JP2704877B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2704877B2 JP63051653A JP5165388A JP2704877B2 JP 2704877 B2 JP2704877 B2 JP 2704877B2 JP 63051653 A JP63051653 A JP 63051653A JP 5165388 A JP5165388 A JP 5165388A JP 2704877 B2 JP2704877 B2 JP 2704877B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超音波を利用して被検体の診断部位につい
て断層像を得る超音波診断装置に関し、特に自動焦点機
能を有する整相回路において被検体の診断部位により音
速分布が一様でない場合でも超音波ビームを最良状態で
収束させるように遅延時間を補正することができる超音
波診断装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の超音波診断装置は、複数の振動子素子が配列さ
れた超音波を送受波する探触子と、上記各振動子素子に
所定の遅延時間を与えて超音波打ち出しの駆動パルスを
印加する送波パルス発生器と、上記探触子の各振動子素
子からの受波信号に所定の遅延時間を与える遅延回路及
び各遅延回路から出力され位相が揃えられた受波信号を
加算する加算器を備えた整相回路と、この整相回路で整
相された信号を検波する検波器と、この検波器からの出
力信号を画像として表示する表示装置とを有して成って
いた。このような超音波診断装置に用いられている超音
波ビームの電子収束法は、第6図に示すように、幅の狭
い圧電素子からなる振動子素子1,1,…を直線状に等間隔
で配列した探触子2で診断部位からの反射エコーを受波
する際に、特定の位置すなわち焦点Fからの反射エコー
信号がどの振動子素子1,1,…で受波したものでも総て同
時刻に到達したごとくなるように、それぞれの振動子素
子1,1,…からの電気信号に遅延線3などを用いて遅延を
与えて位相を揃え、加算器4で加算することにより超音
波ビームに指向性を与えるものである。
このような原理の超音波ビームの電子収束法を用いた
超音波診断装置を被検体としての実際の生体に用いた場
合、その生体内の各種組織の音速が均一でないため、上
記探触子2の各々の振動子素子1,1,…からの受波信号
に、上述のようにそれぞれ所定の遅延を与えただけでは
超音波ビームの指向性が劣化することがあった。このよ
うな超音波ビームの指向性の劣化は、生体内にて層状の
脂肪、腹直筋などが存在する部位を診断する場合に顕著
に現われるものであった。
このような問題点を解決するため、従来は、探触子2
の各振動子素子1,1間の受波信号に与えるべき遅延を位
相フィードバックにより適正に補正することが提案され
ている(日本超音波医学会議論文集 第51巻 第159頁
〜160頁 昭和62年11月発行)。以下、その構成と原理
を第7図を参照して説明する。図において、符号2は複
数の振動子素子1,1,…が一列状に配列され超音波を送受
波する探触子であり、符号5は上記探触子2の各振動子
素子1,1,…で受信した受波信号のチャンネル#1,#2,…
ごとに設けられ上記受波信号を増幅する増幅器であり、
符号6は上記増幅器5,5,…を介して入力した各振動子素
子1,1,…からの受波信号に所定の遅延時間を与えて位相
を揃え加算して出力する整相回路である。上記整相回路
6は、図示外の制御装置からの制御信号により遅延量が
変わり上記各振動子素子1,1,…からの受波信号に所定の
遅延時間を与える遅延回路7,7,…と、各遅延回路7,7,…
から出力され位相が揃えられた受波信号を加算する加算
器8と、二つの受波信号の位相差を比較するPLL(Phase
Locked Loop)9,9,…とで構成されている。なお、上記
PLL9は、第7図の一部に拡大して示すように、位相比較
器10とローパスフィルタ11とから成る。また、第7図に
おいては、整相回路6より後の検波器と表示装置、及び
送波信号系並びに全体の制御装置は図示省略してある。
そして、上記整相回路6は、複数の振動子素子が一列
状に配列された探触子2の中心付近の一つの振動子素子
1の受波信号を参照信号として、他の振動子素子1の受
波信号について位相比較し、その結果を上記他の振動子
素子1からの受波信号に与える遅延量にフィードバック
することにより、適正な遅延時間の補正を行おうとする
