JP2700853B2 - 機能性シート - Google Patents
機能性シートInfo
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Description
表面材、あるいは靴の胛被,袋物などに使用される塩化
ビニル系樹脂製の機能性シートに関し、特に、耐薬品
性,耐汚染性,耐摩耗性に優れるとともに、耐屈曲性や
耐揉性にも優れ、頻繁な消毒を必要とする病院用などの
上記材料として、また立ったり掛けたり寝返ったりなど
が頻繁に繰り返される病院,その他の公共施設用の椅
子,ベッド,タンカーなどの表面材などとして好適な上
記機能性シートに関する。
系樹脂製のレザー、あるいは塩化ビニル樹脂製のシート
は、上記のような各種の分野において広く使用されてい
る。
布上に発泡体層が積層され、該発泡体層上に塩化ビニル
系樹脂からなる上引き層が積層されて構成されるものを
言い、塩ビシートは、このような構成に限らないシート
状物を言う。
り、加工性や耐寒性を付与したり、硬度を変化させるな
どの目的で大量の可塑剤が配合されて使用される。した
がって、上記の塩ビシートや塩ビレザーに使用される塩
化ビニル系樹脂においても、可塑剤が大量に配合されて
いる。
使用するうちに、シートあるいはレザーの表面側に徐々
に移行し、シートあるいはレザー表面の随所に可塑剤の
被膜を形成する(この現象をブリードと呼んでいる)。
可塑剤がブリードすると、可塑剤の油性に起因して、汚
れが付着し易く、ベタ付き感が発生する。しかも、表面
にブリードした可塑剤、あるいは該可塑剤に同伴する安
定剤などを栄養源として、各種の細菌が繁殖する虞れも
ある。
剤に対する耐性が低く、上記のシートやレザーの表面を
このような極性の高い消毒薬で消毒する場合、材質変化
が生じて、表面が劣化、硬化、変色などするため、実際
上、消毒が不可能な材料とされている。
来、シートやレザーの表面を表面処理剤で処理する技術
が開発されている。この技術によれば、可塑剤(あるい
はこれに同伴する各種添加剤)の表面へのブリードを抑
制することができるため、塵や埃などの付着を防止し、
付着しても落ち易く、ベタ付き感をも解消するなどある
程度の効果を得ることができる。
策とはなっておらず、付着自体を防止することができな
いばかりか、一旦付着すると、落ち難い上、シートやレ
ザーの表面への付着にとどまらず、塩化ビニル系樹脂層
にエンボス加工により形成された細かい凹凸紋(シボと
呼ばれる)の内部にまで入り込み、さらには塩化ビニル
系樹脂層中に滲み込み、除去不可能となる。しかも、こ
の油性の汚れが、各種細菌の栄養源となる虞れもある。
に極性の高い薬剤に対する耐性が優れているとは言え
ず、頻繁な消毒を必要とする箇所で使用されるシートや
レザーの表面処理剤としては必ずしも適してはいない。
加えて、表面処理剤は、水や溶剤などにより流出し易い
と言う欠点もある。
理技術に代えて、フッ素系樹脂フィルムを接着剤により
塩ビシートや塩ビレザー上に貼着する技術が開発され、
広く採用されつつある。
れに対しても良好な効果を発揮し、耐汚染性、延いては
細菌の繁殖防止性が充分となる上、フッ素系樹脂フィル
ムによる耐薬品性、延いては消毒適性性、あるいは耐摩
耗性、耐久性などの特性をも付与する。したがって、フ
ッ素系樹脂フィルムを表面に貼着したシートやレザー
は、耐汚染性,耐薬品性,耐摩耗性,耐久性に優れた言
わゆる機能性シートあるいは機能性レザーとして、広い
範囲での使用が期待される。
た従来の機能性シートや機能性レザーは、激しい屈曲作
用や揉み作用が加わった場合、表面に微細な亀裂が発生
することがある。特に、椅子や、病院の診察台などの表
面材に使用される場合、立ち上がる時や腰掛ける時、あ
るいは姿勢を変える際などに、激しい屈曲や揉み作用が
加わり、これらが頻繁に繰り返されると、上記の亀裂の
発生は必至となる。
