JP2694199B2 - マルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置 - Google Patents
マルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置Info
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- JP2694199B2 JP2694199B2 JP4658488A JP4658488A JP2694199B2 JP 2694199 B2 JP2694199 B2 JP 2694199B2 JP 4658488 A JP4658488 A JP 4658488A JP 4658488 A JP4658488 A JP 4658488A JP 2694199 B2 JP2694199 B2 JP 2694199B2
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/62—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
- G01N21/63—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
- G01N21/64—Fluorescence; Phosphorescence
- G01N21/6408—Fluorescence; Phosphorescence with measurement of decay time, time resolved fluorescence
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- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、試料へ照射した励起光パルスに応答して、
該試料から放出される蛍光のフォトンを光電子パルスに
変換し、クロックパルスによりシフトされるシフトレジ
スタに該変換された光電子パルスを供給して、該フォト
ンの発生時刻に対応した情報を有する光電子パルス列の
パターンを該シフトレジスタに作成し、該パターンを読
み出して統計的な積算処理を施すことにより蛍光減衰波
形を測定するマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置に
関する。
該試料から放出される蛍光のフォトンを光電子パルスに
変換し、クロックパルスによりシフトされるシフトレジ
スタに該変換された光電子パルスを供給して、該フォト
ンの発生時刻に対応した情報を有する光電子パルス列の
パターンを該シフトレジスタに作成し、該パターンを読
み出して統計的な積算処理を施すことにより蛍光減衰波
形を測定するマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置に
関する。
[従来の技術] 蛍光減衰波形測定手法として、蛍光強度が微弱な場合
には、感度、分解時間の観点から単一光子遅延一致法
(以下TAC法と略記)が広く用いられている。TAC法は数
ピコ秒という分解時間が達成できるものの、その測定原
理上、信号利用率が非常に低い。波形歪みなく信号を得
るためには、1回の試料励起に対して高々1個のフォト
ンの発生しか許されず、通常は数十回の励起に対して平
均1個のフォトンが発生するような光量にしなければな
らない。したがって、ある程度“明るい”試料に対して
は減光という好ましくない手段を使用しなければならな
い。
には、感度、分解時間の観点から単一光子遅延一致法
(以下TAC法と略記)が広く用いられている。TAC法は数
ピコ秒という分解時間が達成できるものの、その測定原
理上、信号利用率が非常に低い。波形歪みなく信号を得
るためには、1回の試料励起に対して高々1個のフォト
ンの発生しか許されず、通常は数十回の励起に対して平
均1個のフォトンが発生するような光量にしなければな
らない。したがって、ある程度“明るい”試料に対して
は減光という好ましくない手段を使用しなければならな
い。
このTAC法に対して、分解時間をある程度犠牲にして
も、信号利用率を向上させようというのが光電子パルス
列同時検出法である。光電子パルス列同時検出法では、
1回の励起に対して複数個のフォトンが発生した場合、
それらをすべて計測する。その原理を第5図に示す。
