で信号光波長を設定するCWDM(Coase WDM)方式では、より広範囲な波長可変が要求されることになる。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、比較的簡単な構成で、波長可変範囲を拡大することが可能な波長可変レーザ光源、及びその駆動方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる波長可変レーザ光源は、第1入力ポート、第2入力ポート、及び出力ポートを有し、透過光強度の波長スペクトルピークを移動させることのできる波長可変フィルターと、一端が前記第1入力ポートと光学的に接続された第1光増幅器と、一端が前記第2入力ポートと光学的に接続され、前記第1光増幅器と利得波長スペクトルの異なる第2光増幅器と、前記出力ポートの端面に設けられ、所定の反射率及び透過率を有する光学ミラーと、を備えるものである。
また、本発明の第2の態様にかかる波長可変レーザ光源の駆動方法は、上述の波長可変レーザ光源の駆動方法であって、所望する波長に応じて、前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のうちの一方に電流注入を行うと同時に、他方には電流注入を行わないことを特徴とするものである。
本発明によれば、比較的簡単な構成で、波長可変範囲を拡大することが可能な波長可変レーザ光源、及びその駆動方法を提供することができる。
実施の形態1に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。 実施の形態1に係る波長可変レーザ光源において、片方の光増幅器を駆動させた場合の光波の共振経路の様子を示す模式図である。 実施の形態2に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。 実施の形態2に係る波長可変レーザ光源において、片方の光増幅器を駆動させた場合の光波の共振経路の様子を示す模式図である。 実施の形態3に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。 実施の形態3に係る波長可変レーザ光源において、片方の光増幅器を駆動させた場合の光波の共振経路の様子を示す模式図である。 実施の形態4に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。 実施の形態5に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。 実施の形態6に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。
本発明の波長可変レーザ光源は、透過光強度の波長スペクトルピークを移動させることのできる波長可変外部共振器と、利得スペクトルを可変できる利得媒質とを有している。そして、外部共振器の損失スペクトルと、利得媒質の利得スペクトルとの両方を変化させることにより、波長可変を行うものである。
すなわち、周期的な透過スペクトルを有する波長可変外部共振器と、利得の波長分布を選択的に変更できる構成の利得可変機能との両方を、発振波長の制御に利用する。これにより、これまで提案されているような可変外部共振器のみを用いた制御に比べて、波長可変範囲を大きくすることができる。
具体的には、本発明の波長可変レーザ光源は、少なくとも2つ以上の入力ポートと1つ以上の出力ポートを有する外部共振器と、外部共振器の入力ポートに接続された少なくとも2つ以上の利得媒質とを備えている。このとき、利得波長スペクトルの異なる2種類の利得媒質を用いることが好ましい。これにより、レーザ発振の波長帯を短波側と長波側に分けて使用することができる。従って、従来のように1種類の利得媒質のみを使用する場合に比べて、広い帯域にわたって大きな利得強度を得ることができ、高出力のレーザ発振を実現できる。
外部共振器は、可変量は小さいが高精度の波長制御が可能である。一方、利得可変機能は、細かく高精度な制御は出来ないが、可変量の大きな利得可変が可能である。そのため、外部共振器を波長の微調整として、また、利得可変機能を波長の粗調整として用いることができる。このように、外部共振器と利得可変機能とを組み合わせて用いることによって、波長可変範囲が大きく、かつ、高精度な波長可変動作が可能である。
ここで、本発明の波長可変レーザ光源は、前述したように、2種類の利得媒質が外部共振器に並列して接続された単純な構成とすることができる。この2種類の利得媒質には、一方を駆動させている間、他方は駆動させずに吸収受動領域として機能させる方式が採用される。そのため、特に複雑な利得媒質の制御が必要とならず、レーザ発振の波長制御を簡易に行うことができる。
また、本発明の波長可変レーザ光源は、波長可変共振器としてリング型光導波路、利得可変媒質として利得スペクトルの異なる2つの半導体増幅器をそれぞれ用いることができる。リング型導波路と2つの半導体増幅器とを同じ化合物半導体基板上に形成することによって、モノリシック集積した波長可変レーザ機能を1つのチップ上に実現することが可能である。そのため、ハイブリット形成時における複雑なモジュール組み立てが必要とならず、低コスト化を図ることができる。
このように、本発明の波長可変レーザ光源は、出力するレーザ光の発振波長を電気的な駆動制御により変化させることができる。通常、レーザ光源は利得媒質と共振器から構成されている。特に、波長可変レーザ光源においては、共振器の共振波長を外部制御によりチューニングすることによって発振波長を変化させる場合がほとんどである。共振器は、一般に、ある一定の波長周期をもつ透過あるいは反射特性を有している。そのため、利得媒質の利得波長分布のピーク近傍で、その波長周期間隔にチューニング範囲が限定されることになる。また、共振器の波長周期間隔を何らかの方法で拡大したとしても、利得分布に応じて光出力が決まるため、チューニング範囲の拡大と共に、光出力が低下することになる。
一方、本発明の波長可変レーザ光源では、異なる利得波長分布を有する2つの利得媒質を備え、出力させる発振波長帯に応じて、それぞれの利得媒質を選択的に駆動する方式を採用している。これにより、光出力を犠牲にすることなく波長可変範囲を拡大することが可能となる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。また、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略されている。
実施の形態1.
