JP2711305B2 - 流動床反応器及び方法 - Google Patents

流動床反応器及び方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、流動床反応器の改良された使用に関するも
のである。より具体的には、流動床プロセスを利用した
ポリシリコンの製造に関する。好ましい態様において
は、本発明は、シランを熱分解させて流動床でシリコン
粒子の上にシリコンを沈着させることによる、ポリシリ
コンの製造プロセスに関するものである。
流動床反応器は、化学的蒸気沈着方法として多くの利
点を持つことは、従来においてよく知られている。例え
ば、流動床は、改善されたエネルギー利用と物質の経済
性をもたらす。ウェークフィールド(Wakefield)は、
米国特許第4,154,870号明細書に、指摘しているよう
に、操作の連続性、流動化された粒子の表面積が広いこ
と、固体表面の気体の流れに対する高露出度などは、み
な、操作の経済性を高める。
マックヘイル(McHale)は米国特許第4,292,344号明
細書において、流動床においてシランまたはハロシラン
を分解することによる、ポリシリコン結晶の製造につい
て述べている。それによれば、プロセスの条件は、シリ
コン化合物の分解が不均一に行われるように、即ち、シ
リコンが、床の粒子の表面上で沈着するように、保たれ
る。しかし、その明細書によれば、従来の反応器では、
シランの均一な分解も起こり、細かいシリコン粉又はダ
ストが形成される。この物質は、軽く、ふわふわした粉
で、取り扱いが難しいので、通常は、望ましくない。
エヴァーステイジン(Eversteijin)著「フィリップ
ス・リサーチ・レポート26」(1971)134〜144ページ
は、水平エピタクシ反応器でのシランの気相分解の研究
を紹介している。気相分解は、充分に考慮すべき重要な
要素であることが、これによって明らかにされている。
気相分解を回避するには、反応器に入れる水素中の最高
シラン濃度が、気体温度によるが、0.12〜0.14容積パー
セントであることが必要である。この臨界シラン濃度を
越えると、気相分解が起こり、基板の上に沈着するシリ
コン粉を生じることになる。
フスー(Hsu)らによる別の論文「第18回IEEEフォト
ボルタイック・スペシャリスツ・コンフェレンス(Phot
ovoltaic Specialists Confernce)」の553〜557ページ
(1984)は、粉体の形成について、更に述べている。そ
れによれば、流動床反応器内でのシラン熱分解は、不均
一沈着、均一分解、合着、凝固、不純物除去(scavengi
ng)、粉の不均一成長という6段階のプロセスによって
説明されている。この論文は、粉体の形成は、適当な床
の位置に接合用に第2シラン源を用意することによっ
て、減少させることができると述べている。
これらの従来の技術は、シランの分解によるシリコン
の生成は複雑で、改善された方法も、必ずしも簡単では
ないことをはっきりと示している。しかし、エレクトロ
ニクス工業の継続的発展と同工業における新製品の開発
の故に、純度の高いシリコンを廉価で提供するために、
現存の技術の改善が必要とされている。本発明は、高生
産性条件のもとで高品質の製品を生産する方法を提供す
ることによって、流動床方法の操作を改善するものであ
り、上記の要求を満たすものである。
シランの流動床分解に関する殆どの研究では、小型反
応器、即ち、内径が5〜15cmである反応器が使用されて
きた。流動床で形成される分解ガス(即ち、シランと水
素)の泡が成長し、これらの反応器の底近くの反応器直
径くらいの大きさ到達する傾向があり、プラグフローに
至る。それ故、泡相のシランは、粒子表面上にシリコン
を沈着させるために、(床粒子の表面上かその近くの)
エマルジョン相へと効果的に移動し、反応させることが
可能である。従って、小さい反応器では、620〜650℃の
床温度で、高シラン変換を達成することができる。
しかし、反応器の直径が大きく(50〜76センチくら
い)なるにつれて、泡は、次第に大きくなり、床の中を
速く移動するようになる。例えば、直径が76センチ以上
の反応器では、泡の最高の大きさは直径56〜61センチほ
どになり、このような泡は、反応器の壁に触れることは
ない。従って、大きな反応器では、沈澱ガスの泡は、床
粒子を避けて通ることになり、その結果、より多くのシ
ランが泡層の中に留まり、反応器のフリーボードの中に
入る。故に、大きな反応器では、フリーボードでの好ま
しくないシラン反応を最小限にとどめ、再使用できる価
値のあるシラン回収することができれば望ましいことで
ある。本発明は、これを達成するための方法を提供す
る。
発明の概要 流動床反応器における、シリコン粒子の流動床の上の
フリーボードの中の、シランなどのシリコン源の好まし
