JP2699195B2 - カーポンブラックの製造方法及びその装置 - Google Patents

カーポンブラックの製造方法及びその装置

Info

Publication number
JP2699195B2
JP2699195B2 JP1127949A JP12794989A JP2699195B2 JP 2699195 B2 JP2699195 B2 JP 2699195B2 JP 1127949 A JP1127949 A JP 1127949A JP 12794989 A JP12794989 A JP 12794989A JP 2699195 B2 JP2699195 B2 JP 2699195B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction zone
carbon black
temperature combustion
combustion mixture
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1127949A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02308868A (ja
Inventor
昭則 坂上
修七 吉村
慎一 金丸
正典 唐津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP1127949A priority Critical patent/JP2699195B2/ja
Priority to CA002011322A priority patent/CA2011322A1/en
Priority to EP19900104098 priority patent/EP0386655B1/en
Priority to DE1990606050 priority patent/DE69006050T2/de
Priority to IT20367A priority patent/IT1241929B/it
Priority to BR909002405A priority patent/BR9002405A/pt
Priority to ES9001422A priority patent/ES2024801A6/es
Priority to KR1019900007437A priority patent/KR0153262B1/ko
Publication of JPH02308868A publication Critical patent/JPH02308868A/ja
Priority to US07/940,790 priority patent/US5264199A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2699195B2 publication Critical patent/JP2699195B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C1/00Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
    • C09C1/44Carbon
    • C09C1/48Carbon black
    • C09C1/50Furnace black ; Preparation thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Beans For Foods Or Fodder (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、充填材料、補強材料、導電材料及び着色顔
料などの種々の用途に用いられるファーネス法カーボン
ブラックの製造方法及びその製造装置に関する。
(従来の技術) ファーネス法によりカーボンブラックを製造するに
は、一般に円筒状のカーボンブラック製造装置の第1反
応帯域に、炉軸方向又は接線方向に酸素含有ガスと燃料
を導入して、これらの燃焼によって得られた高温燃焼混
合物流を、引続いて設置された第2反応帯域に移動させ
ながら、該混合物流中に原料炭化水素を導入してカーボ
ンブラックを生成させている。しかし、所望の物理化学
的特性を有するカーボンブラックを高収率で製造するこ
とは、その熱分解反応が複雑であるので、極めて難し
い。
特に、第1反応帯域において形成された高温燃焼混合
物流に、第2反応帯域において如何にして原料炭化水素
を混合してカーボンブラックを生成させるかは、生成カ
ーボンブラックの物性(品種)及び収量等に重大な影響