裂から消毒薬が内部に浸透し、内部の塩化ビニル系樹脂
を変質させる。また、亀裂から塩化ビニル系樹脂に使用
されている可塑剤や安定剤などの添加剤が表面にブリー
ドする可能性も生じ、これらがブリードした場合には、
前述したように、汚染、あるいは細菌の繁殖なども懸念
される。加えて、亀裂から細菌が内部に進入して繁殖す
ることも懸念される。
性レザーにおいては、優れた耐屈曲性および耐揉性をも
備えたものの開発が急務とされている。
されたものであって、耐薬品性,耐汚染性,耐摩耗性な
どに優れた機能性シートや機能性レザー(以下、両者を
「機能性シート」と言う)であるとともに、耐屈曲性お
よび耐揉性にも優れ、激しい屈曲や揉み作用が頻繁に繰
り返し加わっても、亀裂の発生がなく、したがって病院
などでの使用に際し、長期間に渡って、消毒が可能であ
り、かつ細菌の繁殖し難い機能性シートを提供すること
を目的とする。
は、接着層を介して非発泡の塩化ビニル系樹脂層(この
非発泡の塩化ビニル系樹脂層を「塩化ビニル系樹脂層」
と記す)とフッ素系樹脂層とを積層してなるシートであ
って、この塩化ビニル系樹脂層が、軟質の複数層で、か
つ非接着層側には接着層側に比してより軟質な層が配さ
れてなることを特徴とする。
層は、非接着層側から接着層側に行くにしたがって、軟
質度が順次低くなっていてもよい。さらに、上記の塩化
ビニル系樹脂層の非接着層側には発泡体層および基布
を、この順序で有していてもよい。
しては、ポリ塩化ビニル,塩化ビニルモノマーと共重合
可能な他のモノマーとの共重合体,あるいはこれら樹脂
のブレンド体など、この種のシートの素材として従来か
ら使用されている軟質の塩化ビニル系樹脂による層が使
用できる。
他のモノマーとしては、例えば、エチレン,プロピレ
ン,酢酸ビニル,塩化ビニリデン,アクリル酸,アクリ
ル酸エステル,メタクリル酸,メタクリル酸エステル,
マレイン酸,フマル酸アクリロニトリルなどが挙げられ
る。
として、ジブチルフタレート,ジイソブチルフタレー
ト,ジオクチルフタレート,ジドデシルフタレート,ブ
チルベンジルフタレート,ジイソデシルフタレート,ジ
ヘキシルフタレート,ジイソノニルフタレート,ジオク
チルアジペート,ジイソデシルアジペート,ジブチルセ
バケート,ジオクチルセバケート,トリブチルフォスフ
ェート,トリクレジルフォスフェート,トリフェニルフ
ォスフェート,トリクロルエチルフォスフェート,トリ
オクチルフォスフェート,ジフェニルクレジルフォスフ
ェートなどの他、トリメリット酸エステル系可塑剤、エ
ポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤などが、単独で
または複数混合して配合される。
に応じて適宜最適な割合が選定されるが、一般には、多
いほど塩化ビニル系樹脂の軟質度が高く(すなわち、軟
らかく)なり、少ないほど軟質度が低く(すなわち、硬
く)なる。したがって、本発明のシートでは、非接着層
側の比較的軟質度の高い塩化ビニル系樹脂層が、接着層
側の比較的軟質度の低い塩化ビニル系樹脂層よりも、高
い配合割合で可塑剤を含む。
脂層において、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
可塑剤を60〜150重量部程度含み、接着層に接する
側の塩化ビニル系樹脂層において、塩化ビニル系樹脂1
00重量部に対し、可塑剤を30〜80重量部程度含む
ようにすることが好ましい。
を、非接着層側から接着層側に行くにしたがって、順次
低くする(すなわち、順次硬くする)場合には、上記の
配合割合を目安にして、非接着層側の塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して可塑剤60〜150重量部から、
接着層に接する側の塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して可塑剤30〜80重量部までの間の値において、接
