JP2832727B2 - カーボンブラック製造方法及びその製造装置 - Google Patents

カーボンブラック製造方法及びその製造装置

Info

Publication number
JP2832727B2
JP2832727B2 JP1204773A JP20477389A JP2832727B2 JP 2832727 B2 JP2832727 B2 JP 2832727B2 JP 1204773 A JP1204773 A JP 1204773A JP 20477389 A JP20477389 A JP 20477389A JP 2832727 B2 JP2832727 B2 JP 2832727B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion gas
temperature combustion
reaction zone
flow
carbon black
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1204773A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0368665A (ja
Inventor
昭則 坂上
修七 吉村
慎一 金丸
正典 唐津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP1204773A priority Critical patent/JP2832727B2/ja
Priority to CA 2018830 priority patent/CA2018830A1/en
Priority to DE1990606288 priority patent/DE69006288T2/de
Priority to EP19900111909 priority patent/EP0412265B1/en
Publication of JPH0368665A publication Critical patent/JPH0368665A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2832727B2 publication Critical patent/JP2832727B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C1/00Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
    • C09C1/44Carbon
    • C09C1/48Carbon black
    • C09C1/50Furnace black ; Preparation thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (a)発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は充填材料、補強材料、導電材料及び着色顔料
などの種々の用途に用いられる各種の物性を有するカー
ボンブラックを製造する方法及びその製造装置に関する
ものである。
(従来技術) ファーネル法によりカーボンブラックを製造するに
は、一般に円筒状のカーボンブラック製造炉の第1反応
帯域に、炉軸方向又は接線方向に酸素含有ガスと燃料を
導入して、これらの燃焼によって得られた高温燃焼ガス
流を、引続いて設置された第2反応帯域に移動させなが
ら、該ガス流中に原料炭化水素を導入してカーボンブラ
ックを生成させている。しかし、所望の物理化学的特性
を有するカーボンブラックを高収率で製造することは、
その熱分解反応が複雑であるので、極めて難かしい。
特に、第1反応帯域において形成された高温燃焼ガス
流に、第2反応帯域において如何にして原料炭化水素を
混合してカーボンブラックを生成させるかは、生成カー
ボンブラックの特性(品種)及び収量等に著しい影響を
与えるものであるが、従来、一般的には高温燃焼ガス流
に強い旋回を与えて運動エネルギを増加させたり、或い
は反応停止域である第3反応帯域の近辺に種々の形状の
絞り部を形成させたりするなどの工夫が、試行錯誤的に
試みられてきた。しかし、充分に満足できるカーボンブ
ラックの製造法及び製造装置はまだ開発されていない。
特公昭44-14684号公報には、炉軸方向流(軸流)の燃
