JP2692317B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JP2692317B2 JP33670089A JP33670089A JP2692317B2 JP 2692317 B2 JP2692317 B2 JP 2692317B2 JP 33670089 A JP33670089 A JP 33670089A JP 33670089 A JP33670089 A JP 33670089A JP 2692317 B2 JP2692317 B2 JP 2692317B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は触媒コンバータの下流側に空燃比センサ(本
明細書では、酸素濃度センサ(O2センサ))を設け、触
媒下流のO2センサによる空燃比フィードバック制御を行
う内燃機関の空燃比制御装置に関する。
〔従来の技術〕
O2センサを用いた空燃比フィードバック制御として
は、単一のO2センサにもとづくシングルO2センサシステ
ムと、触媒の上流、下流に設けた2つのO2センサにもと
づくダブルO2センサシステムとがあり、さらに、シング
ルO2センサシステムとしては、O2センサを触媒上流に設
けた型式のもの、およびO2センサを触媒下流に設けた型
式のものがある。
O2センサを触媒上流に設けたシングルO2センサシステ
ムにおいては、O2センサをできるだけ燃焼室に近い排気
系の箇所、すなわち触媒コンバータより上流である排気
マニホールドの集合部分に設けているが、排気ガスの非
平衡度(不均一性)たとえば空燃比がリッチであるのに
O2が存在するために、O2センサの反転時期がずれたり、
また、多気筒機関では、気筒間の空燃比ばらつきの影響
を受け、したがって、O2センサは平均空燃比を検出でき
ず、この結果、空燃比の制御精度が低いという課題があ
った。
他方、O2センサを触媒下流に設けたシングルO2センサ
システムにおいては、排気ガスの非平衡度および平均空
燃比の不検出については解消されるものの、O2センサの
位置が排気弁より遠くなること、触媒の容量および浄化
性能(O2ストレージ効果等の大きさ)によりO2センサの
応答性が低く、従って、空燃比フィードバック制御系の
応答性が悪化し、この結果、触媒の性能を充分発揮でき
ず、エミッションの悪化を招くという課題がある。
また、触媒上流、下流にO2センサを設けたダブルO2
ンサシステムにおいては、上流側O2センサによる空燃比
フィードバック制御に加えて下流側O2センサによる空燃
比フィードバック制御を行う。たとえば、下流側O2セン
サにて平均空燃比を検出し、その結果を上流側O2センサ
による空燃比フィードバック制御のスキップ制御定数等
の値に反映させて全体の空燃比制御を行う。したがっ
て、下流側O2センサが安定な出力特性を維持している限
り、良好な排気エミッションが保証される。しかしなが
ら、ダブルO2センサシステムにおいては、2つのO2セン
サを要するためにコストが高く、また、上流側O2センサ
による空燃比フィードバック制御周期が経時変化等で低
下すると、触媒の性能をやはり充分に発揮できないとい
う課題がある。
このため、本願出願人は、既に、触媒下流にO2センサ
を設けたシングルO2センサシステムにおいて、所定振幅
且つ所定周波数の強制自励制御波形(強制発振波形)の
中心値を下流側O2センサの出力に応じて変化させるもの
を提案している(参照:特開平1−66441号公報)。す
なわち、第2図に示すように、下流側O2センサの出力V
OXが変化した場合には、強制自励制御波形AFsの中心値
(粗調整項)AFcを下流側O2センサの出力VOXに応じて変
化させる。この場合、下流側O2センサの出力VOXがリー
ンの場合には、粗調整項AFcは徐々に増加され、他方、
下流側O2センサの出力VOXがリッチの場合には、粗調整
項AFcは徐々に減少される。つまり、粗調整項AFcは積分
制御される。これは第3図に示すように、理論空燃比近
傍(λ=1)で強制自励制御波形が振れた場合(AFs=A
Fs0)には、触媒は浄化性能を最大に発揮できるが、リ
ッチ側の空燃比(λ<1)もしくはリーン側の空燃比
(λ>1)で強制自励制御波形が振れても(AFs1,A
Fs2)触媒の浄化性能は発揮できない。このため、強制
自励制御波形AFs1もしくはAFs2を触媒の浄化性能を発揮
できるようにAFs0に近づけるために粗調整項AFc(積分
項)を導入したものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述の従来形装置においては、触媒の
O2ストレージ効果を十分発揮できるアイドル状態におい
て、空燃比フィードバック制御を行うと、制御空燃比の
理論空燃比への収束性が悪くなったり、あるいは制御空
燃比が過補正となったりして、エミッションの悪化を招
くという課題がある。
すなわち、第4図に示すごとく、触媒上流の空燃比が
点線のごとく変化しても、触媒のO2ストレージ効果によ
り触媒下流の空燃比は実線に示すごとく遅延する。しか
も、このO2ストレージ効果の持続時間は、走行時よりも
アイドル時の方が長い。さらに、触媒入口と触媒出口と
のガス輸送時間を考慮すると、触媒下流の空燃比は一点
鎖線に示すごとく遅延する。しかも、このガス輸送時間
も、走行時よりアイドル時の方が長い。
さらに、第5図に示すごとく、O2センサのパージ時間
