JP2703752B2 - (ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルの製造方法及びそれに用いる触媒 - Google Patents

(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルの製造方法及びそれに用いる触媒

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JP2703752B2
JP2703752B2 JP8165378A JP16537896A JP2703752B2 JP 2703752 B2 JP2703752 B2 JP 2703752B2 JP 8165378 A JP8165378 A JP 8165378A JP 16537896 A JP16537896 A JP 16537896A JP 2703752 B2 JP2703752 B2 JP 2703752B2
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幸男 角野
勇 前田
康彦 佐藤
史朗 森下
義幸 恩田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(ポリ)アルキレ
ングリコールモノアルキルエーテルの製造方法に関す
る。さらに詳しくは、本発明は、オレフィンと(ポリ)
アルキレングリコールとを反応させることにより、(ポ
リ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルを製造
する方法に関するものである。
【0002】(ポリ)アルキレングリコールモノアルキ
ルエーテルは、溶剤や界面活性剤またはこれらの製造用
中間体として有用である。特に炭素数の多い長鎖オレフ
ィンを原料として得られる(ポリ)エチレングリコール
モノアルキルエーテルは、一般に良好な湿潤性や溶解性
および低い流動点を有しており、界面活性剤として極め
て有用な機能を有している。
【0003】
【従来の技術】オレフィンと(ポリ)アルキレングリコ
ールとを反応させて(ポリ)アルキレングリコールモノ
アルキルエーテルを製造する方法に関して、以下に示す
種々の方法が提案されている。
【0004】触媒としての強酸性陽イオン交換樹脂の存
在下でオレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを
反応させて(ポリ)アルキレングリコールモノアルキル
エーテルを製造する方法は、例えば特公昭57−356
87号公報、特公昭60−34935号公報、特公昭6
2−17574号公報、特開平2−295941号公報
等に開示されている。
【0005】また、触媒としてのヘテロポリ酸の存在下
で、オレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを反
応させて(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエ
ーテルを製造する方法は、例えば特開平3−14823
3号公報に開示されている。また、触媒としてのベンゼ
ンスルホン酸やトルエンスルホン酸の存在下で、オレフ
ィンと(ポリ)アルキレングリコールとを反応させて
(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルを
製造する方法は、例えば特公昭61−51570号公報
に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
強酸性陽イオン交換樹脂、ヘテロポリ酸、ベンゼンスル
ホン酸またはトルエンスルホン酸の存在下でオレフィン
と(ポリ)アルキレングリコールとの付加反応を行った
場合、反応速度が遅いため、オレフィンの転化率が低
く、またオレフィンから(ポリ)アルキレングリコール
モノアルキルエーテルへの選択率が低いという問題点が
あり、特に原料であるオレフィンの炭素数が大きくなる
ほど反応速度の低下が著しいという問題があった。さら
に、もう一方の原料である(ポリ)アルキレングリコー
ルは2価アルコールであるため、反応中にそれ自体の脱
水縮合重合反応や脱水環化反応が副反応として併発し、
オレフィンへの付加反応の選択率が極めて低いという問
題点もあった。
【0007】本発明の目的は、前記従来方法の有する問
題点を解決し、高選択率及び高収率で(ポリ)アルキレ
ングリコールモノアルキルエーテルを工業的に有利に製
造する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
目的を解決するため鋭意研究を行った結果、イオン交換
可能なカチオンの少なくとも一部が水素イオンである結
晶性メタロシリケートを触媒として用いた場合には、オ
レフィンと(ポリ)アルキレングリコールとの反応速度
が早く、(ポリ)アルキレングリコール自体の副反応が
抑制でき、高い選択率で、効率的に(ポリ)アルキレン
グリコールモノアルキルエーテルが製造できることを見
いだした。
【0009】斯くして、本発明によれば、触媒として
イオン交換可能なカチオンの少なくとも一部が水素イオ
ンである結晶性メタロシリケートの存在下でオレフィン
と(ポリ)アルキレングリコールとを反応させることを
特徴とする(ポリ)アルキレングリコールモノアルキル
エーテルの製造方法が提供される。
【0010】本発明において用いられるオレフィンとし
ては、エチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜40の
炭化水素、好ましくはエチレン系不飽和結合を有する炭
素数6〜30の非環式炭化水素があげられる。具体的に
は、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチ
レン、ブタジエン、ヘキセン、オクテン、デセン、ドデ
セン、テトラデセン、ヘキサデセン、オクタデセン、エ
イコセンなどがあげられる。これらは単独で用いてもよ
く2種以上の混合物でもよい。特に、オクテン、デセ
ン、ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、オクタデ
セン、エイコセン等のような炭素数の多いオレフィンが
好適に用いられる。これらオレフィンは、その不飽和結
合の位置がα位であるものでも、インナー位であるもの
でも、或いはα位及びインナー位の両方であるもので
も、特に制限なく用いることができる。勿論、不飽和結
合の位置を異にするこれらオレフィンの2種以上を併用
することもできる。本発明の反応過程において、オレフ
ィンの不飽和結合の位置が異性化する反応が併発する。
一般にα−オレフィンに対してインナーオレフィンの方
が熱力学的に安定であるため、原料としてα−オレフィ
ンを用いた場合には、反応中にオレフィンは次第にイン
