JP2703655B2 - ワークの把持装置 - Google Patents

ワークの把持装置

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JP2703655B2 JP23060490A JP23060490A JP2703655B2 JP 2703655 B2 JP2703655 B2 JP 2703655B2 JP 23060490 A JP23060490 A JP 23060490A JP 23060490 A JP23060490 A JP 23060490A JP 2703655 B2 JP2703655 B2 JP 2703655B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ロボツト等におけるワークの把持装置に
関し、特に、少なくとも3本の指部材によりワークを把
持するためのワークの把持装置に関する。
[従来の技術] 従来より、ワークの把持装置としては、例えば、旋盤
等のチヤツク装置の様に、うず巻き状に加工された溝
に、チヤツク歯をかみ合わせた形式のものが知られてい
る。
また、特公昭64-3610号公報、あるいは実開昭63-1368
46号公報においては、第16図に従来技術の例として示す
ように、円板状物aに放射状に案内溝bを設け、カム板
cに指部材dをかみ合わせた形式のものが知られてい
る。
[発明が解決しようとしている課題] しかしながら、上記した従来例では、両者とも、うず
巻き板、カム板を使用しているので次の様な欠点があ
る。即ち、3本の指部材d1,d2,d3の各々の半径方向に沿
う移動軌跡l1,l2,l3は、円板状物aの中心に対して、12
0度の離間角度で互いに離間する様に設定されている。
このため、例えば、三角形状や、指部材の当接する面が
平行平面でなく、傾斜面を有するワークの把持を確実に
行うことが出来ない問題点が指摘されている。
また、第17図に示す様に、パレツトe内に多数収納さ
れたワークfをピックアップしようとする場合、このピ
ックアップしようとするワークf1と、これに第17図にお
いて斜め右上に隣接するワークf2との間のギャップg1
十分な余裕を有するが、ワークf1の左側及び下側に夫々
隣接するワークf3,f4との間のギャップg2,g3は狭いもの
となっている。
この結果、3本の指部材d1,d2,d3の夫々の移動軌跡
l1,l2,l3の離間角度が120度の一定角度に固定されてい
るため、1本の指部材d1は比較的大きなギャップg1に挿
入することが出来るが、2本の指部材d2,d3は、狭いギ
ャップg2,g3に夫々挿入することが出来ない事となる。
この様にして、3本の指部材d1,d2,d3によるワークf1
ピックアップが不能となる場合が発生し、問題である。
一方、上述した第16図に示す従来構成の把持装置にお
いては、各指部材d1,d2,d3の移動ストロークは互いに同
期した状態で同一に設定されている。ここで、上述した
第17図に示すワークf1の配設状態において、上述した狭
いギャップg2,g3に夫々指部材d2,d3が挿通可能となつた
としても、各指部材d1,d2,d3の移動ストロークは互いに
同一に長く設定されているため、把持されようとするワ
ークf1は、第17図において右上方向に押し動かされ、第
18A図に示す様に、ワークf1の右側に位置するワークf5
と上側に位置するワークf6とを夫々載置位置から押し出
す事となる。この様にして、ワークf5,f6のパレットe
内における載置位置がずれ、これらワークf5,f6のピッ
クアップ動作に齟齬を来す事になる。
また、これらワークf5,f6がパレツトeの底面上に挿
入された状態で載置されている場合には、水平面にそう
移動が禁止されている事になる。このため、この様な載
置状態において、ワークf1がピックアップ動作にともな
い右上方向に押し動かされた場合には、第18B図に示す
様に、その動きがワークf5,f6により阻止される事とな
り、この結果、ワークf1のピックアップを行う事が不可
能となる状態が発生する。
この発明は上述した課題に鑑みなされたもので、この
発明の目的は、例えば、三角形状や、指部材の当接する
面が平行平面でなく、傾斜面を有するワークの把持を、
確実に行う事の出来るワークの把持装置を提供する事で
ある。
また、この発明の別の目的は、ワークがパレツト内に
おいてどの様な配設状態で載置されていようとも、この
ワークを確実に把持する事の出来るワークの把持装置を
提供することである。
また、この発明の他の目的は、パレツト内に載置され
ているワークを把持するに際して、他のワークの載置状
態に悪影響を与えない状態で、確実に把持する事の出来
るワークの把持装置を提供する事である。
[課題を解決するための手段] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発
明に係わるワークの把持装置は、ハンド本体と、このハ
ンド本体の略中心から放射方向に伸びた少なくとも第
1、第2及び第3のアーム部材と、該第1、第2及び第
3のアーム部材に夫々取り付けられた第1、第2及び第
3の指部材と、該第1、第2及び第3の指部材を前記第
1、第2及び第3のアーム部材に沿って駆動するための
駆動手段であって、モータと、該モータの回転を受ける
回転体と、該回転体の回転を前記第1、第2及び第3の
指部材に伝達する伝達手段とを有し、前記モータの正
転、逆転にともなって前記第1、第2及び第3の指部材
の開閉を行う駆動手段と、前記第1、第2及び第3のア
ーム部材のうちの少なくとも2つのアーム部材のなす開
き角度を変更する開き角度変更手段とを具備することを
特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記回転体は、外周に歯が形成された駆動歯車から構成
され、前記伝達手段は、各アーム部材の先端に回転自在
に取り付けられたアイドル歯車と、これらアイドル歯車
と前記駆動歯車とに同時に噛合する歯が内面に形成され
た歯付きタイミングベルトと、この歯付きタイミングベ
ルトを常時駆動歯車に噛合させるようにその走行経路を
規制する規制手段とを備え、前記指部材は、夫々、対応
するアーム部材の同一側で前記歯付きタイミングベルト
に連設されていることを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記開き角度変更手段は、前記ハンド本体の中心に対し
て回動可能に設けられ、前記2つのアーム部材を保持す
る第1及び第2のスライド部材と、前記第1及び第2の
スライド部材を前記ハンド本体の中心回りに回動する回
動手段とを備え、該回動手段は、前記第1及び第2のス
ライド部材を回動させることにより、夫々のスライド部
材に保持されているアーム部材間の開き角度の変更動作
を行うことを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記回動手段は、前記2つのアーム部材の間に配設さ
れ、両者の離間距離を伸縮させる伸縮手段と、前記ハン
ド本体に固定され、前記伸縮手段により、両アーム部材
の離間距離を伸縮する方向に配設され、両アーム部材が
当接することにより、両者の停止角度を規定するストッ
パ部材とを備えることを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記伸縮手段は、駆動シリンダと、この駆動シリンダか
ら両方向に突出可能な一対のピストンロッドとを備え、
両ピストンロッドは、その先端で、対応するアーム部材
に夫々連結されていることを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記回転体は、互いに同軸に固定され、少なくとも2種
類の異なる半径を有する第1及び第2の回転部材を備
え、前記伝達手段は、前記第1の回転部材の回転力を前
記第1の指部材の半径方向に沿う移動力として伝達する
第1の駆動力伝達手段と、前記第2の回転部材の回転力
を前記第2及び/または第3の指部材の半径方向に沿う
移動力として伝達する第2の駆動力伝達手段とを備える