を与えるものであるが、従来、一般的には高温燃焼混合
物流に強い旋回を与えて運動エネルギーを増加させた
り、或いは反応停止域である第3反応帯域の近辺に種々
の形状の絞り部を形成させたりするなどの工夫が、試行
錯誤的に試みられてきた。しかし、まだ充分に満足でき
るカーボンブラック製造法及びその装置は開発されてい
ない。
また、特公昭47-6203号公報には、炉軸線に対して10
度〜80度の角度で取付けられた複数個の燃焼器を配置す
ることにより攪乱を発生させ、これに原料炭化水素を交
差するように供給してカーボンブラックを製造する方法
が記載されている。しかし、その燃焼器が取付けられた
炉の形状が絞り部(ダイヤフラム)に向って断面積が増
加する円錐台形状の形状になっているため、燃焼混合物
流の交差によって得られる乱流は、絞り部に近づくにつ
れて減少することになるから、燃焼混合物流の有する乱
流エネルギー及び絞り部形状から得られる乱流エネルギ
ーが有効に活用されない。また、原料炭化水素の導入が
炉軸方向であることからして、導入された原料炭化水素
が炉半径方向へ拡散しなければならず、最も乱流エネル
ギーの大きい領域へ集中的に原料炭化水素を速やかに導
入することができないので、任意所望の物性を有するカ
ーボンブラックを得るための制御がむつかしく、特に小
粒径のカーボンブラックの製造が困難である。
さらに、特公昭62-10581号公報においては、別系列で
発生させた複数のカーボンブラック中間生成ガス流を相
互に衝突させている。しかし、この場合の衝突が原料炭
化水素を導入した後のカーボンブラック中間生成ガス流
どうしの衝突であるので、その衝突による乱流エネルギ
ーは、カーボンブラックの効率的な生成に役立っていな
い。また、カーボンブラック中間生成ガス流の収斂が、
2個以上の第1及び第2反応帯域の集合で行なわれてお
り、その集合以前に既にカーボンブラック中間生成物が
形成されているおそれがあり、結果として生成カーボン
ブラックの物性(品位)の変動が著しくなるし、また集
合させる系列数が多くなると、製造炉本体表面積の増加
が避けられないので、製造炉表面より逸散する損失熱量
が多くなり、エネルギー効率が低下する。
(発明の課題) 本発明は、所望の種々の物性を有する、したがって種
々の用途に使用できる種々の品種のカーボンブラックを
任意に効率よく製造することができるカーボンブラック
の製造方法及びその製造装置を提供しようとするもので
ある。
(b) 発明の構成 (課題の解決手段) 本発明のカーボンブラックの製造方法は、高温燃焼混
合物発生機構により、酸素含有ガスと燃料とを混合して
高温燃焼混合物流を形成させる第1反応帯域と、引続い
て得られた高温燃焼混合物流と原料炭化水素とを混合し
てカーボンブラックを生成させる第2反応帯域と、第2
反応帯域に引続いた下流側にあって、冷却水を噴霧して
反応を停止させる第3反応帯域において反応を行なわせ
てカーボンブラックを製造する方法において、 前記の高温燃焼混合物流を、複数個の高温燃焼混合
物発生機構によってそれぞれ形成されたほぼ軸流方向の
複数個の分割流として導入し、 該複数個の高温燃焼混合物の分割流を、炉軸方向に
細長く収斂させた形状の第1反応帯域又は絞り部を有す
る第2反応帯域において相互に衝突させ、 原料炭化水素を第2反応帯域において高温燃焼混合
物流を横切る方向から導入することを 特徴とする方法である。 また、本発明のカーボンブラ
ック製造装置は、高温燃焼混合物発生機構により酸素含
有ガスと燃料とを混合して高温燃焼混合物流を形成させ
る第1反応帯域と、引続き得られた高温燃焼混合物流と
原料炭化水素とを混合してカーボンブラックを生成させ
る第2反応帯域と、第2反応帯域に引続いた下流にあっ
て、冷却水を噴霧して反応を停止させる第3反応帯域と
を有するカーボンブラック製造装置において、前記の複
数個の高温燃焼混合物発生機構がその各高温燃焼混合物
流を第1反応帯域と第2反応帯域における任意の位置に
噴射可能に設けられ、第2反応帯域が同反応帯域を実質
的に炉軸方向に細長く収斂させる形状であり、かつ原料
炭化水素導入ノズルが第2反応帯域の高温燃焼混合物流
を横切る方向に設けられたことを特徴とする装置であ
る。
カーボンブラック製造反応において、所望の物性、す
なわち所望形態のカーボンブラックを製造するには、コ
ロモゴロフ(Kolomogorov)の最小渦直径lKの最小値で
ある(lK)min、その分布、及び(lK)minの存在する
領域を通過する原料炭化水素流量である(Q)lKと供
給炭化水素原料の総量Qとの割合(Q)lK/Qの三つの
因子を任意に制御する必要がある。ここにいうコロモゴ
ロフの最小渦直径lKとは、流体力学における乱流理論
で導かれる乱流特性スケールを表わすパラメーターであ