ナーオレフィンへと異性化する。異性化の速度は反応温
度や触媒として用いる結晶性メタロシリケートの種類及
び量により変化する。これら炭素数6〜30の非環式オ
レフィンから得られる(ポリ)アルキレングリコールモ
ノアルキルエーテルは界面活性剤の原料として好適であ
る。
【0011】本発明において用いられる(ポリ)アルキ
レングリコールとしては、モノエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、モノプロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2
−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、パラキシリ
レングリコール、1,4−シクロヘキサンメタンジオー
ルなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく2種
以上の混合物でもよい。
【0012】本発明に用いられる結晶性メタロシリケー
トは、一定の結晶構造を有する規則正しい多孔性の物質
である。すなわち、このものは、構造内に多数の規則正
しい空隙や空孔を有する比表面積の大きな固体物質であ
る。
【0013】本発明に用いられる結晶性メタロシリケー
トは、結晶性アルミノシリケート(一般にゼオライトと
も言う)及び、結晶性アルミノシリケートのAl原子の
代わりに他の金属元素が結晶格子中に導入された化合物
である。そのような他の金属原子の具体例としては、
B、Ga、In、Ge、Sn、P、As、Sb、Sc、
Y、La、Ti、Zr、V、Cr、Mn、Fe、Co、
Ni、Cu、Znなどの少なくとも一つが挙げられる。
触媒活性及び合成や入手のし易さの面から、結晶性アル
ミノシリケート、結晶性フェロシリケート、結晶性ボロ
シリケート及び結晶性ガロシリケートが好ましい。
【0014】本発明に用いられる結晶性メタロシリケー
トの具体例としては、IUPACコードを用いて記述す
ると、MFI(ZSM−5等)、MEL(ZSM−11
等)、BEA(β型ゼオライト等)、FAU(Y型ゼオ
ライト等)、MOR(Mordenite等)MTW(ZSM−
12等)、LTL(Linde L 等)などの構造を有するも
のが挙げられる。これらのほか、「ZEOLITES、
Vol. 12、No. 5、1992」や「HANDBOO
K OF MOLECULAR SIEVES、R. Sz
ostak著、VAN NOSTRAND REINHO
LD出版」等に記載された構造のものも挙げることがで
きる。これらは単独で用いてもよく2種以上を併用して
もよい。これらの中で、ペンタシル型と呼ばれるMFI
やMELなどの構造や、BEAの構造を有するものが、
触媒活性に優れる点から、好ましい。
【0015】本発明において用いられる結晶性メタロシ
リケートは、それを構成する金属原子に対するケイ素原
子の原子比が5以上1500以下特に10以上500以
下の範囲であるものが好ましい。該金属原子に対する該
ケイ素原子の原子比が小さすぎたり大きすぎるものは、
触媒活性が低いため、好ましくない。
【0016】これらの結晶性メタロシリケートは結晶格
子外にイオン交換可能なカチオンを有する。これらカチ
オンの具体例として、H、Li、Na、Rb
Cs、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、S
3+、Y3+、La3+、R、R、(R
はH又はアルキル基)などを挙げることができる。その
うち、カチオンの全部または一部を水素イオンで置換し
たものが、本発明の触媒として用いられる。
【0017】本発明において用いられる結晶性メタロシ
リケートは、一般に用いられる合成法、例えば水熱合成
法により合成することができる。具体的には、特公昭4
6−10064号公報、米国特許3965207号公
報、「ジャーナル・オブ・モレキュラー・キャタリシ
ス」(Journal of Molecular C
atalysis)第31巻355〜370頁(198
5年)などに記載されている方法により合成できる。こ
れらの結晶性メタロシリケートは、例えば、シリカ源
と、メタロ源と、テトラプロピルアンモニウム塩等のよ
うな4級アンモニウム塩とからなる組成物を約100〜
175℃の温度で結晶が形成されるまで加熱し、次いで
固体生成物を濾過し、水洗し、乾燥した後、350〜6
00℃にて焼成することにより、合成することができ
る。前記シリカ源としては、水ガラス、シリカゾル、シ
リカゲル、アルコキシシラン等を用いることができる。
前記メタロ源としては、種々の無機又は有機の金属化合
物を使用することができる。それら金属化合物の好適例
としては、金属の硫酸塩[例えばAl(S
]、金属の硝酸塩[例えばFe(N
]、金属酸化物のアルカリ金属塩[例えばNa
AlO]などのような金属塩類;金属の塩化物[例え
ばTiCl]、金属の臭化物[例えばMgBr]な
どのような金属ハロゲン化物類;金属アルコキシド類
[例えばTi(OC]、などが挙げられる。
得られた結晶性メタロシリケートは、目的のカチオン体
にイオン交換することができる。例えばH型のカチオ
ン体は、結晶性メタロシリケートをHCl、NH
l、NH等の水溶液中で混合撹拌し、カチオン種をH
型またはNH 型に交換し、次いで固体生成物を濾
過し、水洗し、乾燥した後、350〜600℃にて焼成
することにより、調製することができる。カチオン種の
一部をH で置換したものは、H 型のカチオン体を、
目的とするカチオンを含む水溶液を用いて同様の操作を
行うことにより目的のカチオンの型に一部交換して、調
製することができる。
【0018】本反応における触媒はいかなる形態のもの
でもよく、粉末状、顆粒状、特定形状を有する成型体等
が使用できる。また成型体を用いる場合には、担体ある
いはバインダーとしてアルミナ、シリカ、チタニア等を
使用することもできる。
【0019】本発明において、オレフィンと(ポリ)ア
ルキレングリコールとの反応は、溶媒の存在下あるいは
不存在下のいずれでも行うことができる。溶剤として
は、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン、ジ
オキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、スル
ホラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シ
クロヘキサン、デカン、パラフィン等を用いることがで
きる。
【0020】本発明における反応は、回分式反応、流通
式反応等のような、一般に用いられる方法で行うことが
でき、特に限定されるものではない。反応の原料である
オレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとのモル比
は特に限定されないが、0.05〜20、好ましくは0.