本発明の第1の実施の形態に係る波長可変レーザ光源の構成について、図1を参照して詳細に説明する。図1は、実施の形態1に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。本実施の形態の波長可変レーザ光源は、SOI(Silicon on insulator)基板10には、シリコン層をコア層とし、その上部のシリコン酸化膜をクラッド層とする平面光回路による波長可変共振器と、半導体光増幅器とがハイブリット実装された構成を有している。以下にその詳細を述べる。
図1において、波長可変レーザ光源は、波長可変共振器1と、この波長可変共振器1にそれぞれ並列して接続された第1の半導体光増幅器11及び第2の半導体光増幅器12とを備えている。波長可変共振器1は、透過光強度の波長スペクトルピークを移動させることを可能とするもので、波長可変外部共振器、あるいは波長可変フィルターともいう。波長可変共振器1は、2つの入力ポートと1つの出力ポートを有している。また、本実施の形態では、波長可変共振器1は、複数のリング型光導波路が光学的に結合されたリング型共振器2と、このリング型共振器2と光導波路を介して光学的に接続された3dB合分波器16とを有する。
具体的には、SOI基板10には、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22とが、所定の強さで光学結合するように近接して配置されている。第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22は、導波路方向に沿って隣接して配置されている。第2のリング型光導波路22は、第1のリング型光導波路21と周囲長が僅かに異なっており、光路長が異なっている。第1のリング型光導波路21の一部には、導波路の屈折率を変化させるためのヒータ23が形成されている。同様に、第2のリング型光導波路22の一部には、導波路の屈折率を変化させるためのヒータ24が形成されている。ヒータ23、24は、リング型光導波路の上、下、または横など、導波路のコア層の温度を変化させることが可能な範囲に位置されている。ここでは、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22の上部に、ヒータ23、24がそれぞれ配設されている。なお、リング型光導波路近傍にヒータを設ける場合について説明したが、導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングするための電極構造であればヒータ以外のものを用いてもよい。
このように、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22とによって、リング型共振器2が構成されている。このリング型共振器2は、2つのリング型光導波路が近接して縦列配置された2重リング型共振器となる。
第2のリング型光導波路22には、光導波路20が光学的に結合するように近接して配置されている。この光導波路20の両端は、3dB合分波器16の入力光導波路15に接続されている。そして、3dB合分波器16の出力光導波路17の出力端は、所定の反射率になるように誘電体多層膜18が施されている。誘電体多層膜18は、波長可変共振器1内でレーザ発振を起こさせるとともに、レーザを外部に出力可能とするのに適した所定の反射率及び透過率を有する光学ミラー(半ミラー)となる。ここでは、例えば20%の反射率となるように、誘電体多層膜18が施されている。
このように、波長可変共振器1には、2つの入力ポート端と1つの出力ポート端とを有する3dB合分波器16が設けられている。以下では、2つの入力ポート端と1つの出力ポート端とを有する3dB合分波器16を、2×1の3dB合分波器16と呼ぶこととする。2×1の3dB合分波器16は、リング型共振器2の第2のリング型光導波路22と光導波路20を介して光学的に接続するように形成されている。そして、3dB合分波器16の出力光導波路17が、波長可変共振器1の出力ポートとなる。この出力ポートの端面に、所定の反射率及び透過率を有する光学ミラーである誘電体多層膜18が設けられている。なお、第2のリング型光導波路22と結合する部分の光導波路20は、直線状に形成されている。
一方、リング型共振器2の第1のリング型光導波路21には、光導波路19が光学的に結合するように近接して配置されている。この光導波路19の両端には、利得スペクトルの異なる2つの半導体増幅器(第1の半導体光増幅器11、第2の半導体光増幅器12)が、それぞれ光学的に結合するように配置されている。すなわち、光導波路19は、その一端において第1の半導体光増幅器11と、他端において第2の半導体光増幅器12とに互いに光学的に接続し、かつ第1のリング型光導波路21と光学結合するように形成されている。この光導波路19が、波長可変共振器1の2つの入力ポートとなる。なお、第1のリング型光導波路21と結合する部分の光導波路19は、直線状に形成されている。
第1の半導体光増幅器11は、短波側の利得スペクトルを有し、波長可変共振器1の一方の入力ポートと光学的に接合するように設けられている。また、第2の半導体光増幅器12は、長波側の利得スペクトルを有し、波長可変共振器1の他方の入力ポートと光学的に接合するように設けられている。第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12は、光導波路19を介して互いに光学的に接続している。更に、第1の半導体光増幅器11及び第2の半導体光増幅器12の反対側の端面には、高反射膜13、14がそれぞれ形成されている。
続いて、本実施の形態の波長可変レーザ光源の動作機構について、図2を用いて詳細に説明する。図2は、実施の形態1に係る波長可変レーザ光源において、片方の光増幅器を駆動させた場合の光波の共振経路の様子を示す模式図である。図2(a)は長波帯での発振動作を示す模式図であり、図2(b)は短波帯での発振動作を示す模式図である。
長波帯の利得スペクトルを有する第2の半導体光増幅器12をON状態(駆動電流を注入した状態)にすると共に、短波側の利得スペクトルを有する第1の半導体光増幅器11をOFF状態(駆動電流を注入しない状態)にした場合の光波の経路を、図2(a)に示す。
第2の半導体光増幅器12から出力された誘導放出光の波長スペクトル成分の中で、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22の両方に共振する成分は、点線に示すような経路を伝搬する。すなわち、第2の半導体光増幅器12から、光導波路19、第1のリング型光導波路21、第2のリング型光導波路22、光導波路20、入力光導波路15、3dB合分波器16を順に経由して、出力光導波路17へと伝搬する。そして、誘電体多層膜18からなる半反射端面で伝搬した誘導放出光の一部が反射し、再び逆の経路を辿って第2の半導体光増幅器12に戻ることになる。すなわち、波長可変共振器1の点線で示す共振経路41でレーザ発振が生じる。
一方、第2の半導体光増幅器12から出力された誘導放出光の中で、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22に共振しない成分は、一点鎖線に示すような非共振経路42を伝搬する。すなわち、第2の半導体光増幅器12から、光導波路19を経由して、第1の半導体光増幅器11に入力されることになる。この時、第1の半導体光増幅器11はOFF状態であり、入力された非共振成分は吸収されて、第2の半導体光増幅器12に戻ることはない。