ものである。すなわち、上記探触子2の中心の振動子素
子1からの受波信号、つまりチャンネル#3の受波信号
を参照信号として、他の振動子素子1の受波信号はPLL9
で上記参照信号と位相比較を行い、そのPLL9の位相差出
力により遅延回路7の遅延時間を制御して、どの振動子
素子1,1,…の受波信号も各遅延回路7,7,…を出たときに
位相が揃うようにするものである。
このとき、第7図に示す探触子2は固定されており、
第6図に示す焦点F上にあるターゲットも固定された状
態で超音波が繰り返し送受波される。そして、ターゲッ
トからの反射エコーは、繰り返し周期Tgごとにある長さ
のレンジゲートTgでもってサンプリングされるようにな
っており、PLL9の分周比Nは、次式のように表すことが
できる。
N=Tr/Tg …(1) ここで、一般に、PLL9の応答速度(ロックアップタイ
ム)は次の第(2)式で表されるので、速く位相ロック
するためには、ループゲインを大きくするか、または分
周比N或いは時定数T2を小さくする必要がある。
ここに、ωn :ループ帯域 Kφ:位相比較器10の利得 Kv :遅延回路7の位相利得 T2 :ローパスフィルタ11の時定数 そして、リアルタイム処理の超音波診断装置に、第7
図に示すようにPLL9を組み込んだ整相回路6を適用する
ためにはその応答速度を速くすることが要求されるが、
これと同時に十分なS/N比を確保する必要がある。しか
し、応答速度を速くすると耐ノイズ性が悪化するので、
両者を比較孝量して最適設計をしなければならない。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、第7図に示すような従来の超音波診断装置に
おける整相回路6では、二つの受波信号の位相差を比較
して位相差信号を出力するPLL9を用いた閉ループの帰還
により各遅延回路7,7,…の遅延時間を制御しているの
で、被検体の診断部位により超音波の伝播条件がいろい
ろ変わること及び外部からの雑音の影響により、制御系
の安定性が悪くなり超音波ビームの自動焦点機能が低下
するものであった。従って、画質が劣化することがあっ
た。また、上記雑音の影響を無くすために耐ノイズ性を
向上すると、応答速度が遅くなるものであった。そし
て、応答速度が遅くなると、繰り返し同一方向に超音波
ビームの送受波を行わなければならず、画像のリアルタ
イム性が損なわれるものであった。
そこで、本発明は、このような問題点を解決すること
ができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的は、複数の振動子素子が配列され超音波を
送受波する探触子と、上記各振動子素子に所定の遅延時
間を与えて超音波打ち出しの駆動パルスを印加する送波
パルス発生器と、上記探触子の各振動子素子からの受波
信号に所定の遅延時間を与える遅延回路を有し、これら
各遅延回路から出力され位相が揃えられた受波信号を加
算する加算器を有し、上記複数の振動子素子からの受波
信号同士の相関関数の演算を行う相関器を有し、この相
関器で求めた相関関数が最も大きくなるように他の受波
信号に与える遅延量を求める制御回路を有し、さらにこ
の制御回路からの信号を入力して上記遅延回路に最適の
遅延時間を設定する遅延回路制御器を備えた整相回路
と、この整相回路で整相された信号を検波する検波器
と、この検波器からの出力信号を画像として表示する表
示装置とを有する超音波診断装置において、上記整相回
路の相関器は、上記探触子の複数の振動子素子のうち特
定の素子からの受波信号を参照信号とし、この参照信号
と他の素子からの受波信号との相関関数の演算を特定の
期間行うように構成して成る超音波診断装置によって達
成される。
〔作 用〕
このように構成された超音波診断装置は、整相回路内
の相関器で探触子の複数の振動子素子のうち特定の素子
からの受波信号を参照信号とし、この参照信号と他の素
子からの受波信号との相関関数の演算を特定の期間だけ
行い、制御回路で上記相関器からの出力信号を入力して
上記相関関数が最も大きくなるように他の受波信号に与
える遅延量を求め、この制御回路からの信号を遅延回路
制御器へ入力し、この遅延回路制御器で上記遅延回路に
最適の遅延時間を設定するものである。これにより、被
検体の診断部位によって音速分布が一様でない場合で
も、超音波ビームを最良状態で収束させるように遅延時
間を補正することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図は本発明による超音波診断装置の実施例を示す