り、自体公知のものである。
本発明においては、第1反応帯域における高温燃焼混
合物流を、複数個の高温燃焼混合物発生機構を用いて発
生させた複数個の分割流として導入し、その複数個の分
割流を、炉軸方向に細長く収斂させた形状の第1反応帯
域と第2反応帯域において適宜に相互に衝突させること
によって、前記の(lK)minの絶対値と、その分布を制
御するとともに、この(lK)minの存在する領域である
第2反応帯域において、原料炭化水素を高温燃焼混合物
流を横切る方向から導入するので、その導入された原料
炭化水素を速やかに容易に(lK)minの存在する領域全
体に拡散させて混合できるから、カーボンブラックの物
性制御が容易であると同時に、効率よくカーボンブラッ
クを生成させることができるのである。
特に、高温燃焼混合物流の分割態様や分割流の衝突態
様の制御(変化)、各分割流の燃料や酸素含有ガス流量
の制御(変化)、さらには分割態様や衝突態様に対応す
る原料炭化水素供給位置の制御(変化)等の各種の制御
を組合わせて行なわせることによって、生成カーボンブ
ラックの物性、したがって品種を任意に効率よく制御で
きるのである。
本発明における高温燃焼混合物は、第1反応帯域にお
いてガス状又は液状燃料を、空気、酸素又はそれらの混
合物などのような酸素含有ガスと混合して燃焼させるこ
とにより得られる。その燃料としては、水素、一酸化炭
素、メタン、天然ガス、石炭ガス、石油ガス等のガス状
燃料、灯油、ガソリン、重油等の石油系液体燃料、クレ
オソート油、ナフタレン油、カルボン酸油等の石炭系燃
料が好適に使用される。
また、本発明における原料炭化水素としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アントラセン等
の芳香族炭化水素、クレオソート油、カルボン酸油等の
石炭系炭化水素、エチレンヘビーエンドオイル、FCCオ
イル等の石油系重質油、アセチレン系不飽和炭化水素、
エチレン系炭化水素、ペンタンやヘキサン等の脂肪族飽
和炭化水素などが好適に使用される。
次に、本発明の実施態例を説明するための製造装置を
例示して、さらに詳細に説明をする。
添付の第1図は、本発明において使用されるカーボン
ブラック製造装置の一例を示す要部縦断概略図であり、
第2図は第1図のA−A線断面概略図、第3図は第1図
のB−B線断面概略図、そして第4図は第1図C−C線
断面概略図であり、1は製造炉の本体、2は絞り部、3
は第1反応帯域、4は第2反応帯域、5は第3反応帯域
である。また、第5図Aは第1図〜第4図に示すカーボ
ンブラック製造装置の操業中の第1反応帯域の断面概略
図であり、(イ)〜(ニ)はそれぞれの高温燃焼混合物
の分割流である。
この第1図〜第5図Aに示されたカーボンブラック製
造装置には、高温燃焼混合物発生機構が4個設けられて
いて各発生機構の燃料導入ノズル9A〜9Dは、第1反応
帯域3と第2反応帯域4における任意の位置に高温燃焼
混合物を噴射できるように構成されている。したがっ
て、各導入ノズル9A〜9Dよりの噴出で形成される高温
燃焼混合物(分割流)は、第1反応帯域3又は第2反応
帯域4の適宜の位置において相互に衝突(交差)させる
ことができる。その衝突位置は、好ましくは反応炉の中
心軸上で、かつ原料炭化水素導入位置と同じか、又はそ
の下流側である。衝突(交差)角度は、第1図に符号10
で示されている。その角度10は、通常15度〜30度である
が、この範囲のみに限定されない。
また、第2反応帯域4の炉壁は、同反応帯域4を次第
に細長く収斂させるような形状になっている。この場合
の炉壁の炉軸に対する収斂角度(第1図に符号11で示さ
れる角度)は、通常5度〜80度、好ましくは10度〜40度
である。
第1図に示されたカーボンブラック製造装置を使用し
てカーボンブラックを製造するには、まず各燃料導入ノ
ズル9A〜9Dより燃料を導入し、また酸素含有ガス(た
とえば空気)を酸素含有ガス導入口8及び酸素含有ガス
噴出口13(第2図参照)を経て導入し、この両者の燃焼
によって形成された各高温燃焼混合物流(分割流)を第
2反応帯域4における炉軸芯上で衝突(交差)させる
と、その衝突個所の近辺には乱流が発生し、(lK)min
の存在する領域が容易に形成される。第5図Aはこの場
合の各分割流(イ)〜(ニ)を図示したものである。分
割流の形成及びその衝突は、図示したように4個の分割
流(イ)〜(ニ)を発生させて、衝突させてもよいし、
分割流(イ)と(ハ)を発生させて衝突させてもよい
し、さらに分割流(ロ)と(ニ)を発生させて衝突させ
てもよい。
また、分割流の形成及びその衝突態様には、さらに種
々の態様がある。第5図B、第5図C及び第5図Dは分
