JP2702227B2 - 耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物

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JP2702227B2 JP13518589A JP13518589A JP2702227B2 JP 2702227 B2 JP2702227 B2 JP 2702227B2 JP 13518589 A JP13518589 A JP 13518589A JP 13518589 A JP13518589 A JP 13518589A JP 2702227 B2 JP2702227 B2 JP 2702227B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はエポキシ樹脂組成物に関し、より詳細には特
定の多官能性エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ
樹脂及び高ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂の
組合せとハロゲン化ビスフェノール類とを反応させるこ
とによって得られる作業性が良く、かつ耐熱性および難
燃性に優れたエポキシ樹脂組成物に関する。
<従来の技術> エポキシ樹脂に芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミ
ン、ポリアミドアミン、アミンアダクト、ジシアンジア
ミド、酸無水物、フェノールノポラック樹脂系などの各
種硬化剤を配合したものが、接着剤、塗料、成形材料、
注型材料などとして用いられており、またかかる配合物
を溶剤でワニス化し、これを補強用基材に含浸、塗布さ
せ、積層板成形用として用いられることも従来から周知
である。
ところで、近年特に電気・電子分野における小型化、
精密化に伴ない、電子部品の接着剤、絶縁塗料、封止
材、積層板などの用途においては、高温使用時の信頼性
を高めるために、耐熱性の向上が強く求められている。
即ち、従来市販されているビスフェノールA型エポキシ
樹脂を用いて調製された接着剤、塗料、封止材、積層板
などは、熱変形温度もしくは電気絶縁性が概して低く、
その結果として信頼性に欠けるという問題がみられた。
また、これら電気・電子分野で使用される材料には、
さらに高い難燃性が要求され、例えば、積層板(例えば
ガラスクロスとエポキシ樹脂とを積層させたプリント回
路基板)の材料として使用される難燃性エポキシ樹脂と
しては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、例えばエポ
キシ当量190程度の液状ビスフェノールA型エポキシ樹
脂とテトラブロムビスフェノールAとを反応して得られ
る直鎖状のエポキシ樹脂が知られている。この直鎖状エ
ポキシ樹脂を例えば積層成形に使用されている汎用性の
高い硬化剤であるジシアンジアミドを使用して硬化した
場合、硬化物(ブロム含量20〜22重量%)のガラス転移
温度(Tg)は120〜130℃と低いものである。この硬化物
の耐熱性を高めるために、上記エポキシ樹脂にオルソク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂等の多官能性エポキシ樹脂を多量に
添加すると、難燃性が低下すると共に成形性が不良にな
り、これら多官能性エポキシ樹脂の添加量が制限される
という欠点がある。
このように従来公知のエポキシ樹脂組成物において
は、耐熱性と、難燃性とは相反する傾向にあり、耐熱性
と難燃性とが共に優れたエポキシ樹脂組成物は知られて
いない。高性能化が要求される電子分野において、高温
時における硬化物の信頼性を高めるために、耐熱性と難
燃性とが共に優れているエポキシ樹脂組成物が強く要望
されている。
さらに、上記オルソクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の多官能
性エポキシ樹脂からの硬化物は、弾性率が高いので硬く
て脆く、ヒートショックによるクラックが発生し易いな
どのように機械的特性が劣るものである。
特開昭63−3015号公報、特開昭63−264623号公報には
これらの性能を改良する樹脂として、特定の3官能性エ
ポキシ樹脂と、この樹脂とハロゲン化ビスフェノール類
とを反応させることによって得られるエポキシ樹脂組成
物が開示されている。しかしこれらの樹脂および組成物
の場合、十分な難燃性を付与しようとすれば樹脂および
組成物の粘度が高くなり、また、粘度を下げようとすれ
ば耐熱性も低下する。
<発明が解決しようとする課題> 本発明者は、特定の構造を有する多官能性エポキシ樹
脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂及びハロゲン化ビス
フェノール型エポキシ樹脂の組合せとハロゲン化ビスフ
ェノール類とを触媒の存在下に反応させて得られたエポ
キシ樹脂組成物が作業性、加工性が良くかつ、優れた耐
熱性と難燃性を兼ね備えていることを見出した。
本発明の目的は低粘度で作業性、加工性が良く、かつ
硬化することによって耐熱性と難燃性が共に優れている
絶縁塗料、封止材、成形品を製造することのできる新規
