JP2713214B2 - 水晶発振回路の温度補償装置 - Google Patents

水晶発振回路の温度補償装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル型水晶発振回
路の温度補償装置に関し、特に、水晶振動子を発振回路
に組み込んだ後の温度特性試験を必要としない温度補償
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水晶振動子を用いた発振回路は、安定し
た発振周波数を得ることができることから周波数、時間
等の基準として広く用いられているが、この水晶振動子
においても他の電子回路同様、温度係数が存在し、温度
変化によって発振される周波数が変化する。図2は、A
Tカット水晶振動子の周波数温度特性の一例を示すグラ
フであり、このように水晶振動子は、ほぼ3次曲線状の
温度特性を示し、25℃前後の変曲点T0を境に温度に
よる周波数偏差Δfが生じる。
【0003】そのため従来では、コンデンサやダイオー
ド等を温度補償素子として利用し、水晶発振回路の発振
周波数を制御する、いわゆるアナログ型の温度補償装置
が用いられていたが、コンデンサやダイオード等による
温度補償素子の温度特性曲線はリニアに近く、3次曲線
状の水晶振動子の温度特性を補償することは困難であっ
た。
【0004】これに対し、いわゆるデジタル型の温度補
償装置が提案されている(特開昭63−240107
号、特開昭64−82809号、特開平3−21970
9号等)。これらは、不揮発性メモリ中に予め個々の水
晶発振器に応じて各温度に最適な温度補償データ群を格
納しておき、感温素子からの出力電気量に応じて、不揮
発性メモリから適当な温度補償データを読出してこれを
水晶発振器に与えるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記不
揮発性メモリに温度補償情報を書き込む際には、水晶振
動子を発振回路に組み込んだ状態で恒温槽に入れ、恒温
槽の温度を何段階かに可変、安定させながらその都度、
発振周波数を高精度周波数カウンタで監視して書き込む
必要があり、水晶振動子の製造時と合わせて少なくとも
2回以上の温度特性試験工程が必要となり、工数が多く
かかるという問題点があった。
【0006】本発明は、前記問題点を解決すべくなされ
たもので、水晶振動子を発振回路に組み込んだ後の温度
特性試験を必要としない温度補償装置を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、可変リアクタンスを有する電圧制御発振回路
の発振周波数の温度変動を水晶振動子共振周波数の許容
範囲に制御する水晶発振回路の温度補償装置において、
検知温度に応じた電圧を出力する温度センサと、該温度
センサより出力された電圧をデジタル信号に変換するA
/Dコンバータと、水晶振動子の周波数温度特性を近似
多項式で表した場合の複数の温度係数と水晶振動子の等
価回路定数を格納する記憶部と、前記デジタル変換され
た信号及び前記記憶部に格納された温度係数及び等価回
路定数に基づいて温度補償に必要な電圧信号を算出する
演算部と、前記算出された電圧信号をアナログ変換して
水晶発振器に出力するD/Aコンバータとからなること
を特徴としている。
【0008】この場合において、前記演算部により算出
される温度補償に必要な電圧信号は、前記記憶部に格納
した入力電圧信号に対する伝達関数により算出され、該
伝達関数が、水晶振動子の周波数温度偏差Δf(T)
と、水晶振動子の等価回路における負荷容量CLに対す
る共振周波数偏差ΔF(CL)とが、ΔF(CL)=−Δ
f(T)+ΔfC(fC:固定された任意の偏差)の関係
にあることに基づいて算出されるものである。
【0009】
【作用】以上の構成により、記憶部には、使用される水
晶振動子の周波数温度特性を近似多項式で表した場合の
複数の温度係数と水晶振動子の等価回路定数が格納され
る。温度センサにより検知された周囲温度は、電圧とし
てA/Dコンバータに送られデジタル変換された後、演