従って、この動作においては、長波側の利得分布によりレーザ発振が生じ、その長波帯域の波長可変が、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22からなる2重リング型共振器のフリースペクトラムレンジ(FSR)の範囲で可能となる。
これに対し、短波帯の利得スペクトルを有する第1の半導体光増幅器11をON状態(駆動電流を注入した状態)にすると共に、長波側の利得スペクトルを有する第2の半導体光増幅器12をOFF状態(駆動電流を注入しない状態)にした場合の光波の経路を、図2(b)に示す。
第1の半導体光増幅器11から出力された誘導放出光の波長スペクトル成分の中で、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22の両方に共振する成分は、点線に示すような経路を伝搬する。すなわち、第1の半導体光増幅器11から、光導波路19、第1のリング型光導波路21、第2のリング型光導波路22、光導波路20、入力光導波路15、3dB合分波器16を順に経由して、出力光導波路17へと伝搬する。そして、誘電体多層膜18からなる半反射端面で伝搬した誘導放出光の一部が反射し、再び逆の経路を辿って第1の半導体光増幅器11に戻ることになる。すなわち、波長可変共振器1の点線で示す共振経路43でレーザ発振が生じる。
一方、第1の半導体光増幅器11から出力された誘導放出光の中で、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22に共振しない成分は、一点鎖線に示すような非共振経路44を伝搬する。すなわち、第1の半導体光増幅器11から、光導波路19を経由して、第2の半導体光増幅器12に入力されることになる。この時、第2の半導体光増幅器12はOFF状態であり、入力された非共振成分は吸収されて、第1の半導体光増幅器11に戻ることはない。
従って、この動作においては、短波側の利得分布によりレーザ発振が生じ、その短波帯域の波長可変が、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22からなる2重リング型共振器のFSRの範囲で可能となる。
このように、本実施の形態の波長可変レーザ光源は、第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12とによる利得スペクトルと、波長可変共振器1の損失スペクトルとの両方を変化させることにより、波長可変を行う。すなわち、波長可変共振器1による波長可変に加え、新たに、2つの半導体光増幅器による波長可変が、レーザ発振の波長制御に利用されることとなる。これにより、出力させる光の波長の選択範囲をより広くすることができる。このとき、本実施の形態では、出力させる発振波長帯に応じて、第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12を選択的に駆動するようにする。これにより、光出力を犠牲にすることなく波長可変範囲を拡大することが可能となる。なお、第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12は、所望する波長に応じて一方を駆動させ、一方を駆動させている間、他方を駆動させないように制御すればよいので、特に複雑な制御は必要ない。
以上のように、本実施の形態では、互いに利得波長スペクトルの異なる第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12とを、波長可変共振器1に並列接続させている。そして、第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12とを選択的に駆動することで得られる利得可変機能を、波長可変共振器1と組み合わせてレーザ発振の波長制御を行っている。これにより、簡便な構成にもかかわらず、出力させる光の波長の選択範囲をより広くすることができる。また、広い帯域にわたって大きな利得強度を得ることができ、高出力のレーザ発振を実現できる。これは、損失スペクトルのピーク位置を所定の範囲で変えることができる波長可変共振器1と、利得スペクトル形状、特に利得スペクトルのピーク位置を大きく変えることができる利得可変機能との両方を発信波長の制御に利用して、波長可変範囲が大きく、かつ、高出力の波長可変を実現できるからである。さらに、波長可変共振器1を波長の微調整として用いる一方、2つの半導体光増幅器を可変量の大きい利得可変媒質として波長の粗調整に用いることができる。そのため、高精度な波長可変動作が可能である。
なお、本実施の形態では、2×1の3dB合分波器16を用いる場合について例示的に説明をしたが、2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する2×2の3dB合分波器を用いることもできる。2×2の3dB合分波器を用いる場合は、2つの出力ポート端のうち、一方の出力ポート端に無反射処理を施し、他方の出力ポート端に高反射ミラーを設ける。あるいは、高反射ミラーの代わりに、1つの入力ポート端と、相互に接続された2つの出力ポート端とを有する1×2の3dB合分波器を設けてもよい。すなわち、2×2の3dB合分波器の一方の出力ポート端に無反射処理を施し、他方の出力ポート端には、1×2の3dB合分波器の2つの出力ポート端が相互に接続された閉ループ状の導波路からなるループミラーを設けてもよい。この1×2の3dB合分波器によって構成された閉ループ状の導波路からなるループミラーが、高反射ミラーであるかのように機能することとなる。
実施の形態2.
本発明の第2の実施の形態に係る波長可変レーザ光源の構成について、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態2に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。
本実施の形態では、実施の形態1と異なる構成の波長可変共振器1が、波長可変レーザ光源に設けられている。具体的には、本実施の形態の波長可変共振器1は、複数のリング型光導波路が光学的に結合されたリング型共振器2と、このリング型共振器2と光導波路を介して光学的に接続された光スイッチ52とを有している。すなわち、実施の形態1の3dB合分波器16に代えて、本実施の形態では、光スイッチ52が形成されている。それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同様、2つの入力ポートと1つの出力ポートを有する波長可変共振器1には、互いに利得波長スペクトルの異なる第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12とが並列接続されている。
図3において、リング型共振器2の第2のリング型光導波路22と光導波路20を介して光学的に接続するように、2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する2×2の光スイッチ52が設けられている。具体的には、リング型共振器2の第2のリング型光導波路22と光学的に結合するように近接して配置された光導波路20の両端は、この光スイッチ52の2つの入力光導波路15にそれぞれ接続されている。光スイッチ52の2つの出力光導波路のうち、少なくとも一方の出力光導波路17の出射端は、所定の反射率になるように誘電体多層膜18が施されている。ここでは、例えば20%の反射率となるように、誘電体多層膜18が施されている。この誘電体多層膜18が設けられた出力光導波路17が、波長可変共振器1の出力ポートとなる。
