JP2695679B2 - 排煙脱硫方法 - Google Patents

排煙脱硫方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は石灰石粒子を懸濁する吸収スラリーにより、
フライアッシュを含む燃焼排ガスを洗浄する排煙脱硫方
法に関し、特に、吸収スラリーを石膏スラリーと石灰石
スラリーに分離し、かつ石灰石スラリーよりフライアッ
シュを分離回収処理後に、吸収工程へ戻し、石膏スラリ
ーから石膏を回収する排煙脱硫方法に関する。
〔従来の技術〕
第2図は従来の排煙脱硫方法を実施するための装置の
概念図である。
第2図において、排煙脱硫装置の吸収塔201で燃焼排
ガス202を洗浄する石膏粒子と石灰石粒子を懸濁した吸
収スラリーを保有する吸収塔タンク203から吸収塔循環
ボンプ204によってスプレーパイプ205から吸収スラリー
をスプレーすることにより、排ガス202中のSO2は吸収さ
れる。排ガス202中に散布された吸収スラリーはミスト
状になって排ガスに同伴するのでミストエリミネータ20
6でミストを除去し浄化ガス207として系外へ放出する。
ミストエリミネータ206は石膏粒子が付着して閉塞し易
いので、洗浄ノズル208から水を散布して洗浄する。
一方SO2吸収剤である石灰石スラリーを石灰石供給管2
09から供給し、吸収されたSO2と反応させて亜硫酸カル
シウムとするが、吸収塔タンク203に設けた空気スパー
ジャ210から吹き込まれる空気によって酸化し、全て石
膏に変換するので、吸収塔タンク203に保有される吸収
スラリーは亜硫酸カルシウムの粒子を含まない。
吸収スラリーのSO2吸収能を高めるためにSO2吸収量よ
り過剰の石灰石を供給するので吸収塔タンク203に保有
されるスラリーは石膏粒子と石灰石粒子の混合スラリー
になっている。
吸収スラリーの一部はパルプ211を介して分離器212へ
導かれる。分離器212としてはシックナ等が適用され
る。分離器212で石灰石粒子と石膏粒子の分離を促進す
るための工夫もなされており、例えば特願昭61−216025
号に記載されているように、吸収スラリーに超音波を照
射する方法なども提案されている。分離器212により10
μ前後の石灰石粒子と40μ前後の石膏粒子の沈降速度に
差が生じて両者が分離する。
石灰石粒子をオーバーフロー側に移行し、そして石膏
粒子はアンダーフロー側に移行するように流体の移動速
度を調整することによって石灰石スラリー213と石膏ス
ラリー214が得られる。
石膏スラリー214は石膏スラリータンク215を経由して
副生石膏分離機(図示せず)へ送られる。又分離器212
より溢流する石灰石スラリー213は吸収塔タンク203へ戻
され、SO2吸収に再び利用される。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが従来の方法を石炭焚きボイラーの排ガスの如
きフライアッシュを含む排ガス処理用に適用しようとし
た場合、次の如く極めて不都合な問題が生ずる。
すなわちフライアッシュ中に含まれるAl成分が吸収ス
ラリー中に溶解し、フライアッシュと同時にガス中より
吸収されるHFと反応して、Alのフッ素化合物(以下AlFx
で示す)を生成し、このAlFxは吸収剤である石灰石の溶
解作用を妨害することが知られている。(特開昭55−16
7023号公報) 一方、フライアッシュの比重は石膏粒子又は石灰石粒
子に比較して小さくかつその粒子も5μ程度であるた
め、比較的沈降速度の遅い石灰石粒子に比較してもさら
にその沈降速度は遅い。従って従来の石灰石粒子と石膏
粒子を沈降速度によって分離する方法を適用した場合、
フライアッシュ粒子は石灰石粒子とともにオーバーフロ
ー側に移行し吸収系に戻ってしまい、吸収系内に多量の
フライアッシュが蓄積してしまうこととなる。フライア
ッシュの蓄積は前述のAlFxの生成を促進するための吸収
系内での石灰石の溶解作用を著しく妨害することとな
る。
従って従来の方法の狙いである石灰石のSO2吸収剤と
しての高利用率が達成できなくなり、高品位の副生石膏
回収も不可能となる不具合があった。
本発明は上記技術水準に鑑み、フライアッシュの蓄積
による石灰石の利用率の低下を来たさない排煙脱硫方法
