JP2703307B2 - 回転円板型記憶装置 - Google Patents

回転円板型記憶装置

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は回転円板型記憶装置(例えば磁気ディスク装
置)に係り、特に記憶媒体円板停止時に該円板とトラン
スデューサ搭載手段たるスライダとの間に発生する吸着
事故を防止するのに好適な回転円板型記憶装置に関す
る。
[従来の技術] 磁気ディスク装置の記憶の大容量化とともに磁気ヘッ
ドドスライダと磁気ディスクとの間隔(浮上量)狭小化
が図られ、これに伴い、磁気ディスク表面の平滑化が進
められている。一方、現在の磁気ディスク装置では磁気
ディスクの回転開始時および停止時に、磁気ヘッドスラ
イダと磁気ディスクとが接触するコンタクト・スタート
・ストップ(CSS)方式が広く採用されているが、磁気
ディスクと磁気ヘッドスライダが接触しているとき、磁
気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に形成された微
小空間に、毛細管現象により空気中の水分が凝縮した水
滴が発生し、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとが吸
着する、いわゆる吸着現象が発生する。また、吸着現象
は磁気ディスク表面に塗られた潤滑油によっても発生す
る。吸着現象が発生しているときに、磁気ディスクを回
転させると、磁気ディスクと一緒に磁気ヘッドスライダ
も回転して磁気ヘッドスライダの支持手段が破損する
か、あるいは磁気ディスクが回転しないなど、いわゆる
吸着事故が発生し易い。なお吸着は粘着ともいわれてい
るが、ここでは吸着と呼ぶことにする。
これを防ぐために、特開昭63−94480号公報に記載の
ように、従来の技術には、磁気ディスク回転開始前に磁
気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に電気を通電し
て加熱して、吸着事故の1原因である潤滑剤を軟化させ
ることにより、吸着を解除させるものがある。
また、特開昭62−47890号公報には、起動時に磁気ヘ
ッドスライダと磁気ディスクとの接触面付近に乾燥空気
を吹き付けて接触面を乾燥させる空気吹き付けノズルを
設けることにより吸着事故の防止を図った磁気ディスク
装置が記載されている。
[発明が解決しようとする課題] 磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に電流を流
す前記従来技術は、磁気ディスクを流れる電流が磁気デ
ィスクおよび磁気ディスクに書き込まれた磁気情報を破
壊するという問題があった。具体的にいうと、Al基板、
Ni−P層、Cr層、Cr−Ni−Zr層、C層の各層から成る磁
気ディスクでは各層の電気抵抗が異なるために各層の発
熱量が異なり、かつ各層の材質の違いによる線膨張係数
の違いからと、層と層との間に応力が発生して層と層が
はく離するという問題があり、また磁気ディスクを流れ
る電流により発生する磁界が、磁気ディスクに書かれた
磁気情報を破壊するという問題がある。
他方、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの接触面
の付近に乾燥空気吹き付けノズルを配置する前記従来技
術においては、回転中の磁気ディスクに伴って生ずる気
流をノズルが撹乱することになり、これにより生ずる磁
気ディスクやヘッドの振動がオフトラックの原因になる
恐れがあり、また上記気流の撹乱で失われるエネルギー
によりその付近の部材(磁気ディスクやヘッド)の温度
上昇、ひいては熱膨張が起り、これがオフトラックの原
因になる恐れがある。また、ノズルの存在する個所にて
コンタクト・スタート・ストップを行なう必要があり、
もし任意の個所にてコンタクト・スタート・ストップを
しようちすれば、ノズルを磁気ヘッドと共に任意の個所
に移動させる機構を設けねばならず、更に、多数枚の磁
気ディスクを重ねる磁気ディスク装置ではノズルも磁気
ヘッドと共に磁気ディスク間に入り込ませる必要がある
等のため、機械的複雑化やヘッドの追従性の悪化を招く
という問題がある。
本発明の目的は、記憶媒体円板とヘッドとの間に通電
することなく、また両者の接触面付近に特にノズルを設
けることなく、記憶媒体円板とスライダとの吸着事故を