また、光スイッチ52を構成する光導波路の上部には、導波路の屈折率を変化させるためのヒータ51が形成されている。
続いて、本実施の形態の波長可変レーザ光源の動作機構について、図4を用いて詳細に説明する。図4は、実施の形態2に係る波長可変レーザ光源において、片方の光増幅器を駆動させた場合の光波の共振経路の様子を示す模式図である。図4(a)は長波帯での発振動作を示す模式図であり、図4(b)は短波帯での発振動作を示す模式図である。
長波帯の利得スペクトルを有する第2の半導体光増幅器12をON状態(駆動電流を注入した状態)にすると共に、短波側の利得スペクトルを有する第1の半導体光増幅器11をOFF状態(駆動電流を注入しない状態)にした場合の光波の経路を、図4(a)に示す。
第2の半導体光増幅器12から出力された誘導放出光の波長スペクトル成分の中で、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22の両方に共振する成分は、点線に示すような経路を伝搬する。すなわち、第2の半導体光増幅器12から、光導波路19、第1のリング型光導波路21、第2のリング型光導波路22、光導波路20、入力光導波路15を順に経由して、光スイッチ52へと伝搬する。光スイッチ52では、誘電体多層膜18が設けられた側の出力光導波路17に出力されるように、ヒータ51により経路の調整が行われる。すなわち、誘電体多層膜18が設けられた側の出力光導波路17により所望する大きさの光出力が得られるように、駆動電流が注入された側の半導体光増幅器に合わせて光スイッチ52の経路が切り換えられる。その後、誘電体多層膜18からなる半反射端面で伝搬した誘導放出光の一部が反射して、再び逆の経路を辿って第2の半導体光増幅器12に戻ることになる。すなわち、波長可変共振器1の点線で示す共振経路61でレーザ発振が生じる。
一方、第2の半導体光増幅器12から出力された誘導放出光の中で、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22に共振しない成分は、一点鎖線に示すような非共振経路62を伝搬する。すなわち、第2の半導体光増幅器12から、光導波路19を経由して、第1の半導体光増幅器11に入力されることになる。この時、第1の半導体光増幅器11はOFF状態であり、入力された非共振成分は吸収されて、第2の半導体光増幅器12に戻ることはない。
従って、この動作においては、長波側の利得分布によりレーザ発振が生じ、その長波帯域の波長可変が、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22からなる2重リング型共振器のFSRの範囲で可能となる。
これに対し、短波帯の利得スペクトルを有する第1の半導体光増幅器11をON状態(駆動電流を注入した状態)にすると共に、長波側の利得スペクトルを有する第2の半導体光増幅器12をOFF状態(駆動電流を注入しない状態)にした場合の光波の経路を、図4(b)に示す。
第1の半導体光増幅器11から出力された誘導放出光の波長スペクトル成分の中で、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22の両方に共振する成分は、点線に示すような経路を伝搬する。すなわち、第2の半導体光増幅器12から、光導波路19、第1のリング型光導波路21、第2のリング型光導波路22、光導波路20、入力光導波路15を順に経由して、光スイッチ52へと伝搬する。光スイッチ52では、誘電体多層膜18が設けられた側の出力光導波路17に出力されるように、ヒータ51により経路の調整が行われる。すなわち、誘電体多層膜18が設けられた側の出力光導波路17により所望する大きさの光出力が得られるように、駆動電流が注入された側の半導体光増幅器に合わせて光スイッチ52の経路が切り換えられる。その後、誘電体多層膜18からなる半反射端面で伝搬した誘導放出光の一部が反射して、再び逆の経路を辿って第1の半導体光増幅器11に戻ることになる。すなわち、波長可変共振器1の点線で示す共振経路63でレーザ発振が生じる。
一方、第1の半導体光増幅器11から出力された誘導放出光の中で、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22に共振しない成分は、一点鎖線に示すような非共振経路64を伝搬する。すなわち、第1の半導体光増幅器11から、光導波路19を経由して、第2の半導体光増幅器12に入力されることになる。この時、第2の半導体光増幅器12はOFF状態であり、入力された非共振成分は吸収されて、第1の半導体光増幅器11に戻ることはない。
従って、この動作においては、短波側の利得分布によりレーザ発振が生じ、その短波帯域の波長可変が、第1のリング型光導波路21と第2のリング型光導波路22からなる2重リング型共振器のFSRの範囲で可能となる。
以上のように、本実施の形態では、リング型共振器2に光スイッチ52を組み合わせた構成の波長可変共振器1を用いている。3dB合分波器16に代えて、光スイッチ52を利用することにより、3dB合分波器16で原理的に生じる3dBの過剰損失を回避できる。従って、波長可変レーザ光源において、波長可変共振器1の内部過剰損失を低減することができる。また、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
実施の形態3.
本発明の第3の実施の形態に係る波長可変レーザ光源の構成について、図5を用いて説明する。図5は、実施の形態3に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。
本実施の形態では、実施の形態1と異なる構成の波長可変共振器1が、波長可変レーザ光源に設けられている。具体的には、本実施の形態の波長可変共振器1は、複数のリング型光導波路が光学的に結合されたリング型共振器3と、このリング型共振器3と光導波路を介して光学的に接続された3dB合分波器16とを有している。本実施の形態のリング型共振器3は、2つのリング型光導波路を有する実施の形態1のリング型共振器2と異なり、3つのリング型光導波路(第1のリング型光導波路31、第2のリング型光導波路32、第3のリング型光導波路33)を有している。すなわち、実施の形態1のリング型共振器2に代えて、本実施の形態では、リング型共振器3が形成されていて、それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同様、2つの入力ポートと1つの出力ポートを有する波長可変共振器1には、互いに利得波長スペクトルの異なる第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12とが並列接続されている。
具体的には、図5に示すように、SOI基板10には、第1のリング型光導波路31に対して、第2のリング型光導波路32と第3のリング型光導波路33が、光導波路37を介して光学結合するように近接して配置されている。光導波路37は、直線状に形成されている。光導波路37には、第1のリング型光導波路31との光学的な近接結合の位置に対して互いに対称な位置で、第2のリング型光導波路32と第3のリング型光導波路33が光学的近接接合されている。第2のリング型光導波路32及び第3のリング型光導波路33は、第1のリング型光導波路31と周囲長が僅かに異なっており、光路長が異なっている。