なエポキシ樹脂組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、低粘度でかつ高分子量分子種を
ほとんど含まず、補強用基材例えばガラスクロス等への
含浸性が良く、かつ硬化物が、耐熱性と難燃性とに共に
優れており、高温時において機械的強度、電気絶縁性等
の信頼性が向上した積層物を製造することのできる新規
なエポキシ樹脂組成物を提供することである。
<課題を解決するための手段> 本発明は、(A)下記一般式[1] 式中R1,R2およびR3は夫々独立に水素原子または炭素数
4以下のアルキル基であり、nは0または1の数であ
り、 Yは一般式[1b] または一般式[1c] ここで、R4,R5,R6およびR7は、夫々独立に水素原子また
は炭素数4以下のアルキル基である、 で表わされるトリスフェノール化合物とエピハロヒド
リンまたはβ−メチルエピハロヒドリンとの縮合によっ
て得られた多官能性エポキシ樹脂と、 (B)ビスフェノール類とエピハロヒドリンまたはβ
−メチルエピハロヒドリンとの縮合によって得られたビ
スフェノール型エポキシ樹脂と、 (D)ハロゲン化ビスフェノール類とエピハロヒドリ
ンまたはβ−メチルエピハロヒドリンとの縮合により得
られた高ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂との
混合物を、 (C)ハロゲン化ビスフェノール類と触媒の存在下で
反応させて得られることを特徴とするハロゲン含有エポ
キシ樹脂よりなる耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物であ
る。
また、本発明は、300〜1000、好ましくは300〜600の
エポキシ当量と、5〜30、好ましくは15〜20重量%のハ
ロゲン含有量を有するハロゲン含有エポキシ樹脂から成
る耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物が好ましい。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、下記式[I]で表わ
されるトリスフェノール化合物から誘導される(A)多
官能エポキシ樹脂、ビスフェノール類から誘導される
(B)ビスフェノール型エポキシ樹脂およびハロゲン化
ビスフェノール類から誘導される(D)高ハロゲン化ビ
スフェノール型エポキシ樹脂の混合物を(C)ハロゲン
化ビスフェノール類と反応させることにより得られる。
本発明に用いられるトリスフェノール化合物は下記一
般式[I]で表わされる。
式中R1,R2およびR3は夫々独立に水素原子または炭素数
4以下のアルキル基であり、同一であっても異なってい
てもよく、nは0又は1の数であり、 Yは一般式[1b] または一般式[1c] ここでR4,R5,R6およびR7は、夫々独立に水素原子または
炭素数4以下のアルキル基であり、同一でも異なってい
てもよい。
R1〜R7がすべて水素原子の場合が特に好ましい。
上記一般式[I]で表わされるトリスフェノール化合
物として特に好ましい物質は、例えば1−[α−メチル
−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−
[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフェニル)エチ
ル]ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−三級ブチルフェニル)ブタン、1−[α−
メチル−α−(3′,5′−ジメチル−4′−ヒドロキシ
フェニル)エチル]−4′−[α′,α′−ビス
(3″,5″−ジメチル−4″−ヒドロキシフェニル)エ
チル]ベンゼンなどである。
これらのトリスフェノール化合物と、エピハロヒドリ
ンまたはβ−メチルエピハロヒドリン好ましくはエピク
ロルヒドリンまたはβ−メチルエピクロルヒドリンとを
適当なエーテル化触媒の存在下にエーテル化し、次いで
脱ハロゲン化水素する等従来公知の反応によって多官能
性エポキシ樹脂が得られる。本発明に用いる(A)多官
能性エポキシ樹脂は、室温において半固形から固形であ
り、軟化点が130℃以下、好ましくは80℃以下、エポキ
シ当量が154乃至380、好ましくは190〜230のものであ
る。また、加水分解性塩素0.03wt%以下である。
本発明に用いられる(B)ビスフェノール型エポキシ
樹脂としては、ビスフェノール類とエピハロヒドリンま
たはβ−メチルエピハロヒドリン、好ましくはエピクロ
ルヒドリンまたはβ−メチルエピクロルヒドリンから誘
導されるものであり、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、1,1−ビス(ヒ
ドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂等の2官能性
エポキシ樹脂が好ましく、特にビスフェノール型エポキ
シ樹脂が好ましい。また150〜300、特に160〜230のエポ
キシ当量を有するものが好ましい。
本発明に用いられる(D)高ハロゲン化ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂としては、ハロゲン化ビスフェノール
類と、エピハロヒドリンまたはβ−メチルエピハロヒド
リン、好ましくはエピクロヒドリン、又はβ−メチルエ