着層側に行くにしたがって順次可塑剤の割合が少なくな
るように調整すればよい。
上のような可塑剤の他に、必要に応じて着色剤,安定
剤,防汚剤,防黴剤,滑剤,難燃剤などの添加剤を適量
添加したものであってもよい。
ると風合いが硬くなるため、柔軟な風合いを得る上では
薄い方が良いが、余り薄すぎると機械的強度が低下し、
用途が狭くなる傾向にある。したがって、本発明のシー
トでは、塩化ビニル系樹脂層全体の厚味で、0.5〜
1.3mm程度とすることが好ましい。
合は、両層を同じ厚味としてもよいし、異なる厚味とし
てもよい。後者の場合は、非接着層側の塩化ビニル系樹
脂層、すなわち比較的軟らかい塩化ビニル系樹脂層の厚
味を、接着層側の塩化ビニル系樹脂層、すなわち比較的
硬い塩化ビニル系樹脂層の厚味より、厚くすることが本
発明のシートの耐屈曲性および耐揉性を向上させる上で
好ましい。
る場合にも、各層を同じ厚味としてもよいし、異なる厚
味とすることもできる。後者の場合は、非接着層側から
接着層側に行くにしたがって(すなわち、比較的軟らか
い塩化ビニル系樹脂層から比較的硬い塩化ビニル系樹脂
層に行くにしたがって)、次第に薄くなるようにするこ
とが本発明のシートの耐屈曲性および耐揉性を向上させ
る上で好ましい。
介して積層させるフッ素系樹脂層としては、四フッ化エ
チレン,三フッ化塩化エチレン,フッ化ビニリデン,フ
ッ化ビニル,六フッ化プロピレン,パーフルオロビニル
エーテル,その他のフッ素含有モノマーの単独重合体ま
たは共重合体、あるいはこれらのフッ素含有モノマーと
フッ素を含有しないモノマーとの共重合体、例えばエチ
レン−四フッ化エチレン共重合体,エチレン−三フッ化
塩化エチレン共重合体などによる層が使用される。
て紫外線吸収剤,着色剤,安定剤,防汚剤,防黴剤,滑
剤,難燃剤などの添加剤を適量添加したものであっても
よい。
明のシート表面が硬くなりすぎて、柔軟な風合いとなら
ないばかりか、該層の表面にエンボス加工や湿熱条件下
での揉み加工(前述の本発明者らによる先願公報参照)
などにより微細な凹凸紋(以下、「シボ」と言う)を形
成する場合にはシボ形成も不良となり、加えて材料コス
トが大幅にアップする。逆に薄すぎると、耐薬品性が向
上しないのみならず、表面強度が低下して耐摩耗性,耐
久性も向上しない。したがって、本発明のシートでは、
1〜50μm程度、好ましくは5〜20μm程度が適し
ている。
ボが形成されていてもよいのみならず、接着層側の塩化
ビニル系樹脂層上に、通常の塩ビシート(塩ビレザー)
の場合と同様に、天然レザーの表面模様に近似させた言
わゆる雲柄などの模様、その他適宜の模様がプリントさ
れていてもよい。
層とは接着性に欠けるため、これら両層の間には接着層
を介在させる。この接着層としては、フッ素系樹脂と塩
化ビニル系樹脂とを強固に接着し得る性質のものであれ
ばどのようなものでも使用でき、例えばアクリル系,ア
クリルエポキシ系,アクリルフェノール変性ビニル系,
塩化ビニリデン系,ポリエステル系などの感温接着剤な
どによる層が使用される。接着層の厚味は特に限定され
ず、上記の両樹脂を強固に接着することのできる厚味が
あれば充分である。
は、以上の3つの樹脂からなる層構造のものに、発泡体
層および/または基布を加えた構造のものであってもよ
い。この場合、非接着層側の塩化ビニル系樹脂層の下層
に、発泡体層と基布とがこの順序で位置するように加え
られるか、あるいは発泡体層または基布がそれぞれ単独
で直接接して加えられる。
製の織布,不織布,編布など、通常この種のシートに使
用されている基布材が好ましく使用でき、特に本発明の
シートの耐屈曲性や耐揉性をより一層向上させるため
に、伸縮性の高い編布などが適している。基布の厚味
は、特に限定せず、本発明のシートの使用目的に応じ
て、適宜の厚味が選定される。