また、第1のリング型光導波路31の一部には、導波路の屈折率を変化させるためのヒータ34が形成されている。同様に、第2のリング型光導波路32の一部に、導波路の屈折率を変化させるためのヒータ35と、第3のリング型光導波路33の一部に、導波路の屈折率を変化させるためのヒータ36とが、それぞれ形成されている。ヒータ34、35、36は、リング型光導波路の上、下、または横など、導波路のコア層の温度を変化させることが可能な範囲に位置されている。ここでは、各リング型光導波路の上部に、ヒータ34、35、36がそれぞれ配設されている。なお、リング型光導波路近傍にヒータを設ける場合について説明したが、導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングするための電極構造であればヒータ以外のものを用いてもよい。
このように、本実施の形態では、3つのリング型光導波路が直線状の光導波路37を介して互いに光学的に接続されたリング型共振器3が用いられている。リング型共振器3の第2のリング型光導波路32には、光導波路38が光学的に結合するように近接して配置されている。また、リング型共振器3の第3のリング型光導波路33には、光導波路39が光学的に結合するように近接して配置されている。光導波路38、39は、ともに2×1の3dB合分波器16に接続され、3dB合分波器16の入力光導波路となる。3dB合分波器16の出力光導波路17の出力端は、実施の形態1と同様、所定の反射率になるように誘電体多層膜18が施されている。ここでは、例えば20%の反射率となるように、誘電体多層膜18が施されている。なお、第2のリング型光導波路32と結合する部分の光導波路38と、第3のリング型光導波路33と結合する部分の光導波路39は、直線状に形成されている。
一方、リング型共振器3の第1のリング型光導波路31には、光導波路19が光学的に結合するように近接して配置されている。この光導波路19の両端には、実施の形態1と同様、利得スペクトルの異なる2つの半導体増幅器(第1の半導体光増幅器11、第2の半導体光増幅器12)が、それぞれ光学的に結合するように配置されている。なお、第1のリング型光導波路31と結合する部分の光導波路19は、直線状に形成されている。
続いて、本実施の形態の波長可変レーザ光源の動作機構について、図6を用いて詳細に説明する。図6は、実施の形態3に係る波長可変レーザ光源において、片方の光増幅器を駆動させた場合の光波の共振経路の様子を示す模式図である。図6(a)は長波帯での発振動作を示す模式図であり、図6(b)は短波帯での発振動作を示す模式図である。
長波帯の利得スペクトルを有する第2の半導体光増幅器12をON状態(駆動電流を注入した状態)にすると共に、短波側の利得スペクトルを有する第1の半導体光増幅器11をOFF状態(駆動電流を注入しない状態)した場合の光波の経路を、図6(a)に示す。
第2の半導体光増幅器から出力された誘導放出光の波長スペクトル成分の中で、第1のリング型光導波路31と第3のリング型光導波路33の両方に共振する成分は、点線に示すような経路を伝搬する。すなわち、第2の半導体光増幅器12から、光導波路19、第1のリング型光導波路31、光導波路37、第3のリング型光導波路33、光導波路39、3dB合分波器16を順に経由して、出力光導波路17へと伝搬する。そして、誘電体多層膜18からなる半反射端面で伝搬した誘導放出光の一部が反射し、再び逆の経路を辿って第2の半導体光増幅器12に戻ることになる。すなわち、波長可変共振器1の点線で示す共振経路81でレーザ発振が生じる。
一方、第2の半導体光増幅器から出力された誘導放出光の中で、第1のリング型光導波路31と第3のリング型光導波路33に共振しない成分は、一点鎖線に示すような非共振経路82を伝搬する。すなわち、第2の半導体光増幅器12から、光導波路19を経由して、第1の半導体光増幅器11に入力されることになる。この時、第1の半導体光増幅器11はOFF状態であり、入力された非共振成分は吸収されて、第2の半導体光増幅器12に戻ることはない。
従って、この動作においては、長波側の利得分布によりレーザ発振が生じ、その長波帯域の波長可変が、第1のリング型光導波路31と第3のリング型光導波路33からなる2重リング共振器のFSRの範囲で可能となる。
これに対し、短波帯の利得スペクトルを有する第1の半導体光増幅器11をON状態(駆動電流を注入した状態)すると共に、長波側の利得スペクトルを有する第2の半導体光増幅器12をOFF状態(駆動電流を注入しない状態)した場合の光波の経路を、図6(b)に示す。
第1の半導体光増幅器11から出力された誘導放出光の波長スペクトル成分の中で、第1のリング型光導波路31と第2のリング型光導波路32の両方に共振する成分は、点線に示すような経路を伝搬する。すなわち、第1の半導体光増幅器11から、光導波路19、第1のリング型光導波路31、光導波路37、第2のリング型光導波路32、光導波路38、3dB合分波器16を順に経由して、出力光導波路17へと伝搬する。そして、誘電体多層膜18からなる半反射端面で伝搬した誘導放出光の一部が反射し、再び逆の経路を辿って第1の半導体光増幅器11に戻ることになる。すなわち、波長可変共振器1の点線で示す共振経路83でレーザ発振が生じる。
一方、第1の半導体光増幅器11から出力された誘導放出光の中で、第1のリング型光導波路31と第2のリング型光導波路32に共振しない成分は、一点鎖線に示すような非共振経路84を伝搬する。すなわち、第1の半導体光増幅器11から、光導波路19を経由して、第2の半導体光増幅器12に入力されることになる。この時、第2の半導体光増幅器12はOFF状態であり、入力された非共振成分は吸収されて、第1の半導体光増幅器11に戻ることはない。
従って、この動作においては、短波側の利得分布によりレーザ発振が生じ、その短波帯域の波長可変が、第1のリング型光導波路31と第2のリング型光導波路32からなる2重リング共振器のFSRの範囲で可能となる。
以上のように、本実施の形態では、互いのリング型光導波路が直線状の光導波路37を介して光学結合したリング型共振器3を用いている。これにより、リング型光導波路同士の光学結合を無くすことができる。すなわち、波長可変共振器1における光学結合は、リング型光導波路と直線状の光導波路との光学結合に統一されることとなる。ここで、波長可変共振器1が、リング型光導波路同士の光学結合と、リング型光導波路と直線状の光導波路の光学結合が共存する場合、それぞれの結合の強さには、ある一定の関係を設定する必要があり、製作精度の点からより厳しい製造上の制御が必要となる。本実施の形態では、波長可変共振器1が、リング型光導波路と直線状の光導波路の光学結合に統一されているので、各直線状の光導波路とリング型光導波路の光学的な結合の強さは、それぞれの部分で同一に設定することができる。従って、製造上の制御をより容易にすることができる。また、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、実施の形態3は、適宜、実施の形態1、2と組み合わせて用いることができる。すなわち、本実施の形態では、3つのリング型光導波路を有するリング型共振器3に、2×1の3dB合分波器16を組み合わせて用いる場合について例示的に説明をしたが、それに限定されるものではない。3つのリング型光導波路を有するリング型共振器3に、実施の形態2で示した光スイッチ52を組み合わせて用いてもよい。また、2×2の3dB合分波器を組み合わせて用いることもできる。
実施の形態4.
