JP2695298B2 - ケーブル導入口電磁シールドカバー構造 - Google Patents
ケーブル導入口電磁シールドカバー構造Info
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Description
のケーブル導入口におけるケーブル導入口電磁シールド
カバー構造に関する。
タル化、高速化されるとともに、これらが広範に普及す
ることに伴い、装置から周囲空間に放射される電磁妨害
波が問題となってきた。このため、電子装置を、金属ま
たは導電性プラスチックで構成されたキャビネットに収
容することにより、電磁的なシールドを施している。キ
ャビネットには、ケーブル導入のためのケーブル導入口
が設けられるが、キャビネット全体として良好なシール
ド性能を得るには、このケーブル導入口の隙間を極力小
さくする必要がある。この対策として、導電性布により
ケーブル導入口を塞ぐ構造が用いられている。
シールドカバー構造の斜視図を示している。
けられたパネル10には、ケーブル束11をキャビネッ
ト内に導入するためのケーブル導入口12が開けられて
いる。ケーブル束11は、装置間の信号ケーブル、電源
ケーブル等からなる。通常、個々のケーブル端には予め
コネクタが装着されているので、ケーブル導入がスムー
スに行われるように、ケーブル導入口12はケーブル束
11の外周よりもかなり広く作られている。この結果、
ケーブル導入口12のケーブル束11の周囲には大きな
隙間ができる。そこで、この隙間から電磁波が漏洩する
のを防止するため、筒状に加工された導電性布13がケ
ーブル導入口12に装着されている。導電性布13の一
端は押さえ板14によりパネル10に固着され、導電性
布13とパネル10とは電気的に接触している。導電性
布13の他端には包縛バンド15が装着されており、こ
れによりケーブル導入後にケーブル束11が導電性布1
3とともに包縛される。この結果、ケーブル導入口12
に電磁的なシールドが施されることになる。導電性布1
3はキャビネットの外側に向って装着される場合とキャ
ビネットの内側に向って装着される場合とがある。
のなどが用いられている。この場合、導電性布13の表
面は導電性であるため、導電性布13がキャビネットの
外側に向って装着されたときは装置搭載台などの周辺の
金属構造体と接触し、また導電性布13がキャビネット
の内側に向って装着されたときは装置内の電源端子など
と接触し、装置の接地系統が乱れたり、電源系統が短絡
したりする恐れがあった。
来の導電性布を示している。これらは何れもケーブル束
を覆うことによりケーブルから直接放射される妨害波を
シールドするように構成されたものであり、ケーブル導
入口をシールドするよう構成されたものではない。しか
しながら、これらを図3に示したように筒状に縫合し、
包縛用バンド15を取り付けることによりケーブル導入
口シールドカバー構造としても構成されることは明白で
ある。そこで、これら従来の導電性布を用いてケーブル
導入口シールド装置を構成した場合の不具合について以
下に述べる。
ミホイル21に絶縁性布22を重ね合わせたものであ
る。一方の端部に沿って配されたワイヤーメッシュ・ラ
イン23は、アルミホイル21および絶縁性布22とと
もに縫合され、強固な縫合部を形成するとともに、アル
ミホイル21を内側にして筒状に丸めたときにアルミホ
イル21の他方の端部と電気的に接触するためのもので
ある。このような構造になっているため、これを図3に
示したケーブル導入口シールドカバー構造に用いようと
すると、まず第1にアルミホイル21の表面は酸化され
た絶縁膜が出来やすいためアルミホイル21同士の接合
部およびアルミホイル21とパネル10との接合部が電
気的に接触されず、僅かなシールド性能しか得られな
い。図4に示したようなワイヤーメッシュ・ライン23
をこれらの接合部に装着するとメッシュがアルミホイル
21表面の絶縁膜の一部を破壊し、電気的に接触される
ことになるが、安定した接触ではなく、またこのような
部材の付加、加工の複雑化により経済性が損なわれる。
また、アルミホイル自体、形状の復元性に乏しいので、
ケーブル導入口シールドカバー構造のように立体的な構
造においては、特に包縛部での包縛、開放の繰り返しに
よりアルミホイルに皺や亀裂が生じ、ケーブル導入性や
シールド性能が損なわれる。
るが、導体としてワイヤーメッシュ24を用いた点が異
なる。ワイヤーメッシュ24は図6に示すように金属ワ
イヤー25をメリヤス編みしたもので、シールドガスケ
ット材としても広く用いられている。金属ワイヤー25
は線径0.1mm程度、編目の寸法は1〜2mm程度が一般
的で、開口率が大きく、また伸縮性に富む。金属ワイヤ
ー25の材質としてはアルミの他、ステンレス鋼、モネ
ル、ニッケル等が用いられる。このような導電性布を図
3に示したケーブル導入口シールドカバー構造に用いよ
うとすると、編み目が粗く、また伸縮するため端部のフ
ォーミングが必須となり、ワイヤーメッシュ24同士の