ル樹脂,酢酸ビニル樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合樹脂,アクリル系樹脂などのこの種シートに使用され
ている通常の合成樹脂、発泡剤、および必要に応じて使
用される可塑剤,着色剤,安定剤,防汚剤,防黴剤,滑
剤,難燃剤などの各種添加剤により調製される発泡体層
が挙げられる。
好な風合いを得ることができない。また、発泡倍率は、
高ければ高い程、柔軟な風合いとなり、かつ本発明のシ
ートを軽量化する反面、発泡不良を発生する確率が高く
なり、後述する軟質の塩化ビニル系樹脂層やフッ素系樹
脂層の積層あるいは貼着を不良とし、しかも機械的強度
を低下させる。したがって、本発明のシートにおいて
は、50〜350%、好ましくは100〜200%が適
している。
は、例えば、以下のような方法によって製造することが
できる。先ず、軟質度の異なる2種以上の塩化ビニル系
樹脂層とフッ素系樹脂層とを接着層を介して積層してな
る構造のシートの製造方法について説明する。
る複数の塩化ビニル系樹脂フィルムを調製するととも
に、やはり押出成形法などで、フッ素系樹脂フィルムを
調製する。得られた軟質度の異なる塩化ビニル系樹脂フ
ィルムを、軟質度の異なる2枚、あるいは軟質度が徐々
に変化するように複数枚重ねて貼り合わせる(以下、こ
れを「貼り合わせ塩化ビニル系樹脂フィルム」と言
う)。
のうち、軟質度の比較的低い塩化ビニル系樹脂フィルム
の表面、あるいはフッ素系樹脂の片面のいずれかに、前
述の接着剤を塗布し、該接着層に他方のフィルムを重ね
て貼着する。このとき、接着層として、前述の感温接着
剤を使用する場合には、加温状態にした貼り合わせ塩化
ビニル系樹脂フィルムとフッ素系樹脂フィルムとを接触
させ、次いでロール間を通過させるなどの熱圧着手段を
加味して両者を強固に貼り合わせる方法がある。
ら順に、フッ素系樹脂、接着樹脂、軟質度の比較的低い
塩化ビニル系樹脂を押出して、これらによる3層を同時
に積層成形(以下、このような複数種の樹脂を同時に押
出し複数層を同時に積層成形する方法を「共押出」と言
う)し、この3層構造のものを、別途押出成形法などで
成形した軟質度が比較的高い塩化ビニル系樹脂フィルム
と、上記の接着剤や熱融着などで貼り合わせる方法もあ
る。このとき、この塩化ビニル系樹脂フィルムとして、
軟質度の異なる2種以上のフィルムをそれぞれ成形し、
軟質度が順次変化するように貼り合わせたものや、軟質
度の順次異なる2種以上のフィルムを共押出成形したも
のなどを使用することもできる。
度が上から順に高くなる2種以上の塩化ビニル系樹脂を
も、上記のフッ素系樹脂および接着剤と同時に共押出し
て、4層以上の構造のものを一度に製造する方法も採用
できる。
に、発泡体層と基布とを、この順序で積層してなる構造
のシートの製造方法について説明する。
ーの製造方法と同様にして、前述の発泡体層を形成し、
この上に軟質度の異なる塩化ビニル系樹脂層を下から順
に軟質度が低くなるように形成する。この後、前述の接
着剤によりフッ素系樹脂フィルムを貼着して製造する方
法がある。
塩化ビニル系樹脂層を1層のみ、あるいは下から順次低
くなるように複数層を形成しておく。そして、最上層の
塩化ビニル系樹脂層と、前述の共押出により製造した3
層または4層以上の構造を有する本発明のシートとを、
接着剤や熱融着などにより貼り合わせる方法もある。
4層以上の構造の本発明のシートを貼り合わせる際に、
軟質度が順に異なる複数枚の塩化ビニル系樹脂フィルム
や、軟質度が順に異なるように共押出により成形した複
数層の塩化ビニル系樹脂フィルムを介在させる方法もあ
る。
ッ素系樹脂フィルムにシボを形成するには、上記のよう
にして製造した本発明のシートを、エンボス加工した
り、湿熱条件下で揉み加工したり、あるいはこの揉み加
工に先立ってエンボス加工すればよい。さらに、本発明
のシートにおいて、最上層となる塩化ビニル系樹脂フィ
