JP2707737B2 - 改質された合成繊維 - Google Patents

改質された合成繊維

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、微生物セルロースを架橋させ合成繊維に被
覆する技術に関する。
本発明によって、合成繊維の耐久性、防しわ性を保持
したまま天然繊維である木綿特有の吸水性、吸湿性、耐
熱性、染色性、ドライな肌触りを付与することが出来
る。
(従来の技術) 従来より微生物、特に酢酸菌を用いてセルロース(以
下微生物セルロースとする)を生産し、各種工業材料、
化成品等に用いることは、知られている。
特開昭62-36467号公報に開示されている技術では、酢
酸菌に生産させた膜状微生物セルロースをプレス乾燥、
あるいは離解した後、単独あるいは他の材料と複合化し
たものを高力学強度成型材料として提供している。
微生物セルロースは、生産された状態では、結晶性や
一軸配向性の非常に高いセルロースからなる非常に細い
繊維が複雑に絡み合いネットワーク状の構造を作り上げ
ている。電子顕微鏡観察によるとこの繊維の幅は、約20
〜50nmである。このネットワーク状の構造の隙間に多量
の液体を含んでおり、出来た微生物セルロースの外観は
ゲル状である。このようなゲル状のものを市販のミキサ
ー等で離解することにより短い繊維の懸濁物(以下離解
物)として得られることが特開昭61-113601号公報に開
示されている。
しかし、このような離解物を他の材料の表面に安定的
に被覆する技術は知られていなかった。つまり、このよ
うな離解物をそのまま他の材料に被覆しても、他の材料
表面と微生物セルロースの間に水素結合が生じないかぎ
り微生物セルロースと材料との接着が起こらなかった
し、接着が起こってもこれを水につけると用意に剥離し
てしまうことがあった。
衣類等に用いられている繊維には、大別して合成繊維
と天然繊維がある。この合成繊維のなかで石油系の材料
から製造されたものは、表面が疎水性であるために強度
等で優れた点であっても、天然繊維にみられるような耐
熱性、吸水性、吸湿性、染色性、ドライな肌触りが無か
った。これを解決するために合成繊維に親水化をめざし
て化学的な処理方法としては、以下2つのことがこれま
で試みられてきている。1つめは、化学反応により水酸
基、アミノ基、カルボキシル基等の親水基を繊維表面に
導入する方法、2つめは、プラズマ処理により表面を多
孔質にする方法である。しかし、前者においては、表面
を処理する制御が困難で反応が進みすぎると繊維の強度
が著しく低下するし、工程が複雑なため大幅なコストと
手間がかかり実用化が困難であった。後者においては処
理装置が極めて大型になる欠点を有していた。
微生物セルロースを用いて合成繊維の表面の肌触りを
改質しようとする試みは、アメリカ特許4378431号に開
示されている。すなわち、微生物セルロースを生産する
酢酸菌を培養している液の中に合成繊維で出来た布を一
定時間浸漬して、繊維表面や繊維表面近傍で微生物セル
ロース生産をおこなわせることにより、繊維を微生物セ
ルロースで被覆しようとするものである。しかし、この
方法では生産される微生物セルロースの量が充分でなく
肌触りの改善等の目的とする改質が満足のいくレベルま
で達しないこと、また微生物セルロースは繊維と物理的
に絡み合っているだけ、もしくは水素結合や分子間力で
付着しているだけなので洗濯等の処理により容易に脱落
し使用に伴って速やかに特性が落ちること等の問題があ
った。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は、架橋した微生物セルロースを合成繊
維に安定的に被覆する新規の方法を提供することによ
り、耐熱性、吸水性、染色性、吸湿性等を付与して合成
繊維の改質を行い、また合成繊維の肌ざわりをよくする
ことにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の課題は、微生物セルロースをセルロース架橋
剤と混合したのち、この混合物を合成繊維に被覆するこ
とにより解決される。
本発明の原料として使用される微生物の産生するセル
ロースは、セルロースおよびセルロースを主鎖としたヘ
テロ多糖を含むものおよびβ、α等のグルカンを含むも
のである、ヘテロ多糖の場合のセルロース以外の構成成
分は、マンノース、フラクトース、ガラクトース、キシ
ロース、アラビノース、ラムノース、ウロン酸等の六炭
糖、五炭糖および有機酸等である。これらの多糖が単一
物質である場合もあるし、2種類以上の多糖が混在して
いてもよい。微生物セルロースは上記のようなものであ
ればなんでもよい。
このような微生物セルロースを生産する微生物は、特
に限定されないが、一例を上げると、アセトバクター・
アセチ・サブスピーシス・キシリナム(Acetobacter ac
eti subsp.xylinum)ATCC10821あるいは同パストリアヌ
ス(A.pasteurianus)、同ランセンス(A.ransens)、
サルシナ・ベントリクリ(Sarcina ventriculi)、バク
テリウム・キシロイデス(Bacterium xyloides)、シュ
ードモナス属細菌、アグロバクテリウム属細菌、リゾビ
ウム属細菌、藻類、カビ等を利用することが出来る。
微生物セルロースの生成蓄積のためには、上記の微生
物を用いて、通常の細菌を培養する一般的な方法に従え
ばよい。すなわち、炭素源、窒素源、無機塩類、その他
必要に応じて、アミノ酸、ビタミン等の有機微量栄養素
を含有する通常の栄養培地にを添加すればよい。温度に
ついては、20℃ないし40℃に制御し培養を行なえばよ
い。
培養方法としては、静置培養が一般的で上記の培地に
上記の菌を接種して、1日ないし3月間培養すると培養
液の表面に約90%以上の液体成分を含んだゲル状をした
膜状の微生物セルロースが生成する。この膜の厚さは0.