防止し得る回転円板型記憶装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の回転円板柄記憶装置は特許請求の範囲の各請
求項記載の構成を有するものである。
[作用] 記憶媒体円板の回転開始前に、回転円板型記憶装置の
密閉容器内の加熱手段を稼働させ、該密閉容器内の雰囲
気を加熱する。これによりトランスデューサ搭載手段で
あるスライダと記憶媒体円板との接触により形成された
微小空間における水滴および潤滑油も同時に加熱され、
水滴および潤滑油は温度の上昇によりその表面張力およ
び粘度が低下するので、スライダと記憶媒体円板との吸
着の強さ(吸着力)は弱くなり、かつ、上記加熱により
密閉容器内の雰囲気の相対湿度が低下するので前記水滴
の気化が促進され、吸着事故が発生することがなくな
る。
[参考例及び実施例] 以下、本発明の本発明に先行する第1の参考例として
の密閉形磁気ディスク装置について説明する。
第1図は該密閉形磁気ディスク装置の概観平面図、第
2図、第3図はトランスデューサを搭載したスライダと
磁気ディスクとの接触部の拡大正面図および側面図であ
る。
回転軸1には複数枚の磁気ディスク2が装着されてい
る。トランスデューサ3を搭載しているスライダ4は支
持手段5によってガイドアーム6に連結されている。ガ
イドアーム6は駆動回転軸7まわりに回転せしめられて
トランスデューサ3を磁気ディスク2の任意の半径位置
に設定する。駆動手段12はコイル10と磁石11とから成
り、ガイドアーム6を駆動回転軸7まわりに回転させ
る。これらの全体は密閉容器14により囲まれている。密
閉容器14の中には加熱手段15として例えば電気ヒータ16
が取付けられたおり、また密閉容器14の外部には、磁気
ディスク2の回転開始前に、電気ヒータ16に電源を投入
するための加熱制御手段17としての電源制御器が設けら
れている。電気ヒータ16に通電するための電流は回転軸
1を回転させるための電流、あるいは駆動手段12を駆動
させるためにコイル10に流す電流を、加熱制御手段17に
より切り換えて流用しても良い。
第2図は磁気ディスク2の停止時のスライダ4後端部
の拡大図を示している。スライダ4の後端部にはトラン
スデューサ3が搭載されており、スライダ4の浮上面19
は磁気ディスク2と部分的に接触している。磁気ディス
ク2の表面は完全に均一な平面ではなく、第2図、第3
図に誇張して示したように変形しており、このためスラ
イダ4の浮上面19と磁気ディスク2とは完全に密着する
ことなく、狭小なすき間20を形成する。このような狭小
なすき間20が形成されると毛細管現象により密閉容器14
内に空気中の水分が凝縮して水滴21が発生して、水滴の
表面張力によりスライダ4と磁気ディスク2が吸着す
る、いわゆる吸着現象(一般には単に吸着と呼ばれてい
る)が発生する。
磁気ディスク2とスライダ4の吸着の強さを吸着力F
で示すと、この吸着力Fのうち水滴21の表面張力Ftの強
さに依存すると考えられる分をFaとすれば、 Fa=C・Ft …(1) ここで、Cは正の定数 FaとFtとの厳密な関係は明らかにされていないが、式
(1)の関係があると考えられる。
また、磁気ディスク2の回転開始直後には、水滴21の
粘度による剪断力Fsが発生し、スライダ4は磁気ディス
ク2の静止時におけるスライダ4の停止位置に留まろう
とする。この剪断力Fsは次式で表される。
ここで、U:磁気ディスクの回転速度 y:スライダ/磁気ディスク間の距離 μ:粘性係数 この剪断力Fsは磁気ディスク2の回転開始直後から発
生し、粘着力Faと同じ働きをするため、ここでは吸着力
Fの中に入れて取り扱うことにする。式(1)、(2)
より吸着力Fは次式で表される。
この表面張力Ft、粘性係数μは温度に大きく依存す
る。水の表面張力Ft、粘性係数μと温度tとの関係を第
4図に示す。磁気ディスク装置の密閉容器14内の稼働前
の温度が10℃であり、これを電気ヒータ16により70℃ま
で加熱した場合の水の表面張力Ft、粘性係数μの変化に
よる吸着力Fの変化について以下に述べる。表面張力Ft
は10℃のとき74.2dyn・cm-1で、70℃のときに、64.4dyn
・cm-1(13%減少)まで低下する。また、粘性係数は、
1.307×10-3Pa・S(10℃)から0.404×10-3Pa・S(69
%減少)まで低下する。
