JP2697736B2 - 抗腫瘍剤 - Google Patents

抗腫瘍剤

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JP2697736B2 JP62500472A JP50047287A JP2697736B2 JP 2697736 B2 JP2697736 B2 JP 2697736B2 JP 62500472 A JP62500472 A JP 62500472A JP 50047287 A JP50047287 A JP 50047287A JP 2697736 B2 JP2697736 B2 JP 2697736B2
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【発明の詳細な説明】 ヨーロツパ特許出願公開第108565号明細書は、式: 〔式中、R1は脂肪族C8〜C30−炭化水素基でありかつ
R2、R3及びR4は水素原子又は低級アルキル基であるか又
は基: は環式アンモニウム基を表し、かつn=0又は1であ
る〕で示される化合物に関する。これらの化合物に関し
ては、腫瘍細胞の増殖を抑制しかつ腫瘍を有する温血動
物の寿命を延長すると記載されている。更に、抗真菌作
用も記載されている。 本発明は、特に腫瘍を治療するために適当である医薬
に関する。 請求の範囲第1項記載の本発明による医薬は、例えば
ヨーロツパ特許出願公開第108585号明細書から公知であ
る薬剤に対して改良された作用効果を有する。 腫瘍、特に悪性腫瘍を治療するためにあらゆる点で満
足すべき医薬は未だ存在しないことは公知である。従つ
て、例えば転移性腫瘍を有する患者において皮膚転移を
局所的に治療するためには最近では専ら5−フルオロウ
ラシルが有効である。その他の静細胞因子の開発は、こ
の種の適用形式のためには未だ臨床的に使用する域まで
至つていない。他面、臨床的見地から、このようなコン
セプトは臨床医学的見地から姑息的治療開始において特
に所望される、それというもの選択的治療コンセプト例
えば外科手術的手段、放射線治療法及び全身的化学療法
は比較的攻撃的治療法であるからである。更に、かなり
多数の患者がこのような局所的治療のための潜在的治療
受験者として存在する。従つて、例えば皮膚失患を有す
る乳癌患者の割合は約25〜35%である。 使用される有効物質の側の局所的治療のための前提条
件は、皮膚に対する相容性、腫瘍細胞に対する細胞毒性
作用及び十分な深部浸透力である。 従つて、本発明の目的は、第一に腫瘍の局所的治療の
ために適当である医薬を提供することである。更に、本
発明のもう1つの目的は、一般にまた腫瘍に対する良好
な作用効果を低い毒性と結び付け、従つて一般に腫瘍治
療で使用可能ある別の適用形でも使用可能な医薬を提供
することである。 これらの課題は本発明により、有効物質として一般式
I又はI′: の化合物又はその生理学的に認容される塩の少なくとも
1種を場合により常用の薬理学的添加剤及び希釈剤と一
緒に含有することを特徴とする医薬により解決される。
有利には有効物質としては、ヘキサデシルホスホコリ
ン、オレイルホスホコリン、ヘキサデシル燐酸−(N,
N)−ビス−(2−クロルエチル)−アミドが該当す
る。 式I及びI′は可能なエナンチオマー及びジアステレ
オマーをも包含する。該化合物がラセミ体である場合に
は、これらの化合物は自体公知方法で例えば光学的活性
酸を用いて、光学的活性異性体に分割することができ
る。しかしながら、最初からエナンチオマー又は場合に
よりジアステレオマーの出発物質を使用するのが有利で
ある。この際には最終生成物として相応する純粋な光学
活性もしくはジアステレオマーの化合物が得られる。 前記一般式I又はI′中、Rはグリコール基の酸素と
末端位の炭素原子もしくはまたアルキル鎖内の炭素原子
を介して(例えば炭素原子2又は炭素原子3又は別の中
間の炭素原子を介して)結合された前記鎖長のアルキル
基である。上記アルキル鎖は直鎖状又は枝分れ鎖状であ
つてよい。該アルキル鎖Rは1、2又は3個の炭素二重
結合又は三重結合(これらは混合されていてもよい)を
含有しかつ/又はハロゲン置換基を有することができ
る。ハロゲン原子としては、弗素、塩素又は臭素が該当
する。鎖R内には、このようなハロゲン原子の1〜3個
が存在することができ、この場合にはこれらは基Rの1
つの又は異なつた炭素原子に存在することができる。 飽和した直鎖状アルキル基の他に分子中に1個又は2
個の炭素二重結合を有するものが有利である。14〜20、
有利には15〜20、特に16〜20個の炭素原子を有するアル
キル基又は14〜20、有利には15〜20、特に16〜20個の炭
素原子を有する相応するアルケニル基を含有する置換基
Rが特に有利である。 ハロゲン置換された基Rの例は、クロルヘキサデシ
ル、ブロムヘキサデシル、フルオルヘキサデシル、9,10
−ジブロムオクタデシル、2,3−ジブロムオクタデシ
ル、15,16−ジブロムヘキサデシル、ブロムテトラデシ
ルである。 不飽和基Rの例は、9−オクタデセニル基(オレイル
アルコール基、特に式IもしくはI′におけるRは、こ
の9−オクタデセニル基を表わす)、15−ヘキサデセニ
ル基、9,12−オクタデカジエニル基(リノレイル基)で
ある。 1つより多くの二重結合又は三重結合が存在する場合
には、これらは共役している。飽和及び不飽和基Rの例
は、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基
である。 R1もしくはR2が置換されていないアルキル基を表す場
合には、該基は例えば1〜6、有利には1〜4個の炭素
原子から成る。R1もしくはR2が不飽和アルキル基を表す
場合には、これは特に3〜6個の炭素原子から成り、こ
の場合このような不飽和アルキル基の不飽和官能基とX
との間には少なくとも1つの単C−C結合が存在すべき
である。特にC3〜C6−アルケニル基が該当する。このた
めの例は、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル
である。 R1もしくはR2が置換されている場合には、特に直鎖状
アルキル基又はアルケニル基が該当し、この場合R1は有
利には2〜6個の炭素原子から成り、しかも前記置換基
は有利にはアルキル基もしくはアルケニル基R1もしくは
R2のω位内に存在する。例えばω位(すなわちエチルの
場合は2位及びプロピルの場合は3位)に前記置換基の
1つを有するエチル基又は直鎖状プロピル基が該当す
る。R1が2−t−ブチルオキシカルボニルアミノエチル
基又は2−t−ブチルオキシカルボニルエチル基である
場合には、有利にはD形又はL形が該当する。 R1の置換基に関しては、Xが酸素原子である場合に
は、トリアルキルアンモニウムエチル基が有利であり、
この場合にはトリアルキル基は有利には夫々1、2又は
3個の炭素原子から成り、有利にはメチル基が該当す
る。従つて、トリメチルアンモニウム−エチル基が特に
有利である。この特に有利な実施形では式Iの化合物と
してはホスフエ−チジルクロリン誘導体が該当する。 C3〜C8−シクロアルキル置換基の場合には、該置換基