ことを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記第1の回転部材は、外周に歯が形成された第1の駆
動歯車から構成され、前記第1の駆動力伝達手段は、前
記第1のアーム部材の先端に回転自在に取り付けられた
第1のアイドル歯車と、この第1のアイドル歯車と前記
第1の駆動歯車とに同時に噛合する歯が内面に形成され
た第1の歯付きタイミングベルトとを備えていることを
特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記第1の駆動力伝達手段は、前記第1の歯付きタイミ
ングベルトを常時前記第1の駆動歯車に噛合させるよう
にその走行経路を規制する第1の規制手段をさらに備え
ていることを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記第2の回転部材は、外周に歯が形成された第2の駆
動歯車から構成され、前記第2の駆動力伝達手段は、前
記第2及び第3のアーム部材の先端に夫々回転自在に取
り付けられた第2及び第3のアイドル歯車と、これら第
2及び第3のアイドル歯車と前記第2の駆動歯車とに同
時に噛合する歯が内面に形成された第2の歯付きタイミ
ングベルトと、この第2の歯付きタイミングベルトを常
時前記第2の駆動歯車に噛合させるようにその走行経路
を規制する第2の規制手段とを備えていることを特徴と
している。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記第2の回転部材は、外周に歯が形成された第2の駆
動歯車から構成され、前記第2の駆動力伝達手段は、前
記第2及び第3のアーム部材の先端に夫々回転自在に取
り付けられた第2及び第3のアイドル歯車と、これら第
2及び第3のアイドル歯車と前記第2の駆動歯車とに同
時に噛合する歯が内面に夫々形成された第2及び第3の
歯付きタイミングベルトとを備えていることを特徴とし
ている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
把持するワークの画像を認識する画像認識手段と、該画
像認識手段からの情報に基づいて、前記開き角度変更手
段を作動して、前記3つのアーム部材の開き角度位置を
ワークを把持する状態に制御する制御手段とをさらに具
備することを特徴としている。
[作用] 以上のように、この発明に係わるワークの把持装置は
構成されているので、少なくとも3本の指部材の互いの
配設角度を、ワークを把持するに最適な角度に設定する
ことが出来る事となり、この様にして、いかなる形状の
ワークをも確実に把持することが出来る様になると共
に、パレツト内においていかなる配設状態で収納されて
いようとも、これを確実に把持する事が可能になる。
[実施例] 以下に、この発明に係わるワークの把持装置の第1の
実施例の構成を添付図面の第1図乃至第4図を参照して
詳細に説明する。
第1図は、第1の実施例の把持装置10の概略構成を示
しており、この把持装置10は、連結板12を介して図示し
ないロボツトのアームの下端に取り付けられ、所定のワ
ークWを把持するように構成されている。即ち、この把
持装置10は、これの中心部に略円筒状の把持本体14を備
えている。この把持本体14は、上述した連結板12の直下
方において、複数の連結ロツド16を介して所定距離だけ
離間した状態で接続されている。
また、この把持本体14は、第2図に示す様に、外周面
において、周方向に沿つて160度だけの延出範囲で、凹
部14aが形成されている。この凹部14a内には、第1及び
第2のスライドブロツク15a,15bが、夫々独立した状態
で、周方向に沿つて揺動自在に取り付けられている。こ
れら第1及び第2のスライドブロツク15a,15bの外周面
は、夫々、把持本体14の外周面と同一半径を有する円周
面を構成する様に設定されている。
ここで、これら第1及び第2のスライドブロツク15a,
15bの夫々の外周面の丁度中央部分における上端には、
夫々から半径方向に沿つて外方に延出する第1及び第2
の腕部18a,18bが一体的に取り付けられている。これら
第1及び第2のスライドブロツク15a,15bは、把持本体1
4の中心に対して、40度の中心角度を有した略扇状に、
夫々形成されている。また、把持本体14の外周面の丁度
中央部分における上端には、これから半径方向に沿つて
外方に延出する第3の腕部18cが、一体的に取り付けら
れている。
即ち、この第1の実施例においては、第1及び第2の
スライドブロツク15a,15bが、第2図に示す様に、夫
々、凹部14aの両側面に当接する状態、即ち、最も離間
する状態において、第1及び第2の腕部18a,18bの夫々
の延出軸線からなる中心線l1,l2のなす角度、即ち、第
1及び第2の腕部18a,18bの離間角度は、120度(=160
−40/2−40/2)に設定される事になる。尚、この様に角
度を設定する事により、凹部14a内において空間として
残る範囲は、80度(=160−40−40)となる。
そして、上述した様に、第3の腕部18cは、第1及び
第2の腕部18a,18bの丁度中間に位置するので、第1及
び第3の腕部18a,18cの夫々の延出軸線からなる中心線l
1,l3のなす角度、即ち、第1及び第3の腕部18a,18cの
離間角度、及び、第2及び第3の腕部18b,18cの夫々の
延出軸線からなる中心線l2,l3のなす角度、即ち、第2
及び第3の腕部18b,18cの離間角度も、夫々120度とな
る。即ち、第2図に示す状態において、第1乃至第3の
腕部18a,18b,18cは、120度づつ等間隔に配設される事と
なる。
一方、第1及び第2のスライドブロツク15a,15bの下
部には、上述した第1及び第2の腕部18a,18bの夫々の
外周面の丁度中央部分の下方に位置して、同様に半径方
向外方に延出する上下1対のガイドロツド20a1,20a2;20
b1,20b2が夫々一体的に接続されている。
また、把持本体14の外周面の丁度中央部分の下部に
は、上述した第3の腕部18cの夫々下方に位置して、同
様に半径方向外方に延出する上下一対のガイドロツド20
c1,20c2が一体的に接続されている。上下各対のガイド
ロツド20a1,20a2;20b1,20b2;20c1,20c2には、3本の指
部材22a,22b,22cが各々摺動自在に支持されている。即
ち、3つの指部材22a,22b,22cが対応する腕部18a,18b,1
8cの下方で、夫々の延出方向に沿つて往復動自在に支持
されている。
尚、これら指部材22a,22b,22cは、下方に向けて、互
いに平行な状態で延出している。
ここで、この把持装置10は、これら3本の指部材22a,
22b,22cを互いに同期した状態で一体的に半径方向に沿
つて往復駆動させる駆動機構24と、第2図に示す様に、
3本の腕部18a,18b,18cの夫々の延出軸線l1,l2,l3の互
いになす角度を変更するための角度変更機構25とを備え
いている。
この駆動機構24は、上述した連結板12の下面に固定さ
れた1台の駆動モータ26を備えている。一方、上述した
把持本体14の上面には、駆動用の大径の平歯車28が、駆
動モータ26の駆動軸線と整合した回転軸線回りに回転自
在に軸支されている。そして、駆動モータ26の駆動軸26
aは、連結軸30を介して、平歯車28に連結されている。
このようにして、この平歯車28は、駆動モータ26により
回転駆動されることとなる。
一方、各腕部18a,18b,18cの先端部には、従動用の小
径の平歯車32a,32b,32cが垂直軸線回りに回転自在に軸
支されている。そして、これら3つの従動用の平歯車32
a,32b,32cと駆動用の平歯車28とを互いに連結するため
に、1本のエンドレスの歯付きタイミングベルト34が歯
を内側に向けた状態で配設されている。
ここで、このタイミングベルト34が、第4図に示すよ
うに、3方向に沿つて放射状に延出する形態を維持する
ために、平歯車28の外周には、6本の規制ローラ36a,36
b,36c,36d,36e,36fが、把持本体14の上面に起立した状
態で回転可能に軸支されている。即ち、これら6本の規
制ローラ36a,36b,36c,36d,36e,36fにより、タイミング