本発明の第4の実施の形態に係る波長可変レーザ光源の構成について、図7を用いて説明する。図7は、実施の形態4に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。本実施の形態では、2つのリング型光導波路と3dB合分波器とを主な構成要素とする波長可変共振器1の小型化を可能にする波長可変レーザ光源の例について説明する。
本実施の形態では、実施の形態1と異なる構成の波長可変共振器1が、波長可変レーザ光源に設けられている。それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。すなわち、本実施の形態では、実施の形態1と同様、2つの入力ポートと1つの出力ポートとを少なくとも有する波長可変共振器1には、互いに利得波長スペクトルの異なる第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12とが並列接続されている。
図7において、本実施の形態の波長可変共振器1は、周囲長の異なる2つのリング型光導波路が光導波路を介して互いに光学接続されたリング型共振器120と、このリング型共振器120と光学的に接続された3dB合分波器117とを有している。
具体的には、SOI基板10において、第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122のそれぞれに光学的に結合するように、光導波路125が近接して配置されている。すなわち、1本の光導波路125が第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122のそれぞれに近接配置されることによって、第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122とが互いに光学接続された構成となっている。第2のリング型光導波路122は、第1のリング型光導波路121と周囲長が僅かに異なっており、光路長が異なっている。
第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122の近傍には、実施の形態1と同様、導波路の屈折率を変化させるためのヒータ123、124がそれぞれ形成されている。なお、導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングするための電極構造であれば、ヒータ以外のものを用いてもよい。このように、光導波路125を介して光学的に結合された第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122とによって、リング型共振器120が構成されている。
リング型共振器120には、2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する2×2の3dB合分波器117が光学的に結合するように近接して配置されている。すなわち、第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122とが、3dB合分波器117の2つの出力光導波路118,119にそれぞれ光学的に結合するように近接して配置されている。一方、3dB合分波器117の入力光導波路115、116には、それぞれ、利得スペクトルの異なる2つの半導体光増幅器(第1の半導体光増幅器11、第2の半導体光増幅器12)のそれぞれの一端が光学的に接続されている。従って、3dB合分波器117の2つの入力光導波路115,116が、波長可変共振器1の入力ポートとなる。なお、実施の形態1と同様、第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12の反対側の端面には高反射膜(高反射誘電体膜)13,14がそれぞれ施された構成となっている。
さらに、2つのリング型光導波路を光学接続する光導波路125の一部には、光波パワーを取り出すための光導波路が光学的に結合するように近接して配置されている。ここでは、光導波路125に光学的に結合するように、光合分波器131が近接して配置されている。そして、光合分波器131の出力光導波路132、133の端面(それぞれ、出力光導波路端134、135)に、図示しない光学反射防止膜が施されている。
続いて、本実施の形態の波長可変レーザ光源の動作機構について説明する。短波側の利得スペクトルを有する第1の半導体光増幅器11か長波側の利得スペクトルを有する第2の半導体光増幅器12のどちらか一方を駆動させると、駆動された側の半導体光増幅器から出力された誘導放出光は3dB合分波器117により2分岐される。3dB合分波器117により分岐されたそれぞれの光波において、第1のリング型光導波路121及び第2のリング型光導波路122に共振する波長成分のみが、光導波路125を介して再び3dB合分波器117へと戻る。そして、駆動されている側の半導体光増幅器に帰還する。
この半導体光増幅器の一端には高反射膜が付加されているので、リング型共振器120を含む波長可変共振器1と半導体光増幅器の間を特定波長の光波が往復する。これにより、レーザ発振が生じることになる。レーザ発振光は、光合分波器131に部分的に結合されて、光導波路端面135から外部に出力される。第1のリング型光導波路121及び第2のリング型光導波路122に付加された、導波路実効屈折率を変更するためのヒータ123、124により、発振波長をチューニングすることが可能となる。
以上のような構成とすることにより、本実施の形態では、2つのリング型光導波路と3dB合分波器117とを主な構成要素とする波長可変共振器1を小型化できる。また、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
実施の形態5.
本発明の第5の実施の形態に係る波長可変レーザ光源の構成について、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態5に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。本実施の形態では、出力光強度を向上させるための手段として2×2の方向性結合器型スイッチを実施の形態4に付加した構成の波長可変レーザ光源の例について説明する。
本実施の形態では、実施の形態4と異なる構成の波長可変共振器1が、波長可変レーザ光源に設けられている。それ以外の構成については実施の形態4と同様であるため、説明を省略する。すなわち、本実施の形態では、実施の形態4と同様、2つの入力ポートと1つの出力ポートとを少なくとも有する波長可変共振器1には、互いに利得波長スペクトルの異なる第1の半導体光増幅器11と第2の半導体光増幅器12とが並列接続されている。
図8において、本実施の形態の波長可変共振器1は、周囲長の異なる2つのリング型光導波路が光導波路を介して互いに光学接続されたリング型共振器120と、このリング型共振器120と光学的に接続された2×2の3dB合分波器117と、2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する2×2の光スイッチ150と、を有している。
具体的には、SOI基板10には、実施の形態4と同様、第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122のそれぞれに光学的に結合するように、光導波路125が近接して配置されることによって、リング型共振器120が構成されている。また、第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122とが、3dB合分波器117の2つの出力光導波路118,119にそれぞれ光学的に結合するように近接して配置されている。そして、3dB合分波器117の入力光導波路115、116には、それぞれ、利得スペクトルの異なる2つの半導体光増幅器(第1の半導体光増幅器11、第2の半導体光増幅器12)のそれぞれの一端が光学的に接続されている。
本実施の形態では、2つの半導体光増幅器(第1の半導体光増幅器11、第2の半導体光増幅器12)のそれぞれの他端は、光スイッチ150の2つの入力光導波路151、152にそれぞれ接続されている。この光スイッチ150は、2つの3dB合分波器153、157と、2本の光導波路154、155と、位相シフター156とを含むマッハツェンダー型光スイッチである。位相シフター156の一例として、実施の形態2と同様、ヒータを用いてもよい。光スイッチ150の2つの出力光導波路158、159のうち、少なくとも一方の出力光導波路の出射端は、所定の反射率になるように図示しない誘電体多層膜(誘電体膜)が施されている。ここでは、出力光導波路158の出力光導波路端160に、例えば光学反射率が5%から10%程度の誘電体膜が施されている。この誘電体膜の設けられた出力光導波路端160が、波長可変共振器1の出力ポートとなる。
続いて、本実施の形態の波長可変レーザ光源の動作機構について説明する。短波側の利得スペクトルを有する第1の半導体光増幅器11か長波側の利得スペクトルを有する第2の半導体光増幅器12のどちらか一方を駆動させると、駆動された側の半導体光増幅器から出力された誘導放出光は、リング型共振器120を伝搬し、特定の波長光成分のみが駆動されている側の半導体光増幅器に再び帰還する。
また、駆動された側の半導体光増幅器から光スイッチ150の3dB合分波器153へ導波した誘導放出光は、位相シフター156により出力光導波路端160へ導波するように位相調整される。そして、この出力光導波路端160において反射された一部の光波成分は、駆動されている側の半導体光増幅器へ再び戻ることになる。これにより、駆動されている側の半導体光増幅器を挟んで、リング型共振器120と出力光導波路端160との間で光共振器が形成されて、レーザ発振が生じ、その出力光が出力光導波路端160から出力されることになる。レーザ発振光のチューニング可能な波長帯は、利得波長帯の異なる2つの半導体光増幅器(第1の半導体光増幅器11、第2の半導体光増幅器12)のどちらか一方のみ動作させることにより適宜選択することが可能である。
以上のような構成とすることにより、本実施の形態では、出力光強度を向上させることができる。また、実施の形態1、4と同様の効果を奏することができる。
実施の形態6.