(イ)は試料への励起光パルスであり、(ロ)は試料か
らの光量が非常に強い場合の蛍光減衰波形である。光量
が弱くなると、これを光電変換する光電子増倍管からの
出力は、フォトン1個1個に対応した光電子パルスにな
り、そのパルス発生時刻の確率密度関数は、(ロ)の強
度に比例したものになる。各励起後の光電子パルス発生
状況は毎回異なり、これを(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)に
示す。したがって、(ト)に示すように(時間区分され
た各領域がカウンタに対応し、○は1個のフォトンを示
す)、各フォトンの発生時刻に対応するカウンタを用意
しておき、光電子パルス1個の発生につき対応するカウ
ンタの内容を1だけ加算すれば、多数回励起による積算
を行うことにより、最終的に(ロ)の波形と相似な波形
が得られる。ごの場合の分解時間は、(ト)に示したΔ
tである。
も、信号利用率を向上させようというのが光電子パルス
列同時検出法である。光電子パルス列同時検出法では、
1回の励起に対して複数個のフォトンが発生した場合、
それらをすべて計測する。その原理を第5図に示す。
(イ)は試料への励起光パルスであり、(ロ)は試料か
らの光量が非常に強い場合の蛍光減衰波形である。光量
が弱くなると、これを光電変換する光電子増倍管からの
出力は、フォトン1個1個に対応した光電子パルスにな
り、そのパルス発生時刻の確率密度関数は、(ロ)の強
度に比例したものになる。各励起後の光電子パルス発生
状況は毎回異なり、これを(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)に
示す。したがって、(ト)に示すように(時間区分され
た各領域がカウンタに対応し、○は1個のフォトンを示
す)、各フォトンの発生時刻に対応するカウンタを用意
しておき、光電子パルス1個の発生につき対応するカウ
ンタの内容を1だけ加算すれば、多数回励起による積算
を行うことにより、最終的に(ロ)の波形と相似な波形
が得られる。ごの場合の分解時間は、(ト)に示したΔ
tである。
この原理に基づく最も簡単なマルチチャンネル蛍光減
衰波形測定装置を第6図に示す。このマルチチャンネル
蛍光減衰波形測定装置では、1回の励起光パルスによる
試料励起後の光電子増倍管10からのパルス列をアンプ・
ディスクリミネータ12を通して高速動作可能なNビット
のシフトレジスタ14に供給し、クロックパルス発生器16
からのクロックパルスによりΔt毎に1ビットシフトさ
れるシフトレジスタ14上にビットパターンを作成し、N
Δt後にタイミングコントローラ18から制御パルスを受
けてシフトレジスタ14の内容をバッファレジスタ20に読
み出し、バッファレジスタ20の各ビットに対応して設け
られたカウンタ22によりこのビットデータを計数する。
試料励起毎に生じるビットパターンを逐次、カウンタ22
に加算していく。この場合の分解時間は、クロックパル
ス発生器16からのクロックパルスの周期Δtである。
衰波形測定装置を第6図に示す。このマルチチャンネル
蛍光減衰波形測定装置では、1回の励起光パルスによる
試料励起後の光電子増倍管10からのパルス列をアンプ・
ディスクリミネータ12を通して高速動作可能なNビット
のシフトレジスタ14に供給し、クロックパルス発生器16
からのクロックパルスによりΔt毎に1ビットシフトさ
れるシフトレジスタ14上にビットパターンを作成し、N
Δt後にタイミングコントローラ18から制御パルスを受
けてシフトレジスタ14の内容をバッファレジスタ20に読
み出し、バッファレジスタ20の各ビットに対応して設け
られたカウンタ22によりこのビットデータを計数する。
試料励起毎に生じるビットパターンを逐次、カウンタ22
に加算していく。この場合の分解時間は、クロックパル
ス発生器16からのクロックパルスの周期Δtである。
この構成のマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置
は、ビットパターンの積算処理という観点からは理想的
であるが、多くのカウンタを要し、またデータ処理のた
めにカウンタの内容を読み出そうとすると、多くのマル
チプレクサや、繁雑な配線を必要とする。本発明者は、
分解時間を2倍にし、しかも構成を簡単化した第7図に
示すマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置を案出し、
