JP2710322B2 - データ転送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、二つのデータ記憶装置間のデータ転送を制
御するデータ転送装置に関する。 本発明においては、空きバッファを入力バッファへ与
える処理と、第一のデータ記憶装置から入力バッファへ
データを転送する処理と、データを格納された入力バッ
ファを出力バッファへ与える処理と、出力バッファに格
納されたデータを第二のデータ記憶装置へ転送する処理
と、データを出力して未使用の状態となった出力バッフ
ァを空きバッファへ与える処理とを非同期かつ並行に実
施することにより、入力動作および出力動作の完了待ち
時間を減少するようにしたものである。 ［従来の技術］ 従来、データ転送を行うシステムにおいては、データ
記憶装置間のデータ転送時に、第一のデータ記憶装置に
割り当てられているバッファ（以下、「入力バッファ」
と呼ぶ）に対して、データ入力手段による入力動作の完
了待ちを行ったのち、バッファに入力されたデータを、
第二のデータ記憶装置に割り当てられているバッファ
（以下、「出力バッファ」と呼ぶ）に移転し、データ出
力手段による出力動作の完了待ちを行いデータを出力し
ていた。 ［発明が解決しようとする問題点］ 上述した従来のデータ記憶装置間のデータ転送制御で
は、データ記憶装置間のデータ転送の際に、一つの制御
回路により制御するから、空きバッファにデータを書込
むための入力動作およびデータが書込まれたバッファか
らの出力動作は並行して運転することができず、それぞ
れ完了待ちを行っていたため、入力動作の完了待ち時間
および出力動作の完了待ち時間を必要とし、データ転送
効率上問題があった。 本発明はこれを改良するもので、完了待ち時間を減少
させ、データ転送効率を向上させるデータ転送制御を提
供することを目的とする。 ［問題点を解決するための手段］ 本発明は、データが記憶された第一のデータ記憶装置
と、データを記憶する第二のデータ記憶装置と、データ
を格納するための空きバッファを切り換え制御手段に返
却し、該空きバッファを管理する空きバッファ管理手段
と、前記第一のデータ記憶装置に記憶されたデータを取
り出して、前記切り換え制御手段から与えられた、該デ
ータを一時的に格納するための入力バッファに格納し、
該データが格納された該入力バッファを前記切り換え制
御手段へ返却するデータ入力手段と、前記切り換え制御
手段から与えられた、前記第二のデータ記憶装置に記憶
させるためのデータを一時的に格納した出力バッファか
ら該データを取り出して前記第二のデータ記憶装置に記
憶させ、該出力バッファを出力済み空きバッファとし、
前記切り換え制御手段に返却するデータ出力手段と、前
記第一のデータ記憶装置に記憶されたデータの前記第二
のデータ記憶装置への転送要求に応じて、該データを格
納するための空きバッファの取得を前記空きバッファ管
理手段に依頼し、該空きバッファ管理手段から返却され
た空きバッファを入力バッファとして前記データ入力手
段に与えて前記第一のデータ記憶装置に記憶されたデー
タの入力を依頼し、該データ入力手段から返却されたデ
ータが格納された入力バッファを出力バッファとして前
記データ出力手段に与えて該出力バッファに格納されて
いるデータの前記第二のデータ記憶装置への出力を依頼
し、該データ出力手段から返却された出力済みの空きバ
ッファを前記空きバッファ管理手段の管理下の空きバッ
ファとして戻す切り換え制御手段とから構成されてい
る。 ［作用］ 本発明では複数のバッファを用意しておき、このバッ
ファのうち出力転送を終えて空きバッファになったもの
を空きバッファ管理手段の管理下におき、データ入力手
段があらたにバッファへの書込みを行うときにはこの空
きバッファ管理手段の管理下にあるバッファをデータ入
力手段に切り換えてデータの書込みを行い、データが書
込まれたバッファはデータ出力手段の管理下に切り換え
られる。 そして、空きバッファ管理手段、データ入力手段およ
びデータ出力手段はそれぞれ非同期であり並行して動作
することができる。 すなわち本発明は、切り換え制御手段からの依頼に応
じて空きバッファを切り換え制御手段へ返却する空きバ
ッファ管理手段の処理と、切り換え制御手段から入力バ
ッファを取得し、第一のデータ記憶装置から該入力バッ
ファへデータを格納し、切り換え制御手段に返却するデ
ータ入力手段の処理と、切り換え制御手段から出力バッ
ファを取得し、該出力バッファに格納されているデータ
を第二のデータ記憶装置に記憶させるデータ出力手段の
処理とを非同期かつ並行に実施することができるように
した。 ［実施例］ 次に、本発明について図面を参照して説明する。 第１図は本発明のデータ記憶装置間のデータ転送制御
の一実施例を示す構成図である。この方式は、空きバッ
ファ管理手段103と、データ入力手段102と、データ出力
手段104とを備え、これらを起動するとともに、これら
の管理下にあるバッファ109の割付を切り換える切り換
え制御手段101を備える。 空きバッファ管理手段103は、データが格納されてい
ない未使用のバッファとすでにデータ出力を終え空きに
なったバッファを管理する。データ入力手段102は、こ
の空きバッファ管理手段103から切り換え制御手段101へ
返却された空きバッファを受けて、データ記憶装置108
の入力領域110からデータの書込を行う。データ出力手
段104は、データ入力手段102から切り換え制御手段101
へ返却されたデータが書き込まれたバッファ109を受け
データ記憶装置112の出力領域111に対しデータを出力す
る。バッファ109は、データの出力が終わると切り換え
制御手段101を介して空きバッファ管理手段103の管理下
の空きバッファとして返却される。 切り換え制御手段101は、空きバッファ管理手段103、
データ入力手段102およびデータ出力手段104にバッファ
109をそれぞれ割付切り換えを行うとともに、これら空
きバッファ管理手段103、データ入力手段102およびデー