ブロック図である。この超音波診断装置は、超音波を利
用して被検体の診断部位について断層像を得るもので、
第1図に示すように、探触子2と、送波パルス発生器12
と、増幅器5,5,…と、整相回路6′と、検波器13と、表
示装置14と、制御装置15とを有して成る。
上記探触子2は、被検体の診断部位に対して超音波を
送受波するもので、例えば短冊状に形成された複数の振
動子素子1,1,…が一列状に配列されている。なお、この
探触子2は、電子リニア走査を行うため制御装置15の制
御により超音波の送受波に携わる数本の振動子素子群を
一本毎に切り換える切換スイッチ16を内蔵している。第
1図においては、五本の振動子素子群が順次選択され、
それぞれ後述の増幅器5,5,…に接続されるようになって
いる。送波パルス発生器12は、上記探触子2の各振動子
素子1,1,…に所定の遅延時間を与えて超音波打ち出しの
駆動パルスを印加するもので、制御装置15で超音波ビー
ムの指向性及び収束点が任意に制御できるようになって
いる。増幅器5,5,…は、上記切換スイッチ16を介して入
力する探触子2で受波した反射エコー信号を増幅するも
ので、各振動子素子1,1,…で受信した受波信号のチャン
ネル#1,#2,…#5ごとに並列に設けられている。整相
回路6′は、上記増幅器5,5,…を介して入力した各振動
子素子1,1,…からの受波信号に遅延回路7,7,…で所定の
遅延時間を与えて位相を揃え、加算器8で加算して出力
することにより超音波ビームに指向性を与えるものであ
り、相関器17,17,…により上記複数の振動子素子1,1,…
からの受波信号同士の相関関数の演算を行い、また制御
回路18で上記相関器17,17,…により求めた相関関数が最
も大きくなるように他の受波信号に与える遅延量を求
め、さらに遅延回路制御器19により上記制御回路18から
の信号を入力して上記遅延回路7,7,…に最適の遅延時間
を設定するようになっている。なお、上記遅延回路7
は、タップ付の遅延線とそのタップに接続されたアナロ
グスイッチとから成り、制御装置15からの制御信号によ
り上記アナログスイッチを切り換えて遅延時間を可変す
るようになっている。検波器13は、上記整相回路6′の
出力側に設けられており、該整相回路6′で整相された
信号を対数圧縮した後に検波するものである。表示装置
14は、上記検波器13からの出力信号を入力して画像とし
て表示するもので、例えば半導体メモリからなるディジ
タルスキャンコンバータと標準走査方式のテレビモニタ
とから構成されている。なお、制御装置15は、上記の各
構成要素の動作を制御するものである。
ここで、本発明においては、上記整相回路6′の相関
器は、上記探触子2の複数の振動子素子1,1,…のうち特
定の素子からの受波信号を参照信号とし、この参照信号
と他の素子からの受波信号との相関関数の演算を特定の
期間行うように構成されており、各遅延回路7,7,…から
加算器8へ向かう信号線の途中に並列に設けられたA/D
変換器20にゲート21を介してそれぞれ接続されている。
そして、例えば、探触子2内で超音波の送受波に携わる
数本の振動子素子群の中心の素子を特定の素子としこの
素子からの信号、第1図においてチャンネル#3の増幅
器5からの受波信号を参照信号とし、その他の素子から
の信号すなわちチャンネル#1,#2,#4,#5の増幅器5
からの受波信号は上記の参照信号との相関を求めるため
の入力信号として、上記各相関器17,17,…で両信号間の
相関関数の演算をゲート21で与えられる特定の期間それ
ぞれ実行するようになっている。また、制御回路18は、
上記各相関器17,17,…の演算結果の出力信号を入力して
上記相関関数が最も大きくなるように参照信号以外の受
波信号に与える遅延量を求めるものである。なお、この
制御回路18は、上記各相関器17,17,…へ制御信号S1を送
出すると共に、ゲート21,21,…にゲートの開閉の制御信
号S2を送出するようになっている。さらに、遅延回路制
御器19は、上記制御回路18から出力される信号を入力し
て前記各遅延回路7,7,…に最適の遅延時間を設定するも
のである。
次に、上記相関器17により参照信号と他の受波信号と
の相関関数を演算し、その相関関数が最も大きくなる遅
延量を求める原理について説明する。まず、時間の関数
v1(t)とこれを時間τだけ移動させたv2(t+τ)と
の間の相関R12(τ)は、数学的には次式で表現でき
る。
この式は、関数v1(t)とv2(t+τ)との積をと