(応答性)はガス流量に依存する。なお、第5図は触媒
のO2ストレージ効果は無視し、ガス流量が小さい場合を
示している。すなわち、斜線で示すごとく、ガス流量が
小さい場合には、O2センサの出力のリッチからリーンへ
の変化、リーンからリッチへの変化のいずれも遅延し、
最悪の場合は、矢印X1,X2,X3に示すごとく、O2センサ
の出力VOXは反転しないことがある。このようなO2セン
サのパージ時間も、走行時よりアイドル時の方が大きく
なる。
したがって、上述のO2ストレージ効果、ガス輸送時
間、O2センサのパージ時間等により、アイドル時に、制
御空燃比が理論空燃比から大きくずれた場合には、上述
の徐々に変化する粗調整項AFcの導入では制御空燃比が
理論空燃比に収束するのに時間を要し、エミッションの
悪化を招く。また、上述の粗調整項AFcの更新速度を大
きくして制御空燃比の理論空燃比への収束速度を大きく
することも可能であるが、この場合には、制御空燃比の
変化速度が大きくなり、この結果、制御空燃比が過補正
されてやはりエミッションの悪化を招くことになる。
なお、空燃比センサの出力反転直後のみ粗調整項AFc
の更新速度を大きく、その後小さくすることも考えられ
るが(参照:特開昭63−97847号公報)、特に、アイド
ル状態においては、触媒のO2ストレージ効果が大きいこ
と、空燃比センサの出力が素子温低下等によりリーン出
力を出力し易いこと等により制御空燃比がリッチ側に過
補正され、HC,COエミッションの増大を招く。すなわ
ち、第5図に示すごとく、O2センサの素子温が低下する
と、矢印Y1,Y2に示すように、O2センサはリーン出力を
出力し易く、この結果、O2センサの出力のリーンからリ
ッチへの変化(Y2)はリッチからリーンへの変化(Y1
より遅くなり、制御空燃比がオーバリッチになり易い。
したがって、本発明の目的は、アイドル時にあっても
リッチ側過補正をすることなく制御空燃比の収束性を向
上させた下流側空燃比センサを有するシングル空燃比セ
ンサシステムを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上述の課題を解決するための手段は第1図に示され
る。すなわち、内燃機関の排気通路に設けられた三元触
媒の下流側の排気通路には、機関の空燃比を検出する触
媒下流空燃比センサが設けられている。アイドル状態判
別手段は機関がアイドル状態か否かを判別する。この結
果、機関がアイドル状態のときに、反転後時間計測手段
は空燃比センサの出力VOXの反転後時間を計測し、粗調
整項演算手段は、反転後時間が所定時間より小さいとき
には(CNTF≠0)空燃比センサのリッチ出力VOXに応じ
て第1の更新速度Δ1Lにより、また、反転後時間が所定
時間より小さいときに空燃比センサのリーン出力VOX
応じて第1の更新速度Δ1Lより小さい第2の更新速度Δ
1Rにより、反転後時間が所定時間より大きいときに(CN
TF=0)空燃比センサの出力VOXに応じて第2の更新速
度Δ1Rよりさらに小さい第3の更新速度Δ2により、空
燃比センサの出力VOXがリッチのときにリーン側に漸次
変化し、空燃比センサの出力VOXがリーンのときにリッ
チ側に漸次変化する粗調整項AFcを演算する。そして、
空燃比調整手段は粗調整項AFcに応じて機関の空燃比を
調整するものである。
〔作用〕
上述の手段によれば、第6図に示すように、更新速度
(Δ1L,Δ1R)の大きい粗調整項AFcf1,AFcf2により制
御空燃比を理論空燃比近傍まで近づけ、その後は更新速
度(Δ2)の小さい粗調整項AFcsにより制御空燃比を理
論空燃比とし、しかも、更新速度の大きい粗調整項AF
cf1,AFcf2の更新速度を空燃比センサのリッチ出力の場
合(Δ1L)をリーン出力の場合(Δ1R)より大きくして
非対称にしているので、リッチ側に過補正されることな
く、制御空燃比の理論空燃比への収束性は向上する。
〔実施例〕
第7図は本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の一
実施例を示す全体概略図である。第7図において、機関
本体1の吸気通路2にはエアフローメータ3が設けられ
ている。エアフローメータ3は吸入空気量を直接計測す
るものであって、ポテンショメータを内蔵して吸入空気
量に比例したアナログ電圧の出力信号を発生する。この
出力信号は制御回路10のマルチプレクサ内蔵A/D変換器1
01に供給されている。ディストリビュータ4には、その
軸がたとえばクランク角に換算して720°毎に基準位置
検出用パルス信号を発生するクランク角センサ5および
クランク角に換算して30°毎に基準位置検出用パルス信
号を発生するクランク角センサ6が設けられている。こ
れらクランク角センサ5,6のパルス信号は制御回路10の
入出力インターフェイス102に供給され、このうち、ク
ランク角センサ6の出力はCPU103の割込み端子に供給さ
れる。
さらに、吸気通路2には各気筒毎に燃料供給系から加
圧燃料を吸気ポートへ供給するための燃料噴射弁7が設
けられている。
また、機関本体1のシリンダブロックのウォークジャ
ケット8には、冷却水の温度を検出するための水温セン
サ9が設けられている。水温センサ9は冷却水の温度TH
Wに応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。この出
力もA/D変換器101に供給されている。
排気マニホールド11より下流の排気系には、排気ガス