製作した。2段のシフトレジスタ14A、14Bを、クロック
パルス発生器16′から出力される、位相が180度異なっ
たクロックパルスでそれぞれΔt毎に交互にシフトし、
蛍光パルスのビットパターンをシフトレジスタ14A、14B
上に作成する。一方、タイミングコントローラ18′によ
る制御の下で、このΔt毎に、各シフトレジスタ14A、1
4Bの各ビットに対応するアドレスを有する、RAM24A、24
Bの内容をバッファレジスタ26A、26Bを介しカウンタ28
A、28Bに逐次読み出しては、シフトレジスタ14A、14Bの
最上位ビットから直列に取り出されるビットデータを加
算し、当該アドレスにストアする。このような一連の時
系列的な処理で蛍光減衰波形のヒストグラムの作成が行
えるようにした。
は、ビットパターンの積算処理という観点からは理想的
であるが、多くのカウンタを要し、またデータ処理のた
めにカウンタの内容を読み出そうとすると、多くのマル
チプレクサや、繁雑な配線を必要とする。本発明者は、
分解時間を2倍にし、しかも構成を簡単化した第7図に
示すマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置を案出し、
製作した。2段のシフトレジスタ14A、14Bを、クロック
パルス発生器16′から出力される、位相が180度異なっ
たクロックパルスでそれぞれΔt毎に交互にシフトし、
蛍光パルスのビットパターンをシフトレジスタ14A、14B
上に作成する。一方、タイミングコントローラ18′によ
る制御の下で、このΔt毎に、各シフトレジスタ14A、1
4Bの各ビットに対応するアドレスを有する、RAM24A、24
Bの内容をバッファレジスタ26A、26Bを介しカウンタ28
A、28Bに逐次読み出しては、シフトレジスタ14A、14Bの
最上位ビットから直列に取り出されるビットデータを加
算し、当該アドレスにストアする。このような一連の時
系列的な処理で蛍光減衰波形のヒストグラムの作成が行
えるようにした。
この製作した装置の性能は、分解時間2.5n sec、測定
可能な時間スパン100n sec、繰り返し周波数25KHZであ
る。
可能な時間スパン100n sec、繰り返し周波数25KHZであ
る。
本発明者は、光電子パルス列同時検出法を実現する他
のマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置として、バー
ニアクロノトンを利用したものを案出し、製作した。
のマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置として、バー
ニアクロノトンを利用したものを案出し、製作した。
第8図はバーニアクロノトロンを示しており、伝播遅
延時間τ、τ+Δτの2本の同軸ケーブル30A、30Bと、
波形整形のための2つのリフレッシュアンプ32A、32B
と、2つのパルスの合致を検出するコインシデンス回路
34と、パルスの周回数を数えるスケーラ36で構成されて
いる。その原理は以下のようである。今、時間差tを有
する2つのパルスA,Bをそれぞれ図のように入力する
と、各々のパルスは、それぞれ周期τ+Δτとτでそれ
ぞれの径路を循環する。ここで、パルスBはパルスAよ
りもΔτだけ短い周期となるので、パルスBは循環1回
につきΔτだけパルスAに相対的に接近することにな
る。したがって、パルスBはt/Δτ回目にパルスAに追
いつき、合致が検出される。一方、パルスBの周回数は
スケーラ36で計数されており、合致が検出されたときに
この計数を停止する。Δτは既知であるので、周回数n
を計数することにより、最初のパルス間隔tは、t=n
Δτで求められる。このバーニアクロノトロンは、微分
直線性が極めて安定で、分解時間はケーブルの長さの差
に比例したΔτで決定される。
延時間τ、τ+Δτの2本の同軸ケーブル30A、30Bと、
波形整形のための2つのリフレッシュアンプ32A、32B
と、2つのパルスの合致を検出するコインシデンス回路
34と、パルスの周回数を数えるスケーラ36で構成されて
いる。その原理は以下のようである。今、時間差tを有
する2つのパルスA,Bをそれぞれ図のように入力する
と、各々のパルスは、それぞれ周期τ+Δτとτでそれ
ぞれの径路を循環する。ここで、パルスBはパルスAよ
りもΔτだけ短い周期となるので、パルスBは循環1回
につきΔτだけパルスAに相対的に接近することにな
る。したがって、パルスBはt/Δτ回目にパルスAに追