は3〜6個の炭素原子(例えばシクロプロピル〜シクロ
ヘキシル)から成る。2,3−ジヒドロキシ−プロピル−
(1)基の場合には、特にsn−1,2−ジヒドロキシ−プ
ロピルアミノ−(3)構造又はsn−2,3−ジヒドロキシ
−プロピルアミノ−(1)構造が該当する。 前記一般式I又はI′で示される化合物の一部は新規
化合物であり、該新規化合物のうちで重要なものとして
は以下のものが該当する: オレイル−ホスホ−(N,N,N−トリメチル)−プロパ
ノ−ルアミン、 オレイル−ホスホ−(N,N,N−トリメチル)−ブタノ
ールアミン、 オレイル−ホスホ−(N,N,N−トリメチル)−ペンタ
ノールアミン、 オレイルホスホセリン、 オレイル−ホスホエタノールアミン、 オレイル−ホスホプロパノールアミン、 オレイル−ホスホブタノールアミン、 オレイル−ホスホグリセリン、 ヘキサデシル−ホスホ−(N,N,N−トリメチル)−プ
ロパノールアミン。 塩としては内部塩(例えばR1がトリメチルアンモニオ
−アルキル基を表す場合)又は生理学的に認容される陽
イオンとの塩が該当する。本発明による医薬もしくは化
合物は、例えばR1がアミノ基を含有する場合には、その
内部塩として存在することができる。内部塩が存在しな
いかもしくは基R1が塩基性基を含有しない場合には、燐
酸基の負の電荷は生理学的に認容される陽イオンによつ
て飽和される。このような生理学的に認容される陽イオ
ンとしては、例えばアルカリ金属陽イオン(Na,K)、ア
ルカリ土類金属陽イオン(Mg,Ca)又は有機アミンの陽
イオン、例えばグアニジニウム−、モルホニウム−、シ
クロヘキシルアンモニウム陽イオン、エチレンジアンモ
ニウム陽イオン、ピペラゾニウム陽イオン(後方の両者
の場合には、1又は2塩基性)、又は式:NRaRbRc(式
中、基Ra〜Rcは同じか又は異なつておりかつ水素原子、
C1〜C2−アルキル基又はオキシエチル基を表す)のアミ
ンから誘導される陽イオンが該当する。式:NRaRbRc
アミンから誘導される陽イオンとしては、有利にはアン
モニウム陽イオン又は1〜3個のC1〜C2−アルキル基で
置換されたアンモニウム陽イオン又は1〜3個の2−ヒ
ドロキシエチル基で置換されたアンモニウム陽子イオン
が該当する。 一般式IもしくはI′による有効物質は、自体公知方
法で製造することができる。基礎骨格は、容易に式:ROH
の化合物又はその官能性誘導体をオキシ塩化燐及びトリ
エチルアミンと反応させ、該生成物を式:HXR1の化合物
と反応させかつ酸分解させることにより得ることができ
る。なお、上記式中R、R1及びXは前記のものを表す。 式I及びI′の化合物のための製造方法は、以下の反
応式で例として図式化して説明する(この場合、相応す
る一般式中の基OCH3は、基OZの代表的なものである)。 前記一般式I又はI′で示される化合物の製造方法に
関する詳細な説明: 式IIIの出発物質において、基R1又はまた基R2(Xが
基NR2で場合)内に存在する既存のヒドロキシ基、カル
ボキシ基、アミノ基又はC1〜C6−アルキルアミノ基は通
常の保護基によつて保護されていてもよい。隣接したヒ
ドロキシ基は脂肪族飽和C3〜C6−ケトでのケタール化に
より保護されていてもよい。 この場合には、加水分解又は水添分解により容易に分
解可能でありかつ反応中又は反応後に分解される基が該
当する。このような保護基が反応過程で分解されない場
合には、その際には分解は反応後に行う。しばしば出発
化合物はその製造に基づき既に上述のような保護基を含
有する。 これら保護基としては、例えば容易に加溶媒分解的に
分解可能なアシル基又は水素添加的に分解可能な基が該
当する。加溶媒分解的に分解可能な保護基は、例えば希
釈した酸(例えば酢酸、過塩素酸、塩酸、硫酸、蟻酸、
トリフルオル酢酸)又は塩基性物質(苛性カリ、ソー
ダ、アルカリ水溶液、アルコール性アルカリ溶液、N
H3)を用いて−50〜150℃、特に0〜100℃の温度でケン
化することにより分離される。水素添加的に分解可能な
基例えばアリールアルキル基(ベンジル基)又はヒドロ
キシカルボニル基(カルボベンゾキソ基)は、有利には
常用の水素化触媒(貴金属触媒)、特にパラジウム触媒
もしくはまた白金触媒(白金酸化物)、ラネーニツケル
の存在下に、溶剤又は懸濁液中で、場合により加圧(例
えば1〜50バール)下に、20〜150℃、特に30〜100℃、
有利には40〜80℃の温度で分解することができる。 このような保護基を分解するための溶剤もしくは懸濁
剤としては、例えば水、低級脂肪族アルコール、環式エ
ーテル例えばジオキサン又はテトラヒドロフラン、脂肪
族エーテル、ハロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミ
ド及びその他並びにこれらの剤の混合物が該当する。水
添分解によつて分解可能である保護基としては、例えば
以下のものが該当する:ベンジル基、α−フエニルエチ
ル基、ベンゼン核内で置換されたベンジル基(p−ブロ
ム−又はp−ニトロベンジル基)、カルボベンゾキシ
基、カルボベンズチオ基、t−ブチルオキシカルボニル
基。加水分解的に分解可能な基の例は、トリフルオルア
セチル基、フタリル基、トリチル基、p−トルエンスル
ホニル基、t−ブチルオキシカルボニル基、t−ブチル
基、ジメチルメチレン基及び同種のもの並びに低級アル
カノイル基例えばアセチル基、ホルミル基、t−ブチル
カルボキシ基及び同種のものである。 特に、ペプチド合成の際に常用の保護基及びこの場合
常用の分解法が該当する。就中、このためにはJesse P.
Greenstein及びMilton Winitz著“Chemistry of Amino
Acids",New York 1961,John Wiley and Sons Inc.第2
巻、例えば883頁以降に記載されている。カルボアルコ
キシ基(例えば低分子量)も該当する。 基OZ(これはOCH3であるのが有利である)の分解は、
例えばアルカリ金属臭化物又はアルカリ金属沃化物、低
級アルキルマグネシウムハロゲン化物又は第一級、第二
級もしくは第三級アミン、特に相応する低級アルキルア
ミン、例えば第三級C1〜C6−アルキルアミン(トリメチ
ルアミン)を用いて行う。アルカリ金属臭素化物もしく
はアルカリ金属沃素化物としては、例えば臭化リチウ
ム、臭化ナトリウム、沃化リチウム、沃化ナトリウムが
該当する。低級アルキルマグネシウムハロゲン化物とし
ては、例えば沃化メチルマグネシウム、臭化メチルマグ
ネシウム(この場合の溶剤は低級脂肪族エーテル、例え
ばジエチルエーテル)である。 式IIIの化合物からの基OZの分解は、10〜150℃、有利
には10〜80℃、特に50〜80℃の温度で行う、この場合に
はその時点まで得られた反応生成物を溶剤の除去後に不
活性溶剤中に溶解させる。このような不活性溶剤として
は、飽和脂肪族C3〜C8−ケトン(エチルメチルケトン、
ジエチルケトン、アセトン)、環式エーテル、非環式低
級脂肪族エーテル(例えばジエチルエーテル)が該当す
る。使用化合物III1モルに対して、一般に前記分解剤1.