1〜10が使用される。反応温度は、50〜250℃、
好ましくは100〜200℃である。反応圧力は、減
圧、常圧または加圧のいずれでもよいが、常圧〜20k
g/cm2の範囲が好ましい。
【0021】回分式反応器を用いる場合、反応器内に本
発明の触媒及び原料を充填し、所定温度及び所定圧力で
撹拌を行うことにより、目的とする(ポリ)アルキレン
グリコールモノアルキルエーテルを含む混合物が得られ
る。触媒の使用量は、特に限定されないが、原料である
オレフィンに対して0.1〜100重量%、好ましくは
0.5〜50重量%である。反応時間は、反応温度、触
媒量、原料組成比などによって異なるが、0.1〜10
0時間、好ましくは0.5〜30時間の範囲である。反
応後、触媒は遠心分離や濾過などの方法によって分離
し、次の反応に循環利用できる。触媒を分離除去した反
応液から、目的とする(ポリ)アルキレングリコールモ
ノアルキルエーテルを抽出や蒸留によって回収すること
ができ、未反応の原料は次の反応に循環利用することが
できる。通常、原料である(ポリ)アルキレングリコー
ル及びオレフィンは互いに僅かな溶解度分しか分配され
ず、触媒である結晶性メタロシリケートは(ポリ)アル
キレングリコール相に分配され、生成物である(ポリ)
アルキレングリコールモノアルキルエーテルはオレフィ
ン相に分配される。それ故、本発明の方法では、反応終
了後に、(ポリ)アルキレングリコール相とオレフィン
相とを分離し、触媒を含む(ポリ)アルキレングリコー
ル相を、反応により消費された(ポリ)アルキレングリ
コールをこれに補充した後、次の反応にリサイクルし、
一方、オレフィン相を蒸留等の分離操作に付すことによ
り原料オレフィン及び目的の(ポリ)アルキレングリコ
ールモノアルキルエーテルを回収することができる。
【0022】流通式反応器を用いる場合には、流動層
式、固定床式及び撹拌槽式のいずれの方式でも実施する
ことができる。反応条件は、原料組成、触媒濃度、反応
温度などによって異なるが、液時空間速度(LHS
V)、すなわち、流通する原料の体積流量を反応器の体
積で除した値、が0.01〜50hr-1特に0.1〜20
Hr-1の範囲であることが好ましい。反応終了後、回分
式反応と同様の操作により、目的の(ポリ)アルキレン
グリコールモノアルキルエーテルを回収することができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、上記したよう
に、触媒としてイオン交換可能なカチオンの少なくとも
一部が水素イオンである結晶性メタロシリケートを用い
てオレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを液相
で反応させることにより、(ポリ)アルキレングリコー
ルモノアルキルエーテルを製造することを特徴としてい
る。このような本発明においては、オレフィンと(ポ
リ)アルキレングリコールとの反応速度が促進され、高
転化率及び高選択率で(ポリ)アルキレングリコールモ
ノアルキルエーテルを得ることができる。従って、本発
明の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテ
ルの製造方法は、極めて実用性が高い。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明をさ
らに詳しく説明する。しかし、この実施例は発明の一態
様であり、本発明はこれだけに限定されるものではな
い。なお、実施例中、生成物及び副生成物の収率(モル
%)は以下の式に従って算出したものである。
【0025】モノエチレングリコールモノアルキルエー
テルの収率(Y−EMA)=(生成したモノエチレング
リコールモノアルキルエーテルのモル数/供給したオレ
フィンのモル数)×100 ジエチレングリコールの収率(Y−DEG)=(生成し
たジエチレングリコールのモル数×2/供給したモノエ
チレングリコールのモル数)×100 トリエチレングリコールの収率(Y−TEG)=(生成
したトリエチレングリコールのモル数×3/供給したモ
ノエチレングリコールのモル数)×100 <触媒の調製>実施例1 (触媒(1)) 下記の溶液A及びBを調製した。
【0026】溶液A 水ガラス(JIS3号) 55.6 g 蒸留水 69.3 g 溶液B 無水硫酸アルミニウム 1.61g 濃硫酸 4.62g テトラプロピルアンモニウムブロマイド 6.95g 塩化ナトリウム 16.4 g 蒸留水 94.6 g 500mlビーカー中で、溶液Bを撹拌しながら、該溶
液B中に溶液Aを滴下し混合ゲルを得た。生成した混合
ゲルをオートクレーブ中に仕込み、空間部を窒素置換し
た後、撹拌下、120℃で72時間加熱し、その後16
0℃まで昇温し、さらに5時間加熱した。
【0027】室温に冷却後、生成した固形物を溶液と共
に取り出し、デカンテーションにより上澄み液を除去し
た。得られた固形物は、アンモニウム塩を除去するた
め、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。洗浄後の固形物
を130℃で一晩乾燥後、空気中550℃で焼成するこ
とにより、Na+型結晶性アルミノシリケート触媒を得
