JP2699704B2 - 帯域阻止型フィルタ - Google Patents

帯域阻止型フィルタ

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JP2699704B2
JP2699704B2 JP20693791A JP20693791A JP2699704B2 JP 2699704 B2 JP2699704 B2 JP 2699704B2 JP 20693791 A JP20693791 A JP 20693791A JP 20693791 A JP20693791 A JP 20693791A JP 2699704 B2 JP2699704 B2 JP 2699704B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の誘電体共振器
を用いて構成した帯域阻止型フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、セルラーシステムにおいて、
各無線局には送受信機とアンテナとの間に複数チャンネ
ル分の送信共用装置と受信フィルタが設けられている
が、受信帯域の一部が接近している場合には、混信の影
響を防止するため、不要帯域の信号を除去する帯域阻止
型フィルタが用いられている。
【0003】このように、比較的高電力を扱い、しかも
小型化の要求される帯域阻止型フィルタとしては、従来
よりTMモードの誘電体共振器が用いられ、所定の帯域
において必要な減衰特性をもたせるために、TMモード
の誘電体共振器が多段接続されて一つの帯域阻止型フィ
ルタとして構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、TMモード
誘電体共振器を用いた従来の帯域阻止型フィルタにおい
ては、それぞれシングルモードのTMモード誘電体共振
器ユニットを単一のケース内に個別に配置するととも
に、各共振器ユニット間を伝送ラインで接続している。
そのため、帯域阻止型フィルタ全体が大型化していた。
たとえば10個の共振器ユニットを用いて10段の帯域
阻止型フィルタを構成すると、そのサイズは360×1
60×100mm、重量は約10kgとなる。また、そ
の価格も高くならざるを得なかった。
【0005】この発明の目的は、電気的に同一特性を保
ちつつ、全体に小型軽量化した帯域阻止型フィルタを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る帯域阻止型フィルタは、共振周波数の隣接する複数の
共振器を多段接続し、各共振器の共振周波数をそれぞれ
減衰極として、一定幅の帯域を阻止する帯域阻止型フィ
ルタにおいて、二つの柱状誘電体が直交した状態で一体
化した内部誘電体をシールドケース内に設けてなるデュ
アルモードのTMモード誘電体共振器ユニットを複数個
用い、各共振器の共振周波数を阻止帯域内の各減衰極の
周波数に設定するとともに、各共振器ユニット間をπ/
2の位相差を保って接続したことを特徴とする。
【0007】請求項2に係る帯域阻止型フィルタは、共
振周波数の隣接する複数の共振器が多段接続された、
定幅の帯域を阻止する帯域阻止型フィルタにおいて、二
つの柱状誘電体が直交した状態で一体化した内部誘電体
をシールドケース内に設けてなるデュアルモードのTM
モード誘電体共振器ユニットを複数個用い、各共振器ユ
ニットの二つの共振器の共振周波数を、減衰特性波形上
、間に三つの減衰極を挟む二つの減衰極の周波数に
れぞれ対応させるとともに、減衰特性波形上で隣接する
減衰極を生じさせる共振器を備える共振器ユニット間を
π/2の位相差を保って接続したことを特徴とする。
【0008】また、請求項3に係る帯域阻止型フィルタ
は、共振周波数の隣接する複数の共振器が多段接続され
た、一定幅の帯域を阻止する帯域阻止型フィルタにおい
て、三つの柱状誘電体が互いに直交した状態で一体化し
た内部誘電体をシールドケース内に設けてなるトリプル
モードのTMモード誘電体共振器ユニットを複数個用
い、各共振器ユニットの三つの共振器の共振周波数を、
減衰特性波形上で、それぞれの間に三つの減衰極を挟む
三つの減衰極の周波数に対応させるとともに、減衰特性
波形上で隣接する減衰極を生じさせる共振器を備える
振器ユニット間をπ/2の位相差を保って接続したこと
を特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1に係る帯域阻止型フィルタでは、共振
器ユニットとして、二つの柱状誘電体が直交した状態で