縫合部およびワイヤーメッシュ24とパネル10との接
合部においてワイヤーメッシュ・ラインを介在させる必
要があり、不経済であった。また、ワイヤーメッシュ2
4が形状の復元性に乏しく絶縁性布との縫合部以外の箇
所で遊離し易いため、ケーブル導入口12を塞ぎケーブ
ル導入がスムースに行えなかったり、これを防止しよう
とすると広範にワイヤーメッシュ24と絶縁性布とを縫
合しなければならなかった。さらに、編み目が粗いた
め、ケーブル導入時にケーブル端に装着されたコネクタ
や端子の突起部、金具等が引っ掛かり、作業性が損なわ
れたり、ワイヤーメッシュ24が損傷する恐れがあっ
た。
高度の電磁シールド性能を有し、かつ信頼性および経済
性に優れたケーブル導入口電磁シールドカバー構造を提
供することである。
電磁シールドカバー構造は、導電性布が、金属ワイヤー
を細かく編んで成るワイヤークロスと、該ワイヤークロ
スを覆う絶縁性の布とからなる。
該ワイヤークロスを覆う絶縁性の布とを備えて成る導電
性布を用いているので、導電性布と装置周辺の金属構造
体や装置内部の電気端子との電気的な接触が起こらない
ケーブル導入口電磁シールドカバー構造を提供すること
ができる。また、上記ワイヤークロスは金属ワイヤーを
細かく編んだ布であるため、コネクタの突起部等が編み
目に引っ掛ることなくケーブル導入がスムースに行え、
かつ柔軟性と同時に復元性に富むのでフォーミングに別
の部材を付加する必要のない安価なケーブル導入口電磁
シールドカバー構造を提供することができる。
じ難い金属ワイヤーで作ることにより、ワイヤークロス
同士およびワイヤークロスとパネルとの電気的な接触が
安定して得られる。
て説明する。
電磁シールドカバー構造の斜視図である。
部同士が縫合部3において縫合されている。縫合部3で
はワイヤークロス1の両側端部同士が電気的に十分接触
するよう両側端部が1〜2cm程度オーバラップしてい
る。絶縁性布2はワイヤークロス1を覆い縫合部4にお
いてワイヤークロス1と縫合されている。ワイヤークロ
ス1と絶縁性布2とが導電性布を構成している。絶縁性
布2の材質としては難燃性ビニロンなどが好適である。
ワイヤークロス1の、パネル10への取り付け端部5は
絶縁性布2の下端部を挟み込むようにして折り返され、
押さえ板6をねじ8などを用いてパネル10に固着する
ことにより、ワイヤークロス1とパネル10とが電気的
に十分接触される。包縛バンド7の一端は絶縁性布2の
一側面に縫合されている。包縛バンド7としては包縛作
業性の良い面ファスナーが好適である。
図である。
織の織り方によって織ったものである。綾織でもよい。
ワイヤークロス1には先ず編み目が小さいという特徴が
ある。例えば線径0.1mmのワイヤーを使用したワイヤ
ークロスでは100メッシュ以上の高い密度を有してい
る。ここでメッシュとは1インチ当たりのワイヤー数を
表す単位である。また、ワイヤークロス1は伸縮性はほ
とんどないが、柔軟性があり、これと同時に形状の復元
性が比較的あるという特徴がある。このようにワイヤー
クロス1は図5に示したワイヤーメッシュ24とは構成
および性質において全く異なるものである。また、金属
ワイヤー9の材質としては酸化、腐食等の起こり難いス
テンレス鋼、モネル、ニッケル等が好適である。
導電性布の上端を開いておき、ケーブル導入後に包縛バ
ンド7で導電性布の上端を包縛することにより、ケーブ
ル束の周囲は隙間なく塞がれる。ケーブルの増設および
撤去は包縛バンド7を一旦解除し導電性布の上端を再度
開放することにより行われる。このように導電性布の閉
塞および開放は簡単な操作により繰り返し行うことがで
きる。
るので、導電性布とパネル10とが4辺の押さえ板6に
より押圧力により比較的大きい面積にわたって電気的に
十分かつ安定に接触し、これとともにケーブル束の周囲
は導電性布が隙間なく覆うので、高いシールド性能が得
られる。また、導電性布の表面は絶縁性布2で覆われて
いるので、導電性布と装置周辺の金属構造体や装置内部
の電気端子との電気的な接触は防止される。ワイヤーク
ロス1は酸化、腐食等の生じ難い金属ワイヤー9を編ん
だ布であるため、ワイヤークロス1同士およびワイヤー
クロス1とパネル10との電気的な接触が長期間安定し
て得られる。さらに、ワイヤークロス1は金属ワイヤー
9を細かく編んだ布であるため、コネクタの突起部等が
編み目に引っ掛ることなくケーブル導入がスムースに行
える。また、ワイヤークロス1は伸縮し難くく、かつ柔
軟性、復元性に富むので、絶縁性布2とは上端を縫合す
るだけで絶縁性布2の動きに対しても絶縁性布2から遊
離することはなく、ケーブル導入口を狭めケーブル導入
を妨げるようなことはない。また、ワイヤークロス1の
このような性質によりフォーミングが容易であるため、
パネル10への取り付けに別の部材を付加する必要がな
い。また、ワイヤークロス1は伸縮しにくいことから、
容易に精度良く加工でき、製造性に優れている。
な効果がある。 (1)請求項1の発明は、金属ワイヤーを編んで成るワ
