JP2704126B2 - 一体精密鋳造金属ゴルフクラブヘッドの製造方法 - Google Patents
一体精密鋳造金属ゴルフクラブヘッドの製造方法Info
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- JP2704126B2 JP2704126B2 JP7017233A JP1723395A JP2704126B2 JP 2704126 B2 JP2704126 B2 JP 2704126B2 JP 7017233 A JP7017233 A JP 7017233A JP 1723395 A JP1723395 A JP 1723395A JP 2704126 B2 JP2704126 B2 JP 2704126B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、一体精密鋳造金属ゴル
フクラグヘッドの製造方法、特にシェルを形成する低融
点金属から作られたヘッドコアのまわりに該低融点金属
より高い融点を有する金属を鋳造し、該ヘッドコアを溶
融・流出させることにより、一体中空精密鋳造金属ゴル
フクラブヘッドを製造する方法に関するものである。
フクラグヘッドの製造方法、特にシェルを形成する低融
点金属から作られたヘッドコアのまわりに該低融点金属
より高い融点を有する金属を鋳造し、該ヘッドコアを溶
融・流出させることにより、一体中空精密鋳造金属ゴル
フクラブヘッドを製造する方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、中空鋳造金属ゴルフクラブヘッド
は、例えば最初に２つの１／２シェル（即ち、上部シェ
ルボディと下部シェルボディ）を、例えば焼流し精密鋳
造法により作り、次に前記の２つの１／２シェルボディ
を融着合体させることにより作られている。しかしこの
方法は高い製造費を伴うという欠点を有する。
は、例えば最初に２つの１／２シェル（即ち、上部シェ
ルボディと下部シェルボディ）を、例えば焼流し精密鋳
造法により作り、次に前記の２つの１／２シェルボディ
を融着合体させることにより作られている。しかしこの
方法は高い製造費を伴うという欠点を有する。
【０００３】中空鋳造金属ゴルフクラブヘッドの組立の
もう一つの方法は金属ダイ重力鋳造法であり、これは砂
のコアを用いてゴルフクラブヘッドの中空キャビティを
形成するものである。しかし、この方法では、粗面鋳造
金属ゴルフクラブヘッドが得られ、さらに研磨処理を必
要とする。
もう一つの方法は金属ダイ重力鋳造法であり、これは砂
のコアを用いてゴルフクラブヘッドの中空キャビティを
形成するものである。しかし、この方法では、粗面鋳造
金属ゴルフクラブヘッドが得られ、さらに研磨処理を必
要とする。
【０００４】最近では、高圧ダイ鋳造方法が鋳造金属ゴ
ルフクラブヘッドの組立に用いられているが、その理由
は、この方法によればゴルフクラブヘッドを、融着面を
有することなく一体に作ることができ、そしてこの作ら
れたゴルフクラブヘッドは滑らかな表面を有しているた
めである。さらに、この方法により作られるゴルフクラ
ブヘッドは通常は高い強度を有し、ゴルフクラブヘッド
上に刻印される名称または商標の跡がくっきりとして明
瞭に見ることができる。
ルフクラブヘッドの組立に用いられているが、その理由
は、この方法によればゴルフクラブヘッドを、融着面を
有することなく一体に作ることができ、そしてこの作ら
れたゴルフクラブヘッドは滑らかな表面を有しているた
めである。さらに、この方法により作られるゴルフクラ
ブヘッドは通常は高い強度を有し、ゴルフクラブヘッド
上に刻印される名称または商標の跡がくっきりとして明
瞭に見ることができる。