ルムの表面に、前述の雲柄,その他の模様をプリントし
ておき、この後、フッ素系樹脂フィルムを貼着させるこ
ともできる。
として使用され、軟質塩化ビニル系樹脂層あるいは基布
が、家具,車両あるいは建造物などへの取付け面として
使用される。この取付けに際し、シート表面に取付けに
よるシワが発生しないよう、シートにかなりの張力が加
えられる。しかも、本発明のシートが取付けられた家
具,車両,建造物などの使用状況によっても、本発明の
シートにはかなりの屈曲力や揉み力などが加えられる。
し、複数層で構成され、かつ表面層としてのフッ素系樹
脂層側から下方に行くにしたがって軟質度が順次高く
(軟らかく)なるように構成されている軟質塩化ビニル
系樹脂層が、優れた耐性を示して、長期間亀裂などの不
都合の発生を効果的に防止する作用をなす。
フッ素系樹脂に由来する優れた耐薬品性,耐汚染性,耐
摩耗性を有しており、頻繁な消毒に充分に耐えるのみな
らず、細菌の栄養源となる可塑剤や安定剤などのブリー
ドもないため、細菌の繁殖をも極力抑えることができ
る。
性,耐汚染性,耐摩耗性に優れた通常の機能性シートに
加え、耐屈曲性や耐揉性などにも極めて優れており、最
近の複雑な社会様式に最適な新しい機能性シートとして
の特性を有するものである。
製造した。先ず、基布(厚さ0.35mmのメリヤス)
1上に、表1の組成からなる発泡体層(厚さ0.3m
m,発泡倍率150%)2をカレンダー法により積層
し、この上に表2の組性からなる軟質度が比較的高い塩
化ビニル系樹脂層(厚さ0.2mm)3をカレンダー法
により積層した後、200℃で1分間加熱し、発泡させ
て積層体S1を調製した。一方、表3に示す組成からな
る軟質度が比較的低い塩化ビニル系樹脂層(厚さ0.0
30mm)4と接着樹脂層(ポリメチルメタクリレー
ト、厚さ0.014mm)5とフッ化ビニリデン層(厚
さ0.006mm)6とからなる積層体S2を共押出成
形により調製した。次いで、150℃に加熱した上記の
積層体S1の塩化ビニル系樹脂層3上に、やはり150
℃に加熱した上記の積層体S2を、該積層体S2の塩化
ビニル系樹脂層4が接するように載置し、ロール間で加
圧し、両積層体S1とS2とを強固に接着させて、本発
明のシートを得た。
施例1で使用したものと同じ基布上1に、実施例1の表
1の組成からなる発泡体層(厚さ0.3mm,発泡倍率
150%)2をカレンダー法により積層し、この上に表
4の組性からなる軟質塩化ビニル系樹脂層(厚さ0.2
mm)31をカレンダー法により積層し、200℃で1
分間加熱し、発泡させて積層体を調製した。この積層体
と、裏面(軟質塩化ビニル系樹脂層31との接触面)に
厚さ0.014mmの接着樹脂(ポリメチルメタクリレ
ート)51を位置させて共押出により成形したフッ化ビ
ニリデンフィルム(厚さ0.006mm)61とを、該
接着樹脂層51を軟質塩化ビニル系樹脂層31に接触さ
せて、ロール間で加圧し、積層体とフッ化ビニリデンフ
ィルム61とを強固に接着させて、比較のシートを得
た。
較のシートについての物性を、表5に示した。
る2つの塩化ビニル系樹脂層と、接着層と、フッ化ビニ
リデン層とからなる4層構造の積層体を共押出成形によ
り調製して本発明のシートを得た。なお、表2の組成か
らなる軟質度の比較的高い塩化ビニル系樹脂層を最外層
とし、表3の組成からなる軟質度の比較的低い塩化ビニ
ル系樹脂層を接着層と接触させるようにした。このよう
にして得られた本発明のシートについて、上記と同様の
各種の物性とセルト特性とを測定したところ、表5の実
施例1とほぼ同様の結果を示した。
表3と同様にした組成からなる塩化ビニル系樹脂層を、
図1の積層体S1の塩化ビニル系樹脂層3の上にカレン
ダー法により成形したものを使用する以外は、実施例1
と同様にして本発明のシートを調製し、このシートにつ
いても上記と同様の各種の物性とセルト特性とを測定し