ベルト34は、3本の腕部18a,18b,18cの基端部に対応す
る所の、平歯車28の外周面の3箇所の部分に噛み合わ
ず、これら3箇所以外の外周面において噛み合うことが
出来ると共に、3つの従動用の平歯車32a,32b,32cの外
周面の外方部分に噛み合うことが出来るようになる。
尚、各従動用の平歯車32a,32b,32cに対応する一対の
規制ローラ36a,36b;36c,36d;36e,36fは、第4図に示す
ように、タイミングベルト34の放射状部分におけるベル
トの離間幅Aが、各放射状部分において一定になる様な
位置に位置決めされている。
このようにして、このタイミングベルト34は、駆動用
の平歯車28の外周面の一部に噛み合つた後、第1の従動
用の平歯車32aの外方の外周面に噛み合い、再び、駆動
用の平歯車28の外周面の一部に噛み合つた後、第2の従
動用の平歯車32bの外方の外周面に噛み合い、また再
び、駆動用の平歯車28の外周面の一部に噛み合つた後、
第3の従動用の平歯車32cの外方の外周面に噛み合うよ
うにして、エンドレスに捲回されることになる。
一方、第1の腕部18aに沿つて半径方向外方に延出し
ているタイミングベルト34の、時計方向が出で折り返さ
れている部分と、第1の指部材22aとを互いに連結する
ため、第1の連結部材38aが両者に渡り形成されてい
る。この第1の連結部材38aの上下両端は、タイミング
ベルト34と第1の指部材22aとに夫々固定されている。
また、同様に、第2及び第3の指部材22b,22cは、第2
及び第3の連結部材38b,38cを夫々介して、タイミング
ベルト34に連結されている。
尚、これら指部材22a,22b,22cは、対応する連結部材3
8a,38b,38cによりタイミングベルト34に連結された状態
で、中心部から同一半径距離の位置に保持されるように
設定されている。
このように駆動機構24は構成されているので、駆動モ
ータ26が起動することにより、駆動用の平歯車28が回転
駆動され、この平歯車28の回転力は、タイミングベルト
34を介して3つの指部材22a,22b,22cに同様に伝達され
ることになる。この結果、3つの指部材22a,22b,22c
は、互いに同期した状態で、半径方向に沿つて往復移動
されることになる。
一方、上述した角度変更機構25は、揺動自在に支持さ
れた第1及び第2のスライドブロツク15a,15bの間に配
設され、両者の離間距離を伸縮させる伸縮手段としての
シリンダ機構40と、上述した把持本体14の凹部14aの外
周面の丁度中央部分の上部に固定され、シリンダ機構40
により両スライドブロツク15a,15bの離間距離が縮小さ
れた際に、両スライドロツク15a,15bが両側から当接す
る事により、両者の停止角度を規定するストツパ部材42
とを備えている。
ここで、このストツパ部材42は、把持本体14の中心に
対して、50度の中心角度を有した略扇状に形成されてい
る。この様にストツパ部材42の延出角度を設定する事に
より、第1及び第2のスライドブロツク15a,15bは、第
2図に示す状態から夫々ストツパ部材42に当接するまで
の範囲で、夫々15度(=(80−50)/2)づつ、合計30度
だけ、その離間角度を縮小可能な状態となる。換言すれ
ば、この第1の実施例においては、第2図に示す様に、
第1及び第2の延出軸線l1,l2が、互いに120度だけ離間
した状態から、互いに近接する方向に揺動して、第3図
に示す様に、ストツパ部材42に両側から当接する事によ
り、第1及び第2の延出軸線l1,l2のなす角度は、90度
(=120−30)に変更される事となる。
尚、上述したシリンダ機構40は、シリンダ本体44と、
このシリンダ本体44から互いに対向する方向に沿つて突
出/引き込み可能になされた一対のピストンロツド46a,
46bとから構成されている。そして、これら第1及び第
2のピストンロツド46a,46bの夫々の先端は、第1及び
第2のスライドブロツク15a,15bの互いに対向する側面
に枢支されている。
そして、このシリンダ本体44には、第2図及び第3図
に示す様に、切換弁48を介して空圧機構50に接続されて
いる。この切換弁48には、制御ユニツト52が接続され、
この制御ユニツト52より、その接続状態を切換制御され
る様になされている。
詳細には、この切換弁48は、制御ユニツト52から120
度の離間角度を指示する第1の制御信号が出力されてい
る状態において、シリンダ本体44と空圧機構50との間を
切断し、空圧機構50からの圧力がシリンダ本体44に作用
しない様に動作する。この結果、シリンダ機構40におい
ては、シリンダ本体44内に内蔵する図示しないコイルス
プリングの付勢力により、両ピストンロツド46a,46b
は、互いに外方に突出する方向に付勢される事になる。
即ち、この第1の制御信号が出力される状態において、
両スライドブロツク15a,15bは、互いに離間され、凹部1
4aの両側面に夫々弾性的に当接する状態を保持される事
になる。この様にして、第2図に示す様に、第1及び第
2のスライドブロツク15a,15b、従つて、第1及び第2
の腕部18a,18bは、120度の角度で互いに離間する事とな
る。
一方、この切換弁48は、制御ユニツト52から90度の離
間角度を指示する第2の制御信号が出力されている状態
において、シリンダ本体44と空圧機構50との間を接続
し、空圧機構50からの圧力がシリンダ本体44に作用する
様に動作する。この結果、シリンダ機構40においては、
シリンダ本体44内に内蔵する図示しないコイルスプリン
グの付勢力に抗して、両ピストンロツド46a,46bは、互
いに内方に引き込まれる様に付勢される事になる。即
ち、この第2の制御信号が出力される状態において、両
スライドブロツク15a,15bは、互いに近接され、ストツ
パ部材42に両側から夫々弾性的に当接する状態を保持さ
れる事になる。この様にして、第3図に示す様に、第1
及び第2のスライドブロツク15a,15b、従つて、第1及
び第2の腕部18a,18bは、90度の角度で互いに離間する
事となる。
このようにして、この第1の実施例の把持装置10によ
れば、ワークWの外形が三角形状や、指部材の当接する
面が平行平面でなく、傾斜面を有する場合にあつても、
このワークWの外形形状に応じた把持姿勢、即ち、3本
の指部材22a,22b,22cの離間角度を最適に選択する事に
より、ワークWの把持を確実に行うことが出来ることに
なる。
また、第5図に示す様に、パレツト54内に多数収納さ
れた円筒状のワークWをプックアップしようとする場
合、これらワークWは、バレツト54内において、充填効
率を高めるために、格子状に収納される場合がある。こ
の収納状態においては、このピックアップしようとする
ワークW1と、これに第5図において斜め方向、例えば、
右上方に隣接するワークW2との間のギャップG1は十分な
余裕を有するが、ワークW1の直交方向、例えば、左側及
び下側に夫々隣接するワークW3,W4との間のギャップG2,
G3は狭いものとなっている。
この結果、3本の指部材22a,22b,22cの夫々の移動軌
跡l1,l2,l3の離間角度が互いに等間隔の120度に設定さ
れている場合には、従来技術における問題点において既
に議論した様に、第3の指部材22cは比較的大きなギャ
ップG1に挿入することが出来るが、第1及び第2の2本
の指部材22a,22bは、狭いギャップG2,G3に夫々挿入する
ことが出来ない事となる。
しかしながら、この第1の実施例においては、角度変
更機構25を作動させて、3本の指部材22a,22b,22cの中
の、第1及び第2の指部材22a,22bの夫々の移動軌跡l1,
l2の離間角度、換言すれば、第1及び第2の指部材22a,
22bと把持本体14の中心点とのなす角度を、120度から90
度に変更させることが出来るものである。この様に、第
1及び第2の指部材22a,22bの夫々の移動軌跡l1,l2の離
間角度を、90度に変更する事により、第1及び第2の指
部材22a,22bは、ワークW1と左下に位置するワークW5
の間に形成されている比較的大きなギャップG4内に位置
することが出来る事となる。この様にして、第1及び第