01ないし100mmである。また振盪培養では、パルプ状、
フロック状、ペレット状、玉状等の様々な形状のものが
生成する。このようにして生成された微生物セルロース
は、電子顕微鏡観察によると20ないし50nmの幅の微生物
セルロースのフィブリルが互いに絡み合った構造をして
いる。また、このようにして生成された微生物セルロー
スは、液体成分とともに菌体と培地成分も含むので、希
アルカリ、希酸、有機溶剤、熱水、界面活性剤等を単独
あるいは組み合わせて洗浄を行うことにより精製され
る。このような微生物セルロースから必要に応じて離
解、酸分解、酵素分解等の処理で長さを適当に調節した
微生物セルロースが得られる。例えば離解の場合は、培
養で生産された微生物セルロースを市販のミキサー等に
いれ数分間粉砕処理を施すだけで長さの短くなった微生
物セルロースの懸濁液状のものが得られる。
微生物セルロースに対して植物由来のセルロースは、
繊維の直径が数ミクロンから数十ミクロンであり、微生
物セルロースのフィブリルの幅よりも約1000培程度以上
と太い。したがって、本発明のような方法で植物由来の
セルロースを用いてもセルロースの太さが合成繊維の幅
または直径と同等なので、合成繊維の表面に被覆された
状態になり難い。植物のセルロースは、微生物セルロー
スに見られるような幅の細いフィブリルが束状に多数集
まって太い繊維(繊維細胞)を作り上げている。したが
って、植物由来のセルロースでも微生物セルロースぐら
いの幅のフィブリルまで細く分けることが出来れば本発
明の適応は可能である。現在のところ、植物の太いセル
ロース繊維、つまり多数の細いフィブリルの束を分ける
には、植物由来の太いセルロース繊維に叩解操作を施す
ことで一応可能である。しかし、この場合セルロース分
子鎖やフィブリルにダメージが与えられるので好適では
ない。
上記のようにして製造された微生物セルロースを原料
として、架橋した微生物セルロースが表面に被覆されて
いる合成繊維を作るには、大きく別けて以下の3つの方
法がある。すなわち、微生物セルロースを架橋剤と混合
したのち合成繊維に被覆する方法、微生物セルロースを
合成繊維に被覆したのち架橋剤を被覆する方法、または
架橋剤を被覆した後に微生物セルロースを被覆する方法
である。
まず、微生物セルロースと架橋剤と混合する場合、混
合の比率は離解物中のセルロースに対して、200分の1
ないし200倍の範囲で用いられる。架橋剤が疎水性の溶
剤に溶解している場合、微生物セルロースが水系溶媒の
中存在しているので、上記の接着剤または架橋剤と混合
する際に、水が存在すると水と反応したり不活化された
りうまく混ざらなかったりすることもある、これらの場
合は、離解物中の水を他の適当な極性または非極性の有
機溶媒で置換したり界面活性剤を添加したりすることが
行なわれる。このようにして混合した液を繊維表面に塗
布してから架橋を行なわせればよい。塗布の方法は、混
合液体中に繊維を一定時間浸漬したり、混合液体を繊維
表面にスプレーしたりすればよい。
微生物セルロースを繊維表面に被覆した後に架橋剤を
被覆するには微生物セルロースを含有する液体を繊維表
面に塗布してから、架橋剤をさらに塗布しそれから架橋
反応を行なわせればよい。微生物セルロースを塗布して
から乾燥工程を入れてもよい。また、先に引用したアメ
リカ特許のように微生物セルロースを生産する微生物を
含む液体中に繊維を浸漬して微生物セルロースを被覆し
た後、本発明の架橋反応を行なわせてもよい。
架橋剤を被覆した後微生物セルロースを被覆するに
は、上記と反対の順序の工程で処理を行なえばよい。
本発明で用いられる架橋剤としては、多官能のイソシ
アネート系のもの、多官能のエポキシを含有するもの、
過酸化物、ポリアミン、酸無水物等のものが用いられ
る。これらの内、ひとつ、またはふたつ以上組み合わせ
てもよい。これらの架橋剤は、一般的に熱を加えること
により架橋する。
本発明で用いられる合成繊維の例としては、ナイロ
ン、ポリエスエル繊維、アクリル繊維、ビニロン、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリウレタン繊維、ポリエチレンオキシベ
