JP2707877B2 - 楽音信号形成装置 - Google Patents

楽音信号形成装置

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JP2707877B2 JP3187585A JP18758591A JP2707877B2 JP 2707877 B2 JP2707877 B2 JP 2707877B2 JP 3187585 A JP3187585 A JP 3187585A JP 18758591 A JP18758591 A JP 18758591A JP 2707877 B2 JP2707877 B2 JP 2707877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はフィードバック回路に
よって共鳴音を付加する楽音信号形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディレイ回路やフィルタで構成されたフ
ィードバック回路に基本信号を入力し遅延時間やフィル
タ特性によって一定の周波数,音色の楽音信号を形成す
る回路が提案されている。たとえば、特開昭62−10
9093号のように1または複数のフィルタと加算器と
でループ回路を形成し、加算器に基本信号を入力するこ
とによってこのループ回路に定常波を形成しこれをルー
プの1点から取り出すようにしたものがある。このよう
な構成の楽音信号形成装置では、フィルタの遅延時間に
よって形成される楽音信号の周波数が一義的に決定され
る。また、特開平2−280197号のように、実際の
管楽器の共鳴特性を模倣したループ回路に基本信号を入
力してその終端部から楽音信号を取り出すようにしたも
のも提案されている。このような楽音信号形成装置で
は、実際の管楽器の音色をよく模倣した信号波形を形成
することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の楽音信号形成装置では、基本信号を発生する回路と
ループ回路である共鳴回路との相互作用によって楽音の
音色が一義的に決定されてしまうため、音色のシミュレ
ートを完全にすることができないとともに、音色の変化
が乏しいため拡がり感に欠ける欠点があった。
【0004】さらに、特開平2−280197号に示す
ような楽音信号形成装置では、自然の管楽器の共鳴特性
をよく模倣しているが、入力される基本信号も同じ管楽
器のリード等の空気振動を発生させる機構を模倣したも
のであるため、電子楽器独自の変化のある音色を形成す
ることができない欠点があった。
【0005】この発明は、ループ状に形成されたフィー
ドバック回路の複数箇所から楽音信号を取り出して演算
することにより、上記課題を解決した楽音信号形成装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、第1および
第2の信号線路と該信号線路に介挿された遅延手段とを
各々有する3以上の双方向伝送手段と前記3以上の双方
向伝送手段のうちの複数の双方向伝送手段から出力され
る複数の信号を演算し該演算結果を前記複数の双方向伝
送手段に帰還させる2以上の接続手段とからなる共鳴手
段と、外部から供給された信号を前記共鳴手段に入力す
る入力手段と、前記2以上の接続手段における複数の信
号を取り出して演算し楽音信号として出力する出力手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
【0008】
【作用】この発明楽音信号形成装置は以下のように動
作する。入力手段が信号を共鳴手段に入力する。共鳴手
段は固有の共鳴周波数を有するため、一定点からこの信
号を取り出した場合にはその共鳴周波数による周波数特
性が強調された楽音信号となってしまう。そこで、複数
の接続手段から信号を取り出して演算して一つの楽音信
として出力する(出力手段)。これによって、入力手
段が入力した信号に対して共鳴手段が複雑な周波数特性
を付加することができ、変化のある音色を作りだすこと
ができる。また、前記共鳴手段に通常の音源を用いれ
ば、その音源で形成される楽器の音色を、共鳴手段で
ミュレートされる楽器で共鳴させたような楽音信号を形
成することが可能になる。
【0009】
【0010】
【0011】
【実施例】図1はこの発明の実施例である楽音信号形成
装置を備えた電子楽器のブロック図である。この電子楽
器は、演奏操作子1,制御部2,楽音変調信号発生部
3,楽音波形発生部4,パラメータ供給部5,パラメー
タ変調処理部6,共鳴回路部7および出力合成部8から
なっている。制御部2は演奏操作子1の操作内容を検出
しこれに基づいてキーコードKC,タッチデータTC