【０００５】Donald J. C. Sunの米国特許第5,261,478
号と第5,289,865 号はゴルフクラブヘッドの二種類の製
造方法を記載している。この方法は、結合剤中の砂粒子
の混合物からなるヘッドコアを形成し；該コア中に延び
且つその外部にも延びている少なくとも１つのコアアー
バーまたはロッドを設け；該コアの周囲と該アーバーの
周囲に溶融軽量金属を鋳造して、ゴルフクラブヘッドの
シェル壁を形成し；そして該ヘッドコアから該コアアー
バーを除去することにより開口部を形成し、そしてその
開口部を通して該ヘッドコアを除去することからなる。
号と第5,289,865 号はゴルフクラブヘッドの二種類の製
造方法を記載している。この方法は、結合剤中の砂粒子
の混合物からなるヘッドコアを形成し；該コア中に延び
且つその外部にも延びている少なくとも１つのコアアー
バーまたはロッドを設け；該コアの周囲と該アーバーの
周囲に溶融軽量金属を鋳造して、ゴルフクラブヘッドの
シェル壁を形成し；そして該ヘッドコアから該コアアー
バーを除去することにより開口部を形成し、そしてその
開口部を通して該ヘッドコアを除去することからなる。
【０００６】しかしこの方法によると、そのコアは構造
的に弱く、従って容易に壊れるために、後段工程である
高圧ダイ鋳造ステップ中に高圧をかけることができず、
その結果として、不十分な品質および強度が組立鋳造金
属ゴルフクラブヘッドにもたらされる。さらに、前記特
許の方法によれば、溶融軽量金属をコアの周囲に鋳造す
るに先立って、凝固砂コア中への溶融ダイ鋳造金属の浸
透を遮断する為の遮断塗料でヘッドコアを被覆するが、
それでもこの溶融金属は砂粒子間に形成された隙間に浸
透するので、その結果として、コア粒子の除去が不完全
となって、その重量に影響を与えて最終製品たるゴルフ
クラブヘッドの重力の中心を変える。
的に弱く、従って容易に壊れるために、後段工程である
高圧ダイ鋳造ステップ中に高圧をかけることができず、
その結果として、不十分な品質および強度が組立鋳造金
属ゴルフクラブヘッドにもたらされる。さらに、前記特
許の方法によれば、溶融軽量金属をコアの周囲に鋳造す
るに先立って、凝固砂コア中への溶融ダイ鋳造金属の浸
透を遮断する為の遮断塗料でヘッドコアを被覆するが、
それでもこの溶融金属は砂粒子間に形成された隙間に浸
透するので、その結果として、コア粒子の除去が不完全
となって、その重量に影響を与えて最終製品たるゴルフ
クラブヘッドの重力の中心を変える。
【０００７】Sun の方法によれば、コア粒子を除去する
ために、砂コアの結合剤は高温度で灰化させなければな
らない。この付加的なステップは製造費を増加させるで
あろう。さらに、砂のコアは十分な強度を持たないの
で、容易に崩壊する。そこで補強手段が必要となり、例
えばコア中に延びる位置決めコアアーバーを砂コアの形
成ステップ中に設けなればならない。このステップは加
工プロセスを困難にしている。さらに、該米国特許に記
載されている方法によれば、砂コアを用いることによっ
ては、ゴルフクラブヘッドのホーゼル開口部はクラブヘ
ッドと一体的に形成することができず、このホーゼル開
口部はシリンダースライド方法を用いることにより形成
する必要がある。これも注型用金型を複雑にするので、
一回の操作中に一つの注型用金型から作られるのは、わ
ずかに１つのゴルフクラブヘッドのみである。
ために、砂コアの結合剤は高温度で灰化させなければな
らない。この付加的なステップは製造費を増加させるで
あろう。さらに、砂のコアは十分な強度を持たないの
で、容易に崩壊する。そこで補強手段が必要となり、例
えばコア中に延びる位置決めコアアーバーを砂コアの形
成ステップ中に設けなればならない。このステップは加
工プロセスを困難にしている。さらに、該米国特許に記