ンゾエート繊維等のものが上げられる。
合成繊維の形態は、繊維状、紐状、布状、不織布状、
パルプ状、紙状等である。合成繊維を改質後このような
形態に加工してもよいし、このような形態に加工後改質
を行なってもよい。また合成繊維は、他の天然繊維、合
成繊維等と混紡でもよく、この場合は混紡後に改質操作
を行なってもよいし、改質操作後に混紡操作を行なって
もよい。
本発明で架橋した微生物セルロースで被覆された合成
繊維の性質をさらに安定化させることや、改質の効果を
更に高めることのために接着剤が本発明品に含有されて
いてもよい。このような接着剤としては、一般的なもの
であればなんでもよいが、例を上げると以下のようなも
のがある。メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、尿素樹脂、酢
酸ビニル樹脂、ニトロセルロース、アセチルセルロー
ス、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル酢酸ビ
ニル共重合樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、アク
リル系接着剤、シアノアクリレート、ウレタン樹脂、ポ
リアミド、ウレタンゴム、ポリスチレンポリイソプレン
ブロック共重合体、ブチルゴム、ポリイソブチレン、シ
リコン、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、再生ゴム、
ラテックス、ゴムフェノリック、エポキシフェノリッ
ク、ビニルフェノリック、ナイロンエポキシ、ニトリル
エポキシ、天然系多糖類、天然ゴム、アスファルト、に
かわ、ロジン、デンプン、カゼイン、デキストリン、ア
ラビアゴム、コンニャクマンナン等やその他のものであ
る。
以上述べたような操作で合成繊維の回りを取り囲むよ
うに架橋した微生物セルロースで被覆することが出来
る。微生物セルロースの合成繊維の被覆の割合は、表面
の100%が被覆されている必要はなく、一部分が被覆さ
れているだけで本発明に述べられているような効果が発
現する。したがって、顕微鏡的に観察した場合に合成繊
維の表面が露出していてもかまわない。表面の被覆の割
合を正確に求めるのは困難であるが、合成繊維に対する
微生物セルロースの被覆の割合は重量換算で表現する
と、0.01ないし50%、好ましくは1ないし10%の範囲の
被覆が合成繊維の改質には適している。
微生物セルロースの架橋の状態は、微生物セルロース
表面の水酸基同士が架橋剤を仲立ちとして結合している
場合が多いと考えられる。この場合架橋は微生物セルロ
ースの表面全体で起こるのではなく、微生物セルロース
の表面の一部分の水酸基同士が架橋を起こしていると考
えられる。したがって、合成繊維表面に架橋した微生物
セルロース被覆されている状態は、合成繊維を微生物セ
ルロースのフィブリルの網で被ったようなかたちである
と推察される。しかし、合成繊維に架橋剤と反応するよ
うな極性や反応性の末端基等が存在する場合は、架橋剤
を仲立ちとして微生物セルロースと合成繊維の間にも架
橋が生じている可能性がある。また以上のような架橋以
外にも水素結合、疎水結合、分子間引力等が微生物セル
ロース同士、微生物セルロースと合成繊維との架橋に関
与している可能性もある。
(実施例) 以下実施例により本発明を説明する。
実施例1. シュークロース5g/dl、酵母エキス(Difco)0.5g/d
l、硫安0.5g/dl、リン酸1カリウム0.3g/dl、硫酸マグ
ネシウム7水塩0.05g/dl(pH5.0)の組成の培地を120
℃、20分間、オートクレーブした後に、アセトバクター
・アセチ・サブスピーシス・キシリナム(ATCC10821)
を1×104個/mlの濃度で接種した。この液をトレイ(50
cm平方、深さ5cm)に深さ3cmに張り込んで30℃で培養し
た。1月後厚さ約1.5cmのゲル状の微生物セルロースが
生成した。これを充分水洗後、過剰の2%水酸化ナトリ
ウム溶液中で煮沸し菌体と培地成分を除去した。これを
過剰の水で洗浄して白色のゲル状微生物セルロースを得