一体化した内部誘電体がシールドケース内に設けられて
なるデュアルモードのTMモード誘電体共振器ユニット
が用いられ、各共振器の共振周波数が、阻止帯域内の各
減衰極の周波数に設定されるとともに、各共振器ユニッ
ト間をπ/2の位相差を保って接続されている。このよ
うにデュアルモードのTMモード誘電体共振器ユニット
を複数個用いたことにより、共振器接続段数の1/2の
共振器ユニットを備えればよく、全体が大幅に小型軽量
化され、コストも低減される。すなわち、シングルモー
ドのTMモード誘電体共振器ユニットを用いる場合に比
較して、体積は約1/2となり、単一のシングルモード
共振器ユニットはたとえば400gであるのに対し、単
一のデュアルモード共振器は500gであるため、重量
比は500/(400×2)=5/8となる。さらに材
料費および成型費は共に約1/2となる。
【0010】請求項2記載の帯域阻止型フィルタでは、
共振器ユニットとしてデュアルモードのTMモード誘電
体共振器ユニットが用いられ、各共振器ユニットごとの
二つの共振器の共振周波数が、減衰特性波形上で、間に
三つの減衰極を挟む二つの減衰極の周波数にそれぞれ
応していて、減衰特性波形上で隣接する減衰極を生じさ
せる共振器を備える共振器ユニット間がπ/2の位相差
を保って接続されている。このように、各共振器間がπ
/2の位相差を保って接続されているため、各共振器を
共振周波数付近で短絡状態とみなせば、隣接する共振器
はオープン状態に見えて、隣接する共振器間で相互に影
響を与えない。また、各共振器ユニットの二つの共振器
の共振周波数が、減衰特性波形上で、間に三つの減衰極
を挟む二つの減衰極の周波数に対応しているため、各共
振器ユニットの二つの共振器の位相差は、後述するよう
に(π/2)×4=2πとなって、同位相となる。その
ため、同一のノード(接点)に接続することができ、両
共振器間をたとえば1/4波長の長さを有する伝送ライ
ンで接続する必要もなくなり、その伝送ラインによる損
失も低減される。例えば図4に示す等価回路のように八
つの共振器を用いて、図5に示すような特性を有する帯
域阻止型フィルタを構成する場合、各共振器間は電気角
で表せばπ/2の位相差を生じさせる伝送ライン〔波長
で表せば、(2n−1)/4波長{n:1,2,3・・
・}の伝送ライン〕L1〜L7で接続する必要がある
が、デュアルモードのTMモード誘電体共振器ユニット
内の2つの共振器の共振周波数を、減衰特性波形上で、
間に三つの減衰極を挟む二つの減衰極の周波数にそれぞ
れ設定する。例えば図4におけるR1とR5の共振器を
デュアルモードのTMモード誘電体共振器ユニット内の
2つの共振器とすれば、この2つの共振器は図4に示す
それぞれπ/2の位相差を生じさせる四つの伝送ライン
L1〜L4を介して接続することになるが、π/2×4
=2πであるから、R1とR5との間の位相差は2π、
すなわち位相差0となる。従って上記デュアルモードT
Mモード誘電体共振器ユニット内の2つの共振器(R
1,R5)は同一のノード(接点)に直接接続すること
ができる。
【0011】請求項3記載の帯域阻止型フィルタでは、
共振器ユニットとして、三つの柱状誘電体が互いに直交
した状態で一体化された内部誘電体がシールドケース内
に設けられてなるトリプルモードのTMモード誘電体共
振器ユニットが用いられ、各共振器ユニットの三つの共
振器の共振周波数が、減衰特性波形上でそれぞれの間に
三つの減衰極を挟む三つの減衰極の周波数に対応してい
る。また、減衰特性波形上で隣接する減衰極を生じさせ
る共振器を備える共振器ユニット間がπ/2の位相差を
保って接続されている。このように、トリプルモードの
TMモード誘電体共振器ユニットを用いたことにより、
3段分の共振器を単一の共振器ユニットで構成すること
ができ、共振器接続段数の1/3の共振器ユニットで構
成することができる。したがって、シングルモードのT
Mモード誘電体共振器を用いる場合に比較して、体積は
1/3、重量は約1/2、コストは約1/2となる。し
かも、各共振器ユニットの三つの共振器の共振周波数
が、減衰特性波形上でそれぞれの間に三つの減衰極を挟
三つの減衰極の周波数に対応しているため、各共振器
ユニットに構成されている三つの共振器を共通のノード
(接点)に接続することができ、各共振器ユニット間を
たとえば1/4波長の伝送ラインで接続するだけでよい
ため、組立が簡単になるだけでなく、全体により小型の
帯域阻止型フィルタが得られる。
【0012】
【実施例】この発明の第1の実施例である帯域阻止型フ