割流の他の態様例を示したものである。また、分割流の
衝突の態様も、炉軸線上の1個所での衝突のほかに、炉
軸線上の2個所又はそれ以上の個所での衝突、或いは炉
軸線外の2個所又はそれ以上の個所での衝突等の態様も
可能である。
また、第1図に示されているように、第2反応帯域4
の炉壁は、同反応帯域4を絞り部2に向って次第に細長
く収斂させるような形状に構成されている。そのため
に、分割流の衝突によって生じる乱流をより効果的に発
生させることができるようになる。
次に、第1図及び第3図に示されるように、第2反応
帯域4には、原料炭化水素導入ノズルが合計12個設けら
れている。すなわち、高温燃焼混合物流の上流、中流及
び下流の3段にわたって、しかも各段毎に上下及び左右
から計4個、合計12個のノズル(詳しくはノズル6A 1
D 1,6A 2〜6D 2,及び6A 3〜6D 3の合計12個)が設けら
れており、各ノズルは第2反応帯域の高温燃焼混合物流
を横切る方向から原料炭化水素を導入できるようになっ
ている。したがって、前記の分割流の衝突及び収斂形状
の反応帯域によって形成された(lK)minの存在する第
2反応帯域の領域に、これらの導入ノズルより原料炭化
水素を、燃焼混合物流を横切る方向から導入することが
でき、その導入された原料炭化水素は、(lK)minの存
在する全領域に速やかに拡散し、混合して極めて効果的
にカーボンブラックを生成させるとともに、そのカーボ
ンブラックの生成反応の制御が容易となる。
第1図及び第2図に示した12個の原料炭化水素ノズル
は、その全ノズルを使用して原料を導入してもよいし、
上流のノズル(6A 1〜6D 1)、中流のノズル(6A 2〜6
D 2)、又は下流のノズル(6A 3〜6D 3)をそれぞれ単独
で使用して原料を導入してもよい。さらには、上流のノ
ズルと中流のノズルの組合わせ、上流のノズルと下流の
ノズルの組合わせ、又は中流のノズルと下流のノズルの
組合わせをそれぞれ用いて原料を導入してもよい。分割
流の分割態様や衝突態様、或いは燃料や酸素含有ガス流
量などの他の条件との関連における原料炭化水素の導入
態様等を制御することによっても、生成カーボンブラッ
クの物性(品種)の制御を行うことができる。
原料炭化水素ノズルよりの原料の導入方向は、高温燃
焼混合物流を横切る方向であるが、その横切る方向と
は、必ずしも高温燃焼混合物流に対して直角の方向のみ
をさすわけではない。第6図に示したように、原料炭化
水素の導入方向は、炉軸に対して20度〜150度の広い範
囲内から適宜に選択できる。
また、原料炭化水素ノズルは、第1図〜第3図に示し
たよりも、炉内に深く挿入したり、又は浅く挿入したり
任意に調節できるように構成しておくのが望ましい。原
料ノズルの炉内挿入位置を制御することによって、生成
カーボンブラックの物性を或る程度制御できる場合もあ
る、からである。
以上のようにして、第2反応帯域においてカーボンブ
ラックを生成させた反応混合物流は、次いで絞り部2を
経て第3反応帯域5に導入する。第3反応帯域5には、
常法にしたがって冷却水噴霧ノズル7が設けられてお
り、この冷却水噴霧ノズル7から冷却水を噴霧して反応
混合物を冷却し、反応停止させる。反応を停止させた反
応生成物は、さらにサイクロン、バグフィルター等の捕
集装置に送られ、生成カーボンブラックが捕集・回収さ
れる。
本発明の製造方法及び製造装置を使用すると、第2反
応帯域に(lK)minの存在する領域を効果的に発生する
ことができき、その(lK)minの存在する領域である第
2反応帯域に、原料炭化水素を高温燃焼混合物流を横切
る方向から導入することによって、カーボンブラック生
成反応を効率よく行なわせることができる。しかも、特
に高温燃焼混合物流の分割態様や衝突態様の制御(変
化)、燃料流量や酸素含有ガス流量の制御(変化)、さ
らにはこれらの制御に対応して原料炭化水素の導入位置
等の他の条件を制御することによって、生成カーボンブ
ラックの物性(したがって品種)の制御が容易となる。
たとえば生成カーボンブラックの粒子径、粒子径分布、
業種体の大きさ、凝集体分布等を任意に制御して、黒度
や色調において優れた塗料や樹脂等の配合に適するカー
ホンブラックを製造したり、或いはゴム等の補強性に優
れたカーボンブラックを製造したりすることが極めて容
易となる。
(実施例) 以下に、実施例をあげてさらに詳述するが、本発明は
これらの実施例によってなんら限定されるものでない。
なお、この実施例に記載のカーボンブラックの物理化
学特性の試験(測定)は、下記の方法によった。
よう素吸着量 JIS K 6221-1982に準拠する。
DBP吸油量 JIS K 6221-1982に準拠する。なおDBPはジブチルフタ