算部に入力される。演算部は、ΔF(CL)=−Δf
(T)+ΔfCに基づいて与えられる伝達関数に、前記
温度センサにより検知された温度に基づく電圧信号と、
前記記憶部に格納された温度係数及び等価回路定数を与
えて温度補償をする電圧信号を算出する。この電圧信号
は、D/Aコンバータによりアナログ変換され、水晶発
振回路に与えられ温度補償される。
【0010】
【実施例】次に、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施例に係るデジタル
温度補償型水晶発振器のブロック図である。図中1は、
サーミスタ等からなる温度センサで、温度情報に応じた
電圧信号VSを出力する。温度センサ1から出力された
電圧信号VSは、A/Dコンバータ2によりアナログ信
号からデジタル信号に変換され、演算器6に入力され
る。
【0011】一方、図中3は、温度補償情報を記憶させ
たPROMであり、PROM3の情報は、随時、演算器
6に呼び出される。PROM3に記憶させた温度補償情
報は、使用される水晶振動子の周波数温度特性を近似多
項式で表した場合の複数の温度係数と水晶振動子の等価
回路定数、並びに温度センサ1により与えられる温度情
報から温度補償に必要な電圧信号VDを導く伝達関数で
ある。ここで、これら温度補償情報を記憶するPROM
3は、電気的に書き換え可能な他のメモリ、例えばEE
PROM,EAROM等に置換することもできる。
【0012】前記演算器6は、前記デジタル変換された
電圧信号VSから伝達関数を用いて温度補償に必要な電
圧信号VDを算出する。ここで、PROM3より温度係
数と等価回路定数が呼び出され、出力される電圧信号V
Dは一義的に定まる。この電圧信号VDはD/Aコンバー
タ4によりアナログ変換され、電圧制御発振器5に出力
される。
【0013】次に、前記電圧信号VDを求める伝達関数
の導出について説明する。ATカット水晶振動子の場
合、その周波数温度偏差Δf(T)は、図2に示したよ
うに3次曲線状となり、次に示す3次の近似多項式で表
すことができる。
【0014】 Δf(T)=A(T−T0)+B(T−T02+C(T−T03 …(1)
【0015】ここで、A,B,C:温度係数、T0:変
曲点 一方、図3はATカット水晶振動子の等価回路図であ
る。負荷容量CLに対する共振周波数偏差ΔF(CL)は
次の式で近似することができる。
【0016】 ΔF(CL)=1/2γ(1+CL/C0) …(2)
【0017】ここで、γ(=C0/C1):容量比 前記式(1)、(2)において、周波数温度補償するた
めには、
【0018】 ΔF(CL)=−Δf(T)+ΔfC …(3)
【0019】を満足すればよい(但し、fC:固定され
た任意の偏差)。式(3)より以下が成立する。
【0020】 CL=−C0{1/2γ(Δf(T)−ΔfC)+1} …(4)
【0021】図4は電圧制御発振器の一実施例を示す回
路図である。図4の回路の場合、負荷容量CLは、水晶
振動子8の入力端子とグランド間に発生する可変容量ダ
イオード7の容量CVと水晶振動子8の出力端子とグラ
ンド間に発生する容量CCの合成容量で表すことができ
る。すなわち、以下が成立する。
【0022】 =C /(C −C …(5)
【0023】図5は、図4に示した可変容量ダイオード
7の特性の一例を示した図である。可変容量ダイオード
7の印可電圧VDは、容量CVを変数とする多項式で近似
することができる。例えば可変容量ダイオード7の近似
多項式を4次とすると、次式となる。
【0024】 VD=aCV 4+bCV 3+cCV 2+dCV+e …(6)
【0025】ここで、a,b,c,dは可変容量ダイオ
ードの特性より決定される定数また、式(5)より、
【0026】CV=CCL/(CC−CL
【0027】図6は温度センサ1の一実施例を示すダイ
オード温度センサの温度に対する準方向降下電圧特性図
である。準方向降下電圧VSは、下式のように温度Tの
1次関数で近似することができる。
【0028】VS=hT+i …(7)
【0029】つまり、式(6)、(7)より信号VS