ピクロヒドリンから誘導される高ハロゲン化ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂であり、 テトラブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テ
トラブロム化ビスフェノールF型エポキシ樹脂、 1,1−ビス(3,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン型エポキシ樹脂が好ましく、300〜600、特に
300〜400のエポキシ当量を有し、45〜54、特に47〜50重
量%のブロム含有量を有するものが好ましい。
本発明に用いられる(C)ハロゲン化ビスフェノール
類としては、ブロム化ビスフェノール類が好ましく、特
にテトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフ
ェノールF、1,1−ビス(3,5−ジブロム−4−ヒドロキ
シフェニルエタンが好ましい。
本発明において多官能性エポキシ樹脂とビスフェノー
ル型エポキシ樹脂及びハロゲン化ビスフェノール型エポ
キシ樹脂の混合物とハロゲン化ビスフェノール類との反
応は、無溶媒下或いは必要に応じトルエン、キシレン等
の如き芳香族炭化水素類、メチルイソブチルケトンの如
きケトン類等の溶媒を使用し、触媒の存在下で行なう。
上記触媒としては、エポキシ基とフェノール性水酸基
との重付加反応に使用されるそれ自体公知の触媒のいず
れをも使用することができる。このような触媒として
は、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどの
塩基性触媒、テトラアルキルアンモニウムハライド、ア
ラルキルトリアルキルアンモニウムハライドなどの第4
級アンモニウム塩触媒、トリフェニルホスフィン、エチ
ルトリフェニルホスホニウムハライドなどのリン系触媒
等を挙げることができる。触媒は、使用されるエポキシ
樹脂に対し、10〜400ppm程度使用することが好ましい。
上記反応は、約120〜200℃の温度で通常常圧下に約3
〜20時間、溶融状態〜溶液状態で撹拌下に行うことがで
きる。
上記反応において(C)ハロゲン化ビスフェノール類
の使用量が多い場合には分子量が大きくなり粘度も高く
なる。また(B)ビスフェノール型エポキシ樹脂および
(D)高ハロゲン化ビスフェノール樹脂の使用量が多い
場合には粘度が低くなり、硬化物のガラス転移温度も低
下する。
このため本発明の目的のためには(A)多官能性エポ
キシ樹脂と(B)ビスフェノール型エポキシ樹脂および
(C)高ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂が10
0:100:70〜100:20:5、特に100:80:50〜100:50:10が好ま
しい。
また上記反応において上記混合物とハロゲン化ビスフ
ェノール類との反応物組成は、反応生成エポキシ樹脂組
成物中の所望ハロゲン含有量に応じて適宜選定すること
ができ、一般に反応生成物である本発明のエポキシ樹脂
組成物中のハロゲン含有量が5〜30重量%、好ましくは
10〜25重量%、特に好ましくは15〜20重量%になるよう
に選定する。また、最終エポキシ樹脂は一般に300〜100
0特に300〜600の範囲のエポキシ当量を有することが本
発明の目的に望ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要に応じて本発明
の目的を損なわない範囲において、それ自体公知の他の
エポキシ樹脂、たとえばビスフェノール型エポキシ樹
脂、低ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(たと
えば三井石油化学 R−230)、高ブロム化エポキシ樹
脂(たとえば日本化薬 ETBA−100)、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂等と併用することができる。使用に際して
は、一般に通常のエポキシ樹脂用硬化剤として知られて
いる脂肪族アミン系、芳香族アミン系、アミンアダク
ト、ジシアンジアミド、フェノールノボラック樹脂、オ
ルトクレゾールノボラック樹脂、酸無水物等の硬化剤を
配合した組成物の形で、電気絶縁塗料、成形材料、封止
材、積層板等の製造に用いることができる。
用いられる硬化剤の使用量は、硬化剤の種類によって
も異なるが、例えばポリアミン類を用いる場合には、エ
ポキシ当量と活性水素当量との比を基準とする。また、
硬化促進剤も必要に応じて使用できる。
塗料として用いられる場合には、汎用の着色剤(顔
料)、充填剤、溶剤、消泡剤等を配合して調製され、成
形材料の封止材の場合には種々の充填材を使用すること
が出来る。積層板用エポキシ樹脂組成物として用いられ
る場合には、一般にはトルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン類などの溶剤を用いてワニ
スに調製される。調製されたエポキシ樹脂組成物は、こ
れをガラスクロス、カーボンファイバー、グラスファイ
バー、紙、石綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド
繊維(商標ケプラー)などの補強用基材に含浸させ、こ