2の指部材22a,22bを、ワークW1の側方に挿入させるこ
とが出来る事になる。この結果、3本の指部材22a,22b,
22cは、全て、ピックアップしようとするワークW1の側
方(外周)に確実に挿入させることが出来る事になり、
ワークW1を確実にピックアップさせることが出来る事に
なる。
尚、この一実施例においては、第1図に示す様に、駆
動モータ26の回転量は、これに接続されたロータリエン
コーダ26bを介して、常時、検出され、これが接続され
た制御ユニツト52に出力されている。また、第1の腕部
18aの外方端部には、原点センサ58としての近接スイツ
チが取り付けられている。この原点センサ58は、これに
近接した指部材22aによりオンされる様に構成されると
共に、制御ユニツト52に接続され、この原点センサ58か
らのオン信号が制御ユニツト52に出力されている。そし
て、この制御ユニツト52においては、原点センサ58から
のオン信号に基づき、各指部材22a,22b,22cの原点位置
を認識すると共に、この原点位置からの各指部材22a,22
b,22cの移動量、即ち、ロータリエンコーダ26bで検出さ
れた駆動モータ26の回転量に基づき、各指部材22a,22b,
22cの現在位置(即ち、半径方向位置)を認識すること
が出来る様に構成されている。
次に、第6図を参照して、制御ユニツト52の構成を概
略的に説明する。
この制御ユニツト52は、ワーク形状を認識するワーク
形状認識部52aと、パレツト54内におけるワークWの配
設状態、詳細には、ワークWの配列情報や、上述したギ
ャップG1〜G5の数値情報等を認識するワーク配列認識部
52bとを備えている。このワーク形状認識部52aには、ワ
ークを撮像し、その撮像情報に基づき、画像を認識する
画像認識装置56が接続され、この画像認識装置56からの
画像情報に基づき、ワーク形状を認識する様に構成され
ている。
また、この制御ユニツト52は、ワーク毎に固有の形状
情報が記憶された記憶部52cを備えている。この形状情
報としては、対応するワークの外形寸法を示す情報と共
に、ワークを把持しようとする際に最適な把持位置を達
成するために必要となる第1乃至第3の指部材22a,22b,
22cの互いの離間角度情報等が含まれている。
一方、この制御ユニツト52は、駆動モータ26を駆動制
御して、3本の指部材22a,22b,22cの相対位置を変更制
御するための指部材駆動制御部52dを備えている。この
指部材駆動制御部52dは、上述したワーク形状認識部52a
及び記憶部52cから、これから把持しようとするワーク
の形状情報を得ると共に、3本の指部材22a,22b,22cの
現在位置を、ロータリエンコーダ26bと、原点センサ58
とからの、夫々の検出信号に基づき検出する様に構成さ
れている。
また、この制御ユニット52は、切換弁48を駆動制御し
て、上述した角度変更機構25を起動して、第1及び第2
の指部材22a,22bのなす角度を変更制御するための角度
変更制御部52eを備えている。この角度変更制御部52e
は、これから把持しようとするワークの形状情報をワー
ク形状認識部52a及び記憶部52cから得ると共に、ワーク
Wの配設情報を、ワーク配列認識部52bにより認識する
様に構成されている。
次に、第7図を参照して、この様に構成された制御ユ
ニツト52におけるワークの把持動作の制御手順を説明す
る。
先ず、ステツプS10において、駆動モータ26を、対応
する原点センサ58をオンする方向に駆動する。そして、
ステツプS12において、原点センサ58がオンする事によ
り、ステツプS14において、駆動モータ26の駆動を夫々
停止する。この様にして、制御ユニツト52における指部
材駆動制御部52dにおいて、3本の指部材22a,22b,22cの
夫々の原点位置を確認し、夫々の現在位置を原点位置か
らの絶対量として認識することが出来る事となる。
尚、これらステツプS10乃至ステツプS14の手順は、起
動時に1回実行すれば十分であり、引き続く次のワーク
の把持動作において、繰り返し実行する必要は無い。
この後、ステツプS16において、ワーク形状認識部52a
が起動され、これから把持しようとするワークの形状
を、画像認識装置56からの画像情報に基づき認識する。
そして、ステツプS18において、このステツプS16で認識
したワーク形状に基づき、記憶部52cから、対応するワ
ークの形状情報を読み込む。
そして、ステツプS20において、指部材駆動制御部52d
が起動され、3本の指部材22a,22b,22cの、夫々の現在
の設定位置を読み込む。この後、ステツプS22におい
て、このステツプS20で読み込んだ3本の指部材22a,22
b,22cの現在位置と、ステツプS18で読み込んだ所の、把
持しようとするワークの形状情報とから、このワークを
把持するに際して、3本の指部材22a,22b,22cを現在位
置から、更に間隔を広げる方向に移動させる必要がある
か否かを判断する。
このステツプS22において、YESと判断された場合、即
ち、3本の指部材22a,22b,22cの現在位置が、把持しよ
うとするワークの外周よりも内方に位置しており、把持
動作が不能であると判断される場合には、ステツプS24
において、3本の指部材22a,22b,22cが現在位置より、
原点センサ58をオンする方向に移動する様に、駆動モー
タ26を駆動制御する。そして、ステツプS26において、
原点センサ58がオンする事を検出する事により、ステツ
プS28において、駆動モータ26に駆動を停止する。そし
て、引き続きステツプS30を実行する。
一方、上述したステツプS22において、NOと判断され
た場合、即ち、3本の指部材22a,22b,22cの現在位置
が、把持しようとするワークの外周よりも外方に位置し
ており、把持動作が現在位置で可能であると判断される
場合には、ステツプS24乃至28をスキップして、直接ス
テツプS30を実行する。
このステツプS30においては、角度変更制御部52eが起
動され、角度変更機構25において設定されている第1及
び第2の指部材22a,22bのなすの現在の回動位置を読み
込む。そして、ステツプS32において、ワーク配列認識
部52bで認識されている所の、パレツト54内におけるワ
ークWの配設状態を読み込む。この後、ステツプS34に
おいて、ステツプS30で読み込んだ第1及び第2の指部
材22a,22bのなす角度が、ステツプS32で読み込んだ所
の、把持しようとするワークの配列情報との関係におい
て、このワークを把持するに際いて、第1及び第2の指
部材22a,22bのなす角度を現在角度から、変更させる必
要があるか否かを判断する。
このステツプS34においてYESと判断された場合、即
ち、ワークを把持するに際して、第1及び第2の指部材
22a,22bのなす角度を、現在設定されている角度から変
更させる必要があると判断された場合には、ステツプS3
6において、切換弁48を切換駆動して、第1及び第2の
スライドブロツク15a,15bを把持本体14の中心軸回りに
旋回駆動し、引き続きステツプS38を実行する。
一方、上述したステツプS32においてNOと判断される
場合、即ち、ワークを把持するに際して、第1及び第2
の指部材22a,22bのなす角度を現在設定されている角度
から変更させる必要が無いと判断された場合には、上述
したステツプS36をスキップして、直接ステツプS38を実
行する。
このステツプS38においては、図示しないロボツト側
の制御装置に対して、第1乃至第3の指部材22a,22b,22
cが、ワークWの直外周に位置する様に、ロボツトアー
ムを移動駆動し、ステツプS40において、第1乃至第3
の指部材22a,22b,22cが、ワークWの直外周に位置した
事が検出されると、ステツプS42において、ロボツトハ
ンドの駆動を停止する。この後、ステツプS44におい
て、再び、指部材駆動制御部52dが起動し、3本の指部
材22a,22b,22cの間隔を狭くする方向に、駆動モータ26
を駆動制御する。そして、ステツプS46において、3本
の指部材22a,22b,22cによりワークがクランプされた事
が検出されると、ステツプS48において、駆動モータ26