いつき、合致が検出される。一方、パルスBの周回数は
スケーラ36で計数されており、合致が検出されたときに
この計数を停止する。Δτは既知であるので、周回数n
を計数することにより、最初のパルス間隔tは、t=n
Δτで求められる。このバーニアクロノトロンは、微分
直線性が極めて安定で、分解時間はケーブルの長さの差
に比例したΔτで決定される。
バーニアクロノトロンは2つのパルスの時間差しか測
定できない。これをマルチチャンネル化するためには、
本発明者により案出された第9図に示す構成にすればよ
い。パルスAとパルス列Bを図のように入力すれば、A
が試料への励起光パルスに同期したパルス、Bが光電子
増倍管からの光電子パルス列に対応する。第8図のスケ
ーラ36の代わりに、シフトレジスタ14を用意し、スケー
ラ36で計数していた周回パルスでシフトレジスタ14のシ
フト動作をさせ、コインシデンス回路34からの合致検出
パルスをシフトレジスタ14への直列データ入力パルスと
する。このようにすれば、パルス列Bが同軸ケーブル30
Bを循環している間に、このパルス列Bがシフトレジス
タ14上のビットパターンに変換される。
定できない。これをマルチチャンネル化するためには、
本発明者により案出された第9図に示す構成にすればよ
い。パルスAとパルス列Bを図のように入力すれば、A
が試料への励起光パルスに同期したパルス、Bが光電子
増倍管からの光電子パルス列に対応する。第8図のスケ
ーラ36の代わりに、シフトレジスタ14を用意し、スケー
ラ36で計数していた周回パルスでシフトレジスタ14のシ
フト動作をさせ、コインシデンス回路34からの合致検出
パルスをシフトレジスタ14への直列データ入力パルスと
する。このようにすれば、パルス列Bが同軸ケーブル30
Bを循環している間に、このパルス列Bがシフトレジス
タ14上のビットパターンに変換される。
試料励起毎に生じるシフトレジスタ14上のビットパタ
ーンの処理は、第6図または第7図に示す回路を用いて
行うことができ、本発明者は第7図に示す回路を用いた
ものを製作した。
ーンの処理は、第6図または第7図に示す回路を用いて
行うことができ、本発明者は第7図に示す回路を用いた
ものを製作した。
以上説明したマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置
のダイナミックレンジは、アンプ・ディスクリミネータ
12のパルス対分解能で制限される。一方、分解時間は、
シフトレジスタ方式の場合はシフトレジスタへのクロッ
ク周波数、バーニアクロノトロンの場合はケーブル長差
で決定される。
のダイナミックレンジは、アンプ・ディスクリミネータ
12のパルス対分解能で制限される。一方、分解時間は、
シフトレジスタ方式の場合はシフトレジスタへのクロッ
ク周波数、バーニアクロノトロンの場合はケーブル長差
で決定される。
したがって、前者の場合にはクロック周波数を上げれ
ば、また後者の場合にはケーブル長差を短くすれば、電
気系のジッタの程度まで分解時間を向上させることがで
きる筈である。
ば、また後者の場合にはケーブル長差を短くすれば、電
気系のジッタの程度まで分解時間を向上させることがで
きる筈である。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、実際には、光電子増倍管10からの光電
子パルスが1.5〜3.0n sec程度の幅を有し、一個のパル
スが複数個のチャンネルにわたって計数されるために、
分解時間は光電子増倍管10の出力パルス幅程度が下限で
あると一般に考えられていた。
子パルスが1.5〜3.0n sec程度の幅を有し、一個のパル
スが複数個のチャンネルにわたって計数されるために、
分解時間は光電子増倍管10の出力パルス幅程度が下限で
あると一般に考えられていた。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、分解時間を光電
子増倍管の出力パルス幅以下に向上させることができる
マルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置を提供すること
にある。
子増倍管の出力パルス幅以下に向上させることができる
マルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置を提供すること
にある。
[問題点を解決するための手段] この目的を達成するために、本発明に係るマルチチャ