中の3つの有毒成分HC,CO,NOxを同時に浄化する三元触
媒を収容する触媒コンバータ12が設けられている。
触媒コンバータ12の下流側の排気管13にはO2センサ14
が設けられている。O2センサ14は排気ガス中の酸素成分
濃度に応じた電気信号を発生する。すなわち、O2センサ
14は空燃比が理論空燃比に対してリーン側かリッチ側か
に応じて、異なる出力電圧を制御回路10でA/D変換器101
に発生する。
制御回路10は、たとえばマイクロコンピュータとして
構成され、A/D変換器101、入出力インターフェイス10
2、CPU103の外に、ROM104,RAM105、バックアップRAM10
6、クロック発生回路107等が設けられている。
また、吸気通路2のスロットル弁15には、スロットル
弁15が全閉か否か検出するためのアイドルスイッチ16が
設けられており、この出力信号は制御回路10の入出力イ
ンターフェイス102に供給される。
17は2次空気導入吸気弁であって、所定の減速時ある
いはアイドル時に2次空気を排気管11に供給してHC,CO
エミッションを低減するためのものである。
また、制御回路10において、ダウンカウンタ108、フ
リップフロップ109、および駆動回路110は燃料噴射弁7
を制御するためのものである。すなわち、後述のルーチ
ンにおいて、燃料噴射量TAUが演算されると、燃料噴射
量TAUがダウンカウンタ108にプリセットされると共にフ
リップフロップ109もセットされる。この結果、駆動回
路110が燃料噴射弁7の付勢を開始する。他方、ダウン
カウンタ108がクロック信号(図示せず)を計数して最
後にそのボローアウト端子が“1"レベルとなったとき
に、フリップフロップ109がセットされて駆動回路110は
燃料噴射弁7の付勢を停止する。つまり、上述の燃料噴
射量TAUだけ燃料噴射弁7は付勢され、したがって、燃
料噴射量TAUに応じた量の燃料が機関本体1の燃焼室に
送り込まれることになる。
なお、CPU103の割込み発生は、A/D変換器101のA/D変
換終了時、入出力インターフェイス102がクランク角セ
ンサ6のパルス信号を受信した時、クロック発生回路10
7からの割込信号を受信した時、等である。
エアフローメータ3の吸入空気量データQおよび冷却
水温データTHWは所定時間毎に実行されるA/D変換ルーチ
ンによって取込まれてRAM105の所定領域に格納される。
つまり、RAM105におけるデータQおよびTHWは所定時間
毎に更新されている。また、回転速度データNeはクラン
ク角センサ6の30°CA毎に割込みによって演算されてRA
M105の所定領域に格納される。
第8図は微調整項AFfおよびO2センサ14の反転周期T
を演算するためのルーチンであって、所定時間たとえば
4ms毎に実行される。ステップ801では、空燃比フィード
バック条件が成立しているか否かを判別する。たとえ
ば、冷却水温が所定値たとえば70℃以下の時、機関始動
中、始動後増量中、暖機増量中、パワー増量中、燃料カ
ット中、回転速度Ne、車速、アイドルスイッチ16の信号
LL、冷却水温THW等にもとづいて2次空気が導入されて
いるとき、O2センサ14が活性化していないとき等はいず
れも空燃比フィードバック条件が不成立であり、その他
の場合が空燃比フィードバック条件成立である。空燃比
フィードバック条件が不成立のときには、ステップ829,
830を介してステップ831に進む。すなわち、ステップ82
9では、後述のアイドル時用粗調整項AFc1の更新禁止フ
ラグXT1をセットし、ステップ830では、アイドル時の粗
調整項AFc1の更新速度制御を行うカウンタCNTFをクリア
し、つまり、更新速度の小さい状態にし、ステップ831
に進む。
ステップ801にて、空燃比フィードバック条件成立の
場合にはステップ802〜828のフローに進む。ここで、ス
テップ802〜811は微調整項AFfを演算するフローであ
り、ステップ812〜821はアイドル時のO2センサ14の反転
周期Tを演算するフローであり、ステップ822〜828は反
転周期Tに応じて後述のアイドル時の粗調整項AFc1の演
算の禁止、実行を決定するフローである。
まず、ステップ802〜811について説明する。ステップ
802では、O2センサ14の出力VOXをA/D変換して取込み、
ステップ803にて基準電圧VRたとえば0.45Vと比較する。
この結果、VOX≦VR(リーン)であればステップ804にて
空燃比フラグXOXを“0"(リーン)とし、ステップ805に
て前回の空燃比フラグXOXOが“1"(リッチ)か否かを判
別する。この結果、フラグXOXが“1"(リッチ)から
“0"(リーン)へ反転した場合のみ、第9図に示すごと
く、ステップ807にて微調整項AFfをΔAFf(一定値)と
する。そして、ステップ816に進む。他方、ステップ803
にて、VOX>VR(リッチ)であればステップ808にて空燃
比フラグXOXを“1"(リッチ)とし、ステップ809にて前
回の空燃比フラグXOXOが“0"(リーン)か否かを判別す
る。この結果、フラグXOXが“0"(リーン)から“1"
(リッチ)へ反転した場合のみ、第9図に示すごとく、
ステップ811にて微調整項AFfを−ΔAFf(一定値)とす
る。そして、ステップ819に進む。
このように、第8図のステップ802〜811によれば、第
9図に示すように、O2センサ14の出力反転毎にスキップ
した波形の微調整項AFfが演算される。つまり、O2セン