載されている方法によれば、砂コアを用いることによっ
ては、ゴルフクラブヘッドのホーゼル開口部はクラブヘ
ッドと一体的に形成することができず、このホーゼル開
口部はシリンダースライド方法を用いることにより形成
する必要がある。これも注型用金型を複雑にするので、
一回の操作中に一つの注型用金型から作られるのは、わ
ずかに１つのゴルフクラブヘッドのみである。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記先
行技術が直面した欠陥および欠点を実質的に除くことに
ある。
行技術が直面した欠陥および欠点を実質的に除くことに
ある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明の方法に従えば、
低融点金属のヘッドコアを作り；無機粉末、結合剤およ
び溶媒を含有する水性組成物でヘッドコアを被覆し、そ
して乾燥し；その被覆ヘッドコアの周囲に、前記低融点
金属より高い融点を有する溶融金属（以下シェル形成金
属と言うことがある）を鋳造してシェルを形成し；そし
てそのヘッドコアを溶融させてヘッドコアを除去するこ
とにより、一体精密鋳造金属ゴルフクラブヘッドが作ら
れる。
低融点金属のヘッドコアを作り；無機粉末、結合剤およ
び溶媒を含有する水性組成物でヘッドコアを被覆し、そ
して乾燥し；その被覆ヘッドコアの周囲に、前記低融点
金属より高い融点を有する溶融金属（以下シェル形成金
属と言うことがある）を鋳造してシェルを形成し；そし
てそのヘッドコアを溶融させてヘッドコアを除去するこ
とにより、一体精密鋳造金属ゴルフクラブヘッドが作ら
れる。
【００１０】本発明方法の一つの特徴に従えば、前記低
融点金属はシェル形成金属よりも低い融点を有してお
り、そして前記ヘッドコアはその液相温度とシェル形成
金属の固相温度の間の温度に加熱される。
融点金属はシェル形成金属よりも低い融点を有してお
り、そして前記ヘッドコアはその液相温度とシェル形成
金属の固相温度の間の温度に加熱される。
【００１１】本発明方法の一つの特徴に従えば、先細の
位置決め突起をヘッドコアに設け、この位置決め突起を
鋳造ダイ部分に形成させた対応する先細のくぼみ部分に
挿入させてヘッドコアをキャビティ中にシェル形成空間
を残してしっかりと置く。
位置決め突起をヘッドコアに設け、この位置決め突起を
鋳造ダイ部分に形成させた対応する先細のくぼみ部分に
挿入させてヘッドコアをキャビティ中にシェル形成空間
を残してしっかりと置く。
【００１２】
【作用】本発明によれば、第一のステップは低融点金属
のヘッドコアの組立である。ヘッドコアの組立は通常の
方法、例えば、重力鋳造法、低圧鋳造法または高圧鋳造
法により実施することができる。ヘッドコアの組立用材
料は、その後のシェル形成の高圧ダイ鋳造プロセス中に
溶融または軟化せず、且つ溶融・流出プロセス中に該シ
ェルを部分的に溶融または変形させない低融点金属でな
ければならないことに注意されたい。上記の２つの要件
を満たすために、ヘッドコア用の材料は、シェルの鋳造
に用いられる材料（シェル形成金属）よりも低い融点を
有するものでなければならない。
のヘッドコアの組立である。ヘッドコアの組立は通常の
方法、例えば、重力鋳造法、低圧鋳造法または高圧鋳造
法により実施することができる。ヘッドコアの組立用材
料は、その後のシェル形成の高圧ダイ鋳造プロセス中に
溶融または軟化せず、且つ溶融・流出プロセス中に該シ
ェルを部分的に溶融または変形させない低融点金属でな
ければならないことに注意されたい。上記の２つの要件
を満たすために、ヘッドコア用の材料は、シェルの鋳造
に用いられる材料（シェル形成金属）よりも低い融点を
有するものでなければならない。