H,音色指定データTCを発生する。これらの信号は、
楽音変調信号発生部3,楽音波形発生部4,パラメータ
供給部5および共鳴回路部7に供給される。楽音変調信
号発生部3は楽音波形発生部4が発生する波形信号に対
してビブラートの変調を施すための低周波信号VIB等
を発生する回路である。楽音波形発生部4は、入力され
たキーコードKC,タッチデータTCH,音色指定デー
タTCに基づいて所定の音高,音色の楽音波形を発生す
る。発生される楽音波形は楽音変調信号発生部3からの
ビブラート信号VIB等によって変調されている。発生
された楽音波形信号WAVEは共鳴回路部7に入力され
る。
【0012】ここで、図2を参照してパラメータ供給部
5を説明する。パラメータ供給部5はパラメータ供給テ
ーブル10および複数の演算回路11からなっている。
パラメータ供給テーブルは図3に示す共鳴回路部7の種
々の基本パラメータ(ディレイ回路の遅延時間uDT′
i ,LDTi 、ジャンクション部のアンプのゲインα′
i ,β′i 、ローパスフィルタ41の周波数特性f
c′,Q′、各ジャンクション部Ji から取り出した信
号のゲインm′i )およびそれぞれのパラメータの変調
データMuDT′i ,MJi ,Mfc′,MQ′,M
m′i を記憶している。それぞれのパラメータは複数記
憶されており、入力されたキーコードKC,タッチデー
タTCH,音色指定データTCに基づいてそれぞれ1つ
のパラメータおよび1つの変調データが読み出される。
各基本パラメータおよび変調データの組に1個の演算回
路11が設けられており、可変ゲインアンプ110およ
び加算器111を備えている。演算回路11において
は、たとえば、アンプ110は変調データMuDT′i
のゲインでビブラート信号VIBを増幅し、加算器11
1においてこの値と遅延時間uDT′i を加算して遅延
時間uDT′i として出力する。ただし、ジャンクショ
ン部のアンプのゲインに関しては進行波のアンプのゲイ
ンαi と退行波のアンプのゲインβi とを1つの変調デ
ータJi に基づいて、αi +βi =2となるように決定
するため、演算回路12には加算器が2個設けられてい
る。
【0013】まとめると、このようにパラメータ供給部
5によって作成されたパラメータはパラメータ変調処理
部6に入力され、ビブラート信号VIBによって変調処
理が施される。すなわち、共鳴回路部7に入力される各
パラメータはその読出し時において変調が施されたもの
となっている。変調されたパラメータは共鳴回路部7お
よび出力合成部8に入力される。
【0014】図3に共鳴回路部7の回路図を示す。共鳴
回路部7はそれぞれ交互に接続された複数の双方向伝送
回路20および接続手段であるジャンクション回路30
からなっている。共鳴回路部7の終端は双方向伝送回路
20に代えて終端部40が接続されているため、双方向
伝送回路20はn個のジャンクション回路30よりも一
つ少なくn−1個になっている。双方向伝送回路20
進行系の第1の信号線路45とその第1の信号線路45
に介挿されている進行系のディレイ回路21および退行
系の第2の信号線路46とその第2の信号線路46に介
挿されている退行系のディレイ回路22からなってい
る。ジャンクション回路30は進行系,退行系の入力を
加算する加算器31およびこの加算器に進行系,退行系
の信号を入力し、ゲインα,βが各々与えられるアンプ
32,33および加算器31から取り出された信号と退
行系の信号とを減算して進行系に伝送する減算器34、
加算器31から取り出された信号から進行系の信号を減
算して退行系に伝送する減算器35からなっている。
のジャンクション回路30においては、アンプ32,3
3のゲインα,βがパラメータ供給テーブル10によっ
て変更制御されることにより、双方向伝送回路20に出
力される信号が変化する。また、終端部40はローパス
フィルタ41およびアンプ42からなっている。この伝
送系は木管楽器の管体における空気振動の伝播特性を模
倣したものであり、双方向伝送回路20はその管部を模
倣し、ジャンクション回路30はトーンホールまたは管
の段差を模倣し、終端部40は開口部を模倣している。
ここで、終端部40のローパスフィルタ41は開口部に
おいて進行波の高調波振動が減衰して退行波となる状態
を模倣している。アンプ42は反転増幅回路であり、開
口部において反射波の位相が反転することを模倣してい
る。さらに、この共鳴回路部7は楽音信号の出力手段で
ある出力合成部8につながっている。この出力合成部8
は加算器51,51′と各ジャンクション部の加算器J
iから出力を取り出して所定のゲインmiL,miRで
増幅するアンプ52,52′とを備えている。各ジャン