サ14の出力自身により自励制御波形が得られる。言い換
えると、微調整項AFfの制御はスキップ制御に相当す
る。
次に、ステップ812〜821について説明する。ステップ
805にてフラグXOXが反転していなければ、ステップ812
にてアイドルスイッチ16がオン(LL=“1")か否か、す
なわちアイドル時か否かを判別する。この結果、アイド
ル時のときのみステップ813にてリーン持続時間カウン
タCNTLを+1カウントアップすることによりリーン持続
時間CNTLを計測する。同様に、ステップ809にてフラグX
OXが反転していなければ、ステップ814にてアイドルス
イッチ16がオン(LL=“1")か否か、すなわちアイドル
時か否かを判別する。この結果、アイドル時のときのみ
ステップ815にてリッチ持続時間CNTRを+1カウントア
ップすることによりリッチ持続時間CNTRを計測する。
なお、ステップ812,814にて走行時(LL=“0")であ
れば、ステップ829,830を介してステップ831に進む。
また、ステップ816でも、アイドルスイッチ16がオン
(LL=“1")か否か、すなわちアイドル時か否かを判別
する。この結果、アイドル時のときのみステップ817に
て、O2センサ14の反転周期Tを、 T←CNTL+CNTR により演算し、ステップ818にてカウンタCNTLをクリア
してステップ822に進む。同様に、ステップ819でも、ア
イドルスイッチ16がオン(LL=“1")か否か、すなわち
アイドル時か否かを判別する。この結果、アイドル時の
ときのみステップ820にて、O2センサ14の反転周期T
を、 T←CNTR+CNTL により演算し、ステップ821にてカウンタCNTRをクリア
しステップ822に進む。
次に、ステップ822〜828について説明する。ステップ
822では、ステップ817もしくは820にて演算されたO2
ンサ14の反転周期Tを所定周期T1と比較し、この結果、
T<T1であればステップ823〜826に進み、アイドル時用
粗調整項AFc1の更新を禁止し、逆に、T≧T1であればス
テップ827,828に進み、アイドル時用粗調整項AFc1の更
新を行うようにする。すなわち、ステップ823では、更
新禁止フラグXT1が“0"か否かを判別し、XT1=“0"のと
きに、アイドル時用粗調整項AFc1の更新停止時の値を、 AFc1←(AFc1max+AFc1min)/2 として直前の最大値と最小値との中間値にする。そし
て、ステップ825にてフラグXT1をセットして(XT1=
“1")、T<T1の場合にはステップ824を1回のみ実行
するようにし、これにより、以後はアイドル時用粗調整
項AFc1を上記中間値に固定するようにする。次に、ステ
ップ826にてアイドル時用粗調整項AFc1の更新速度カウ
ンタCNTFをクリアしておく。他方、ステップ822にて、
T≧T1であればステップ827にて更新禁止フラグXT1を
“0"としてアイドル時粗調整項AFc1の更新を可能にする
と共に、ステップ828にてアイドル時粗調整項AFc1の更
新速度カウンタCNTFを所定値たとえば8としておく。つ
まり、O2センサ14の出力の反転毎に更新速度カウンタCN
TFは8とされ、これにより、後述の第11図のルーチンに
より、たとえば8×512ms間だけ、アイドル時粗調整項A
Fc1の更新速度を大とする。
そして、ステップ831にてこのルーチンは終了する。
第10図は走行からアイドル時移行処理ルーチンであっ
て、所定時間たとえば64ms毎に実行される。このルーチ
ンはアイドル移行直前における吸入空気量状態によりO2
センサ14のパージ時間(応答性)を推量して該パージ時
間が大きい場合には、アイドル移行直後からアイドル時
粗調整項AFc1の更新を開始すると共にその更新速度を大
きく設定するためのものである。すなわち、第8図のル
ーチンにおいては、走行状態からアイドル移行直後は、
O2センサ14の最初反転までは、XT1=“1"(ステップ829
による)、CNTF=0(ステップ830による)が保持さ
れ、したがって、アイドル時粗調整項AFc1の更新速度大
の制御は禁止されるが、第10図のルーチンにより走行状
態におけるO2センサ14のパージ時間が大きい場合には、
走行状態からアイドル状態移行直後からアイドル時粗調
整項AFc1の更新を開始し、しかも、その更新速度の増大
を可能にする。
ステップ1001では、走行時(LL=“0")か否かを判別
し、この結果、走行時(LL=“0")であればステップ10
02〜1007に進み、アイドル時(LL=“1")であればステ
ップ1008に進む。
ステップ1002〜1007について説明する。ステップ1002
では、RAM105より吸入空気量データQを読出し、Q≦Q0
(一定値)か否かを判別する。この結果、低負荷(Q≦
Q0)であれば、ステップ1003に進み、O2センサ14のパー
ジ時間を示すカウンタCNTQを+1カウントアップし、他
方、高負荷であればステップ1004に進み、カウンタCNTQ
を1カウントダウンする。そして、ステップ1005にてCN
TQ>A(一定値)か否かを判別することにより、O2セン
サ14のパージ時間を推定する。この結果、O2センサ14の
パージ時間が大きければ(CNTQ>A)、更新速度カウン
タCNTFを8とし、他方、O2センサ14のパージ時間が小さ
ければ(CNTQ≦A)、ステップ1007にて更新速度カウン
タCNTFを0に保持し、ステップ1009に進む。