【００１３】好ましい低融点金属は亜鉛合金（例えば、
Ｚｎ−Ａｌ−Ｃｕ、Ｚｎ−Ａｌ−Ｍｇ、Ｚｎ−Ｓｎ−Ｃ
ｕまたはＺｎ−Ｓｎ−Ｍｇ合金）であるが、これに限定
されるものではない。ＣｕまたはＭｇをこの亜鉛合金に
包含させると、鋳造ヘッド核の機械的強度が増加し、そ
して本発明方法によれば、ＣｕまたはＭｇの量は合金を
全重量に対して０〜１重量％とする。ＡｌまたはＳｎを
包含させると、溶融亜鉛合金の流動性が高まり、且つヘ
ッドコアとシェル形成金属との反応が減少する。Ａｌを
添加する場合、その量は合金の全重量に対して０〜５重
量％の範囲でなければならない。その量が５重量％を超
えると、一次結晶Ａｌが作られ、ヘッドコアが溶融しシ
ェルボディから流出する時にゴルフクラブヘッドのシェ
ルボディの内側に留まる。Ｓｎは合金の全重量に対して
０〜３０重量％の量で添加しなけれならない。その量が
３０重量％を超えると、ヘッドコアの融点は非常に低く
なるため、その後のシェルの高圧ダイ鋳造プロセス中に
シェルボディの湯口の部分的な溶融が生じる。
Ｚｎ−Ａｌ−Ｃｕ、Ｚｎ−Ａｌ−Ｍｇ、Ｚｎ−Ｓｎ−Ｃ
ｕまたはＺｎ−Ｓｎ−Ｍｇ合金）であるが、これに限定
されるものではない。ＣｕまたはＭｇをこの亜鉛合金に
包含させると、鋳造ヘッド核の機械的強度が増加し、そ
して本発明方法によれば、ＣｕまたはＭｇの量は合金を
全重量に対して０〜１重量％とする。ＡｌまたはＳｎを
包含させると、溶融亜鉛合金の流動性が高まり、且つヘ
ッドコアとシェル形成金属との反応が減少する。Ａｌを
添加する場合、その量は合金の全重量に対して０〜５重
量％の範囲でなければならない。その量が５重量％を超
えると、一次結晶Ａｌが作られ、ヘッドコアが溶融しシ
ェルボディから流出する時にゴルフクラブヘッドのシェ
ルボディの内側に留まる。Ｓｎは合金の全重量に対して
０〜３０重量％の量で添加しなけれならない。その量が
３０重量％を超えると、ヘッドコアの融点は非常に低く
なるため、その後のシェルの高圧ダイ鋳造プロセス中に
シェルボディの湯口の部分的な溶融が生じる。
【００１４】作られたゴルフクラブヘッドの破損を防止
するためには、ヘッドコアの溶融・流出プロセス中の溶
融コア金属とシェル形成金属との反応を抑制する必要が
ある。この様な反応に対するバリヤを本発明の方法に従
って設けるには、無機粉末、結合剤および溶媒を含む水
性組成物で鋳造ヘッドコアを被覆することが必要であ
る。使用に適する無機粉末は、タルク、雲母、水晶、石
膏、窒化ホウ素、窒化珪素、硫化物、リン化物、金属酸
化物粉末またはそれらの混合物である。結合剤として
は、例えばシリカゲル、水ガラス、酢酸エチルまたはそ
れらの混合物を用いることができる。前記溶媒として
は、無機粉末と結合剤を溶融または膨潤させる為の溶
媒、例えば水とアルコールが挙げられる。これら成分の
比率は、重量比で、無機粉末：結合剤：溶媒＝（４０〜
８０）：（１〜１０）：（１０〜５９）とすべきことに
注意されたい。この被覆は、例えば、はけ塗り、吹き付
け、または被覆溶液への含浸によりヘッドコアの表面に
塗布する。この被覆は、ヘッドコアを形成するダイ部分
のキャビティ中にヘッドコアを置く前に乾燥させなけれ
ばならない。
するためには、ヘッドコアの溶融・流出プロセス中の溶
融コア金属とシェル形成金属との反応を抑制する必要が
ある。この様な反応に対するバリヤを本発明の方法に従
って設けるには、無機粉末、結合剤および溶媒を含む水
性組成物で鋳造ヘッドコアを被覆することが必要であ
る。使用に適する無機粉末は、タルク、雲母、水晶、石
膏、窒化ホウ素、窒化珪素、硫化物、リン化物、金属酸
化物粉末またはそれらの混合物である。結合剤として
は、例えばシリカゲル、水ガラス、酢酸エチルまたはそ
れらの混合物を用いることができる。前記溶媒として