5〜3モル、有利には2モルを使用する。 得られた生成物(例えばR1及び/又はR2がハロゲンア
ルキルを表す化合物)とアンモニア又は式:NR3R4R5
アミンとの反応は、10〜200、有利には20〜150℃、特に
40〜80℃の温度で溶剤を用いるか又は用いないで実施す
る。溶剤又は沈殿防止剤を使用する場合には、このため
には以下のものが該当する。:芳香族炭化水素、例えば
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、メシチレ
ン、トルエン、キシレン;低級脂肪族ケトン例えばアセ
トン、メチルエチルケトン;ハロゲン化炭化水素、例え
ばクロロホルム、トリクロルエチレン、四塩化炭素、ク
ロルベンゼン、塩化メチレン;環式エーテル例えばテト
ラヒドロフラン及びジオキサン;低級脂肪族非環式エー
テル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル);
低級脂肪族アルコール(1〜6個の炭素原子)、例えば
メタノール、エタノール、イソプロパノール、アミルア
ルコール、ブタノール、t−ブタノール;アミド及び脂
肪族C1〜C4−カルボン酸のN−アルキル置換アミド(ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド);C1〜C6
−ジアルキルスルホン(ジメチルスルホン、テトラメチ
ルスルホン);C1〜C6−ジアルキルスルホキシド(ジメ
チルスルホキシド)並びにその他の中性溶剤例えばN−
メチルピロリドン、テトラメチル尿素、ヘキサメチル燐
酸トリアミド、アセトニトリル。前記溶剤の個々のアル
キル基は、例えば1〜6、特に1〜4個の炭素原子を含
有する。これらの剤の混合物並びに水との混合物も反応
媒体として該当する。この反応は0〜200℃、有利には2
0〜150℃もしくはまた50〜120℃の温度で実施する。溶
剤もしくは分散剤を使用する場合には、しばしば該剤の
還流温度で操作する。 このアミン化反応は塩基性物質の存在下に実施するの
が有利である。塩基性物質としては、例えばアルカリ金
属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、第三級アミンが該当
する。 基R1及び/又はR2中の遊離アミノ基のアルキル化は、
0〜200、有利には20〜150、特に20〜80℃の温度で行
う。このアルキル化は、例えば式:R′Hal、ArSO2OR′及
びSO2(OR′32〔これらの式中、Halはハロゲン原子
(特に塩素、臭素又は沃素)でありかつArは芳香族基
(例えば場合により1個以上の低級アルキル基によつて
置換されたフエニル基又はナフチル基)でありかつR′
はC1〜C6−アルキル基である〕の化合物と反応させるこ
とにより行う。例えばp−トルエンスルホン酸−C1〜C6
−アルキルエステル、C1〜C6−ジアルキルスルフエー
ト、C1〜C6−アルキルハロゲン化物である。アルキル化
反応は、場合により常用の酸結合剤、例えばアルカリ金
属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水
素塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属酢酸塩、
第三級アミン(例えばトリアルキルアミン例えばトリエ
チルアミン)、ピリジンもしくはまたアルカリ金属水素
化物を添加して不活性溶剤又は懸濁剤中で実施する。溶
剤又は分散剤としては、例えば以下のものが該当する:
芳香族炭化水素例えばベンゼン、トルエン、キシレン;
脂肪族ケトン例えばアセトン、メチルエチルケトン;ハ
ロゲン化炭化水素例えばクロロホルム、四塩化炭素、ク
ロルベンゼン、塩化メチレン;脂肪族エーテル例えばブ
チルエーテル;環式エーテル例えばテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン;スルホキシド例えばジメチルスルホキ
シド;第三級酸アミド例えばジメチルホルムアミド、N
−メチルピロリドン、ヘキサメチル燐酸トリアミド;脂
肪族アルコール例えばメタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、アミルアルコール、t−ブタノール、脂環
式炭化水素例えばシクロヘキサン及び同種のもの。前記
溶剤の水性混合物を使用することもできる。しばしば使
用溶剤もしくは分散剤の還流温度で操作する。しばしば
アルキル化反応成分は過剰で使用する。アルキル化はま
たアルカリ金属水酸化物と組合せたテトラアルキルアン
モニウム塩(特にハロゲン化物)の存在下で0〜100
℃、有利には20〜80℃の温度で中性溶剤もしくはまたク
ロロホルム又は塩化メチレン中で実施することもでき
る。中性溶剤としては、特に第三級アミド(ジメチルホ
ルムアミド、N−メチル−ピロリドン、ヘキサメチル燐
酸トリアミド)、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、ジメトキシエタン、アセトン、テトラヒドロフラン
が該当する。 前記一般式I又はI′で示される化合物は一部新規で
ある。これらの化合物は優れた細胞毒性作用効果を有
し、該作用効果は生体内でラツトの、化学的に誘発され
た乳癌で並びにまた試験管内で細胞培養における白血病
細胞で確認された。更に、乳癌皮膚転移を有する婦人患
者における臨床的パイロツト研究で局所的適用で完全に
治癒した。 以下の化合物及びその生理学的に容認される塩は新規
である: 一般式: 〔式中、Rは12〜24個の炭素原子を有する飽和もしくは
不飽和炭化水素基を表し、該基はハロゲン置換されてい
てもよく、Xは酸素原子、HN又はNR2及びYは酸素原子
又はNHであり、基R1は a)C1〜C8−アルキル基、不飽和C3〜C8−アルキル基、
又はハロゲン、アミノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−
C1〜C6−アルキルアミノ、トリ−C1〜C6−アルキルアミ
ノ、ヒドロキシ、カルボキシ、C3〜C8−シクロアルキル
又はフエニルによつて置換された、場合により不飽和C3
〜C8−アルキル基を表すか又は b)ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、C3〜C8−シク
ロアルキル又はフエニルによつて置換されたC2−アルキ
ル基を表すか又は c)ジ−C1〜C6−アルキルアミノ、トリ−C1〜C6−アル
キルアミノ、カルボキシ、C3〜C8−シクロアルキル又は
フエニルによつて置換された不飽和C2−アルキル基を表
すか又は d)Xが酸素原子、NH又はNR2及びYが基NHを表すか又
はXが基NH又はNR2及びYが酸素原子を表しかつRが前
記のものを表す場合には、アミノ、C1〜C6−アルキルア
ミノ、ジ−C1〜C6−アルキルアミノ又はトリ−C1〜C6
アルキルアミノによつて置換されたC2−アルキル基を表
すか又は e)Xが酸素原子でありかつY及びRが前記のものを表
す場合には、2−t−ブチルオキシカルボニルアミノエ
チル、2−t−ブチルオキシカルボニルエチル、2,3−