上述の状態で機関が走行状態からアイドル状態に切替
わると、ステップ1001でのフローはステップ1009に進
む。
このように、第10図のルーチンによれば、機関がアイ
ドル状態に移行直後からXT1=“0"によりアイドル時粗
調整項AFc1の更新が可能となり、しかも、O2センサ14の
パージ時間が大きいときにはAFc1の更新速度を大きくす
るべく更新速度カウンタCNTFを8にセットしている。
第11図は粗調整項AFc0,AFc1を演算するためのルーチ
ンであって、所定時間たとえば64ms毎に実行される。こ
こで、AFc1は上述のごとくアイドル時の粗調整項であ
り、AFc0は走行時の粗調整項である。また、ステップ11
05〜1112は更新速度大であるアイドル時粗調整項AFc1
更新フローであり、ステップ1113〜1117のフローは更新
速度小であるアイドル時粗調整項AFc1の更新フローであ
り、ステップ1118〜1120は走行時粗調整項AFc0の更新フ
ローである。
すなわち、ステップ1101では、第8図のステップ801
と同様に、空燃比フィードバック制御条件成立か否かを
判別する。ただし、この条件には、燃料カット復帰後所
定時間経過したか否かの条件を含むとする。この結果、
空燃比フィードバック制御条件が成立した場合のみステ
ップ1102に進み、不成立の場合には直接ステップ1121に
進む。
ステップ1102では、アイドルスイッチ16がオン(LL=
“1")か否かによりアイドル時(LL=“1")か走行時
(LL=“0")かを判別し、アイドル時にはステップ1103
に進み、走行時にはステップ1118に進む。
ステップ1103では、アイドル時粗調整項AFc1の更新実
行、禁止を更新禁止フラグXT1により判別する。なお、
上述のごとく、更新禁止フラグXT1は第8図のルーチン
によりO2センサ14の最初の反転後の反転周期Tが長い場
合(T≧T1)クリアされる。この結果、更新禁止フラグ
XT1が“0"のときのみステップ1104に進み、他方、XT1=
“1"のときにはステップ1121に直接進む。
ステップ1104では、更新速度カウンタCNTFにより更新
速度大の状態(CNTF≠0)か更新速度小の状態(CNTF=
0)かを判別する。この結果、更新速度大の状態であれ
ば(第6図のAFcf1,AFcf2参照)、ステップ1105〜1112
に進み、更新速度小の状態であれば(第6図のAFcs
照)、ステップ1113〜1117に進む。
ステップ1105〜1112について説明する。ステップ1105
では、カウンタCNTFを1カウントダウンし、ステップ11
06,1107にて0でガードする。つまり、ステップ1108〜1
112は所定期間(CNTF=8相当期間であって、この場
合、64ms×8)だけ実行される。ステップ1108では、空
燃比フラグXOXにより現在の触媒下流空燃比がリッチ
(“1")かリーン(“0")かを判別する。この結果、リ
ッチであれば、ステップ1109にてアイドル時粗調整項AF
c1をΔ1L(一定値)だけ減少させ、ステップ1110にて最
小値AFc1minを更新する。他方、リーンであればステッ
プ1111にてΔ1Rだけ増加させ、ステップ1112にて最大値
AFc1maxを更新する。ここで、値Δ1L,Δ1Rは、 Δ1L>Δ1R なる関係を有する。つまり、O2センサ14の出力VOXがリ
ッチ出力の場合の更新速度をリーン出力の場合の更新速
度より大きくする。これにより、O2センサ14の出力の非
対称性を補償する。そして、ステップ1121に進む。な
お、最小値AFc1min、最大値AFc1maxは第8図のステップ
824におけるアイドル時粗調整項AFc1の固定値演算に用
いられる。
次に、ステップ1113〜1117について説明する。ステッ
プ1113では、空燃比フラグXOXにより現在の触媒下流空
燃比がリッチ(“1")かリーン(“0")かを判別する。
この結果、リッチであれば、ステップ1114にてアイドル
時粗調整項AFc1をΔ2(一定値)だけ減少させ、ステッ
プ1115にて最小値AFc1minを更新する。他方、リーンで
あればステップ1116にてΔ2だけ増加させ、ステップ111
2にて最大値AFc1maxを更新する。そして、ステップ1121
に進む。なお、上記一定値Δ2は、 Δ1L>Δ1R>Δ2 なる関係を有する。
このように、ステップ1109,1111とステップ1114,1116
では、アイドル時用粗調整項AFc1の更新速度をΔ1L(Δ
1R)とΔ2と切替えることにより、更新速度差をつけて
いる。
ステップ1118〜1120について説明する。ステップ1118
では、空燃比フラグXOXにより現在の触媒下流空燃比が
リッチ(“1")かリーン(“0")かを判別する。この結
果、リッチであれば、ステップ1119にて走行時粗調整項
AFc1をΔ0(一定値)だけ減少させ、他方、リーンであ
ればステップ1120にてΔ0だけ増加させる。そして、ス
テップ1121に進む。ここで、上記一定値Δ0は、 Δ1L>Δ1R>Δ0>Δ2 なる関係を有し、いずれの値Δ0,Δ1L,Δ1R,Δ2も、
第8図のステップ807,811において用いられたスキップ
量ΔAFfに比べて小さい。したがって、空燃比がリーン
であれば(XOX=“0")、粗調整項AFc0,AFc1は共に徐
々に増大され、空燃比がリッチであれば(XOX=
“1")、粗調整項AFc0,AFc1も共に徐々に減少される。
つまり、粗調整項の制御は積分制御に相当する。特に、