た。これを熊谷理科機械工業のパルプ離解機を用いて10
倍量の水とともに離解した。得られた懸濁物を300mesh
のナイロン布で濾過して微生物セルロース含量7%の離
解物(以下離解物W)を得た。
この離解物Wを10倍量のエタノールに懸濁して再び30
0meshのナイロン布で濾過をした。この操作を3回繰り
返し微生物セルロースを10%とエタノールとを含む離解
物(以下離解物ET)を得た。次に、この離解物ETを10倍
量の酢酸エチルに懸濁して再び300meshのナイロン布で
濾過をした。この操作を3回繰り返し微生物セルロース
9%と酢酸エチル91%の含む離解物(以下離解物AC)を
得た。
この離解物AC10部にシクロアリファティックポリイソ
シアネート(IPDI-B1370、ヒルス社製)60%酢酸ブチル
/キシレン溶液の1部を混合したものを60%酢酸ブチル
/キシレン溶液でさらに微生物セルロース含量0.5%に
なるまで希釈した液に、薄手のナイロンタフタを30秒間
浸漬することにより、ナイロンタフタ表面に塗布をおこ
なった。これを140℃雰囲気下に、5分間おいて架橋を
行なわせた。これを水に1時間浸して変化を観察した。
なお、コントロールとして離解物W1部と水5部を混合し
たものを同様の方法で塗布したものを用いた。
コントロールの場合は、水に1時間浸漬することによ
り剥離が観察されたが、架橋処理を行なった場合は、剥
離が起こらなかった。またナイロンタフタの強度が低下
したり、著しく固くなったりすることはなかった。ま
た、この処理によりナイロンタフタの冷たくべたつき感
のある肌触りから、温かく、さらさらした肌触りに改善
された。そしてこの微生物セルロースにより架橋処理を
行なったナイロンタフタを洗濯試験(JIS L 0217の絵表
示の方法103)を行なったところ、洗濯によって微生物
セルロースの脱落等はなく、タフタの風合いに変化は見
られなかった。
実施例2. 実施例1の離解物AC10部にブロックイソシアネート
(タケネートB-830、武田薬品製)酢酸ブチル溶液の1
部を混合したものを実施例1と同様のナイロンタフタに
塗布した。これを170℃雰囲気下に、5分間おいてイソ
シアネートの保護基をはずし、イソシアネートとセルロ
ースの水酸基の反応による架橋を行なわせた。この結果
実施例1と同様な効果が見られた。
実施例3. 実施例1の離解物ACを10倍量のトルエンに懸濁して再
び300meshのナイロン布で濾過をした。この操作を3回
繰り返し微生物セルロースを11%とトルエンとを含む離
解物(以下離解物TR)を得た。
この離解物TR10部とイソホロンジイソシアネート各0.
5%溶液1部を混合してから、実施例1と同様のナイロ
ンタフタに塗布した。これを風乾後、約130ないし140℃
の空気を塗布面に約10分間吹き付けた。これを一度室温
まで冷却後、約150℃の空気を約5分間吹き付けた。こ
れらの処理によって微生物セルロース離解物がナイロン
タフタ表面に被覆され実施例1と同様の効果が見られ
た。
実施例4. 実施例1の離解物Wを水で希釈し微生物セルロース含
量0.5%の液を作った。この液100部に対し多官能の水溶
性エポキシ樹脂デナコールEX-314(ナガセ化成製)1部
を加え、1規定の水酸化ナトリウム溶液でpHを12に調製
した。この溶液に薄手のナイロンタフタを10秒間浸漬し
から60℃の空気で熱風乾燥した。さらに、エポキシ基と
微生物セルロースの水酸基との間の反応を完結させるた
め、70℃にて2時間加温した。こうして得られたものは
実施例1と同様の効果が見られた。
(発明の効果) 本発明により従来の合成繊維よりも、耐久性、防しわ
性を保持したまま天然繊維である木綿特有の吸水性、吸
湿性、耐熱性、染色性、ドライな肌触り等を持つ優れた
合成繊維を提供することが出来る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物セルロースに架橋剤を反応せしめ、
    その後、それを合成繊維に被覆せしめることを特徴とす
    る改質された合成繊維。
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