り、その積を積分したものである。すなわち、二つの時
間の関数の相関は、第(3)式のように時間移動(遅
延)と乗算と積分とで表される。
以下の説明で取り上げる物理量は、本来連続したアナ
ログ変数であるが、ディジタル信号処理を行うために
は、これらの変数(時間、振幅など)は量子化して不連
続な値となる。すなわち、上記第(3)式における積分
は加算に変え、時間の関数は一定の不連続な数値をとる
ようにすると、上記の相関は次の形で表現できる。
ここに、kとnは、それぞれ上記第(3)式における
tとτを意味する変数である。この第(4)式の相関R
(n)の実際の計算においては、無限にわたり積算の計
算を実施せず、kは一定の範囲の値をとるようにする。
そのkのとるべき範囲は、例えば、二つの関数V1(k)
とV2(k+n)の変域、これらのサンプリングしようと
する部分、これらの周期性などを考慮して決められる。
そして、上記の不連続な数値の積算で表現した第(4)
式に基づくと、相関R(n)の計算は、ディジタル回路
により表現できる。
以下、ディジタル回路による相関器(第1図に示す相
関器17に相当するもの)を簡単なものから取り上げ、そ
の構成と動作について説明する。まず、ディジタル回路
による相関器の原理を説明するため、最も単純な相関器
17の例を第2図に示す。この相関器17は、参照用シフト
レジスタ22と、信号用シフトレジスタ23と、排他的NOR
ゲート24と、加算器25とから成る。上記参照用シフトレ
ジスタ22は、例えば第1図に示すチャンネル#3の増幅
器5からの受波信号が参照信号として入力し、この参照
信号を蓄えるものである。一方、信号用シフトレジスタ
23は、第1図に示すチャンネル#1,#2,#4,#5の増幅
器5からの受波信号が相関をとるための入力信号として
それぞれ入力し、この入力信号を蓄えるものである。な
お、上記両シフトレジスタ22,23は、いずれもnビット
の長さとされている。排他的NORゲート24は、上記両シ
フトレジスタ22,23の各ビットを対応するビット毎に比
較して1または0の信号を出力するもので、両シフトレ
ジスタ22,23の対応する各ビット毎にそれぞれ設けられ
ている。加算器25は、上記排他的NORゲート24,24,…か
らの出力信号を積算しその積算結果を相関データとして
出力するものである。ここで、上記信号用シフトレジス
タ23のデータのシフト量が時間移動(遅延)に相当する
ため、上記の構成と動作により、遅延と乗算と積分とが
実施される。このようなディジタル回路による相関器
は、モノリシックICを用いて実現され市販されている。
次に、第2図に示すようなデータの大きさが1ビット
の相関器17を用いて、参照信号と入力信号のように二つ
の同じような信号のビットパターン間の遅延が求められ
る原理を、次の表1を参照して説明する。
この表1は、第2図における相関器17にて、参照信号
として入力したビットパターンと入力信号として入力し
たビットパターン間の遅延を求めた相関データの数値例
を示したものである。まず、参照用シフトレジスタ22に
上記表1に示すような参照信号のビットパターンを満た
し、一方、信号用シフトレジスタ23に上記表1に示すよ
うな入力信号の原信号のビットパターンを満たした後、
この入力信号のみを例えば1ビットずつ遅延側に順次シ
フトさせる動作を行う。そして、この遅延動作毎に、参
照信号のビットパターンにおける1,0の数値と、入力信
号のビットパターンにおける1,0の数値とが一致する度
合いにより、両者間の相関を求める。すなわち、第2図
に示す排他的NORゲート24は、両シフトレジスタ22,23の
各ビットの数値が0,0または1,1のように一致したら“1"
を出力し、一致しないときは“0"を出力して、これらの
信号が加算器25で逐次積算され、相関データとして出力
される。このように相関器17の出力信号である相関デー
タが最も大きくなるところが、同じような二つの信号の
ビットパターンが一致するところである。従って、上記
相関データの大小と入力信号に与えた遅延の関空によ
り、二つの信号間の遅延が求められることがわかる。
次に、アナログ信号をA/D変換したデータを扱って相
関を求める相関器17′の例を第3図に示す。例えば、4
ビットのA/D変換器26から入力信号のデータが送られて
くる場合は、前記第2図に示す1ビットの相関器17では
二つの同じような信号の相関を求めることはできない。
そこで、第3図に示すように、4ビットのA/D変換器26
の出力側にそれぞれ1ビットの相関器17,17,…を四個並