つまり、電気ヒータ16により磁気ディスク装置の密閉
容器14内を加熱することにより、磁気ディスク2が静止
している場合(U=0)の粘着力Faを13%低減すること
が可能となり、また、磁気ディスク2が回転を開始した
直後(U≠0)の剪断力Fsを69%低減することが可能と
なる。
以上述べたように、磁気ディスク2の回転前に磁気デ
ィスク装置の密閉容器14内部を電気ヒータ16により加熱
することにより、水の表面張力Ft、粘性係数μを小さく
することができる。これにより、磁気ディスク2とスラ
イダ4とが吸着した場合の吸着力F(吸着の強さ)を、
簡単な構造で効果的に弱めることが可能となる。従っ
て、磁気ディスク2の回転開始時にスライダ4が磁気デ
ィスク2と一緒に回転して支持手段5が破損したり、あ
るいは磁気ディスク2が回転しない、というような事故
を防ぐことができる。
吸着現象は水以外にも、磁気ディスク2の表面に塗ら
れた潤滑剤(潤滑油)によっても発生する。潤滑剤の表
面長略Ft、粘性係数μの温度特性は、水の場合と同様、
温度が上昇するに従いFt、μは小さくなる。このため、
前述したのと同じ理由から、磁気ディスク装置の密閉容
器14内部の温度を磁気ディスクの回転開始前に電気ヒー
タ16で上昇させることにより、潤滑剤により発生した吸
着の吸着力を小さくすることが可能となる。特に潤滑油
の温度依存正は大きく、第5図に示す常圧における潤滑
油の動粘度と温度との関係に見られるように、温度上昇
とともに動粘度が急激に小さくなる。なお動粘度νは粘
性係数μを潤滑油の密度ρで割ったもので、次式で表さ
れる。
ν=μ/ρ …(4) このように、潤滑油によって発生した吸着現象につい
ても、第1の参考例によりその吸着力を小さくすること
が可能である。
しかも、前記のように密閉容器14内の空気を加熱する
ことは、該密閉容器内の空気の相対湿度を低下せしめ、
これにより、吸着現象を起していた水滴を気化せしめる
ことになり、この事も水滴による吸着現象の除去に大き
く寄与するものである。
本参考例では加熱制御手段17である電流制御器18を密
閉容器14の外部に設置しているが、密閉容器14の内部に
配置しても良い。
第6図は第2参考例を示す平面図である。この例にお
いて、第1図と同一符号は同一部分を示している。本参
考例では、密閉容器14の内部に加熱手段15により加熱さ
れた空気を密閉容器14の内部で循環させるための循環手
段30を設置している。本参考例では循環手段30としてフ
ァン31が設けられている。本参考例では、電気ヒータ16
の稼働時にファン31も同時に稼働させ、電気ヒータ16に
より加熱された高温空気32を密閉容器14の中で循環させ
る。これにより、密閉容器14の内部を効果的に加熱する
ことができるので密閉容器14の内部の温度を所定の目標
温度まで、すみやかに上昇させることが可能となる。こ
のため、第1の参考例と同様の効果を短時間の待ち時間
を期待することができる。
第7図は本発明の第3の参考例を示す側断面図であ
る。この例において、第1図と同一符号は同一部分を示
している。なお、回転軸1は、回転手段であるモータ22
に取付けられており、回転軸受台23により支持されてい
る。本実施例では加熱手段として、回転軸1自体を利用
している。具体的には、回転軸1に電流制御器18から電
流Iを流し、回転軸1の内部抵抗Rにより回転軸1を発
熱させることによって加熱する。このときの加熱量Qは
次式で表される。
Q=R・I2 …(5) 回転軸1で発生した熱は、密閉容器14内の空気を加熱
すると共に、熱伝導により磁気ディスク2を介してスラ
イダ4へと伝わる。このため、磁気ディスク2とスライ
ダ4との間の水滴および循環油は加熱されて、それらの
表面張力、粘度が低下し、第1の参考例と同様の効果を
得ることができる。尚、本参考例では、回転軸1を加熱
手段として利用するために、装置全体の部品数を増加さ
せることなく第1の参考例と同様の効果を期待すること
ができる。また、回転軸1で発生した熱は熱伝導により
磁気ディスク2、スライダ4へと伝えるために空気のみ
を介して磁気ディスク2、スライダ4を加熱する第1の
参考例に比べて、迅速に磁気ディスク2、スライダ4を
加熱することが可能である。
本参考例は、回転軸1の2ケ所に電極を設け通電加熱
している。このうちの一方、あるいは両方を、回転軸受
台23に設けても良い。
なお、回転軸2の内部抵抗Rが小さい場合には回転軸