アイドル時粗調整項AFc1は、第12A図、第12B図に示すよ
うに、空燃比フラグXOXの反転後(アイドル直後であっ
てもO2センサ14のパージ時間が長い場合も含む)、所定
期間(CNTF=8回相当値)だけ更新速度が大きくされる
が、XOX=“1"(リッチ)の場合の更新速度Δ1L(第12A
図)はXOX=“0"(リーン)の場合の更新速度Δ1Rより
大きい。
第13図はO2ストレージ項AFCCROを演算するためのルー
チンであって、所定時間毎たとえば16ms毎に実行され
る。ステップ1301では、第8図のステップ801と同様、
空燃比フィードバック条件成立か否かを判別する。この
結果、空燃比フィードバック条件不成立であればステッ
プ1315にO2ストレージ項AFCCROを0としてステップ1316
に進み、空燃比フィードバック条件成立のときのみステ
ップ1302に進む。ステップ1302では、O2センサ14の出力
VOXをA/D変換して取込み、ステップ1303では、アイドル
時(LL=“1")か走行時(LL=“0")かを判別してステ
ップ1304〜1307のフローとステップ1308〜1314のフロー
とに切分ける。これにより、アイドル時であれば走行時
に比べてO2ストレージ項AFCCROの振幅を小さくして空燃
比の乱れを小さくするものである。
ステップ1304〜1307について説明する。ステップ1304
では、O2センサ14の出力VOXを判別する。ここで、VOX
領域を3分割する。すなわち、 0V〜V1 V1〜V2 V2〜1.0V に3分割し、VOXがこれらの領域のいずれにあるかを判
別する。すなわち、0V=VOX<V1であれば、ステップ130
5にて、O2ストレージ項AFCCROを、 AFCCRO←AFCCROP(一定値) とし、V1<VOX<V2であれば、ステップ1306にて、O2
トレージ項AFCCROを、 AFCCRO←0 とし、V2≦VOX≦1.0Vであれば、ステップ1307にて、O2
ストレージ項AFCCROを、 AFCCRO←AFCCROP とする。
つまり、O2ストレージ項AFCCROをスキップ的に変化させ
る。
ステップ1308〜1314について説明する。ステップ1308
では、O2センサ14の出力VOXを判別する。ここでも、VOX
の領域を3分割する。この結果、0≦VOX≦V1であれ
ば、ステップ1309にて、O2ストレージ項の積分項AF
CCROiを、 AFCCROi←AFCCROi+δ(一定値) により更新し、ステップ1310にて、O2ストレージ項AF
CCROを、 AFCCRO←AFCCROP+AFCCROi とする。V1<VOX<V2であれば、ステップ1311にて、O2
ストレージ項の積分項AFCCROiを、 AFCCROi←0 とし、ステップ1312にて、O2ストレージ項AFCCROを、 AFCCRO←0 とする。さらに、V2≦VOX≦1.0Vであれば、ステップ131
3にて、O2ストレージ項の積分項項AFCCROiを、 AFCCROi←AFCCROi+δ により更新し、ステップ1314にて、O2ストレージ項AF
CCROを、 AFCCRO←−AFCCROP−AFCCROi とする。
つまり、この場合、O2ストレージ項AFCCROをスキップ
的に変化させると共に積分的にも変化させる。
そして、ステップ1316にて第13図のルーチンは終了す
る。
このように、O2センサ14は触媒下流に位置するので、
O2センサ14の出力Voxにより三元触媒のO2ストレージ量
をモニタでき、したがって、この量に応じてO2ストレー
ジ項AFCCROを演算するが、この際に、O2センサ14の出力
Voxの同一領域の持続時間も触媒のO2ストレージ量に影
響するので積分量AFCCROiを導入してある。
なお、第13図における分割数は3以外の数になし得
る。
また、ステップ1305,1307においても、AFCCROP、−AF
CCROP′(AFCCROP<−AFCCROP′)とすることにより、O
2センサ14の出力Voxに対して非対称制御することも可能
である。これにより、さらにO2センサ14の素子温低下に
よるリッチ出力傾向を補償できる。
第14図は自励発振項(強制発振項)AFsを成功するた
めのルーチンであって、所定時間毎たとえば4ms毎に実
行される。ステップ1401では、第8図のステップ801と
同様、空燃比フィードバック条件成立か否かを判別す
る。この結果、空燃比フィードバック条件不成立であれ
ばステップ1419に直接進み、空燃比フィードバック条件
成立のときのみステップ1402に進む。ステップ1402で
は、アイドル時(LL=“1")か走行時(LL=“0")かを
判別し、この結果、アイドル時にはステップ1403〜1410
のフローで自励発振項AFsを生成し、走行時にはステッ
プ1411〜1418のフローで自励発振項AFsを生成する。
すなわち、ステップ1403ではカウンタCNTSが周期Tの
T/2に到達したか否かを判別する。つまり、カウンタCNT
Sはステップ1410にて+1カウンタアップされており、C
NTS=T/2毎にステップ1404〜1409に進む。ステップ1404
では、カウンタCNTSをクリアし、ステップ1405では、自
励発振フラグXSICが“0"か否かを判別し、XSIC=“0"で
あればステップ1406にて自励発振項AFsを−ΔAFs(一定
値)とし、ステップ1407にてフラグXSICを“1"に反転さ
せる。この結果、再びカウンタCNTSがT/2に達したとき