列に設け、上記A/D変換器26の出力データの各桁毎に相
関処理を行うようにする。これらの相関器17,17,…と加
算器27との間には割算器28,28,…が設けられており、上
記各相関器17,17,…からの各桁の出力データに加算に対
する重みをつけ、これらの出力データに相対的な差異を
つけるようになっている。ここで、上記割算器28,28,…
における重みの大きさを例えば÷2,÷4,÷8とすると、
それぞれの出力データを右へ1ビット、2ビット、3ビ
ットシフトすることにより相関を求めることができる。
このようにして、2進の入力信号のデータの各桁に対し
重みをつけて参照信号との一致の良さを反映した相関デ
ータが得られる。
次に、二つの2進数複数桁のパラレルデータからなる
関数が存在する場合に、これらの関数の厳密な相関を求
める相関器17″の例を第4図に示す。例えば、3ビット
の二つの関数(これはアナログ信号を3ビットの2進数
にA/D変換したもの)としての参照信号のデータと入力
信号のデータ間の相関を計算するため、第4図に示すよ
うに、九個の1ビットの相関器17,17,…をマトリックス
構成に配置接続し、それぞれの信号データの各桁に相当
する数を上記九個の相関器17,17,…に導き、これらの相
関器17,17,…からの各桁の出力データには割関器28で加
算に対する重みをつけ、加算器27で積算するようになっ
ている。
ここで、第4図に示す構成の相関器17″の動作原理に
ついて説明する。前記第(4)式に示した相関の式にお
いて、実用回路においては積算を有限回行うことにする
と、相関の式は次のようになる。
ここに、lとmは、それぞれ前記第(3)式における
tとτあるいは前記第(4)式におけるkとnに相当す
る関数hとxの連続値とする。このhとxは連続値を3
ビットの2進数にA/D変換した離散データであるため、
それぞれ h・22+j・21+k・20=4h+2j+k x・22+y・21+z・20=4x+2y+z なる数で表すものとする。なお、h,j,k,x,y,zは1また
は0なる2進数値とする。そして、上記第(5)式にお
けるh(l)・x(l+m)なる積の相関は、 (4h+2j+k)×(4x+2y+z) =16xh+8(zj+yh)+4(xk+yj+zh) 2(yk+zj)+zk (6) なる式で表現できる。この式は、hとxの3ビットの2
進数にA/D変換した各桁の数値データh,j,k,x,y,zを第4
図に示すようにマトリックス構成に配置接続された1ビ
ットの相関器17,17,…で相関をとり、上記第(6)式の
16,8,4,2,1なる重みに相当するごとく割算器28を介して
重みをつけて、加算器27で積算するものである。このよ
うにして、連続量hとxをA/D変換したものは、第4図
に示す構成の相関器17″により一定の長さのデータNに
わたる相関が得られる。ここで、参照信号のデータに対
する入力信号のデータの遅延量mを変えた場合(これ
は、入力した参照信号のデータに対し入力信号のデータ
を内部で適宜シフトすることに相当)、上記第(5)式
の相関R(m)が最も大きくなるmを求めることによ
り、hとxの相関が最も強くなる遅延量mを知ることが
できる。
以上のことにより、第(3)式に示す連続値をとる二
つの相似した関数v1(t)とv2(t+τ)において例え
ばt1≦t≦t2なる一定の領域で相関を求め、最も相関が
強くなる遅延量τがディジタル回路による相関器で求め
られることがわかる。そして、第1図に示す実施例にお
いては、それぞれの相関器17は、第4図に示す構成及び
機能の相関器17″から成るものとする。なお、第1図に
示すそれぞれの相関器17において、符号Aは探触子2の
各振動子素子1,1,…からの入力信号のデータの入力端
子、符号Bは例えばチャンネル#3の中央の振動子素子
1からの参照信号のデータの入力端子、符号Cは上記入
力信号のデータを内部でシフトして前記第(5)式にお
ける遅延量mを変化させるためのクロック信号(制御信
号S1)の入力端子である。
次に、このように構成された超音波診断装置における
整相回路6′の動作について説明する。まず、各増幅器
5,5,…からの受波信号は、それぞれ遅延回路7,7,…へ入
力し、所定の遅延時間が与えられる。次に、この遅延回
路7,7,…からの出力信号は、加算器8へ入力すると共
に、その途中にそれぞれ並列に設けられたA/D変換器20
へ入力する。そして、このA/D変換器20でディジタル量
に変換された後、ゲート21で与えられる特定の期間だけ