焼ガス流と、接線方向流(旋回流)の燃焼ガス流を形成
させることによって、生成カーボンブラックの物性をコ
ントロールするカーボンブラックの製造方法及び製造装
置が記載されているが、この場合の炉軸流と旋回流との
会合が原料炭化水素の導入後であるので、両者の会合に
よって生ずる乱流エネルギーはカーボンブラックの生成
反応に有効に活用されない。
また、特開平1-29861号公報には、炉軸方向から原料
炭化水素と酸素含有ガスを導入するとともに、その外周
より高温燃焼ガスの旋回流を導入することによって、大
表面積を有するカーボンブラックを製造する方法が記載
されている。しかし、その軸流燃焼ガス流と旋回流燃焼
ガス流との会合点が、原料炭化水素の導入点か又は原料
炭化水素の導入点より下流であるので、原料炭化水素が
導入される炉内領域においては、最適の乱流が形成され
ていないから、両者の会合によって得られる乱流エネル
ギーをカーボンブラックの生成反応や生成カーボンブラ
ックの物性のコントロールに有効に活用されていない。
また、その原料炭化水素の導入点の調節もできないの
で、カーボンブラックの物性コントロールが困難であ
る。
(発明の課題) 本発明は、所望の種々の物性を有する、したがって種
々の用途に使用できる種々の品種のカーボンブラックを
任意に、高収率で製造できるカーボンブラックの製造方
法及びその製造装置を提供しようとするものである。
(b)発明の構成 (課題の解決手段) 本発明のカーボンブラックの製造方法は、高温燃焼ガ
ス発生機構により酸素含有ガスと燃料とを混合燃焼させ
て高温燃焼ガス流を形成させる第1反応帯域と、引続き
得られた高温燃焼ガス流に原料炭化水素を混合してカー
ボンブラックを生成させる絞り部を有する第2反応帯域
と、第2反応帯域に引続いた下流にある、冷却水を噴霧
して反応を停止させる第3反応帯域において反応を行な
わせてカーボンブラックを製造する方法において、 (i)前記の高温燃焼ガス流を、炉軸方向流(軸流)と
接線方向流(旋回流)との2種類の高温ガス流として第
1反応帯域に導入し、かつその両ガス流の会合によって
高温燃焼ガス複合流を形成させ、 (ii)第2反応帯域において前記の高温燃焼ガス複合流
に原料炭化水素を導入して反応させることを特徴とする
方法である。
また、本発明のカーボンブラック製造装置は、高温燃
焼ガス発生機構により酸素含有ガスと燃料とを混合して
高温燃焼ガス流を形成させる第1反応帯域と、引続き得
られた高温燃焼ガス流に原料炭化水素を混合してカーボ
ンブラックを生成させる絞り部を有する第2反応帯域
と、第2反応帯域に引続いた下流にある、冷却水を噴霧
して反応を停止させる第3反応帯域とを有するカーボン
ブラック製造装置において、前記の高温燃焼ガス発生機
構として炉軸方向流(軸流)の高温燃焼ガス発生機構と
接線方向流(旋回流)の高温燃焼ガス発生機構との2種
類の高温燃焼ガス発生機構を設け、かつ該両高温燃焼ガ
ス発生機構によって形成される高温燃焼ガス軸流と高温
燃焼ガス旋回流とを第1反応帯域において会合させるよ
うに構成し、第2反応帯域に原料炭化水素導入ノズルを
設けたことを特徴とする装置である。
本発明者らは、カーボンブラック製造反応における生
成カーボンブラック物性(品位)及び収率について種々
実験を行なった結果、生成カーボンブラックの物性及び
生成反応効率は、カーボンブラック製造炉内に形成され
るコロモゴロフ(Kolomogrov)の渦直径lKの最小値であ
る(lK)minとその分布、及び(lK)minの存在する領域を通
過する原料炭化水素流量の割合(Q)lKmin/Q、並びに(lK)
min領域内における原料炭化水素の分散度の四つの因子
に強く依存していることが判明した。
したがって、カーボンブラックの物性を種々に制御
し、かつ高収率でカーボンブラックを生成せしめるに
は、(lK)minの絶対値とその分布を制御すること、及び
(Q)lKmin/Qと(lK)min領域内における原料炭化水素の分
散度を制御する必要があることがわかった。
また、(lK)minの絶対値とその分布を大巾に変更させ
るには、lK値が下記式で示されるように、乱流速度成分
の関数であることからして、炉内における乱流速度成分
の絶対値及びその分布を変更させる必要があることがわ
かった。
式中、lo,u′及びνはそれぞれ下記のものを表わす。
lo…代表直径 u′…乱流速度成分 ν…動粘度 また、流れの平均速度uとその乱流速度成分u′とは