イヤークロスと該ワイヤークロスを覆う絶縁性の布とを
備えて成る導電性布を用いているので、導入されたケー
ブルの周囲の隙間を除去して電磁波の漏洩を防止すると
ともに、導電性布と装置周辺の金属構造体や装置内部の
電気端子との電気的な接触が起こらないケーブル導入口
電磁シールドカバー構造を提供することができ、また、
ワイヤークロスは金属ワイヤーを細かく編んだ布である
ため、コネクタの突起部等が編み目に引っ掛ることなケ
ーブル導入がスムースに行え、かつ柔軟性と同時に復元
性に富むのでフォーミングに別の部材を付加する必要の
ない安価なケーブル導入口電磁シールドカバー構造を提
供することができる。 (2)請求項2の発明は、ワイヤークロスが酸化、腐食
等の生じ難い金属ワイヤーを編んだ布であるため、ワイ
ヤークロス同士およびワイヤークロスとパネルとの電気
的な接触が安定して得られる。
ドカバー構造の斜視図である。
である。
例の斜視図である。
ある。
ある。
24を説明するための平面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 電子装置キャビネットのケーブル導入口
周縁に一端が固着された、筒状の導電性布と、該導電性
布の他端に装着され、ケーブル束を該導電性布とともに
包縛する包縛バンドを備えるケーブル導入口電磁シール
ドカバー構造において、前記導電性布が、金属ワイヤー
を細かく編んで成るワイヤークロスと、該ワイヤークロ
スを覆う絶縁性の布とからなることを特徴とするケーブ
ル導入口電磁シールドカバー構造。 - 【請求項2】 前記ワイヤークロスが、酸化、腐食等の
生じ難い金属ワイヤーでできている請求項1記載のケー
ブル導入口電磁シールドカバー構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8437191A JP2695298B2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-26 | ケーブル導入口電磁シールドカバー構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8437191A JP2695298B2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-26 | ケーブル導入口電磁シールドカバー構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04297096A JPH04297096A (ja) | 1992-10-21 |
JP2695298B2 true JP2695298B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=13828674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8437191A Expired - Lifetime JP2695298B2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-26 | ケーブル導入口電磁シールドカバー構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2695298B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
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JP3190955B2 (ja) * | 1996-06-14 | 2001-07-23 | 鹿島建設株式会社 | 電磁シールド層のケーブル貫通部処理構造 |
FR2853148B1 (fr) * | 2003-03-24 | 2008-11-14 | Fed Mogul Systems Prot Group | Gaine de blindage electro-magnetique notamment pour proteger des faisceaux de cables dans l'aeronautique. |
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CN106817872A (zh) * | 2015-11-27 | 2017-06-09 | 国家电网公司 | 柜内封堵材料的网式支撑 |
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-
1991
- 1991-03-26 JP JP8437191A patent/JP2695298B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH04297096A (ja) | 1992-10-21 |
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