イソプロピリデンジオキシ−プロピル−(1)、2,3−
ジベンジルオキシプロピル−(1)、1,3,−ジベンジル
オキシ−プロピル−(2)又はN−C1〜C6−アルキルア
ミノ−C2〜C6−アルキルを表すことができ又は f)XがNH基でありかつY及びRが前記のものを表す場
合には、2,3−ジヒドロキシプロピル−(1)を表すこ
とができ、 かつR2は2,3−ジヒドロキシプロピル−(1)基、C1〜C
8−アルキル基、又は不飽和及び/又はハロゲン、アミ
ノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−C1〜C6−アルキルア
ミノ、トリ−C1〜C6−アルキルアミノ、ヒドロキシ、カ
ルボキシ、C3〜C8−シクロアルキル又はフエニルによつ
て置換されたC2〜C8−アルキル基を表す〕で示される化
合物、但しこの場合、式I′中X及びYの両者が酸素原
子であり、R1がヒドロキシ、アミノ、C1〜C6−アルキル
アミノ、ジ−C1〜C6−アルキルアミノ又はトリ−C1〜C6
−アルキルアミノによつて置換されていてもよい、飽和
もしくは不飽和C1〜C8−アルキルアミノ基でありかつR
が飽和もしくは不飽和C12〜C24−アルキル基である化合
物は除く。 特に局所的適用、但しまた別の適用形式のための医薬
としての製剤のためには、一般式IもしくはI′の化合
物を、グリセリンの第一級又は第二級OH基の1つにエー
テル基の形で結合されて存在することができるアルキル
基中に3〜12個の炭素原子を有するアルキルグリセリン
の少なくとも1種と一緒に使用するのが特に有利である
ことが判明した。この種のアルキルグリセリンは、一般
式IもしくはI′の化合物の作用を相乗的に上昇もしく
は改善する。この場合には3〜9個の炭素原子を有する
アルキルグリセリンを単独で又は混合して使用するのが
有利である。 従つて、特に好ましい作用効果は、 a)一般式: 〔式I中、Rは12〜24個の炭素原子を有する飽和もしく
は不飽和炭化水素を表し、該基はハロゲン置換されてい
てもよく、Xは酸素原子、HN又はNR2及びYは酸素原子
又はNHであり、R1はC1〜C8−アルキル基であり、又は式
中R1はC2〜C8−アルキル基であり、該基は不飽和及び/
又はハロゲン、アミノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−
C1〜C6−アルキルアミノ、トリ−C1〜C6−アルキルアミ
ノ、ヒドロキシ、カルボキシ、C3〜C8−シクロアルキル
又はフエニルによつて置換されており、かつ式中R1は更
にまた、Xが酸素原子である場合には、2−t−ブチル
オキシカルボニルアミノエチル、2−t−ブチルオキシ
カルボニルエチル、2,3−イソプロピリデンジオキシ−
プロピル−(1)、2,3−ジベンジルオキシ−プロピル
−(1)、1,3−ジベンジルオキシ−プロピル−(2)
又はN−C1〜C6−アルキルアミノ−C2〜C6−アルキルを
表すことができ、かつ式中R1は更にまた、XがNH基であ
る場合には、2,3−ジヒドロキシプロピル−(1)を表
すことができ、かつR2は2,3−ジヒドロキシプロピル−
(1)基、C1〜C8−アルキル基、又は不飽和及び/又は
ハロゲン、アミノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−C1
C6−アルキルアミノ、トリ−C1〜C6−アルキルアミノ、
ヒドロキシ、カルボキシ、C3〜C8−シクロアルキル又は
フエニルによつて置換されたC2〜C8−アルキル基を表
す〕で示される化合物又はその製薬学的に認容される塩
の少なくとも1種、及び b)一般式II: 〔式中、基R3及びR4の一方は3〜12個の炭素原子を有す
るアルキル基を表しかつ他方の基は水素原子を表す〕で
示されるアルキルグリセリン 並びに場合によりその他の常用の製薬学的に認容される
添加剤及び希釈剤を含有する相乗作用する医薬が有す
る。 このような混合物を以下にはまたカスケードと称す
る。 一般式IもしくはI′の化合物の、mg/カスケード1ml
における含量は、後方に付した指数により示す、すなわ
ち例えば式IもしくはI′の化合物5mg/mlを含有するカ
スケード混合物はカスケード5と、カスケード1ml当り式
IもしくはI′の化合物200mgを有する混合物はカスケ
ード200で示す。 アルキルグリセリンの製造は、例えば西独国特許出願
公開第3343530.8号明細書から公知である。例えばノニ
ルグリセリン、オクチルグリセリン、ヘキシルグリセリ
ン、ペンチルグリセリン、プロピルグリセリン及びエチ
ルグリセリンを含有するアルキルグリセリン−水混合物
が有利である。有利には、このような水性混合物は前記
グリセリンの3種、詳言すれば低級(エチル、プロピ
ル)、中級(ペンチル、ヘキシル)及び高級(ノニル、
オクチル)を含有し、この場合低級エーテルの全重量は
その他の両者のグリセリンエーテルの重量の和とほぼ同
じである。水量は低級グリセリンエーテルの量とほぼ同
じであり、かつ例えば存在するグリセリンエーテルの全
量の半分である。このようなグリセリン−水混合物の例
を以下に記載する: 本発明による医薬は、局所適用のために特に適当であ
る。この医薬を用いて皮膚腫瘍もしくは皮膚転移を治療
するためには、当該皮膚領域にカスケード5〜カスケー
200を1日当り2〜3回塗り付ける。有害な副作用
は、3ケ月の時間帯にわたつて治療した患者においても
観察することができなかつた。皮膚転移の軽快は、組織
切片によつて明らかに確認することができるような皮膚
正常化を伴う。このようにして、皮膚転移を有する多数
の患者を治療し、その際乳癌皮膚転移の完全な消滅が観
察された。 製剤カスケード5〜カスケード200における本発明によ
る有利な医薬を用いた局所的治療は、皮膚の広い面積に
擦り込むことにより内部腫瘍もしくは転移の治療のため
にも使用することができる。この場合には、皮膚を通し
た呼吸を介して治療的に有効な血中濃度が達成される。
この適用形式の利点は、カスケード5〜カスケード200
製剤が皮膚によつて問題無く許容されることにある。 このカスケード5〜カスケード200の溶液の形の本発明
による医薬の有利な製剤形式は、直腸導入のための坐薬
を製造するためにも適当である。この場合も、内部腫瘍
もしくは内部転移を良好に治療することができる。 本発明による医薬のもう1つの適用形は、前成形した
体腔内に移植することにある。この適用形式は特に胸膜
癌、悪性腹水症、悪性心膜滲出症及び膀胱癌のために特
に適当である。この場合には、一般式Iの本発明による
抗腫瘍剤は単独で又は常用の賦形剤及び希釈剤と、特に
またカスケードと組合せて使用する。 全身的適用のためには、経口又は静脈内投が該当す
る。 経口投与のためには、一般式Iの化合物を有利には飲
用溶液の形で適用する。賦形剤としては、例えば牛乳、
カカオ、果汁又は飲料水が適当である。このような飲料
溶液は、例えば請求の範囲第1項記載の一般式I記載の
化合物の濃縮したアルコール性溶液を水又は別の前記剤
の1つで希釈することにより製造することができる。ラ
ツトの場合には、ヘキサデシルホスホコリン及びオレイ
ルホスホコリンを使用した場合、体重1kg当り20,40及び