は、無機粉末と結合剤を溶融または膨潤させる為の溶
媒、例えば水とアルコールが挙げられる。これら成分の
比率は、重量比で、無機粉末：結合剤：溶媒＝（４０〜
８０）：（１〜１０）：（１０〜５９）とすべきことに
注意されたい。この被覆は、例えば、はけ塗り、吹き付
け、または被覆溶液への含浸によりヘッドコアの表面に
塗布する。この被覆は、ヘッドコアを形成するダイ部分
のキャビティ中にヘッドコアを置く前に乾燥させなけれ
ばならない。
【００１５】図１を参照すると、上部ダイ部分１０と下
部ダイ部分１１からなる注型用金型１を利用して、被覆
・鋳造ヘッドコア１３の周囲にシェルを鋳造する。ヘッ
ドコア１３の位置決め突起１８はホーゼル開口部となる
位置に形成されていることに注意されたい。位置決め突
起１８は先細りとなっており、且つ多面体断面（例えば
長方形、六角形、および八角形）を有している。ヘッド
コア１３は上部ダイ部分１０と下部ダイ部分１１との間
に形成されたキャビティ１２に置かれている。下部ダイ
部分１１はくぼみ部分１９を有し、この１９は先細とな
っており且つ位置決め突起１８に対応する多面体断面を
有している。位置決め突起１８は前記のくぼみ部分１９
中に挿入されているために、上部ダイ部分１０と下部ダ
イ部分１１がしっかりと閉じられてシリンダー１４に含
まれる溶融金属１６がピストン１５によりキャビティ１
２中に注入されるときに、ヘッドコア１３は高圧ダイ鋳
造プロセズ中にキャビティ１２にしっかりと置かれて、
注入溶融金属１６により影響を受けない。ヘッドコア１
３の位置決め突起は、釣合重りを接続しようとする位置
に形成することもでき、通常は、釣合重りを固定するた
めに孔が形成される（図示せず）ことにも注意された
い。
部ダイ部分１１からなる注型用金型１を利用して、被覆
・鋳造ヘッドコア１３の周囲にシェルを鋳造する。ヘッ
ドコア１３の位置決め突起１８はホーゼル開口部となる
位置に形成されていることに注意されたい。位置決め突
起１８は先細りとなっており、且つ多面体断面（例えば
長方形、六角形、および八角形）を有している。ヘッド
コア１３は上部ダイ部分１０と下部ダイ部分１１との間
に形成されたキャビティ１２に置かれている。下部ダイ
部分１１はくぼみ部分１９を有し、この１９は先細とな
っており且つ位置決め突起１８に対応する多面体断面を
有している。位置決め突起１８は前記のくぼみ部分１９
中に挿入されているために、上部ダイ部分１０と下部ダ
イ部分１１がしっかりと閉じられてシリンダー１４に含
まれる溶融金属１６がピストン１５によりキャビティ１
２中に注入されるときに、ヘッドコア１３は高圧ダイ鋳
造プロセズ中にキャビティ１２にしっかりと置かれて、
注入溶融金属１６により影響を受けない。ヘッドコア１
３の位置決め突起は、釣合重りを接続しようとする位置
に形成することもでき、通常は、釣合重りを固定するた
めに孔が形成される（図示せず）ことにも注意された
い。
【００１６】ここで図２を参照すると、ヘッドコア１３
とともに鋳造シェル２０は炉２中で加熱される。炉の温
度はシェルが変形しない様にシェル形成金属の固相温度
よりも低く且つヘッドコア１３の液相温度より高いもの
でなければならない（さもなければ、ヘッドコア１３は
溶融も流出もできない）ことに注意されたい。溶融ヘッ
ドコア１３はコンテナ２１に受け止められてリサイクル
される。
とともに鋳造シェル２０は炉２中で加熱される。炉の温
度はシェルが変形しない様にシェル形成金属の固相温度
よりも低く且つヘッドコア１３の液相温度より高いもの
でなければならない（さもなければ、ヘッドコア１３は
溶融も流出もできない）ことに注意されたい。溶融ヘッ
ドコア１３はコンテナ２１に受け止められてリサイクル
される。
【００１７】
