JP2696253B2 - 抄紙用ドライヤーカンバス - Google Patents

抄紙用ドライヤーカンバス

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JP2696253B2
JP2696253B2 JP1189515A JP18951589A JP2696253B2 JP 2696253 B2 JP2696253 B2 JP 2696253B2 JP 1189515 A JP1189515 A JP 1189515A JP 18951589 A JP18951589 A JP 18951589A JP 2696253 B2 JP2696253 B2 JP 2696253B2
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yarn
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dryer canvas
coating
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晃弘 山口
幸男 小田原
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Daiwabo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は使用中に汚れがつきにくい抄紙用ドライヤー
カンバスに関する。
(従来の技術) 抄紙用ドライヤーカンバスはパルプに含まれている挟
雑物やピッチのため使用中の汚れがはなはだしい。特に
ドライヤーカンバスの製織に多用されているマルチフィ
ラメントは汚れが付着しやすく、そのため通気性が低下
し、部分的に乾燥効率が変わってくるので、紙面の水分
率にばらつきを生じることになりその対策がいろいろと
られている。例えば繊維の表面にシリコーンコーティン
グを行い撥水性、撥油性を与えて汚れが付きにくくする
方法であるが、この方法は抄紙中のロールとの摩擦や紙
面から発生する蒸気によってコーティングがとれやすく
効果の持続性に欠ける。
またポリエステルにポリシロキサンを含有させたポリ
エステルモノフィラメントを使ったドライヤーカンバス
(特開昭60−80313)も知られているがこのカンバスは
糸表面の汚れが付きにくく、防汚性能の持続性もよいが
やはり長期間の使用による汚れは避けられない。また汚
れ防止効果を上げるためにポリシロキサンの量を増やす
とモノフィラメントの強力低下や寸法安定性が悪くなる
といった欠点があった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは抄紙用ドライヤーカンバスの使用による
汚れを詳細に検討した結果、汚れ方には概略二通りある
ことを見いだした。一つは糸表面に付着する汚れで主に
パルプ中のピッチにより接着されているものである。こ
の汚れは上記のように繊維の表面を改質し、汚れを付き
にくくする方法で改良することができる。
しかし、ドライヤーカンバスの汚れの別の大きな原因
は表面を構成する経緯糸によって形成される織目及び経
緯糸であるマルチフィラメントや紡績糸の構成単繊維間
に入り込んだピッチによるものであることが判明した。
このピッチは乾燥工程中の圧力で紙面から種々の挟雑物
を吸着し徐々に大きな汚れになっていく。
この汚れは織目や単繊維間隙の内部にシリンダーとの
接圧で押し込まれ内部に根をはった状態で塊りになるま
で成長するので紙面の水分率にばらつきを生じさせ、洗
浄では容易に落とすことができないものであり前述の従
来技術では防ぐことができなかったのである。
(問題点を解決する手段) 本発明はこのような汚れが付きにくいドライヤーカン
バスであって、表面がモノフィラメント状であるため繊
維間隙がなく且つ製織時の筬圧により断面形状が変形し
織目を塞ぐことにより乾燥工程中でピッチが織目に入り
込むことを防いだものである。
即ち、本発明はカンバスを構成する経糸及び緯糸のう
ち少なくともペーパーサイドに表れる緯糸が芯部の線条
体の周面を合成樹脂で被覆したコーテッドヤーンで構成
されており、該コーテッドヤーンの芯部と被覆部の断面
積比が1:1〜1:3、該被覆部の厚さが0.1〜0.3mmであり且
つ該コーテッドヤーンの断面の短径と長径の比が1:1.2
〜1:2であることを特徴とする抄紙用ドライヤーカンバ
スである。
上記コーテッドヤーンとはマルチフィラメントもしく
は紡績糸の外周を合成樹脂で被覆したものである。合成
樹脂はポリアミド、ポリプロピレン、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレンなどであ
る。芯部の線条体は通常の抄紙用ドライヤーカンバスに
使用されているポリエステル、ポリアミド、ポリプロピ
レンのような合成繊維のマルチフィラメント又は紡績糸
である。
このようなコーテッドヤーンのある種のものは市販さ
れており、例えばポリエステルマルチフィラメントを芯
部とし、被覆部にポリアミド、ポリプロピレン、テトラ
フルオロエチレン等を用いたマルチプラスト(商品名、
バイエルジャパン株式会社)がある。
コーテッドヤーンは被覆部が繊維構造をしていないた
め柔軟であり、芯部はマルチフィラメントまたは紡績糸
であるため製織時の筬の圧力、経糸の張力により、容易
に変形する。また仕上加工時に経糸方向に張力をかけて
加熱することにより経糸に挟まれて上下方向から圧力が
かかるためさらに扁平に変形する。
第1図は本発明に使用するコーテッドヤーンの断面図