ンネル蛍光減衰波形測定装置では、試料へ照射した励起
光パルスに応答して、該試料から放出される蛍光のフォ
トンを光電子パルスに変換し、クロックパルスによりシ
フトされるシフトレジスタに該変換された光電子パルス
を供給して、該フォトンの発生時刻に対応した情報を有
する光電子パルス列のパターンを該シフトレジスタに作
成し、該パターンを読み出して統計的な積算処理を施す
ことにより蛍光減衰波形を測定するマルチチャンネル蛍
光減衰波形測定装置において、 該シフトレジスタに格納されている、光電子パルスに
対応した連続する複数ビットデータのうち、最初の1ビ
ットデータのみを有効なデータとして抽出する有効デー
タ抽出手段を設けたことを特徴としている。
ンネル蛍光減衰波形測定装置では、試料へ照射した励起
光パルスに応答して、該試料から放出される蛍光のフォ
トンを光電子パルスに変換し、クロックパルスによりシ
フトされるシフトレジスタに該変換された光電子パルス
を供給して、該フォトンの発生時刻に対応した情報を有
する光電子パルス列のパターンを該シフトレジスタに作
成し、該パターンを読み出して統計的な積算処理を施す
ことにより蛍光減衰波形を測定するマルチチャンネル蛍
光減衰波形測定装置において、 該シフトレジスタに格納されている、光電子パルスに
対応した連続する複数ビットデータのうち、最初の1ビ
ットデータのみを有効なデータとして抽出する有効デー
タ抽出手段を設けたことを特徴としている。
[実施例] 以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
(1)第1実施例 第1図にはマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置の
ブロック回路が示されており、第7図と同一構成要素に
は同一符号を付して省説する。
ブロック回路が示されており、第7図と同一構成要素に
は同一符号を付して省説する。
コントローラ18は、スイッチ38をクロックパルス発生
器16側にした後、励起パルスを励起光源(不図示)に供
給して試料に励起光パルスを照射する。この励起光パル
スは光センサ(不図示)で検出され、この検出信号に同
期してクロックパルス発生器16からのクロックパルスが
発生開始される。コントローラ18はこのクロックパルス
を計数する。クロックパルスは、シフトパルスとしてシ
フトレジスタ14へも供給され、クロックパルスの周期Δ
t1毎にシフトレジスタ14を1ビット第1図右方向にシフ
トする。試料から放出された蛍光のフォトンは、光電子
増倍管10により光電子パルスに変換され、アンプ・ディ
スクリミネータ12を通ってシフトレジスタ14へ供給され
る。したがって、試料励起後、時間NΔt1経過すると、
蛍光寿命を示す光電子パルス列のパターンがシフトレジ
スタ14に作成される。
器16側にした後、励起パルスを励起光源(不図示)に供
給して試料に励起光パルスを照射する。この励起光パル
スは光センサ(不図示)で検出され、この検出信号に同
期してクロックパルス発生器16からのクロックパルスが
発生開始される。コントローラ18はこのクロックパルス
を計数する。クロックパルスは、シフトパルスとしてシ
フトレジスタ14へも供給され、クロックパルスの周期Δ
t1毎にシフトレジスタ14を1ビット第1図右方向にシフ
トする。試料から放出された蛍光のフォトンは、光電子
増倍管10により光電子パルスに変換され、アンプ・ディ
スクリミネータ12を通ってシフトレジスタ14へ供給され
る。したがって、試料励起後、時間NΔt1経過すると、
蛍光寿命を示す光電子パルス列のパターンがシフトレジ
スタ14に作成される。
第2図(A)はアンプ・ディスクリミネータ12から出
力される光電子パルス列であり、(B)はこのパルス列
によりシフトレジスタ14に作成されたビットパターンで
ある。図中、斜線部は光電子パルスに対応した部分のビ
ットであって、“1"が格納され、他は“0"が格納されて
いる。
力される光電子パルス列であり、(B)はこのパルス列
によりシフトレジスタ14に作成されたビットパターンで
ある。図中、斜線部は光電子パルスに対応した部分のビ
ットであって、“1"が格納され、他は“0"が格納されて
いる。
コントローラ18は試料励起パルス出力後、N個のクロ
ックパルスを計数すると、スイッチ38を分周器40側に切
り換え、クロックパルス発生器16からのクロックパルス