【実施例】本発明をさらに詳しく実施例を参照して説明
するが、この実施例は本発明を限定するものではない。
この実施例において、２０重量％のＳｎと０．５重量％
のＣｕを含有する亜鉛合金（Ｚｎ−Ｓｎ−Ｃｕ）を用
い、通常のダイ鋳造法によりヘッドコアを形成した。こ
の際ヘッドコアの予定されたホーゼル開口部を長方形部
分を有する先細の位置決め突起とともに形成した。次に
ヘッドコアに水性溶液をはけ塗りにより被覆した。この
水性溶液は酸化鉄粉末を水中の水ガラス（１％）と混合
することにより調製した。この被覆されたヘッドコアを
１２０℃の温度で乾燥器中で２時間乾燥させた。
するが、この実施例は本発明を限定するものではない。
この実施例において、２０重量％のＳｎと０．５重量％
のＣｕを含有する亜鉛合金（Ｚｎ−Ｓｎ−Ｃｕ）を用
い、通常のダイ鋳造法によりヘッドコアを形成した。こ
の際ヘッドコアの予定されたホーゼル開口部を長方形部
分を有する先細の位置決め突起とともに形成した。次に
ヘッドコアに水性溶液をはけ塗りにより被覆した。この
水性溶液は酸化鉄粉末を水中の水ガラス（１％）と混合
することにより調製した。この被覆されたヘッドコアを
１２０℃の温度で乾燥器中で２時間乾燥させた。
【００１８】次に、下部ダイ部分に形成させたくぼみ部
分にその位置決め突起を挿入させ、被覆・乾燥ヘッドコ
アを図１に示す様にダイ注型用金型のキャビティ中に置
いた。Ａ３５６アルミニウム合金を７２０℃で溶融し、
シリンダー中に注いでキャビティ中に注入した。注入圧
力は８００ｋｇ／ｃｍ2 であり、その溶融Ａｌ合金でキ
ャビティ内を満たした後、３０秒間この圧力を保った。
次に鋳造ゴルフクラブヘッドを取出して図２に示される
様に４時間炉中に置いてヘッドコアを溶融・流出させ
た。この炉は５２０℃の温度に保った。溶融ヘッドコア
が流出した後、ヘッドシェルを１７０℃の低温熟成処理
に供した。この熱処理後、鋳造ゴルフクラブヘッドを研
磨してそのプロセスを終了した。
分にその位置決め突起を挿入させ、被覆・乾燥ヘッドコ
アを図１に示す様にダイ注型用金型のキャビティ中に置
いた。Ａ３５６アルミニウム合金を７２０℃で溶融し、
シリンダー中に注いでキャビティ中に注入した。注入圧
力は８００ｋｇ／ｃｍ2 であり、その溶融Ａｌ合金でキ
ャビティ内を満たした後、３０秒間この圧力を保った。
次に鋳造ゴルフクラブヘッドを取出して図２に示される
様に４時間炉中に置いてヘッドコアを溶融・流出させ
た。この炉は５２０℃の温度に保った。溶融ヘッドコア
が流出した後、ヘッドシェルを１７０℃の低温熟成処理
に供した。この熱処理後、鋳造ゴルフクラブヘッドを研
磨してそのプロセスを終了した。
【００１９】
【発明の効果】本発明の製造方法に従えば、ヘッドコア
が金属により作られるので、シェルボディの鋳造ダイの
ためのその後の鋳造圧力はゴルフクラブヘッドの変形を
引き起こさずに高めることができる。その結果、鋳造ゴ
ルフクラブヘッドの品質と強度が向上する。ダイ部分中
に形成された対応するくぼみ部分中に先細の突起を挿入
することにより、このヘッドコアはキャビティ中に正確
に置かれるので、作られたクラブヘッドは、ボールが当
たる表面、上部壁、および下部壁上で均一な厚みを有し
ている。本発明の方法に従えば、ホーゼル開口部はヘッ
ドコアと一体に形成することができるので、成形用具の
費用が節約される。さらに、溶融ヘッドコアはリサイク
ルすることができ、且つヘッドコアの溶融プロセスを鋳
造クラブヘッドに対する最終熱処理とともに実施するこ
とができ、製造費用が減少する。
が金属により作られるので、シェルボディの鋳造ダイの
ためのその後の鋳造圧力はゴルフクラブヘッドの変形を
引き起こさずに高めることができる。その結果、鋳造ゴ
ルフクラブヘッドの品質と強度が向上する。ダイ部分中