くない変換を、フリーボード内の気体を冷却することに
よって、減少させることができる。好ましくは、温度低
下は、フリーボードの中に、比較的冷たい水素などの急
冷気体の流れを導入することによって達成されるが、こ
の急冷気体は、また、フリーボードの中のシランの濃度
をも減少させる。これら2つの要素の結果として、本発
明は、流動床装置の有益さを改善し、シランが好ましく
ない副生成物へと変換させる量を減少することができ
る。
発明の詳細 本発明は、流動床装置とその方法において、二つの改
良に関する。第一に、本発明は、反応器のフリーボード
の壁への沈着を減らすことによってポリシリコン流動床
の供給度を増すことである。本発明は、また、シランか
らシリコン・ダストへの変換の量を低下させることによ
って、ポリシリコン生成物の収率を増やすことができ
る。本発明の好ましい実施方法においては、反応器のフ
リーボードの中のシラン分解反応を急冷することによっ
て、ポリシリコン流動床反応器の供給度を増すことが中
心となる。(流動床反応器のフリーボードの部分とは、
動力気体流から粒子を分離するために必要な床の上の空
間のことである。) 従来の方法で示されている通り、シランの分解に関係
する、互いに競合的な2つの反応機構が知られている。
ポリシリコン、即ち、有益な生成物を得るには、シラ
ンは、反応(1)によって分解される。反応(2)によ
って生成されるダストには、現在知られている使用法が
ないので、このプロセスでは、ロスと見なされる。
通常、両反応による分解は、同時に起こる。しかし、
従来の方法で知られているように、反応条件は、一方の
反応が他方の反応よりも優勢になるように選定すること
ができる。従って、ポリシリコンを製造する流動床プロ
セスにおいて、好ましい条件は、シランの不均一分解を
可能にする条件である。この条件によって、所望の生成
物の収率を増やすことができる。
シランの収率を高めるためには、反応器内に導入され
るシランの全てよりも少ない量が、流動床で分解される
ようになる条件を用いて、流動床プロセスを行うことが
できる。このような条件下では、キャリヤー・ガスの中
のシランは、床を出てフリーボードに入る。フリーボー
ドの中のシランは、更に多くのダスト粒子へと分解する
か、金属シリコンをダスト粒子の上か反応器の壁の上に
沈澱させる傾向がある。これによって、シラン気体は、
変換が起こって有益な生成物にはならないばかりか、他
の問題も発生する。
これらの問題に関連して、生成された全てのシリコン
・ダストが、下流の回収装置の中に蓄積されるように反
応器の外へ出て行くわけではない。ダストのある部分
は、流動床の上の反応器の壁の上に蓄積する。反応器の
壁の上に蓄積したダスト粒子は、上記反応(1)によっ
て、その上のシリコンの沈澱とともに堅く固まる。不必
要な成長物が反応器の気体排出口を圧縮し、それによっ
て、容器の壁からその成長物を取り除くためにダウンタ
イムが必要になり、反応ユニットの供給度を低下させる
ので、これは、深刻な問題である。
更に、これらの固まった成長物は、壁から流動床の中
へ落ちることがある。そして、床の底近くまで到達し
て、生成物取り出しシステムを詰まらせる(ということ
は、詰まりを取り除くためのダウンタイムが更に多くな
るということである)。
詰まり、および/または、気体排出口の圧縮を取り除
くためのダウンタイムは、重要である。シランからシリ
コンを製造するための流動床反応器は、シランの分解温
度よりも高い温度(約500℃)で操作される。600℃から
700℃の間の温度で操作されることが多い。この温度で
のポリシリコンの生成のための流動床(実験室スケール
のものより大きいもの)は、熱低下である。従って、パ
イロット工場スケールのユニットの場合でさえ、ユニッ
トを操作温度から不要な剥離したり付着した成長物を取
り除く操作を行うのに充分な温度にまで冷却し、操作温
度にまで再び加熱するためだけに何時間もかかってしま
う。この長時間のダウンタイムは、プロセスの経済性を
低減させる結果となる。
本発明は、フリーボードの中のシランその他のシリコ
ン源の好ましくない変換を遅延させるための、改良され
たプロセスとそのための装置に関するものである。本発
明は、気体が床を出てフリーボードに入る時に、気体温
度を急激に減少させる(急冷)ための方法によって構成
される。好ましい態様においては、充分に低い温度で、
床の流れを水素ガス(急冷ガス)とともに混合する。そ
の結果、反応器の中での壁の成長物が目ざましく減少す
ると同時に、生成物の収率が向上する。
本発明で使用される急冷ガスは、反応器のフリーボー
ドのシラン濃度を希釈し、そこに存在する気体の温度を
減少させる。理論によって限定されるわけではないが、
本発明の有益な結果は、これらのメカニズムの両方によ
って起こされているように見受けられる。温度減少、お
よび、濃度の減少は、シラン分解、および/または、沈