の駆動を停止する。尚、上述したステツプS46における
クランプ完了は、例えば、駆動モータ26の通電電流を監
視する事や、接触センサを介して行われるものである。
この後、ステツプS50において、把持完了信号を出力
する。この把持完了信号に基づき、図示しないロボツト
は、ロボツト側の制御装置の制御手順に従い、ワークを
把持した状態の把持装置10を所定の載置位置まで搬送す
る事になる。そして、把持装置10が所定の載置位置まで
搬送され終ると、ロボツト側の制御装置は制御ユニツト
52に対して把持解除信号を出力する。
即ち、制御ユニツト52においては、ステツプS50が実
行された後、ステツプS52において、この把持解除信号
が出力されるのを待ち、この把持解除信号の出力を検出
すると、ステツプS54において、3本の指部材22a,22b,2
2cの間隔を僅かに広くする方向に、駆動モータ26を駆動
制御する。そして、ステツプS56において、把持解除完
了信号を出力する。ここで、ロボツト側の制御装置は、
この把持解除完了信号を受けて、把持装置10を、元の、
ワークを把持する位置まで復帰搬送する。そして、この
制御装置は、この復帰搬送が終了すると、制御ユニツト
52に対して、復帰搬送完了信号を出力する。
即ち、制御ユニツト52においては、ステツプS56を実
行した後、ステツプS58において、この復帰搬送完了信
号が出力されるのを待ち、この復帰搬送完了信号の出力
を検出した後において、更に、ステツプS60において、
次のワークの把持命令の出力を待って、上述したステツ
プS16に戻り、ステツプS16以降の制御手順を実行する。
この様に制御ユニツト52は、所定の制御手順を実行す
る事により、パレツト54内に高い充填効率で収納されて
いる多数のワークWの中から、1つのワークを確実に把
持して、ピックアップすることが出来る事になる。
この発明は、上述した第1の実施例の構成に限定され
ることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
形可能である事は言うまでもない。
例えば、駆動モータ26の駆動力を伝達するために、歯
付きのタイミングベルト34を使用するように説明した
が、この発明は、このような構成に限定されることな
く、例えば、チエーン、平ベルト、ワイヤ、網ベルトで
もよい。但し、ここで、平ベルト、ワイヤ、網ベルトを
採用する場合には、規制ローラで駆動プーリに対して、
所定の押圧力で押し付けるようにしなければならない。
また、上述した第1の実施例においては、角度変更機
構25として、空圧作動のシリンダ機構40を採用し、角度
変更機構25により変更される角度が、120度または90度
の2種類となる様に説明したが、この実施例は、この様
な構成に限定されることなく、第8A図及び第8B図に第1
の実施例の変形例として示す様に、モータ駆動のシリン
ダ機構41を採用し、角度変更機構25により変更される角
度が120度と90度との間で任意に設定され得る様に構成
しても良い。
以下に、第8A図及び第8B図を参照して、第1の実施例
の変形例に係る角度変更機構25の構成を説明する。
第8A図に示す様に、変形例に係るモータ駆動のシリン
ダ機構41においては、シリンダ本体44内に駆動モータ43
が内蔵されており、一方のロツド46aは、シリンダ本体4
4の図中左端面に固定され、他方のロツド46bのみがシリ
ンダ本体44の図中右端面から進退自在に設けられてい
る。ここで、第8B図から明白な様に、他方のロツド46b
の基端部の外周と、シリンダ本体44の右端部の内周とに
は、互いに螺合するねじ溝45a,45bが螺刻されている。
また、この他方のロツド46bの基端側部分には、中心線
を通り軸方向に沿つて延出した状態で、挿入溝47が形成
されており、また、この挿入溝47と連通し、半径方向に
沿つて延出して外周面に開口した状態で、係合溝49が形
成されている。
一方、駆動モータ43のモータ軸43aは上述した挿入溝4
7内に挿入され、その先端には、係合溝49内に嵌入され
る係止ピン51が半径方向に沿つて延出した状態で取り付
けられている。
この様にシリンダ機構41は構成されているので、駆動
モータ43がモータ軸43aを例えば、時計方向に回転駆動
させる事により、ねじ溝45a,45bの螺合状態を介して、
他方のロツド46bは外方に向けて突出する事になり、ま
た、反時計方向に回転駆動させる事により、内方に向け
て引き込む事になる。
ここで、駆動モータ43には、その回転駆動量を検出す
るためのロータリエンコーダ43bが取り付けられてお
り、このロータリエンコーダ43bは制御ユニツト52に接
続されている。この様にして、制御ユニツト52は、ロー
タリエンコーダ43bからの検出出力に基づいて、駆動モ
ータ43の回転駆動量、即ち、他方のロツド46bの突出/
引き込み量を正確に知ることが出来る事になる。尚、こ
の他方のロツド46bの突出/引き込み量は、第1及び第
2のスライドブロツク15a,15bの把持本体14の中心に対
してなす角度に正確に対応しており、制御ユニツト52
は、他方のロツド46aの突出/引き込み量を変更制御す
る事により、この角度を任意に変更設定することが出来
る事になる。
即ち、この変形例に係る角度変更機構40によれば、変
更される角度が120度と90度との間で任意に設定され得
る事になるし、また、最大角度である120度も、最小角
度である90度も任意に設定され得る事となる。
また、上述した第1の実施例においては、指部材は3
本設けられるように説明したが、この発明は、このよう
な構成に限定されることなく、指部材の数は3本以上で
あれば同じ構成が採用され得るものである。
以下に、4本の指部材を備えた所の、第2の実施例の
把持装置60の構成を、第9図乃至第11B図を参照して説
明する。
尚、以下の説明において、上述した第1の実施例の構
成と同一部分には、同一符号を付して、その説明を省略
する。
第9図に示す様に、この第2の実施例の把持装置60
は、第1乃至第4の4本の腕部18a〜18dを備えている。
また、この第2の実施例においては、第1及び第2の腕
部18a,18bの間に、第1の角度変更機構25aが、また、第
3及び第4の腕部18c,18dの間に、第2の角度変更機構2
5bが、夫々介設されている。即ち、把持本体14の外周に
は、180度離間した状態で、一対の凹部14a,14bが形成さ
れている。ここで、第1及び第2の凹部14a,14b内に
は、夫々独立した状態で、把持本体14の中心軸回りに周
方向に沿つて揺動自在に、第1及び第2のスライドブロ
ツク15a,15bが、夫々、取り付けられている。
そして、上述した第1及び第3の腕部18a,18cは、第
1及び第2のスライドブロツク15a,15bの外周面の中央
部の上端に固定されている。また、第2及び第4の腕部
18b,18dは、把持本体14の外周面の上端であつて、第1
及び第2の凹部14a,14bの時計方向側端面に当接するよ
うに偏倚された第1及び第2のスライドブロツク15a,15
bに取り付けられた第1及び第3の腕部18a,18cの中心軸
線を結ぶ線分と直交する軸線に沿つて、互いに反対方向
に延出する様に固定されている。
ここで、第1のスライドブロツク15aが、対応する第
1の凹部14aの反時計方向側端面に当接する様に偏倚さ
れた状態で、これに取り付けられた第1の腕部18aと、
第2の腕部18bとは、60度の中心角度を構成する様に設
定されている。また、第2のスライドブロツク15bが、
対応する第2の凹部14bの反時計方向側端面に当接する
様に偏倚された状態で、これに取り付けられた第3の腕
部18cと、第4の腕部18dとは、60度の中心角度を構成す
る様に設定されている。
一方、第1及び第2の凹部14a,14bの夫々の反時計方
向側端面には、第1及び第2の角度変更機構25a,25bの
夫々収納するための凹所62a,62bが夫々形成されてい
る。これら第1及び第2の凹所62a,62b内には、第1及
び第2の角度変更機構25a,25bの夫々のシリンダ本体44
a,44bが夫々枢動自在に取り付けられている。また、こ
れらシリンダ本体44a,44bから突出したピストンロツド4
6a,46bは、夫々、対応する凹所62a,62bから夫々外方に