に形成された対応するくぼみ部分中に先細の突起を挿入
することにより、このヘッドコアはキャビティ中に正確
に置かれるので、作られたクラブヘッドは、ボールが当
たる表面、上部壁、および下部壁上で均一な厚みを有し
ている。本発明の方法に従えば、ホーゼル開口部はヘッ
ドコアと一体に形成することができるので、成形用具の
費用が節約される。さらに、溶融ヘッドコアはリサイク
ルすることができ、且つヘッドコアの溶融プロセスを鋳
造クラブヘッドに対する最終熱処理とともに実施するこ
とができ、製造費用が減少する。
【図１】本発明の方法に従ってヘッドコアのまわりにシ
ェルを鋳造するために、ゴルフクラブヘッド形成ダイ部
分のキャビティに置かれたヘッドコアを示す断面図であ
る。
ェルを鋳造するために、ゴルフクラブヘッド形成ダイ部
分のキャビティに置かれたヘッドコアを示す断面図であ
る。
【図２】本発明の方法に従って溶融・流出させる組立シ
ェル中のヘッドコアを示す垂直断面図である。
ェル中のヘッドコアを示す垂直断面図である。
１：鋳型用金型 １２：キャビティ １３：ヘッドコア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−276273（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−23405（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−164480（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−191476（ＪＰ，Ａ)
Claims (9)
- 【請求項１】（ａ）Ｚｎ−Ａｌ−Ｃｕ、Ｚｎ−Ａｌ−Ｍ
ｇ、Ｚｎ−Ｓｎ−ＣｕおよびＺｎ−Ｓｎ−Ｍｇよりなる
群から選択される低融点金属（ここで合金の全重量に対
してＣｕまたはＭｇの量が０〜１重量％、Ａｌの量が０
〜５重量％、Ｓｎの量が０〜３０重量％である）からな
るヘッドコアを形成し； （ｂ）無機粉末、結合剤および溶媒を、無機粉末：結合
剤：溶媒の重量比が（４０〜８０）：（１〜１０）：
（１０〜５９）として含有する水性組成物で前記ヘッド
コアを被覆し、そして乾燥させ； （ｃ）少なくとも１００ｋｇ／ｃｍ2 の圧力で前記ヘッ
ドコアの周囲に溶融金属を鋳造してシェルを作り、ここ
で該シェル形成金属は前記Ｚｎ−Ａｌ−Ｃｕ、Ｚｎ−Ａ
ｌ−Ｍｇ、Ｚｎ−Ｓｎ−ＣｕおよびＺｎ−Ｓｎ−Ｍｇよ
りなる群から選択される低融点金属よりも高い融点を有
しており；そして （ｄ）前記Ｚｎ−Ａｌ−Ｃｕ、Ｚｎ−Ａｌ−Ｍｇ、Ｚｎ
−Ｓｎ−ＣｕおよびＺｎ−Ｓｎ−Ｍｇよりなる群から選
択される低融点金属の液相温度と前記シェル形成金属の
固相温度の間の温度に前記ヘッドコアを加熱することに
より前記ヘッドコアを除去するステップを含むことを特
徴とする； シェルからなる一体精密鋳造金属ゴルフクラブヘッドの
製造方法。 - 【請求項２】 前記の無機粉末が、タルク、雲母、水
晶、石膏、窒化ホウ素、窒化珪素、硫化物、リン化物、
金属酸化物およびそれらの混合物よりなる群から選択さ
れる粉末である請求項１記載の方法。 - 【請求項３】 前記の結合剤が、珪素ゲル、水ガラス、
酢酸エチルおよびそれらの混合物よりなる群から選択さ
れる化合物である請求項１記載の方法。 - 【請求項４】 前記の溶媒が水である請求項１記載の方
法。 - 【請求項５】 前記の溶媒がアルコールである請求項１
記載の方法。 - 【請求項６】 前記ヘッドコアには、位置決め突起が形
成され、該ヘッドコアをキャビティ中にシェル形成空間
を残して配置し、該シェル形成空間に溶融金属を鋳造し
てシェルを作るに当たっては、 （１）前記ヘッドコアを受容するためのキャビティを形