1にニクロム線などの抵抗の大きい材料からなる発熱体
を取り付けて、これを加熱手段として用いても良い。或
いはまた、磁気ディスク間隔を決定するために磁気ディ
スク間に設けられたスペーサを加熱手段として用い、こ
れに電流を流して発熱させるようにしてもよい。
第8図は、第4の参考例を示す平面図である。この参
考例において第1図と同一符号は同一部分あるいはそれ
に類似のものを示している。本参考例では加熱手段とし
て密閉容器14を兼用する。磁気ディスク2の回転開始前
に該密閉容器14に電流制御器18から電流を流すと、密閉
容器14の内部抵抗により密閉容器自体が発熱体となり、
密閉容器内の雰囲気を加熱する。これにより、第1の参
考例と同様の効果を期待することができる。本参考例で
は密閉容器を加熱手段として兼用するために、加熱手段
を新たに設ける必要がなく、装置の製作が容易である。
本参考例では、密閉容器をアルミ、鉄などの導電性材
で形成すれば、上述した効果を容易に得られる。
なお、密閉容器を外部から加熱する加熱手段を設ける
ことによっても上述した効果を得ることができることは
明白である。
第9図は本発明の第1の実施例を示す平面図である。
この実施例において第1図と同一符号は同一部分あるい
は類似のものを示している。本実施例では、加熱手段と
して駆動手段12のコイル10を兼用する。磁気ディスクの
回転開始前に該コイル10に電流制御器18から電流を流す
と、コイルの内部抵抗によりコイル自体が発熱体とな
り、密閉容器14内の雰囲気を加熱する。これにより、第
1の参考例と同様の効果を期待することができる。ま
た、本実施例では、駆動手段のコイルを加熱手段として
兼用するために、加熱手段を新たに設ける必要がなく、
装置の製作が容易である。なお、コイル10に電流を通電
したときにガイドアーム6が駆動回転軸7まわりに回転
してスライダ4が半径方向に移動しないように、例え
ば、ガイドアーム6が駆動回転軸7のまわりに回転し終
った位置で、回転しないように電流を印加する。コイル
に電流を流したときにスライダが半径方向に移動しなけ
れば特に上記方法でなくても良い。
第10図は第5の参考例を示す正面図である。この例に
おいて、第1の参考例と同一符号は同一部分を示してい
る。本参考例では密閉容器14の中に温度または湿度検出
手段33が設けられており、該検出手段は加熱制御手段17
である電流制御器18に接続されている。電流制御器18は
磁気ディスク回転前に加熱手段15である電気ヒータ16に
通電し加熱する。そして、検出手段33からの信号によ
り、回転円板型記憶装置の密閉容器14内の雰囲気が所定
の温度または湿度に達したことを検出した時点で加熱を
中止する。これにより、第1の参考例と同様の効果を期
待することができるとともに、過剰加熱による装置の破
損や過剰加熱によるエネルギ(本参考例では電力)の浪
費を防止することが可能となる。
本発明の第2の実施例として、吸着検出手段を設け、
吸着が発生していることを検出した場合には加熱を行な
い、吸着が発生していないことを検出した場合には加熱
を行なわないように、加熱制御手段でコントロールする
ことにより、加熱のためのエネルギを節約することが可
能となる。本発明の第3の実施例として、吸着検出手段
としては、磁気ディスク2の回転開始前に、例えば駆動
手段12のコイル10に所定の電流(万一吸着現象が発生し
ている場合でも磁気ヘッドに損傷を与えない程度の力を
与えるような電流)を流したときに、スライダ4が磁気
ディスク2の上の所定の半径位置に移動するか、あるい
は移動しないかということを検知する手段を用いればよ
い。
以上の各参考例及び各実施例は磁気ディスクを水平に
配置する横型の磁気ディスク装置に関するものであった
が、次に、第6の参考例として、磁気ディスクをディス
ク面が鉛直であるように配置する立型のディスク装置に
かする1参考例の概略斜視図を第11図に示す。この図に
おいて複数枚の磁気ディスク2は鉛直配置にて回転軸1
に装着され、夫々の磁気ヘッドスライダ4は磁気ディス
クの半径方向にリニアに移動可能な様にリニア駆動手段
によって動かされるようになっている。装置全体を包囲
している密閉容器14内には、容器14内の空気を加熱する
手段として電気ヒータ16が設けられている。この電気ヒ
ータは全ての磁気ヘッドのスライダ4の下方にある様に
設けるのが好ましい。このようにすると、ヒータ16によ