60mgの1日当り用量で化合的に誘発した乳癌が完全に軽
快した。この場合、これらの化合物は1−オクタデシル
−2−メチル−ラク−グリセロ−3−ホスホクロリンよ
りも一層有効かつ相容性であることが判明した。この実
験のために使用した腫瘍モデルはいわゆるハードモデル
である。このことは、このモデルで得られる所見がヒト
の症状にも転用可能であることを意味する。 前記動物実験は以下のようにして実施した。 動物及び癌発生 生後40±1日の処女のスプラージェ・ドーレイ(Spra
gue Dawley)ラットを通常の制御条件下で温度22±2℃
及び相対湿度55±10%で飼育した。アルトルミンペレッ
ト及び水道水を任意に与えた。 乳癌は、オリジナルモデル(Berger et al,“Noncarc
inogenic chemotheapy with a combination of vineris
itine,methotrexate and 5−furuorouracil(VMF) in
rats.Int.J.Cancer,32,231−236(1983))を僅かに変
更して、それぞれ生後52,71及び92日目に尻尾静脈に結
晶質メチルニトロソ尿素(MNU)を3回静脈内注射する
ことにより発生させた。MNUの最初の注射の6週間後、
ラットの体重を計り、腫瘍発現を記録するために全実験
期間にわたり1週に2回触診した。個々の腫瘍体積は、
バーニアー・キャリパースによって測定して2つの垂直
軸(a×b2)の積/2(a>b)として推定した。0.8cm3
よりも大きい全腫瘍体積を有するラットを制限したラン
ダム化により実験グループに分配し、その直後に治療を
開始した。 治療及び投薬量判定 被検物質を蒸留水に溶かしかつ5週間にわたり1週に
5回経口投与した。対数間隔投与量(上昇係数2)及び
投与計画は、乳癌を持つラットにおけるキャリヤ研究を
参照して選択した。投与量は7.5μmol/kg〜120μmol/kg
の範囲内であった。 静脈内注射治療を介する静脈内投与のためには、式I
もしくはI′の化合物は生理学的食塩溶液で使用するの
が有利である。この場合には、別の注射溶液を使用する
ことができる。このような溶液に関するヒトの用量は、
例えば体重1kg当り1〜10mgである。 最後に、本発明による医薬の複数の適用形式を組合せ
ることができる、この場合特殊な局所的相容性により、
一面では皮膚への擦り込みを別の適用形の1つと組合せ
て適用することができる。 特に有利であることが立証された式IもしくはI′の
化合物にのためのもう1つの賦形剤混合物は、水約4重
量部、プロピルグリセリン4重量部及びヘキシルグリセ
リンとノニルグリセリン各2重量部の混合物から成る。 数ケ月の時間帯にわたる特に有利な製剤形のカスケー
5〜カスケード200における本発明よる医薬の局所的適
用は、局所的毒性がアセチルサリシル酸の局所的適用に
おけると同様に、皮膚の強化された落屑に制限されるこ
とを示した。 従つて、本発明は腫瘍を治療するための新規の医薬を
提供しかつこの場合概してもう1つの抗腫瘍剤を提供す
るだけでなく、臨床実験における局所的適用においても
確認された有効物質を初めて提供する。このことにより
腫瘍患者の治療のために新たな可能性が開かれる。 相応する薬剤を製造するためには、式IもしくはI′
の化合物の少なくとも1種を常用の製薬学的賦形剤及び
/又は希釈剤もしくはその他の助剤と共に製薬学的製剤
に加工するかないしは治療で適用可能な形にする。この
操作は例えば、式中の個々の基及び符号が前記のものを
表す、式IもしくはI′の化合物、もしくはその生理学
的に認容される塩を常用の賦形剤及び/又は希釈剤もし
くは助剤と一緒に20〜120℃、有利には30〜100℃の温度
で混合もしくは均質化し、そうして得られた混合物を、
投与単位中に式IもしくはI′の有効物質5〜2000mg、
有利には10〜500mg、特に30〜400mgを含有する製剤を製
造するために、相応する大きさの中空セル中に充填する
か又は相応する大きさのカプセル中に充填するか又は造
粒しかつ次いで場合によりその他の常用の助剤を使用し
て錠剤にプレスすることより成る。 例えば、式IもしくはI′の化合物を以下の物質:澱
粉、セルロース、ラクトース、ホルマリンカゼイン、変
性澱粉、ステアリン酸マグネシウム、燐酸水素カルシウ
ム、高分散性珪酸、滑石、フエノキシエタノールの1種
以上と混合し、得られた混合物を、場合により成分とし
て少なくともゼラチン、澱粉、ポリビニルピロリドン、
ビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合体及び/又
はポリオキシエチルソルビタンモノオレエートを含有す
る水溶液を用いて造粒し、該顆粒を場合により前記助剤
の1種以上と均質化し、かつこの混合物を錠剤にプレス
するか又はカプセルに充填し、その際このような錠剤又
はカプセルが投与単位内に式IもしくはI′の有効物質
それぞれ5〜2000mgを含有するようにする;又は式I化
合物又はその塩をダイズレシチン並びに場合によりフエ
ノキシエタノール0.1〜0.5重量%(化合物Iもしくは
I′の重量部に対して)を添加した後に、33〜37℃の温
度で溶融した硬質脂肪中に懸濁させかつ均質化しかつ引
き続き該混合物を中空セル中に注入する、その際投量単
位は有効物質5〜2000mg並びに場合によりフエノキシエ
タノール0.1〜0.5重量部(化合物I又はI′の重量部に
対して)を含有する;又は式IもしくはI′の化合物又
はその塩を50〜120℃、有利には50〜100℃の温度で、場
合により1種以上の乳化剤及び/又はフエノキシエタノ
ール0.1〜0.5重量%(化合物IもしくはI′の重量部に
対して)の存在下に、以下の物質:パラフイン、ワセリ
ン、12〜25個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、15
〜20個の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸、モノ
パルミチン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンポリオー
ル脂肪酸エステルの少なくとも1種と混合し、かつ得ら
れた混合物を50〜120℃の水で、場合により多価の低級
アルコール及び/又はフエノキシエタノールを添加して
乳化させ;又は式IもしくはI′の化合物又はその塩を
水又はパラフイン油中に、場合によりフエノキシエタノ
ール0.1〜0.5重量部(化合物IもしくはI′の重量部に
対して)の存在下に並びに場合により乳化剤の存在下
に、30〜100℃の温度で溶解させ、かつ場合によりそう
して得られた溶液を、最終溶液が式IもしくはI′の有
効物質0.05〜10重量%、有利には0.1〜5重量%を含有
する程度の水又はパラフインで満たすことより成る。 乳化剤としては、例えば非イオン性乳化剤並びにイオ
ン性乳化剤が該当する。非イオン性乳化剤としては、例
えばC8、C10及びC12を有する飽和植物性脂肪酸のトリグ
リセリド混合物又はエチレンオキシドの重付加生成物を
ベースとする乳化剤、例えばエチレンオキシドのアルキ