成するヘッドコア形成ダイ部分を設け、そして前記ヘッ
ドコア形成ダイ部分の一つは、前記の先細の位置決め突
起に対応する先細のくぼみ部分を有しており； （２）前記ヘッドコアの先細の位置決め突起を前記のく
ぼみ部分に挿入しながら前記ヘッドコアを前記キャビテ
ィに置き；そして （３）前記ヘッドコアの周囲の前記ヘッドコア形成部分
の前記キャビティ中に前記溶融金属を導入し、そして前
記溶融金属を凝固させることからなる請求項１記載の方
法。 - 【請求項７】 位置決め突起はホーゼル開口部に形成さ
れている請求項６記載の方法。 - 【請求項８】 位置決め突起が多面体部分を有している
請求項６記載の方法。 - 【請求項９】 位置決め突起が長方形部分を有している
請求項７記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7017233A JP2704126B2 (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | 一体精密鋳造金属ゴルフクラブヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7017233A JP2704126B2 (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | 一体精密鋳造金属ゴルフクラブヘッドの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08215351A JPH08215351A (ja) | 1996-08-27 |
| JP2704126B2 true JP2704126B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=11938237
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7017233A Expired - Fee Related JP2704126B2 (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | 一体精密鋳造金属ゴルフクラブヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2704126B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100333810C (zh) * | 2004-06-14 | 2007-08-29 | 侯文清 | 高尔夫球杆头 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62164480A (ja) * | 1986-01-16 | 1987-07-21 | ヤマハ株式会社 | ゴルフ用ウツドクラブヘツドの製法 |
| JP2732131B2 (ja) * | 1988-10-27 | 1998-03-25 | 横浜ゴム株式会社 | ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 |
| JPH082382B2 (ja) * | 1991-07-22 | 1996-01-17 | 株式会社セミー工業 | ゴルフクラブヘッドの製造法 |
-
1995
- 1995-02-03 JP JP7017233A patent/JP2704126B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08215351A (ja) | 1996-08-27 |
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