ィルタの構成を図1〜図3に示す。図1はデュアルモー
ドのTMモード誘電体共振器ユニットの構造を示す部分
破断斜視図である。図1において1は二つの柱状誘電体
1aと1bを互いに直交した状態で一体化した内部誘電
体、2は内部誘電体1と一体化したケース、3,4はケ
ース2の開口部をそれぞれ覆うシールド板である。ケー
ス2の外周面とシールド板3,4の内面または外面には
電極膜を形成している。なお、図1では内部誘電体1の
形状などを明瞭化するためにケース2の一部とシールド
板3の一部を破断し、またシールド板4をケース2から
分離して表している。図1において5x,5yは結合ル
ープであり、シールド板3の中央部に設けた開口部から
ケース内部へ突出している。これらの結合ループ5x,
5yはそれぞれ6x,6yで示す接続体とジャンクショ
ンボックス7間に接続している。ジャンクションボック
ス7にはセミリジッドケーブル8,9を接続し、それぞ
れの中心導体を接続体6x,6yに接続している。
【0013】図2は図1に示した共振器と結合ループ5
x,5yとの関係を示す図である。
【0014】図2において実線で示す矢印は柱状誘電体
1a,1b内に分布するTM110 x モードの電気力線、
破線の矢印はTM110 y モードの電気力線である。結合
ループ5xはTM110 x モードの磁界と交差してTM
110 x モードに結合する。一方、結合ループ5yはTM
110 y モードの磁界と交差してTM110 y モードと結合
する。また、両モードの磁界は直交していて、結合ルー
プ5x,5yも直交しているため、結合ループ5xはT
110 y モードとは結合せず、結合ループ5yはTM
110 x モードと結合しない。なお、結合調整部材(不図
示)の調整によって両モード間の結合を実質上0として
いる。したがって結合ループ5x,5yとそれぞれ結合
した、互いに独立した二つの共振器が構成される。
【0015】図3は図1に示したデュアルモードのTM
モード誘電体共振器ユニットを複数個接続して多段の帯
域阻止型フィルタを構成する場合の接続構造を示す。こ
のように隣接するジャンクションボックス7−7間がそ
れぞれ伝送ラインとして作用するセミリジッドケーブル
8を介して接続し、また一つのジャンクションボックス
7内に設けた二つの接続体6xと6y間を伝送ラインと
して作用するセミリジッドケーブル9を介して接続して
いる。ここで、ケーブル8,9は、阻止帯域の中心周波
数において1/4波長に相当する長さを有する。したが
って、一つの共振器ユニット内の二つの共振器間がπ/
2の位相差を保って接続され、隣接する共振器ユニット
間の共振器もπ/2の位相差を保って接続されることに
なる。たとえば四つの共振器ユニットを用い、各ジャン
クションボックス間を図3のように接続することによっ
て、8段の帯域阻止型フィルタを構成することができ
る。
【0016】次に、第1の実施例に係る8段の帯域阻止
型フィルタの等価回路を図4に、またその特性を図5お
よび図6に示す。図4においてR1〜R8はそれぞれ共
振器、L1〜L7はそれぞれ1/4波長の伝送ラインで
ある。この例では電界(容量)結合の例を示す。このよ
うに各共振器のノード間が1/4波長隔てて接続されて
いるため、各共振器間は相互に影響を与えず、各共振器
の共振周波数と外部Q(Qe)により定まる減衰特性を
重ねた特性を有する帯域阻止型フィルタが得られる。
【0017】以上のようにして構成した8段の帯域阻止
型フィルタの減衰特性を図5に示す。図5において、f
1〜f8は図4に示した共振器R1〜R8の共振周波数
にそれぞれ対応する。各共振器の共振周波数とQeは阻
止帯域の帯域幅と必要減衰量に応じて定める。また、各
共振器のQeは結合ループのケース内への突出量などに
よって調整する。
【0018】次に、第2の実施例に係る帯域阻止型フィ
ルタの構成および等価回路を図6〜図8に示す。
【0019】図6はデュアルモードのTMモード誘電体
共振器ユニットの構造を示す一部破断斜視図である。図
6において1は二つの柱状誘電体1aと1bを互いに直
交した状態で一体化した内部誘電体、2は内部誘電体1
と一体化したケース、3,4はケース2の開口部をそれ
ぞれ覆うシールド板である。ケース2の外周面とシール
ド板3,4の内面または外面には電極膜を形成してい
る。この内部誘電体1、ケース2、シールド板3,4の
構成は第1の実施例として図1に示したものと同様であ
る。共振器ユニットにおいて第1の実施例と異なる点
は、単一の接続体6を用い、接続体6とジャンクション
ボックス7との間に二つの結合ループ5x,5yを設け