比例関係にあるから、(lK)minの絶対値とその分布を大
巾に変えるには、炉内速度分布の大巾な変更が達成され
なければならない。
そこで、本発明者らは、かかる速度分布及び乱流速度
成分の定量化のために、コールドフローモデル実験や数
値解析シミュレーション等によって、炉軸方向に流れる
軸流と、接線方向に流れる旋回流について炉内流速分布
及び乱流速度成分の評価を行なった結果、軸流は炉芯部
に乱流速度成分のピークを有し、また旋回流は軸流とは
全く異なる個所である炉壁付近に乱流速度成分のピーク
を持つことを確認した。
これらの知見にもとづき、本発明においては、高温燃
焼ガス発生機構によって形成される高温燃焼ガス流を、
軸流と旋回流との2種類の流れとして導入し、かつその
両者を第1反応帯域において会合させて複合流を形成さ
せてから、第2反応帯域においてその複合流に原料炭化
水素を導入して反応させるようにしたのである。このよ
うにすると、軸流成分と旋回流成分との流量比率を変え
ることによって、乱流速度成分、すなわち、(lK)min
絶対値及びその分布を大巾に変化させることができるか
ら、生成カーボンブラックの物性(品位)、すなわち粒
子径、粒子径分布、凝集体径、凝集体径分布等を容易
に、任意に制御できるようになる。
また、(lK)min領域を通過する原料炭化水素の割合(Q)
lKmin/Qや、(Q)lKmin領域内における原料炭化水素の分
散度の制御は、前記の(lK)min分布の制御に加えて、第
2反応帯域における原料炭化水素の導入位置や導入方法
の制御をも加味することによって、その制御をより効果
的に行なわせることができるようになる。
すなわち、第2反応帯域における原料炭化水素の導入
は、一般には側方から炉軸をほぼ横切る方向に導入させ
るのが望ましいが、その原料炭化水素導入ノズルの導入
位置、ノズル本数、導入ノズル角度等を種々に変更・制
御することによっても、所望領域への原料炭化水素の導
入割合や原料炭化水素の分散度を制御できる。
なお、原料炭化水素の導入は、前記のように第2反応
帯域の側方から炉軸をほぼ横切る方向に導入するのが望
ましいが、それ以外の他の導入方法も用いることができ
る。たとえば炉の中心部から導入する方法もある。かか
る炉の中心部から導入する方法は、原料炭化水素の噴霧
角度を変えることによって分散度の変更、制御が可能と
なるし、かつ炉中心部から導入すると、旋回流を強めて
安定な供給が可能となる利点が得られる。
以上要するに、本発明においては、第1反応帯域にお
ける高温燃焼ガス流を、炉内速度分布が互いに全く異な
る二つの流れである軸流と旋回流の2種類の流れとして
導入し、かつその両者の流れを会合させて複合流を形成
させることにより、軸流又は旋回流のみの単一流の場合
と較べて、(lK)linの絶対値やその領域を大巾に変化、
制御できるようになるから、これにさらに原料炭化水素
の導入条件の変更、制御を加味することによって、生成
カーボンブラックの物性、すなわち粒子径、粒子径分
布、凝集体径及び凝集体径分布等を大巾に変更、制御す
ることができるようになるのである。
本発明における高温燃焼ガス発生用の燃料としては、
水素、一酸化炭素、メタン、天然ガス、石炭ガス、石油
ガス等のガス状燃料、灯油、ガソリン、重油等の石油系
液体燃料、クレオソート油、ナフタレン油、カルボン酸
油等の石炭系燃料が好適に使用される。
また、本発明における原料炭化水素としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アントラセン等
の芳香族炭化水素、クレオソート油、カルボン酸油等の
石炭系炭化水素、エチレンヘビーエンドオイル、FCCオ
イル等の石油系重質油、アセチレン系不飽和炭化水素、
エチレン系炭化水素、ペンタンやヘキサン等の脂肪族飽
和炭化水素などが好適に使用される。
次に、本発明のカーボンブラック製造装置の実施態様
を例示して、さらに詳述する。
添付の第1図は、本発明のカーボンブラックの製造装
置の一例を示す要部縦断概略図であり、第2図は第1図
のA−A切断面図、第3図は第1図のB−B切断面図、
第4図は第1図のC−C切断面図、第5図は第1図のD
−D切断面図であり、1は製造炉本体、2及び2′は絞
り部、3は第1反応帯域、4は第2反応帯域、5は第3
反応帯域、6は原料炭化水素導入ノズル、7は反応停止
用水スプレー、8は軸流用酸素含有ガス入口、8′は軸