を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はフライアッシュを含む排ガスを石灰石スラリ
ーで洗浄する吸収工程と、吸収工程からのスラリーに空
気を吹き込みスラリー中の亜硫酸カルシウムを石膏に酸
化する工程と、酸化工程からのスラリーを吸収工程に循
環する工程と、循環工程からのスラリーを一部抜き出し
て石膏を分離回収するとともに残部スラリーを上記循環
系に戻す分離工程とを有する排煙脱硫方法において、上
記残部スラリーを磁場に導き該スラリー中よりフライア
ッシュを分離回収処理した後上記循環系に戻すことを特
徴とする排煙脱硫方法である。
〔作用〕
フライアッシュの組成は燃料である石炭の組成によっ
て変化するが、一般にケイ素、アルミニウム、鉄の酸化
物を主成分としている。これら成分のうち鉄の酸化物は
磁性が強いため、電磁石又は永久磁石を用いて磁力線が
集中するような磁場をつくり、この中にフライアッシュ
を含む吸収液を導くと磁力によりフライアッシュのみが
磁石近傍に移動し分離回収される作用があり、本発明は
この原理によって完成したものである。
石膏粒子と石灰石粒子を分離処理するとフライアッシ
ュは石灰石粒子と共にオーバーフローしてくるため、上
記磁場下に導いてフライアッシュのみを分離回収後石灰
石粒子のスラリーを吸収液に戻し、SO2吸収に再び利用
することができる。又吸収液中のAl溶出源であるフライ
アッシュを除去することが可能となるため、AlFxに起因
する不具合を解消することができると共に、副生石膏に
混入するフライアッシュ量と石灰石量を低減し、高純度
の石膏を回収できることとなる。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図によって説明する。
小型微粉炭焚き(図示なし)からの排ガス200Nm3/hを
分取し、第1図に示す排煙脱硫方法によって処理した。
第1図において、被処理排ガスの温度は熱交換器(図
示なし)によって入口温度120℃、フライアッシュ濃度
はサイクロンとバグフィルター(図示なし)により約35
0mg/Nm3に調整されている。入口SO2濃度は3000ppm、HF
濃度は30ppmであった。
排煙脱硫装置の吸収塔101には上記条件の排ガス102が
導入され石膏粒子と石灰石粒子を懸濁した吸収スラリー
を保有する吸収塔タンク103から吸収塔循環ポンプ104に
よってスプレーパイプ105から吸収スラリーをスプレー
することにより、排ガス中のSO2、フライアッシュHFガ
スが吸収される。排ガス102中に散布された吸収スラリ
ーはミスト状になって排ガスに同伴するので、ミストエ
リミネータ106でミストを除去し浄化ガス107として系外
に放出する。ミストエリミネータ106は石膏粒子が付着
して閉塞し易いので、洗浄ノズル108から水を散布して
洗浄する。
一方SO2吸収剤である石灰石スラリーを石灰石供給管1
09から供給し、吸収されたSO2と反応させて亜硫酸カル
シウムとするが、吸収塔タンク103に設けた空気スパー
ジャ110から吹き込まれる空気によって酸化し、全て石
膏に変換するので吸収塔タンク103に保有されるスラリ
ーは石膏粒子と石灰石粒子の混合スラリーになってい
る。
吸収スラリーの一部はバルブ111を介してシックナー
型分離器112へ導かれる。分離器112はシックナー型式と
なっており、石灰石粒子とフライアッシュはオーバーフ
ロー側に移行し、一方石膏粒子はアンダーフロー側に移
行するよう流体の移動速度を調整することにより石灰石
及びフライアッシュを含むスラリー113と石膏スラリー1
14が得られる。
石膏スラリー114は石膏スラリータンク115が経由して
副生石膏分離機(図示せず)へ送られる。
又、石灰石及びフライアッシュを含むスラリーはフラ
イアッシュ分離器116へ送られる。フライアッシュ分離
器116は内筒117と外周に設置された電磁石118より構成
されており吸収液スラリーに磁場をかける構造となって
いる。磁力により通水中のスラリーよりフライアッシュ
のみが内筒117面に補集され分離回収される。
一定時間毎にライン119に付設されたバルブ120が開
き、工業用水が分離器に通水されライン121を経てフラ
イアッシュは系外に搬送排出される。この際電磁石118
への電力供給は停止し、フライアッシュを内筒117面よ
り離脱すると共に、バルブ122及びバルブ123は各々開及