た。
【0028】さらに該触媒を、塩化アンモニウム水溶液
を用いて、NH4 +型にイオン交換した。イオン交換後、
80℃で塩素が認められなくなるまで水洗し、130℃
で一晩乾燥後、空気中400℃で2時間焼成することに
より、触媒(1)を得た。
【0029】得られた触媒(1)は、蛍光X線(XR
F)で組成分析したところ、Alに対するSiの原子比
が26であった。また、その比表面積は390m2/g
であった。この触媒(1)はMFI型であり、そのX線
結晶解析分析の結果は表1に示すとおりであった。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2(触媒(2)) 下記の溶液A′、B′及びC′を調製した。
【0032】溶液A′ 水ガラス(JIS3号) 50.3 g 蒸留水 24.3 g 溶液B′ 無水硫酸アルミニウム 0.352g 濃硫酸 1.20g 蒸留水 20.0 g 溶液C′ テトラプロピルアンモニウム 25.0 g 蒸留水 40.0 g 溶液B′及びC′を撹拌しながら混合し、均一な混合液
を調製した。この混合液を、500mlビーカー中で、
ウルトラディスパーザーにより強撹拌しながら、その中
に溶液A′を滴下し、混合ゲルを得た。次に、生成した
混合ゲルを、pHを硫酸で10.5に調整したのち、オ
ートクレーブ中に仕込み、空間部を窒素置換した後、撹
拌下、120℃で48時間加熱した。
【0033】室温に冷却後、生成した固形物を溶液と共
に取り出し、デカンテーションにより上澄み液を除去し
た。得られた固形物は、アンモニウム塩を除去するた
め、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。洗浄後の固形物
を120℃で一晩乾燥後、空気中560℃で焼成するこ
とにより、Na+型結晶性アルミノシリケート触媒を得
た。
【0034】さらに該触媒を、アンモニア水を用いて、
NH4 +型にイオン交換を行った。次いで、該触媒を、1
20℃で一晩乾燥後、空気中560℃で焼成することに
より、触媒(2)を得た。
【0035】得られた触媒(2)は、蛍光X線(XR
F)で組成分析したところ、Alに対するSiの原子比
が120であった。また、その比表面積は310m2
gであった。この触媒(2)はMFI型であり、そのX
線結晶解析分析の結果は表2に示すとおりであった。
【0036】
【表2】
【0037】実施例3(触媒(3)) 溶液A′の組成を溶液A″に変更した以外は実施例2と
同様の方法で触媒(3)を調製した。
【0038】溶液A″ 水ガラス(JIS3号) 72.5g 蒸留水 35.0g 得られた触媒(3)は、蛍光X線(XRF)で組成分析
したところAlに対するSiの原子比が183であっ
た。また、その比表面積は170m2/gであった。こ
の触媒(3)はMFI型であり、そのX線結晶解析分析
の結果は表3に示すとおりであった。
【0039】
【表3】
【0040】実施例4(触媒(4)) 下記の溶液D、E及びFを調製した。
【0041】溶液D 水ガラス(JIS3号) 69.0 g 蒸留水 45.0 g 溶液E 塩化鉄(III)6水和物 3.60g 濃硫酸 6.20g テトラプロピルアンモニウムブロマイド 5.72g 蒸留水 60.0 g 溶液F 濃硫酸 1.80g テトラプロピルアンモニウムブロマイド 2.16g 蒸留水 208.0 g 塩化ナトリウム 40.59g 水酸化ナトリウム 2.39g 500mlビーカー中で溶液D、E及びFを、ウルトラ
ディスパーザーにより強撹拌しながら混合し、20分撹
拌を続け、ゲルを得た。得られた混合ゲルのpHを硫酸
水溶液で10.5に調製したのち、該混合ゲルをオート
クレーブ中に仕込み、空間部を窒素置換した後、撹拌
下、160℃まで90分かけて昇温し、引き続き200
℃まで200分かけて昇温後、50分間200℃を保持
した。
【0042】室温に冷却後生成した固形物を溶液と共に
取り出し、デカンテーションにより上澄み液を除去し
た。得られた固形物は、アンモニウム塩を除去するた
め、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。洗浄後の固形物
を120℃で一晩乾燥後、空気中540℃で3.5時間
焼成することにより、Na+型結晶性鉄シリケート触媒
を得た。
【0043】更に該触媒をアンモニア水を用いて、NH
4 +型にイオン交換を行った。次いで、該触媒を、120
℃で一晩乾燥し、空気中540℃で焼成することによ
り、触媒(4)を得た。
【0044】得られた触媒(4)は、蛍光X線で組成分
析したところ、Feに対するSiの原子比が10であっ
た。得られた触媒(4)はMFI型であり、そのX線結
晶回折分析の結果は表4に示すとおりであった。
【0045】
【表4】
【0046】実施例5(触媒(5)) 下記の溶液G、H、I及びJを調製した。
【0047】溶液G 水ガラス(JIS3号) 30.0 g 蒸留水 14.5 g 溶液H 硝酸ガリウム8水和物 1.93g 蒸留水 20.0 g 溶液I 濃硫酸 0.50g 塩化ナトリウム 13.3 g 蒸留水 40.0 g 溶液J テトラプロピルアンモニウムブロマイド 8.50g 蒸留水 20.0 g 溶液G及びHを撹拌しながら混合し、均一な混合液を調