入力し信号VDを出力するような伝達関数を導出し、そ
の伝達関数を演算器6にて実現すれば電圧制御発振器5
の発振周波数は温度補償される。すなわち、伝達関数H
(T)は、以下のように求められる。
【0030】 H(T)=VD/VS =(aCV 4+bCV 3+cCV 2+dCV+e)/(hT+i)…(8)
【0031】ここで、Vは、式(1)〜(7)より、
温度Tの関数であり、Vも温度Tの関数であり、よっ
て、伝達関数H(T)は、温度Tによって一義的に定ま
る。すなわち、前記式中、A,B,C,γ,は、水
晶振動子によって定まるパラメータであり、C、a、
b,c,d,e、h,iは、その他の素子によって定ま
るパラメータである。
【0032】なお、前記CC、a、b,c,d,e、
h,iは、水晶振動子のパラメータに比べてその周波数
温度特性に与える影響は極めて小さいので、デジタル温
度補償型水晶発振器の製造工程では、水晶振動子がもつ
パラメータのみが変わり、その他のパラメータを固定す
ることができる。従って、水晶振動子の温度係数と等価
定数によって温度補償する為の伝達関数が作成され、水
晶振動子を発振器に組み込んだ状態での温度特性試験が
なくても、周波数温度補償することが可能になる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、水晶振動
子の周波数温度特性を近似多項式で表した場合の複数の
温度係数と水晶振動子の等価回路定数に基づき、温度補
償に必要な電圧信号が記憶部に格納した入力電圧信号に
対する伝達関数により算出されるので、水晶振動子を発
振回路に組み込んだ状態での温度特性試験が不要とな
り、工数が削減できるという効果を有する。また、水晶
振動子と水晶振動子以外の温度補償回路及び発振回路を
別々に購入又は組み立てることが可能になり、原価低減
及び小型化できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】ATカット水晶振動子の温度特性図である。
【図3】水晶振動子の等価回路図である。
【図4】図1に示した電圧制御発振器の回路図である。
【図5】図4に示した可変容量ダイオードの特性図であ
る。
【図6】図1に示した温度センサの特性図である。
【符号の説明】
1 温度センサ 2 A/Dコンバータ 3 PROM 4 D/Aコンバータ 5 電圧制御発振器 6 演算器 7 可変容量ダイオード 8 水晶振動子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変リアクタンスを有する電圧制御発振
    回路の発振周波数の温度変動を水晶振動子共振周波数の
    許容範囲に制御する水晶発振回路の温度補償装置におい
    て、 検知温度に応じた電圧を出力する温度センサと、 該温度センサより出力された電圧をデジタル信号に変換
    するA/Dコンバータと、 水晶振動子の周波数温度特性を近似多項式で表した場合
    の複数の温度係数と水晶振動子の等価回路定数としての
    並列容量C 0 ,C 1 を格納する記憶部と、 前記デジタル変換された信号及び前記記憶部に格納され
    た温度係数及び等価回路定数としての並列容量C 0 ,C 1
    に基づいて温度補償に必要な電圧信号を算出する演算部
    と、 前記算出された電圧信号をアナログ変換して水晶発振器
    に出力するD/Aコンバータとからなり、 前記演算部により算出される温度補償に必要な電圧信号
    は、前記記憶部に格納した入力電圧信号に対する伝達関
    数により算出され、この伝達関数は、水晶振動子の周波
    数温度偏差Δf(T)と、水晶振動子の等価回路におけ
    る負荷容量C L に対する共振周波数偏差ΔF(C L )と
    が、ΔF(C L )=−Δf(T)+Δf C (f C :固定さ
    れた任意の偏差)の関係にあることに基づいて算出され
    るものである ことを特徴とする水晶発振回路の温度補償
    装置。
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