JP2707739B2 - 乾燥卵白の製法 - Google Patents

乾燥卵白の製法

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、ゲル形成能の高い乾燥卵白を製造する技術
に関する。 乾燥卵白は、卵白液を脱糖処理した後、噴霧乾燥や凍
結乾燥等の方法で乾燥することにより得られるものであ
る。 乾燥卵白は、水によく溶解し、しかも加熱によってゲ
ル化する性質を有しているから、食品業界では応用範囲
が広く、例えば、蒲鉾、ハム、ソーセージ等の水・畜産
加工品の製造に利用されている。
【従来の技術】 これらの食品に対するゲル強度の補強効果は、ゲル強
度の高いものほど著しい傾向があるため、これらへの応
用を考えれば、乾燥卵白はゲル強度の高いものが望まれ
る。 乾燥卵白のゲル形成能を高めるために、これまで、種
々の技術が示されている。例えば、乾燥卵白を熱蔵する
技術(特公昭59-053804号公報)、熱蔵処理を短時間に
行うための急速加熱処理法(特開昭61-100242号公
報)、エクストルージョンクッキングによる方法(特開
昭60-114145号公報)等がある。また、ビタミンC等を
添加して熱蔵する技術(特公昭62-033847号公報)、ア
ルコールを添加して熱蔵する技術(特開昭63-098348号
公報)、酵素処理した後に熱蔵する方法(特開平1-0714
56号公報)等もゲル化形成能を高めるための手法であ
る。 しかしながら、上記技術はみな熱蔵法及びこれの改良
に係るものである。熱蔵法では、乾燥卵白を室温以上の
温度で数日間保存する工程が必須であり、貯蔵のための
場所をとるほか、多量の熱を供給する必要があった。ま
た、乾燥卵白の荷姿によっては、加熱処理効果そのもの
にむらが生じたり、このむらの発生を防止するために熱
伝導性を配慮した操作を行う必要があったりして、加熱
処理に技術的困難性があった。 また、急速加熱法やエクストルージョンクッキング法
では、時間と手間は軽減されるが高温高圧下で処理する
ために製品の水分含量が著しく減少するほか、原料の水
分含量が製品の品質を大きく左右するという欠点があ
り、処理条件が適切でない場合には焦げつきが発生する
等の技術的問題点があった。 更にアルコール添加法においては、異臭の発生が生じ
るほか、熱蔵中に引火する危険があり、またビタミンC
添加の方法では、食品の色調が変化する等の問題点が存
在していた。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の現状に鑑み、技術的問題点を克服し
つつ乾燥卵白のゲル形成能を大幅に向上させることを目
的として種々検討した結果、完成されたものである。
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、乾燥卵白に電子線を照射することに
より、ゲル形成能を向上せしめんとするところにある。 以下に本発明の構成について詳述する。 本発明に係る電子線の照射は、通常の方法によりする
ことができる。本発明に係る電子線の照射をすることが
できる装置としては、一般に工業的に用いられている電
子線照射装置を用いることができる。 本発明に係る電子線照射装置としては、例えば、高周
波型の線形加速器、静電型のコッククロフトーワルトン
型、又は変圧器型の加速器等を挙げることができる。特
に高い透過度と処理能力を有する点で、高周波型の線形
加速器が好ましい。 本発明における照射線量は、ゲル形成能を考慮すれ
ば、約100kGy程度までの線量が好ましい。それ以上では
照射臭が発生し、また色調が変化して本発明の目的から
好ましくないことが判っている。 食品への放射線及び電子線照射に関する1980年のFAO/
IABA/WHO合同委員会勧告によれば、被照射物の安全性を
考慮し加速エネルギーが10MeVまでで照射線量が50kGyま
でが良いとされており、この勧告に従ってする本発明の
実施においては、照射線量は50kGyまでとするのが良
い。 本発明においては、乾燥卵白に電子線を照射するとき
は、電子線の透過度を考慮して、乾燥卵白を薄い層状に
するのがよい。電子線の透過にむらができるのを防止す
ることができる。 上記のことから、本発明の実施にあたっては、例え
ば、電子線照射装置内のトレイ上に、乾燥卵白粉体を一
定の厚みとなるよう連続的に供給し、粉体に直接電子線
を照射するようにする。又は、乾燥卵白を透過可能な厚
みしとて包装し、これに電子線を照射するのがよい。 この操作においては、粉体を乗せたトレイ又は乾燥卵
白を包装したものを、ベルトコンベア等により継続的に