澱の速度を低下させるのである。
フリーボードの壁の上にシリコンが沈澱するために
は、壁が熱くならなければならない。即ち、シランの分
解温度以上でなければならない。通常の操作条件下で
は、フリーボードの壁は、粒子床の温度に近付くか、或
は、それを越えてもよい。外部の加熱手段に近く、床の
すぐ上に位置するフリーボードの壁は、床の中の粒子よ
りも熱くてもよい。
フリーボードの壁の温度は、(i)外部加熱手段から
の熱、(ii)床粒子から壁への熱の放射、(iii)壁自
体からの熱の上向きの伝導、によって影響される。従っ
て、フリーボードの気体が比較的冷たくても、壁の温度
は、少なくとも部分的には、シラン分解温度を越える場
合がある。故に、壁表面へのダスト粒子が固まる現象を
伴う場合もあるシラン分解が、起こり得る。従って、冷
たい急冷気体、および、急冷気体の使用から生じるフリ
ーボード内の混合と撹乱の利点は、フリーボードの壁の
内面上で得られる。有益な冷却効果である。この冷却効
果は、フリーボードの壁の不要な成長物の形成を最低限
にとどめることを助ける。
一般的に言って、混合気体が冷たければ冷たいほど、
急冷気体の導入による撹乱が激しいければ激しいほど、
壁の冷却効果が増加する。急冷気体を使用したフリーボ
ードの壁の冷却は、壁を外から冷却しようという試み
(例えば、ウォーター・ジャケットなどによって)より
も、ずっと効果的である。外部冷却手段によって冷却さ
れる壁の内側にシリコンの層ができてくるにつれて、層
は、絶縁体としての効果を増して行き、外部冷却器から
の冷却の効力が落ちて行き、最終的には、事実上、使い
ものにならなくなる。
図は、一定の割合で縮小したものではないが、本発明
の流動床反応器と、本発明のプロセスを行うために使用
される関連機器を示した構成図である。
本発明は、ポリシリコンを製造する流動床プロセスに
おいて使用されるシリコン粒子の流動床の上のフリーボ
ード内の、シリコン源の変換の量を低減するための装置
と方法に関する。
本発明のひとつの実施態様は、ポリシリコンを製造す
る流動床プロセスにおいて使用されるシリコン粒子の流
動床の上のフリーボード内の、シラン(または、他の気
体状或は蒸気状のシリコン源)の好ましくない変換の量
を減少させる方法である。このプロセスでは、シリコン
源を、熱分解して、金属シリコンを、流動床内のシリコ
ン粒子の上に沈着させる。本発明の方法は、フリーボー
ド内の気体の温度を減少させるに充分なだけの分量の急
冷気体を、シリコン源の分解温度以下の温度で、導入す
ることによって構成される。この方法は、シリコン源の
分解の速度を低減させ、フリーボードの中の上記シリコ
ン源の熱分解の量を減少させる結果をもたらす。この方
法は、シリコン源を節約し、有効な生成物の収率を増加
させる。
本発明の他の態様は、(a)床ゾーンとそのゾーンの
上のフリーボードとを持つ反応器内に包囲されたシリコ
ン粒の床、(b)上記床ゾーンを、沈澱気体の中の気体
状或は蒸気状のシリコン源の分解温度以上の温度にまで
加熱する手段、(c)シリコン源により構成される蒸気
沈澱気体の動力流と、また、必要であればキャリヤー・
ガスを、反応器に導入するための気体取り込み口、
(d)上記沈澱気体が導管の中を流れて、そこから上記
反応器の床ゾーンで流動化した混濁状態の中の粒子を維
持するために充分な動力で上記粒子床の中へと流れる導
管が複数付いている、上記粒子層の下に位置する分配す
る手段、(e)反応器から出る気体を取り除くために用
いられる、上記反応器のフリーボードの上限の近くに位
置する気体排出口、(f)上記フリーボードにおける上
記シラン源の変換の量を減らすことのできるように、上
記フリーボードの中の上記シラン源の濃度と温度を減少
させるのに充分なだけの比較的冷たい急冷気体の流れ
を、上記床ゾーンの上限に近い上記フリーボードの中に
導入するための急冷気体導入手段によって構成されるポ
リシリコンを製造するための流動床装置に関する。
シランは、多くの理由から、シリコン形成プロセスと
しての流動床のためのシリコン源として有効である。従
って、本発明では、シランを、シリコン源として使用す
ることが好ましい。しかし、この分野の熟練者にはよく
理解できることであるが、本発明は、SiH3X1 bX2 cの公式
を持つシラン以外のシリコン源の好ましくない変換の減
少にも使用することができる。ここで、X1とX2は、ハロ
ゲンであり、好ましくはF、Cl、Brの中から選ばれる。
a、b、cは、a+b+c=4になるように、0から4
までの整数である。このような物質の例は、シラン、モ
ノクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、
および、テトラクロロシランである。他の物質の例とし
ては、SiH2BrCl、SiHCl2Br、SiHFClBrなどである。これ