製した。この混合液を500mlビーカー中で、ウルト
ラディスパーザーにより強撹拌しながら、その中に溶液
Iを滴下し、更に溶液Jを滴下した後、撹拌を1時間継
続し、混合ゲルを得た。得られた混合ゲルのpHを硫酸
で10.5に調製したのち、該混合ゲルをオートクレー
ブ中に仕込み、空間部を窒素置換した後、撹拌下、17
0℃まで60分かけて昇温し、引き続き24時間170
℃を保持した。
【0048】室温に冷却後、生成した固形物を溶液と共
に取り出し、デカンテーションにより上澄み液を除去し
た。得られた固形物は、アンモニウム塩を除去するた
め、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。洗浄後の固形物
を130℃で一晩乾燥後、空気中550℃で5時間焼成
することにより、Na+型結晶性ガロシリケート触媒を
得た。
【0049】更に該触媒を1g当たり15mlの2N塩
化アンモニウム水溶液で80℃において2時間処理する
操作を3回繰り返して、NH4 +型にイオン交換を行った
後、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。次いで、該触媒
を、130℃で一晩乾燥し、空気中400℃で2時間焼
成することにより、触媒(5)を得た。
【0050】得られた触媒(5)は、ブッ化水素酸で溶
解してICP発光分析にて組成分析したところ、Gaに
対するSiの原子比が28であった。この触媒(5)は
MFI型であり、そのX線結晶回折分析の結果は、表5
に示すとおりであった。
【0051】
【表5】
【0052】実施例6(触媒(6)) 下記の溶液K、LおよびMを調製した。
【0053】溶液K コロイダルシリカ(スノーテックス30) 36.0 g 蒸留水 43.0 g 水酸化ナトリウム 2.73g 溶液L アルミン酸ナトリウム 0.50g 濃硫酸 0.90g 蒸留水 47.2 g 溶液M テトラブチルアンモニウムクロライド 5.0 g 蒸留水 20.0 g 溶液L及びMを撹拌しながら混合し、均一な混合液を調
製した。この混合液を、500mlビーカー中で、ウル
トラディスパーザーにより強撹拌しながら、その中に溶
液Kを滴下し、混合ゲルを得た。次に、生成した混合ゲ
ルのpHを濃硫酸で12.5に調製した後、該混合ゲル
をオートクレーブ中に仕込み、空間部を窒素で置換した
後、撹拌下、150℃で120時間加熱した。
【0054】室温に冷却後、生成した固形物を溶液と共
に取り出し、デカンテーションにより上澄み液を除去し
た。得られた固形物は、アンモニウム塩を除去するた
め、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。洗浄後の固形物
を120℃で一晩乾燥後、空気中560℃で3時間焼成
することにより、Na+型結晶性アルミノシリケート触
媒を得た。
【0055】更に該触媒を1gあたり15mlの2N塩
化アンモニウム水溶液で80℃において2時間処理する
操作を3回繰り返して、NH4 +型にイオン交換を行った
後、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。次いで、該触媒
を120℃で一晩乾燥後、空気中400℃で2時間焼成
することにより、触媒(6)を得た。
【0056】得られた触媒(6)は、蛍光X線で組成分
析したところ、Alに対するSiの原子比が55であっ
た。この触媒(6)はMEL型であり、そのX線結晶回
折分析の結果は表6に示すとおりであった。
【0057】
【表6】
【0058】実施例7(触媒(7)) 東ソー社製MOR型ゼオライト(商品名:TSZ−65
0XOA)を1g当たり15mlの6N塩酸で100℃
において3時間処理してゼオライト中のAlの一部を除
去した後、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。次いで、
該触媒を120℃で一晩乾燥し、空気中400℃で3時
間焼成することにより、触媒(7)を得た。
【0059】得られた触媒(7)は、蛍光X線で組成分
析したところ、Alに対するSiの原子比が39であっ
た。また、その比表面積は420m2/gであった。こ
の触媒(7)はMOR型を保持しており、そのX線結晶
回折分析の結果は表7に示すとおりであった。
【0060】
【表7】
【0061】実施例8(触媒(8)) PQ社製FAU型ゼオライト(商品名:VALFOR
CBV−780)を触媒(8)として用いた。触媒
(8)のAlに対するSiの原子比は40であり、比表
面積は430m2/gであった。
【0062】実施例9(触媒(9)) PQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFOR
CP 811BL−25)を触媒(9)として用いた。
触媒(9)のAlに対するSiの原子比は12.5であ
り、比表面積は750m2/gであった。
【0063】実施例10(触媒(10)) PQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFOR
CP 811BL−25)を1g当たり15mlの0.