レートを意味する。
粒子径及び粒子径分布 試料カーボンブラックをクロロホルムに投入し、200k
Hzの超音波を20分間照射し分散させたのち、分散試料を
支持膜に固定する。これを電子顕微鏡で観察し、算術平
均による粒子径と標準偏差を算出し、Å(オングストロ
ーム)で表示する。
凝集体径及び凝集体分布 使用機器はDisk Centrifuge(英国Joyce Loebl社製)
を使用する。
若干量の分散剤を加えた20%エタノール水溶液中に5m
gのカーボンブラックを加え、超音波処理して完全に分
散させる。スピン液(水)10mlを注加した回転ディスク
を8000ppmに設定し、上記の分散液0.5mlを注入する。光
電法により検出した濁度を時間に対するヒストグラムと
して記録し、これより得られた頻度分布曲線の最多頻度
粒径を凝集体径、また頻度分布曲線の半径巾を凝縮体分
布としてÅ(オングストローム)で表わす。
実施例1 第1図、第2図、第3図、第4図及び第5図Aに示し
たカーボンブラック製造装置を使用した。この製造装置
の主要な各部の寸法は次のとおりであった。
第1反応帯域3 長さ 900mm 燃料導入ノズル間距離(9Aと9C間距離) 500mm 第2反応帯域4 入口内径 400mm 絞り部直径 70mm 絞り部長さ 330mm 原料導入ノズル間距離(6A 1と6A 3間の距離)500m
m 炉壁の収斂角度(第1図の11) 15° 第3反応帯域5 内径 250mm スプレーノズル位置 絞り部出口急拡大部から110mm,340mm,570mm,800m
m及び1100mmの各位置 上記製造装置、下記の第1表に示す燃料及び第2表に
示す原料炭化水素を使用し、かつ第3表に示す製造条件
を用いてカーボンブラックを製造した。
第 1 表 燃料の種類 石炭ガス 組成(容量%) CO2 2.0 O2 0.5 Cnm 3.0 CO 6.6 H2 54.0 CH4 28.7 N2 5.2 第 2 表 原料の種類 クレオソート油 比重(15℃) 1.100 炭素分(重量%) 90.5 水素分(重量%) 6.3 粘度(50℃) 10 cp この実施例1では原料の導入は、第3段目のノズル、
すなわちノズル6A 3〜6D 3の4個のノズルを用いて行な
った。
この実施例1は、カーボンブラック便覧〔昭和46年11
月25日(初版)、株式会社図書出版社発行、カーボンブ
ラック協会編〕の第155頁の表第8・1(カーボンブラ
ックの物理化学特性)に記載されたISAF級品種のカーボ
ンブラックを製造する目的で操業したのであるが、得ら
れたカーボンブラックの物性は第3表に示すとおりであ
り、前記便覧のISAF級品種と較べて小粒子径のものが得
られた。
実施例2 この例もISAF級カーボンブラックの製造を目的に操業
した。操業条件は第3表に示すように変更したほかは、
実施例1と同様の条件を用いた。特に、原料炭化水素の
導入位置よりも上流に(lK)min領域を発生させるため
に、分割流の衝突角度を29°に変更して操業した。
得られたカーボンブラックの物理化学的特性は第3表
に示すとおりであり、実施例1で得られたカーボンブラ
ックと較べて、粒子径がほぼ同じであったが、粒子径分
布が増加した。
実施例3 この例は、第3表に示すような条件を用いたほかは、
実施例1と同様の条件を用いた。特に、この例では、燃
料導入ノズルは2個のみ(ノズル9Aと9C)を使用し
た。
得られたカーボンブラックの特性は第3表に示すとお
りであり、実施例1で得られたカーボンブラックと較べ
て凝集体径及び凝集体分布が増加した。
実施例4 この例は、原料炭化水素の分解時間を増加させるため
に原料の導入位置を上流に変更した。すなわち原料導入
ノズルとして、第1段目のノズル、すなわちノズル6A 1
〜6D 1の4個のノズルを使用した。また、その他の条件
も第3表に示すように変更し、その他は実施例2と同様
の条件を用いた。
得られたカーボンブラックの物性は第3表に示すとお
りであった。
得られたカーボンブラックは、実施例2で得られたも
のと較べて、よう素吸着量が殆んど同じであったが、粒
子径が増加した。
各実施例(第3表)の対比から明らかなように、第1
反応帯域で形成された複数個の高温燃焼混合物の分割流
を第2反応帯域において衝突させ、その衝突及び第2反
応帯域の収斂形状にもとづき形成される(lK)minの存
在する領域である第2反応帯域に、高温燃焼混合物流を
横切る方向から原料を導入して反応させ、その際の分割
流や分割流の衝突の態様を種々制御(変更)したり、或
いはその分割流やその衝突の態様等に対応して原料の供
給態様を制御(変更)することによって、生成カーボン
ブラックの物理化学的特性(品種)を種々に制御でき
た。このように、本発明の製造方法及び製造装置を用い