らの中で、シランと塩素化シランが好ましく、最も好ま
しいのは、シランである。
ここで、本発明を、図によって説明する。本発明は、
流動床反応器10の使用によって構成される。沈着気体、
即ち、シランと水素の流れは、反応器に、供給ライン11
から流入する。反応器は、部分的な断面図として示され
ている加熱器12によって囲まれている。加熱器は、シラ
ンの分解温度より高い所望の温度で行われるプロセスを
可能にするのに充分な熱を、反応器10に供給する。反応
器10は、反応器へポリシリコン種粒子を導入するため
の、種粒子供給口13にはめ込まれている。また、それ
は、ポリシリコン生成物を取り除くための生成物取り出
しライン14にもはめ込まれている。ライン11を通って反
応器へと流入する沈着気体は、分配プレート15を通って
流れるが、この分配プレートには、気体を所望の速度で
流入させるのに充分なサイズの複数の孔がついている。
気体が所望の速度で流入するときの動力は、ゾーン10A
においてのポリシリコン粒子を懸濁状態に維持するのに
充分な力である。
上記床ゾーン10Aの上は、フリーボード10Bである。フ
リーボードに入って行く床からの粒子は、そこで速度を
落とし、床に落ちる。フリーボードの高が、この減速が
起こるのを可能にする。流出気体は、ライン17から、反
応器を出て、回収装置18へと移動する。流出気体は、未
反応シラン、キャリヤー・ガス、副生成物の水素、プロ
セスの間に形成されたシリコン・ダストまたは粉を含ん
でいる。本発明は、こうして、フリーボードでのシラン
変換の量を減少させるための方法を提供する。
本発明において、水素などの急冷気体は、ライン16を
通して反応器フリーボード10Bへと導入される。急冷気
体の温度は、ゾーン10Bを出ていく流出気体の温度に比
べれば、比較的低い。より好ましくは、急冷気体の温度
と量は、流出気体の温度を、ゾーン10Aを通っている沈
澱気体の温度よりも実質的に低い温度にまで急速に減少
させるのに充分なものとするべきである。好ましくは、
急冷気体の温度は、周囲の温度と同じは、それ以上であ
るべきである。シリコン源としてシランが使用される場
合、急冷気体の量を、フリーボード内の気体の温度を40
0℃以下にまで減少させるのに充分な量にすると、よい
結果が得られる。
冷却気体がライン16の末端から噴射されるとき、周囲
の気体を吸収して膨張する。噴射の運動量が、吸収され
る周囲の気体に移される。運動量の移動は、噴射に対す
る撹乱と静圧の勾配に起因している。
ライン16の開口部の下のフリーボード内で、急冷気体
噴射には、4つの区域がある。
1)流れを確立する短い区域(約5ノズル直径) 2)約8ノズル直径の移動区域 3)約100ノズル直径にまで延びた、確立した流れ(噴
射の主要区域) 4)低減された最高速度が急に下がる、最終区域 噴射内の、特に第3区域では、フリーボードの気体と
急冷気体の気体が混合され、その結果、フリーボードの
気体が冷却される。冷却された気体は、フリーボードの
壁とフリーボード内のダスト粒子を冷却する傾向があ
る。従って、フリーボードの空間内、および、フリーボ
ードの壁のシラン分解の速度は、共に、減少される。
急冷気体は、急冷気体の流れがフリーボードの中の他
の気体とよく混合するように、フリーボードの中に導入
する。噴射から流動床の中のシリコン粒子の上限への気
体の流れは、床から好ましくない熱損失が起こすほど高
くてはならない。従って、急冷ノズルは、床表面に近付
くにつれて、全て或は殆どの噴射エネルギーが消失する
ように、位置させることが好ましい。
ライン17の流出気体の中に吸収された粒子またはダス
トは、回収装置18において分離される。回収装置からの
水素は、ライン19、ポンプ20、そして、熱交換器(図示
せず)を通して、反応器にキャリヤー・ガスとして戻
り、再使用することができる。本発明のプロセスが、水
素を生成するので、装置18からの水素を、ライン21を通
して、本発明以外の別な目的に使用することができる。
反応器10への導入の前に、水素とシランは、混合し、
計量器、モニター装置など(図示せず)を使用して、所
望の濃度に調節する。混合の後得られる混合気体は、ラ
イン11を通して、分配器15の下の反応装置に入る。流入
気体またはキャリヤー・ガス、予め熱しておいてもよ
い。ふさがりや詰まりを防ぐには、分配器15を、冷却装
置(図示せず)にはめ込んでもよい。
本発明のプロセスにとって、流動床反応器の大きさや
構成は、それ程依存してはいない。例えば、図1に示す
装置と比べると、供給するシリコン種粒子は、反応器の
底近くで加え、上部近くで生成物を取り出すことができ
る。更に、反応器は、低くても高くてもよく、プロセス
の条件は、満足のゆく生成物が効果的に生成されるため
に、調節することができる。
同様に、この分野の熟練者にはよく理解できることで
あるが、流動床の中の粒子のサイズ、床の高さ、床の中