1N塩酸で40℃において3時間処理してゼオライト中
のAlの一部を除去した後、蒸留水にて水洗し、洗浄を
行った。次いで、生成物を120℃で一晩乾燥し、空気
中400℃で3時間焼成することにより、触媒(10)
を得た。
【0064】得られた触媒(10)は、蛍光X線で組成
分析したところ、Alに対するSiの原子比が23であ
った。この触媒(10)はBEA型を保持しており、そ
のX線結晶回折分析の結果は表8に示すとおりであっ
た。
【0065】
【表8】
【0066】実施例11(触媒(11)) PQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFOR
CP 811BL−25)を1g当たり15mlの2N
塩酸で40℃において3時間処理してゼオライト中のA
lの一部を除去した後、蒸留水にて水洗し、洗浄を行っ
た。次いで、生成物を120℃で一晩乾燥し、空気中4
00℃で3時間焼成することにより、触媒(11)を得
た。
【0067】得られた触媒(11)は、蛍光X線で組成
分析したところ、Alに対するSiの原子比が80であ
った。この触媒(11)は、X線結晶解析分析によれ
ば、BEA型を保持していた。
【0068】実施例12(触媒(12)) PQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFOR
CP 811BL−25)を1g当たり15mlの2N
塩酸で100℃において3時間処理してゼオライト中の
Alの一部を除去した後、蒸留水にて水洗し、洗浄を行
った。次いで、生成物を120℃で一晩乾燥し、空気中
400℃で3時間焼成することにより、触媒(12)を
得た。
【0069】得られた触媒(12)は、蛍光X線で組成
分析したところ、Alに対するSiの原子比が135で
あった。この触媒(12)は、X線結晶回折分析によれ
ば、BEA型を保持していた。
【0070】実施例13(触媒(13)) PQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFOR
CP 811BL−25)を1g当たり15mlの3N
塩酸で100℃において3時間処理してゼオライト中の
Alの一部を除去した後、蒸留水にて水洗し、洗浄を行
った。次いで、生成物を120℃で一晩乾燥し、空気中
400℃で3時間焼成することにより、触媒(13)を
得た。
【0071】得られた触媒(13)は、蛍光X線で組成
分析したところ、Alに対するSiの原子比が200で
あった。この触媒(13)は、X線結晶回折分析によれ
ば、BEA型を保持していた。
【0072】実施例14(触媒(14)) PQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFOR
CP 811BL−25)を1g当たり15mlの6N
塩酸で100℃において3時間処理してゼオライト中の
Alの一部を除去した後、蒸留水にて水洗し、洗浄を行
った。次いで、生成物を120℃で一晩乾燥し、空気中
400℃で3時間焼成することにより、触媒(14)を
得た。
【0073】得られた触媒(14)は、蛍光X線で組成
分析したところ、Alに対するSiの原子比が1200
であった。この触媒(14)は、X線結晶回折分析によ
れば、BEA型を保持していた。
【0074】実施例15(触媒(15)) 下記の溶液N、O及びPを調製した。
【0075】 溶液N 硝酸鉄(III)9水和物 6.7g 蒸留水 10.0g 溶液O ケイ酸テトラエチル 83.2g 20%テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液 40.0g 溶液P 20%テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液 100.0g 水酸化ナトリウム 1.6g 500mlのビーカー中に溶液Nを入れ、ウルトラディ
スパーザーにより強撹拌しながら溶液Oを滴下後、溶液
Pを滴下し、混合ゲルを得た。該混合ゲルに種結晶とし
て0.72gのPQ社製BEA型ゼオライト(商品名:
VALFORCP 811BL−25)を加えたのち、
pHを硫酸で13.1に調整した。該混合ゲルを、その
中に含まれているエタノールを60℃で24時間加熱す
ることにより除去した後、オートクレーブ中に仕込み、
空間部を窒素置換した後、撹拌下、120℃で7日間保
持した。
【0076】室温に冷却後、生成した固形物を溶液と共
に取り出し、デカンテーションにより上澄み液を除去し
た。得られた固形物は、アンモニウム塩を除去するた
め、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。洗浄後の固形物
を120℃で一晩乾燥後、空気中550℃で3時間焼成
することにより、Na+型結晶性鉄シリケート触媒を得
た。
【0077】更に該触媒を1g当たり15mlの1N塩
化アンモニウム水溶液で80℃において2時間処理する
操作を3回行い、NH4 +型にイオン交換を行った。次い
で、生成物を、120℃で一晩乾燥し、空気中400℃
で2時間焼成し、さらに1g当たり15mlの1N塩酸
で40℃において3時間処理して鉄シリケート中のFe
の一部を除去した後、蒸留水にて水洗し、洗浄を行っ
た。洗浄後の生成物を120℃で一晩乾燥後、空気中4
00℃で2時間焼成することにより、触媒(15)を得
た。
【0078】得られた触媒(15)は蛍光X線で組成分
析したところ、Feに対するSiの原子比が22であっ
た。この触媒(15)はBEA型であり、そのX線結晶
回折分析の結果は表9に示すとおりであった。
【0079】
【表9】
【0080】実施例16(触媒(16)) 下記の溶液Q及びRを調製した。
【0081】溶液Q ホウ酸 2.75g 水酸化ナトリウム 4.61g 蒸留水 37.5 g 溶液R テトラエチルアンモニウムブロマイド 46.1 g 28%アンモニア水 72.1 g 蒸留水 136.3 g 500mlのビーカー中に溶液Qを入れ、ウルトラディ
スパーザーにより強撹拌しながら溶液Rを滴下し、混合
ゲルを得た。該混合ゲルを15分間撹拌後、コロイダル
シリカ(日産化学製スノーテックス30)を151.4