である。芯部(1)はマルチフィラメント又は紡績糸の
多数の短繊維群であり、被覆部は前記合成樹脂をコーテ
ィング或は溶融して芯部と共にノズルから押出し冷却し
て成型したものである。このコテッドヤーンはカンバス
の緯糸として製織され、仕上加工されると第2図のよう
に扁平に変形して経緯糸間の織目を塞ぐように緯方向に
拡がるのである。
芯部(1)と被覆部(2)の断面積比は1:1〜1:3であ
る。被覆部の断面積が芯部の断面積より少なく、また被
覆部の厚さが0.1mmより薄いと変形しにくい。逆に被覆
部が芯部の3倍より大きく、厚さが0.3mmより厚いと緯
糸の変形が大きすぎてカンバスの表面が不均一になり製
紙工程において紙面へ悪い影響がある。
芯部と被覆部の断面積を各々S1、S2とし、コアヤーン
の中心からの半径を各々r1、r2とするとS1=S2のときは S1/S2=π(r2 2−r1 2)/πr1 2=1 ……(1) で表される。今、被覆部の厚さを0.1mmとすれば r2=r1+0.1 …(2) となるから(1)、(2)よりr1=0.24、r2=0.34が得
られる。即ち、このときのコアヤーンの直径は0.68mmで
ある。
また、S2/S1=3のとき被覆部の厚さが0.3mmであれ
ば同様にしてr1=0.3、r2=0.6が得られ、コアヤーンの
直径は1.2mmとなる。
(発明の効果) このようなコアヤーンを使った本発明のドライヤーカ
ンバスは紙面にあたる側の緯糸が扁平に拡がり、織目を
塞ぐと共に、この緯糸自身も表面は平滑であり、汚れが
付きにくい。
(実施例) 実施例1 第3図に示す緯三重織ドライヤーカンバスを表層の緯
糸(3)のみを芯部がポリエステルマルチフィラメント
(2,000デニール)被覆部がナイロン66のコーテッドヤ
ーンを用いて製織した。コーテッドヤーンの外径0.82m
m、芯部の直径0.56mm、被覆部の厚さ0.13mmであった。
他の緯糸及び経糸はポリエステルマルチフィラメント
(2,000デニール)を用いた。
製織後最高張力5Kg/cm、ロール温度180℃で仕上加工
をして測定したところコーテッドヤーンは長径0.98mm、
短径0.73mmに扁平に変形していた。
実施例2 実施例1とコーテッドヤーンのみを変え、他は同様の
ドライヤーカンバスを製造した。コーテッドヤーンは芯
部がポリエステルマルチフィラメント(1,000デニー
ル)、被覆部がポリテトラフルオロエチレンで、外径0.
62mm、芯部の直径0.4mm、被覆部の厚さ0.11mmであっ
た。実施例1と同様の仕上加工後コーテッドヤーンな長
径0.74mm、0.55mmに扁平に変形していた。
実施例3 第4図に示す緯三重織ドライヤーカンバスを表層の経
糸(4)と表層の緯糸(3)にコーテッドヤーンを用い
て製織した。経糸(4)は芯部がポリエステルマルチフ
ィラメント(1,000デニール)、被覆部がポリアミド
で、外径0.62mm、芯部の直径0.4mm、被覆部の厚さ0.11m
mであった。緯糸(3)は芯部がポリエステルマルチフ
ィラメント(2,000デニール)、被覆部がポリテトラフ
ルオロエチレンで外径0.82mm、芯部の直径0.6mm、被覆
部の厚さ0.11mmであった。他の経糸及び緯糸はポリエス
テルマルチフィラメント(1,250デニール)を用いた。
実施例1と同様の仕上加工後、緯糸のコーテッドヤーン
は長径0.98mm、短径0.65mmに扁平に変形していた。
比較例1 コーテッドヤーンのかわりにポリエステルマルチフィ
ラメント(1,2000デニール)を用いた外は実施例1と同
一の緯三重織ドライヤーカンバスを製織した。実施例1
と同様の仕上加工後も緯糸断面は殆ど変形していなかっ
た。
コーテッドヤーンのかわりにポリエステルマルチフィ
ラメント(1,250デニール)を用いた外は実施例3と同
一の緯三重織ドライヤーカンバスを製織した。実施例1
と同様の仕上加工も緯糸断面は殆ど変形していなかっ
た。
次に、上記各実施例、比較例のドライヤーカンバスの
汚れ防止効果を比較するため、実際に製織工程の乾燥工
程に使用し、初期、使用3ヵ月後及び熱水の高圧吹付け
による洗浄後の通気度を各々測定した。結果を表−1に
示す。
(発明の効果) 上記実施例の通気度測定結果から明らかなように、本
発明によるドライヤーカンバスは使用3ヵ月後の低下が
少なく製紙工程上のピッチ、挟雑物の付着が少ないこと
もわかる。また、洗浄後の通気度は初期のものに近く、
汚れが落ちやすいこともわかる。特にポリテトラフルオ
ロエチレンを使った実施例2は汚れにくく、洗浄の効果
もよいことを示している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に使用するコーテッドヤーンの一例の
断面図、第2図、第3図及び第4図は本発明の実施例の
ドライヤーカンバスの組織を表す断面の模式図である。 図において、 (1)芯部、(2)被覆部、(3)表層の緯糸、(4)
表層の経糸。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カンバスを構成する経糸及び緯糸のうち少
    なくともペーパーサイドに表れる緯糸が、芯部の線条体
    の周面を合成樹脂で被覆したコーテッドヤーンであり、
    該コーテッドヤーンの芯部と被覆部の断面積比が1:1〜
    1:3,該被覆部の厚さが0.1〜0.3mmであり且つ該コーテッ
    ドヤーンの断面の短径と長径の比が1:1.2〜1:2であるこ
    とを特徴とする抄紙用ドライヤーカンバス。
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