び閉状態とし、フライアッシュを系外へ排出する。
フライアッシュ分離を終えた石灰石スラリーはライン
124を経て吸収塔タンク103に戻されSO2吸収に再び利用
される。
以上の条件下、シックナー型分離器112の上昇流速を6
m/hに調整し、フライアッシュ分離器116に6000ガウスを
磁場をかけ定常運転を実施したところ、出口ガス中のSO
2濃度は80ppmで運転でき、吸収塔タンク103の吸収液ス
ラリーpHは5.8であった。また、吸収液中のCaCO3濃度は
0.085mol/となり、CaCO3の反応性は良好であった。
吸収液中のAl,F濃度を測定したところ、それぞれ1.0m
g/、23mg/の微量であった。また得られた石膏の純
度を分析したところ96.8wt%であり、白色を呈してい
た。
(比較例) 前記実施例と同一の装置、ガス条件にて電磁石118へ
の電力供給を停止し、他は同一の操作条件にて運転し
た。
この比較例では運転開始以降、次第に吸収塔タンク10
3の吸収液スラリーpHが低下し、最終的に4.6となった。
吸収液中のCaCO3濃度は実施例と同一に制御し、ほぼ0.0
9mol/で変わらないものの、pHの低下から前記実施例
に比べCaCO3の反応性が著しく低下した。出口ガス中のS
O2濃度は230ppmで脱硫率も低下した。
この吸収液濾液中のAl,F濃度はそれぞれ80mg/、130
mg/であった。また得られた石膏の純度を分析したと
ころ、93wt%であり灰色を呈していた。
〔発明の効果〕
本発明は上記構成を採用することにより、石灰石、フ
ライアッシュ等の混入を減らした純度の高い石膏を回収
することができ、また石膏を分離した石灰石スラリーよ
り更にフライアッシュを除去した後、該スラリーを排ガ
スの吸収系に戻して吸収剤の吸収能力を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の説明図、第2図は従来の排
煙脱硫方法の一態様の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼塚 雅和 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 井上 健治 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (56)参考文献 特開 平3−238023(JP,A) 特開 平2−152522(JP,A) 特開 平2−48021(JP,A) 特開 昭55−167023(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フライアッシュを含む排ガスを石灰石スラ
    リーで洗浄する吸収工程と、吸収工程からのスラリーに
    空気を吹き込みスラリー中の亜硫酸カルシウムを石膏に
    酸化する工程と、酸化工程からのスラリーを吸収工程に
    循環する工程と、循環工程からのスラリーを一部抜き出
    して石膏を分離回収するとともに残部スラリーを上記循
    環系に戻す分離工程とを有する排煙脱硫方法において、
    上記残部スラリーを磁場に導き該スラリー中よりフライ
    アッシュを分離回収処理した後上記循環系に戻すことを
    特徴とする排煙脱硫方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100522376C (zh) * 2003-01-28 2009-08-05 姚福来 磁场除尘装置
WO2014042013A1 (ja) * 2012-09-13 2014-03-20 三菱重工業株式会社 石炭焚きボイラ設備、石炭焚きボイラ設備における石炭の乾燥方法

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US9360211B2 (en) 2012-09-13 2016-06-07 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Coal fired boiler plant and coal drying method for coal fired boiler plant

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