突出し、第1及び第2のスライドブロツク15a,15bの反
時計方向側端面に夫々枢動自在に取り付けられている。
また、第1及び第2の角度変更機構25a,25bの夫々の
シリンダ本体4a,44bには、切換弁48a,48bを夫々介し
て、空圧機構50に接続されており、これら切換弁48a,48
bは、制御ユニツト52により互いに独立した状態で切換
駆動制御される様に構成されている。
この様に、第2の実施例に係る把持装置60は構成され
ているので、両切換弁48a,48bが共に、空圧機構50との
接続を切断される様に制御ユニツト52により切換制御さ
れている状態において、第9図に示す様に、4本の腕部
18a〜18dは、互いに隣接する同士のなす角度が90度に設
定され、所謂十文字状を呈する事となる。
また、制御ユニツト52が第1の切換弁48aのみを空圧
機構50と接続する様に切換制御する事により、第10A図
に示す様に、第1及び第2の腕部18a,18bのなす角度は6
0度となり、第2および第3の腕部18b,18cのなす角度、
及び第3及び第4の腕部18c,18dのなす角度は、夫々90
度となり、そして、第4及び第1の腕部18d,18aのなす
角度は、120度となる。
更に、制御ユニツト52が両切換弁48a,48bをともにシ
リンダ本体44a,44bと空圧機構50とを互いに接続する様
に切換制御する事により、第10B図に示す様に、第1及
び第2の腕部18a,18bのなす角度、及び第3及び第4の
腕部18c,18dのなす角度は夫々60度となり、第2および
第3の腕部18b,18cのなす角度、及び第4及び第1の腕
部18d,18aのなす角度は、夫々120度となる。
この様に、この第2の実施例の把持装置60において
は、4本の腕部18a〜18d、即ち、4本の指部材22a〜22d
の互いに隣接するもの同士のなす角度を、3種類の態様
で変更設定することが出来ることとなり、この結果、よ
り、細かな把持位置設定を発生することが出来る事にな
る。
特に、この第2の実施例においては、4本の指部材22
a〜22dを採用しているので、例えば、これら4本の指部
材22a〜22dを第9図に示す様に十文字状に設定する状態
において、第11A図に示す様に、ワークWをその4面で
把持することが出来る事となり、この結果、ワークWを
位置決めしつつ把持することが出来る事になる。即ち、
3本の指部材22a〜22cを備える第1の実施例の把持装置
10を用いて第8図に示すワークWを把持する場合には、
既に説明した様に、このワークWを確実に把持する事は
出来るものの、第11図に示す様に、このワークWの2面
しか把持することが出来ない。即ち、3本の指部材22a
〜22cで把持する方向とは直交する方向に関して、ワー
クWはフリーな状態となり、その位置を規定することが
出来なくなる。
即ち、この把持装置では、ワークWを把持する事は出
来るものの、ワークWの位置決めに関しては、一方向の
みしか位置決め出来ず、互いに直交する2方向での位置
決めは不可能である。この様にして、3本の指部材22a
〜22cを備える把持装置では、このワークWの把持に際
して、ワークWの位置決めを実行する事は出来ないもの
である。
また、上述した第1及び第2の実施例においては、パ
レツト54内に高い充填効率で配列されたワークWを、周
囲に形成されたギャップの形成位置に応じて、互いに隣
接する指部材のなす角度を最適に変更する事により、こ
れらギャップ内に指部材を確実に挿入させることが出来
る様にして、このワークWの把持を確実に達成させるこ
とが出来る様に説明した。しかしながら、この発明は、
この様な構成に限定されることなく、以下に、第3の実
施例として示す様に、指部材の移動ストロークを適宜変
化させる様に構成しても良い。
以下に、ストローク変更機構を備えた所の、第3の実
施例の把持装置70の構成を、第12図乃至第14図を参照し
て説明する。
尚、以下の説明において、把持本体14の上面より下に
位置する部分の構成は、上述した第1の実施例と全く同
様であるので、その説明を省略すると共に、第12図にお
ける図示をも省略するものである。
この第3の実施例の把持装置70においては、第12図に
示す様に、平歯車28の上面には、これと同軸に、平歯車
28より少径になされた第2の平歯車72が、平歯車28と一
体回転する様に取り付けられている。そして、タイミン
グベルト34は、第1及び第2の従動歯車32a,32bに噛合
することなく、第3の従動歯車32cのみと平歯車28とに
渡り掛け渡されている。
一方、第2の平歯車72は、第2及び第3の2本の歯付
きタイミングベルト74,76が軸方向に並んだ状態で掛け
渡されるに十分な軸方向長さを有する様に形成されてい
る。ここで、この第2の平歯車72と第1の従動歯車32a
の下半分とには、第2の歯付きタイミングベルト74が、
また、第2の平歯車72と第2の従動歯車32bの上半分と
には、第3の歯付きタイミングベルト76が、夫々掛け渡
されている。
ここで、2つの平歯車28,72には、同一ピッチで歯が
形成されており、また、3本のタイミングベルト34,74,
76にも、同一のピッチで歯が形成されている。
以上の様に、この第3の実施例の把持装置70が構成さ
れているので、駆動モータ26により、2つの平歯車28,7
2が互いに一体的に回動駆動される状態において、第12
図に示す様に、駆動モータ26の単位回転に対して、第1
及び第2の従動歯車32a,32bに夫々対応する第1及び第
2の指部材22a,22bは、短いストロークd1で移動駆動さ
れ、一方、第3の従動歯車32cに対応する第3の指部材2
2cは、長いストロークd2で移動駆動される事となる。
ここで、第14図に示す様に、これからピックアップし
ようとするワークW1の右上側に隣接するワークW2との間
に形成された広いギャップG1内に、第3の指部材22cが
挿入され、左側及び下側に夫々隣接するワークW3,W4
の間に形成された狭いギャップG2,G3内にも、第1及び
第2の指部材22a,22bが挿入されたとしても、第3の指
部材22cとワークW1との間には、比較的広い空間が存在
して得るものの、第1及び第2の指部材22a,22bとワー
クW1との間には、ほとんど空間が存在しない状態とな
る。この結果、既に従来技術における問題点において議
論した様に、仮に、3本の指部材22a,22b,22cの移動ス
トロークが互いに同期した状態で同一であれば、3本の
指部材22a,22b,22cは、ワークW1を右上方に偏倚させつ
つ、これの右側及び上側に夫々位置するワークW6,W7
押し動かした状態で、把持する事になるし、また、ワー
クW1が移動不能である場合には、把持不能な状態とな
る。
しかしながら、この第3の実施例においては、第1及
び第2の指部材22a,22bの移動ストロークd2は短く、ま
た、第3の指部材22cの移動ストロークd1は長く設定さ
れているので、ワークW1はほぼその載置位置にとどまっ
た状態で、3本の指部材22a,22b,22cにより把持される
事となる。従つて、この第3の実施例の把持装置70によ
れば、これに隣接するワークWを押し動かして、これの
載置位置を狂わす事もなく、また、ワークW1の外周に指
部材22a,22b,22cが挿入されたとしても、ワークW1がパ
レツト内での横移動を禁じられている場合でも、ワーク
W1を確実に把持することが出来る事になる。
尚、この第3の実施例においては、第12図に示す様
に、第1乃至第3の指部材22a,22b,22cは、3本のタイ
ミングベルト74,76,34の夫々の走行に応じて、移動駆動
される様に設定されているので、夫々のタイミングベル
ト74,76,34を対応する平歯車72,28に所定の巻き付け角
度で噛合させる必要は発生しない。このため、この第3
の実施例では、第1の実施例で必要となった規制手段と
しての規制ローラ36a〜36fを必要としないものである。
ここで、上述した第3の実施例においては、第1乃至
第3の指部材22a,22b,22cは、3本のタイミングベルト7
4,76,34の夫々の走行に応じて、移動駆動される様に説
明したが、この発明は、この様な構成に限定されること
なく、例えば、第15図に第4の実施例として示す様に構