を分周器40で分周したものをシフトパルスとしてシフト
レジスタ14へ供給する。すなわち、その後のデータ処理
速度との関係から、シフトレジスタ14からの直列データ
の読み出しを比較的遅く行う。
ックパルスを計数すると、スイッチ38を分周器40側に切
り換え、クロックパルス発生器16からのクロックパルス
を分周器40で分周したものをシフトパルスとしてシフト
レジスタ14へ供給する。すなわち、その後のデータ処理
速度との関係から、シフトレジスタ14からの直列データ
の読み出しを比較的遅く行う。
この直列データは第2図(B)に示す如くなっいる
が、有効データ抽出回路42を通ると、(E)に示す如
く、光電子パルスに対応した連続する複数ビットのう
ち、最初の1ビットのデータが有効データとして抽出さ
れる。
が、有効データ抽出回路42を通ると、(E)に示す如
く、光電子パルスに対応した連続する複数ビットのう
ち、最初の1ビットのデータが有効データとして抽出さ
れる。
すなわち、(C)に示すパルスがオンディレイ回路46
を通ると、(D)に示す如く、分周器40の出力パルスの
1周期Δt2に等しい時間だけ立ち上がりが遅れた波形に
され、次いでインバータ48で反転され、アンドゲート44
に供給されて、シフトレジスタ14からのパルスとの論理
積がアンドゲート44から出力され、(E)に示す如くな
る。
を通ると、(D)に示す如く、分周器40の出力パルスの
1周期Δt2に等しい時間だけ立ち上がりが遅れた波形に
され、次いでインバータ48で反転され、アンドゲート44
に供給されて、シフトレジスタ14からのパルスとの論理
積がアンドゲート44から出力され、(E)に示す如くな
る。
一方、分周器40からパルスが1個出力される毎に、次
のような一連の処理が行なわれる。
のような一連の処理が行なわれる。
すなわち、RAM24のアドレスAのデータDAが、バッフ
ァレジスタ26を介してカウンタ28へ供給され、アンドゲ
ート44から出力されるビットデータがカウンタ28により
計数(ビットデータが“1"のときのみ1を加算)され、
次いでバッファレジスタ26を介してRAM24の元のアドレ
スAに格納される。次いでRAM24のアドレスがインクリ
メントされる。
ァレジスタ26を介してカウンタ28へ供給され、アンドゲ
ート44から出力されるビットデータがカウンタ28により
計数(ビットデータが“1"のときのみ1を加算)され、
次いでバッファレジスタ26を介してRAM24の元のアドレ
スAに格納される。次いでRAM24のアドレスがインクリ
メントされる。
このような一連の処理がN回繰り返して行われると、
RAM24へのデータ書き込み処理が一旦停止され、スイッ
チ38がクロックパルス発生器16側へ切り換えられ、上述
のシフトレジスタ14への光電子パルス列パターンの作成
が行われる。
RAM24へのデータ書き込み処理が一旦停止され、スイッ
チ38がクロックパルス発生器16側へ切り換えられ、上述
のシフトレジスタ14への光電子パルス列パターンの作成
が行われる。
以上の処理が繰り返されて、蛍光減衰波形のヒストグ
ラムがRAM24に作成される。
ラムがRAM24に作成される。
(2)第2実施例 次に、第3図に基づいて本発明の第2実施例を説明す
る。
る。
この第2実施例では、第1図に示す有効データ抽出回
路42の代わりに、有効データ抽出回路42Aが用いられて
いる。有効データ抽出回路42Aは、オンディレイ回路と
してCR積分回路46Aが用いられ、これがインバータ48と
アンドゲート44との間に接続されている。有効データ抽
出回路42Aの作用効果は第1実施例の場合と同様であ
り、省説する。
路42の代わりに、有効データ抽出回路42Aが用いられて
いる。有効データ抽出回路42Aは、オンディレイ回路と
してCR積分回路46Aが用いられ、これがインバータ48と
アンドゲート44との間に接続されている。有効データ抽
出回路42Aの作用効果は第1実施例の場合と同様であ
り、省説する。
(3)第3実施例 上記第1、2実施例では、シフトレジスタ14に作成さ
れた光電子パルスパターンを直列データとして取り出し
た後、有効データのみを抽出する場合を説明したが、シ
フトレジスタ14に作成されたデータ列を次のように並列
処理してもよい。
れた光電子パルスパターンを直列データとして取り出し
た後、有効データのみを抽出する場合を説明したが、シ
フトレジスタ14に作成されたデータ列を次のように並列
処理してもよい。
すなわち、第4図に示す如く、(A)に示す光電子パ