クション部から取り出された信号はアンプ52,52′
で増幅され、それらの全てが加算器51,51′で加算
されたのちステレオの出力信号として出力される。図4
にこのようにして取り出される共鳴回路の周波数特性を
示す。
【0015】複数のジャンクション部からそれぞれ信号
を取り出しているため、単一のジャンクション部から信
号を取り出した場合の周波数特性に比べてピークと谷の
周波数は不変で、ピークや谷の高さが変化するような周
波数特性を備える。これによって、この共鳴回路部によ
って出力周波数が決定されることなく、楽音に対して複
雑な周波数特性を付加する共鳴処理を施すことができ
る。
【0016】出力された信号はサウンドシステム等にお
いて増幅されスピーカ等から音響として出力される。
【0017】このように複数のジャンクション部から信
号を取り出すようにしたことにより、各部に設定された
i を変化させることにより、容易に音色を変化させる
ことができ、多様な音作りが可能になる。
【0018】なお、共鳴回路部7は木管楽器の管体を近
似した共鳴系であるため、ジャンクション部のアンプの
ゲインを可変することにより、そのトーンホールを開閉
したときと同様の伝達特性を持たせることができる。パ
ラメータ供給部5はこの特性を生かすため、制御部2か
ら入力されたキーコードKCに基づいて、その音高の楽
音を発音するように各トーンホールを開閉したパラメー
タを与えてもよい。
【0019】なお、トーンホールは3ポート型ジャンク
ションを使用してもよい。
【0020】なお、信号を取り出す点はジャンクション
出力に限定せず共鳴回路中のいかなる点でもよい。
【0021】この方式は他の楽器を近似した共鳴系にも
適用することができる。
【0022】なお楽音波形発生部4にはどの様な音源回
路を適用することもできるが、共鳴回路部7で模倣して
いる楽器(サックス)のリード部の振動波形をシュミレ
ートしておき、これをサンプリングした音源を用いるこ
とも有効である。さらに、弦楽器の発音原理を模倣した
物理モデル音源や弦の減衰信号を模倣したモデル等を用
いてもよい。この場合にはそのような楽器の楽音を木管
楽器の管体で共鳴させたような楽音を得ることができ
る。
【0023】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、従来遅
延手段のディレイタイムによって発生する信号の周波数
が決定されていた双方向伝達系の共鳴手段において、
数の双方向伝送手段から出力される信号を演算してその
演算結果を前記複数の双方向演算手段に再入力する複数
の接続手段から信号を取り出して楽音信号を得るように
したことにより、複雑な周波数特性の共鳴音を得ること
ができるととともに、パラメータの変更がすぐさま楽音
信号の音色変化に反映されるために、楽音に変化をつけ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例である楽音信号形成装置が用
いられる電子楽器のブロック図、
【図2】同電子楽器のパラメータ供給部の構成図、
【図3】同電子楽器の共鳴回路部の構成図、
【図4】同共鳴回路部の周波数特性の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
3−楽音変調信号発生部、4−楽音波形発生部、5−パ
ラメータ供給部、7−共鳴回路部、10−パラメータ供
給テーブル、11−演算部、30−ジャンクション回
路、31−加算器、50−出力部、51−加算器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2の信号線路と該信号線路
    に介挿された遅延手段とを各々有する3以上の双方向伝
    送手段と、前記3以上の双方向伝送手段のうちの複数の
    双方向伝送手段から出力される複数の信号を演算し、該
    演算結果を前記複数の双方向伝送手段に帰還させる2以
    上の接続手段と、からなる共鳴手段と、 外部から供給された信号を前記共鳴手段に入力する入力
    手段と、 前記2以上の接続手段における複数の信号を取り出して
    演算し、楽音信号として出力する出力手段と、 を備えたことを特徴とする楽音信号形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0789280B2 (ja) * 1989-03-14 1995-09-27 松下電器産業株式会社 楽音合成装置
JP2679247B2 (ja) * 1989-05-26 1997-11-19 ヤマハ株式会社 楽音合成方法

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