り加熱された空気がスライダ4に向かって上昇する様な
自然対流が生じ、スライダと磁気ディスクとの吸着現象
を効果的に解除することができる。
立型磁気ディスク装置に限らず、先述のような横型の
磁気ディスク装置においても自然対流により吸着現象解
除の効果を収めるには、加熱手段たるヒータ16は、磁気
ヘッドのスライダの下方(磁気ディスク複数枚に対して
磁気ヘッドが複数個ある場合には最下位の磁気ヘッドス
ライダの下方)にあるように設けるのが好ましい。
以上、幾つかの異なる参考例及び実施例を述べたが、
これらの変形参考例及び実施例も可能である。例えば、
密閉容器内の空気を循環させるファンは第6図の参考例
に限らず、他の横型または立型の磁気ディスク装置に設
けることができる。また、磁気ディスクの回転軸自体も
しくはこれに取付けられたニクロム線等の発熱体または
磁気ディスク間のスペーサ自体または密閉容器自体もし
くは磁気ヘッド駆動手段のコイル自体を加熱手段として
用いることは、他の横型または立型の磁気ディスク装置
においても適用可能である。更には、密閉容器内に設け
た温度もしくは湿度検出手段の検出出力を用いて加熱手
段の作動の制御を行なうこと、または、吸着現象の有無
を検出する吸着検出手段によって加熱手段の制御を行な
うことは、他の横型または立型の磁気ディスク装置にお
いても適用可能である。
[発明の効果] 本発明によれば、記憶媒体円板とヘッドのスライダと
が吸着したときに記憶媒体円板の回転開始時にその吸着
力を弱くすることができるのでスライダが記憶媒体円板
と共に回転してスライダ支持手段が破損したり、あるい
は記憶媒体円板の表面が破損するという所謂吸着事故を
防ぐことが可能となる。
しかも、乾燥空気吹き付けノズルをスライダ近傍に設
ける先述の従来技術における如き問題が回避され、構造
上も極めて簡単であるという利点がある。また、駆動手
段のコイルを加熱手段として兼用するために、加熱手段
を新たに設ける必要がなく、装置の製作が容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例の概略平面図、第2図お
よび第3図はスライダの正面図および側面図、第4図は
水の表面張力および粘性係数と温度との関係を示す図、
第5図は潤滑油の動粘度と温度との関係を示す図、第6
図は本発明の第2の実施例の概略平面図、第7図は本発
明の第3の実施例の概略側面図、第8図、第9図および
第10図は本発明の夫々第4、第5および第6の実施例の
概略平面図、第11図は本発明の第7の実施例である立型
磁気ディスク装置の概略斜視図である。 1……回転軸、2……磁気ディスク 3……トランスデューサ、4……スライダ 5……支持手段、6……ガイドアーム 10……駆動用コイル、11……磁石 14……密閉容器、15……加熱手段 16……電気ヒータ、18……電流制御器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に装着された記憶媒体円板と、記憶
    媒体円板に対向するトランスデューサを搭載したスライ
    ダと、スライダを支持する支持手段と、スライダを記憶
    媒体円板に対して移動せしめるよう、コイルに電流を流
    すことにより該支持手段を回転駆動する駆動手段と、上
    記の全てを包囲する密閉容器とを有する装置において、 駆動手段のコイルに電流を流す加熱制御手段を備えてお
    り、 記憶媒体円板の回転開始前に、駆動手段が支持手段を記
    憶媒体円板に対して回転駆動させない状態で該加熱制御
    手段によりコイルに電流を流して該コイルを加熱する ことを特徴とする回転円板型記憶装置。
  2. 【請求項2】記憶媒体円板とスライダとの吸着現象が生
    じているか否かを検出する吸着検出手段を備え、吸着現
    象が生じていることを該吸着検出手段が検出したとき前
    記加熱制御手段がコイルに電流を流す ことを特徴とする請求項1記載の回転円板型記憶装置。
  3. 【請求項3】前記吸着検出手段は、記憶媒体円板の回転
    開始前に、前記駆動手段に所定の駆動力を発生せしめた
    きにスライダが記憶媒体円板上で所定の移動をするか否
    かを検出するものである請求項2記載の回転円板型記憶
    装置。
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