成することが出来るものである。
即ち、この第4の実施例の把持装置80は、第15図に示
す様に、第1及び第2の従動歯車32a,32bを共通に第2
の平歯車72に連結した状態で巻き付けられる第2の歯付
きタイミングベルト82を備える点で、第3の実施例の構
成と異なっている。但し、タイミングベルト34が平歯車
28と第3の従動歯車32cとを単独で連結する構成は、第
3の実施例と同様である。
この様に第4の実施例を構成する事により、上述した
第3の実施例と同様な効果を得ることが出来る事にな
る。
但し、この第4の実施例においては、第2のタイミン
グベルト82は、第1及び第2の従動歯車32a,32bを共通
に連結しているので、第1及び第2の腕部材18a,18bの
なす角度が変化した状態において、この第2のタイミン
グベルト82を第2の平歯車72に常時噛合している状態を
維持させることが出来る様にするために、規制手段とし
ての規制ローラ84c,84dが必要となる。
[発明の効果] 以上詳述したように、この発明に係わるワークの把持
装置は、ハンド本体と、このハンド本体の略中心から放
射方向に伸びた少なくとも第1、第2及び第3のアーム
部材と、該第1、第2及び第3のアーム部材に夫々取り
付けられた第1、第2及び第3の指部材と、該第1、第
2及び第3の指部材を前記第1、第2及び第3のアーム
部材に沿って駆動するための駆動手段であって、モータ
と、該モータの回転を受ける回転体と、該回転体の回転
を前記第1、第2及び第3の指部材に伝達する伝達手段
とを有し、前記モータの正転、逆転にともなって前記第
1、第2及び第3の指部材の開閉を行う駆動手段と、前
記第1、第2及び第3のアーム部材のうちの少なくとも
2つのアーム部材のなす開き角度を変更する開き角度変
更手段とを具備することを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記回転体は、外周に歯が形成された駆動歯車から構成
され、前記伝達手段は、各アーム部材の先端に回転自在
に取り付けられたアイドル歯車と、これらアイドル歯車
と前記駆動歯車とに同時に噛合する歯が内面に形成され
た歯付きタイミングベルトと、この歯付きタイミングベ
ルトを常時駆動歯車に噛合させるようにその走行経路を
規制する規制手段とを備え、前記指部材は、夫々、対応
するアーム部材の同一側で前記歯付きタイミングベルト
に連設されていることを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記開き角度変更手段は、前記ハンド本体の中心に対し
て回動可能に設けられ、前記2つのアーム部材を保持す
る第1及び第2のスライド部材と、前記第1及び第2の
スライド部材を前記ハンド本体の中心回りに回動する回
動手段とを備え、該回動手段は、前記第1及び第2のス
ライド部材を回動させることにより、夫々のスライド部
材に保持されているアーム部材間の開き角度の変更動作
を行うことを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記回動手段は、前記2つのアーム部材の間に配設さ
れ、両者の離間距離を伸縮させる伸縮手段と、前記ハン
ド本体に固定され、前記伸縮手段により、両アーム部材
の離間距離を伸縮する方向に配設され、両アーム部材が
当接することにより、両者の停止角度を規定するストッ
パ部材とを備えることを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記伸縮手段は、駆動シリンダと、この駆動シリンダか
ら両方向に突出可能な一対のピストンロッドとを備え、
両ピストンロッドは、その先端で、対応するアーム部材
に夫々連結されていることを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記回転体は、互いに同軸に固定され、少なくとも2種
類の異なる半径を有する第1及び第2の回転部材を備
え、前記伝達手段は、前記第1の回転部材の回転力を前
記第1の指部材の半径方向に沿う移動力として伝達する
第1の駆動力伝達手段と、前記第2の回転部材の回転力
を前記第2及び/または第3の指部材の半径方向に沿う
移動力として伝達する第2の駆動力伝達手段とを備える
ことを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記第1の回転部材は、外周に歯が形成された第1の駆
動歯車から構成され、前記第1の駆動力伝達手段は、前
記第1のアーム部材の先端に回転自在に取り付けられた
第1のアイドル歯車と、この第1のアイドル歯車と前記
第1の駆動歯車とに同時に噛合する歯が内面に形成され
た第1の歯付きタイミングベルトとを備えていることを
特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記第1の駆動力伝達手段は、前記第1の歯付きタイミ
ングベルトを常時前記第1の駆動歯車に噛合させるよう
にその走行経路を規制する第1の規制手段をさらに備え
ていることを特徴としている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記第2の回転部材は、外周に歯が形成された第2の駆
動歯車から構成され、前記第2の駆動力伝達手段は、前
記第2及び第3のアーム部材の先端に夫々回転自在に取
り付けられた第2及び第3のアイドル歯車と、これら第
2及び第3のアイドル歯車と前記第2の駆動歯車とに同
時に噛合する歯が内面に形成された第2の歯付きタイミ
ングベルトと、この第2の歯付きタイミングベルトを常
時前記第2の駆動歯車に噛合させるようにその走行経路
を規制する第2の規制手段とを備えていることを特徴と
している。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
前記第2の回転部材は、外周に歯が形成された第2の駆
動歯車から構成され、前記第2の駆動力伝達手段は、前
記第2及び第3のアーム部材の先端に夫々回転自在に取
り付けられた第2及び第3のアイドル歯車と、これら第
2及び第3のアイドル歯車と前記第2の駆動歯車とに同
時に噛合する歯が内面に夫々形成された第2及び第3の
歯付きタイミングベルトとを備えていることを特徴とし
ている。
また、この発明に係わるワークの把持装置において、
把持するワークの画像を認識する画像認識手段と、該画
像認識手段からの情報に基づいて、前記開き角度変更手
段とを作動して、前記3つのアーム部材の開き角度位置
をワークを把持する状態に制御する制御手段とをさらに
具備することを特徴としている。
従つて、この発明によれば、例えば、三角形状や、指
部材の当接する面が平行平面でなく、傾斜面を有するワ
ークの把持を、確実に行う事の出来るワークの把持装置
が提供される事になる。
また、この発明によれば、ワークがパレツト内におい
てどの様な配設状態で載置されていようとも、このワー
クを確実に把持する事の出来るワークの把持装置が提供
される事になる。
また、この発明によれば、パレツト内に載置されてい
るワークを把持するに際して、他のワークの載置状態に
悪影響を与えない状態で、確実に把持する事の出来るワ
ークの把持装置が提供される事になる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わるワークの把持装置の第1の実
施例の構成を概略的に示す斜視図; 第2図は第1図及び第2の腕部材が120度の離間角度で
互いに離間した状態を示す平面図; 第3図は第1及び第2の腕部材が90度の離間角度で互い
に離間した状態を示す平面図; 第4図は第1図に示す把持装置の平面図; 第5図は第1の実施例の把持装置でパレツト内のワーク
Wを把持する状態を概略的に示す平面図; 第6図は制御ユニツトの構成を示すブロツク図; 第7図は制御ユニツトにおける制御手順を示すフローチ
ヤート; 第8A図及び第8B図は、夫々、第1の実施例に係る把持装
置の角度変更機構の変形例の構成を示す斜視図、及び、
分解斜視図; 第9図はこの発明に係るワークの把持装置の第2の実施
例の構成を概略的に示す斜視図; 第10A図及び第10B図は、第1及び第2の角度変更態様を