れば、種々の用途に適する種々の品種のカーボンブラッ
クを任意に、容易に、効率よく製造することができる。
(発明の効果) 本発明の製造方法及び製造装置は、生成カーボンブラ
ックの物理化学的特性(品種)の制御が容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施態様例を説明するカーボンブラッ
ク製造装置の要部縦断概略図、第2図は第1図のA−A
線断面概略図、第3図は第1図のB−B線断面概略図、
第4図は第1図のC−C線断面概略図である。また、第
5図Aは高温燃焼混合物の分割態様例を示す第1図の装
置における第1反応帯域の操業中の断面概略図であり、
第5図B〜第5図Dは、高温燃焼混合物の別の分割例を
示す第1反応帯域の断面概略図であり、第6図は原料炭
化水素の導入方向の説明図である。 図中の各符号は下記のとおりである。 1……カーボンブラック製造炉本体、2……第2反応帯
域の絞り部、3……第1反応帯域、4……第2反応帯
域、5……第3反応帯域、6……原料炭化水素導入ノズ
ル、7……反応停止用冷却水スプレー、8……酸素含有
ガス導入口、9……燃料導入ノズル、10……分割流の衝
突角度、11……炉壁の炉軸に対する絞り角度、12……覗
き窓、(イ),(ロ),(ハ),(ニ)……分割流。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 唐津 正典 東京都千代田区丸の内2丁目5番2号 三菱化成株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−163170(JP,A) 特公 昭47−5728(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高温燃焼混合物発生機構により酸素含有ガ
    スと燃料とを混合して高温燃焼混合物流を形成させる第
    1反応帯域と、引続き得られた高温燃焼混合物流と原料
    炭化水素とを混合してカーボンブラックを生成させる絞
    り部を有する第2反応帯域と、第2反応帯域に引続いた
    下流側にあって、冷却水を噴霧して反応を停止させる第
    3反応帯域において反応を行なわせてカーボンブラック
    を製造する方法において、 前記の高温燃焼混合物流を、複数個の高温燃焼混合
    物発生機構によってそれぞれ形成されたほぼ軸流方向の
    複数個の分割流として導入し、 該複数個の高温燃焼混合物の分割流を、炉軸方向に
    細長く収斂させた形状の第1反応帯域又は絞り部を有す
    る第2反応帯域において相互に衝突させ、 原料炭化水素を第2反応帯域において高温燃焼混合
    物流を横切る方向から導入することを特徴とするカーボ
    ンブラックの製造方法。
  2. 【請求項2】高温燃焼混合物発生機構により酸素含有ガ
    スと燃料とを混合して高温燃焼混合物流を形成させる第
    1反応帯域と、引続き得られた高温燃焼混合物流と原料
    炭化水素とを混合してカーボンブラックを生成させる第
    2反応帯域と、第2反応帯域に引続いた下流にあって、
    冷却水を噴霧して反応を停止させる第3反応帯域とを有
    するカーボンブラック製造装置において、前記の複数個
    の高温燃焼混合物発生機構がその各高温燃焼混合物流を
    第1反応帯域と第2反応帯域における任意の位置に噴射
    可能に設けられ、第2反応帯域が同反応帯域を実質的に
    炉軸方向に細長く収斂させる形状であり、かつ原料炭化
    水素導入ノズルが第2反応帯域の高温燃焼混合物流を横
    切る方向に設けられたことを特徴とするカーボンブラッ
    ク製造装置。
JP1127949A 1989-03-04 1989-05-23 カーポンブラックの製造方法及びその装置 Expired - Lifetime JP2699195B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1127949A JP2699195B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 カーポンブラックの製造方法及びその装置
EP19900104098 EP0386655B1 (en) 1989-03-04 1990-03-02 Process and apparatus for producing carbon black
DE1990606050 DE69006050T2 (de) 1989-03-04 1990-03-02 Verfahren und Apparat zur Erzeugung von Russ.