たところ、表5の実施例1とほぼ同様の結果を示した。
る2つの塩化ビニル系樹脂層の間に、DOPの量を60
重量部とする以外は実施例1の表2や表3と同様にした
組成からなる塩化ビニル系樹脂層を介在させる以外は、
実施例2と同様にして本発明のシートを調製し、このシ
ートについても上記と同様の各種の物性とセルト特性と
を測定したところ、表5の実施例1とほぼ同様の結果を
示した。
よれば、フッ素系樹脂層による耐薬品性,耐汚染性,耐
移行性,耐摩耗性,耐久性などの機能を保持したまま、
軟質度の異なる2層以上の複数層の塩化ビニル系樹脂層
により優れた耐屈曲性と耐揉性とを有することができ
る。
表面材に使用され、立上り時や腰掛け時、あるいは姿勢
を変える時などに加わる激しい屈曲作用や揉み作用が頻
繁に繰り返されても、表面に微細な亀裂が発生すること
はない。しかも、頻繁な消毒にも充分に耐えることがで
きる。さらに、細菌の栄養源となる可塑剤や安定剤の移
行(ブリード)がないため、細菌の繁殖をも効果的に防
止することができる。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 接着層を介して非発泡の塩化ビニル系樹
脂層とフッ素系樹脂層とを積層してなるシートであっ
て、 前記塩化ビニル系樹脂層が、軟質の複数層で、かつ非接
着層側には接着層側に比してより軟質な層が配されてな
ることを特徴とする機能性シート。 - 【請求項2】 複数の軟質塩化ビニル系樹脂層が、非接
着層側から接着層側に行くにしたがって、軟質度が順次
低くなっていることを特徴とする請求項1に記載の機能
性シート。 - 【請求項3】 非接着層側に発泡体層および/または基
布を、この順序で有してなることを特徴とする請求項
1,2記載の機能性シート。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP5185618A JP2700853B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 機能性シート |
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---|---|---|---|
JP5185618A JP2700853B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 機能性シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH079636A JPH079636A (ja) | 1995-01-13 |
JP2700853B2 true JP2700853B2 (ja) | 1998-01-21 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5185618A Expired - Lifetime JP2700853B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 機能性シート |
Country Status (1)
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JPS63120179A (ja) * | 1986-11-10 | 1988-05-24 | Bando Chem Ind Ltd | 異方性発泡構造を有する合成皮革の製造方法 |
-
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- 1993-06-28 JP JP5185618A patent/JP2700853B2/ja not_active Expired - Lifetime
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