れをプリプレグとした後、プレスで加熱加圧して積層板
に成形される。
<実施例> 以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1) エピクロルヒドリン462.5g、1−[α−メチル−α
(4′−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α′,
α′−ビス(4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベン
ゼン141.3gを撹拌機および還流装置を備えた容器1の
ガラス製四つ口フラスコに仕込み、撹拌しながら、70℃
に温度を上げた。同温で300mmHgに減圧しながら48%水
酸化ナトリム水溶液79gを3時間にわたって連続的に滴
下した。この時系内の水は連続的に系外に取り出した。
その後未反応のエピクロルヒドリンを系外に留去した。
残渣にメチルイソブチルケトン230gおよび水230gを加え
て撹拌し生成した食塩を水相に移行させた後静置し分離
した水相を除去した。次いで油相に48%水酸化ナトリウ
ム水溶液10gを加え、85℃で2時間撹拌し、第2回目の
脱塩化水素反応を行なった。その後油相を水相から分離
し、そこに30%リン酸二水素ナトリウム水溶液76gを加
えて中和を行ない、引続いて共沸蒸留による水の除去お
よびG4グラスフィルターによる塩の濾過を行なった。5m
mHg、150℃の減圧下油相からメチルイソブチルケトンを
完全に除去し、エポキシ当量212、軟化点60℃の多官能
性エポキシ樹脂(A−1)を得た。
この多官能エポキシ樹脂(A−1)213g、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(B−1)(エポキシ当量188)1
14g、テトラブロム化ビスフェノールAエポキシ樹脂
(D−1)(エポキシ当量356、日本化薬(株)登録商
標ETBA−100)47g、テトラブロム化ビスフェノールA
(C−1)124gおよびキシレン50gを1セパラブルフ
ラスコに仕込み、これにテトラメチルアンモニウムクロ
ライドの10wt%水溶液0.2ml添加した。この溶液を窒素
ガス雰囲気下で撹拌しながら加熱し、130℃になったら
反応系を減圧にし140℃まで昇温しながらキシレンと水
を除去した。
反応系を常圧に戻し、窒素ガス雰囲気下150℃で6時
間加熱を継続した。その後温度を75℃に下げてからメチ
ルエチルケトンを170g加えて溶解した。その結果エポキ
シ当量510(固形で382)、ブロム含量14.1wt%(固形で
19.1)、粘度690cps/25℃、固形分74.8wt%のエポキシ
樹脂メチルエチルケトン溶液が得られた。
このエポキシ樹脂メチルエチルケトン溶液(固形分と
して100重量部)と、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル15重量部、ジメチルホルムアミド15重量部、ジシ
アンジアミド(活性水素基/エポキシ基=0.65/1相当
量)および2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2重
量部を混合しワニスを作った。
このワニスをガラスクロス(日東紡績(株)製WE−18
K−BZ2)に含浸させて150℃で5分間加熱し半硬化した
プリプレグを得た。このプリプレグを9枚重ねて180℃,
10kgf/cm2,60分間の成形条件下でガラスクロス積層板を
作成した。成形された積層板はガラス転移温度(Tg)が
190℃で、難燃性は94V−0(UL法)であった。
結果を表1に示した。
(実施例2〜4) 実施例1と同様にして、ただし表1に示した量の原材
料を用いて、ガラスクロス積層板を作成した。実施例1
と同様の測定を行い結果を表1に示した。
(比較例1〜2) 実施例1と同様にして、ただし比較例1はテトラブロ
ム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ETBA−100)用
いず、比較例2はビスフェノールA型エポキシ樹脂およ
びテトラブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ET
BA−100)を用いないでガラスクロス積層板を作成し
た。実施例1と同様の測定を行い結果を表1に示した。
<発明の効果> 本発明の耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物は、特定のト
リスフェノール類から由来する多官能性エポキシ樹脂
に、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂
と、高ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂を混合
したものをハロゲン化ビスフェノールと反応させること
によって得られるエポキシ樹脂組成物であるため、実施
例および比較例から明らかなように従来公知の耐熱性、
難燃性エポキシ樹脂に比して、作業性、加工性が良く、
かつ耐熱性、難燃性も十分に優れた硬化物を与えること
ができる。
従って本発明のエポキシ樹脂組成物は、ガラスクロス
等の補強材への含浸性が良い。また積層成形した硬化物
は、耐熱性、難燃性が共に優れ、高温時における信頼性