本発明の第6の実施の形態に係る波長可変レーザ光源の構成について、図9を用いて説明する。図9は、実施の形態6に係る波長可変レーザ光源の概略構成を示す模式図である。本実施の形態では、電気信号を光信号に変換する光変調器を集積した波長可変レーザ光源の例について説明する。
図9において、本実施の形態の波長可変共振器1は、周囲長の異なる2つのリング型光導波路が光導波路を介して互いに光学接続されたリング型共振器120と、このリング型共振器120と光学的に接続された2×2の3dB合分波器117と、を有している。
具体的には、SOI基板10には、実施の形態4と同様、第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122のそれぞれに光学的に結合するように、光導波路125が近接して配置されることによって、リング型共振器120が構成されている。また、第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122とが、3dB合分波器117の2つの出力光導波路118,119にそれぞれ光学的に結合するように近接して配置されている。なお、第1のリング型光導波路121と第2のリング型光導波路122の上部には、導波路の実効屈折率を変化させるためのヒータ123、124がそれぞれ形成されている。
本実施の形態では、3dB合分波器117の入力光導波路115,116には、それぞれ、半導体光増幅器111と光変調器112のそれぞれの一端が光学的に接続されている。半導体光増幅器111の他端には、高反射膜113が付加されている。一方、光変調器112の他端には、反射防止膜114が付加されている。
続いて、本実施の形態の波長可変レーザ光源の動作機構について説明する。半導体光増幅器111を駆動させると、この半導体光増幅器111から出力された誘導放出光は、入力光導波路115を伝搬して3dB合分波器117により2方向に分岐される。3dB合分波器117により分岐された光波は、それぞれ、出力光導波路118,119を伝搬し、第1のリング型光導波路121及び第2のリング型光導波路122に共振する波長成分の光波のみが、出力光導波路118,119を通過して再び3dB合分波器117へと戻る。そして、一部の光波は、入力光導波路116を伝搬した後に光変調器112に入力される。また、他の光波成分は入力光導波路115を伝搬して半導体光増幅器111に再帰し、高反射膜113で反射される。
即ち、本実施の形態では、半導体光増幅器111を介して高反射膜113とリング型共振器120との間で光波の往復が生じることによって、レーザ発振が起こり、発振光の一部が光変調器112を通過して外部に出力される構造となっている。
このように、本実施の形態の波長可変レーザ光源は、周囲長の異なる2つのリング型光導波路が光導波路を介して互いに光学接続されたリング型共振器120、及びこのリング型共振器120と光学的に接続された2×2の3dB合分波器117を含む波長可変共振器1と、この波長可変共振器1に並列接続された半導体光増幅器111及び光変調器112とを備えて構成されている。これにより、光変調器112を半導体光増幅器111と同様の形態で集積することが可能である。従って、実装工程の共通化、低コスト化を図ることができる。
以上の説明は、本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明が以上の実施の形態に限定されるものではない。また、当業者であれば、以上の実施の形態の各要素を、本発明の範囲において、容易に変更、追加、変換することが可能である。
1 波長可変共振器、2、3 リング型共振器、10 基板、
11 第1の半導体光増幅器、12 第2の半導体光増幅器、
13、14 高反射膜、15 入力光導波路、
16 3dB合分波器、17 出力光導波路、
18 誘電体多層膜、19、20 光導波路、
21 第1のリング型光導波路、22 第2のリング型光導波路、
23、24 ヒータ、31 第1のリング型光導波路、
32 第2のリング型光導波路、33 第3のリング型光導波路、
34、35、36 ヒータ、37、38、39 光導波路、
41 共振経路、42 非共振経路、
43 共振経路、44 非共振経路、
51 ヒータ、52 光スイッチ、
61 共振経路、62 非共振経路、
63 共振経路、64 非共振経路、
81 共振経路、82 非共振経路、
83 共振経路、84 非共振経路、
111 半導体光増幅器、112 光変調器、
113 光反射膜、114 反射防止膜、
115、116 入力光導波路、117 3dB合分波器、
118、119 出力光導波路、120 リング型共振器、
121、122 リング型光導波路、123、124 ヒータ、
125 光導波路、131 光合分波器、
132、133 出力光導波路、134、135 出力光導波路端、
150 光スイッチ、151、152 入力光導波路、
153 3dB合分波器、154、155 光導波路、
156 位相シフター、157 3dB合分波器、
158、159 出力光導波路、160 出力光導波路端

Claims (14)

  1. 第1入力ポート、第2入力ポート、及び出力ポートを有し、透過光強度の波長スペクトルピークを移動させることのできる波長可変フィルターと、
    一端が前記第1入力ポートと光学的に接続された第1光増幅器と、
    一端が前記第2入力ポートと光学的に接続され、前記第1光増幅器と利得ピーク波長が異なる第2光増幅器と、
    前記出力ポートの端面に設けられ、所定の反射率及び透過率を有する光学ミラーと、を備え
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のいずれか一方が光を出力し、
    出力された前記光のうち前記波長可変フィルターに共振しない波長成分は、第1及び第2の入力ポートを介して、前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のうちで前記光を出力しない他方に吸収される、
    波長可変レーザ光源。
  2. 前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器は、平面光回路によって構成された前記波長可変フィルターと同一基板上に集積されている請求項1に記載の波長可変レーザ光源。
  3. 前記第1光増幅器、前記第2光増幅器、及び前記波長可変フィルターは、化合物半導体材料により形成され、同一基板上にモノリシック集積されている請求項2に記載の波長可変レーザ光源。
  4. 前記波長可変フィルターは、
    周囲長の異なる2つのリング型光導波路が近接して縦列配置されたリング型共振器と、
    2つの入力ポート端と1つの出力ポート端とを有する3dB合分波器と、を備え、
    前記3dB合分波器の2つの入力ポート端は、前記リング型共振器の一方のリング型光導波路に光学結合するように配置された光導波路で互いに接続され、
    前記3dB合分波器の出力ポート端には、所定の反射率を有する半ミラーが備えられ、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの一端は、前記リング型共振器の他方のリング型光導波路に光学結合するように配置された光導波路で互いに接続され、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの他端には、高反射ミラーが備えられ、
    導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングする電極構造が、前記リング型共振器の2つのリング型光導波路のそれぞれの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源。
  5. 前記波長可変フィルターは、
    第1リング型光導波路と、前記第1リング型光導波路と直線状の光導波路を介して互いに対称な位置で光学的に接続された、前記第1リング型光導波路と異なる周囲長の第2リング型光導波路及び第3リング型光導波路と、を有するリング型共振器と、
    2つの入力ポート端と1つの出力ポート端とを有する3dB合分波器と、を備え、
    前記3dB合分波器の一方の入力ポート端には、前記第2リング型光導波路と光学的に結合するように近接配置された光導波路の一端が光学的に接続され、
    前記3dB合分波器の他方の入力ポート端には、前記第3リング型光導波路と光学的に結合するように近接配置された光導波路の一端が光学的に接続され、
    前記3dB合分波器の出力ポート端には、所定の反射率を有する半ミラーが備えられ、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの一端は、前記第1リング型光導波路に光学結合するように配置された光導波路で互いに接続され、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの他端には、高反射ミラーが備えられ、
    導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングする電極構造が、前記第1リング型光導波路、前記第2リング型光導波路、及び前記第3リング型光導波路のそれぞれの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源。
  6. 前記波長可変フィルターは、
    周囲長の異なる2つのリング型光導波路が近接して縦列配置されたリング型共振器と、
    2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する3dB合分波器と、を備え、
    前記3dB合分波器の2つの入力ポート端は、前記リング型共振器の一方のリング型光導波路に光学結合するように配置された光導波路で互いに接続され、