流用酸素含有ガス取入口、9は軸流用燃料ノズル、10は
旋回流用高温燃焼ガス通路であり、11は旋回流用酸素含
有ガス入口、12は旋回流用燃料ノズルである。
第2図に示されるように、軸流用燃料ノズル9は1本
であるが、軸流用酸素含有ガス入口8は合計で4個設け
られていて、ノズル9より噴出されたガス状又は液状燃
料が入口8から供給される酸素と混合して燃焼せしめら
れて、高温燃焼ガスの軸流が形成される。
また、第3図に示されるように、旋回流用燃料ノズル
12から噴出されるガス状又は液状燃料は、旋回流用酸素
含有ガス入口11から取入れられる酸素含有ガスによって
燃焼せしめられて通路10から第1反応帯域3に導入さ
れ、高温燃焼ガス旋回流となる。
このようにして形成され第1反応帯域3に導入された
高温燃焼ガス軸流と高温燃焼ガス旋回流とは第1反応帯
域又は第2反応帯域の上流で会合させて複合流を形成さ
せる。その軸流と旋回流とは互いに独立して流量制御が
できるように構成されていて、両者の流量割合は任意に
調節できるようになっている。
第2反応帯域の好ましい態様の一例を示すと、炉壁
は、第1図に示されたように、第2反応帯域4を炉軸方
向に細長く収歛させた形状に構成され、かつ原料炭化水
素導入ノズル6は、第2反応帯域の炉軸をほぼ横切る方
向に、すなわち第2反応帯域を流れる複合流をその側方
から横切る方向に、上流、中流及び下流の3段にわたっ
て設けられ、かつ第4図に示されたようにそのノズル6
は各段毎に8本ずつ、合計24本設けられている。そのノ
ズル6は全部を使用して原料炭化水素を導入することが
できるし、製造しようとするカーボンブラックの所望の
物性や種類(グレード)等に応じてこれらのノズルを適
宜に選択、使用されるし、ノズル毎に(たとえば各段毎
に)導入する原料炭化水素の流量を調節することができ
る。
このようにして、第2反応帯域において高温燃焼ガス
複合流にノズル6から原料炭化水素を導入してカーボン
ブラック生成反応を行なわせて得られた反応生成物は、
次いで絞り部2を経て第3反応帯域5に導かれ、ここで
反応停止用水スプレー7から噴出される水によって急冷
して反応を停止させたのち、図示していないサイクロ
ン、バッグフイルター等の捕集装置でカーボンブラック
が回収される。
以上の第1図〜第5図に示したカーボンブラック製造
装置は、本発明のカーボンブラック製造装置の一例であ
り、これ以外の種々の態様でも実施することができる。
たとえば、第6図の1〜第6図の3は、本発明のカーボ
ンブラック製造装置の他の態様例を示したものである。
第6図の1に示した装置においては、第1図の装置と
は異なり、旋回流用の高温燃焼ガス通路10は上流と下流
の二段に一対ずつ設けられている。
第6図の2に示した装置においては、旋回流用高温燃
焼ガスは、第2反応帯域の入口径よりも大径の位置から
第1反応帯域の下流に導入されるように構成されている
とともに、軸流用の高温燃焼ガスの燃料ノズル9は内側
と外側に複数個設けられ、かつ第1図の装置とは異なり
絞り部2′は取り除かれている。
第6図の3に示した装置においては、第1図の装置と
は逆に、炉軸流が外側に、旋回流が内側に形成されるよ
うに構成され、かつ炉軸流用の燃料ノズル9が複数個設
けられている。
また、第7図の(a)及び(b)は、第2反応帯域を
収歛させるための炉壁の絞り形状を説明するための炉壁
形状の二つの代表例を示したものであり、この代表例
(a)及び(b)からわかるように、収歛させる絞り角
度θは、10°から180°までの範囲の任意の角度を選択
できる。
また、第8図の1は、原料炭化水素を第2反応帯域の
炉心部において導入する態様例を示す部分縦断概略図で
あり、第8図の2は第8図の1のE−E切断面図であ
る。なお、この場合のノズル6の炉内突出部にはノズル
保護用の冷却ジャケット等を設ける必要がある。
(実施例等) 以下に、実施例及び比較例をあげてさらに詳述する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
なお、これらの例に記載のカーボンブラックの物理化
学的特性の試験(測定)は、下記の方法によった。
よう素吸着量 JISK 6221-1982に準拠する。
DBP吸油量 JISK 6221-1982に準拠する。なお、DBPはジブチルフ
タレートを意味する。
粒子径及び粒子径分布 試料カーボンブラックをクロロホルムに投入し、200k
Hzの超音波を20分間照射し分散させたのち、分散試料を