の気体泡のサイズ、気体の速度、温度、圧力、成分、反
応ゾーンのサイズと構成などは、重要な変数であるが、
ここに紹介される発明の本質の一部ではない。
説明のために、シリコン源としてシランを使用したと
きには、床内の沈澱気体の温度は、620から650℃の理想
的な範囲の間であるが適当である。他のシリコン源を使
用する時には、それ以上の温度を使用する。沈着気体
は、水素を混合したシラン、または、ヘリウムやネオン
などの他の不活性ガスを、キャリヤー・ガスとして使用
することができる。好ましくは、シラン濃度は、1から
20モル%の間であることが望ましい。
沈着気体は、シリコン粒子の床を流動化懸濁状態に維
持するのに充分な流れの速度で反応器に導入される。好
ましくは、U/Uminは、1.5から3.5大きいか少ないかの速
度、即ち、1.2≦U/Umin≧8を使用することができる。
反応器に導入される沈着気体は、流動体の流れを流れや
すくするために、多少の正の圧力を持っていてもよい。
従って、圧力は、0.1〜0.2MPaの間であってよい。
本発明のプロセスは、シリコン粒子の流動床を使用し
て行われる。これらの粒子は、目的の使用のためには、
充分に純度の高いものでなければならない。床の粒子を
用意するために使用される種粒子は、80〜400ミクロン
の範囲内にあり、平均200ミクロンのサイズの粒子を減
少させることによって、本発明によって製造することが
できる。種粒子は、不規則な形のものであってよい。反
応器の操作の間に、これらの粒子は、かなり球形に近く
なる。好ましくは、シリコン沈着の後の床の粒子は、40
0〜1000ミクロンのdps、より好ましくは、600から約800
ミクロンを持つ。しかし、300〜2000ミクロンのdpsを持
つ床を、使用することができる。平均的な粒子サイズと
サイズの範囲は、通常の操作条件下で床が流動化され得
る限り、それ程重要ではない。
本明細書の他の部分でも説明している通り、本発明
は、反応器のフリーボードに、比較的冷たい急冷気体を
加えることによって構成される。急冷気体は、シリコン
床に存在している気体と混合し、その温度を下げる。存
在している気体の温度を下げることにより、急冷気体
は、現存の気体の中のシランの分解速度を下げ、それに
よって、フリーボードの中の、好ましくない生成物に変
換するシランの量を減少させることができる。周囲の温
度と同じかそれに近い温度の急冷気体を使用することが
できる。噴出として妥当な速度でフリーボードに導入さ
れると、その程度の温度を持つ急冷気体は、フリーボー
ド内の気体の温度を、シラン分解温度以下の温度にま
で、急激に下げる。従って、15から35℃の急冷気体の温
度が好ましい。しかし、それよりも高い温度または低い
温度も使用できる。
本発明の目的のためには、急冷気体の量は、所望のエ
ネルギーのバランス(冷却)と正しい混合が共に達成出
来るように、選択される。急冷気体をフリーボードへ導
入するのに使用する取り込み口のサイズは、急冷気体の
速度がフリーボードに適度に気体の浸透がもたらし、こ
れらの気体が急冷気体と必要な度合まで混合されるよう
に、選択される。急冷気体は、多少の加圧のもとで導入
される。しかし、使用される圧力は、それ程重要ではな
い。
急冷気体は、多様の適用可能な気体から選択すること
ができる。水素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、また、
これらの気体の混合気体が、その例である。好ましく
は、再使用する前に分離する必要がないように、急冷気
体とキャリヤー・ガスが、同じであることが望ましい。
水素は、キャリヤーガスとして適当であるので、急冷気
体として好ましい。更に、シリコン源としてシランが使
用される場合は、沈着プロセスは、水素を生成する。
上述の様に、本発明のプロセスは、ある温度の急冷気
体を、別の温度の存在している気体に加えることによっ
て構成される。達成される温度減少の度合は、最終混合
物内の物質の相対的量、混合物の成分の比熱、および、
混合される気体の温度に依存する。
二つの気体成分を混合することによって達成できる温
度の均衡の第一の近似計算として、この分野の熟練者
は、以下のエネルギー均衡関係を使用することができ
る。
上記式において、 Teq =均衡温度 T1 =第一成分の温度 T2 =第二成分の温度 Cp1とCp2=両成分のそれぞれの比熱 m1とm2 =両成分のそれぞれの質量 この式が、操作条件下では達成することが難しい理想
の条件を前提にしていることは、熟練者には理解できる
はずである。例えば、この式は、二つの成分のみが存在
すると仮定しているが、実際には、急冷気体とキャリヤ
ー・ガスが共に水素で同じ場合でも、最低三つの成分が
存在する。その例としては、本発明の好ましい実施態様
では、シラン、水素、および、シリコン粉を使用する。