たことと、一つの共振器ユニット内における二つの共振
器の共振周波数の関係である。なお、図6に示した例で
は、二つの結合ループ5x,5yを設けたが、一つの結
合ループを用いて、その向きや突出量によって二つモー
ドとの結合量およびバランスを調整してもよい。
【0020】図7は隣接するジャンクションボックス間
の接続形態を示す。このように隣接するジャンクション
ボックス7−7間をそれぞれ伝送ラインとして作用する
セミリジッドケーブル8で接続する。このケーブル8
は、阻止帯域の中心周波数において1/4波長の長さを
有し、隣接する共振器ユニット間がπ/2の位相差を保
って接続される。第1の実施例として図3に示したもの
と異なり、一つの共振器ユニット内の二つの共振器は共
通のノードで接続するようにしたため、二つの接続体
(6x,6y)間を接続する伝送ライン(9)は用いな
い。
【0021】図8は四つの共振器ユニットを用いて構成
した8段の帯域阻止型フイルタの等価回路図である。図
8においてR1〜R8はそれぞれ共振器であり、(R
1,R5)、(R2,R6)、(R3,R7)、(R
4,R8)はそれぞれ一つのデュアルモードの共振器ユ
ニットを構成している。各共振器R1〜R8の共振周波
数およびQeの関係は第1の実施例と同様である。すな
わち、一つの共振器ユニット内の二つの共振器の共振周
波数は減衰特性波形上で、間に三つの減衰極を挟む(三
つとばしの)二つの減衰極の周波数に対応しているた
め、各共振器ユニットの二つの共振器の位相差は、前述
したとおり(π/2)×4=2πとなって、同位相とな
る。そのため、同一ノードで接続することができ、第1
の実施例で示した1/4波長のセミリジッドケーブル9
は不要となる。また、隣接する共振器ユニット間が1/
4波長の伝送ラインL1〜L3で接続されているため、
各ノード間が相互に影響を受けず、八つの共振器の共振
周波数およびQeに応じた8段の帯域阻止型フィルタが
構成される。なお、8段を超える帯域阻止型フィルタを
構成する場合には、残りの段を1/4波長の伝送ライン
で接続すればよい。
【0022】次に、第3の実施例に係る帯域阻止型フィ
ルタの構成および等価回路を図9および図10に示す。
【0023】図9において1は三つの柱状誘電体1a,
1b,1cを互いに直交した状態で一体化した内部誘電
体、2は内部誘電体1と一体化したケース、3,4はケ
ース2の開口部をそれぞれ覆うシールド板である。ケー
ス2の外周面とシールド板3,4の内面または外面には
電極膜を形成している。シールド板3には中央からはず
れた位置に開口部を設けていて、その開口部からケース
内へ二つの結合ループ5a,5bを突出させている。こ
の結合ループ5a,5bは接続体6とジャンクションボ
ックス7間に接続している。このように共通の接続体6
を用いるため、TM110 x ,TM110 y ,TM110 z
対しそれぞれ独立して結合する結合ループを設けること
ができない。図9に示す例では、二つの結合ループ5
a,5bの向き等によって三つのモードとの結合量およ
びそのバランスを調整する。このように構成したトリプ
ルモードのTMモード誘電体共振器ユニットを四つ用い
て、12段の帯域阻止型フィルタを構成する。その際、
隣接するジャンクションボックス間の接続形態は、第2
の実施例として図7に示したものと同様であり、隣接す
るジャンクションボックス間を1/4波長のケーブル8
で接続する。
【0024】等価回路図10においてR1〜R12はそ
れぞれ共振器であり、その番号は12段の帯域阻止型フ
ィルタを構成する各段の番号に対応している。(R1,
R5,R9)、(R2,R6,R10)、(R3,R
7,R11)、(R4,R8,R12)はそれぞれ共振
器ユニットであり、それぞれ共通のノードで接続してい
る。このように、一つの共振器ユニット内の三つの共振
器の共振周波数が、減衰特性波形上でそれぞれの間に三
つの減衰極を挟む三つの減衰極の周波数に対応している
ため、各共振器ユニットの三つの共振器のうち二つの共
振器間の位相差はそれぞれ(π/2)×4=2πとなっ
て三つの共振器は共に同位相となり、共通のノード
続することができる。また、各共振器ユニットのノード
間が1/4波長の伝送ラインL1〜L3で接続されるた
め、一つのノードが他のノードに影響を与えることがな
く、12の共振器の共振周波数とQeの合成特性を有す
る帯域阻止型フィルタが得られる。
【0025】なお、実施例ではパッシブなTMモード誘
電体共振器ユニットを用いたが、各共振器ユニットに増