CA002011322A CA2011322A1 (en) 1989-03-04 1990-03-02 Process and apparatus for producing carbon black
IT20367A IT1241929B (it) 1989-05-23 1990-05-18 Procedimento ed apparecchiatura per produrre nerofumo
BR909002405A BR9002405A (pt) 1989-05-23 1990-05-22 Processo e aparelho para a producao de negro de fumo
ES9001422A ES2024801A6 (es) 1989-05-23 1990-05-22 Procedimiento y aparato para producir negro de humo.
KR1019900007437A KR0153262B1 (ko) 1989-05-23 1990-05-23 카본블랙 제조공정 및 그 장치
US07/940,790 US5264199A (en) 1989-03-04 1992-09-04 Process for producing carbon black

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1127949A JP2699195B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 カーポンブラックの製造方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02308868A JPH02308868A (ja) 1990-12-21
JP2699195B2 true JP2699195B2 (ja) 1998-01-19

Family

ID=14972627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1127949A Expired - Lifetime JP2699195B2 (ja) 1989-03-04 1989-05-23 カーポンブラックの製造方法及びその装置

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP2699195B2 (ja)
KR (1) KR0153262B1 (ja)
BR (1) BR9002405A (ja)
ES (1) ES2024801A6 (ja)
IT (1) IT1241929B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010144003A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Asahi Carbon Kk カーボンブラックの製造方法、それより得られたカーボンブラックおよびそれを含有するゴム組成物
JP2010144011A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Asahi Carbon Kk タイヤトレッドゴム配合用カーボンブラック、それを用いたタイヤ用ゴム組成物および自動車用タイヤ
JP5697304B2 (ja) * 2008-12-17 2015-04-08 旭カーボン株式会社 カーボンブラックの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
IT9020367A1 (it) 1991-11-18
IT1241929B (it) 1994-02-01
JPH02308868A (ja) 1990-12-21
KR0153262B1 (ko) 1998-11-02
BR9002405A (pt) 1991-08-06
KR900018300A (ko) 1990-12-21
IT9020367A0 (it) 1990-05-18
ES2024801A6 (es) 1992-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4879104A (en) Process for producing carbon black
NZ200535A (en) Production of furnace carbon vlacks
US5262146A (en) Method for producing carbon black
US4822588A (en) Process for producing carbon black
JP2699195B2 (ja) カーポンブラックの製造方法及びその装置
US3301639A (en) Method and apparatus for the manufacture of carbon black
JP2832727B2 (ja) カーボンブラック製造方法及びその製造装置
US7625527B2 (en) Carbon black reactor
JPH03115365A (ja) 広範囲粒子寸法分布を有するカーボンブラックを製造するための反応器および方法
US4970059A (en) Method of producing furnace carbon black
US5264199A (en) Process for producing carbon black
US3443901A (en) High velocity process for making carbon black
US4664901A (en) Process for producing carbon black
US4726934A (en) Carbon black burner
JP3409517B2 (ja) カ−ボンブラックの製造方法
KR930002758B1 (ko) 카아본 블랙의 제조 방법
US3887690A (en) Process for producing carbon black
US4224284A (en) Carbon black reactor
EP0386655B1 (en) Process and apparatus for producing carbon black
US2705189A (en) Carbon black
US2895804A (en) Manufacture of carbon black
JP2000001627A (ja) カーボンブラックの製造装置及びカーボンブラックの製造方法
US4313921A (en) Carbon black process
US4645657A (en) Production of carbon black
JPS6143391B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070926

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 12