には、ステップ1405のフローはステップ1408,1409に進
む。ステップ1408にて自励発振項AFsをΔAFsとし、ステ
ップ1409にてフラグXSICを“0"に反転させる。
他方、走行時(LL=“0")には、同様に、ステップ14
11〜1418のフローにて自励発振項AFsを生成する。この
場合、各ステップ1411〜1418はステップ1403〜1410に対
応しており、この場合、自励発振項AFsの振幅はΔAFs
(>ΔAFs)であり、周期はT′(<T)である点のみ
が異なる。すなわち、第15図に示すように、アイドル時
には自励発振波形AFsの振幅を小さく且つ周期を大きく
して空燃比の乱れを小さくするようにする。
第16図は噴射量演算ルーチンであって、所定クランク
角毎たとえば360°CA毎に実行される。ステップ1601で
はRMA105より吸入空気量データQおよび回転速度データ
Neを読出して基本噴射量TAUPを演算する。たとえばTAUP
←α・Q/Ne(αは定数)とする。ステップ1602では、ア
イドル時(LL=“1")か走行時(LL=“0")かを判別
し、この結果、アイドル時であれば、ステップ1603に
て、粗調整項AFcをアイドル時用粗調整項AFc1とし、他
方、走行時であればステップ1604にて粗調整項AFcを走
行時粗調整項AFc0とする。次に、ステップ1606では、最
終噴射量TAUを、TAU←TAUP・(AFf+AFc+AFCCRO+AFs
+β)+γにより演算する。なお、β,γは他の運転状
態パラメータによって定まる補正量である。次いで、ス
テップ1606にて、噴射量TAUをダウンカウンタ108にセッ
トすると共にフリップフロップ109をセットして燃料噴
射を開始させる。そして、ステップ1607にてこのルーチ
ンは終了する。なお、上述のごとく、噴射量TAUに相当
する時間が経過すると、ダウンカウンタ108のボローア
ウト信号によってフリップフロップ109がリセットされ
て燃料噴射は終了する。
第17図、第18図は、それぞれ、第8図、第11図のルー
チンの変更例であって、本発明の第2の実施例を示すも
のである。すなわち、第2の実施例においては、走行時
用粗調整項AFc0の制御にも、アイドル時粗調整項AFc1
制御と同様に、O2センサ14の反転周期Tが所定周期T0
り小さくなった場合には、走行時用粗調整項AFc0の更新
を禁止して走行時の空燃比の乱れを小さくするようにし
たものである。
第17図においては、第8図のステップ812,814,816,81
9を削除し、アイドル時(LL=“1")も走行時(LL=
“0")もO2センサ14の反転周期Tを演算するようにす
る。また、走行時用粗調整項AFc0の更新禁止フラグXT0
を導入すると共に、ステップ1701〜1707を付加する。す
なわち、空燃比フィードバック制御条件不成立であれば
ステップ1707にて更新禁止フラグXT1を“0"として初期
化する。
また、空燃比フィードバック制御条件成立時にあって
はアイドル時も走行時もO2センサ14の反転周期Tが演算
されてステップ1701に進む。この結果、アイドル時(LL
=“1")であれば、ステップ822〜828のフローが実行さ
れるのは第8図の場合と同様である。他方、走行時(LL
=“0")であれば、ステップ1702〜1706のフローに進
む。
ステップ1702〜1706はステップ822〜825,827に対応す
る。すなわち、ステップ1702では、ステップ817もしく
は820にて演算されたO2センサ14の反転周期Tを所定周
期T0(<T1)と比較し、この結果、T<T0であればステ
ップ1703〜1705に進み、走行時用粗調整項AFc0の更新を
禁止し、逆に、T≧T0であればステップ1706に進み、走
行時用粗調整項AFc0の更新を行うようにする。すなわ
ち、ステップ1703では、更新フラグXT0を“0"か否かを
判別し、XT0=“0"のときに、走行時用粗調整項AFc0
更新停止時の値を、 AFc0←(AFc0max+AFc0min)/2 として直前の最大値と最小値との中間値にする。そし
て、ステップ1705にてフラグXT0をセットして(XT0=
“1")、T<T0の場合にはステップ1703を1回のみ実行
するようにし、これにより、以後は走行時用粗調整項AF
c0を上記中間値に固定するようにする。他方、ステップ
1702にて、T≧T0であればステップ1706にて更新禁止フ
ラグXT0を“0"として走行時粗調整項AFc0の更新を可能
にする。
第18図においては、第11図のルーチンに対してステッ
プ1801〜1803を付加したものである。すなわち、走行時
には、第17図のルーチンによって演算された更新禁止フ
ラグXT0がリセットもしくはセットされるかを判別す
る。禁止フラグXT0が“1"であればステップ1121に直接
進み、走行時用粗調整項AFc0の更新を禁止する。他方、
禁止フラグXT0が“0"であればステップ1118〜1120,180
2,1803に進む。すなわち、ステップ1118では、空燃比フ
ラグXOXにより現在の触媒下流空燃比がリッチ(“1")
かリーン(“0")かを判別する。この結果、リッチであ
れば、ステップ1119にて走行時粗調整項AFc0をΔ0だけ
減少させ、ステップ1802にて最小値AFc0minを更新す
る。他方、リーンであればステップ1120にてΔ0だけ増
加させ、ステップ1803にて最大値AFc0maxを更新する。
そして、ステップ1121に進む。なお、最小値AFc0min