ル−及びアシル置換された重付加生成物、ポリエチレン
グリコール脂肪酸エステル、エチレンオキシドとヒマシ
油の反応生成物、水素化ヒマシ油脂肪酸とオキシエチル
化グリセリンとのエステルが該当する。更に、脂肪酸ア
ミド又は親水性基を有する脂肪酸縮合生成物をベースと
する乳化剤が該当する。イオン性乳化剤としては、例え
ばグリセリン又はその他の多価のアルコールの脂肪酸モ
ノエステルをベースとする乳化剤(Lunacera alba)が
該当する。 前記医薬の製造の際に、式IもしくはI′の単数又は
複数の有効物質を式IIのグリセリンエーテル又はそのよ
うな式IIのグリセリンエーテルの混合物の存在下に使用
すると、抗腫瘍作用の相乗効果が観察される。 このためには、式IもしくはI′の有効物質を式IIの
グリセリンエーテルの少なくとも1種又はそのようなグ
リセリンエーテルの混合物1〜30重量%、有利には2〜
20重量%(それぞれ化合物I又はI′の重量部に対す
る)並びに場合により水0.5〜30、有利には1〜20重量
部(同様に化合物IもしくはI′の重量部に対する)を
使用する。このグリセリンエーテルとの混合は、相応す
る医薬の製造の際に開始時に、しかし場合によりまた後
での製造工程で実施することができる。 式I及びI′の本発明による化合物は、例えばラツト
の、7,12−ジメチルベンゾアントラセンで誘発される胸
腺癌、同様にラツトの、メチル−ニトロソ尿素で誘発さ
れる乳癌に対して良好な作用を示す。 例えば、前記実験方法においてラツトの体重1kg当り1
0mgの用量で腫瘍の成長停止、更に高い用量ではまた腫
瘍の完全な消滅が達成される。 前記動物実験における、最低の既に有効な用量は、例
えば 経口 5mg/kg 静脈内 5mg/kg である。作用(前記動物実験)のための一般的用量範囲
としては、例えば 経口 5〜50mg/kg、特に15〜32mg/kg 静脈内5〜50mg/kg、特に15〜32mg/kg が該当する。 本発明による化合物の作用方向は、公知の医薬有効物
質TAMOXIFENの作用に匹敵するが、しかしながらそれに
対して以下の相異点を有する:該作用はTAMOXIFENのそ
れよりも強力でありかつ長い有効時間を有する。 本発明による化合物を適用することができる適応症
は、胸腺癌及びその他のヒトの癌種である。 製薬学的製剤は、本発明による活性成分を一般に5〜
2000mg、例えば10〜400mgを含有する。 投与は、例えば錠剤、カプセル、ピル、ドウラジエ、
坐薬、軟膏、ゲル、クリーム、パウダー、微粉末、エー
ロゾル又は液状形で行うことができる。液状適用形式と
しては、例えば油又はアルコールもしくは水性溶液並び
に懸濁液及びエマルジヨンが該当する。有利な適用形
は、活性物質40〜400mgを含有する錠剤又は活性物質0.1
〜5%を含有する溶液である。 本発明による活性成分の単位用量は、例えば a)経口医薬形で5〜100mg/体重1kg、有利には15〜50m
g/体重1kg、 b)腸管外適用形(例えば静脈内、筋内)で5〜100mg/
体重1kg、 c)皮膚及び粘膜へ局所的に適用するための医薬形(例
えば溶液、エマルジヨン、ローシヨン、軟膏及びその
他)で50〜2000mg、有利には80〜1500mg である。(用量はそれぞれ遊離塩基を基準としてい
る。) 例えば有効物質40〜400mgを含有する錠剤1錠を1日
3回又は例えば静脈内注射で有効物質50〜250mgを有す
る容量1〜5mlのアンプルを1日1〜5回を投与するの
が推奨される。経口投与では、1日当りの最低用量は12
0mgであり;経口投与では1日当り最高用量は100mg/体
重1kgを越えるべきでない。 本発明による化合物のマウスに対する急性毒性(LD50
mg/kgにより表される;Miller及びTainter著:Proc.Soc.E
xper.Biol.a.Med.57(1944)261に記載の方法に基づ
く)は、例えば経口適用で200〜450mg/体重1kgである。 該医薬は医薬、獣医並びに農業において単独で又は別
の薬理学的活性物質との混合物で使用することができ
る。 以下に実施例により本発明を説明する。 例1 ヘキサデシルホスホエタノールアミン (ホスホリル化、閉環及び開環) ヘキサデカノール(1モル、243g)及びトリエチルア
ミン(1.8モル、180g)をTHF(テトラヒドロフラン)1.
5l中に溶かしかつ滴加式に激しく攪拌した、THF120ml中
のオキシ塩化燐(1.2モル、184g)の溶液に、反応容器
(3つ首、5l、滴下ロート、温度計及び攪拌機を装備)
中の温度が10℃を越えないように加える。反応工程を促
進するために、反応容器を氷−食塩混合物で冷却する。
滴加直後に、反応は停止する(TLCを介して確認:Rf値=
出発物質に関して0.8、水での加水分解後の反応生成物
に関して0.0)。氷浴を取り除きかつ反応混合物中に激
しく攪拌しながらジオキサン1中のエタノールアミン
(1.5モル、92g)及びトリエチルアミン1.8モル、180
g)の溶液を、反応容器内の温度が65〜70℃に上昇する
ように滴加する。その際、環形成が終了する(エーテル
中のTLCより確認:Rf値=0.2)。析出したトリエチルア
ミン塩酸塩を尚熱いうちに濾別しかつ該濾液に40〜50℃
で2N蟻酸1.5lを加える。15分間後に、開環が終了する
(エーテル中のTLCにより確認:Rf値=0.0、クロロホル
ム/メタノール/酢酸/水100:60:20:5/容量中でのTLC:
Rf値=0.8).−20℃に冷却しかつ沈澱物を濾別する、
該沈澱物は十分に純粋なヘキサデシルホスホエタノール
アミンから成る。僅かな不純物の場合には、引き続きク
ロマトグラフィー精製を行う(例2参照)。 微量分析(MG分子量356.50): 計算値(%): C59.15 H11.03 N3.83 P8.48 実測値(%): 59.01 10.95 3.79 8.31 例2 ヘキサデシルホスホコリン+1H2O (1のメチル化) 例1により得られた結晶を更に精製することなく2−
プロパノール1.2l及びシクロルメタン0.4l中に回収す
る。該結晶の懸濁液に激しく攪拌しながら水1中の炭
酸カルシウム(4モル、560g)を加える。2相反混合物
に硫酸ジメチル(4モル、500g)を滴加式にかつ攪拌し
ながら、温度が40℃を越えないように加える。該反応は
滴加の60分後に終了する(クロロホルム/メタノール/2
5%のアンモニア50:50:5/容量中でのTLCにより確認;Rf
値=0.3)。20℃での相分離後に、上方の相は生成物を
含有する。回転蒸発器で真空下に溶剤を除去しかつ粘性
の残留物をシリカゲル(メルク・アート7733、シリカゲ
ル60、粒度0.2〜0.5mm)でクロマトグラフィー処理す
る。 クロマトグラフィー シリカゲル2kgにクロロホルム/メタノール/25%のア
ンモニア(200/15/1/容量)を加えかつクロマトグラフ
ィーカラムに充填する。粘性の油状物を前記溶剤混合物
800ml中に溶かしかつ粗製生成物をカラムに載せる(不
溶性成分は予め濾別する)。不純物が洗い流されるま
で、上昇する極性を有する溶離剤で溶離させる。最後
に、生成物をクロロホルム/メタノール/25%のアンモ