相関器17へ上記の受波信号が入力する。このとき、第1
図において特定のチャンネル#3の増幅器5からの受波
信号を参照信号として各相関器17の入力端子Bへ入力
し、その他のチャンネル#1,#2,#4,#5の増幅器5か
らの受波信号は上記の参照信号との相関を求めるための
入力信号として各相関器17の入力端子Aへ入力される。
この入力データは、A/D変換器20の出力信号と同様に、
例えば3ビットの大きさで且つ時間に対しても例えば32
ビットの大きさを持っている。このとき、上記相関器17
の入力端子AとBへ入力する信号データは、ゲート21の
開閉により超音波ビームの収束点を中心としたタイミン
グで特定の期間だけ取り込まれるようになっている。こ
のようにして取り込まれた参照信号のデータと入力信号
のデータとは、上記相関器17で両者間の相関が求められ
る。
ここで、チャンネル#1,#2,#3,#4,#5の各増幅器
5からの受波信号を各A/D変換器20でディジタル化した
信号のデータをそれぞれx1(l+m),x2(l+m),h
(l+m),x4(l+m),x5(l+m)とすると、上記
相関器17で求めた相関は次のようになる。
なお、h(l),xp(l+m)は、3ビットの大きさ
のデータであり、そのデータ長は32ビットとなってい
る。そして、チャンネル#1,#2,#4,#5の各増幅器5
からの入力信号に適宜遅延を与えて、チャンネル#3の
増幅器5からの参照信号との相関Rp(m)が最も大きく
なる遅延量mは、制御回路18により、上記各相関器17の
入力端子Cへ送出する制御信号S1とそれぞれの相関器17
から出力される出力信号S3とから求められる。すなわ
ち、相関Rp(m)が最大となる遅延量mの値をp=1,2,
4,5毎に求める操作が制御回路18により行われる。そし
て、この制御回路18で求めた遅延量mの信号は、遅延回
路制御器19へ送出される。この遅延回路制御器19は、上
記制御回路18から入力した遅延量mの信号を各遅延回路
7へ送出し、この遅延回路7によりチャンネル#1,#2,
#4,#5からの入力信号に上記のデータmに相当する遅
延量を与える。このとき、m=0で上記の相関Rp(m)
は最大値を示す。このように、第1図に示す整相回路
6′により、第6図に示した反射エコーの経路となる被
検体の診断部位の音速が一様でないために生ずる受波信
号の遅延の変移を、遅延量mの値によって各遅延回路7
の遅延時間を補正することにより、上記各遅延回路7の
出力信号は総て同位相とすることができる。これによ
り、超音波の伝導媒体の音速の不均一に対し作用する自
動焦点機能を有する整相回路6′が実現される。
実際の装置の使用に当たっては、被検体の同一部位を
診断する最初の1フレームで全走査線について遅延の補
正データを取り込み、この補正データを総て記憶してお
り、次のフレームにおいて上記補正データを用いて受波
信号の整相を行うようにすればよい。次に、このような
動作について、第5図に示すタイミング線図を参照して
説明する。ここで、第5図(a)〜(h)において、縦
軸はそれぞれの信号の大きさ(電圧)を表し、横軸は同
じ時相の時刻を表している。まず、同図(a)〜(c)
は、第1図に示す探触子2の各振動子素子1,1,…で受波
した受波信号のうち例えばチャンネル#1,#2,#3に対
応する遅延回路7からの出力信号である。このとき、超
音波ビームは時刻t0で送波され、被検体内の収束点から
反射されたエコー信号を受信したものが第5図(a)〜
(c)に示されている。そして、時刻t3が上記収束点か
らの反射エコーに相当するものとすると、この時刻t3
チャンネル#3に相当する出力信号にチャンネル#1と
#2に相当する出力信号の位相が一致した状態で加算器
8に入力されると、超音波ビームは最良の収束状態にな
る。
次に、第5図(d)は第1図に示すゲート21を開くた
めの制御信号S2を示したもので、時刻t1からt2までの期
間だけ上記ゲート21は開かれ、それぞれのA/D変換器20,
20,…でディジタル量に変換された遅延回路7,7,…の出
力信号が上記時刻t1からt2の期間だけ相関器17へ入力さ
れる。第5図(e)はA/D変換され上記相関器17へ入力
された受波信号の一例を示す。この相関器17の入力端子
Aに入力する入力信号のデータも、入力端子Bに入力す
る参照信号のデータも振幅は例えば3ビット、時刻t1
らt2までのデータ長として32ビットとすると、第5図
(e)はあるチャンネルの振幅を表す3ビットの数値の
一つを示したものである。このようにして入力されたデ
ータは、第5図(f),(g)に示すように、時刻t4