電子線照射装置に送りこんで本発明を実施することが好
ましい。 本発明の実施においては、いったん照射を終了したも
のを再び照射する繰り返し照射により、照射線量の積算
合計相当の効果を得ることができる。更に、本発明の実
施においては、照射方向を上下又は左右の両面より実施
することができる。このような両面照射については、い
ったん照射操作を終えた乾燥卵白を裏返しにして再度照
射する方法により同様の効果を得る方法もあるが、2台
の照射装置を用いて方向の異なる二つの方向から同時に
照射する方法が優れている。 本発明において使用する乾燥卵白は、卵白液を微生物
又は酵素等により脱糖した後、噴霧乾燥機、パンドライ
ヤー、凍結乾燥機等を用いて乾燥したものを用いること
ができる。乾燥卵白中の水分量は、本発明の実施に直接
影響があるものではないが、食品衛生上の問題を考慮す
ると、20%程度以下であることが好ましい。 本発明の実施にあたっては、照射は大気下で行うこと
で充分である。照射臭を抑える目的のためには、例え
ば、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを封入した
包装形態において電子線を照射することができる。
【実施例】
以下に本発明の実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明する。 実施例1 噴霧乾燥法により製造した乾燥卵白80gを、25×30cm
のポリビニール袋に充填し、ヒートシーラーによって密
封し、薄層状にした。このようにして包装したものを、
トレイ上に並べ、トレイごと照射装置の高速コンベア
(照射時間を調節するための付帯設備)上に乗せて、コ
ッククロフトーワルトン型照射装置に供給して電子線を
照射した。 照射装置は、比重1の物体に対して約3mm程度の透過
度を有する。使用した乾燥卵白のゆるめかさ比重は、0.
51であった。包装した際の乾燥卵白の厚みは、約0.21mm
であった。照射条件は、加速電圧750kVで、電子流及び
高速コンベアの速度を変化させて、照射線量を、5、1
0、20、30、50kGyとし、照射幅は、116cmとした。照射
条件の詳細を以下の表に示す。 照射した乾燥卵白を15%水溶液とし、折り径60mmの塩
化ビニリデンケーシングに充填し、80℃温湯中で60分間
加熱処理してゲルを作成した。 ゲルについて、ゼリー強度、ハードネス、及び遊離水
分を測定した。ゼリー強度は、レオメータ(不動工業
(株)製、プランジャー8mmφ)により、プランジャー
の押し込みに要した力(g)として測定した。ゲル強度
の指標であるハードネスは、テクスチュロメータ(Text
urometer Model GTX-2、(株)全研製、V型プランジャ
ー、咀嚼速度6回/分、クリアランス1.5mm)初回咀嚼
に要した力(TU、TUはkgに相当する)として測定した。 遊離水分は、ゲルを1.5cm厚に切り、ペーパータオル
4枚の上に置き、更にゲル上にペーパータオル1枚を乗
せたのち、4℃にて2時間静置して、ゲル重量の減少分
を遊離水分として算定した。おのおのの結果を下表に示
した。 照射線量の増加に伴い、ゼリー強度、ハードネスとも
に増加し、遊離水分は低下した。照射後の乾燥卵白は、
照射前のものに比べてゲル形成能が高く、食品素材とし
て優良な性質を具備していることが判った。 実施例2 噴霧乾燥により取得した乾燥卵白80gを、25×30cmの
ポリビニール袋に充填し、ヒートシーラーにて密封し、
厚み0.21mmの薄層状とした。このようにして包装した乾
燥卵白をトレイ上に並べ、トレイごと照射装置の高速コ
ンベア上に乗せて、コッククロフト−ワルトン型照射装
置に供給して照射した。 更に包装した乾燥卵白を裏返して同一条件にて照射し
た。 照射条件は、加速電圧を750kVとし、電子流を4.89m
A、コンベアの移動速度を3m/minとし、照射幅は116cmと
した。両面照射の結果、積算照射線量合計が40kGy相当
となった。 実施例3 噴霧乾燥により取得した乾燥卵白の適当量を、50×60
cmのトレイ上に供給し、厚みが3mm程度となるよう薄く
伸ばして薄層状としたのち、トレイごと高速コンベア上
にのせて、コッククロフト−ワルトン型照射装置に供給
して照射した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥卵白に電子線照射することを特徴とす
    る強ゲル化性乾燥卵白の製造方法。
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