ニア(50/50/5/容量)で溶離させる。合した溶離物を回
転蒸発させかつトルエンで残留水を除去する。該残留物
をジクロルメタン600ml中に回収しかつアセトン4lを加
える。−20℃で析出した結晶を冷たいアセトンで洗浄
し、次いでペンタンでかつ真空中で乾燥する。純粋なヘ
キサデシルホスホコリンの収率は250g(ヘキサデシルグ
リセリンに対して約70%)である。 微量分析(MG407.58): 計算値(%): C59.27 H11.37 N3.29 P7.28 実測値(%): 58.98 11.31 3.21 7.11 相応するホスホエタノールアミン及びホスホコリンは
テトラデカノール、オクタデカノール、エイコサノー
ル、オレイルアルコール、シス−11−ヘキサデウン−1
−オール及びドデカノールで製造された。 例3 2−ヘキサデシルホスホエタノールアミン (ホスホリル化、閉環、開環) バッチは例1に記載と同様に、但し0.1モルに関して
行う。良好な収率を達成するためには、ホスホリル化条
件を幾分か変更しなければならない。即ちホスホリル化
工程の温度を25℃に高める。その他は記載と同様に操作
しかつ後処理する。 微量分析(MG365.50) 計算値(%): C59.15 H11.03 N3.83 P8.48 実測値(%): 58.96 10.91 3.69 8.37 例4 2−ヘキサデシルホスホコリン+1H2O (3のメチル化) 仕様2に記載と同様に実施し、後処理しかつ精製する
ことができる。 微量分析(MG407.58): 計算値(%): C59.27 H11.37 N3.29 P7.28 実測値(%): 59.14 11.11 3.14 7.09 例5 オレイルホスホメチルエステル・ナトリウム塩+1H2O (ホスホリル化、加メタノール分解及びLiBr分解) ホスホリル化工程は例1と同様に実施する。加メタノ
ール分解のためには、反応混合物にメタノール(10モ
ル、320g)及びトリメタノールアミン(1.8モル、180
g)を20℃で加える。加メタノール分解は30分後に終了
する。ヘキサン1.5l及び水1.5lを加え、十分に振盪しか
つヘキサン相から溶剤を除去する。油状残留物をLiBr
(2モル、174g)と一緒にエチルメチルケトン1.5l中で
還流下に煮沸させる。1時間後に、反応は完了する。溶
剤を除去し、メタノール/水/クロロホルムそれぞれ1
から成る混合物中に回収し、十分に振盪しかつ生成物
を含有する下方のクロロホルム相を単離する。ナトリウ
ム塩に転化するために、クロロホルム相を飽和 NaCl溶
剤1で処理する。クロロホルム相を単離しかつ回転蒸
発させる。該生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィ
ー(例2参照)により精製する。 微量分析(MG402.50) 計算値(%): C56.70 H10.02 P7.70 実測値(%): 56.65 9.98 7.45 相応して、アリルエステルを製造した。更に、記載方
法に基づき以下のアルコール:テトラデカノール、ヘキ
サデカノール、オクタデカノール及びエイコサノールの
メチル−及びアリル燐酸エステルを製造した。 例6 ヘキサデシルホスホヘキシルエステル・ナトリウム塩+
1H2O (オキシ塩化燐を用したホスホリル化、ヘキサデシル燐
酸二塩化物を用いたホスホリル化、加メタノール分解、
LiBrでの分解) ヘキサデカノールのホスホリル化は例1に記載と同様
に実施する。該反応混合物を直接的にTHF1.5l中のヘキ
サノール(1.5モル、303g)及びトリエチルアミン(1.8
モル、180g)を滴加しながら反応させる。今や、反応温
度を30℃に高める。2時間後に、反応は終了する。加メ
タノール分解並びにLiBr分解は例5に記載と同様に実施
する。 微量分析(MG446.59) 計算値(%): C59.17 H10.83 P6.94 実測値(%): 59.08 10.74 6.71 この方法に基づき、以下のアルキルエステルを製造し
た:ヘキサデシルホスホブチル−,−オクチル−,−デ
シル−及び−ドデシルエステル。 例7 ヘキサデシルホスホグリコールエステル・ナトリウム塩
+1H2O (ホスホリル化、グリコールでの閉環、開環) ホスホリル化は例1に記載と同様に実施する。該反応
混合物を直接的にTHF1.5l中のエチレングリコール(1.5
モル、93g)及びトリエタノールアミン(1.8モル、180
g)を滴加しながら更に反応させる。この際、環形成を
完全にするために温度を60℃に高める。この温度で2時
間後に、反応は終了する。析出したトリエチルアミン塩
酸塩を磁器フリットを介して濾別しかつ濾液に20℃激し
く攪拌しながら水1.5lを加える。2時間後に、加水分解
は終了する。真空中での回転蒸発により上方のTHF相か
ら溶剤を除去する。該残留物にクロロホルム/メタノー
ル/半飽和NaCl溶液を加え、振盪しかつ相分離を待つ。
下方のクロロホルム相は生成物を含有する。溶剤を除去
しかつ生成物をクロマトグラフィーにより精製する(例
2)。 微量分析(MG406.48) 計算値(%): C59.19 H9.92 P7.62 実測値(%): 53.07 9.73 7.53 同様にして、以下のグリコールを製造した:テトラデ
シルホスホグリコールエステル、オクタデシルホスホグ
リコールエステル、オレイルホスホグリコールエステ
ル。 例8 ヘキサデシルホスホ−ヒドロキシエチルアミド・ナトリ
ウム塩+1HO2 (ホスホリル化、エタノールアミンでの閉環、水中の炭
酸カルシウムでの開環) ホスホリル化並びに閉環は例1に記載と同様に実施す
る。トリエチルアミン塩酸塩を除去した後に、濾液に激
しく攪拌しながら1M炭酸カリウム水溶液1を加える。
1時間後に、開環は終了する。上方のTHF相中の溶剤を
除去し、それぞれ1のクロロホルム/メタノール/半
飽和NaCl溶液から成る混合物中に回収し、十分に振盪し
かつクロロホルム相を分離する。溶剤の除去後に、生成
物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理しかつ精製す
る。 微量分析(MG405.50) 計算値(%): C53.32 H10.19 N3.46 P7.64 実測値(%): 53.26 10.07 3.21 7.59 同様にして、以下の化合物を製造した:テトラデシル
−、オクタデシル−、オレイルホスホ−ヒドロキシエチ
ルアミド。 例9 ヘキサデシルホスホグリセリン・ナトリウム塩+1H2O (オキシ塩化燐を用いたホスホリル化、それから形成さ
れた燐酸二塩化物を用いたホスホリル化、加メタノール
分解、LiBrでの分解、70%の酢酸中での加水分解) ホスホリル化は例1に記載と同様に実施する。該反応
混合物を直接的にTHF1.5l中の1,2−イソプロピリデン−
グリセリン(1.5モル、198g)及びトリエチルアミン
(1.8モル、180g)を滴加しながら反応させる。反応温
度を滴加後に30℃に高める。2時間後に、反応は終了す
る。加メタノール分解並びにLiBr分解は例5に記載と同
様に実施する。反応生成物のナトリウム塩を70%の酢酸
2l中に回収しかつ60℃に加熱する。生成するアセトンを