らt5までの間に各相関器17,17,…の遅延量mを1からm
まで変える毎の相関関数を求める操作を行う。この期間
t4〜t5において得られた相関関数を最大とする各チャン
ネル毎の遅延量mでもって各遅延回路7,7,…の遅延時間
の補正を、次に超音波ビームの送波を行う時刻t0′まで
の間に、時刻t6において制御回路18及び遅延回路制御器
19で実施する。これにより、超音波ビームを最良状態で
収束させるように遅延時間を補正することができる。
なお、第1図において、電子リニア走査形の超音波診
断装置について適用した例を示したが、本発明はこれに
限らず、探触子2内の切換スイッチ16を省き、振動子素
子1,1,…の幅を狭くし且つその数を例えば32〜64個ぐら
いの多数にし、それに対応して増幅器5及び遅延回路7
などのチャンネル数を増加させ、上記遅延回路7のとり
うる遅延時間もさらに長いものとすることにより、電子
セクタ走査形の超音波診断装置にも同様に適用すること
ができる。
〔発明の効果〕
本発明は以上のように構成されたので、整相回路6′
内の相関器17で探触子2の複数の振動子素子1のうち特
定の素子からの受波信号を参照信号とし、この参照信号
と他の素子からの受波信号との相関関数の演算を特定の
期間だけ行い、制御信号18で上記相関器17からの出力信
号を入力して上記相関関数が最も大きくなるように他の
受波信号に与える遅延量を求め、この制御回路18からの
信号を遅延回路制御器19へ入力することにより、この遅
延回路制御器19で上記遅延回路7に最適の遅延時間を設
定することができる。それにより、被検体の診断部位に
よって音速分布が一様でない場合でも、超音波ビームを
最良状態で収束させるように遅延時間を補正することが
できる。従って、安定した動作で且つ短時間で自動焦点
の機能を発揮することができ、画像のリアルタイム性を
損なわず、画質を改善することができる。このことか
ら、超音波診断装置の臨床価値を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による超音波診断装置の実施例を示すブ
ロック図、第2図は最も単純なディジタル回路による相
関器の例を示すブロック図、第3図はアナログ信号をA/
D変換したデータを扱って相関を求める相関器の例を示
すブロック図、第4図は二つの2進数複数桁のパラレル
データからなる関数の厳密な相関を求める相関器の例を
示すブロック図、第5図は本発明に係る整相回路の動作
を説明するためのタイミング線図、第6図は超音波診断
装置に用いられている超音波ビームの電子収束法の原理
を示す説明図、第7図は従来の自動焦点機能を有する超
音波診断装置を示すブロック図である。 1……振動子素子、2……探触子、5……増幅器、6′
……整相回路、7……遅延回路、8……加算器、12……
送波パルス発生器、13……検波器、14……表示装置、15
……制御装置、17,17′,17″……相関器、18……制御回
路、19……遅延回路制御器、20……A/D変換器、21……
ゲート。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の振動子素子が配列され超音波を送受
    信する探触子と、 上記各振動子素子に所定の遅延時間を与えて超音波打ち
    出しの駆動パルスを印加する送波パルス発生器と、 上記探触子の各振動子素子からの受波信号に所定の遅延
    時間を与える遅延回路を有し、これら各遅延回路から出
    力され位相が揃えられた受波信号を加算する加算器を有
    し、上記複数の振動子素子からの受波信号同士の相関関
    数の演算を行う相関器を有し、この相関器で求めた相関
    関数が最も大きくなるように他の受波信号に与える遅延
    量を求める制御回路を有し、さらにこの制御回路からの
    信号を入力して上記遅延回路に最適の遅延時間を設定す
    る遅延回路制御器を備えた整相回路と、 この整相回路で整相された信号を検波する検波器と、 この検波器からの出力信号を画像として表示する表示装
    置とを有する超音波診断装置において、 上記整相回路の相関器は、上記探触子の複数の振動子素
    子のうち特定の素子からの受波信号を参照信号とし、こ
    の参照信号と他の素子からの受波信号との相関関数の演
    算を特定の期間行うように構成したことを特徴とする超
    音波診断装置。
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