支持膜に固定する。これを電子顕微鏡で観察し、算術平
均による粒子径と標準偏差を算出し、Å(オングストロ
ーム)で表示する。
凝集体径及び凝集体分布 使用機器はDisk Centrifuge(英国Joyce Loebl社製)
を使用する。
若干量の分散剤を加えた20%エタノール水溶液中に5m
gのカーボンブラックを加え、超音波処理して完全に分
散させる。スピン液(水)10mlを注加した回転ディスク
を8000rpmに設定し、上記の分散液0.5mlを注入する。光
電法により検出した濁度を時間に対するヒストグラムと
して記録し、これにより得られた頻度分布曲線の最多頻
度粒径を凝集体径(Dmod)、また頻度分布曲線の半径巾
を凝集体分布(D1/2)としてmμで表わす。
比較例1 実施例1〜2 第1図、第2図、第3図、第4図及び第5図に示す構
造のカーボンブラック製造装置を使用した。この装置の
主要部の寸法は下記のとおりであった。
上記のカーボンブラック製造装置、下記の第1表に示
す燃料、及び下記の第2表に示す原料炭化水素をそれぞ
れ使用し、かつ下記の第3表に示す各製造条件により各
カーボンブラックを製造した。得られた各カーボンブラ
ックの物理化学的特性は第3表に示すとおりであった。
第1表 燃料の種類 石炭ガス 組成(容量%) CO2 2.0 O2 0.5 CnHm 3.0 CO 6.6 H2 54.0 CH4 28.7 N2 5.2 第2表 原料炭化水素の種類 クレオソート油 比重(15°C) 1.100 炭素分(重量%) 90.5 水素分(重量%) 6.3 粘度(50℃) 10cp 比較例2 実施例3 原料炭化水素ノズルとして、第8図の1及び第8図の
2に示したノズルを用いたほかは実施例1〜3で用いた
のと同一の装置を使用し、かつ第3表に示した各条件を
用いてカーボンブラックを製造した。得られた各カーボ
ンブラックの物理化学的特性は第3表に示すとおりであ
った。
第1表の比較例1と実施例1〜2の対比から明らかな
ように、これらの各例で得られたカーボンブラックは粒
子径がほぼ同一であったが、実施例1〜2では、比較例
1と較べて粒子径分布の著しく異なるカーボンブラック
を製造でき、またカーボンブラック収率は実施例1及び
2の方が著しく高かった。
また、比較例2と実施例3との対比から明らかなよう
に、粒子径及び粒子径分布がほぼ同一であるのに、実施
例3では凝集体径及び凝集分分布の著しく異なるカーボ
ンブラックを製造することができ、またカーボンブラッ
ク収率は実施例3の方が著しく高かった。
(c)発明の効果 本発明によれば、生成カーボンブラックの物性、特に
カーボンブラック基体形態である粒子径、粒子径分布、
凝集体径、及び凝集体分布等を任意に容易に制御して、
用途等に応じた種々の物性を有するカーボンブラックを
高い収率で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のカーボンブラック製造装置の一実施態
様を縦断概略図で示したものであり、第2図は第1図の
A−A切断面図、第3図は第1図のB−B切断面図、第
4図は第1図のC−C断面図、第5図は第1図のD−D
切断面図である。第6図の1〜3は、本発明のカーボン
ブラック製造装置の別の実施態様例を縦断概略図で示し
たものである。また、第7図の(a)及び(b)は、第
2反応帯域における絞り部の態様例を説明する図面であ
り、第8図の1は原料炭化水素導入の別の態様例を示す
第2反応帯域の部分縦断概略図であり、第8図の2は、
第8図の1のE−E切断面図である。 図中の各符号は、それぞれ下記のとおりである。 1……カーボンブラック製造炉本体 2,2′……絞り部 3……第1反応帯域 4……第2反応帯域 5……第3反応帯域 6……原料炭化水素導入ノズル 7……反応停止用水スプレー 8……軸流用酸素含有ガス入口 9……軸流用燃料ノズル 10……旋回流用高温燃焼ガス通路 11……旋回流用酸素含有ガス入口 12……旋回流用燃料ノズル
フロントページの続き (72)発明者 唐津 正典 東京都千代田区丸の内2丁目5番2号 三菱化成株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−185762(JP,A) 特開 昭48−81794(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09C 1/44 - 1/60