低真空(水噴射真空)中で除去する。反応は2時間後に
終了する。水2lを加えかつクロロホルム2lで抽出する。
クロロホルム相を0.5M炭酸ナトリウム溶液で処理しかつ
相分離後に分離する。溶剤を除去しかつシリカゲルでク
ロマトグラフィー処理する。 微量分析(MG436.51) 計算値(%): C52.28 H9.70 P7.10 実測値(%): 52.13 9.59 6.91 同様にして、以下のグリセリンエステルを製造した:
テトラデシル−,オクタデシル−、オレイルホスホグリ
セリン。 例10 ヘキサデシル燐酸−(N,N)=ビス−(クロルエチル)
−アミド・ナトリウム塩+1H2O (オキシ塩化燐でのホスホリル化、ビス−(クロルエチ
ル)−アミンでのアミド形成、加水分解) ホスホリル化工程は例1に相当する。該反応混合物を
直接的にTHF1.0l中のビス−(クロルエチル)−アミン
を滴加式で添加しながら更に反応させる。次いで、THF
0.5l中のトリエチルアミン(0.4モル、40g)を加える。
20℃で3時間後に、反応は終了する。析出したトリエチ
ルエミン塩酸塩を磁器フリットを介して分離しかつ濾液
に激しく攪拌しながら1M酢酸で加水分解する。4時間後
に、上方のTHF相を分離し、溶剤を除去し、それぞれ1
のクロロホルム/メタノール/0.5M炭酸ナトリウム中
に回収する。クロロホルム相を取り出し、溶剤を除去し
かつ生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーにより
精製する。 微量分析(MG486.452) 計算値(%):C49.39 H8.91 Cl14.58 N2.88 P6.37 実測値(%): 49.21 8.75 14.11 2.76 6.31 同様にして、以下の化合物を製造した:テトラデシル
−、オクタデシル−、オレイル燐酸−(N,N)−ビス−
(クロルエチル)−アミド。 製薬学的製剤の実施例 溶液の例: 1−n−プロピルオキシ−2,3−プロパンジオール25
g、1−n−ヘキシルオキシ−2,3−プロパンジオール1
2.5g、1−n−ノニルオキシ−2,3−プロパンジオール1
2.5g、水44g及びフェノキシエタノール5gを混合しかつ
この混合物中にヘキサデシルホスホコリン5gを溶かす。
該溶液を適当なフィルタを介して濾過することにより可
視粒子を除去する。該溶液1gはヘキサデシルホスホコリ
ン50mgを含有する。 軟膏の例: 有効物質のヘキサデシルホスホグリセリン5gを濃密液
状パラフィン35g中に懸濁させ、乳化するセチルステア
リルアルコール30g及び白色ワセリン30gを加えかつ溶融
させる。この溶融物を冷えるまで攪拌する。均質な有効
物質分布は冷えた溶融物を適当なホモジナイザー(例え
ば3本ロール台)を用いることにより達成される。 該親水性軟膏1gは、ヘキサデシルホスホグリセリン50
mgを含有する。 エマルジョンの例: 1−n−プロピルオキシ−2,3−プロパンジオール11.
83g、1−n−ヘキシルオキシ−2,3−プロパンジオール
5.91、1−n−ノニルオキシ−2,3−プロパンジオール
5.91g、水20.35g及びフェノキシエタノール1.0gを混合
しかつこの混合物中にヘキサデシルホスホコリン5gを溶
かす。水浴上で、白色ワセリン30g、セチルアルコール1
5g及びモノパルミチン酸ソルビタン5gを溶融させ、70℃
に加熱しかつ同様に70℃に加熱した有効物質溶液を高速
分散機を用いて脂肪相中に乳化させる。引き続き、攪拌
しながら該クリームを30℃に冷却する。 油状クリーム中の水1gはヘキサデシルホスホコリン50
mgを含有する。 カプセルの例: ヘキサデシルホスホグリセリン1.25gをクロロホルム5
kg中に溶かしかつこの溶液中にエーロシル1.25kgを懸濁
させる。引き続き、溶剤を真空中で除去する。乾燥物質
を1mmのふるいを通過させ、かつ最後の溶剤残渣を除去
するために、尚1回真空中で30℃で乾燥する。この顆粒
を公知方法で適当なカプセル機械で大きさ00のゼラチン
硬質カプセルに500mgまで充填する。 1個のカプセルは、ヘキサデシルホスホグリセリン25
0mgを含有する。 凍結乾燥物の例 注射目的用水3l中に、窒素雰囲気下にマンニット500g
を溶かし、ヘキサデシルホスホグリセリン50gを高速ホ
モジナイザー装置を用いて分散させかつ注射目的用水で
4lに満たす。この牛乳状分散液を超音波処理により又は
スリットホモジナイザーを用いて僅かに乳光色のコロイ
ド分散系に転化する。 次いで、無菌条件下に、孔幅0.22μmの膜フィルタを
介して無菌濾過しかつ窒素雰囲気下で100mlの注射びん
中に40mlまで充填する。このびんは凍結乾燥栓を備えて
おりかつ適当な装置で凍結乾燥する。乾燥後に、無菌の
乾燥した窒素を導入しかつびんを装置内で密閉する。栓
をつば付きキャップで確保する。 静脈内適用のためには、凍結乾燥物を注射目的用の水
100ml中で再生する。 1個のびんはヘキサデシルホスホグリセリン500mgを
含有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 欧州公開108565(EP,A1) KLIM.WOCHENSCHR.63 (12) PP.565−571 (1985) Chemical Abstract s Vol.76,1972,135917u

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.a)ヘキサデシルホスホコリン及びオレイルホスホ
    コリンの少なくとも1種の化合物又はその生理学的に認
    容される塩及び b)一般式II: [式中、基R3及びR4の一方は3〜12個の炭素原子を有す
    るアルキル基を表しかつ他方の基は水素原子を表す]で
    示されるアルキルグリセリンを含有し、かつその他の常
    用の製薬学的に認容される添加剤及び希釈剤を含有して
    いてもよい、抗腫瘍剤。 2.皮膚腫瘍の局所的治療のために、アルキルグリセリ
    ン1ml当りヘキサデシルホスホコリン及びオレイルホス
    ホコリンの少なくとも1種の化合物5〜200mgを含有す
    る、請求の範囲第1項記載の抗腫瘍剤。 3.ノニル−又はオクチルグリセリン、ヘキシル−又は
    ペンチルグリセリン及びプロピル−又はエチルグリセリ
    ンから成るアルキルグリセリン混合物並びに水を含有す
    る、請求の範囲第1項又は第2項記載の抗腫瘍剤。 4.腫瘍の経口治療のために、5〜100mg/体重1kgの1
    日当り用量を有する飲用溶液として製剤されている、請
    求の範囲第1項又は第3項記載の抗腫瘍剤。 5.腫瘍の静脈内治療のために、ヘキサデシルホスホコ
    リン及びオレイルホスホコリンの少なくとも1種の化合
    物を生理学的食塩水溶液中に5〜100mg/体重1kgの量で
    含有する、請求の範囲第1項又は第3項記載の抗腫瘍
    剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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