ルスパターンを右に1ビットシフトしてパターン(B)
を作成し、次に(B)のパターンの各ビットについて、
“1"と“0"を反転したパターン(C)を作成し、この
(C)と最初の(A)との論理積を各ビットについてと
ると、(D)に示す所望のパターンが得られる。
ルスパターンを右に1ビットシフトしてパターン(B)
を作成し、次に(B)のパターンの各ビットについて、
“1"と“0"を反転したパターン(C)を作成し、この
(C)と最初の(A)との論理積を各ビットについてと
ると、(D)に示す所望のパターンが得られる。
このようにすれば、並列処理が行えるので短時間で有
効データのみを抽出することができる。次に、(D)の
“1"のビットに対応したアドレスのRAMの内容のみをイ
ンクリメントすることにより、短時間でデータ処理を行
うことができる。
効データのみを抽出することができる。次に、(D)の
“1"のビットに対応したアドレスのRAMの内容のみをイ
ンクリメントすることにより、短時間でデータ処理を行
うことができる。
(4)拡張 なお、本発明は、従来例のところで説明した各種マル
チチャンネル蛍光減衰波形測定装置に適用することがで
きることは勿論である。
チチャンネル蛍光減衰波形測定装置に適用することがで
きることは勿論である。
また、第1図において、有効データ抽出回路42をアン
プ・ディスクリミネータ12とシフトレジスタ14との間に
接続してもよい。
プ・ディスクリミネータ12とシフトレジスタ14との間に
接続してもよい。
さらに、マイクロコンピュータのソフトにより、光電
子パルスに対応した連続する複数ビットデータのうち、
最初の1ビットデータのみを有効なデータとして抽出す
る構成であってもよい。
子パルスに対応した連続する複数ビットデータのうち、
最初の1ビットデータのみを有効なデータとして抽出す
る構成であってもよい。
また、ここで提案した手法は、例えばストリークカメ
ラのように時間情報を空間情報に変換するタイプのすべ
ての検出器に対して、その分解時間を向上させる目的に
使用することができるのは明らかである。
ラのように時間情報を空間情報に変換するタイプのすべ
ての検出器に対して、その分解時間を向上させる目的に
使用することができるのは明らかである。
[発明の効果] 本発明に係るマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置
では、シフトレジスタに格納されている、光電子パルス
に対応した連続する複数ビットデータのうち、最初の1
ビットデータのみを有効なデータとして抽出するので、
光電子増倍管の分解時間を、従来不可能と考えられてい
た光電子倍増管の出力パルス幅以下に向上させることが
できるという優れた効果がある。
では、シフトレジスタに格納されている、光電子パルス
に対応した連続する複数ビットデータのうち、最初の1
ビットデータのみを有効なデータとして抽出するので、
光電子増倍管の分解時間を、従来不可能と考えられてい
た光電子倍増管の出力パルス幅以下に向上させることが
できるという優れた効果がある。
第1図乃至第4図は本発明の実施例に係り、第1図は第
1実施例のマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置の構
成を示すブロック回路図、第2図は第1図に示す有効デ
ータ抽出回路42の動作説明図、第3図は第2実施例の有
効データ抽出回路42Aの回路図、第4図は第3実施例の
有効データ抽出処理を説明する図である。 第5図乃至第8図は従来例に係り、第5図は光電子パル
ス列同時検出法の原理説明図、第6図はこの原理を実現
する第1のマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置のブ
ロック回路図、第7図は同じく第2のマルチチャンネル
蛍光減衰波形測定装置のブロック回路図、第8図はバー
ニアンクロノトロンの原理構成図、第9図は第8図の回
路を用いた第3のマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装
置の回路図である。 10:光電子増倍管 12:アンプ・ディスクリミネータ 14:シフトレジスタ 16:クロックパルス発生器 18:コントローラ 22:カウンタ 24:RAM 30:同軸ケーブル 32:リフレッシュアンプ 34:コインシデンス回路 36:スケーラ 42、42A:有効データ抽出回路 46:オンディレイ回路