最大値AFc0maxは第17図のステップ1704における走行時
粗調整項AFc0の固定値演算に用いられる。
このように、第17図、第18図のルーチンによれば、O2
センサ14の反転周期Tが小さくなった場合には、走行時
用粗調整項AFc0の更新は禁止され、制御空燃比の安定化
を図る。
なお、上述の実施例では、微調整項AFf、O2ストレー
ジ項AFCCRO、強制自励項AFsを導入しているが、粗調整
項AFcのみの導入でも空燃比制御は可能である。
また、吸入空気量センサとして、エアフローメータの
代りに、カルマン渦センサ、ヒートワイヤセンサ等を用
いることもできる。
さらに、上述の実施例では、吸入空気量および機関の
回転速度に応じて燃料噴射量を演算しているが、吸入空
気圧および機関の回転速度、もしくはスロットル弁開度
および機関の回転速度に応じて燃料噴射量を演算しても
よい。
さらに、上述の実施例では、燃料噴射弁により吸気系
への燃料噴射量を制御する内燃機関を示したが、キャブ
レタ式内燃機関にも本発明を適用し得る。たとえば、エ
レクトリック・エア・コントロールバルブ(EACV)によ
り機関の吸入空気量を調整して空燃比を制御するもの、
エレクトリック・ブリード・エア・コントロールバルブ
によりキャブレタのエアブリード量を調整してメイン系
通路およびスロー系通路への大気の導入により空燃比を
制御するもの、機関の排気系へ送り込まれる2次空気量
を調整するもの、等に本発明を適用し得る。この場合に
は、ステップ1601における基本噴射量TAUP相当の基本燃
料噴射量がキャブレタ自身によって決定され、すなわ
ち、吸入空気量に応じた吸気管負圧と機関の回転速度に
応じて決定され、ステップ1605にて最終燃料噴射量TAU
に相当する供給空気量が演算される。
さらに、上述の実施例では、空燃比センサとしてO2
ンサを用いたが、COセンサ、リーンミクスチャセンサ等
を用いることもできる。特に、空燃比センサとしてTiO2
センサを用いると、制御応答性が向上し、下流側空燃比
センサの出力による過補正が防止できる。
さらに、上述の実施例はマイクロコンピュータすなわ
ちディジタル回路によって構成されているが、アナログ
回路により構成することもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、アイドル時にあ
って、空燃比センサの出力反転後の所定期間だけ粗調整
項の更新速度を大きくし、その際に、リーン側への更新
速度をリッチ側への更新速度を大きくし、その後小さく
しているので制御空燃比の収束性が向上し、しかも、リ
ッチ側の過補正を防止でき、この結果、エミッションの
悪化を防止でき、したがって、触媒の浄化性能を最大に
発揮できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本構成を示すブロック回路図、 第2図は従来の技術を説明するタイミング図、 第3図は強制自励制御波形と触媒浄化機能との関係を示
すグラフ、 第4図、第5図は本発明が解決しようとする課題を説明
するタイミング図、 第6図は本発明の作用を説明するタイミング図、 第7図は本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の一実
施例を示す全体概略図、 第8図、第10図、第11図、第13図、第14図、第16図、第
17A図、第17B図、第18図は第7図の制御回路の動作を説
明するためのフローチャート、 第9図は第8図のフローチャートを補足説明するタイミ
ング図、 第12A図、第12B図は第11図のフローチャートを補足説明
するタイミング図、 第15図は第14図のフローチャートを補足説明するタイミ
ング図、 第17図は第17A図、第17B図の結合を示す図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気通路に設けられた三元触媒
    (12)と、 該三元触媒の下流側の排気通路に設けられ、前記機関の
    空燃比を検出する触媒下流空燃比センサ(14)と、 前記機関がアイドル状態か否かを判別するアイドル状態
    判別手段と、 前記機関がアイドル状態のときに、前記空燃比センサの
    出力のリーンからリッチまたはリッチからリーンへの反
    転後の時間を計測する反転後時間計測手段と、 前記空燃比センサの出力がリーンからリッチへ反転した
    ときであって前記反転後時間が所定時間より小さいとき
    には第1の更新速度でもって粗調整項(AFc)をリーン
    側に漸次変化させ、前記空燃比センサの出力がリッチか
    らリーンへ反転したときであって前記反転後時間が前記
    所定時間より小さいときには前記第1の更新速度より小
    さい第2の更新速度でもって粗調整項をリッチ側に漸次
    変化させ、前記空燃比センサの出力がリーンからリッチ
    またはリッチからリーンへ反転したときであって前記反
    転後時間が前記所定時間より大きいときには第2の更新
    速度より小さい第3の更新速度でもって粗調整項をリー
    ン側またはリッチ側に漸次変化させる粗調整項演算手段
    と、 前記粗調整項に応じて前記機関の空燃比を調整する空燃
    比調整手段と を具備する内燃機関の空燃比制御装置。
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