g加え、更に1時間撹拌した。該混合ゲルに種結晶とし
て1.36gのPQ社製BEA型ゼオライト(商品名:
VALFOR CP 811BL−25)を加え、pH
を硫酸で12.9に調整した。該混合ゲルを、オートク
レーブ中に仕込み、空間部を窒素置換した後、撹拌下1
40℃で7日間保持した。
【0082】室温に冷却後、生成した固形物を溶液と共
に取り出し、デカンテーションにより上澄み液を除去し
た。得られた固形物は、アンモニウム塩を除去するた
め、蒸留水にて洗浄を行った。洗浄後の固形物を120
℃で一晩乾燥後、空気中560℃で2時間焼成すること
により、Na+型結晶性ボロシリケート触媒を得た。
【0083】更に該触媒を1g当たり20mlの1N塩
化アンモニウム水溶液で80℃において2時間処理する
操作を3回行い、NH4 +型にイオン交換を行った。次い
で、生成物を、120℃で一晩乾燥し、空気中400℃
で2時間焼成することにより、触媒(16)を得た。
【0084】得られた触媒(16)をフッ化水素酸にて
溶解後、ICP発光分析で組成分析したところ、Bに対
するSiの原子比は37であった。この触媒(16)は
BEA型であり、そのX線結晶回折分析の結果は表10
に示すとおりであった。
【0085】
【表10】
【0086】実施例17(触媒(17)) 実施例10で調製した触媒(10)を1g当たり10m
lの0.2N硝酸ランタン水溶液で80℃において2時
間処理してLa3+型にイオン交換した後、蒸留水で洗浄
した。洗浄後の触媒を、120℃で一晩乾燥し、550
℃で3時間焼成することにより、触媒(17)を得た。
【0087】得られた触媒(17)をフッ化水素酸で溶
解後、ICP発光分析で組成分析したところ、H+のL
3+へのイオン交換率は35%であった。この触媒(1
7)は、X線結晶回折分析によれば、BEA型を保持し
ていた。
【0088】実施例18(触媒(18)) 実施例10で調製した触媒(10)を1g当たり10m
lの0.0035N硝酸カルシウム水溶液で80℃にお
いて3時間処理してCa2+型にイオン交換した後、蒸留
水で洗浄した。洗浄後の触媒を、120℃で一晩乾燥
し、550℃で3時間焼成することにより、触媒(1
8)を得た。
【0089】イオン交換に使用したカルシウム水溶液の
処理前後の濃度をICP発光分析で分析することによ
り、H+のCa2+へのイオン交換率は6%であることが
判った。この触媒(18)は、X線結晶回折分析によれ
ば、BEA型を保持していた。 実施例19 (触媒(19)) 実施例10で調製した触媒(10)を1g当たり10m
lの0.008N塩化セシウム水溶液で80℃において
3時間処理してCs+型にイオン交換した後、蒸留水で
洗浄した。洗浄後の触媒を、120℃で一晩乾燥し、5
50℃で3時間焼成することにより、触媒(19)を得
た。
【0090】イオン交換に使用したセシウム水溶液の処
理前後の濃度を細管式等速電気泳動分析装置で分析する
ことにより、H+のCs+へのイオン交換率は10%であ
ることが判った。この触媒(19)は、X線結晶回折分
析によれば、BEA型を保持した。
【0091】<(ポリ)アルキレングリコールモノアル
キルエーテルの製造>実施例20 1−ドデセン60g(0.36モル)、モノエチレング
リコール22g(0.35モル)および触媒(1)2.5
gを、撹拌翼および還流冷却器を備えた200mlのグ
ラス製反応器に仕込み、気相部を窒素で置換したのち、
常圧で窒素雰囲気に保持した。
【0092】次いで、回転数650rpmで撹拌しなが
ら150℃まで昇温し、同温度で2時間反応させたの
ち、反応液を室温まで冷却し、ガスクロマトグラフに
て、オレフィン相およびグリコール相を分析した。
【0093】オレフィン相中には生成したモノエチレン
グリコールモノドデシルエーテルが含まれており、グリ
コール相にはモノエチレングリコールの副反応による脱
水縮合物であるジエチレングリコール及びトリエチレン
グリコールが含まれていた。分析結果を表11に示し
た。
【0094】実施例21〜39 実施例20において、触媒(1)2.5gの代わりに表
11に記載した触媒(1)〜(19)の各々を2.5g
用い、反応温度及び反応時間を表11記載の条件に変更
した以外は、実施例20と同様の方法により反応を行っ
た。
【0095】反応後、実施例20と同様の方法により分
析を行った。結果を表11に示した。
【0096】
【表11】
【0097】実施例40〜42 実施例20において、モノエチレングリコール22gの
代わりにモノエチレングリコール66g(1.06モ
ル)を用い、触媒(1)2.5gの代わりに触媒(1
0)7.5gを用い、反応温度及び反応時間を表12記
載の条件に変更した以外は、実施例20と同様に方法に
より反応を行った。
【0098】反応後、実施例20と同様の方法により分
析を行った。結果を表12に示した。
【0099】
【表12】
【0100】実施例43 1−ドデセン60g(0.36モル)、モノエチレング
リコール22g(0.35モル)、スルホラン42g
(0.35モル)および触媒(10)2.5gを、撹拌翼
および還流冷却器を備えた200mlのグラス製反応器
に仕込み、気相部を窒素で置換したのち、常圧で窒素雰
囲気に保持した。
【0101】次いで、回転数650rpmで撹拌しなが
ら150℃まで昇温し、同温度で3時間反応させたの
ち、反応液を室温まで冷却し、ガスクロマトグラフに
て、生成したモノエチレングリコールモノドデシルエー
テル、ジエチレングリコール及びトリエチレングリコー
ルを分析した。分析結果を表13に示した。
【0102】実施例44 実施例43において、スルホラン42gの代わりにドデ
カン60g(0.35モル)を用いた以外は、実施例4
3と同様の方法により反応を行った。
【0103】反応後、実施例43と同様の方法により分
析を行った。結果を表13に示した。
【0104】実施例45 実施例43において、スルホラン42gの代わりにジオ
キサン216g(2.45モル)を用い反応時間を6時
間に変更した以外は、実施例43と同様の方法により反
応を行った。
【0105】反応後、実施例43と同様の方法により分
析を行った。結果を表13に示した。
【0106】
【表13】