1実施例のマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置の構
成を示すブロック回路図、第2図は第1図に示す有効デ
ータ抽出回路42の動作説明図、第3図は第2実施例の有
効データ抽出回路42Aの回路図、第4図は第3実施例の
有効データ抽出処理を説明する図である。 第5図乃至第8図は従来例に係り、第5図は光電子パル
ス列同時検出法の原理説明図、第6図はこの原理を実現
する第1のマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置のブ
ロック回路図、第7図は同じく第2のマルチチャンネル
蛍光減衰波形測定装置のブロック回路図、第8図はバー
ニアンクロノトロンの原理構成図、第9図は第8図の回
路を用いた第3のマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装
置の回路図である。 10:光電子増倍管 12:アンプ・ディスクリミネータ 14:シフトレジスタ 16:クロックパルス発生器 18:コントローラ 22:カウンタ 24:RAM 30:同軸ケーブル 32:リフレッシュアンプ 34:コインシデンス回路 36:スケーラ 42、42A:有効データ抽出回路 46:オンディレイ回路
Claims (1)
- 【請求項1】試料へ照射した励起光パルスに応答して、
該試料から放出される蛍光のフォトンを光電子パルスに
変換し、クロックパルスによりシフトされるシフトレジ
スタに該変換された光電子パルスを供給して、該フォト
ンの発生時刻に対応した情報を有する光電子パルス列の
パターンを該シフトレジスタに作成し、該パターンを読
み出して統計的な積算処理を施すことにより蛍光減衰波
形を測定するマルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置に
おいて、 該シフトレジスタに格納されている、光電子パルスに対
応した連続する複数ビットデータのうち、最初の1ビッ
トデータのみを有効なデータとして抽出する有効データ
抽出手段 を設けたことを特徴とするマルチチャンネル蛍光減衰波
形測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4658488A JP2694199B2 (ja) | 1988-02-29 | 1988-02-29 | マルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4658488A JP2694199B2 (ja) | 1988-02-29 | 1988-02-29 | マルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01219655A JPH01219655A (ja) | 1989-09-01 |
JP2694199B2 true JP2694199B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=12751351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4658488A Expired - Lifetime JP2694199B2 (ja) | 1988-02-29 | 1988-02-29 | マルチチャンネル蛍光減衰波形測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2694199B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6528801B1 (en) * | 1998-11-04 | 2003-03-04 | The Research Foundation Of State University Of New York | Method and apparatus for detecting radiation |
-
1988
- 1988-02-29 JP JP4658488A patent/JP2694199B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01219655A (ja) | 1989-09-01 |
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