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高温燃焼ガス発生機構により酸素含有ガス
    と燃料とを混合燃焼させて高温燃焼ガス流を形成させる
    第1反応帯域と、引続き得られた高温燃焼ガス流に原料
    炭化水素を混合してカーボンブラックを生成させる絞り
    部を有する第2反応帯域と、第2反応帯域に引続いた下
    流にある、冷却水を噴霧して反応を停止させる第3反応
    帯域において反応を行なわせてカーボンブラックを製造
    する方法において、 (i)前記の高温燃焼ガス流を、炉軸方向流(軸流)と
    接線方向流(旋回流)との2種類の高温燃焼ガス流とし
    て第1反応帯域に導入し、かつその両ガス流の会合によ
    って高温燃焼ガス複合流を形成させ、 (ii)第2反応帯域においてその高温燃焼ガス複合流に
    原料炭化水素を導入して反応させることを特徴とするカ
    ーボンブラックの製造方法。
  2. 【請求項2】第2反応帯域を炉軸方向に細長く収歛させ
    た形状とするとともに、第2反応帯域における高温燃焼
    ガス複合流に原料炭化水素を炉軸をほぼ横切る方向に導
    入する第1請求項記載のカーボンブラック製造方法。
  3. 【請求項3】高温燃焼ガス発生機構により酸素含有ガス
    と燃料とを混合して高温燃焼ガス流を形成させる第1反
    応帯域と、引続き得られた高温燃焼ガス流に原料炭化水
    素を混合してカーボンブラックを生成させる絞り部を有
    する第2反応帯域と、第2反応帯域に引続いた下流にあ
    る、冷却水を噴霧して反応を停止させる第3反応帯域と
    を有するカーボンブラック製造装置において、前記の高
    温燃焼ガス発生機構として炉軸方向流(軸流)の高温燃
    焼ガス発生機構と接線方向流(旋回流)の高温燃焼ガス
    発生機構との2種類の高温燃焼ガス発生機構を設け、か
    つ該両高温燃焼ガス発生機構によって形成される高温燃
    焼ガス軸流と高温燃焼ガス旋回流とを第1反応帯域にお
    いて会合させるように構成し、第2反応帯域に原料炭化
    水素導入ノズルを設けたことを特徴とするカーボンブラ
    ックの製造装置。
JP1204773A 1989-08-09 1989-08-09 カーボンブラック製造方法及びその製造装置 Expired - Lifetime JP2832727B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1204773A JP2832727B2 (ja) 1989-08-09 1989-08-09 カーボンブラック製造方法及びその製造装置
CA 2018830 CA2018830A1 (en) 1989-08-09 1990-06-12 Process and apparatus for producing carbon black
DE1990606288 DE69006288T2 (de) 1989-08-09 1990-06-22 Verfahren und Vorrichtung zur Erzeugung von Russ.
EP19900111909 EP0412265B1 (en) 1989-08-09 1990-06-22 Process and apparatus for producing carbon black