夫々示す平面図; 第11A図及び第11B図は、夫々、4本及び3本の指部材で
ワークを把持する状態を示す平面図; 第12図はこの発明に係る第3の実施例の把持装置の構成
を、その要部のみを取り出して示す斜視図; 第13図は第3の実施例における3本の指部材の移動スト
ロークを説明する図; 第14図は第3の実施例の把持装置でパレツト内のワーク
Wを把持する状態を概略的に示す平面図; 第15図はこの発明に係る第5の実施例の把持装置の構成
を、その要部のみを取り出して示す斜視図; 第16図は把持装置の従来例の構成を示す平面断面図; 第17図は指部材の配設角度が固定された従来例の把持装
置で、パレツト内に配列されているワークをピックアッ
プする際の第1の問題点を説明するための図;そして、 第18A図及び第18B図は、夫々、指部材の移動速度が互い
に一定に保持された従来例の把持装置で、パレツト内に
配列されているワークをピックアップする際の第2の問
題点を説明するための図である。 図中、10……把持装置、12……連結板、14……把持本
体、14a……凹部、15a;15b……スライドブロツク、16…
…連結ロツド、18a;18b;18c……腕部、20a;20a:20b
;20b:20c;20c……ガイドロツド、22a;22b;22c
……指部材、24……駆動機構、25……角度変更機構、26
……駆動モータ、26a……駆動軸、28……平歯車(駆動
用)、30……連結軸、32a;32b;32c……平歯車(従動
用)、34……タイミングベルト、36a;36b;36c;36d;36e;
36f……規制ローラ、38a;38b;38c……連結部材、40;41
……シリンダ機構、42……ストツパ部材、43……駆動モ
ータ、43a……モータ軸、43b……ロータリエンコーダ、
44……シリンダ本体、4a;45b……ねじ溝、46a;46b……
ピストンロツド、47……挿入溝、48……切換弁、49……
係合溝、50……空圧機構、51……係止ピン、52……制御
ユニツトである。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンド本体と、 このハンド本体の略中心から放射方向に伸びた少なくと
    も第1、第2及び第3のアーム部材と、 該第1、第2及び第3のアーム部材に夫々取り付けられ
    た第1、第2及び第3の指部材と、 該第1、第2及び第3の指部材を前記第1、第2及び第
    3のアーム部材に沿って駆動するための駆動手段であっ
    て、モータと、該モータの回転を受ける回転体と、該回
    転体の回転を前記第1、第2及び第3の指部材に伝達す
    る伝達手段とを有し、前記モータの正転、逆転にともな
    って前記第1、第2及び第3の指部材の開閉を行う駆動
    手段と、 前記第1、第2及び第3のアーム部材のうちの少なくと
    も2つのアーム部材のなす開き角度を変更する開き角度
    変更手段とを具備することを特徴とするワークの把持装
    置。
  2. 【請求項2】前記回転体は、外周に歯が形成された駆動
    歯車から構成され、 前記伝達手段は、各アーム部材の先端に回転自在に取り
    付けられたアイドル歯車と、これらアイドル歯車と前記
    駆動歯車とに同時に噛合する歯が内面に形成された歯付
    きタイミングベルトと、この歯付きタイミングベルトを
    常時駆動歯車に噛合させるようにその走行経路を規制す
    る規制手段とを備え、 前記指部材は、夫々、対応するアーム部材の同一側で前
    記歯付きタイミングベルトに連設されていることを特徴
    とする請求項第1項に記載のワーク把持装置。
  3. 【請求項3】前記開き角度変更手段は、 前記ハンド本体の中心に対して回転可能に設けられ、前
    記2つのアーム部材を保持する第1及び第2のスライド
    部材と、 前記第1及び第2のスライド部材を前記ハンド本体の中
    心回りに回動する回動手段とを備え、 該回動手段は、前記第1及び第2のスライド部材を回動
    させることにより、 夫々のスライド部材に保持されているアーム部材間の開
    き角度の変更動作を行うことを特徴とする請求項第1項
    に記載のワークの把持装置。
  4. 【請求項4】前記回動手段は、 前記2つのアーム部材の間に配設され、両者の離間距離
    を伸縮させる伸縮手段と、 前記ハンド本体に固定され、前記伸縮手段により、両ア
    ーム部材の離間距離を伸縮する方向に配設され、両アー
    ム部材が当接することにより、両者の停止角度を規定す
    るストッパ部材とを備えることを特徴とする請求項第3
    項に記載のワークの把持装置。
  5. 【請求項5】前記伸縮手段は、 駆動シリンダと、 この駆動シリンダから両方向に突出可能な一対のピスト
    ンロッドとを備え、 両ピストンロッドは、その先端で、対応するアーム部材
    に夫々連結されていることを特徴とする請求項第4項に
    記載のワーク把持装置。
  6. 【請求項6】前記回転体は、互いに同軸に固定され、少
    なくとも2種類の異なる半径を有する第1及び第2の回
    転部材を備え、 前記伝達手段は、前記第1の回転部材の回転力を前記第
    1の指部材の半径方向に沿う移動力として伝達する第1
    の駆動力伝達手段と、前記第2の回転部材の回転力を前
    記第2及び/または第3の指部材の半径方向に沿う移動
    力として伝達する第2の駆動力伝達手段とを備えること
    を特徴とする請求項第1項に記載のワークの把持装置。
  7. 【請求項7】前記第1の回転部材は、外周に歯が形成さ
    れた第1の駆動歯車から構成され、 前記第1の駆動力伝達手段は、前記第1のアーム部材の
    先端に回転自在に取り付けられた第1のアイドル歯車
    と、この第1のアイドル歯車と前記第1の駆動歯車とに
    同時に噛合する歯が内面に形成された第1の歯付きタイ
    ミングベルトとを備えていることを特徴とする請求項第
    6項に記載のワークの把持装置。
  8. 【請求項8】前記第1の駆動力伝達手段は、前記第1の
    歯付きタイミングベルトを常時前記第1の駆動歯車に噛
    合させるようにその走行経路を規制する第1の規制手段
    をさらに備えていることを特徴とする請求項第7項に記
    載のワークの把持装置。
  9. 【請求項9】前記第2の回転部材は、外周に歯が形成さ
    れた第2の駆動歯車から構成され、 前記第2の駆動力伝達手段は、前記第2及び第3のアー
    ム部材の先端に夫々回転自在に取り付けられた第2及び
    第3のアイドル歯車と、これら第2及び第3のアイドル
    歯車と前記第2の駆動歯車とに同時に噛合する歯が内面
    に形成された第2の歯付きタイミングベルトと、この第
    2の歯付きタイミングベルトを常時前記第2の駆動歯車
    に噛合させるようにその走行経路を規制する第2の規制
    手段とを備えていることを特徴とする請求項第6項に記
    載のワークの把持装置。
  10. 【請求項10】前記第2の回転部材は、外周に歯が形成
    された第2の駆動歯車から構成され、 前記第2の駆動力伝達手段は、前記第2及び第3のアー
    ム部材の先端に夫々回転自在に取り付けられた第2及び
    第3のアイドル歯車と、これら第2及び第3のアイドル
    歯車と前記第2の駆動歯車とに同時に噛合する歯が内面
    に夫々形成された第2及び第3の歯付きタイミングベル
    トとを備えていることを特徴とする請求項第6項に記載
    のワークの把持装置。
  11. 【請求項11】把持するワークの画像を認識する画像認
    識手段と、 該画像認識手段からの情報に基づいて、前記開き角度変
    更手段を作動して、前記3つのアーム部材の開き角度位
    置をワークを把持する状態に制御する制御手段とをさら
    に具備することを特徴とする請求項第1項に記載のワー
    クの把持装置。
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