タ出力手段104を起動制御する。 ここで本発明の特徴とするところは、データ入力手段
102、空きバッファ管理手段103、およびデータ出力手段
104がそれぞれ独立の構成であり、並行動作が可能に構
成され、データ入力手段102によりバッファへの書込が
行われている段階で、データ出力手段104の動作が始め
られるところにある。 第２図は本発明の切り換え制御手段101のフローチャ
ートである。利用者が、切り換え制御手段101に入力領
域110のデータを出力領域111へ転送する要求を行い、切
り換え制御手段101を起動させる。切り換え制御手段101
は、データ入力手段102、あるいはデータ出力手段104で
一度に入出力動作が可能な最大入出力動作数のうち、い
ずれか小さい方の最大入出力動作数をデータ記憶操作間
のデータ転送における最大入出力動作数と決定し、空き
バッファ管理手段103を起動し、データ記憶装置間のデ
ータ転送における最大入出力動作数と同じ個数の空きバ
ッファ109を要求する。 空きバッファ管理手段103は、指定された個数の空き
バッファ109がその管理下である空きバッファ群106にあ
れば、その個数の空きバッファ109を、なければ、空き
バッファ群106の全ての空きバッファ109を取り出し、切
り換え制御手段101へ返却する。切り換え制御手段101
は、入力領域110のデータ入力のため空きバッファ管理
手段103から得た複数個のバッファ109をデータ入力手段
102に与え、データ入力手段102を起動する。データ入力
手段102は、与えられた複数個のバッファ109を入力バッ
ファ群105とする。この複数個のバッファ109に対し、入
力領域110のデータを入力する。そしてすでにデータが
格納されたバッファ109を入力バッファ群105から取り出
し、切り換え制御手段101へ返却する。切り換え制御手
段101はこれをデータ出力手段104に与える。切り換え制
御手段101はデータ出力手段107を起動し、データ出力手
段107は出力バッファ群107内でデータが格納されている
バッファ109のデータをデータ記憶装置112の出力領域11
1に出力する。 切り換え制御手段101は、空きバッファ管理手段103を
起動し、データ出力手段104がデータの出力を完了した
バッファ109を空きバッファ管理手段103の管理下の空き
バッファとして戻し、空きバッファ群106とする。 このように本発明においては、切り換え制御手段101
からの依頼に応じて空きバッファ109を切り換え制御手
段101へ返却する空きバッファ管理手段103の処理と、切
り換え制御手段101から入力バッファ109を取得し、第一
のデータ記憶装置108から該入力バッファ109へデータを
格納し、切り換え制御手段101に返却するデータ入力手
段102の処理と、切り換え制御手段101から出力バッファ
109を取得し、該出力バッファ109に格納されているデー
タを第二のデータ記憶装置112に記憶させるデータ出力
手段104の処理とが非同期かつ並行に動作する。したが
って、データ転送に要する時間を短縮することができ
る。 ［発明の効果］ 以上説明したように、本発明はデータ記憶装置間のデ
ータ転送の際に、入力動作と出力動作とを非同期かつ並
行に行いこれを切り換え制御手段で起動することによ
り、入力動作および出力動作の完了待ち時間を減少さ
せ、データ転送効率を向上させる効果がある。 本発明は、データ転送制御にきわめて有効である。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明のデータ記憶装置間のデータ転送制御の
一実施例を示す構成図。 第２図は本発明の切り換え制御手段101のフローチャー
ト。 101……切り換え制御手段、102……データ入力手段、10
3……空きバッファ管理手段、104……データ出力手段、
105……入力バッファ群、106……空きバッファ群、107
……出力バッファ群、108……第一のデータ記憶装置、1
09……二つのデータ記憶装置間で共有されるバッファ、
110……入力領域、111……出力領域、112……第二のデ
ータ記憶装置。

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．データが記憶された第一のデータ記憶装置と、 データを記憶する第二のデータ記憶装置と、 データを格納するための空きバッファを切り換え制御手
   段に返却し、該空きバッファを管理する空きバッファ管
   理手段と、 前記第一のデータ記憶装置に記憶されたデータを取り出
   して、前記切り換え制御手段から与えられた、該データ
   を一時的に格納するための入力バッファに格納し、該デ
   ータが格納された該入力バッファを前記切り換え制御手
   段へ返却するデータ入力手段と、 前記切り換え制御手段から与えられた、前記第二のデー
   タ記憶装置に記憶させるためのデータを一時的に格納し
   た出力バッファから該データを取り出して前記第二のデ
   ータ記憶装置に記憶させ、該出力バッファを出力済み空
   きバッファとし、前記切り換え制御手段に返却するデー
   タ出力手段と、 前記第一のデータ記憶装置に記憶されたデータの前記第
   二のデータ記憶装置への転送要求に応じて、該データを
   格納するための空きバッファの取得を前記空きバッファ
   管理手段に依頼し、該空きバッファ管理手段から返却さ
   れた空きバッファを入力バッファとして前記データ入力
   手段に与えて前記第一のデータ記憶装置に記憶されたデ
   ータの入力を依頼し、該データ入力手段から返却された
   データが格納された入力バッファを出力バッファとして
   前記データ出力手段に与えて該出力バッファに格納され
   ているデータの前記第二のデータ記憶装置への出力を依
   頼し、該データ出力手段から返却された出力済みの空き
   バッファを前記空きバッファ管理手段の管理下の空きバ
   ッファとして戻す切り換え制御手段とを備えたことを特
   徴とするデータ転送装置。