幅回路を接続することによって、アクティブ型の多段帯
域阻止型フィルタを構成してもよい。また、実施例では
各共振器の共振周波数を調整する手段については示さな
かったが、各共振器ユニットに共振周波数調整用ネジな
どを適宜設けることによって共振周波数を調整すること
ができる。
【0026】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、必要な段
数の帯域阻止型フィルタを、少ない共振器ユニットを用
いて構成することができ、小型軽量化および低コスト化
を図ることができる。
【0027】請求項2記載の発明によれば、一つの共振
器ユニット内の二つの共振器間を接続するためのケーブ
ルが不要であるため、共振器ユニット間の接続が容易に
なり、全体をさらに小型化することができる。
【0028】請求項3記載の発明によれば、3段分の共
振器を単一の共振器ユニットで構成することができ、し
かも共振器ユニット間を単一のケーブルで接続するだけ
でよいため、全体をさらに小型軽量化および低価格化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る帯域阻止型フィルタに用い
る共振器ユニットの一部破断斜視図である。
【図2】図1に示す共振器ユニットの共振モードと結合
ループとの関係を示す図である。
【図3】第1の実施例に係る帯域阻止型フィルタを構成
する共振器ユニット間の接続構造を示す図である。
【図4】第1の実施例に係る帯域阻止型フィルタの等価
回路図である。
【図5】8段の帯域阻止型フィルタの減衰特性波形図で
ある。
【図6】第2の実施例に係る帯域阻止型フィルタに用い
る共振器ユニットの一部破断斜視図である。
【図7】第2の実施例に係る帯域阻止型フィルタを構成
する各共振器間の接続構造を示す図である。
【図8】第2の実施例に係る帯域阻止型フィルタの等価
回路図である。
【図9】第3の実施例に係る帯域阻止型フィルタに用い
る共振器ユニットの一部破断斜視図である。
【図10】第3の実施例に係る帯域阻止型フィルタの等
価回路図である。
【符号の説明】
1−内部誘電体 2−ケース 3,4−シールド板 5−結合ループ 6−接続体 7−ジャンクションボックス 8,9−セミリジッドケーブル

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共振周波数の隣接する複数の共振器を多段
    接続し、各共振器の共振周波数をそれぞれ減衰極とし
    て、一定幅の帯域を阻止する帯域阻止型フィルタにおい
    て、 二つの柱状誘電体が直交した状態で一体化した内部誘電
    体をシールドケース内に設けてなるデュアルモードのT
    Mモード誘電体共振器ユニットを複数個用い、各共振器
    の共振周波数を阻止帯域内の各減衰極の周波数に設定
    るとともに、各共振器ユニット間をπ/2の位相差を保
    って接続したことを特徴とする帯域阻止型フィルタ。
  2. 【請求項2】共振周波数の隣接する複数の共振器が多段
    接続された、一定幅の帯域を阻止する帯域阻止型フィル
    タにおいて、 二つの柱状誘電体が直交した状態で一体化した内部誘電
    体をシールドケース内に設けてなるデュアルモードのT
    Mモード誘電体共振器ユニットを複数個用い、各共振器
    ユニットの二つの共振器の共振周波数を、減衰特性波形
    上で、間に三つの減衰極を挟む二つの減衰極の周波数に
    それぞれ対応させるとともに、減衰特性波形上で隣接す
    減衰極を生じさせる共振器を備える共振器ユニット間
    をπ/2の位相差を保って接続したことを特徴とする帯
    域阻止型フィルタ。
  3. 【請求項3】共振周波数の隣接する複数の共振器が多段
    接続された、一定幅の帯域を阻止する帯域阻止型フィル
    タにおいて、 三つの柱状誘電体が互いに直交した状態で一体化した内
    部誘電体をシールドケース内に設けてなるトリプルモー
    ドのTMモード誘電体共振器ユニットを複数個用い、各
    共振器ユニットの三つの共振器の共振周波数を、減衰特
    性波形上で、それぞれの間に三つの減衰極を挟む三つの
    減衰極の周波数に対応させるとともに、減衰特性波形上
    隣接する減衰極を生じさせる共振器を備える共振器ユ
    ニット間をπ/2の位相差を保って接続したことを特徴
    とする帯域阻止型フィルタ。
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