この粉は、細かく砕かれた、固体相であるので、上記式
で考慮されていない要素が導入される。更には、上記式
は、静的システムを使用し、外界または包囲環境によっ
て温度上昇や損失が起こらないようにして温度均衡がも
たらされるような混合気体を、均一混合で形成するとい
う前提に基づいている。本発明では、しかし、急冷気体
と既存気体は、非静的システムであり、完全な均一混合
は達成できない。更に、反応システムに熱が加えられ、
その熱が反応器からその中の気体や成分へと(その逆も
ある)移動するので、容器の壁は、気体の温度に影響す
る。
けれども、上記の式は、便利な道具である。操作員
は、まず、使用される気体を決定する。例えば、沈着気
体でのシランと水素、および、急冷気体としての水素で
ある。次に、存在する気体の温度を選択する。シランで
は、温度は、通常、600〜700℃の間である。存在する気
体の中のシランの濃度から、操作員は、フリーボードへ
入る気体の比熱を計算することができる。シラン分野の
速度と温度およびシラン濃度との関係から、操作員は、
目的のシラン分解の減少とフリーボードの沈着を達成す
るのに必要な温度の減少量を推定することができる。こ
のようにして得られる急冷気体の温度について知ること
により、操作員は、必要な急冷気体の量を計算すること
ができる。
これを知ることにより、操作員は、本発明のプロセス
を実行し、急冷気体を使用した時としない時の生成され
るシリコン粉の量を測定することができる。これらの結
果を得た後、シリコン粉の所望の形成速度を達成するた
めに、必要であれば、プロセスの変数、および/また
は、急冷気体の量、および/または、その温度を変える
ことができる。操作員は、その後、それらの条件を用い
てプロセスを実施し、操作状況が、反応器の壁の好まし
くない成長物の量と数の適当な減少をもたらすようにな
っているかを判断する。
以下の実施例を用いて、本発明のプロセスを説明す
る。
実施例 1 本実施例のプロセスのために、内径36.8センチの流動
床反応器を使用した。床の高さは、1.8〜2.1メートルの
間で、228キロのシリコン粒子を含んだ。粒子は、平均3
28ミクロンのサイズで、その範囲は75〜700ミクロンに
渡った。流動床の上のフリーボードの高さは、約3〜3.
7メートルであった。フリーボードの中には、フリーボ
ードの軸方向に向いている内径約2.5センチのパイプが
あり、パイプの排出口の開口部は、流動層の上で、約0.
9〜1.2メートルである。このパイプは、フリーボードの
中に急冷気体を導入するために使用された。
このプロセスのための典型的な条件は、以下の通りで
あった。
シラン供給速度 22.7kg/時 供給したシラン 15.4容積% 床の平均温度 627℃ 急冷気体の平均温度 室温 急冷気体の流れ速度 水素1.7std.m3/分 急冷気体との混合後のフリーボード内の気体の温度40
0℃ この条件での操作中、シランの変換、即ち、反応器の
中でシランが有益な生成物と不要な副生成物へと熱分解
する量は、60.3%であった。
急冷気体を止めてから10分した時点で、変換は、82.6
%に上昇した。床の温度にも、ライナー壁の温度にも、
顕著な変化はなく、これは、急冷気体が不在の状態で
は、より多くの不要な生成物が生成したことを意味して
いる。
以上述べた通り、急冷気体を止めた後起こったシラン
分解の増加は、有益な生成物の形成を増加することには
ならなかった。従って、変換の増加は、シランの浪費と
いう結果をもたらした。別の言い方をすれば、急冷は、
フリーボード内のシラン変換をほとんど完全に排除し
て、シランを節約したということである。急冷の使用に
よって可能になった収率の改良は、1時間につき5.1キ
ロのシランに相当するものだった。
実施例 2 本発明の別な実施例として、急冷気体を使用しての操
作の有益性を試験するために、シランをシリコン源とし
て、3回の運転を1シリーズとして2シリーズを行っ
た。第一シリーズでは、各運転は、シリコン粒子の床の
上のポリシリコンの沈着をもたらすために、シラン分解
を使用した流動床プロセスによって構成される。運転中
のシラン供給時間のトータルは、439時間であった。最
後の運転では、急冷の流れの速度は、通常の1.4〜1.7st
d.m3/分のH2から、0.7〜0.8std.m3/分にまで下げた。運
転の終わりに、流動床反応器の内部を検査した。出口ノ
ズルの近くの反応器の上部のフリーボードの空間の壁の
大きな成長物が認められた。
第二シリーズの三回の運転においては、シラン供給時
間のトータルは、491時間であった。これらの第二シリ
ーズの三回の運転のいずれの場合も、急冷気体の流れの
速度は、1.4から1.7std.m3/分の範囲に保たれた。運転
を全部終えて反応器の内部を検査したところ、反応器の
上部の壁に成長物が認められた。これらの結果の意味す
