JP2710030B2 - 掘り取りトレンチャー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は長いも等の掘り取りトレ
ンチャーの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】長径根菜の掘り取り機において、根菜の
首部を把持しやすくする為に、長いも等の根菜の成育す
る側部に掘削手段を設けて、根菜の下側を掘り取り体が
推進して、周囲の栽培土といっしょに根菜を浮き上がら
せて推進し、この浮き上がる時に表層土を強制的に側部
に排除する手段を設けた掘り取りトレンチャーが同一出
願人による実開平４−８８２２０号として知られてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記した掘り取りトレ
ンチャーの掘り取り体は前部に刃体を設け、後方に複数
個のローラが自転する平ベルトを設けて掘削推進する
時、根菜と周囲土がその平ベルトに圧縮力を掛けて、い
っしょに平ベルトが自転しながら上昇する。この平ベル
トが追随、自転する時、ローラの軸受部に土砂が侵入し
蓄積して回転不能に ページ（２） なる問題があった。又、土質が黒ぼく土では比較的緩め
が良好で、粘土質ではきつい緊張力が自転状態を良好に
することがテストによってわかってきたが、従来は調整
不可能であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、長いも等の根菜の両側部に当る位置に掘削チェーン
を一対配設し、中央部に後方尻上状に掘り取り刃体を設
けた掘り取りトレンチャーにおいて、前記掘り取り刃体
は両側部サイド板に複数本のローラを横架させ平ベルト
を巻回させ、前記ローラの最終端に平ベルトの緊張装置
を配するとともに、サイド板の上面にシール材を固着し
て、前記平ベルト側縁部に対して土砂の侵入を防止した
ことを特徴とした掘り取りトレンチャーを提供したもの
である。

【０００５】

【作用】複数のローラを横架させ平ベルトを巻回させた
掘り取り体の最終ローラに緊張装置を設け、再サイド板
の上面にシール材を固着して、平ベルト側縁部に対し、
土砂の侵入防止したものである。又、前記シール材の後
端に弾性を有するシール材を突設させたので、最終端の
ローラを緊張したり、緩めたりしても適宜に追随して一
定したシール効果を発揮する。

【０００６】

【実施例】本発明を実施した図面に基づいて構成を説明
する。図１は本発明を実施した全体斜視図で、図２は掘
り取り刃体の縦断面を示し、図３は掘り取り刃体の側面
図で、図４はローラ部の断面を示したものである。

【０００７】４は基枠で中央ミッション１２を載置し、
このミッション１２から左右に駆動スプロケット１３を
配設し、後方にサブミッション８を配設する。サブミッ
ション８の後端から回転軸１０を突設されて、この回転
軸１０にはカムロッド２５が ページ（３） 固定されている。３は入力軸で図示していないが、トラ
クタのＰＴＯ軸と連結されているものでミッション１２
とサブミッション８を介して、前記した駆動スプロケッ
ト１３及びカムロッド２５を回転させるものである。

【０００８】６はブームで基枠４の外側に固着され、適
宜にテンション材を設けて掘削チェーン７を装着してな
る。

【０００９】２はサイドスティで基部は基枠４に枢着さ
れ、上部前方はトップヒッチ１を形成し、後方は油圧シ
リンダ９の一端と連結される。５はロアピンで基枠に対
して横に移動自在に構成されている。

【００１０】１４は支持バーで上部は基枠４に固定さ
れ、下端は掘り取り刃体１６の前方側部に固着される。
１７は刃部で平面山形状で掘り取り刃体１６の前部を構
成する。掘り取り刃体１６の後部は左右のサイド板２１
に複数本のローラ２０を横架させ、平ベルト１９を巻回
させ、前記ローラ２０の最終支軸１８には緊張装置２７
を配してなる。両サイド板２１の上面にシール材１１を
固着して内方へ突設させ、前記平ベルト１９側縁部に重
合させ、土砂の侵入を防止させるものである。

【００１１】緊張装置２７はローラ２０の最終支軸１８
にＬ座金２６を係合させて、折曲部に押しボルト２９を
押し当て、予じめ両サイド板２１に設けた長孔２８に対
して摺動調整するものである。

【００１２】２４は排除材でフォーク状をなし、アーム
１５の中途部に前記したカムロッド２５の先端を枢着さ
せ、アームの上端に設けた案内ピン２３は基枠４側に上
下に設けたチャンネル状スライダ３０の溝部を摺動す
る。従って回転軸１０が回転すると、カムロッド２５の
回転に追随して、排除材２４のフォークは進行方向に直
交して、上下に楕円運動をして、周囲の栽培土といっし
ょに長いも等が浮き上がってきた時、その上層部の掘削
土を側部へ排除するものである。 ページ（４）

【００１３】２２は延長シールを示し、図２に示す如
く、サイド板２１の上面に設けたシール材１１の下側に
重合させて固着し、弾性を有し、一方端は開放させてい
る。

【００１４】

【発明の効果】以上のように構成したので、栽培土の土
質によって平ベルトの緊張調整が自在で、シンプルな構
成にも係らず土砂の侵入等を防止する効果が大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明を実施した全体斜視図

【図２】 掘り取り刃体の縦断面図

【図３】 掘り取り刃体の側面図

【図４】 掘り取り刃体の横断面図

【符号の説明】

１ トップヒッチ ２ サイドスティ ３ 入力軸 ４ 基枠 ５ ロアピン ６ ブーム ７ 掘削チェーン ８ サブミッション ９ 油圧シリンダ １０ 回転軸 １１ シール材 １２ ミッション １３ 駆動スプロケット １４ 支持バー １５ アーム ページ（５） １６ 掘り取り刃体 １７ 刃部 １８ 支軸 １９ 平ベルト ２０ ローラ ２１ サイド板 ２２ 延長シール ２３ 案内ピン ２４ 排除材 ２５ カムロッド ２６ Ｌ座金 ２７ 緊張装置 ２８ 長孔 ２９ 押しボルト ３０ スライダー

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】長いも等の根菜の両側部に当る位置に掘削
   チェーンを一対配設し、中央部に後方尻上状に掘り取り
   刃体を設けた掘り取りトレンチャーにおいて、前記掘り
   取り刃体は両側部サイド板に複数本のローラを横架させ
   平ベルトを巻回させ、前記ローラの最終端に平ベルトの
   緊張装置を配するとともに、サイド板の上面にシール材
   を固着して、前記平ベルト側縁部に対して土砂の侵入を
   防止したことを特徴とした掘り取りトレンチャー。
2. 【請求項２】シール材の後端に弾性を有するシール材を
   突設させた請求項１記載の掘り取りトレンチャー。