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1204773A JP2832727B2 (ja) 1989-08-09 1989-08-09 カーボンブラック製造方法及びその製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0368665A JPH0368665A (ja) 1991-03-25
JP2832727B2 true JP2832727B2 (ja) 1998-12-09

Family

ID=16496109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1204773A Expired - Lifetime JP2832727B2 (ja) 1989-08-09 1989-08-09 カーボンブラック製造方法及びその製造装置

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP0412265B1 (ja)
JP (1) JP2832727B2 (ja)
CA (1) CA2018830A1 (ja)
DE (1) DE69006288T2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3003086B2 (ja) * 1991-04-02 2000-01-24 三菱化学株式会社 カーボンブラックの製造方法
NO176969C (no) * 1992-12-23 1995-06-28 Kvaerner Eng Fremgangsmåte til styring av fremstillingen av karbon og hydrogen ved pyrolyse av hydrokarboner, samt anordning for bruk ved fremgangsmåten
JP4904629B2 (ja) * 2000-03-29 2012-03-28 三菱化学株式会社 カーボンブラックの製造装置および製造方法ならびに炉内燃焼装置および炉内燃焼方法
CN1365380A (zh) * 2000-03-29 2002-08-21 三菱化学株式会社 炭黑的制造装置及制造方法以及炉内燃烧装置及炉内燃烧方法
JP2008056781A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Bridgestone Corp ファーネスカーボンブラックおよびそれを用いたゴム組成物
CN102924981B (zh) * 2012-11-14 2014-04-16 杭州中策清泉实业有限公司 新型多边形炭黑反应炉

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2888487B2 (ja) * 1988-05-24 1999-05-10 三菱化学株式会社 カーボンブラックの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE69006288D1 (de) 1994-03-10
DE69006288T2 (de) 1994-09-08
EP0412265A1 (en) 1991-02-13
EP0412265B1 (en) 1994-01-26
JPH0368665A (ja) 1991-03-25
CA2018830A1 (en) 1991-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2100350C (en) Production of carbon blacks
US4879104A (en) Process for producing carbon black
JP3115603B2 (ja) カーボンブラックの製造方法
EP0507254B1 (en) Method for producing carbon black
JP2832727B2 (ja) カーボンブラック製造方法及びその製造装置
AU745184B2 (en) Process and apparatus for producing carbon blacks
JPH03115365A (ja) 広範囲粒子寸法分布を有するカーボンブラックを製造するための反応器および方法
US3443901A (en) High velocity process for making carbon black
EP0033954B1 (en) Apparatus and method for producing carbon black
JPS62230860A (ja) 高級カラ−用カ−ボンブラツク及びその製造方法
JP2699195B2 (ja) カーポンブラックの製造方法及びその装置
US5264199A (en) Process for producing carbon black
US4726934A (en) Carbon black burner
US4206176A (en) Apparatus for production of carbon black
US3887690A (en) Process for producing carbon black
EP0386655B1 (en) Process and apparatus for producing carbon black
JP2000001627A (ja) カーボンブラックの製造装置及びカーボンブラックの製造方法
US4094960A (en) Process for production of carbon black
JP2699192B2 (ja) 高効率のカーボンブラック製造法
JPS6143391B2 (ja)
JPH0572429B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071002

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081002

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081002

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091002

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term