【0107】比較例1 実施例20において、触媒(1)2.5gの代わりに Du
Pont 社製強酸性陽イオン交換樹脂(Nafion NR−5
0)2.5gを用い、反応時間を4時間とした以外は、
実施例20と同様の方法により反応を行った。
【0108】反応後、実施例20と同様の方法により分
析を行った。結果を表14に示した。
【0109】比較例2 実施例20において、触媒(1)2.5gの代わりにロ
ーム・アンド・ハース製強酸性陽イオン交換樹脂(アン
バーリスト15)0.84gを用い、反応時間を4時間
とした以外は、実施例20と同様の方法により反応を行
った。
【0110】反応後、実施例20と同様の方法により分
析を行った。結果を表14に示した。
【0111】比較例3 実施例20において、触媒(1)2.5gの代わりにベ
ンゼンスルホン酸0.8gを用い、反応時間を12時間
とした以外は、実施例20と同様の方法により反応を行
った。
【0112】反応後、実施例20と同様の方法により分
析を行った。結果を表14に示した。
【0113】比較例4 実施例43において、触媒(10)2.5gの代わりに
日揮化学社製非晶質シリカアルミナ(N631HN)
3.2gを用い、反応時間を4時間とした以外は、実施
例43と同様の方法により反応を行った。
【0114】反応後、実施例43と同様の方法により分
析を行った。結果を表14に示した。
【0115】
【表14】
【0116】実施例46 実施例20において、1−ドデセンの代わりにインナー
ドデセン(不純物として1.8モル%の1−ドデセンを
含有する)60gを用い、触媒(1)2.5gの代わり
に触媒(10)2.5gを用い、反応時間を3時間に変
更した以外は、実施例20と同様の方法により反応を行
った。
【0117】反応後、実施例20と同様の方法により分
析を行った。結果を表15に示した。
【0118】実施例47 実施例20において、1−ドデセン60gの代わりに1
−ヘキサデセン78g(0.35モル)を用い、触媒
(1)2.5gの代わりに触媒(10)2.5gを用い、
反応時間を6時間に変更した以外は、実施例20と同様
の方法により反応を行った。
【0119】反応後、実施例20と同様の方法によりモ
ノエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル、ジエ
チレングリコール及びトリエチレングリコール分析を行
った。結果を表15に示した。
【0120】実施例48 実施例20において、1−ドデセン60gの代わりに1
−オクタデセン88g(0.35モル)を用い、触媒
(1)2.5gの代わりに触媒(10)2.5gを用い、
反応時間を6時間に変更した以外は、実施例20と同様
の方法により反応を行った。
【0121】反応後、実施例20と同様の方法によりモ
ノエチレングリコールモノオクタデシルエーテル、ジエ
チレングリコール及びトリエチレングリコールの分析を
行った。結果を表15に示した。
【0122】
【表15】
【0123】
【発明の効果】本発明によれば、触媒としてイオン交換
可能なカチオンの少なくとも一部が水素イオンである結
晶性メタロシリケートを用いる結果、オレフィンと(ポ
リ)アルキレングリコールの反応速度が促進され、(ポ
リ)アルキレングリコール自体の副反応が抑制され、高
転化率及び高選択率で(ポリ)アルキレングリコールモ
ノアルキルエーテルを製造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 康彦 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会 社日本触媒内 (72)発明者 森下 史朗 大阪府吹田市中の島町4−52 (72)発明者 恩田 義幸 大阪府吹田市高城町9−10−305 (72)発明者 常木 英昭 東京都品川区中延5−5−4 (56)参考文献 特開 平6−56725(JP,A) 特開 昭62−59235(JP,A) 西独国特許出願公開4222183(DE, A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィンと(ポリ)アルキレングリコ
    ールとを、触媒としてのイオン交換可能なカチオンの少
    なくとも一部が水素イオンである結晶性メタロシリケー
    トの存在下で、反応させることを特徴とする(ポリ)ア
    ルキレングリコールモノアルキルエーテルの製造方法。
  2. 【請求項2】 オレフィンが炭素数6以上30以下の非
    環式オレフィンよりなる群から選ばれた少なくとも一種
    である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 結晶性メタロシリケートがAl、Fe、
    Ga及びBよりなる群から選ばれた少なくとも一種の金
    属元素を含有するものである請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 結晶性メタロシリケートがペンタシル型
    メタロシリケートである請求項1又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 結晶性メタロシリケートがBEA型メタ
    ロシリケートである請求項1又は3記載の方法。
  6. 【請求項6】 結晶性メタロシリケートが該メタロシリ
    ケートを構成する金属原子に対するケイ素原子の原子比
    が5以上1500以下のものである請求項1、3、4又
    は5記載の方法。
  7. 【請求項7】 反応を液相で行なう請求項1〜6のいず
    れかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 イオン交換可能なカチオンの少なくとも
    一部が水素イオンである結晶性メタロシリケートを含有
    して成ることを特徴とする、オレフィンと(ポリ)アル
    キレングリコールとの反応によって(ポリ)アルキレン
    グリコールモノアルキルエーテルを製造する際に用いら
    れる触媒。
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