の向上した、特に電子部品として有用な積層物である。
更に本発明のエポキシ樹脂組成物は、トリスフェノー
ル類から誘導された多官能エポキシ樹脂を主成分として
いるにもかかわらず、メチルエチルケトン等の有機溶媒
に完全に溶解するなど実質上線状で、ゲルを含まない構
造となっており、種々の用途に使用する場合にも、作業
性、加工性に優れているという利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 勇雄 千葉県市原市千種海岸3番地 三井石油 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−313519(JP,A) 特開 平1−308422(JP,A) 特開 昭63−264623(JP,A) 特開 昭63−152613(JP,A) 特開 昭62−74923(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式[1] 式中R1,R2およびR3は夫々独立に水素原子または炭素数
    4以下のアルキル基であり、nは0または1の数であ
    り、 Yは一般式[1b] または一般式[1c] ここでR4,R5,R6およびR7は、夫々独立に水素原子または
    炭素数4以下のアルキル基である、 で表わされるトリスフェノール化合物とエピハロヒドリ
    ンまたはβ−メチルエピハロヒドリンとの縮合によって
    得られた多官能性エポキシ樹脂と、 (B)ビスフェノール類とエピハロヒドリンまたはβ−
    メチルエピハロヒドリンとの縮合によって得られたビス
    フェノール型エポキシ樹脂と、 (D)ハロゲン化ビスフェノール類とエピハロヒドリン
    またはβ−メチルエピハロヒドリンとの縮合により得ら
    れた高ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂との混
    合物を、 (C)ハロゲン化ビスフェノール類と触媒の存在下で反
    応させて得られることを特徴とするハロゲン含有エポキ
    シ樹脂よりなる耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記ハロゲン含有エポキシ樹脂が、300〜1
    000のエポキシ当量を有するものである請求項1に記載
    の耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記ハロゲン含有エポキシ樹脂が、5〜30
    重量%のハロゲン含有量を有するものである請求項1ま
    たは2に記載の耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記(C)ハロゲン化ビスフェノール類が
    テトラブロム化ビスフェノールA、テトラブロム化ビス
    フェノールB、テトラブロム化ビスフェノールF、又は
    1,1−ビス(3,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)
    エタンの何れかである請求項1〜3のいずれかに記載の
    耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記トリスフェノール化合物が1−[α−
    メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニルエチル]−4
    −[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフェニル)エ
    チル]ベンゼン、1−[α−メチル−α−(3′,5′−
    ジメチル−4′−ヒドロキシフェニル)エチル]−4′
    −[α′,α′−ビス(3″,5″−ジメチル−4″ヒド
    ロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,1,3−トリス
    (2−メチル−4−ヒドロキシ−5−三級ブチルフェニ
    ル)ブタンのいずれかである請求項1〜4のいずれかに
    記載の耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】前記ビスフェノール類が、ビスフェノール
    A、ビスフェノールB、ビスフェノールFおよび1,1−
    ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンよりなる群から
    送ばれる少なくとも1つである請求項1〜5のいずれか
    に記載の耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】前記(A)多官能エポキシ樹脂と前記
    (B)ビスフェノール型エポキシ樹脂と前記(D)高ハ
    ロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂とが、100:80:5
    0〜100:20:5の重量比の範囲内にある請求項1〜6のい
    ずれかに記載の耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物。
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