    前記3dB合分波器の一方の出力ポート端には、高反射ミラーが備えられ、
    前記3dB合分波器の他方の出力ポート端には、無反射処理が施され、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの一端は、前記リング型共振器の他方のリング型光導波路に光学結合するように配置された光導波路で互いに接続され、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの他端には、高反射ミラーが備えられ、
    導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングする電極構造が、前記リング型共振器の2つのリング型光導波路のそれぞれの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源。
  7. 前記波長可変フィルターは、
    第1リング型光導波路と、前記第1リング型光導波路と直線状の光導波路を介して互いに対称な位置で光学的に接続された、前記第1リング型光導波路と異なる周囲長の第2リング型光導波路及び第3リング型光導波路と、を有するリング型共振器と、
    2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する3dB合分波器と、を備え、
    前記3dB合分波器の一方の入力ポート端には、前記第2リング型光導波路と光学的に結合するように近接配置された光導波路の一端が光学的に接続され、
    前記3dB合分波器の他方の入力ポート端には、前記第3リング型光導波路と光学的に結合するように近接配置された光導波路の一端が光学的に接続され、
    前記3dB合分波器の一方の出力ポート端には、高反射ミラーが具備され、
    前記3dB合分波器の他方の出力ポート端には、無反射処理が施され、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの一端は、前記第1リング型光導波路に光学結合するように配置された光導波路で互いに接続され、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの他端には、高反射ミラーが備えられ、
    導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングする電極構造が、前記第1リング型光導波路、前記第2リング型光導波路、及び前記第3リング型光導波路のそれぞれの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源。
  8. 前記3dB合分波器の一方の出力ポート端に備えられた前記高反射ミラーは、1つの入力ポート端と、相互に接続された2つの出力ポート端と、を有する別の3dB合分波器によって構成された閉ループ状の導波路からなるループミラーであることを特徴とする請求項6又は7に記載の波長可変レーザ光源。
  9. 前記波長可変フィルターは、
    周囲長の異なる2つのリング型光導波路が光導波路を介して互いに光学接続されたリング型共振器と、
    2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する3dB合分波器と、を備え、
    前記3dB合分波器の2つの出力ポート端のそれぞれに、前記リング型共振器の2つのリング型光導波路のそれぞれが光学結合するように近接して配置され、
    前記リング型共振器の2つのリング型光導波路を光学接続する前記光導波路の一部に、光波パワーを取り出す為の光導波路が光学結合するように近接して配置され、
    前記3dB合分波器の2つの入力ポート端には、前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの一端が光学的に接続され、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの他端には、高反射ミラーが備えられ、
    光導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングする電極構造が、前記リング型共振器の2つのリング型光導波路のそれぞれの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源。
  10. 前記波長可変フィルターは、
    周囲長の異なる2つのリング型光導波路が近接して縦列配置されたリング型共振器と、
    2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する光スイッチと、を備え、
    前記光スイッチの2つの入力ポート端は、前記リング型共振器の一方のリング型光導波路に光学結合するように配置された光導波路で互いに接続され、
    前記光スイッチの2つ出力ポート端のうち、少なくとも一方には、所定の反射率を有する半ミラーが備えられ、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの一端は、前記リング型共振器の他方のリング型光導波路に光学結合するように配置された光導波路で互いに接続され、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの他端には、高反射ミラーが備えられ、
    導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングする電極構造が、前記リング型共振器の2つのリング型光導波路のそれぞれの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源。
  11. 前記波長可変フィルターは、
    第1リング型光導波路と、前記第1リング型光導波路と直線状の光導波路を介して互いに対称な位置で光学的に接続された、前記第1リング型光導波路と異なる周囲長の第2リング型光導波路及び第3リング型光導波路と、を有するリング型共振器と、
    2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する光スイッチと、を備え、
    前記光スイッチの一方の入力ポート端には、前記第2リング型光導波路と光学的に結合するように近接配置された光導波路の一端が光学的に接続され、
    前記光スイッチの他方の入力ポート端には、前記第3リング型光導波路と光学的に結合するように近接配置された光導波路の一端が光学的に接続され、
    前記光スイッチの2つの出力ポート端のうち、少なくとも一方には、所定の反射率を有する半ミラーが備えられ、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの一端は、前記第1リング型光導波路に光学結合するように配置された光導波路で互いに接続され、
    前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの他端には、高反射ミラーが備えられ、
    導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングする電極構造が、前記第1リング型光導波路、前記第2リング型光導波路、及び前記第3リング型光導波路のそれぞれの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源。
  12. 前記波長可変フィルターは、
    周囲長の異なる2つのリング型光導波路が光導波路を介して互いに光学接続されたリング型共振器と、
    2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する3dB合分波器と、
    2つの入力ポート端と2つの出力ポート端とを有する光スイッチと、を備え、
    前記3dB合分波器の2つの出力ポート端のそれぞれに、前記リング型共振器の2つのリング型光導波路のそれぞれが光学結合するように近接して配置され、
    前記3dB合分波器の2つの入力ポート端には、前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のそれぞれの一端が光学的に接続され、
    前記第1光増幅器および前記第2光増幅器のそれぞれの他端には、前記光スイッチの2つの入力ポート端がそれぞれ光学的に接続され、
    前記光スイッチの2つの出力ポート端のうち、少なくとも一方端には、所定の反射率を有する半ミラーが備えられ、
    光導波路の屈折率を変化させて波長特性をチューニングする電極構造が、前記リング型共振器の2つのリング型光導波路のそれぞれの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源。
  13. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源の駆動方法であって、
    所望する波長に応じて、前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のうちの一方に電流注入を行うと同時に、他方には電流注入を行わないことを特徴とする波長可変レーザ光源の駆動方法。
  14. 請求項10乃至12のいずれか1項に記載の波長可変レーザ光源の駆動方法であって、
    所望する波長に応じて、前記第1光増幅器及び前記第2光増幅器のうちの一方に電流注入を行うと同時に、他方には電流注入を行わず、
    前記半ミラーの設けられた前記出力ポート端で所望する大きさの光出力が得られるよう、電流が注入された側の光増幅器に合わせて前記光スイッチの経路を切り換えることを特徴とする波長可変レーザ光源の駆動方法。
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