るところは、1.4〜1.7std.m3/分は、適度な急冷をもた
らしたが、0.7〜0.8std.m3/分ではそうでなかったとい
うことである。更に、成長物の形成なしで491時間の運
転を行える能力というものは、急冷の概念が発明されて
実施される以前に形成された成長物の不都合の度合と比
べると、驚くべき結果である。
上記実施例のプロセスは、トリクロロシランやジクロ
ロシランなどのハロシランをシリコン源として使用する
他のプロセスにも適用できる。ジクロロシランを使用す
る場合の床温度は、約800〜900℃である。トリクロロシ
ランを使用する場合の床温度は、約100〜1100℃であ
る。
同様に、本発明のプロセスは、シランをシリコン源と
して、水素かヘリウムをキャリヤー・ガスとして使用し
て、混合気体のシラン濃度が約1〜20モル%になるよう
にした、流動床プロセスにまで拡張することができる。
このようなプロセスでは、床温度が620〜650℃である。
U/Umin比率で定義されるこのような沈着気体の流れの速
度は、約1.5〜3.5である。
急冷気体の流れの速度については、熟練者にはよく理
解できることであるが、導入する急冷気体の量の上限は
存在しない。ある点までは、気体を多く加えれば加える
ほど、よりよい混合を達成することができ、混合温度が
より低くなる。必要であれば、それより多くの急冷気体
を使用することもできる。しかし、フリーボードの中の
流れの速度が増すにつれて、気体の流れの中により大き
な粒子が吸収され、反応器から流されて行く傾向があ
る。従って、導入する急冷気体の量は、反応器内にとど
まるべき粒子のサイズに依存する。従って、フリーボー
ド内の混合気体の流れの速度は、所望の最小限のサイズ
を持つ粒子の最終速度を越えないように選択しなければ
ならない。急冷気体を室温で使用すると、急冷気体の流
れの速度が沈着気体の流れ速度の25〜100%の範囲であ
るとき、良好な結果が得られた。
上記の実施例では、使用された急冷気体は、室温のも
のであった。急冷気体の温度に関しては、急冷とは、60
0℃以上の温度を低下させることである点を理解された
い。従って、室温またはそれ以下の温度が使用されると
いうだけでなく、室温よりもかなり高い温度、例えば、
200℃の急冷気体を使用しても、ある程度の効果はあ
る。故に、シランやその他のシリコン源の分解温度以下
の温度を持つ急冷気体なら、どれでも使用できる。一般
的に言って、室温が好ましいが、必要であれは、急冷気
体は、−20℃以下の温度にまで冷却してもよい。上述の
如く、200℃以上の温度も使用することができる。使用
される急冷気体の温度は、急冷の量と流れの速度に影響
する。低い温度が使用される場合は、より低い急冷気体
を使用することができる。
以下本発明の特徴と実施態様について説明する。
1.シリコン源を加熱分解させ流動床におけるシリコン粒
子の上に金属シリコンを沈着させる方法であり、ポリシ
リコンの製造のために流動床プロセスに使用されるシリ
コン粒子の流動床の上のフリーボードで、シラン又はそ
の他の気体状或いは蒸気状のシリコン源の好ましくない
転換の量を減少させる方法において、流動床反応器中の
流動床の上のフリーボード中に、急冷気体を上記シリコ
ン源の分解温度以下の温度で導入し、急冷気体の量を、
気体の温度と上記フリーボード内の上記シリコン源の濃
度とを大幅に減少させるのに充分なだけの量とすること
によって、上記フリーボード内の上記シリコン源の熱分
解の量を減少させることを特徴とする方法。
2.上記シリコン源がシランである第1項記載の方法。
3.上記急冷気体が水素、ヘリウム、アルゴン、ネオン及
びこれらの混合物よりなる群から選択される第2項記載
の方法。
4.上記急冷気体が水素である第3項記載の方法。
5.上記の急冷気体としての水素が、20℃から200℃の範
囲の温度で上記フリーボードへ導入される第3項記載の
方法。
6.上記急冷気体が周囲の温度と同じで、上記フリーボー
ドに導入される急冷気体の量が、上記フリーボードでの
気体の温度を約400℃にまで下げるのに充分な量である
第1項記載の方法。
7.(a)床ゾーンとそのゾーンの上のフリーボードとを
有する反応器内に包囲されたシリコン粒子の床;(b)
上記床ゾーンを、沈着気体中の気体状或は蒸気状のシリ
コン源の分解温度以上の温度にまで加熱する手段、
(c)シリコン源によりなる沈着気体の動力流を、ま
た、必要であればキャリヤー・ガスを、反応器に導入す
るための気体供給口、(d)上記沈着気体が導管の中を
流れて、そこから上記反応器の床ゾーンで流動化した懸
濁状態の中の粒子を維持するために充分な動力で上記粒
子層の中へと流れる導管が多数付いている、上記粒子層
の下に位置する分配する手段、(e)反応器から出る気
体を取り除くために用いられる、上記反応器のフリーボ
ードの上限の近くに位置する気体排出口及び(f)上記
フリーボードにおける上記シラン源の変換の量を減らす
ことのできるように、上記フリーボードの中の上記シラ
ン源の濃度と温度を減少させるのに充分なだけの比較的
冷たい急冷気体の流れを、上記床ゾーンの上限に近い上
記フリーボードの中に導入するための急冷気体導入手段
より構成されるポリシリコンを製造するための流動床装
置。
8.(i)粒子のための床ゾーンと、この床ゾーンの上の
フリーボードとを有する反応器中で、上記床ゾーンを、
上記シリコン源の熱分解温度を越える温度に保ちなが
ら、それによって、上記シリコン源の一部が、金属シリ
コンを上記シリコン粒子の床の上に沈着させるために上
記ゾーンで分解され、上記シリコン源の残りの部分が、
上記床ゾーンを出て上記フリーボードに入るようにし
て、シリコン源よりなる沈着気体の動力流によって、シ
リコン粒子の床を流動化し、(ii)急冷気体の流れを上
記フリーボードの中の上記シリコン源の濃度と温度を減
少させるのに充分な量とすることによって、上記フリー
ボードの中の上記シリコン源の分解量を減少させること
ができるように、比較的冷たい急冷気体の流れを、上記
床ゾーンの上限の上の上記フリーボードの中に導入する
ことを特徴とする流動床を用いてポリシリコンを製造す
る方法。
【図面の簡単な説明】
添付図面は、本発明の流動床反応器及びプロセスを行う
ために使用される関連機器を示した構成図を示すもので
ある。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン源を加熱分解させ流動床における
    シリコン粒子の上に金属シリコンを沈着させる方法であ
    り、ポリシリコンの製造のために流動床プロセスに使用
    されるシリコン粒子の流動床の上のフリーボードで、シ
    ラン又はその他の気体状或いは蒸気状のシリコン源の好
    ましくない転換の量を減少させる方法において、流動床
    反応器中の流動床の上のフリーボード中に、急冷気体を
    上記シリコン源の分解温度以下の温度で導入し、急冷気
    体の量を、気体の温度と上記フリーボード内の上記シリ
    コン源の濃度とを大幅に減少させるのに充分なだけの量
    とすることによって、上記フリーボード内の上記シリコ
    ン源の熱分解の量を減少させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】(a)床ゾーンとそのゾーンの上のフリー
    ボードとを有する反応器内に包囲されたシリコン粒の
    床;(b)上記床ゾーンを、沈着気体中の気体状或は蒸
    気状のシリコン源の分解温度以上の温度にまで加熱する
    手段、(c)シリコン源によりなる沈着気体の動力流
    を、また、必要ならばキャリヤー・ガスを、反応器に導
    入するための気体供給口、(d)上記沈着気体が導管の
    中を流れて、そこから上記反応器の床ゾーンで流動化し
    た懸濁状態の中の粒子を維持するために充分な動力で上
    記粒子層の中へと流れる導管が多数付いている、上記粒
    子層の下に位置する分配する手段、(e)反応器から出
    る気体を取り除くために用いられる、上記反応器のフリ
    ーボードの上限の近くに位置する気体排出口及び(f)
    上記フリーボードにおける上記シラン源の変換の量を減
    らすことのできるように、上記フリーボードの中の上記
    シラン源の濃度と温度を減少させるのに充分なだけの比
    較的冷たい急冷気体の流れを、上記床ゾーンの上限に近
    い上記フリーボードの中に導入するための急冷気体導入
    手段より構成されるポリシリコンを製造するための流動
    床装置。
  3. 【請求項3】(i)粒子のための床ゾーンと、この床ゾ
    ーンの上のフリーボードとを有する反応器中で、上記床
    ゾーンを、上記シリコン源の熱分解温度を越える温度に
    保ちながら、それによって、上記シリコン源の一部が、
    金属シリコンを上記シリコン粒子の床の上に沈着させる
    ために上記床ゾーンで分解され、上記シリコン源の残り
    の部分が、上記床ゾーンを出て上記フリーボードに入る
    ようにして、シリコン源よりなる沈着気体の動力流によ
    って、シリコン粒子の床を流動化し、(ii)急冷気体の
    流れを上記フリーボードの中の上記シリコン源の濃度と
    温度を減少させるのに充分な量とすることによって、上
    記フリーボードの中の上記シリコン源の分解量を減少さ
    せることができるように、比較的冷たい急冷気体の流れ
    を、上記床ゾーンの上限の上の上記フリーボードの中に
    導入することを特徴とする流動床を用いてポリシリコン
    を製造する方法。
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